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JP4094665B2 - 繊維植物からの植物性化学物質の抽出のための方法及び装置 - Google Patents
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JP4094665B2 - 繊維植物からの植物性化学物質の抽出のための方法及び装置 - Google Patents

繊維植物からの植物性化学物質の抽出のための方法及び装置 Download PDF

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Description

発明の背景
本発明は一般的に、植物性物質から有機化合物を単離するための方法に関する。
天然の植物材料、たとえば木材は、多くの有用な有機化学物質の源である。たとえば、イチイ(Yew)の木は、医薬タキソールの源である。さらに、アラビノガラクタンは、カラマツ(Larix)属、たとえばウェスターン ラーチ(Western Larch)(ラリックス オクシデンタリス)(Larix occidentalis)及びタマラック(Tamarack)又はイースターン ラーチ(Eastern Larch)(ラリックス ラリシナ)(Larix laricina)において多量、及び他の木、たとえばドクゼリ、クロトウヒ、ベイマツ、杉、ビャクシン及びサトウカエデに少量、見出される良く知られている多糖である。
アラビノガラクタンは、その物理的性質が種々の用途のために良く適合されるので、特に商業的に興味あるものである。アラビノガラクタンは、種々の割合でガラクトース及びアラビノース単位を包含する多糖であり、分子量が低分子量ポリマーから大きな高分子まで変化する。アラビノガラクタンは、広範囲の温度にわたって水に完全に溶解し、そして良好な乳化性質を有する。アラビノガラクタンは、高濃度でさえ溶解したまま存続し、従って、安定した低粘性溶液をもたらす。
アラビノガラクタンは、広範囲の商業的用途に、たとえば印刷、採鉱、生物学的研究及び食品産業に使用される。たとえば、食品産業においては、アラビノガラクタンは、通常、油における乳化剤、安定剤又は結合剤、甘味剤、ドレッシング、風味剤及びプディングとして使用される。アラビノガラクタンはまた、植物由来の可溶性ダイエット繊維としても使用される。アラビノガラクタンは、石版溶液及び写真現像液におけるムチン酸生成にも使用される。アラビノガラクタンガムの使用法は、レビューは、Adams,M.F.and B.V.Ettling,Industrial Gums,2d ed.,R.L.Whistler and J.N.BeMiller Eds.,Academic Press. New York,1973,p.415-427に論ぜられる。アラビノガラクタンについての最近の使用法は、生物学的密度グラジエントとしてである。Beutler,E.,Red Cell Metabolism,Church Livingstone,New York,Ch.8,1986,pp.99-105。
アラビノガラクタンは一般的に、他の有機化合物、たとえばフェノール類、たとえばポリフェノールと共に木;たとえばカラマツの木部に存在する。本明細書で定義される場合、フェノール類とは、1又は複数のフェノール成分を含む分子であり、そしてフラボノイド、たとえばタンニン、アロマデントリン、アントシアニン、カテコリン、カテキン及びタキシホリン、並びにそれらのオリゴマー及びポリマーを包含する。フェノール及び他の可溶性有機化合物は精製されたアラビノガラクタン溶液の獲得に関しては不純物であると考慮されるが、それらの化合物は、単独で又はアラビノガラクタンと組合して、他の用途のための生成物としてそれら自体、所望される。たとえば、フラボノイド、たとえばフェノール環が1又は複数のヒドロキシル官能基を含むフェニル−C3−フェニル構造を有する化合物は、ヒト腸における酸−形成細胞の量を高めると共に、腐敗作用細菌の量を低めることが報告されている。Okubo,など.,Biosci.Biotech.Biochem.,56(4):588-91(1992)。
繊維性の天然植物材料、たとえば木部から可溶性有機物、たとえばアラビノガラクタンを回収するための方法は、開発されている。一般的に、アラビノガラクタンは、木材をチッピングし又は粉砕し、そしてそれを水又は希酸溶液により抽出することによってカラマツから回収される。カラマツのチップからのアラビノガラクタンの回収割合は、チップの抽出温度及びサイズに依存することが報告されており、そして回収されるアラビノガラクタンの量は木材チップにおけるアラビノガラクタンの量に依存した。Adams,M.F.and B.V.Ettling,Industrial Gums,2nd ed.,R.L.Whistler and J.N.BeMiller,Eds.,Academic Press,New York,1973,p.415-427。
アメリカ特許第1,339,489号(Weissによる)は、蒸気によるカラマツ木材粒子の前処理、再循環する水の存在下での木材粒子の粉砕、水からの繊維性パルプの分離、粉砕操作を通しての水の再循環及び再循環され、濃縮されたリッカーからの有機生成物の続く回収を開示する。アメリカ特許第1,861,933号(Murdockによる)は、水性液体の存在下での木材粒子の微粉砕、前記液体と繊維離解された材料との長時間の接触、前記段階の1又は複数回の反復、及び抽出された溶液の濃縮を開示する。アメリカ特許第2,832,765号(Robertsなどによる)は、相分離器を包含する向流抽出セルのシステムにおける水性溶媒と乾燥微粉砕された木材粒子との組合せを開示する。
アメリカ特許第3,337,526号(Adamsによる)は、アラビノガラクタンがSt.Regis Paper Companyにより商業的に製造されているモンタナ州のLibby市において、“Libby Process”として商業的に使用され、そして当業界において知られている方法を開示する。Adamsは、追加の新鮮な木材が連続的に又は定期的に広範な複数段階向流システムに導入されるそのシステムに細かく分割されたカラマツチップを通すことを開示する。この工程においては、水性溶媒が、凍結温度〜約70℃までの範囲の温度で使用され、そして約1時間の加工時間を用いて、約10%のアラビノガラクタンを含む抽出物を得る。1つの態様において、Adamsは、約200%に湿分を高めるために十分な水と実際的に最大10メッシュに分類されたカラマツ木材とを混合し、そして次に、水飽和された前記細かく分割された木材を、抽出物として約70%の水を回収するために圧縮することを開示する。Adamsはさらに、追加の圧縮サイクルが木材から約70%の残りの水を回収するために使用され得ることを開示する。個々の圧縮のための時間は、約10分である。
