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JP4094702B2 - 薬剤揮散具 - Google Patents
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JP4094702B2 - 薬剤揮散具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は薬剤揮散具に関するものであって、特に密閉空間内に設置して香料、消臭剤、動物忌避剤、動物誘引剤、殺虫剤などの薬剤を揮散させ、密閉空間内にこれらの薬剤の効力を生ぜしめるための器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動車の車室内に香料の揮散具を設置し、香料を車室内に揮散させて消臭効果を生ぜしめることが行われている。この種の揮散具としては通常、不飽和結合を有するオリゴマー及びモノマーを硬化せしめたゲル基材に香料を含有せしめ、そのゲルを容器に収容し、これを車室内のダッシュボード上などに載置して使用するものが知られている。
【0003】
また他の形態のものとして、紙などのシート状の基材に香料を含浸させ、これを車室内に吊して使用するものも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら香料を含有するゲルを容器に収容したものでは、ゲルを収容するための重い容器が必要であり、高価であると共に、載置した箇所から振動などで容器が転落して破損したり、また急ブレーキや事故などの際には、重い容器が車室内を飛んで、人に当たって怪我をしたり、またガラスにぶつかって破壊したりすることがある。
【0005】
またシート状の基材に香料を含浸させたものでは、含浸させ得る香料の絶対量が少なく、また揮散速度が速くて寿命が短い。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みなされたものであって、容器などに収容することなく吊り下げるなどの手段で設置することができ、かつ十分な寿命を有し、また自由なデザインを施すことのできる、新規な香料揮散具を提供することを目的とするものである。
【0007】
また本発明は香料揮散具に限らず、消臭剤、動物忌避剤、動物誘引剤、殺虫剤などの各種の薬剤を揮散させることができ、また自動車の車室内に限らず、居室、トイレ、箪笥や下駄箱など、種々の密閉空間内に設置し、前述のような薬剤を揮散させることができるものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
而して本願の第一の発明は、不飽和結合を有するオリゴマー及びモノマーを主体とし、光エネルギーによって硬化せしめたゲル基材に、揮発性の薬剤を含有せしめた素材により、平面から所望の形状に膨出した立体成形物を成形すると共に、当該立体成形物の周縁に張り出すフランジを形成し、当該フランジの両面を支持板で挟持すると共に、少なくとも一方の支持板に形成された透孔から前記立体成形物を突出せしめたことを特徴とするものである。
【0009】
また本願の第二の発明は、多孔質の基材に揮発性の薬剤を含浸せしめた素材により、所望の形状に膨出した立体成形物(1)を成形すると共に、当該立体成形物(1)の周縁に張り出すフランジ(3)を形成し、当該フランジ(3)の両面を支持板(4、5)で挟持すると共に、少なくとも一方の支持板(5)に形成された透孔(6)から前記立体成形物(1)を突出せしめたことを特徴とするものである。
【0010】
本発明においては、前記立体成形物を透明体とし、前記支持板のうちの他方には透孔を形成されておらず、当該他方の支持板における前記一方の支持板の透孔に対向する位置を適宜の色に着色すると共に模様を描き、前記立体成形物の形状と当該立体成形物を通して透視した前記色彩及び模様とにより、視覚的に具象物を表現することができる。またこの構成において、前記一方の支持板における外面に模様を描き、当該模様が前記視覚的に表現された具象物の一部をなすようにすることもできる。
【0012】
また本発明の構造として、前記立体成形物に当該立体成形物より大きいシートを貼着し、当該シートにおける前記立体成形物の外周からはみ出した部分を前記フランジとすることが好ましい。また前記フランジは、立体成形物と一体に成形されたものとすることもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の薬剤揮散具の実施の一形態としての芳香剤Aを示すものであって、(a)は正面図、(b)はB−B断面図、(c)はC−C断面図である。
【0014】
図1において1は立体成形物であって、不飽和結合を有するオリゴマー及びモノマーを硬化せしめたゲル基材よりなっており、当該ゲル基材に香料を含有せしめた素材よりなっている。この素材は、前記オリゴマー及びモノマーに光重合開始剤及び香料を添加した組成物を、所望の形状の型に注入し、紫外線を照射して硬化させることにより成形することができる。
【0015】
