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JP4094172B2 - 水中ポンプ - Google Patents
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JP4094172B2 - 水中ポンプ - Google Patents

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    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧力容器に設けられ、その容器内の炉水を循環させる水中ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
圧力容器、例えば原子炉圧力容器では、炉底部に水中ポンプ、具体的にはインターナルポンプを設置し、水中ポンプの駆動力により炉水(給水)を強請循環させ、炉心の核分裂の際のボイド率を調整し、原子炉熱出力の制御を行っている。
【0003】
この水中ポンプは、図15に示すように、炉胴体1のスタッドチューブ2に挿通され、炉胴体1と炉心シュラウド3との間に設置したポンプ部4と、炉胴体1の外側に設置したポンプ駆動部5とに区分けして構成されている。
【0004】
ポンプ部4は、筒体6の内面シール部7に沿って着脱自在に装着させたウェアリング8内を回転するインペラ9と、インペラ9の回転力により案内された炉水(給水)の圧力を回復させて炉胴体1の炉底部側に供給するディフューザ10とを備えている。なお、インペラ9は、その外周側をリング片11で支持させるとともに、その内周側をポンプ軸12のボス部13に固設させている。また、ディフューザ10は、筒体6に固設させている。
【0005】
一方、ポンプ駆動部5は、その底部をカバー14で塞ぐポンプケーシング15内に、キャン16を介装させてステータ17とロータ18とからなるウェットモータ19を備えている。
【0006】
他方、スタッドチューブ2内に挿通され、ポンプ部4とポンプ駆動部5とを互いに接続させるポンプ中間接続体20は、ポンプ部4のディフューザ10を支持するストレッチチューブ21を備えるとともに、ストレッチチューブ21をスタッドチューブ2に対し、取付け、取外しが自在にできるストレッチチューブナット22を備えている。
【0007】
また、ポンプ中間接続体20は、ポンプ部4のポンプ軸12とポンプ駆動部5のロータ18とを互いに接続させる軸継手部23の周辺の二次シール部24を設け、二次シール部24に二次シール加圧水管25からのシール水を供給し、炉胴体1からの炉水(給水)をウェットモータ19側に流出させないようになっている。
【0008】
また、ポンプ駆動部5のポンプケーシング15は、冷却水入口26と冷却水出口27とを備え、冷却水入口26から供給された冷却水によりウェットモータ19を冷却させた後、その冷却水を冷却水出口27を介して系外に流出させている。
【0009】
このように、従来の水中ポンプでは、容器内にポンプ部4を、容器外にポンプ駆動部5をそれぞれ区分けして設置し、配管系を削減させて効率の高い運転を行うとともに、溶接個所を少なくさせて検査時の作業員の労力を少なくさせるなどの数多くの改善を行ってきた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
図15で示す従来の水中ポンプでは、次に述べるようなポンプ部4のインペラ9の振動問題がある。
【0011】
従来、図15で示す水中ポンプは、炉水をインペラ9からディフューザ10に向って流出させる際、インペラ9の出口側の圧力が高いことも手伝って炉水としての漏水が筒体6とウェアリング8との間に形成する内面シール部7を介してインペラ9の入口側に向ってわずかに流出する。ポンプ軸12は、インペラ内を流れる炉水の流水の変動で、センタ中心からわずかに偏位を繰り返し、すなわち振動として観測される。通常は、漏水による差圧軸受効果を受けて設置当初のセンタ中心から偏位しても、設置当初の位置に直ぐさま戻され、安定運転を行っている。
【0012】