パルプ製造工程の有用な同時生成物としてのアラビノガラクタンの回収のための方法もまた、開発されている。たとえば、アメリカ特許第1,358,129号(Weissによる)は、可溶性有機化合物に富むリッカーの獲得の他に、繊維性パルプ生成物が化学的パルプ製造操作において使用される工程を開示する。アメリカ特許第2,073,616号(Acreeによる)は、約32℃以上の水に数時間、チップを含浸することによって、微粉砕された木材粒子からガラクタンを回収することを開示する。Acreeはさらに、種々の画分を得るために異なった有機溶解物による反復された抽出の使用を開示する。
カラマツの木の木部から得られたアラビノガラクタンの抽出物は、いくつかの商業的使用に必要とされる高く精製されたアラビノガラクタン溶液を得るために精製され得る。溶液におけるアラビノガラクタンの濃度は一般的に、水を除去するために乾燥により高められる。化合物、たとえばフェノール及び鉄含有化合物は一般的に、アメリカ特許第3,325,473号(Herrickなどによる)に記載されるように、MgOにより抽出物からそれらの化合物を沈殿せしめることによって、所望するアラビノガラクタンから分離される。さらなる精製は、たとえばアメリカ特許第5,116,969号(Adamsなどによる)に開示されるように、1,000,000以上の分子量を有する極微小粒子及び分子の除去、及びアラビノガラクタン溶液の重量オスモル濃度に寄与する、低分子量モノマー、ホモポリマー及び他の材料の除去を包含する。
繊維性木材生成物を生成するが、しかし木材から有用な化学物質を除去しない木材パルプ化法及び装置は、当業界において知られている。たとえば、アメリカ特許第1,913,607号(McMillanによる)は、圧縮されたスルフィド蒸煮酸を使用し、そして揺動ドラムシステムを使用する熱化学パルプ化法を開示する。アメリカ特許第2,008,892号(Asplundによる)は、高温及び高圧で蒸気により木材粒子を前処理し、そして次に、そのチップを機械的に繊維離解することを包含する熱機械的パルプ化法を開示する。
Asplundの繊維離解機パルプ化法の前処理段階の変法はまた知られている。1つのそのような変法は、アメリカ特許第2,047,170号(Asplundによる)に開示されており、ここで前記特許は、繊維離解の前、サイジング物質の添加を包含するパルプ化法を開示する。Asplund繊維離解機の前処理段階に対する近代的変法が、蒸気処理された木材粒子を圧縮し、そしてそれらを、機械的な精製の前、化学物質と共に含浸機に供給するために第1のプラグスクリュー供給機を用い、木材繊維生成物を含浸機において含浸し、そして含浸された木材粒子を圧縮し、そしてそれらを繊維離解のためのダイジェスターに供給するためにもう1つのプラグスクリュー供給機を用いて、木材粒子を前処理することを包含する前処理工程を指図する、Sunds Defibrator AB’s PREX-Impregnatorの商業用パンフレットに開示される。プラグスクリュー供給機の個々からの圧縮物は、典型的には、その装置の下部に位置する床ドレインを通してスクリューに排出される。
従って、木材から有機化学物質の回収のための当業界において利用できる方法は存在するが、それらの方法は種々の欠点を有する。
たとえば、カラマツからアラビノガラクタンを回収するための商業化された“Libby Process”は、有意な資本投資を必要とする複雑な複数段階の向流工程である。さらに、カラマツからアラビノガラクタンを回収するための従来技術方法は典型的には、アラビノガラクタンの回収の前、カラマツの木を細かく分割するか又は繊維離解することを必要とする。これは加工費を付加し、そして製紙パルプ化操作のために不適切な繊維性木材副生成物をもたらす。さらに、従来技術の工程は回収をもたらすために水により木材粒子を飽和するので、実質的な水消費が存在する。最終的に、得られるアラビノガラクタン抽出物は比較的低い濃度のアラビノガラクタンを有するので、有意な加工費が、アラビノガラクタンの濃度を高めるために抽出された溶液の乾燥に関連している。
従って、天然の植物材料から有機化学物質を効果的且つ経済的に回収するための方法及び装置を提供することが、本発明の目的である。天然の繊維植物材料から有機化学物質及び有用な多糖生成物を同時に回収するための方法を提供することがもう1つの目的である。種々の異なった木質植物の木質部、樹皮又は葉から新規代謝物を単離するための方法及び装置を提供することが、本発明のさらなる目的である。
発明の要約
繊維植物材料から有機化合物を回収するための方法及び装置が提供される。繊維植物材料から回収され得る有機化合物は、たとえばウェスターン ラーチ及びタマラックの木の種類の木材から単離され得る、植物代謝物、たとえばアラビノガラクタン及びフェノールを包含する。木材からの有機化合物の回収の他に、繊維木材生成物はまた、たとえば木材加工用途において、又は高品質の紙製品の製造において原料として使用され得るきれいな繊維の形で単離され得る。
1つの態様においては、繊維植物材料はまず、圧縮され、液体滲出物及び第1の圧縮された植物繊維生成物が回収される。任意には、繊維植物材料、たとえば木材粒子が、いづれかの添加される溶媒の実質的な不在下で圧縮され、純粋な通常の液体滲出物及び第1の圧縮された植物生成物が生成される。次に、前記最初の植物繊維生成物が、水性溶媒により含浸され、抽出物リッカー及び含浸された植物繊維が回収される。次に、前記含浸された植物繊維が圧縮され、液体圧縮物及び第2の圧縮された繊維生成物が回収される。1つの態様においては、それらの方法を用いて、実質的に純粋なアラビノガラクタン滲出物及び木材繊維生成物が、フェノールの最少同時抽出によりカラマツ属の木材から回収され得る。さらに、アラビノガラクタン及びポリフェノールを包含する種々の植物化学物質が、抽出物リッカー、液体圧縮物又は圧縮された繊維生成物のさらなる抽出又は他の精製から単離され得る。従って、本発明の方法及び装置は、異なった種類の木質植物からの種々の異なった植物代謝物の単離及び/又は同定を可能にする。
【図面の簡単な説明】
図1は、木材チップ調製段階、及び一段階、二段階又はバイパス工程をもたらすために適切な装置形状の詳細な図示である。
発明の詳細な記載
植物物質からの植物化学物質の回収のための方法及び装置が提供される。本明細書において定義される場合、用語“植物化学物質”とは、植物物質から単離され得る広範囲の有機化合物のいづれかを言及する。繊維植物材料から回収され得る典型的な植物化学物質は、植物代謝物、たとえばアラビノガラクタン及びフェノールを包含する。本明細書において定義される場合、用語“フェノール”とは、フェノールモノマー及びポリフェノール、並びにそれらの誘導体を包含する。アラビノガラクタンは、カラマツ属、たとえばウェスターン ラーチ(ラリックス オクシデンタリス)及びタマラック又はイースターン ラーチ(ラリックス ラリシナ)の木の木部から単離され得る。繊維植物材料から単離され得る典型的なフェノールは、フラボノイド、たとえばタンニン、アロマデントリン、アントシアニン、カテコリン、カテキン及びタキシホリンを包含する。本材からの有機化合物の回収の他に、繊維木材生成物はまた、木材加工用途において又は高品質の紙製品の製造において原料として使用され得るきれいな繊維として単離され得る。
