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JP4094966B2 - 排気浄化装置 - Google Patents
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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンから排出されるパティキュレート(Particulate Matter:粒子状物質)は、炭素質から成る煤と、高沸点炭化水素成分から成るSOF分(Soluble Organic Fraction:可溶性有機成分)とを主成分とし、更に微量のサルフェート(ミスト状硫酸成分)を含んだ組成を成すものであるが、この種のパティキュレートの低減対策としては、排気ガスが流通する排気管の途中に、パティキュレートフィルタを装備することが従来より行われている。
【0003】
この種のパティキュレートフィルタは、コージェライト等のセラミックから成る多孔質のハニカム構造となっており、格子状に区画された各流路の入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路については、その出口が目封じされるようになっており、各流路を区画する多孔質薄壁を透過した排気ガスのみが下流側へ排出されるようにしてある。
【0004】
そして、排気ガス中のパティキュレートは、前記多孔質薄壁の内側表面に捕集されて堆積するので、目詰まりにより排気抵抗が増加しないうちにパティキュレートを適宜に燃焼除去してパティキュレートフィルタの再生を図る必要があるが、通常のディーゼルエンジンの運転状態においては、パティキュレートが自己燃焼するほどの高い排気温度が得られる機会が少ない為、例えばアルミナに白金を担持させたものに適宜な量のセリウム等の希土類元素を添加して成る酸化触媒を一体的に担持させた触媒再生型のパティキュレートフィルタの実用化が進められている。
【0005】
即ち、このような触媒再生型のパティキュレートフィルタを採用すれば、捕集されたパティキュレートの酸化反応が促進されて着火温度が低下し、従来より低い排気温度でもパティキュレートを燃焼除去することが可能となるのである。
【0006】
ただし、斯かる触媒再生型のパティキュレートフィルタを採用した場合であっても、排気温度の低い運転領域では、パティキュレートの処理量よりも捕集量が上まわってしまうので、このような低い排気温度での運転状態が続くと、パティキュレートフィルタの再生が良好に進まずに該パティキュレートフィルタが過捕集状態に陥る虞れがあり、パティキュレートの堆積量が増加してきた段階でパティキュレートフィルタより上流側の排気ガス中に燃料を添加してパティキュレートフィルタの強制再生を行うことが考えられている。
【0007】
つまり、パティキュレートフィルタより上流側でポスト噴射等により燃料を添加すれば、その添加された燃料により発生したHCガスがパティキュレートフィルタの酸化触媒上で酸化反応し、その反応熱により触媒床温度が上げられてパティキュレートが燃やし尽くされ、パティキュレートフィルタの再生化が図られることになる。
【0008】
尚、この種のパティキュレートフィルタの強制再生を図る方法に関しては、未公開の先行出願である下記の特許文献1や特許文献2にもとりあげられている。
【0009】
【特許文献1】
特願2001−355061号
【特許文献2】
特願2002−20374号
【0010】
また、特に捕集済みパティキュレートの酸化反応を支援する目的でパティキュレートフィルタの前段にフロースルー型の酸化触媒を備えた排気浄化装置では、パティキュレートフィルタの前段の酸化触媒にてHCガスが酸化反応して反応熱を生じ、その反応熱で昇温した排気ガスがパティキュレートフィルタへと導入されることになるので、より低い排気温度からパティキュレートフィルタの強制再生を実現することが可能となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来においては、後段のパティキュレートフィルタに担持せしめる酸化触媒と、前段のフロースルー型の酸化触媒とを同じ触媒原料で製造するのが通常であったため、両方に担持させるべき触媒原料に白金等の貴金属が多量に必要となり、実施コストが高騰してしまうという問題があった。
【0012】