しかし、最近のASMEペーパ(An Influence of Annular Seal Characteristics on the Stability of Vertical Type Pumps with Journal Bearings PVP−vol.366,P279−286,ASME,1998)によると、内面シール部7の入口側に固形物が付着し、この固形物の影響により漏水の流れに変動が発生し、インペラ9を支持するポンプ軸12が当初の設置位置から変化し、その結果、ホワール振動等の不安定振動に発展したと、報告されている。
【0013】
このような問題点を子細に考慮してみると、以下に示すことが実験により確認された。
【0014】
図16は、ポンプ部4のポンプ軸12の偏位を示す模式図である。このうち、(a)は図15のA−A矢視方向から切断した平断面図を、(b)は図16の(a)のB−B矢視方向から切断した側断面図をそれぞれ示している。
【0015】
インペラ9を支持するポンプ軸12は、図16の(a)に示すように、センタ中心Oから矢印Eの方向に向ってセンタ中心Oに偏位したとき、不安定振動へ発展した原因を調査してみると、図16の(b)に示すように、筒体6とイペンラ9の外側に設けたリング片11との間に形成される内面シール部7の入口側に固形物SPが付着・堆積していた。このため、炉水FWがインペラ9の入口側から出口側に向って矢印のように流れる際、内面シール部7の入口INの圧力が高くなっているため、その一部が漏水LSとして反転として内面シール部7内を出口EXTに向って流れる。このとき、内面シール部7の入口INに固形物SPが付着・堆積していると、漏水LSが断続的に流れ、ポンプ軸12は、図16の(a),(b)に示すセンタ中心Oを通る軸心SCからセンタ中心Oを通る軸心SCに変位しても正常な差圧軸受効果が発生せず、不安定振動が発生するものと考えられる。
【0016】
今、内面シール部7の入口INから出口EXTに向う圧力の変化を調査してみると、内面シール部7に固形物が付着・堆積していない場合、その圧力分布線図は、図17に示すように、偏位方向圧力が反偏位方向圧力よりも高くなり、図16の(a),(b)に示すようにポンプ軸12が一時的に偏位しても復原力が直ぐさま働くため、ポンプ軸12を安定状態に維持させていた。
【0017】
しかし、内面シール部7に固形物SPの付着・堆積が増加すると、その圧力分布線図は、図18に示すように、偏位方向圧力が反偏位方向圧力よりも下廻り、そのためポンプ軸12を当初の設定位置からさらに偏位を促進させる傾向になっていた。
【0018】
このように、従来の水中ポンプでは、内面シール部7に固形物SPが付着・堆積すると、不安定振動が間断なく連続的に発生し、遂には危険状態になる問題点があった。
【0019】
本発明は、このような事情に対処してなされたもので、内面シール部に固形物等の不純物が付着・堆積してもポンプ軸を設置当初の位置に維持させて安定運転を行わせた水中ポンプを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る水中ポンプは、上記目的を達成するために、請求項1に記載したように、ポンプ軸で支持されたインペラを収容する筒体を備えた水中ポンプにおいて、上記インペラの外側に固設するリング片と上記筒体の内面とで形成する内面シール部の、その筒体側の周方向に沿って設けた内周溝と、この内周溝に交差し、上記ポンプ軸の軸方向に沿って延びる導水溝と、この導水溝に連通し、上記筒体の周方向に沿って断続的に設けたポケット溝とを備えたものである。
【0021】
本発明に係る水中ポンプは、上記目的を達成するために、請求項2に記載したように、ポンプ軸で支持されたインペラを収容する筒体を備えた水中ポンプにおいて、上記筒体の内面に着脱自在に装着するウェアリングと、上記インペラの外側に固設するリング片と上記ウェアリングの内面とで形成する内面シール部の、そのウェアリング側の周方向に沿って設けた内周溝と、この内周溝に交差し、上記ポンプ軸の軸方向に沿って延びる導水溝と、この導水溝に連通し、上記ウェアリングの周方向に沿って断続的に設けたポケット溝とを備えたものである。
【0022】
本発明に係る水中ポンプは、上記目的を達成するために、請求項3に記載したように、ポンプ軸で支持されたインペラを収容する筒体を備えた水中ポンプにおいて、上記インペラの外側に固設するリング片と上記筒体の内面とで形成する内面シール部の、その筒体側の入口側に拡開通路を形成するとともに、この拡開通路に連通し、上記ポンプ軸の軸方向に沿って延びる導水溝と、この導水溝に連通し、上記筒体の周方向に沿って断続的に設けたポケット溝とを備え、上記拡開通路は、通路断面を上記導水溝に較べて相対的に大きくする構成にしたものである。