繊維植物材料
一般的に、いづれかの繊維植物材料(FPM)が、植物材料からの種々の異なった植物化学物質の単離を可能にするために加工され得る。特別な繊維植物材料が、回収されるべき有機化合物又は所望する繊維生成物の特徴に基づいて選択される。本明細書において定義される場合、繊維植物材料は、完全な植物、及びいづれかの植物部分、たとえば木部、樹皮、根、茎、果実、種子、葉柄、葉又は針状葉を包含する。植物部分は、木、植物茎及び他のセルロース材料に由来することができる。
好ましい態様において、繊維植物材料は、木からの木部である。植物化学物質が単離され得る木の例は、タキソールの回収のためのイチイの木、及びアラビノガラクタンの回収のためのカラマツの木を包含する。さらに、植物化学物質は、他の木、たとえばNorth Americanの木、たとえばドクゼリ、クロトウヒ、ベイマツ、杉、ビャクシン及びサトウカエデの繊維植物材料から単離され得る。例示のためには、カラマツの木の木部からの植物化学物質の単離は例により本明細書において記載されるが、しかしながら、その方法は他の繊維植物材料、たとえば他のタイプの木からの植物化学物質の単離のために容易に適合され得る。繊維植物材料及びその工程段階は、回収されるべき植物化学物質、又は所望する繊維木材生成物の特徴に基づいて、選択され、又は企画される。アラビノガラクタンの回収のためには、カラマツ属の木からの木材粒子が、好ましい繊維植物材料である。ウェスターン ラーチの木が特に好ましい。
植物材料の加工
種々の植物材料のいづれかが、本明細書に開示される方法及び装置を用いて加工され、予備選択された植物化学物質が精製され、そして回収され、又は新規植物化学物質が同定され、そして単離される。加工されるべき繊維植物材料の選択は、回収されるべき植物化学物質に依存するであろう。加工の前、カラマツ属の木に由来する繊維植物材料、たとえば木部又は樹皮は、任意には、当業界において入手できる方法を用いて、好ましい寸法に分類され得る。
1つの態様においては、繊維植物材料が、プラグスクリュー供給抽出機において植物材料を圧縮することにより加工され、液体滲出物及び圧縮された植物生成物が生成される。任意には、繊維植物材料が、その繊維植物材料へのいづれかの添加される溶媒の不在下で、プラグスクリュー供給抽出機において圧縮される。これは、植物化学物質を単離するために任意に、さらに精製され得る、純粋な通常の液体滲出物及び圧縮された植物生成物の回収を可能にする。
さらに、植物から植物化学物質を単離するために、繊維植物材料が好ましくは、プラグスクリュー供給抽出機により圧縮され、液体滲出物及び第1の圧縮された植物繊維生成物が回収され、そして次に、前記第1の植物繊維生成物が溶媒により、含浸機において含浸され、それにより、抽出物リッカー及び圧縮された植物繊維が回収される。任意には、次に、前記含浸された植物繊維は、好ましくはプラグスクリュー供給抽出機において再び圧縮され、液体圧縮物及び第2の圧縮された繊維生成物が回収される。加工の間に得られる画分、たとえば滲出物、液体圧縮物、及び第2の圧縮された繊維生成物が、植物化学物質を回収するために、たとえば水又は有機溶媒による抽出により、又はクロマトグラフィー又は遠心分離、もしくは当業界において利用できる他の方法によりさらに精製され得る。
周囲湿分含量
1つの態様において、繊維植物材料が、その繊維植物材料へのいづれかの添加される溶媒の実質的な不在下で、プラグスクリュー供給抽出機において圧縮され、純粋な通常の液体滲出物及び第1の圧縮された植物繊維生成物が回収される。従って、繊維材料は、添加される溶媒を実質的に有さない周囲湿分を有する。本明細書において定義される場合、“周囲湿分”を有する繊維植物材料は、溶媒、たとえば水の形で、湿気が加工の前、実質的に添加されない繊維植物材料を言及する。湿分は、異なった条件、たとえば繊維植物材料のタイプ及び環境条件に依存して変化することができる。従って、繊維植物材料は、その繊維植物材料へのいづれの添加溶媒の必要性を伴わないで、所望する有機化学物質の回収を可能にするために、十分な量の周囲湿気を有することができる。
カラマツの木からアラビノガラクタンの回収のためには、初期木材材料を圧縮する前、木材は好ましくは、周囲湿分で存在する。本明細書において定義される場合、周囲湿分は、乾燥木材に基づいて、約15〜75%の範囲の湿分(水)、及び好ましくは約50%の湿分である。この方法は、実質的に純粋なアラビノガラクタンを含む滲出物を生成するので、カラマツ属の木の木部又は樹皮の繊維植物材料のために好ましい。この態様においては、植物材料は好ましくは、約70℃よりも高くない温度、たとえば約45℃の温度で圧縮される。第1の圧縮された植物繊維生成物からアラビノガラクタンをさらに回収するためには、その第1の植物繊維生成物が、水性溶媒により、含浸機において含浸され、抽出物リッカー及び含浸された植物繊維が回収され、そしてアラビノガラクタンがその抽出物リッカーから回収され得る。次に、前記含浸された植物繊維生成物が圧縮され、液体圧縮物及び第2の圧縮された木材繊維生成物が回収され、そして追加のアラビノガラクタンが前記圧縮物から回収され得る。
溶 媒
出発植物材料は任意には、初期圧縮段階の前、溶媒と共に組合され得る。圧縮の前、出発植物材料に添加され得るか、又は第1の圧縮された植物繊維生成物を含浸するために使用され得る溶媒は、水、炭化水素、たとえばヘキサン;アルコール、たとえばC1-10の脂肪族アルコール;ケトン、たとえばC1-10のケトン;エステル;及び有機酸、並びにそれらの混合物を包含する。さらに、溶媒は、添加剤、たとえば無機化合物又は界面活性剤を包含する。使用される溶媒は、たとえば酸性又は塩基性水溶液であり得る。水と部分的に、完全に又は実質的に非混和性である有機溶媒が使用され得る。使用され得る典型的な有機溶媒は、ジメチルスルホキシド(DMSO)を包含する。本明細書において定義される場合、用語“溶媒”とは、植物化学物質が溶解でき、そして植物化学物質を抽出するために使用され得る、いづれかの液体、又は気体、たとえば有機溶媒、水及び水溶液を包含する。溶媒の温度はまた、予備選択された植物化学物質の回収を最大にするよう調節され得る。
