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JP4094348B2 - 搬送装置の駆動装置を制御する方法および制御装置 - Google Patents
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JP4094348B2 - 搬送装置の駆動装置を制御する方法および制御装置 - Google Patents

搬送装置の駆動装置を制御する方法および制御装置 Download PDF

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  • Control Of Ac Motors In General (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、負荷運転と無負荷運転との間で切り換え可能な、エスカレータや動く歩道として構成された搬送装置の駆動を制御するための方法および装置に関する。このような搬送装置は、実質的に一定のライン周波数を搬送するライン電圧接続部、電気駆動モータ(特に誘導モータもしくは同期モータとして構成されたもの)、および周波数変換器を備えている。
【0002】
【従来の技術】
エスカレータや動く歩道として構成された一般的な乗員搬送用搬送装置は、互いに隣接しかつ駆動モータにより移動される複数の踏段を備えており、これらの踏段は、所望の搬送方向に移動する、端部のないベルトを構成している。
【0003】
このような搬送装置の電力消費量および摩耗を減少させるために、このような搬送装置を必要なときにだけ搬送移動させかつこれ以外のときには停止させるスイッチが形成されてきた。このような目的のために、搬送要求発生装置(例えば、フットマット、ライトバリア、もしくは搬送要求の存在を確立するための、搬送装置の搬送方向前方に配置された手動スイッチ)が配置されている。例えば人がフットマット上を歩いたことにより搬送要求が発生している場合、搬送装置は、所定時間の間、前方に移動させられ、所定時間内に更に搬送要求が発生しなかった場合には、再び停止状態に切り換えられる。
【0004】
搬送装置の始動および停止を頻繁に行う際のピーク負荷を回避するために、WO98/18711には、切り換えプロセス中に、駆動モータのオン・オフ状態を急峻に切り換えるのではなく、駆動モータの速度をランプ(ramp)方式で上昇もしくは低下させることが開示されている。このような搬送装置には、誘導モータが最も頻繁に利用される。誘導モータの速度はAC電源の周波数に依存し、このことは、誘導モータが一定のライン周波数を有するAC電源に直接に接続されている場合は誘導モータの速度が一定であることを意味している。従って、制御可能な周波数変換器が用いられ、これに接続されるライン周波数が、このライン周波数とは異なる出力周波数に制御可能に変換されるようになっている。
【0005】
周波数変換器のコストは、周波数変換器から発生させるべき出力の増大とともに著しく増大するため、負荷運転状態でエスカレータもしくは動く歩道の駆動モータに接続される周波数変換器は高コストとなる。
【0006】
装置のコストおよび運転コストを低く維持するために、WO98/18711においては、搬送装置が、負荷運転状態でのみ全搬送速度で駆動され、搬送要求が発生していないスタンバイ運転時もしくは無負荷運転時には減速された無負荷速度で駆動されるようにすることが提案されている。さらに、駆動モータが、無負荷運転時および切り換えプロセス中にのみ周波数変換器に接続され、負荷運転時にはライン電圧源に直接に接続されるようにすることが提案されている。このことによって、その最大電力がはるかに低くなるように周波数変換器を設計することが可能となり、これによって、最大電力が搬送ベルトの負荷運転状態に適合された周波数変換器と比較して、コストが著しく抑えられる。WO98/18711に開示されている搬送装置は、搬送サービスを実行した後に搬送要求がさらに送られない場合には、無負荷運転に切り換えられ、無負荷運転に切り換えられた後の所定時間の間に搬送要求がさらに送られない場合にのみ、停止される。
【0007】