図面の例においては、立体成形物1は無色透明の素材よりなっており、イチゴの形状をなして表面に膨出している。そしてその立体成形物1の裏面には、当該立体成形物1の外形形状よりも大きい形状の、透明なプラスチックのシート2が貼着されている。そしてそのシート2の周縁部は、立体成形物1の外周からはみ出してフランジ3を形成している。
【0016】
立体成形物1にシート2を貼着するには、前述のように組成物を型に注入した後、当該型の開口部における組成物の液面にシート2を載置し、その状態で組成物を硬化せしめることにより貼着することができる。
【0017】
4、5は紙などよりなる支持板であって、一方の支持板5には前記立体成形物1に適合する形状の透孔6が穿設されており、支持板4と支持板5との間にシート2を挟持し、前記透孔6から立体成形物1を突出せしめている。この例においては、一枚の板材を折り曲げ部7で折り曲げて、フランジ3の両面に支持板4及び支持板5を形成している。
【0018】
そして裏面側の支持板4には、表側の支持板5の透孔6に対向する部分8を赤色に着色すると共に、イチゴの種を現す斑点模様9が描かれ、また支持板5の表面にはイチゴのへたの模様10が描かれており、立体成形物1を通して前記赤色部分8及び斑点模様9を透視し、かつへたの模様10と総合して、具象物としてのイチゴが表現されている。
【0019】
なおここで表現される具象物はイチゴに限られるものではなく、バナナ、リンゴ、スイカなどの果物を表現することもでき、さらにはこの様な果物に限らず、野菜、キノコ、樹木、人物、動物、鳥、魚介類、自動車、日用品、スポーツ用品や、種々のキャラクターなどの事物を表現することができる。さらにこれらの具体的な事物以外にも、円、三角、四角、星形などの幾何学図形や、特定の事物を現さない抽象図形を現してもよい。
【0020】
この例においては、立体成形物1が無色透明であり、かつシート2も透明体であって、支持板4における透孔6に対向する部分8に着色及び模様を付しているが、立体成形物1又はシート2に着色することにより表現物の色彩を現すことも可能であり、またシート2に着色及び模様を付して不透明体とし、立体成形物1を通して透視せしめることもできる。
【0021】
また立体成形物1を不透明体とし、当該立体成形物1自体を着色し、又はその表面に所望の模様を描くことも可能であることは、言うまでもない。
【0022】
そしてこの例においては、シート2のフランジ3及び支持板4、5に透孔11が穿設されており、当該透孔11に紐12が通されていて、当該紐12により芳香剤Aを所望の箇所に吊り下げるようになっている。
【0023】
シート2と支持板4、5とは透孔11に紐12を通すだけで互いに脱落することはなく、特に一体に固着する必要はないが、もし必要な場合には、フランジ3の部分をホチキスなどで固定してもよく、またシート2と支持板4とを両面粘着テープなどで固定することもできる。
【0024】
図2は本発明を実施する他の形態を示すものであって、(a)は立体成形物1と同一の素材で、立体成形物1の外周から張り出したフランジ3を形成したものであって、立体成形物1とフランジ3とが一体となっており、そのフランジ3が支持板4、5に挟持されている。
【0025】
立体成形物1を構成するゲル基材は強度が小さく、(a)の構造ではフランジ3の強度が不十分になりがちであるので、(b)の形態においては、(a)における立体成形物1及びフランジ3の裏面にシート2を貼着してフランジ3を補強している。そして立体成形物1と一体のフランジ3と、そのフランジ3の部分に貼着されたシート2とが、支持板4、5に挟持されている。
【0026】
以上の説明においては、立体成形物1は芳香剤Aの片面にのみ膨出しているが、(c)は芳香剤Aの両面に立体成形物1を膨出せしめたものであって、シート2の両面に立体成形物1が貼着されており、支持板4、5にそれぞれ透孔6が穿設されており、当該支持板4、5でシート2のフランジ3を挟持すると共に、それらの透孔6から立体成形物1が突出している。
【0027】
この例では、不透明体のシート2に色彩及び模様を付することにより、芳香剤Aの両面において立体成形物1により具象物を表現することができる。芳香剤Aの両面に表現される具象物は、互いに左右対象であることが好ましいが、異る具象物を表現することも可能である。
【0028】
また(d)は両面に膨出した立体成形物1の厚みの中央部における外周に、当該立体成形物1と一体のフランジ3が張り出しており、当該フランジ3が支持板4、5で挟持されると共に、支持板4、5に形成された透孔6から両面側に立体成形物1が突出している。
【0029】
この例においては、立体成形物1を透視して模様や色彩を現すことができないので、複雑な具象物を表現することは困難であるが、立体成形物1を着色することにより単色の幾何学図形などを表現することはできる。また無色透明の立体成形物1を立体幾何学形状に成形することにより、例えばダイヤモンドなどを表現することも可能である。
【0030】