【0023】
本発明に係る水中ポンプは、上記目的を達成するために、請求項4に記載したように、ポンプ軸で支持されたインペラを収容する筒体を備えた水中ポンプにおいて、上記筒体の内面に着脱自在に装着するウェアリングと、上記インペラの外側に固設するリング片と上記ウェアリングの内面とで形成する内面シール部の、そのウェアリング側の上記ポンプ軸の軸方向に沿って延びる導水溝と、この導水溝に連通し、上記ウェアリングの周方向に沿って断続的に設けたポケット溝と、上記ウェアリングと上記リング片とで形成する上記内面シール部の入口側に形成され、入口側端部で拡開する拡開通路とを備え、この拡開通路は、通路断面を上記導水溝に較べて相対的に大きくする構成にしたものである。
【0024】
本発明に係る水中ポンプは、上記目的を達成するために、請求項5に記載したように、ポンプ軸で支持されたインペラを収容する筒体を備えた水中ポンプにおいて、上記インペラの外側に固設するリング片と上記筒体の内面とで形成する内面シール部の、その入口側に、入口側端部で拡開する拡開通路を形成し、その出口側に絞り通路を形成するとともに、上記拡開通路は、通路断面を上記内面シール部に較べて相対的に大きくする構成にしたものである。
【0026】
本発明に係る水中ポンプは、上記目的を達成するために、請求項6に記載したように、ポンプ軸で支持されたインペラを収容する筒体を備えた水中ポンプにおいて、上記インペラの外側に固設するリング片と上記筒体の内面とで形成する内面シール部の上記ポンプ軸の軸方向に沿って延びる導水溝と、この導水溝に連通し、上記筒体の周方向に沿って断続的に設けたポケット溝と、上記内面シール部の、その入口側に形成した拡開通路と、その出口側に配置され、上記筒体の周方向に沿って設けたラビリンスシール片とを備え、上記拡開通路は、通路断面を上記導水溝に較べて相対的に大きくする構成にしたものである。
【0027】
本発明に係る水中ポンプは、上記目的を達成するために、請求項7に記載したように、ポンプ軸で支持されたインペラを収容する筒体を備えた水中ポンプにおいて、上記筒体の内面に着脱自在に装着するウェアリングと、上記インペラの外側に固設するリング片と上記ウェアリングの内面とで形成する内面シール部の上記ポンプ軸の軸方向に沿って延びる導水溝と、この導水溝に連通し、上記ウェアリングの周方向に沿って断続的に設けたポケット溝と、上記ウェアリングと上記リング片とで形成する上記内面シール部の入口側に形成した拡開通路と、上記内面シール部の出口側に配置され、上記ウェアリングの周方向に沿って設けたラビリンスシール片とを備え、上記拡開通路は、通路断面を上記導水溝に較べて相対的に大きくする構成にしたものである。
【0028】
本発明に係る水中ポンプは、上記目的を達成するために、請求項8に記載したように、ポンプ軸で支持されたインペラを収容する筒体を備えた水中ポンプにおいて、上記インペラの外側に固設するリング片と上記筒体の内面とで形成する内面シール部の、その入口側に拡開通路を形成するとともに、その出口側に絞り通路を形成する一方、その出口側に配置され、上記筒体の周方向に沿って設けたラビリンスシール片とを備え、上記拡開通路は、通路断面を上記内面シール部に較べて相対的に大きくする構成にしたものである。
【0029】
本発明に係る水中ポンプは、上記目的を達成するために、請求項9に記載したように、ポンプ軸で支持されたインペラを収容する筒体を備えた水中ポンプにおいて、上記筒体の内面に着脱自在に装着するウェアリングと、上記インペラの外側に固設するリング片と上記ウェアリングの内面とで形成する内面シール部の、その入口側に拡開通路を形成するとともに、その出口側に絞り通路を形成する一方、その出口側に配置され、上記ウェアリングの周方向に沿って設けたラビリンスシール片とを備え、上記拡開通路は、通路断面を上記内面シール部に較べて相対的に大きくする構成にしたものである。
【0030】
本発明に係る水中ポンプは、上記目的を達成するために、請求項10に記載したように、インペラのリング片に対する拡開通路の距離をLとし、インペラのリング片に対する絞り通路の距離をLとするとき、絞り距離比L/Lは、
【数2】
/L=2〜3
に設定したものである。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る水中ポンプの実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