上述した方法によって、搬送装置のピーク負荷および急峻な速度変化は著しく緩和される。しかし、駆動モータをライン側と周波数変換器側との間で切り換える際に過度な過渡電流がなお生じる。このことは、ライン周波数と周波数変換器の出力周波数との間のずれ、駆動モータをライン側と周波数変換器側との間で切り換える時点でのこれらの位相のずれ、および駆動モータの実際の電圧が周波数変換器を過負荷状態にしかつ搬送装置の移動を不規則にし得るものであることに起因する。
【0008】
このような現象は、出願人が所有する再発行された独国特許出願19960491.6号に開示された方法によって解消することができる。この方法においては、ライン電圧および周波数変換器の出力電圧が周波数および位相に関して互いに比較され、周波数変換器の出力周波数がライン周波数から所定の周波数間隔だけずれたものとなるように周波数変換器が制御される。搬送装置を負荷運転から無負荷運転もしくはこの逆に切り換える要求が搬送要求発生装置から送られた場合、このような運転上の切り換え要求が送られた後に、周波数変換器側からライン側への駆動モータの切り換えを起動する切り換え制御信号が発生される。この時点で、周波数変換器の出力周波数とライン周波数との間には、所定の周波数間隔および所定の位相間隔が存在する。周波数変換器の出力周波数が周波数および位相に関してライン周波数と一致した時点ではなく、周波数変換器の出力周波数とライン周波数との間に所定の周波数間隔および所定の位相間隔が存在する時点で先だって切り換え制御信号を発生させることによって、無負荷運転と負荷運転との間での切り換えを行うスイッチング装置(通常は接触器)の動作に遅れが伴うことと、一方の接触器を解放してから他方の接触器を導通させるまでの間に電流が流れない時間間隔を設けることにより周波数変換器を介したライン電圧の短絡を回避する必要があることと、を許容することができる。切り換え制御信号が発生する時点と、先に導通状態にあった接触器が解放される時点と、他方の接触器が導通される時点と、の間には、固有の遅れ作用が生じる。この遅れ作用は、特定の搬送装置の特定の構成要素に依存し、上述した周波数間隔および上述した位相間隔によって補償される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
独国特許出願19960491.6号に開示されている方法は、有用なものであることがわかっている。しかし、より低い制御コストで実行可能な方法が望まれる場合があり、このことは、本発明によって達成すべきである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、負荷運転と無負荷運転との間で切り換え可能であるとともに、駆動モータと、出力電圧の少なくとも周波数および位相が制御可能な周波数変換器と、を備えた搬送装置(特にエスカレータもしくは動く歩道)の駆動を制御する方法に関する。前記方法において、負荷運転状態では、前記駆動モータにほぼ一定のライン周波数を有するライン電圧が供給され、無負荷運転時には、前記駆動モータに、周波数変換器の出力電圧が供給されるようになっている。さらに、ライン電圧の位相と周波数変換器の出力電圧の位相との間の位相差が求められ、周波数変換器の出力電圧の位相が、求められた位相差に基づいて較正され、従って、ライン電圧の位相とほぼ等しくなるよう調整される。これらが等しくなるとすぐに、切り換えが開始される。
【0011】
他方では、本発明は、負荷運転と無負荷運転との間で切り換え可能であるとともに、ほぼ一定のライン周波数を有するライン電圧を供給するライン電圧接続部と、駆動モータと、を備えた搬送装置(特にエスカレータもしくは動く歩道)の駆動を制御するための電気式制御装置に関する。前記制御装置は、出力電圧の少なくとも周波数および位相が制御可能な周波数変換器と、負荷運転スイッチング状態(駆動モータがライン電圧接続部に接続される)および無負荷運転スイッチング状態(駆動モータが周波数変換器に接続される)を有する制御可能なスイッチング装置と、を備えており、これによって、負荷運転状態では、ほぼ一定のライン周波数を有するライン電圧が駆動モータに供給され、無負荷運転状態では、周波数変換器の出力電圧が駆動モータに供給される。前記制御装置は、さらに、負荷運転から無負荷運転への切り換え前にライン周波数の位相と周波数変換器の出力周波数の位相との間の位相差を求めるための位相差検出装置と、記録された位相差に応じて周波数変換器の出力周波数の位相をライン周波数の位相とほぼ等しくなるように制御するための位相制御装置と、を備えており、前記スイッチング装置の切り換えは、このような位相の一致が達成されことに応じて制御可能となっている。