本発明は、上述の実情に鑑みてなされたものであり、触媒再生型のパティキュレートフィルタの前段に酸化触媒を装備した排気浄化装置における実施コストを低減することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、内燃機関からの排気ガスが流通する排気管の途中にフィルタケースを介装し、該フィルタケース内の前段にフロースルー型の酸化触媒を収容し且つその後段に触媒再生型のパティキュレートフィルタを収容した排気浄化装置において、後段のパティキュレートフィルタに担持せしめる触媒原料の単位体積当たりの貴金属量を、前段の酸化触媒に担持せしめる触媒原料の単位体積当たりの貴金属量よりも少なくし、前記酸化触媒より上流側で排気ガス中に燃料を添加する燃料添加手段を備えたことを特徴とするものである。
【0014】
而して、このようにすれば、前段の酸化触媒に担持せしめる触媒原料と同じ触媒原料を後段のパティキュレートフィルタに担持させていた従来方式と比較して、後段のパティキュレートフィルタに担持せしめる触媒原料に要するコストが安価なものとなり、触媒再生型のパティキュレートフィルタの前段に酸化触媒を装備した排気浄化装置における実施コストが従来より大幅に低減されることになる。
【0015】
他方、前段の酸化触媒に担持せしめる触媒原料と同じ触媒原料を後段のパティキュレートフィルタに担持させなくても、該パティキュレートフィルタを支障なく再生し得ることに関しては、本発明者らによる鋭意研究を経て確認された事項となっている。
【0016】
即ち、触媒再生型のパティキュレートフィルタの前段に酸化触媒が装備されている場合には、前段の酸化触媒での酸化反応により生じた反応熱で昇温した排気ガスがパティキュレートフィルタへ導入され、この昇温した排気ガスの導入によりパティキュレートフィルタの触媒床温度が前方部分から後方部分にかけて高温化されてパティキュレートの酸化処理が全域で良好に促進されることになる。
【0017】
このため、後段のパティキュレートフィルタにおいては、全域で行われるパティキュレートの酸化処理に伴う反応熱で自身の触媒床温度が安定して高温維持されることになり、後段のパティキュレートフィルタに担持せしめる単位体積当たりの貴金属量を前段の酸化触媒側より少なくしても、捕集したパティキュレートを支障なく燃やし尽くしてパティキュレートフィルタの良好な再生化を図ることが可能となるのである。
【0018】
また、本発明においては、燃料添加手段として内燃機関の各気筒に燃料を噴射する燃料噴射装置を採用し、気筒内への燃料噴射を制御して排気ガス中に未燃燃料分を多く残すことで燃料添加を実行するように構成しても良い。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0020】
図1〜図3は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図1中における1はターボチャージャ2を装備したディーゼルエンジンを示しており、エアクリーナ3から導かれた吸気4が吸気管5を通し前記ターボチャージャ2のコンプレッサ2aへと送られ、該コンプレッサ2aで加圧された吸気4がインタークーラ6へと送られて冷却され、該インタークーラ6から更に吸気マニホールド7へと吸気4が導かれてディーゼルエンジン1の各気筒8(図1では直列6気筒の場合を例示している)に分配されるようになっている。
【0021】
更に、このディーゼルエンジン1の各気筒8から排出された排気ガス9は、排気マニホールド10を介しターボチャージャ2のタービン2bへと送られ、該タービン2bを駆動した排気ガス9が排気管11を介し車外へ排出されるようにしてある。
【0022】
そして、この排気管11の途中には、フィルタケース12が介装されており、該フィルタケース12内における後段には、酸化触媒を一体的に担持して成る触媒再生型のパティキュレートフィルタ13が収容されており、その構造を図2により模式的に示す如く、このパティキュレートフィルタ13は、セラミックから成る多孔質のハニカム構造となっており、格子状に区画された各流路13a(セル)の入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路13aについては、その出口が目封じされるようになっており、各流路13aを区画する多孔質薄壁13bを透過した排気ガス9のみが下流側へ排出されるようにしてある。
【0023】