【0032】
図1は、本発明に係る水中ポンプの第1実施形態を示す概略部分縦断面図である。
【0033】
本実施形態に係る水中ポンプは、環状の筒体30にポンプ軸31のボス部32に固設したインペラ33を収容する構成になっている。
【0034】
また、筒体30は、インペラ33の下流側にディフューザ34を固設させ、インペラ33で回転力が与えられて静圧を失った炉水FWをディフューザ34で回復させて下流側に案内するようになっている
【0035】
一方、筒体30は、その頭部側にインペラ33の外側を支持するリング片35との間に内面シール部36を形成するとともに、内面シール部36に横断して周方向に沿って連続的に形成する内周溝37および断続的に形成するポケット溝38とを備えている。
【0036】
また、筒体30は、内周溝37に交差し、ポンプ軸31の軸方向に向って長く延びる導水溝39を備えるとともに、導水溝39とポケット溝38とを図2に示すように、互いに連通させる構成になっている。
【0037】
このような構成を備えた水中ポンプにおいて、炉水(給水)FWはインペラ33からディフューザ34を介して下流側に流れる際、導水溝39からポケット溝38にも流れる。ポケット溝38に集められた炉水FWは、インペラ33の回転に伴って圧力が高まり、この圧力の高まりにより押圧力が発生し、この押圧力がインペラ33のリング片35に、いわゆるクサビ効果として与えてインペラ33を安定状態に維持させるとともにシールとしても機能する。
【0038】
ところで、水中ポンプの運転中、何らかの事情で、内面シール部36の入口IN側に固形物が付着・堆積すると、炉水FWの流れが悪くなる。このためインペラ33のリング片35に不均等な押圧力が発生し、これに伴ってインペラ33に発生する圧力分布は、図18で示したように、偏位方向圧力が反偏位方向圧力を下廻り、不安定振動が発生する。
【0039】
本実施形態は、このような点を考慮したもので、筒体30にその周方向に沿って連続的に内周溝37を設けるとともに、内周溝37に交差・連通させ、ポンプ軸31の軸方向に向って長く延びる導水溝39に連通させ、かつ筒体30の周方向に沿って断続的にポケット溝38を設け、内面シール部36の入口IN側に、万一、固形物が付着・堆積しても、炉水FWを内周溝37、導水溝39を介してポケット溝38に集め、集めた炉水によりインペラ33のリング片35の全周に亘って均等に押圧力が発生する構成にしたものである。
【0040】
図12は、筒体30のポケット溝38の中央部において、炉水がインペラ33のリング片35に与える圧力分布を示す線図であり、この圧力分布線図から内面シール部36の一部の領域を除いて偏位方向圧力が反偏位方向圧力を上廻ることが認められた。
【0041】
このように、本実施形態によれば、筒体30に内周溝37、導水溝39、ポケット溝38を互いに連通させ、内面シール部36の入口IN側の一部の領域に固形物が付着・堆積しても、他の溝から筒体30の内面シール部36の全域に亘って流れる構成にしたので、ポケット溝38からインペラ33のリング片35に効果的な押圧力を確実に与えることができ、インペラ33を支持するポンプ軸31を安定状態に維持させることができる。
【0042】
図3は、本発明に係る水中ポンプの第2実施形態を示す概略部分縦断面図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付している。
【0043】
本実施形態に係る水中ポンプは、筒体30の内周面の周方向に沿ってウェアリング40を着脱自在に装着するとともに、このウェアリング40に第1実施形態と同様に、内周溝37、ポケット溝38および導水溝39を設け、これらを互いに連通させたものである。
【0044】
このように、本実施形態では、内周溝37、ポケット溝38および導水溝39を設けたウェアリング40を筒体30に着脱自在に装着させたので、第1実施形態と同様に、ポンプ軸31を安定状態に維持させることと相俟って、インペラ等33の交換を容易に行うことができ、その交換に要する作業時間を短くして作業者の労力を軽減させることができる。
【0045】
図4は、本発明に係る水中ポンプの第3実施形態を示す概略部分縦断図面である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付している。