【0012】
本発明の一実施例によると、無負荷運転から負荷運転へと切り換えられる場合、周波数変換器の出力周波数がライン周波数と一致させられて周波数変換器側からライン側へと切り換えられる前に、まず最初に、周波数変換器の出力周波数がランプ方式で増加させられる。同様に、負荷運転から無負荷運転へと切り換える場合には、ライン側から周波数変換器側への切り換えが行われた後に、周波数変換器の出力周波数がランプ方式で減少させられる。このような方法によれば、無負荷運転から負荷運転へと切り換える場合および負荷運転から無負荷運転へと切り換える場合の両方において、搬送装置の移動速度は徐々に変化するため、衝撃が起こらない。
【0013】
本発明の一実施例によると、無負荷運転と負荷運転との間の切り換えは、スイッチング装置により行われる。前記スイッチング装置は、駆動モータをライン電圧接続部に接続する制御可能な第1のスイッチング装置と、駆動モータを周波数変換器に接続する制御可能な第2のスイッチング装置と、を備えており、前記の2つのスイッチング装置のうちの一方のみが接触して導通状態になり、導通状態にあったスイッチング装置を非導通状態に切り換えた後に所定の零電流時間が経過した後にのみ、非導通状態にあったスイッチング装置を導通状態に切り換えることが可能となっている。このことによって、このようなスイッチング装置として通常用いられる接触器の動作には遅れが伴うことに対応できるとともに、両方のスイッチング装置が同時に導通状態になることが防止される。このように同時に導通状態になった場合、周波数変換器を介してライン電圧が短絡して危険な状態になる。
【0014】
零電流時間の間は、駆動モータは電力が供給されない。これによって、駆動モータの滑りおよび搬送装置の摩擦に起因して、零電流時間の間に駆動モータの速度が減少し、駆動モータの端子電圧の振幅および周波数が減少する。
【0015】
零電流時間において生じるこのような現象によって無負荷運転と負荷運転との間のスムーズな切り換えに悪影響が及ぶことを防止するために、本発明の一実施例では、電圧測定装置が用いられており、これによって、少なくとも零電流時間の間に駆動モータの端子電圧が測定されるようになっている。駆動モータを周波数変換器側に切り換える前に、周波数変換器の出力電圧が、測定された端子電圧と等しくなるよう調整される。これによって、負荷運転と無負荷運転との間の切り換え時の過渡電流は減少する。
【0016】
モータの端子電圧の測定は、電圧測定装置によって行うことが可能である。通常、特定の搬送装置に対して駆動モータのデータおよび零電流時間を知ることが可能なため、このようなデータから、零電流時間の間のモータ端子電圧の減少量を求めることも可能である。このような場合、駆動モータの電圧の測定装置は不要である。
【0017】
上述した方法によって、駆動モータが周波数変換器の出力に接続されて負荷運転から無負荷運転、すなわちライン側から周波数変換器側へと切り換えられる時点で、周波数変換器の出力電圧の振幅および位相が、駆動モータの端子電圧、速度および回転位置に適合される。
【0018】
零電流時間の間に駆動モータの速度は減少するため、本発明の一実施例では、無負荷運転から負荷運転へと切り換える際に、切り換えプロセス前に、ライン周波数に対応するモータ速度よりも零電流時間中のモータ速度の減少量だけ上回る速度で、駆動モータを周波数変換器によって動作させることが提案されている。対応する搬送装置に対して、例えば測定によって零電流時間の間のモータ速度の減少量を求め、周波数変換器の制御装置を設計する際にこのような減少量を考慮することが可能である。
【0019】
一般的な周波数変換器は、その出力段に、電子式スイッチを備えたブリッジ回路を備えており、このような電子式スイッチは、スイッチ制御パルスによって制御され、このスイッチ制御パルスの周波数によって周波数変換器の出力周波数が決まる。既に述べた、周波数変換器の出力電圧の電圧値の制御は、本発明の一実施例においては、スイッチ制御パルスにパルス幅変調を行うことによって行われる。
【0020】
