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JP4095525B2 - 排気後処理装置用補助装置 - Google Patents
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Description

本発明は、尿素還元型NOx触媒(urea-Selective Catalystic Reduction 、以下SCRという)を用いた内燃機関の排気後処理装置用補助装置に関する。
近年、排気ガス中に含まれる各種物質を除去するため、種々の排気後処理装置が開発されてきている。この種の装置として、ディーゼル機関の排気ガスに含まれるNOxを除去するための排気後処理装置として、ディーゼル機関の排気ガスを尿素と共にSCRに通すことにより排気ガス中のNOxを除去するようにした構成の装置が用いられている。このSCRを用いた排気後処理装置は、一般に、ディーゼル機関の排気ガス中のような酸素濃度が高い条件下でも定量的にNOxと反応し、高い浄化率が期待でき、また、信頼性も高いという利点を有している。
しかし、SCRの活性化温度は一般的には300゜C以上と高いため、車両の始動時や低速走行時のような排気ガス温度が低い条件では、十分な排気ガス浄化率が得られない場合が生じる。このため、SCRは酸化触媒と組み合わせて用いられ、酸化触媒によって排気ガスの温度を上昇させるようにして使用されることが多い。
しかし、酸化触媒のみによる排気ガス温度の上昇作用には限界がある。そこで、酸化触媒とSCRとを組み合わせて排気浄化を行うようにした排気後浄化処理装置にあっては、酸化触媒が活性化していない場合には、軽油バーナを用いて酸化触媒をその活性化温度にまで加熱し、その後、必要に応じて燃料及び必要量の尿素水溶液を供給するようにし、一方酸化触媒が活性化している場合には、必要量の尿素水溶液の供給のみを行うようにする補助装置を設ける構成が考えられる。このような補助装置は有効に触媒を利用することが可能となるため排気後処理装置の能力を十分に活用するのに有用であるが、そのためには、軽油バーナ、燃料供給装置、尿素水溶液供給装置の3種類の装置が必要とされ、排気管に上述の如き3個もの装置を取り付けなければならない。このため、広いスペースを必要とし、熱放出も格段に増加するので、このような構成を採用することは困難であるという問題点を有している。
本発明の目的は、従来技術における上述の問題点を解決することができる内燃機関の排気後処理装置のための補助装置を提供することにある。
本発明の目的は、排気温度によらず酸化触媒を常に活性化状態で使用可能なようにしてSCRにより有効にNOxを除去できるようにした小型の排気後処理装置用補助装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明によれば、排気温度を上昇させるための酸化触媒と排気中のNOxを除去するためのSCRとを備えた排気後処理装置に、生燃料、火炎ガス、尿素水溶液のうちの少なくとも1つを供給するための排気後処理装置用補助装置であって、出口部を有するハウジングと、前記ハウジング内に設けられ先端部に噴孔を有する噴射ノズルと、該噴射ノズルに空気を送るための第1通路と、該第1通路内に燃料を供給するための第1インジェクタと、該第1通路内に尿素水溶液を供給するための第2インジェクタと、前記噴射ノズルの前記先端部の外周を囲む環状吐出口を有し前記ハウジング内に空気を送るための第2通路と、前記噴孔からの噴出流体を前記出口部へ導くため一端開口が前記噴孔に対向して接近配置され、他端開口が前記出口部に接続されるようにして前記ハウジング内に設けられた導通路と、前記導通路内に前記噴孔側から前記出口部側に向かう空気流を生じさせるため前記ハウジング内に空気を送るための第3通路と、前記導通路内の燃料に点火するための点火器とを備えたことを特徴とする排気後処理装置用補助装置が提案される。
本発明によれば、内燃機関の運転条件によらず、酸化触媒を常に活性化状態で使用でき、酸化触媒の効果で燃料消費量、HC、COの排出量を低減できる。またSCRが常に高温状態で運転されるので、高いNOx浄化率が得られる。さらに、空気で噴射ノズル内部や噴孔及び装置内の付着物を洗浄できるため良好な動作を確保でき、信頼性が向上する。
図1〜図3は、排気後処理装置の活性化のために用いられる、本発明による補助装置の一実施形態を示す図である。図1はその断面図、図2は図1の左側面図、図3は図1のA−A線断面図である。