【0046】
本実施形態に係る水中ポンプは、第1実施形態と同様に、筒体30にポケット溝38および導水溝39を設けるとともに、筒体30の内面シール部36の入口IN側をポンプ軸31の軸方向に沿って拡開通路41に形成し、拡開通路41を導水溝39を介してポケット溝38に連通させたものである。
【0047】
このように、本実施形態では、筒体30の内面シール部36の入口IN側にポンプ軸31の軸方向に沿って拡開通路41を形成し、拡開通路41を導水溝39を介してポケット溝38に連通させたので、内面シール部36の入口IN側に固形物が付着・堆積しても、炉水の流れの変化を低く抑えてポケット溝38に炉水FWを集めることができ、さらに固形物が付着・堆積していない拡開通路41からの炉水FWも加えてポケット溝38に集められた炉水FWでインペラ33のリング片35に与える押圧力を均一化することができる。
【0048】
図13は、筒体30のポケット溝38の炉水FWからインペラ33のリング片35に与えられる圧力分布を示す線図であり、この圧力分布線図から偏位方向圧力が反偏位方向圧力を上廻ることが認められた。
【0049】
したがって、本実施形態によれば、筒体30の内面シール部36を拡開通路41に形成し、拡開通路41を導水溝39を介してポケット溝38に連通させ、炉水FWをポケット溝38に確実に案内させたので、内面シール部36の一部に固形物が付着・堆積してもインペラ33のリング片35に均一に押圧力を与えることができ、ポンプ軸31を安定状態に維持させることができる。
【0050】
図5は、本発明に係る水中ポンプの第4実施形態を示す概略部分縦断面図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付している。
【0051】
本実施形態に係る水中ポンプは、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせたもので、ポケット溝38、導水溝39を設けたウェアリング40を筒体30に着脱自在に装着させるとともに、筒体30の内面シール部36の入口IN側をポンプ軸31の軸方向に沿って拡開通路41に形成し、拡開通路41を導水溝39を介してポケット溝39に連通させたものである。
【0052】
このように、本実施形態では、ポケット溝38、導水溝39を設けたウェアリング40を筒体30に着脱自在に装着させるとともに、筒体30の内面シール部36の入口IN側に拡開通路41を形成し、拡開通路41を導水溝39を介してポケット溝39に連通させたので、第3実施形態と同様に、ポンプ軸の安定維持と相俟ってインペラ33等の交換作業を容易に行うことができる。
【0053】
図6は、本発明に係る水中ポンプの第5実施形態を示す概略部分縦断面図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号付している。
【0054】
本実施形態に係る水中ポンプは、筒体30とインペラ33のリング片35とで形成する内面シール部36の、その入口IN側を拡開通路41に形成するとともに、その出口EXT側を絞り通路42に形成したものである。この場合、インペラ33のリング片35に対する拡開通路41の距離をLとし、インペラ33のリング片35に対する絞り通路42の距離をLとするとき、絞り距離比L/Lは、
【数3】
/L=2〜3
に設定されている。
【0055】
このように、筒体30の内面シール部36の、その入口IN側を拡開通路41に形成し、その出口EXT側を絞り通路42に形成し、絞り距離比L/L
【数4】
/L=2〜3
の範囲に設定すると、内面シール部36の炉水FWによる圧力分布は、図14に示すように、偏位方向圧力が反偏位方向圧力を上廻ることが認められた。
【0056】
したがって、本実施形態によれば、内面シール部36の入口IN側に固形物が付着・堆積しても拡開通路41に形成するとともに、その出口EXT側を絞り通路42に形成し、常に偏位方向圧力が反偏位方向圧力よりも上廻る構成にしたので、ポンプ軸31を安定状態に維持させることができる。
【0057】
図7は、本発明に係る水中ポンプの第6実施形態を示す概略部分縦断面図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付している。
【0058】