カラマツ木材からフラビノガラクタンを回収するための工程においては、たとえばアルカリ水性溶媒が含浸機に使用され得、そしてその水性溶媒の温度は約15℃〜100℃の間の範囲であり得る。本明細書において定義される場合、“水性溶媒”とは、水、又はたとえば7〜12のpHに調節されている緩衝水溶液を包含する。この態様においては、抽出物の溶質含有率は、約1%〜90%のアラビノガラクタン及び約1%〜10%のフェノールであり得る。この工程からの典型的な回収率は、約5%〜35%のアラビノガラクタンを含む滲出物、約1%〜20%のアラビノガラクタンを含む抽出物、及び約1%〜20%のアラビノガラクタンを含む圧縮物である。さらに、カラマツ木材から回収された第2の圧縮された繊維生成物は、ポリフェノール、たとえばタキシホリンを回収するために溶媒により抽出され得る。この用途のための有用な溶媒は、アルコール、たとえばC1-6の脂肪族アルコール;ケトン、たとえばC3-6のケトン;エーテル、たとえばC2-6のエーテル;及びエステル、たとえばC2-6のエステルを包含する。
加工の個々の段階で、単離された画分、たとえば滲出物、抽出物リッカー、液体圧縮物、及び第2の圧縮された繊維生成物はさらに、当業界において入手できる方法、たとえばクロマトグラフィー、遠心分離、抽出、濾過又は沈降法を用いて、精製され、単離された植物化学物質、たとえばアラビノガラクタン又はフェノールが回収される。
装置の例示
木材から有機化合物を回収し、そして木材繊維生成物を生成するために木材粒子を圧縮するための装置が提供され、ここで1つの態様における装置は、入口、出口、及びハウジングのその入口と出口との間に位置する規則的に間隔をあけられた開口部を有するハウジングを含んで成る第1のプラグスクリュー供給抽出機;前記開口部を含む第1のプラグスクリュー供給抽出機ハウジングの一部を包含する収集フード;前記第1のプラグスクリュー供給抽出機出口に連結される入口、出口、底部、及び前記底部での逆止めリッカー出口手段を有する含浸機;前記含浸機出口に連結される入口、出口、及び前記ハウジングの入口と出口との間に位置する規則的に間隔をあけられた開口部を有するハウジングを含んで成る第2のプラグスクリュー供給抽出機;前記開口部を有する第2のプラグスクリュー供給抽出機ハウジングの一部を包含する第2の収集フード;及び入口、前記第1のプラグスクリュー供給抽出機入口に連結される第1の出口、及び前記第2のプラグスクリュー供給抽出機入口に連結される第2の出口(ここで、前記第1及び第2の出口はそれぞれのプラグスクリュー供給抽出機中への木材粒子の流れを調節するためのゲートをそれぞれ含む)を有する木材粒子コンベヤーを含む。
1つ態様においては、繊維植物材料、たとえば木材粒子が、図1に示されるシステム10を用いて加工される。この工程において得られた材料はまた、所望する有機化合物を得るために、当業界において入手できる方法を用いてさらに加工され得る。図1におけるシステム10においては、下記に記載されるように、有機流体を除去するためにシステムに少なくとも3個の部位が存在する。容易に説明するために、回収された材料は、システム10の次の記載においてさらに説明される次の異なった名称により言及されるであろう:滲出物66、抽出物113及び圧縮物140。
A.初期加工
上記で記載されるように、繊維植物材料は、回収されるべき所望の植物化学物質に依存して、異なった源から来ることができる。1つの態様においては、繊維植物材料は、任意には、好ましい寸法に分類され得る木材である。加工される個々の木材粒子のサイズは、装置のサイズに依存するであろう。大きな装置、すなわち大きなビン、スロート、コンベヤー、等を有する装置は、より大きな粒子サイズを取扱う能力を有すであろう。固体木材粒子の他に、他の木材繊維化操作からの流出物又は液体排出物は、選択された有機化学物質の回収のための出発材料であり得る。
システム10を説明するためには、言及される繊維植物材料はカラマツの木からの木材12である。典型的なシステム10においては、木材12は、木材粒子15に原木材を微粉砕するために、当業界において知られている機械によりステージ14において切断され、樹皮をはがれ、そして粉砕されるべきである。次に、原木材粒子15は、その木材粒子15が次の段階のために必要とされるまで、貯蔵のために入口ホッパー16に供給される。
調製された木材粒子15が加工される場合、それらは入口ホッパー16からスクリーニングビン18に、入口コンベヤー20により運ばれる。スクリーニングビン18が、粒状材料、この場合、木材粒子15を、サイズに基づいて分離することは当業界において知られている。スクリーニングビン18の目的は、次の段階に、続く操作のために所望するサイズを有するそれらの木材粒子15のみを通すことである。スクリーニングビン18は好ましくは、その工程において好ましい最大及び最小のサイズ分けされた木材粒子15にそれぞれ対応するよう分類された開口部を有する第1及び第2スクリーン22及び24を含む。第1スクリーン18を通過するのに大き過ぎる原木材粒子15は、木材粒子15のサイズをさらに減じ、そして帰り導管30を通してスクリーニングビン18により適切に分類された原木材粒子15を再循環することが当業界において知られている第2チッパー又は粉砕ミル28に導管26により分岐される。
木材微粉末32、たとえば木材粉末、又は材料粒子15により閉じ込められた他の小さな分別された粒子は、導管36を通してスクリーニングビン18の低い部分34から除去され、そして捨てられるか又は他の用途に使用され得る。他方では、木材微粉末32は、有機化合物の回収のために次の段階に、適切に分類された木材粒子15と共に通され得る。木材微粉末32がさらに加工される場合、いづれかの残留粒状物質は、当業界において知られている方法、たとえば空気浮遊又はスクリーニングにより、加工された有機化合物から除去され得る。第1スクリーン22を通過するのに十分に小さいが、しかし第2スクリーン24を通過するのには大き過ぎる原木材粒子15は、残る段階への使用のために適切に分類される。
カラマツの木からのアラビノガラクタンの回収のためには、従来技術の方法とは異なって、木材粒子は、続く加工のための調製において細かく分割するか又は樹皮をはぐことを必要とされない。カラマツ木材粒子の好ましいサイズは、その木材粒子を加工するために使用される装置のタイプに依存する。典型的には、木材粒子は、約1インチよりも大きな寸法〜約4インチ以下の小さな寸法に分類される。第1及び第2スクリーン22及び24における開口部は、好ましくは、その工程の次の段階の必要性に従がうようにサイズ分けされる。
適切に分類され、そして粉砕された木材粒子15は、貯蔵ビン40に、シュート38を通して通される。貯蔵ビン40は、当業界において良く知られており、そして典型的には、入口42及び出口44、レベル調節のためのレベル検出器46、及び木材粒子15を任意に蒸気付与するための蒸気48前処理入口を包含する。蒸気48前処理は、後での加工段階において木材粒子15を圧縮するために必要とされるエネルギーを減じるために、木材粒子15を加熱し、そして融解し、又は軟化するために使用される。蒸気48前処理入口は、木材粒子15が特に乾燥している場合、有益である、木材粒子15に少量の湿気を付加することができる。貯蔵ビン40はまた、貯蔵ビン40からの排出を促進するために振動機(示されていない)を利用することができる。他方では、出口44の端に位置する木材粒子コンベヤー50は、貯蔵ビン40からの木材粒子15の排出を促進するために使用され得る。当業界において知られているいづれかのコンベヤー、たとえば回転オーガー52を含むオーガータイプのコンベヤーが適切である。木材粒子コンベヤー50が他の仕事のために使用されることは、システム10のさらなる説明から明らかであろう。