補助装置100は、排気温度を上昇させるための酸化触媒と排気中のNOxを除去するためのSCRとを備えた排気後処理装置に、生燃料、火炎ガス、尿素水溶液のうちの少なくとも1つを供給するための装置であり、排気後処理装置に取り付けられて使用される。補助装置100は、円筒状のハウジング本体1の一端にハウジングプレート2を全周溶接等により固定し、その他端にカバーフランジ3を固定部材5によって固定して成るハウジング4を備え、ハウジングプレート2には開口2Aが設けられている。開口2Aは、補助装置100を排気後処理装置にハウジングプレート2によって固定したときに、補助装置100からの生燃料、火炎ガス、尿素水溶液等を排気後処理装置へ送り出すための出口部を形成する開口である。
カバーフランジ3の取付孔3Aには、グロープラグ6が固定されている。ここでは、グロープラグ6の外周面に設けられているねじ溝6Aによってグロープラグ6が取付孔3Aに螺着されており、グロープラグ6のヒータ部6Bがハウジング4内に略同軸に突出している。グロープラグ6には図示しない電源から加熱用の電力が供給され、これによりヒータ部6Bが加熱される構成となっている。
ハウジング4内には、ヒータ部6Bを覆うようにしてキャップ状の噴射ノズル7が固定されており、ヒータ部6Bは噴射ノズル7の円筒状空間7A内にわずかな隙間をもって収容されている。噴射ノズル7の先端部には円筒状空間7Aに連通する複数の噴孔7Bが形成されており、円筒状空間7Aの内周面にはねじ溝7Aaが形成されている。
ねじ溝7Aaは、噴射ノズル7の内部を通る流体の乱れを増加させ、微粒化を促進させるために形成されている。したがって、この部分はネジ形状以外でも良い。例えば、耐熱金属のメッシュを挿入したり、スワーラーを形成して、スワールノズルとすることもできる。
カバーフランジ3には、一端が円筒状空間7Aと連通している第1通路8が設けられており、第1通路8の他端には1次空気導入口9が設けられている。
1次空気導入口9には図示しない空気ポンプからの圧縮空気を供給できる構成となっており、1次空気導入口9から送り込まれた圧縮空気は第1通路8を通って円筒状空間7A内に入り、噴孔7Bからハウジング4内に送り出される構成となっている。
第1通路8内に燃料及び尿素水溶液を噴射できるようにするため、燃料供給用の第1インジェクタ10と尿素水溶液供給用の第2インジェクタ11とが設けられている。第1インジェクタ10には、軽油の燃料タンクより燃料ポンプで加圧されプレッシャーレギュレーターで一定圧に調整された燃料が供給されている。一方、第2インジェクタ11には、尿素水溶液のタンクよりポンプで加圧されプレッシャーレギュレーターで一定圧に調整された尿素水溶液が供給されている。これら2つのポンプは作動時のみ運転される。図1〜図3では、第1インジェクタ10及び第2インジェクタ11への燃料及び尿素水溶液の供給システムは図示するのを省略している。
第1インジェクタ10及び第2インジェクタ11は、固定部材5によってハウジング4に固着されている固定プレート12に適宜の手段で固定されている。第1インジェクタ10の噴射ポート10Aは連結路13によって第1通路8に連結され、第2インジェクタ11の噴射ポート11Aは連結路14によって第1通路8に連結されている。ここでは、燃料は、尿素水溶液よりも第1通路8の上流側において供給される構成となっている。この構成による利点は次の通りである。尿素水溶液の噴射は、低噴射量状態の噴射が継続すると、周辺温度の影響で、水分が蒸発し、ノズル内に尿素が析出し、噴孔等を詰まらせる危険性を持つ。しかし、上流側に燃料供給用の第1インジェクタ10を配置する構成によれば、微量の析出が存在しても、燃料で洗い流す効果が期待できる。
上述の構成により、第1通路8内に燃料及び又は尿素水溶液を噴射し、噴孔7Bから燃料及び又は尿素水溶液を噴射させることができる。
噴射ノズル7にはキャップ部材15が覆設され、噴射ノズル7とキャップ部材15の間には、これにより、噴射ノズル7の先端部の外周を囲む環状通路16が形成されている。すなわち、キャップ部材15の円筒状突部15A内に、噴射ノズル7の先端部がわずかな隙間をあけて収容されるようにしてキャップ部材15が噴射ノズル7に覆設されており、これにより円筒状室部15Aの内周面と噴射ノズル7の先端部の外周面との間に環状通路16が形成されている。この結果、噴射ノズル7の先端部の外周を囲む環状吐出口16Aが形成されている。なお、キャップ部材15はガスケットGを介してカバーフランジ3にボルトBで固定されている。