本実施形態に係る水中ポンプは、筒体30の内周面の周方向に沿ってウェアリング40の着脱自在に装着するとともに、ウェアリング40とインペラ33のリング片35との間に形成された内面シール部36の、その入口IN側を拡開通路41に形成し、その出口EXT側を絞り通路42に形成する一方、インペラ33のリング片35に対する拡開通路41の距離をLとし、インペラ33のリング片35に対する絞り通路42の距離をLとするとき、絞り距離比L/Lを、第5実施形態と同様に、
【数5】
/L=2〜3
に設定したものである。
【0059】
したがって、本実施形態によれば、第5実施形態と同様に、ポンプ軸31を安定状態に維持させることと相俟ってインペラ33等の交換作業を容易に行うことができる。
【0060】
図8は、本発明に係る水中ポンプの第7実施形態を示す概略部分縦断面図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付している。
【0061】
本実施形態に係る水中ポンプは、筒体30とインペラ33のリング片35とで形成する内面シール部36の、その入口IN側を拡開通路41に形成するとともに、その出口EXT側とポンプ軸31の軸方向に延びる導水溝39に連通するポケット溝38との間に、筒体30の周方向に沿ってラビリンスシール片43を設けたものである。
【0062】
本実施形態によれば、内面シール部36の入口IN側を拡開通路41に形成するとともに、その出口EXT側にラビリンスシール片43を設けたので、その入口IN側に固形物が付着・堆積しても炉水FWの漏水の流れに影響を与えることもなく、また、流入した漏水を内面シール部36で閉じ込めてエネルギ損失を少なくさせることができる。
【0063】
図9は、本発明に係る水中ポンプの第8実施形態を示す概略部分縦断面図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付している。
【0064】
本実施形態に係る水中ポンプは、筒体30の内周面の周方向に沿ってウェアリング40を着脱自在に装着するとともに、ウェアリング40とインペラ33のリング片35との間に形成された内面シール部36の、その入口IN側を拡開通路41に形成し、その出口EXT側とポンプ軸31の軸方向に伸びる導水溝39に連通するポケット溝38との間に、筒体30の週方向に沿ってラビリンスシール片43を設けたものである。
【0065】
本実施形態によれば、筒体30にウェアリング40を着脱自在に装着するとともに、内面シール部36の入口IN側に拡開通路41を形成し、内面シール部36の出口EXT側にラビリンスシール片43を設けたので、インペラ33の交換作業を容易に行うことができ、炉水FWの漏水を内面シール部36で閉じ込めてエネルギ損失を少なくさせることができる。
【0066】
図10は、本発明に係る水中ポンプの第9実施形態を示す概略部分縦断面図である。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付している。
【0067】
本実施形態に係る水中ポンプは、筒体30とインペラ33のリング片35とで形成する内面シール部36の、その入口IN側を拡開通路41に形成するとともに、その出口EXT側を絞り通路42に形成し、さらにラビリンスシール片43を筒体30の周方向に沿って設けたものである。
【0068】
また、本実施形態に係る水中ポンプは、インペラ33のリング片35に対する拡開通路41の距離をLとし、インプラ33のリング片35に対する絞り通路42の距離をLとするとき、絞り距離比L/Lは、
【数6】
/L=2〜3
に設定したものである。
【0069】
このように、実施形態によれば、内面シール部36のその入口IN側を拡開通路41に、その出口EXT側を絞り通路42にそれぞれ形成し、さらにその出口EXT側にラビリンスシール片43を設ける一方、インペラ33のリング片35に対する拡開通路41の距離Lとインペラ33のリング片35に対する絞り通路42の距離Lとの絞り距離比L/Lを、L/L=2〜3に設定したので、ポンプ軸31を安定状態に維持させるとともに、内面シール部36に流入した炉水FWの漏水を確実に閉じ込めてエネルギ損失を少なくさせることができる。
【0070】