また、フィルタケース12内におけるパティキュレートフィルタ13の直前位置には、図3に拡大して示す如きハニカム構造を有するフロースルー型の酸化触媒14が収容されており、この酸化触媒14には、前後方向に開通する多数の流路14a(セル)がセル壁14bにより画定されている。
【0024】
そして、後段のパティキュレートフィルタ13に担持せしめる触媒原料の単位体積当たりの貴金属量X[g/L]は、前段の酸化触媒14に担持せしめる触媒原料の単位体積当たりの貴金属量Y[g/L]よりも少なくしてある。
【0025】
ここで、前段の酸化触媒14に担持せしめる触媒原料の単位体積当たりの貴金属量Y[g/L]は、添加燃料により生じるHCガスを目標温度で支障なく酸化反応させ得るように適切に設定される一方、後段のパティキュレートフィルタ13に担持せしめる触媒原料の単位体積当たりの貴金属量X[g/L]は、後述する支障のない再生化が確保できる範囲内で前記貴金属量Y[g/L]より極力少なくなるように設定されることになる。
【0026】
また、ここに図示している例においては、エンジン制御コンピュータ(ECU:Electronic Control Unit)を成す制御装置15に、アクセル開度をディーゼルエンジン1の負荷として検出するアクセルセンサ16(負荷センサ)からのアクセル開度信号16aと、ディーゼルエンジン1の機関回転数を検出する回転センサ17からの回転数信号17aとが入力されるようになっており、これらのアクセル開度信号16a及び回転数信号17aに基づき、ディーゼルエンジン1の各気筒8に燃料を噴射する燃料噴射装置18に向け燃料噴射信号18aが出力されるようになっている。
【0027】
ここで、前記燃料噴射装置18は、各気筒8毎に装備される複数のインジェクタ19により構成されており、これら各インジェクタ19の電磁弁が前記燃料噴射信号18aにより適宜に開弁制御されて燃料の噴射タイミング(開弁時期)及び噴射量(開弁時間)が適切に制御されるようになっている。
【0028】
他方、前記制御装置15では、アクセル開度信号16a及び回転数信号17aに基づき通常モードの燃料噴射信号18aが決定されるようになっている一方、パティキュレートフィルタ13の再生制御を行う必要が生じた際に、通常モードから再生モードに切り替わり、圧縮上死点(クランク角0゜)付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミング(開始時期がクランク角90゜〜120゜の範囲)でポスト噴射を行うような燃料噴射信号18aが決定されるようになっている。
【0029】
つまり、このようにメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射が行われると、このポスト噴射により排気ガス9中に未燃の燃料(主としてHC:炭化水素)が添加されることになり、この未燃の燃料により生じたHCガスがパティキュレートフィルタ13表面の酸化触媒上で酸化反応し、その反応熱により触媒床温度が上昇してパティキュレートフィルタ13内のパティキュレートが燃焼除去されることになる。
【0030】
而して、パティキュレートフィルタ13の再生制御を行う必要が生じた際に、制御装置15にて再生モードが選択されて、制御装置15により燃料の噴射パターンが通常モードから再生モードに切り替えられ、メイン噴射に続き圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射を行う噴射パターンが採用される結果、該ポスト噴射により排気ガス9中に未燃のまま添加された燃料が熱分解により高濃度のHCガスとなって酸化触媒14で酸化反応することにより反応熱を生じ、この反応熱により酸化触媒14を通過する排気ガス9が大幅に昇温され、この酸化触媒14を経て昇温した排気ガス9がパティキュレートフィルタ13に導入されることにより該パティキュレートフィルタ13の全域が高温化され、これによりパティキュレートが良好に燃焼除去されてパティキュレートフィルタ13の再生が図られることになる。
【0031】
ここで、補足して説明しておくと、もし仮にパティキュレートフィルタ13の前段に酸化触媒14が配置されていなかった場合には、燃料添加により生成された高濃度のHCガスがパティキュレートフィルタ13の触媒表面で酸化反応することになるが、このような形式での実質的な酸化反応はパティキュレートフィルタ13の後方部分に偏りがちであり、パティキュレートフィルタ13の後方部分ばかりが高温化して前方部分にパティキュレートの燃え残りが生じ易くなってしまう。