本発明の一実施例によると、シュミットトリガ回路によって、ライン電圧の位相と周波数変換器の出力電圧の位相との間の位相差が求められる。シュミットトリガ回路によって、ライン電圧および周波数変換器の出力電圧が、これらの上昇側フランクもしくは下降側フランクにおいて所定しきい値を通過した時点(例えば、ゼロ値を通過した時点)が求められる。これらの2つの時点の間の時間差から、位相差が求められる。
【0021】
本発明の一実施例によると、カウンタによって、ライン電圧の位相と周波数変換器の位相との間の間の位相差が求められる。前記カウンタによって、上述した2つの時点の間にクロック発生器から発生したクロックパルスの数がカウントされる。ライン電圧が所定しきい値に到達したことがシュミットトリガ回路によって検出された時点で、前記カウンタが起動される。周波数変換器の出力電圧の所定しきい値に到達したことがシュミットトリガ回路によって検出された時点で、前記カウンタが停止される。この第2の時点でカウンタが到達した値から、ライン電圧と周波数変換器の出力電圧との間の位相差が求められる。続いて、周波数変換器の位相がこの数値に基づいて較正され、これによって、ライン電圧から周波数変換器の位相へと切り換えられる前に、周波数変換器の位相がライン電圧の位相と一致させられる。
【0022】
シュミットトリガを前記の2つの時点を検出するのに利用することができる。すなわち、一方のシュミットトリガをライン電圧の位相の検出のために利用し、他方のシュミットトリガを周波数変換器の出力電圧の位相の検出のために利用することができる。通常の周波数変換器の出力電圧を制御するスイッチ配列に送られるパルス形スイッチ制御信号から、周波数変換器の出力電圧の位相を検出することも可能であるため、シュミットトリガを1つだけ用いることも可能である。このような場合、ライン電圧の位相が1つのシュミットトリガにより検出され、カウンタによるカウントプロセスは、この1つのシュミットトリガの出力信号により開始される。カウンタの停止は、周波数変換器のスイッチ配列へのスイッチ制御信号に応じて制御される。スイッチ制御信号によって、周波数変換器の出力電圧の位相が決まるためである。
【0023】
最後の実施例によれば、本発明の制御装置を、極めて低コストで製造することができる。
【0024】
本発明の好適な実施例によると、負荷運転から無負荷運転への切り換え時にのみ、周波数変換器の出力電圧の位相が、ライン電圧と周波数変換器の出力電圧との間の求められた位相差に応じて較正され、無負荷運転から負荷運転への切り換え時には、周波数変換器の出力電圧が、まず最初に、経験的に求められた増加の傾斜に従って制御され、その位相がライン電圧の位相に対して徐々に整合される。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の搬送装置の例として、部分切欠斜視図である図1に示されているようなエスカレータについて説明する。
【0026】
図1に示されているエスカレータ10は、下方乗場12、上方乗場14、支持フレーム構造16、互いに隣接して列をなし終端部のないベルトを構成している複数の踏段18、踏段18を駆動するドラッグチェーン22、踏段18の両側に延びた一対の手摺り24、ドラッグチェーン22に駆動的に連結された駆動モータ26、駆動モータ26と協働する制御装置28、および乗員センサ32である搬送要求信号装置を備えている。乗員センサ32としては、ライトバリアが用いられているが、フットマット、ハンドスイッチもしくはフットスイッチを用いることも可能である。踏段18は、2つの乗場12,14の間で乗員を搬送するためのプラットフォームを構成している。各手摺り24は、踏段18と同じ速度で駆動される可動ハンドレール34を備えている。
【0027】
制御装置28によって、駆動モータ26に供給される電力が決定され、従って、駆動モータ26の速度および踏段18の移動速度が制御される。
【0028】
図2には、本発明の制御装置28の実施例を含む電気回路図が示されている。制御装置28は、第1信号入力SE1(三相ライン電圧の1相が接続されている)および第2信号入力SE2(三相周波数変換器の出力電圧のうちの1相が接続されている)を有するシュミットトリガ回路30を備えている。
【0029】
シュミットトリガ回路30の下流側には、出力周波数が可変であるとともにプログラム制御される回路OVF42(以下、OVF42と省略)が接続されており、このOVF42は、クロック発生器48、カウンタ50および周波数変換器を内蔵している。クロック発生器48とカウンタ50との間にはオン/オフ式スイッチ49が配置されており、これによって、カウンタ50のカウント入力ZEをクロック発生器48の出力に接続したりこれらを分離したりすることが可能となっている。