なお、本実施形態では、筒体30とインペラ33のリング片35とで形成される内面シール部36の、その入口IN側に拡開通路41を形成し、その出口EXT側に絞り通路42を形成し、さらにその出口側にラビリンスシール片43を設けているが、この実施形態に限らず、例えば図11に示すように、筒体30の内周面の周方向に沿ってウェアリング40を着脱自在に装着し、このウェアリング40とインペラ33のリング片35との間に形成される内面シール部36に、第9実施形態で示した拡開通路41、絞り通路42およびラビリンスシール片43を設けるとともに、拡開通路41と絞り通路42との絞り距離比L/Lを、L/L=2〜3に設定しても良い。
【0071】
【発明の効果】
以上の説明のとおり、本発明に係る水中ポンプは、インペラを収容する筒体および筒体に着脱自在に装着したウェアリングのうち、いずれか一方に炉水の漏水を効果的に案内する通路手段、溝手段、封水手段を適宜に組み合わせて設け、通路手段に固形物が付着・堆積しても漏水の流れに悪影響を与えない構成にしたので、インペラを支持するポンプ軸に不安定振動を与えることなく安定状態に維持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水中ポンプの第1実施形態を示す概略部分縦断面図。
【図2】図1のC−C矢視方向から切断した平断面図。
【図3】本発明に係る水中ポンプの第2実施形態を示す概略部分縦断面図。
【図4】本発明に係る水中ポンプの第3実施形態を示す概略部分縦断面図。
【図5】本発明に係る水中ポンプの第4実施形態を示す概略部分縦断面図。
【図6】本発明に係る水中ポンプの第5実施形態を示す概略部分縦断面図。
【図7】本発明に係る水中ポンプの第6実施形態を示す概略部分縦断面図。
【図8】本発明に係る水中ポンプの第7実施形態を示す概略部分縦断面図。
【図9】本発明に係る水中ポンプの第8実施形態を示す概略部分縦断面図。
【図10】本発明に係る水中ポンプの第9実施形態を示す概略部分縦断面図。
【図11】本発明に係る水中ポンプの第10実施形態を示す概略部分縦断面図。
【図12】本発明に係る水中ポンプの第1実施形態で得られた内面シール部の圧力分布線図。
【図13】本発明に係る水中ポンプの第3実施形態で得られた内面シール部の圧力分布線図。
【図14】本発明に係る水中ポンプの第5実施形態で得られた内面シール部の圧力分布線図。
【図15】従来の水中ポンプを示す概略縦断面図。
【図16】従来の水中ポンプにおけるポンプ軸の偏位を示す模式図で、(a)は図15のA−A矢視方向から切断した平断面図を(b)は図16の(a)のB−B矢視方向から切断した側断面図をそれぞれ示す。
【図17】従来の水中ポンプにおけるポンプ軸を安定状態に維持させる内面シール部の圧力分布線図。
【図18】従来の水中ポンプにおけるポンプ軸を不安定状態にさせる内面シール部の圧力分布線図。
【符号の説明】
1 炉胴体
2 スタッドチューブ
3 炉心シュラウド
4 ポンプ部
5 ポンプ駆動部
6 筒体
7 内面シール部
8 ウェアリング
9 インペラ
10 ディフューザ
11 リング片
12 ポンプ軸
13 ボス部
14 カバー
15 ポンプケーシング
16 キャン
17 ステータ
18 ロータ
19 ウェットモータ
20 ポンプ中間接続体
21 ストレッチチューブ
22 ストレッチチューブナット
23 軸継手部
24 二次シール部
25 二次シール加圧水管
26 冷却水入口
27 冷却水出口
30 筒体
31 ポンプ軸
32 ボス部
33 インペラ
34 ディフューザ
35 リング片
36 内面シール部
37 内周溝
38 ポケット溝
39 導水溝
40 ウェアリング
41 拡開通路
42 絞り通路
43 ラビリンスシール片

Claims (10)

  1. ポンプ軸で支持されたインペラを収容する筒体を備えた水中ポンプにおいて、上記インペラの外側に固設するリング片と上記筒体の内面とで形成する内面シール部の、その筒体側の周方向に沿って設けた内周溝と、この内周溝に交差し、上記ポンプ軸の軸方向に沿って延びる導水溝と、この導水溝に連通し、上記筒体の周方向に沿って断続的に設けたポケット溝とを備えたことを特徴とする水中ポンプ。
  2. ポンプ軸で支持されたインペラを収容する筒体を備えた水中ポンプにおいて、上記筒体の内面に着脱自在に装着するウェアリングと、上記インペラの外側に固設するリング片と上記ウェアリングの内面とで形成する内面シール部の、そのウェアリング側の周方向に沿って設けた内周溝と、この内周溝に交差し、上記ポンプ軸の軸方向に沿って延びる導水溝と、この導水溝に連通し、上記ウェアリングの周方向に沿って断続的に設けたポケット溝とを備えたことを特徴とする水中ポンプ。