B.第1の圧縮ステーション
“一段階態様”として本明細書において言及される1つの態様においては、木材粒子は一段階システムにおいて加工される。次の段階への木材粒子15の通過に基づいて、木材粒子15は、貯蔵ビン40から開放され、そして第1の圧縮ステーション60にシュート54により案内され、ここで木材粒子15は、木材粒子15から“滲出物”66と称する液体を得るために圧縮されるか又は絞られる。本明細書において使用される場合、滲出物66は、第1の圧縮ステーション60から回収される有機液体である。いづれかの適切な圧縮装置、たとえば圧力ローラー、円柱状プレス、スクリュープレス及び当業界において知られている他の圧縮機構を含む装置が、その第1の圧縮ステーション60において使用され得る。圧縮及び剪断力の両者が、分類された木材粒子に対して使用され得る。好ましい態様においては、スクリュータイププレス60が圧縮のために使用される。
任意には、単離される有機化合物に依存して、圧縮の間、繊維材料が、添加剤、たとえば上記のような溶媒と共に組合され得る。従来技術の方法に比較すれば、FPM、たとえばカラマツの木材粒子の圧縮は、木材粒子15が、圧縮される前、それらのほぼ周囲湿分を有するように、木材粒子15へのいづれかの添加される溶媒の実質的な不在下で、及び好ましくは完全に不在下で達成され得る。これは、蒸気48前処理が主に木材粒子15を加熱し、そしてそれらの周囲湿分をほとんど上昇せしめないためである。さらに、蒸気48前処理段階がスキップされる場合、又は加熱前処理の他の形が貯蔵ビン40において使用される場合、木材粒子15は正確にそれらの周囲湿分で存在するであろう。木材粒子15内の天然の又は周囲の湿気が、いづれの水性溶媒の前もっての添加を実質的に伴わないで、滲出物66を回収するために使用される主要溶媒であるので、滲出物66は、特別に獲得された“天然”の流体である。滲出物66は、水性溶媒からの汚染又は希釈を実質的に伴わないで、木材粒子15の周囲湿気にほとんど完全に由来するので、滲出物66は、“純粋な通常の”滲出物として本明細書において言及される。この純粋な通常の滲出物66は、木材粒子15から回収される有機物の有用な複合体濃縮物のライブラリーである。
溶媒添加の排除は、同様に他の利点を有する。木材粒子15がその木材粒子15へのいづれの溶媒の添加をも伴わないで木材粒子15を圧縮する装置において圧縮される場合、より強い量の摩擦、剪断力及び圧縮力が木材粒子15に対してもたらされ、しぼり出される多量の滲出物66及び改良された木材繊維生成物68をもたらす。木材粒子15の湿分が乾燥木材に基づいて周囲湿分を越えるように、溶媒が木材粒子15に添加される場合、抽出効能が低下する。
第1の圧縮ステーション60の図1に示される好ましい態様においては、圧縮ステーションは、プラグスクリュー供給抽出機64を含む。木材粒子15は、プラグスクリュー供給抽出機64中にシュート54を通して貯蔵ビン40の出口44から重力供給され、ここで木材粒子15は純粋な通常の滲出物66をしぼり出すために圧縮される。圧縮に続いて、木材粒子15はまた、ユニークな性質を有する木材繊維生成物68を生成する。
プラグスクリュー供給抽出機64は、滲出物66の収集及び続く追加の加工を可能にするために改良された、当業界において知られている一般的な形のプラクスクリュー供給機である。プラグスクリュー供給抽出機64は、ハウジング70、そのハウジング70内に含まれるつる巻き状オーガー72、そのつる巻き状オーガー72の第1の端76に結合される高トルクで高速度の回転駆動手段74、及び空気背圧ダンパー78を含む。ハウジング70は、分類された木材粒子15を受けるためにその第1の端76上に入口80、及び木材繊維生成物68を排出するためにその第2端84上に出口82を有する。ハウジング70は、円状の横断面形のものであり、そしてその横断面はハウジング70の第1の端76に対して第2の端84でより狭い直径に次等に細くなっている。ハウジング70はまた、滲出物がしぼり出されるスロート84にそって位置する規則的に間隔を開けられた開口86を有する。開口86は、ハウジング70内に木材繊維生成物68を保持しながら、ハウジング70から滲出物66を自由に通すためにサイズ分けされている。
つる巻き状オーガー72は第1の端76及び第2の端90を有し、そしてつる巻き状オーガー72のテーパーの程度がハウジングのスロート84のテーパーの程度と適合するようその第2の端90でより狭い直径に先細されている。オーガーは、そのオーガーの端に向かってますます小さな容積のねじ山間でのポケットを含む注型として構成される。回転駆動手段74は典型的には、産業用速度減速機及びモーターであり、そしてハウジング70に対してつる巻き状オーガー72を回転するために使用される。背圧ダンパー78は、プラグスクリュー供給抽出機64内の圧力の量、及び従って、木材粒子15がゆだねられる絞り出す量を調節するために使用される。加圧された空気(示されていない)が、圧力調節のために背圧ダンパー78に付加される。通常の操作の間、プラグスクリュー供給抽出機64の処理量は主に、回転駆動手段74の速度により、及び次に、背圧ダンパー78内の空気圧により決定される。
プラグスクリュー供給抽出機64から絞り出される純粋な通常の滲出物66は、プラグスクリュー供給抽出機64に結合され、そして滲出物66が絞り出される個々の開口86を含む、ハウジング70のスロート84部分を包含する収集フード92において集められる。収集フード92の底部分94は、先細にされており、そして滲出物66を排出するための出口96を含む。
排出された純粋な通常の滲出物66は続いて、スクリーンされた滲出物66Aからいづれかの滲出物−固体100を除去するためにスクリーンされ得る。当業界において知られているスクリーン、たとえばくさび線スクリーン98がこの操作のために適切である。滲出物66をスクリーンするためのくさび線スクリーン98のための好ましいメッシュサイズは、約50メッシュである。スクリーンされた純粋な通常の滲出物66Aは、精製された有機化合物生成物を得るために、当業界に知られている方法により精製され得る。アラビノガラクタンを含むカラマツ木材粒子からの滲出物を精製するためには、多くの方法、たとえばHerrickなど.及びAdamsなど.(前記)により教授される方法が当業界において知られている。他の有機化合物、たとえばマルトール、タキソール、ポリフェノール、クエンシチン、等がまた、それらの方法及び当業界において知られている他の方法により抽出され得る。