【0030】
シュミットトリガ回路30は、検出されているライン電圧の位相を検出した時点(例えば上昇側フランクにおいてゼロ値を通過した時点)で、制御出力STA1を介して「開始」信号をスイッチ49に出力する。これによって、スイッチ49は導通オン状態に切り換えられ、カウンタ50は、クロック発生器48のクロックパルスをカウントし始める。シュミットトリガ回路30は、周波数変換器の検出されている出力電圧の位相を検出した時点で、制御出力STA2を介して「停止」信号をスイッチ49に出力する。これによって、スイッチ49は、非導通状態であるオフ状態に切り換えられ、カウンタ50は、クロック発生器48からのクロックパルスのカウントを停止する。カウンタ50が到達したカウント値によって、ライン電圧と周波数変換器の出力電圧との間の位相差が示される。このカウント値は、周波数変換器の出力電圧の位相を、少なくとも実質的にライン電圧の位相と等しくなるよう較正するのに利用される。このような実施例には、2つのシュミットトリガを備えたシュミットトリガ回路30を要する。
【0031】
周波数変換器の出力電圧の位相がシュミットトリガにより検出されるのではなく周波数変換器のスイッチ配列に送られるスイッチ制御パルスから検出される上述した実施例においては、スイッチ49への停止信号が、周波数変換器から直接に送られるため、シュミットトリガ回路30にシュミットトリガが1つしか必要とならない。このような実施例は、極めて経済的である。
【0032】
ライン電圧の位相および周波数変換器の位相が両方ともシュミットトリガにより検出されるこのような実施例では、信号入力SE2の前にフィルタを接続し(図2には示されていない)、これによって、dc電圧をチョッピングすることにより発生された出力電圧つまり周波数変換器の矩形出力電圧が正弦波電圧へと変換されるようにし、これによって、正弦波であるライン電圧との位相の比較が正確に行われるようにすることが好ましい。このような実施例において、信号入力SE1の前にも同様なフィルタが接続されていることによって、このようなフィルタにより生じる位相のシフトは補償される。
【0033】
制御装置28は、さらに、第1接触器K1および第2接触器K2を有する制御可能なスイッチング装置を備えている。OVF42は、エスカレータ制御装置44の制御下にあり、エスカレータ制御装置44の機能は乗員センサ32に依存する。
【0034】
このような回路構成の全体は、三相回路として設計されており、相ラインL1,L2,L3によって三相のACシステムに接続されている。相の数を変えることも可能である。
【0035】
制御装置28は、その入力側で、電力システムの3本のラインL1〜L3に接続されている。このことは、一方では、接触器K1の入力側が、そして他方では、OVF42の入力側が、ラインL1〜L3に接続されていることを意味する。従って、OVF42に内蔵されている周波数変換器の入力周波数は、ライン周波数によって決まる。駆動モータ26は、接触器K1を介してシステムのラインL1〜L3に接続され、接触器K2を介してOVF42の出力側に接続されている。
【0036】
エスカレータ制御装置44およびOVF42は、2つの制御ラインSLNS,SLSSを介して互いに接続されており、これらの制御ラインSLNS,SLSSを介して、「ノーマル/スタンバイ」信号もしくは「始動/停止」信号が送信されるようになっている。OVF42は、2本の制御ラインSLNS,SLSSを介して、乗員センサ32の出力信号に依存した制御命令を受け取る。
【0037】
接触器K1および接触器K2の制御入力k1,k2は、制御ラインSL1,SL2を介してOVF42の制御出力Soに接続されており、これによって、制御入力k1,k2が、要求されるスイッチング状態に置かれるようになっている。独立した制御ラインSL1,SL2,SLNS,SLSSに代えて、フィールドバスを用いて制御信号を送信することも可能である。
【0038】
OVF42は、電圧測定装置46を備えており、これは、測定ラインMLを介して、駆動モータ26の3つの接続端子のうちの2つに接続されている。
【0039】