また(e)は(d)の例における厚みの中央部にシート2を配し、立体成形物1と一体のフランジ3及びそのフランジ3の部分に配されたシート2の部分が支持板4、5で挟持されると共に、支持板4、5に形成された透孔6から両面側に立体成形物1が突出している。
【0031】
シート2としては、先にはプラスチック製のものとして述べているが、それに限られるものではなく、紙、金属板、木板など適宜の材料よりなるものを使用することもできる。また支持板4、5も、前述の紙に限られることはなく、プラスチック、金属、木などの材料を使用することができる。
【0032】
【実施例】
次に本発明における立体成形物1の組成を、実施例に基づいて説明する。表1に示す組成に基づいて組成物を調製し、これを型に注入して、紫外線を照射して硬化させ、ゲル基材よりなる立体成形物1を成形した。
【0033】
いずれの実施例においても十分に硬化した立体成形物1が得られ、かつ自動車の車室内に吊しておいたところ、約1か月間に亙って芳香を発する芳香剤Aとして使用することができた。
【0034】
【表1】
Figure 0004094702
【0035】
本発明における立体成形物1が、香料を含む紫外線硬化型のゲル基材よりなる場合において、ゲル基材として使用されるオリゴマーとしては、(メタ)アクリル系の低重合体が適当であり、たとえばウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、アルキッド樹脂(メタ)アクリレートの他、エポキシ(メタ)アクリレート、スピラン樹脂(メタ)アクリレート、シリコーン樹脂(メタ)アクリレートなどを使用することができる。
【0036】
またモノマーも(メタ)アクリレート系のモノマーが適当であり、不飽和結合が単一のモノマーも、また2〜6の複数の不飽和結合を有するモノマーをも使用することができる。
【0037】
それらの例を挙げるならば、表1において挙げたヘキサンジオール(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートの他、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどの高級脂肪族アルコールの(メタ)アクリレートエステル、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシヘキサノリド(メタ)アクリレート、1,3−ジオキサンアルコールのε−カプロラクトン付加物の(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートのジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルのジ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのエチレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレート、1,3−ジオキサンペンタノールのペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのε−カプロラクトン付加物のヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0038】
オリゴマーとモノマーとの混合比は、5:95〜70:30、より好ましくは10:90〜50:50程度とするのが適当である。
【0039】
またゲル基材に紫外線硬化性を付与するための光重合開始剤としては、ベンジルジメチルケタール、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエートル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、1−フェニル1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンゾフェノン、p−クロロベンゾフェノン、クロロチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、ハロゲン置換ベンゾフェノン、ハロゲン置換アルキル−アリールケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、(1−6−η−クメン)(η−シクロペンタジエニル)鉄(1+)六フッ化リン酸(1−)、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、トリエタノールアミン、ジエチルエタノールアミンなどを挙げることができる。その配合量は、通常、ゲル基材に対して3重量%程度が適当である。
【0040】
また揮発性薬剤としての香料としては、麝香ムスク、レイビョウ香(civet)、海リ香(castreum)、リュウゼン香(ambergris)などの動物性香料及び、植物の根幹、枝葉、花、花蕾、果皮、種子などを水蒸気蒸溜することにより得られる植物性香料のような天然香料並びに、それらの天然香料から単離された抽出香料や、化学合成により得られる合成香料などの人造香料、これらを適宜混合した調合香料などを使用することができる。