木材繊維生成物68は、プラグスクリュー供給抽出機64から排出される。木材繊維生成物68は、加工される木のタイプ及び特定の加工パラメーターに依存しての好ましい用途を伴って、種々の続く用途への使用のために適切である。ウェスターン ラーチ及びタマラックの木の木材粒子が使用される場合、得られる木材繊維生成物68は、ユニークで且つ所望する特徴を有する低密度繊維木材生成物である。他のタイプの木が使用される場合、その得られる木材繊維生成物68は、パルプ化操作及び木材繊維を使用する当業界において知られているいづれか他の用途への使用のために適切である。操作の第1段階においては、従って、純粋な通常の滲出物66及び木材繊維生成物68が得られる。
C.含浸機
もう1つの態様について図1に言及され、ここで第1段階に起因する木材粒子68は次の方法に従って2段階システムにおいて加工され得る。前に記載されたように、木材粒子15は、任意には、いづれの溶媒の添加も伴わないで、まず圧縮され、純粋な通常の滲出物66が絞り出され、そして木材繊維生成物68が生成される。この態様においては、次に木材繊維生成物68が、たとえば木材繊維生成物68を蒸気又は含浸機における水性溶媒により水和化することによって、溶媒により含浸される。より特定には、図1に参照されるように、木材繊維生成物68がプラグスクリュー供給抽出機64から排出される。次に、その得られる木材繊維生成物68が、含浸機110中に供給され、含浸機リッカー112及び含浸された木材繊維68Aの組合せが形成される。
含浸機110は、当業界において知られている一般的なタイプのもの(たとえば、Sunds Defibrator Inc.,Norcross,GAにより製造されたPREXTM含浸機)である。それは、水を添加することによって定常レベルで含浸機110内に液体を維持するための液体レベル調節装置111を含み、そしてそれはまた、収集のための及び含浸機リッカー112の続くさらなる加工のための装置を含む。改良された含浸機110は、第1の端118で入口116及び反対の第2の端122で出口120を有する容器114;円柱状容器114内に存在し、そして第1の端118から第2の端122に広がる2つのつる巻き状オーガー124(そのオーガー124の軸126はお互い平行である);オーガー124の個々を駆動するための産業用歯車減速機及びモーター128;円柱状容器114中に液体溶媒、化学物質又は蒸気132を導入するための逆止め入口130;及び円柱状容器114の第1の端118に位置する逆止め含浸機リッカー出口133を含む。モーター128は、含浸機流体において消費されるチップの量の変更を可能にするために種々の速度であり得る。
含浸機110において木材繊維生成物68を含浸することに関して、種々の変法が存在する。含浸は、木材繊維生成物68を再飽和するために、蒸気132により、又は好ましくは水性又は他の溶媒により、滲出物66、すなわち第2のプラグスクリュー供給抽出機64Aから絞り出される圧縮物140を有する木材繊維生成物68を再水和化することを含んで成る。含浸機110に使用される蒸気132又は水性溶媒は、含浸機リッカー112の種々の組成物をもらたすために、種々のpHレベル及び温度で存在することができる。
1つの態様において、水は高温で、典型的には約90℃で入口130を通して導入され得る。一般的に、化学物質添加剤、たとえばアルカリ(0.1Mの水酸化ナトリウム)の溶液が添加される。この工程は、異なった木材繊維生成物68が投入される場合、異なった化合物を生成するであろう。たとえば、木材繊維生成物がカラマツ属の種からである場合、この工程はアラビノガラクタン及びフェノールを回収するであろう。ポリフェノールを包含するフェノール類は、たとえば動物飼料添加物として種々の機能で利用される。
対照的に、冷水(約70℃よりも高くない温度、たとえば約45℃)による木材繊維生成物68の水和化は、異なった化学物質含有率を有する生成物をもたらすであろう。木材がカラマツ属からである場合、含浸機リッカー112生成物は、フェノールが木材繊維生成物68に多量に残るであろうために、より純粋なアラビノガラクタンを生成するであろう。
木材繊維生成物68は、プラグスクリュー供給抽出機64により、含浸機リッカー112の液体レベル以下の点で含浸機110中に導入される。次に、木材繊維生成物68が、二軸逆転オーガー124及び含浸機リッカー112を通して含浸機110に運ばれる。木材繊維生成物68は、それがプラグスクリュー供給抽出機64を去り、そして含浸機リッカー112に入る場合、圧縮された状態で存在するが、それは、それらがまずシステム10に入る場合、木材粒子15の湿分に少なくとも等しい湿分に達するまで、含浸機リッカー112を急速に吸収する。含浸機リッカー112は、木材繊維生成物68内の残存する多くの有機化学物質、たとえば第1の圧縮ステーション60での圧縮段階の間に開放されなかったアラビノガラクタンを溶解する。化学物質は含浸機リッカー112と混合し、そして次に、含浸機110から回収され得る化学“抽出物”113を形成する。
含浸が再水和化媒体として滲出物66により行なわれる場合、抽出物113は純粋な通常の滲出物66の含有物とは実質的に区別できない含有物を有するであろう。これは、水性溶媒が木材繊維生成物68にまだ添加されていないからである。他方では、含浸機110再水和化媒体が蒸気又は水性溶媒である場合、抽出物113は純粋な通常の含有物を有さないであろう。抽出物113は溶媒により汚染され、そして従って、一般的には、それをその純粋な有機化学物質成分に分離するために特別な加工を必要とするであろう。圧縮物140はまた、再水和化媒体として使用され得る。
抽出物113は、連続的又はバッチ様態様で、含浸機容器114の第1の端118で、逆止め含浸機リッカー出口113により含浸機110から連続して集められ得る。プラグスクリュー供給抽出機64からの滲出物66に関しては、結果的に、抽出物113がいづれかの含浸機−固体134を除去するためにスクリーンされ、そしてまた、精製された有機生成物、たとえばアラビノガラクタンを得るために当業界において知られている方法により精製され得る。抽出物113はまた、プラグスクリュー供給抽出機64からの滲出物66と共に組合され得る。
含浸された木材繊維68Aは、出口120を通して含浸機110から排出される。次に、出口シュート121が含浸機コンベヤー138に含浸された木材繊維68Aを供給し、ここで前記含浸された木材繊維68Aをドロップシュート136中に供給する。含浸された木材繊維68Aは任意に、第2の圧縮ステーション60A中にドロップシュート136を通して重力供給する。
D.第2の圧縮ステーション
第2の圧縮ステーション60Aは、好ましくは、プラグスクリュー供給抽出機64と実質的に同じ機能を行なう第2のプラグスクリュー供給抽出機64Aを含む。その第2のプラグスクリュー供給抽出機64Aにおいては、含浸された木材繊維68Aが、第1のプラグスクリュー供給抽出機64での木材繊維生成物68の圧縮と類似する態様で圧縮される。それにより、含浸された木材繊維68Aは、より細かく分割された第2の木材繊維生成物142及びまた“圧縮物”140を絞り出す。