  3. ポンプ軸で支持されたインペラを収容する筒体を備えた水中ポンプにおいて、上記インペラの外側に固設するリング片と上記筒体の内面とで形成する内面シール部の、その筒体側の入口側に拡開通路を形成するとともに、この拡開通路に連通し、上記ポンプ軸の軸方向に沿って延びる導水溝と、この導水溝に連通し、上記筒体の周方向に沿って断続的に設けたポケット溝とを備え、上記拡開通路は、通路断面を上記導水溝に較べて相対的に大きくする構成にしたことを特徴とする水中ポンプ。
  4. ポンプ軸で支持されたインペラを収容する筒体を備えた水中ポンプにおいて、上記筒体の内面に着脱自在に装着するウェアリングと、上記インペラの外側に固設するリング片と上記ウェアリングの内面とで形成する内面シール部の、そのウェアリング側の上記ポンプ軸の軸方向に沿って延びる導水溝と、この導水溝に連通し、上記ウェアリングの周方向に沿って断続的に設けたポケット溝と、上記ウェアリングと上記リング片とで形成する上記内面シール部の入口側に形成され、入口側端部で拡開する拡開通路とを備え、この拡開通路は、通路断面を上記導水溝に較べて相対的に大きくする構成にしたことを特徴とする水中ポンプ。
  5. ポンプ軸で支持されたインペラを収容する筒体を備えた水中ポンプにおいて、上記インペラの外側に固設するリング片と上記筒体の内面とで形成する内面シール部の、その入口側に、入口側端部で拡開する拡開通路を形成し、その出口側に絞り通路を形成するとともに、上記拡開通路は、通路断面を上記内面シール部に較べて相対的に大きくする構成にしたことを特徴とする水中ポンプ。
  6. ポンプ軸で支持されたインペラを収容する筒体を備えた水中ポンプにおいて、上記インペラの外側に固設するリング片と上記筒体の内面とで形成する内面シール部の上記ポンプ軸の軸方向に沿って延びる導水溝と、この導水溝に連通し、上記筒体の周方向に沿って断続的に設けたポケット溝と、上記内面シール部の、その入口側に形成した拡開通路と、その出口側に配置され、上記筒体の周方向に沿って設けたラビリンスシール片とを備え、上記拡開通路は、通路断面を上記導水溝に較べて相対的に大きくする構成にしたことを特徴とする水中ポンプ。
  7. ポンプ軸で支持されたインペラを収容する筒体を備えた水中ポンプにおいて、上記筒体の内面に着脱自在に装着するウェアリングと、上記インペラの外側に固設するリング片と上記ウェアリングの内面とで形成する内面シール部の上記ポンプ軸の軸方向に沿って延びる導水溝と、この導水溝に連通し、上記ウェアリングの周方向に沿って断続的に設けたポケット溝と、上記ウェアリングと上記リング片とで形成する上記内面シール部の入口側に形成した拡開通路と、上記内面シール部の出口側に配置され、上記ウェアリングの周方向に沿って設けたラビリンスシール片とを備え、上記拡開通路は、通路断面を上記導水溝に較べて相対的に大きくする構成にしたことを特徴とする水中ポンプ。
  8. ポンプ軸で支持されたインペラを収容する筒体を備えた水中ポンプにおいて、上記インペラの外側に固設するリング片と上記筒体の内面とで形成する内面シール部の、その入口側に拡開通路を形成するとともに、その出口側に絞り通路を形成する一方、その出口側に配置され、上記筒体の周方向に沿って設けたラビリンスシール片とを備え、上記拡開通路は、通路断面を上記内面シール部に較べて相対的に大きくする構成にしたことを特徴とする水中ポンプ。
  9. ポンプ軸で支持されたインペラを収容する筒体を備えた水中ポンプにおいて、上記筒体の内面に着脱自在に装着するウェアリングと、上記インペラの外側に固設するリング片と上記ウェアリングの内面とで形成する内面シール部の、その入口側に拡開通路を形成するとともに、その出口側に絞り通路を形成する一方、その出口側に配置され、上記ウェアリングの周方向に沿って設けたラビリンスシール片とを備え、上記拡開通路は、通路断面を上記内面シール部に較べて相対的に大きくする構成にしたことを特徴とする水中ポンプ。
  10. インペラのリング片に対する拡開通路の距離をLとし、インペラのリング片に対する絞り通路の距離をLとするとき、絞り距離比L/Lは、
    Figure 0004094172
    に設定したことを特徴とする請求項5,8または9に記載の水中ポンプ。
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