ここで、図3に示されたタイムチャートを参照しながら、図2に示された回路構成の運転方法について説明する。
【0040】
図3には、エスカレータ10を負荷運転から無負荷運転へと切り換える場合のタイムチャートが示されている。この図の上から下に向かって、エスカレータ制御装置44からOVF42へと送られる「始動/停止」制御信号および「ノーマル/スタンバイ」制御信号、位相差測定の時間的位置、接触器K1,K2のスイッチング状態、およびモータ端子電圧の測定の時間的位置が時間tの関数として示されている。
【0041】
時間t0においては、エスカレータ10は負荷運転状態にある。このような状態では、「始動/停止」制御信号および「ノーマル/スタンバイ」制御信号はともに論理値Hを有し、接触器K1は導通状態にあり、接触器K2は非導通状態にあり、駆動モータ26にはライン電圧およびライン周波数が電源から供給されている。
【0042】
負荷運転は、搬送要求がもはや存在しなくなるまで継続される。所定時間の間に乗員センサ32によって乗員が検出されない場合、つまり所定時間の間にエスカレータ10に新たな乗員が乗り込まない場合に、搬送要求が終了したと判断される。
【0043】
図3に示されたタイムチャートにおいて、時間t1で、新たな乗員が検出されずに所定時間が経過したと仮定する。時間t1において、「ノーマル/スタンバイ」制御信号がHからLに切り替わり、これによって、エスカレータ10の負荷運転(エスカレータ10の乗員搬送速度)から無負荷運転(エスカレータ10のスタンバイ速度)への切り換え、つまりライン側から周波数変換器側への切り換えが開始される。
【0044】
最初に、時間t2から時間t3までの間に、ライン電圧と周波数変換器の出力電圧との間の位相差の測定がシュミットトリガ回路30によって行われる。このためには、制御信号(図示せず)によってシュミットトリガ回路30が測定状態に入るようにするか、もしくは、シュミットトリガ回路30が連続的に測定状態に置かれるようにし、例えばOVF42を適切にプログラムすることによって、OVF42により時間t2の時点でのみスイッチ49が導通オン状態に切り換え可能とされるようにする。
【0045】
時間t3において、周波数変換器の出力電圧の位相がライン電圧の位相に調整され、これによって、これらの位相差は0になる。さらに、接触器K1が非導通状態に切り換えられ、これによって、駆動モータ26へのライン電圧の供給は停止される。
【0046】
時間t3から時間t5までの遅れ時間が経過した後、接触器K2が導通状態に切り換えられる。エスカレータ10の負荷運転から無負荷運転への切り換え、すなわちライン側から周波数変換器側への切り換えが完了する。
【0047】
時間t3から時間t5までの、電流が供給されない時間間隔つまり零電流時間の間に、駆動モータ26の端子電圧は低下する。図2に示された好適な実施例においては、この零電流時間に含まれる時間t4〜t5の時間間隔の間に、駆動モータ26の端子電圧が電圧測定装置46によって検出される。この検出は、測定するかもしくは駆動モータ26および搬送装置10のデータを微分(derivation)することにより行われる。さらに、周波数変換器のスイッチング配列を制御するスイッチ制御信号のパルスパターンが適切に調整されることによって、周波数変換器の出力電圧が駆動モータ26の検出された端子電圧に調整される。
【0048】
時間t5で接触器K2が導通状態に切り替えられて駆動モータ26がOVF42の出力側に接続される時点では、OVF42の出力電圧の位相がライン電圧の位相と一致させられているとともに、OVF42の出力電圧の大きさが駆動モータ26の端子電圧の大きさと一致させられている。これによって、時間t5において、駆動モータ26の周波数変換器側への切り換えがスムーズに行なわれる。
【0049】
駆動モータ26のデータおよび搬送装置10のデータ、もしくは実際に測定することによって、零電流時間の間にライン電圧の位相(時間t3において周波数変換器の出力電圧の位相がこれに調整された)に対して駆動モータ26の端子電圧の位相が減少する量を求めることができる。零電流時間の間に、周波数変換器の出力電圧の位相が対応する位相値だけ較正された場合は、駆動モータ26のライン側から周波数変換器側への切り換えが極めてスムーズに行われる。
【0050】