第2のプラグスクリュー供給抽出機64Aにおける圧縮は、含浸された木材繊維68A内に保持される含浸機リッカー112を絞り出すであろうから、抽出物113のような圧縮物140はまた、含浸機110に使用される溶媒のタイプ及びパラメーターに依存して変化する組成物を有するであろう。たとえば、含浸機110に添加される再水和化媒体が純粋な通常の滲出物66である場合、圧縮物140は同様に純粋な通常の含有物を有するであろう。他方では、水性溶媒が含浸機110において再水和化媒体として使用される場合、圧縮物は純粋な通常の形では存在しないであろう。
圧縮物140は、第2の収集フード94Aに集められる。第2の収集フード94Aは、第1の収集フード92と実質的に同じである。圧縮物140は、プラグスクリュー供給抽出機64からの滲出物66に関して記載のようにしてさらに圧縮され得、その結果、所望する有機化合物がその圧縮物140から精製され得る。
再圧縮された第2の木材繊維生成物142は、空気シリンダー184に結合されるTパイプ182及び排出コンベヤー138Bを通して第2のプラグスクリュー供給抽出機64Aから第2の木材繊維生成物142として排出される。第2の木材繊維生成物142は、前記木材繊維生成物68に関して上記と同じか又は類似する用途に使用され得る。第2のプラグスクリュー供給抽出機はさらに含浸された木材繊維生成物68Aを分割するので、第2の木材繊維生成物142は木材繊維生成物68の密度よりもさらに低い密度の繊維を有する。第2のプラグスクリュー供給抽出機64Aにおけるチップ砕解は、第1のプラグスクリュー供給抽出機64におけるチップ砕解ほど強くない。
E.バイパス態様
さらなる加工の態様においては、適切にサイズ分類された木材粒子15が、次の方法に従って、お互い平行して実施される2つの一段階システムにより加工され得る。この方法は、二段階システムに類似するが、しかし含浸段階が迂回されている。木材粒子15が貯蔵ビン40に供給される。次に、木材粒子15は、第1の圧縮ステーション60及び第2の圧縮ステーション60Aに、木材粒子コンベヤー50により同時に供給される。従って、木材粒子コンベヤー50は、木材粒子15のために適切な粒子コンベヤー入口150、第1の出口152、第2の出口154、及び前記第1及び第2の出口152及び154のいづれかに、又は両者に粒子コンベヤー入口150から木材粒子15を移動するための回転オーガー52又は類似する輸送手段を含む。第1及び第2の出口152及び154は、木材粒子コンベヤー50からの木材粒子15の流れを調節するためにそれぞれゲート158及び160を個々に含む。
次に、木材粒子15は、一段階システム態様に関して記載のようにして加工される。含浸機110において実施される含浸段階は実質的に迂回され、すなわち含浸機が輸送要素としてのみ使用されるので、第2のプラグスクリュー供給抽出機64Aにおける圧縮は、プラグスクリュー供給抽出機64における圧縮に類似する態様で、木材粒子15へのいづれかの水性溶媒の添加なしに達成される。乾燥含浸機110は、木材チップを、ゲート180及びシュート38Aを通してコンベヤー138に、シュート38B及びTパイプ182を通してコンベヤー138Aに運ぶ。従って、第2の純粋な通常の滲出物が絞り出され(前の態様の圧縮物140と同じ位置で)、そして第2の木材繊維生成物142が同様に生成される。このバイパス態様は、純粋な通常の滲出物及び/又は木材繊維生成物68の高い生成が所望される場合、好ましい態様であり得る。
上記のような装置及び方法は、木材粒子15の加工に起因する生成物のタイプに関して極端な柔軟性を可能にする。この方法は、少なくとも5種の次の生成物を製造するために使用され得る:純粋な通常の滲出物66、木材繊維生成物68、抽出物113、圧縮物140、及び第2の木材繊維生成物142(個々は、精製された植物化学物質を生成するためにさらに精製され得る)。従って、単一タイプの植物材料のためにさえ、前記装置及び方法は、種々の異なった生成物を同時に生成するために用いられ得る。種々の加工条件、たとえば植物材料、溶媒、温度及び加工段階の選択が、異なった流出組成物の生成を最適化するよう企画され得る。
利 点
本発明の装置及び方法は、広範囲の種類の異なった繊維植物から種々の異なった生成物を同時に生成するために使用され、そして最適化され得る。種々の加工条件が、種々の組合せの生成物流出組成物を生成するよう企画され得る。1つの態様においては、カラマツ木材粒子からのアラビノガラクタンの回収の効率が、従来技術の方法を用いて得られる効率よりも有意に高い。有意に少ない資源が、従来技術の滲出物よりも有意に高い濃度のアラビノガラクタンを有するアラビノガラクタン滲出物を得るために必要とされる。なぜならば、木材は加工の前、細かく粉砕される必要がなく、少ない加工溶媒が回収をもたらすために必要とされ、そして得られる滲出物の精製の間、水が乾燥アラビノガラクタン又はひじょうに高い濃度のアラビノガラクタン溶液を得るために除去される必要がほとんどないためである。この高められた効率は、低められた操作費用をもたらす。前記方法はまた、多くの他の所望する植物代謝物、たとえばフェノールを単離するためにも使用され(アラビノガラクタンとは別々に、又はそれと組合して)、そしてさらに、異なった植物種における新規の代謝物を単離し、そして同定するためにも使用され得る。
さらに、低密度繊維性木材繊維生成物が、高められた純度及び改良された特性を伴って得られる。たとえば、得られる繊維木材生成物における非繊維成分に対する繊維成分の高い割合が、より一層のアラビノガラクタンが残る繊維から除去されるので、カラマツ木材から得られる。カラマツ木材から得られる低密度繊維木材生成物は、分解され、そしてもはや、チップとして認識できる形で存在せず、そして従って、たとえば次の用途において適切である:パルプ化操作;家庭用及び産業用燃料として使用するためのペレット化;動物飼料への使用のためのダイエット繊維添加物として;マルチ;繊維板の生成;セルロースの調製;及び油のための液体吸着剤として。
本発明は、次の非制限的な例によりさらに理解されるであろう。
例1:カラマツ木材からのアラビノガラクタンの単離
ウェスターン ラーチ(ラリックス オクシデンタリス)の空気乾燥チップ(43.8kg、26.7kgの乾量)を、プラグスクリュー供給抽出機に通し、6.6kgの液体滲出物及び第1の圧縮された植物繊維生成物を生成した。滲出物のサンプルを遠心分離し、そして凍結乾燥せしめ、そして合計35%(w/w)の溶解された固形物を含むことが示された。乾燥された固形物は薄いベージュ色を有し、そして93%の高分子量アラビノガラクタンを含んでいた。これは、木材の乾量に基づいて、7.1%の比較的純粋なアラビノガラクタンの生成率に対応する。比較すれば、ウェスターン ラーチの向流熱水抽出により得られたStractan 10は、約88%の高分子量アラビノガラクタンを含み、そして高く着色される。