【0041】
さらにゲル基材を着色する場合には、適宜の染料を添加することができる。使用される染料の例としては、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、ナフタルイミド染料、ベリノン染料などを挙げることができる。また誤飲食を避けるために、苦味剤を添加することも好ましい。
【0042】
本発明における立体成形物1を構成する素材としては、前述の不飽和結合を有するオリゴマー及びモノマーを主体として硬化せしめたゲル基材に揮発性薬剤を含有せしめたものが適当であるが、その硬化の際に熱を加えると香料が揮散するので、前述のように紫外線などの光エネルギーによって、低温で硬化せしめるのが好ましい。
【0043】
また前記立体成形物1を構成する素材として、プラスチックの発泡体、セラミック、フェルト、木などの多孔質の基材に、香料を含浸せしめた素材を使用することもできる。
【0044】
これらの素材を所望の色彩に着色して立体成形物1を成形し、その表面に所望の模様を描いて、シート2に貼着して又は立体成形物1と一体のフランジ3を形成し、そのフランジ3を支持板4、5に挟持し、透孔6から立体成形物1を突出させる。
【0045】
また本発明において基材に含有又は含浸せしめる揮発性薬剤としては、前記香料に限られるものではなく、消臭剤、動物忌避剤、動物誘引剤、殺虫剤、抗菌・防カビ剤などの各種の薬剤を使用することができる。
【0046】
揮発性薬剤としての消臭剤としては、例えば乾留竹(バデオール)、パンシル(カキタンニンエキス)、フレッシュシライマツ(緑茶エキス)などを使用することができる。
【0047】
また害虫に対する誘引剤としては、メチルオイゲノール、4−(p−アセトキシフェニル)−2−ブタノン、アネトール、α−グアイエン、δ−グアイエン、β−ブルネッセン、グアイオール、オイゲノール、メチルオイゲノール、ステアリン酸、エレモール、カスカリ酸、パルミチン酸、アルデヒド類、酢酸テルピニル、ボルネオール、ネロリドール、パリプラノン−B、ヒノキ油、ラワン皮油、カスカリラ油、アルチニルアルコール系、アルケニルアルデヒド系、アルケニル脂肪酸エステル系、フェロモン類、フラノン誘導体、植物性アルコール、ラクトン類などが挙げられる。
【0048】
また動物に対する忌避剤としては、虫類に対してはジメチルフタレート、N,N−ジメチル−m−トリアミド、カプリル酸ジエチルアミド、ベンズアルデヒド、ジエチルトリアミド、1,8−シネオール、オイゲノール、シンナミルアルコール、3−ヒドロキシフェランドラール、ジブチルフタレート、ナフタレン、β−ナフトールジアルジスルフィド、シトラール、サクシネート、ノニルスチルケトン、ウィスキーラクトン、ゼラニウム、イソボルニルチオシアノアセテヘト、デヒドロ酢酸、サフロール、d−リモネン、サリチル酸、ベンジルホーメイト、アザロン、パインオイル、レモングラス油、ジャパニーズミントオイル、サンダルウッド、スペアーミントオイル、ローズなどが、また鳥類に対しては、エチルメチルフェニル、グリシデート、シトネラール、ボルニールアセテート、オクタナール、メチルベンゾエート、リモネン、シトラール、リナロール、カシミロリド、γ−クロラローゼ、ジアリルジスルフィド、テトラメチルチウラムジサルファイド、n−ヘキシルアルデヒド、デカナール、ヘプタナール、ノナナール、ウンデカナール、ドデカナール、γ−ノナラクトン、γ−ウンデカラクトン、メチルフェニルグリシッド酸エチルなどが、また犬猫などに対しては、2,6−ジメチル−オクタジエン−(2,6)−al(8)(シトラール)、O,O−ジエチルS−2−エチルチオエチルジチオフォスフェート(ETP)、O,O−ジメチルS−2−イソプロピルチオエチルジチオホスフェート(MIP)、シクロペンタデカノン、シクロペンタデカノリド、アンブレットリド、シクロヘキサデカノリド、1,1−オキサヘキサデカノリド、エチレンブラシレート、1,2−オキサヘキサデカノリド、1,O−オキサヘキサデカノリド、シベトン、ムスコンなどを挙げることができる。
【0049】
また殺虫剤としては、クリスロン、レスメスリン、ペルメトリンなどのピレスロイド系、DDVP、ダイアジノン、スミチオンなどの有機リン系、バイコンなどのカーバメイト系のものなどが使用できる。
【0050】
さらに抗菌・防カビ剤としては、フェノール、クレゾール、p−クロロフェノール、p−クロロ−m−キシレノール、p−クロロ−m−クレゾール、チモール、2,4,4−トリクロロ−2′−ヒドロキシフェニルエーテル、p−イソプロピル−m−クレゾールなどのフェノール類や、サリチル酸又はパラヒドロキシ安息香酸エステルのような酸類などが適当である。
【0051】
【作用】
本発明においては、本発明の薬剤揮散具を車室、居室、トイレ、箪笥、下駄箱などの密閉空間内に設置することにより、立体成形物1に含有され又は含浸された揮発性の薬剤が、前記密閉空間内に揮散して充満し、密閉空間内において当該薬剤の効能を発揮する。
【0052】