無負荷運転から負荷運転へのスムーズな切り換えは、周波数変換器の出力電圧の少なくとも周波数および位相(好ましくは、さらに振幅)が、以下のような値に制御されることによって、達成される。すなわち、周波数変換器の出力電圧の少なくとも周波数および位相(好ましくは、さらに振幅)が、ライン電圧の周波数、位相および振幅よりも、零電流時間の間に駆動モータ26の速度および端子電圧の振幅が減少する量だけ上回る値に制御されるようにする。対応する搬送装置に対して零電流時間の間の駆動モータ26の速度および端子電圧の減少量を求め、周波数変換器の設計時にこのような減少量を考慮に入れることが可能である。このようにすることによって、周波数変換器の出力電圧の周波数、位相および振幅がライン電圧の周波数、位相および振幅を上回る値になるように、周波数変換器の出力電圧が制御可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 エスカレータの部分切欠斜視図。
【図2】本発明の制御装置を示す、一部がブロック図である概略的電気回路図。
【図3】搬送装置を負荷運転から無負荷運転へと切り換えるプロセスを示すタイムチャート。
【符号の説明】
10…エスカレータ
28…制御装置
30…シュミットトリガ回路
32…乗員センサ
48…クロック発生器
50…カウンタ

Claims (19)

  1. 負荷運転と無負荷運転との間で切り換え可能であるとともに、特にエスカレータもしくは動く歩道として構成された搬送装置(10)の駆動装置を制御する方法であって、前記搬送装置は、駆動モータ(26)と、出力電圧の少なくとも周波数および位相が制御可能な周波数変換器(42)と、を備えているものにおいて、前記方法は、負荷運転状態では、ほぼ一定のライン周波数を有するライン電圧を前記駆動モータ(26)に供給し、無負荷運転時には、前記周波数変換器の出力電圧を前記駆動モータ(26)に供給し、ライン電圧の位相と周波数変換器の出力電圧の位相との間の位相差を検出し、検出された位相差に基づいて前記周波数変換器の出力電圧の位相を較正し、これによって、前記周波数変換器の出力電圧の位相を前記ライン電圧の位相と実質的に一致させ、これらが一致すると直ちに切り換えを行うものであり、前記位相差を求めるために、ライン電圧および周波数変換器の出力電圧がそれぞれ比較可能な電圧値に到達した時点を記録し、ライン電圧の位相と周波数変換器の出力電圧の位相との間の位相差を、これらの2つの時点の時間差から求めることを特徴とする方法。
  2. シュミットトリガ回路(30)を用いて、ライン電圧が所定の変化方向において所定しきい値を通過する時点と、前記周波数変換器の出力電圧が前記の所定の変化方向において所定しきい値を通過する時点と、を記録し、ライン電圧と前記周波数変換器の出力電圧との間の位相差を、これらの時点から求めることを特徴とする請求項記載の方法。
  3. パルス形スイッチ制御信号により制御されるスイッチ配列により出力電圧が決定される周波数変換器(42)を提供し、シュミットトリガ回路(30)によって、ライン電圧が所定の変化方向において所定しきい値を通過する時点を記録し、前記周波数変換器の出力電圧が対応する変化方向において対応するしきい値を通過する時点を前記スイッチ制御信号から求め、ライン電圧と周波数変換器の出力電圧との間の位相差を前記の2つの時点から求めることを特徴とする請求項記載の方法。
  4. 負荷運転から無負荷運転へと切り換える場合には、ライン側から前記周波数変換器側へと切り換えた後に、前記周波数変換器(42)の出力周波数をランプ方式で減少させることを特徴とする請求項記載の方法。
  5. 無負荷運転から負荷運転へと切り換える場合には、最初に、周波数変換器(42)の出力周波数をランプ方式でライン周波数まで増加させ、続いて、周波数変換器の出力電圧の位相を、経験的に求められた傾斜に従って、ライン電圧の位相に徐々に整合させることを特徴とする請求項記載の方法。
  6. 前記ライン側と前記周波数変換器側との間で切り換える際に、零電流時間の間は、前記駆動モータ(26)に電流が供給されないことを特徴とする請求項記載の方法。
  7. 前記周波数変換器(42)の出力電圧を前記ライン電圧に対して変化させることを特徴とする請求項記載の方法。
  8. 前記零電流時間の間に、前記駆動モータの端子電圧を測定することを特徴とする請求項記載の方法。
  9. 前記零電流時間の間に、前記駆動モータの端子電圧の変化量を測定することを特徴とする請求項記載の方法。