【0032】
これに対し、パティキュレートフィルタ13の前段に酸化触媒14を配置しておけば、該酸化触媒14中における酸化反応が後方部分に偏ってしまっても、そこを通過した排気ガス9の温度さえ高くできれば、該排気ガス9の導入によりパティキュレートフィルタ13を前方部分から後方部分にかけての全域に亘り高温化することが可能となるのである。
【0033】
そして、このようにパティキュレートフィルタ13の全域が高温化してパティキュレートの酸化処理が全域で良好に促進されると、その酸化処理に伴う反応熱でパティキュレートフィルタ13自身の触媒床温度が安定して高温維持されることになり、この結果、後段のパティキュレートフィルタ13に担持せしめる単位体積当たりの貴金属量X[g/L]を、前段の酸化触媒14に担持せしめる単位体積当たりの貴金属量Y[g/L]よりも少なくしても、捕集したパティキュレートを支障なく燃やし尽くしてパティキュレートフィルタ13の良好な再生化を図ることが可能となる。
【0034】
従って、上記形態例によれば、前段の酸化触媒14に担持せしめる触媒原料と同じ触媒原料を後段のパティキュレートフィルタ13に担持させていた従来方式と比較して、後段のパティキュレートフィルタ13に担持せしめる触媒原料に要するコストが安価なものとなり、触媒再生型のパティキュレートフィルタ13の前段に酸化触媒14を装備した排気浄化装置における実施コストを従来より著しく低減することができる。
【0035】
尚、本発明の排気浄化装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、先の形態例においては、燃料添加手段として燃料噴射装置を採用し、圧縮上死点付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射を行うことで排気ガス中に燃料を添加するようにしているが、気筒内へのメイン噴射の時期を通常より遅らせることで排気ガス中に燃料を添加するようにしても良く、更には、このように気筒内への燃料噴射を制御して排気ガス中に未燃燃料分を多く残すことにより燃料添加を行う手段だけでなく、排気管の適宜位置(排気マニホールドでも可)に燃料添加手段としてインジェクタを貫通装着し、このインジェクタにより排気ガス中に燃料を直噴して添加するようにしても良いこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0036】
【発明の効果】
上記した本発明の排気浄化装置によれば、前段の酸化触媒に担持せしめる触媒原料と同じ触媒原料を後段のパティキュレートフィルタに担持させていた従来方式と比較して、後段のパティキュレートフィルタに担持せしめる触媒原料に要するコストが安価なものとなり、触媒再生型のパティキュレートフィルタの前段に酸化触媒を装備した排気浄化装置における実施コストを従来より著しく低減することができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す概略図である。
【図2】図1のパティキュレートフィルタの構造を模式的に示す断面図である。
【図3】図1の酸化触媒の構造を一部を切り欠いて示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン(内燃機関)
8 気筒
9 排気ガス
12 フィルタケース
13 パティキュレートフィルタ
14 酸化触媒
18 燃料噴射装置(燃料添加手段)

Claims (2)

  1. 内燃機関からの排気ガスが流通する排気管の途中にフィルタケースを介装し、該フィルタケース内の前段にフロースルー型の酸化触媒を収容し且つその後段に触媒再生型のパティキュレートフィルタを収容した排気浄化装置において、後段のパティキュレートフィルタに担持せしめる触媒原料の単位体積当たりの貴金属量を、前段の酸化触媒に担持せしめる触媒原料の単位体積当たりの貴金属量よりも少なくし、前記酸化触媒より上流側で排気ガス中に燃料を添加する燃料添加手段を備えたことを特徴とする排気浄化装置。
  2. 内燃機関の各気筒に燃料を噴射する燃料噴射装置を燃料添加手段として採用し、気筒内への燃料噴射を制御して排気ガス中に未燃燃料分を多く残すことで燃料添加を実行するように構成したことを特徴とする請求項に記載の排気浄化装置。
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