自動車などの車室内に設置する芳香剤にあっては、車室内に香料を揮散して悪臭を隠蔽する。またこれを居室やトイレ内に設置する場合においても、これらの室内の悪臭を隠蔽する。
【0053】
また立体成形物1に消臭剤を含有せしめ又は含浸せしめたものをトイレや下駄箱などの中に設置することにより、当該空間内に消臭剤を揮散せしめ、臭気を除去することができる。
【0054】
また殺虫剤や昆虫類の忌避剤を含有又は含浸したものを箪笥内などに設置することにより、当該箪笥内などの密閉空間に殺虫剤や忌避剤を揮散せしめ、虫による食害を防止することができる。さらに各種動物に対する忌避剤や誘引剤を揮散させることにより、それらの動物を駆逐し、又は誘引して他の適宜の手段で駆除することができる。
【0055】
さらに立体成形物1に含有又は含浸させる薬剤としては、これらのものに限られるものではなく、その他の各種の薬剤を使用し、これらを密閉空間内に揮散させるために使用することができる。
【0056】
そして本発明の薬剤揮散具は、立体成形物1から張り出したフランジ3を支持板4、5に挟持して支持するので、これを所望の箇所に吊り下げ、又は載置して設置することができると共に、支持板4、5が立体成形物1を保護するので、その破損が防止される。
【0057】
また立体成形物1は支持板4、5の透孔6から外部に露出しており、薬剤を有効に揮散させることができると共に、立体成形物1の膨出部を透孔6から突出させるので、立体成形物1の厚みを大きいものとし、十分な量の薬剤を保持して長期間に亙って硬化を持続させることができる。
【0058】
そして立体成形物1が透孔6から突出しているので、その部分を所望の形状に成形することができ、かつ支持板4、5に施した色彩や模様と相俟って、種々の具象物を表現することができる。従ってデザイン的にも容器などに拘束されることがなく、また単なる平面的なデザインと異なり、極めて広範囲のデザインを施すことができる。
【0059】
さらに本発明は立体成形物1と支持板4、5よりなるので、大きな重い容器を必要とせず、安価であると共に、自動車用の芳香剤Aとして使用する場合においても、適宜の箇所に吊り下げたり載置したりして設置することができ、振動などによって転落して容器が破損したり、載置場所から飛んで人に当たって怪我をしたり、ガラスを破壊したりするような危険もない。
【0060】
【発明の効果】
従って本発明によれば、所望の薬剤を揮散させる揮散具を安価に製造することができ、また十分に長い期間に亙って効果を持続させることができると共に、広い範囲のデザインを採用することができる。特に自動車の車室内に設置する芳香剤として、安全である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態を示すものであって、(a)は正面図、(b)はB−B断面図、(c)はC−C断面図である。
【図2】 本発明の他の各種の実施の形態を示す横断面図
【符号の説明】
1 立体成形物
2 シート
3 フランジ
4、5 支持板
6 透孔
8 部分
9、10 模様

Claims (6)

  1. 不飽和結合を有するオリゴマー及びモノマーを主体とし、光エネルギーによって硬化せしめたゲル基材に、揮発性の薬剤を含有せしめた素材により、所望の形状に膨出した立体成形物(1)を成形すると共に、当該立体成形物(1)の周縁に張り出すフランジ(3)を形成し、当該フランジ(3)の両面を支持板(4、5)で挟持すると共に、少なくとも一方の支持板(5)に形成された透孔(6)から前記立体成形物(1)を突出せしめたことを特徴とする、薬剤揮散具
  2. 多孔質の基材に揮発性の薬剤を含浸せしめた素材により、所望の形状に膨出した立体成形物(1)を成形すると共に、当該立体成形物(1)の周縁に張り出すフランジ(3)を形成し、当該フランジ(3)の両面を支持板(4、5)で挟持すると共に、少なくとも一方の支持板(5)に形成された透孔(6)から前記立体成形物(1)を突出せしめたことを特徴とする、薬剤揮散具
  3. 前記立体成形物(1)を透明体とし、前記支持板のうちの他方(4)には透孔(6)を形成されておらず、当該他方の支持板(4)における前記一方の支持板(5)の透孔(6)に対向する位置(8)を適宜の色に着色すると共に模様を描き、前記立体成形物(1)の形状と当該立体成形物(1)を通して透視した前記色彩及び模様とにより、視覚的に具象物を表現したことを特徴とする、請求項1又は2に記載の薬剤揮散具
  4. 前記一方の支持板(5)における外面に模様(10)を描き、当該模様が前記視覚的に表現された具象物の一部をなすことを特徴とする、請求項3に記載の薬剤揮散具
  5. 前記立体成形物(1)に、当該立体成形物(1)より大きいシート(2)を貼着し、当該シート(2)における前記立体成形物(1)の外周からはみ出した部分を前記フランジ(3)としたことを特徴とする、請求項1、2、3又は4に記載の薬剤揮散具
  6. 前記フランジ(3)が、立体成形物(1)と一体に成形されていることを特徴とする、請求項1、2、3又は4に記載の薬剤揮散具
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