環状通路16はカバーフランジ3内に形成されている第2通路17の一部を構成するもので、第2通路17の他端に設けられている2次空気導入口18から導入される圧縮空気を環状吐出口16Aからハウジング4内に送り込むことができる構成となっている。
環状吐出口16Aからの空気は、噴射ノズル7の先端部からスカート状に拡がるエアカーテンを構成するので、このエアカーテンによって噴孔7Bから噴射される燃料及び又は尿素水溶液が飛び散るのを有効に抑えることができる。
噴孔7Bから噴射される流体を開口2Aに導くための導通路を形成するため、ハウジング4内には両端が開口している円筒管19が設けられている。
円筒管19は、一端が噴孔7Bに対向して接近配置され他端がハウジングプレート2に全周溶接接続されており、噴孔7Bからの流体及び環状通路16からの空気を、開口2Aに導くことができるようになっている。なお、噴射ノズル7の先端部の噴孔7Bは、スワールノズル以外では多噴孔ノズルで噴出方向が軸線とある角度を持って作られている。これにより、噴孔7Bからの噴霧が円筒管19の内壁面に衝突する様になっている。
円筒管19内には、円筒管19内に入ってきた燃料に点火するための点火プラグ20が設けられており、円筒管19内に燃焼室が形成されている。23はフレームロッドである。ハウジング本体1の外周側には点火プラグ20及びフレームロッド23が挿入される穴が形成されていて、ガスケットで気密性を確保し、固定プレートと固定ボルトで組み付けられる。
本実施の形態では、円筒管19の一端において、噴射ノズル7の先端部が円筒管19内に入り込んでおり、且つキャップ部材15の外周面と円筒管19の内周面との間に比較的大きな隙間21が生じるように構成されている。
この隙間21を介して、円筒管19内に燃料燃焼用の空気を入れることができるようにするため、ハウジング本体1には第3通路22が設けられている。図示しない空気ポンプにより第3通路22に導入された空気はハウジング4内に入り、隙間21を介して円筒管19内に入り、開口2Aから放出される。なお、空気ポンプと2次空気導入口15及び第3通路22を連結する流路にはON/OFF制御する電磁弁が配置され空気供給を制御可能な構成としてある。空気ポンプの運転は作動時のみで良い。
補助装置100は以上のように構成されているので、(1)第1インジェクタ10を作動させて燃料のみを供給することにより酸化触媒の活性化を図る、(2)(1)で点火プラグ20を作動させ、火炎ガスを供給して酸化触媒のより一層の活性化を図る、(3)第2インジェクタ11を作動させ、尿素水溶液を供給してNOX の除去を行う、(4)第1インジェクタ10及び第2インジェクタ11により燃料と尿素水溶液とを同時に供給する、など、そのときの機関の運転状態に合わせて適切な活性化を行うことができる。
このように、内燃機関の運転条件によらず、酸化触媒を常に活性化状態で使用でき、酸化触媒の効果で燃料消費量、HC、COの排出量を低減できる。またSCRが常に高温状態で運転されるので、高いNOx浄化率が得られる。
また、燃料や尿素水溶液を噴射する噴射ノズル7には、第1通路8を介して圧縮空気を送ることができる構成となっているため、空気で噴射ノズル7の内部や噴孔7B及び装置内の付着物を洗浄できるため良好な動作を確保でき、信頼性が向上する。
さらに、ディーゼル微粒子除去フィルタ(DPF)をSCRの後側に付けると再生に若干の問題が生じるが、NOX が発生し易い燃焼の場合、PMの排出量は少なく、再生頻度が伸びる。また、適宜の内燃機関運転状態においてバーナ燃焼又は過度の燃料噴射で十分温度上昇させれば、再生可能である。
次に、補助装置100の作動について説明する。先ず、排気後処理装置の酸化触媒の活性状況が低く、補助装置100を軽油バーナとして使用する場合につき、始動時と定常運転時とに分けて説明する。
始動時、グロープラグ6に通電し噴射ノズル7の内部を加熱する。次に、空気ポンプを作動させ、1次空気導入口9から1次空気を噴射ノズル7内に導入する。その後、第1インジェクタ10を作動させて燃料を送り込み、噴孔から噴霧が噴出すると同時に点火プラグ20を作動させ、燃料に着火させる。そして、フレームロッド23から着火信号を検出したら、点火プラグ20の作動を停止させ、第3通路22の上流に配置している電磁弁を作動させ、空気をハウジング4内に導入する。バーナ出力が目標出力及び目標空気過剰率となる様に、第1インジェクタ10及び空気ポンプの吐出量を調整する。