  10. 前記の駆動モータの端子電圧の変化量を、零電流時間の間の駆動モータのデータから求めることを特徴とする請求項記載の方法。
  11. 零電流時間の間に、前記周波数変換器(42)の出力電圧を前記駆動モータの端子電圧に一致させることを特徴とする請求項記載の方法。
  12. 負荷運転と無負荷運転との間で切り換え可能である、特にエスカレータもしくは動く歩道として構成された搬送装置(10)の駆動装置を制御するための電気式制御装置であって、前記搬送装置は、ほぼ一定のライン周波数を有するライン電圧を供給するライン電圧接続部と、駆動モータ(26)と、を備えているものにおいて、前記制御装置は、出力電圧の少なくとも周波数および位相が制御可能な周波数変換器(42)と、前記駆動モータ(26)が前記ライン電圧接続部に接続される負荷運転スイッチング状態および前記駆動モータ(26)が前記周波数変換器(42)に接続される無負荷運転スイッチング状態を有する制御可能なスイッチング装置(K1,K2)と、を備えており、これによって、負荷運転状態では、ほぼ一定のライン周波数を有するライン電圧が前記駆動モータ(26)に供給され、無負荷運転状態では、周波数変換器(42)の出力電圧が前記駆動モータ(26)に供給されるようになっており、前記制御装置は、さらに、負荷運転から無負荷運転への切り換え前にライン電圧の位相と周波数変換器(42)の出力電圧の位相との間の位相差を求めるためのシュミットトリガ装置から成る位相差検出装置(30)と、求められた位相差に応じて前記周波数変換器(42)の出力電圧の位相をライン電圧の位相と実質的に一致させる位相制御装置(48,50)と、を備えており、前記スイッチング装置(K1,K2)の切り換えは、このような位相の一致が達成されたことに応じて制御可能となっていることを特徴とする制御装置。
  13. 前記周波数変換器(42)は、パルス形スイッチ制御信号により制御されるスイッチ配列により出力電圧が決定されことを特徴とする請求項1記載の制御装置。
  14. 前記処理装置(48,50)が、クロックパルスを発生するクロック発生器(48)と、前記の2つの時点の間に前記クロック発生器(48)から発生したクロックパルスの数をカウントするカウンタ(50)と、を備えていることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
  15. 前記周波数変換器の出力電圧の位相が、前記の第2の時点でカウンタ(50)が到達したカウンタ状態に応じて制御されることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
  16. 前記スイッチング装置(K1K2)が、前記駆動モータ(26)を前記ライン電圧接続部に接続する第1の制御可能なスイッチング装置(K1)と、前記駆動モータを可変周波数変換器(42)に接続する第2の制御可能なスイッチング装置(K2)と、を備えており、これらの2つのスイッチング装置(K1K2)のうちの1方のみが導通し得るようになっており、この時点まで導通されていたスイッチング装置(K1,K2)が非導通状態に切り替わってから所定の零電流時間が経過した後にのみ、非導通状態にあったスイッチング装置(K1,K2)が導通状態に切り替わることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
  17. 前記可変周波数変換器(42)の出力電圧が、ライン電圧に対して制御されることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
  18. 少なくとも前記零電流時間の間に前記駆動モータの端子電圧を検出することが可能な電圧測定装置(46)と、前記零電流時間の間に、前記可変周波数変換器(42)の出力電圧を、検出された電圧値に制御することが可能な電圧制御装置と、を備えていることを特徴とする請求項1記載の制御装置。
  19. パルス形スイッチ制御信号により制御される前記スイッチング配列を、パルス幅変調されたスイッチ制御信号により制御することによって、前記可変周波数変換器(42)の出力電圧を制御することが可能であることを特徴とする請求項18記載の制御装置。
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