第1の圧縮された植物繊維生成物を、室温で水により抽出し、そして次に、第2のプラグスクリュー供給抽出機に通し、液体圧縮物及び第2の圧縮された植物繊維生成物を回収した。第2の圧縮からの液体圧縮物は、合計8.9%の溶解された固形物を含み、そしてその固形物における高分子量AGは、元の乾燥木材に基づいて、8.2%の収率に対応した。
他の試験においては、第1の圧縮された植物繊維生成物を80〜90℃で水により抽出し、そして次に、Sunds Defibrator Inc.,Norcross,GAにより製造される第2のプラグスクリュー供給抽出機に通し、液体圧縮物及び第2の圧縮された植物繊維生成物を回収した。その第2の圧縮からの圧縮物は合計7%の溶解された固形物を含み、これは、乾燥の後、88%の高分子量アラビノガラクタン及び約10%のフェノールを含んだ。
第2の圧縮された植物繊維生成物は、低密度乾燥繊維生成物である。室温で水による第2の圧縮された植物繊維生成物のさらなる抽出(さらなる圧縮を伴わない)は、元の乾燥木材に基づいて、追加の9.8%の高分子量AG、及び追加の使用のために適切な精製された、水抽出繊維生成物をもたらした。
例2:カラマツ木材からのタキシホリンの単離
例1からの例2の圧縮された植物繊維生成物(又は精製された、水抽出繊維生成物)を、室温でメタノールにより抽出した。そのメタノール抽出物の蒸発は、主にフェノールを含む、4.8%の乾燥の最終繊維に対応する淡黄色の非晶性固形物を生成した。プロトン磁気共鳴(添加される内部標準としてフルフラールを用いる)による、又は液体クロマトグラフィー(外部標準として本物のタキシホリンを用いる)による前記フェノール類の分析は、フェノール類の71%がタキシホリンであることを示した。純粋なタキシホリンは、分離用液体クロマトグラフィーによりこの生成物から単離され得る。

Claims (25)

  1. 繊維性木材植物材料から、アラビノガラクタンを含んで成る滲出物、圧縮された植物繊維生成物、及び抽出物液体を回収するための方法であって、
    a)前記繊維性木材植物材料を、添加される溶媒の実質的非存在下で圧縮することにより、当該繊維性木材植物材料に由来するアラビノガラクタンを含んで成る液体滲出物、及び第1の圧縮された植物繊維生成物を回収し;そして
    b)前記第1の植物繊維生成物に第1の溶媒を含浸させることにより、抽出物液体及び含浸された植物繊維を回収する;
    ことを含んで成る方法。
  2. 前記繊維性植物材料が、カラマツ、ドクゼリ、クロトウヒ、ベイマツ、杉、ビャクシン及びサトウカエデから成る群から選択された木に由来する請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 前記繊維性植物材料が、カラマツ属の植物の木部又は樹皮を含んで成り、そして前記滲出物がアラビノガラクタンを含んで成る請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 前記植物の材料が、約70℃よりも高くない温度下で圧縮される請求の範囲第3項記載の方法。
  5. 前記繊維性植物材料が周囲湿分を有する、請求の範囲第3項記載の方法。
  6. 前記段階b)が、抽出物液体及び含浸された植物繊維を回収するために、水性溶媒により前記第1の植物繊維生成物を含浸することを含んで成り;そして前記方法が、さらに:
    i)前記抽出物液体からアラビノガラクタンを回収し;
    ii)液体圧縮物及び第2の圧縮された木材繊維生成物を回収するために前記含浸された植物繊維生成物を圧縮し、そして前記圧縮物からアラビノガラクタンを回収することを含んで成る請求の範囲第3項記載の方法。
  7. 前記抽出物の溶質成分が約1%〜90%のアラビノガラクタン及び約1%〜10%のフェノールを含んで成る請求の範囲第6項記載の方法。
  8. 前記滲出物が約5%〜35%のアラビノガラクタンを含んで成り、前記抽出物が約1%〜20%のアラビノガラクタンを含んで成り、そして前記圧縮物が約1%〜20%のアラビノガラクタンを含んで成る請求の範囲第6項記載の方法。
  9. 前記第2の圧縮された木材繊維生成物が低密度の繊維性木材生成物である請求の範囲第6項記載の方法。
  10. 前記水性溶媒がアルカリ性である請求の範囲第6項記載の方法。
  11. 前記水性溶媒の温度が約15℃〜100℃の間である請求の範囲第10項記載の方法。
  12. 植物化学物質を回収するために、前記滲出物、前記抽出物液体、前記液体圧縮物、及び前記第2の圧縮された繊維生成物の少なくとも1つを精製することをさらに含んで成る請求の範囲第6項記載の方法。
  13. 前記植物化学物質が、アラビノガラクタン及びフェノールから成る群から選択される請求の範囲第12項記載の方法。
  14. フェノールを回収するために抽出溶媒により前記第2の圧縮された繊維生成物を抽出することをさらに含んで成る請求の範囲第6項記載の方法。
  15. 前記抽出溶媒が、アルコール、ケトン、エーテル及びエステルから成る群から選択される請求の範囲第14項記載の方法。
  16. 前記フェノールがタキシホリンである請求の範囲第14項記載の方法。
  17. 前記含浸された植物繊維が、プラグスクリュー供給抽出機において圧縮される請求の範囲第14項記載の方法。
  18. 前記第1の植物繊維生成物が含浸機において含浸される、請求項1に記載の方法。
  19. 植物化学物質を回収するために、前記滲出物、前記抽出物液体及び前記含浸された植物繊維生成物の少なくとも1つを精製することをさらに含んで成る請求の範囲第1項記載の方法。
  20. 液体圧縮物及び第2の圧縮された繊維生成物を回収するために前記含浸された植物繊維を圧縮することをさらに含んで成る請求の範囲第1項記載の方法。
  21. 前記の溶媒が、水、炭化水素、アルコール、ケトン、エステル及び酸から成る群から選択された少なくとも1種の物質を含んで成る請求の範囲第1項記載の方法。
  22. 前記の溶媒が、無機化合物及び界面活性剤から成る群から選択された組成物を含んで成る請求の範囲第1項記載の方法。
  23. 前記の溶媒が、酸性及び塩基性水溶液から成る群から選択される請求の範囲第1項記載の方法。
  24. 前記の溶媒が、水と実質的に不混和性である有機溶媒、水と部分的に混和性である有機溶媒、及び水と高い混和性である有機溶媒から成る群から選択される請求の範囲第1項記載の方法。
  25. 前記繊維性植物材料が、その繊維性植物材料へのいづれかの添加される溶媒の実質的な不在下で、プラグスクリュー供給抽出機において圧縮され、それにより、液体滲出物及び第1の圧縮された植物繊維生成物が回収される請求の範囲第14項記載の方法。
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