定常運転時には、円筒管19の内壁温度が十分上昇し、安定状態と判断される状態となれば、グロープラグ6の通電を停止する。安定状態の判定は運転時間に基づいて行うことができる。つまり、円筒管19の内壁での熱交換でガス化燃焼するので、過度の微粒化が必要無い。
次に、軽油バーナの使用で酸化触媒が活性化状態となり、燃料噴射を実施する場合について説明する。酸化触媒が活性化状態かどうかの判定には、酸化触媒の近傍に温度センサーを配置し、その測定値より判定するのが好ましい。これから、十分活性化状態と判断された場合で且つ、酸化触媒の活性化のための更なる温度上昇のため、燃料噴射が必要と判断された場合は以下の操作を実施する。
一度、バーナ燃焼を停止するために、第1インジェクタ10の燃料噴射を停止し完全に消火させる。その後、第3通路22への空気送給用の電磁弁を停止し、空気の供給を停止する。次に、2次空気用電磁弁を作動させ、2次空気の空気を供給する。グロープラグ6の作動が停止している場合は、通電を再開し、目標燃料供給量及び目標空気量となる様に第1インジェクタ10の作動と空気ポンプの調整を実施する。3次空気流により噴孔7Bでの噴霧角が縮小され、円筒管19の内壁面に噴孔7Bからの噴流が衝突すること無く、酸化触媒に噴霧又はガスとして供給することが可能となる。
酸化触媒及びSCRが共に活性化の場合には次の通りの動作となる。1次と2次空気を供給する。このとき、目標空気量となる様にポンプは調整する。グロープラグ6の通電を停止する。尿素水溶液は粘性が低いので、加熱しなくても良好な噴霧が得られる。第2インジェクタ11を作動させ、目標供給量となる様に調整する。
燃料噴射と尿素水溶液の噴射とを同時に行う場合は次の通りの動作となる。低速運転時の様に、燃料噴射を実施しないと触媒が活性化温度を維持出来ない場合は、同時に噴射しても、別々にあるサイクルで周期的に運転しても良い。同時に行う場合は、グロープラグ6の通電電圧を低下させても良い。混合により、粘性が低下する。
その他の運転パターンは次の通りである。内燃機関の排気管に本装置を配置すると、排気ガスが流入することで未燃HCやPMが付着し、噴孔7Bを閉鎖させたりして、機能不能を起こす危険性がある。よって、これを防ぐため以下の処置を実施する。
運転停止時:しばらくの間、1次空気のみ噴射を継続し、噴射ノズル7内に残留している燃料や水溶液を全て無くす。この時にグロープラグ6を通電すると、噴射ノズル7内に残留していた尿素が液化し、洗浄性が向上する。
未作動時:定期的又はPMの排出量が多い運転状態では、装置洗浄と排気ガス流入を防止する目的で、1次空気又は、3次空気の噴出を行う。
本発明による補助装置の一実施形態を示す断面図。 図1の左側面図。 図1のA−A線断面図。
符号の説明
1 ハウジング本体
2 ハウジングプレート
3 カバーフランジ
4 ハウジング
5 固定部材
6 グロープラグ
7 噴射ノズル
8 第1通路
9 1次空気導入口
10 第1インジェクタ
11 第2インジェクタ
12 固定プレート
13、14 連結路
15 キャップ部材
16 環状通路
16A 環状吐出口
17 第2通路
18 2次空気導入口
19 円筒管
20 点火プラグ
21 隙間
22 第3通路
23 フレームロッド

Claims (1)

  1. 排気温度を上昇させるための酸化触媒と排気中のNOxを除去するためのSCRとを備えた排気後処理装置に、生燃料、火炎ガス、尿素水溶液のうちの少なくとも1つを供給するための排気後処理装置用補助装置であって、
    出口部を有するハウジングと、
    前記ハウジング内に設けられ先端部に噴孔を有する噴射ノズルと、
    該噴射ノズルに空気を送るための第1通路と、
    該第1通路内に燃料を供給するための第1インジェクタと、
    該第1通路内に尿素水溶液を供給するための第2インジェクタと、
    前記噴射ノズルの前記先端部の外周を囲む環状吐出口を有し前記ハウジング内に空気を送るための第2通路と、
    前記噴孔からの噴出流体を前記出口部へ導くため一端開口が前記噴孔に対向して接近配置され、他端開口が前記出口部に接続されるようにして前記ハウジング内に設けられた導通路と、
    前記導通路内に前記噴孔側から前記出口部側に向かう空気流を生じさせるため前記ハウジング内に空気を送るための第3通路と、
    前記導通路内の燃料に点火するための点火器と
    を備えたことを特徴とする排気後処理装置用補助装置。
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