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JP4096051B2 - 断熱材のフロン破壊処理システム - Google Patents
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Dowa Eco Systems Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は断熱材に含有されているフロンガス等を加熱し破壊処理するシステムに関し、冷蔵庫などの冷凍・冷蔵機器或いは建材に断熱材として使用されるウレタン等の発泡材として含まれているフロンガス等を破壊処理するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
家電リサイクル法、資源有効利用促進法の施行により、使用済み電気機器を解体しリサイクルするニーズが高まっている。すなわち使用済み電気機器を解体し、
金属、プラスティック等の素材毎に分別して再利用を図ることである。通常、使用済み電器製品のリサイクルは、第1段階として手分解、すなわち手作業で使用済み電器製品を各パーツに分解し、各素材毎に分別する工程、第2段階として手分解で分けることのできない部分を破砕機にて破砕後、磁力選別等で素材毎に分別する工程を経る。
【0003】
近年フロンガスはオゾン層破壊物質として注目され、国内外で厳しい排出規制が設けられている。前述の家電リサイクル法との関係では、特に冷蔵庫およびエアコンについてはフロンが冷媒として使用されているが、これはすでに回収装置が開発されており、それを用いることで比較的容易に回収されている。冷蔵庫においては更にその断熱材の発泡材としてフロンガスが用いられていることが多く、
発泡材中の独立気泡中の気体のため回収及び処理が難しく、また処理コストが大きく負担となっていた。
【0004】
冷蔵庫の構造は、キャビネット・扉・内箱・コンプレッサー・配管・断熱材等で構成されており、例えば、まず扉パッキンを回収、次に冷媒フロンと冷凍機油を回収しコンプレッサーを取り外すが、ここまでが手分解の工程である。このあと残りを一次破砕機でせん断破砕し、2次破砕機で更に2〜3mmに破砕し、風力選別機で軽いウレタンを回収する。その後磁力選別機で鉄を回収し、非鉄やプラスチックは非鉄選別機で非鉄を回収し、プラスチックは残査として処分するか燃料化等を行う。ここで、風力選別機によって回収した断熱ウレタンからフロン等を回収し分解処理を行い、ウレタンは減容器で1/10に圧縮し回収燃料化等とする。
【0005】
この断熱材である発泡ウレタンを破砕する際に発生するフロンの回収は、例えば特開平8−67764公報に記載されているように、粉砕機によって、断熱材に剪断力、衝撃力等の動的な外力を作用させ、独立気泡を破壊することにより樹脂と気泡内気体を分離し、次いでこの気体の一部を供給ホッパーに還流させることにより気体の濃度を高め、他部を圧縮機で加圧し、凝縮器で冷却液化させる方法がある。液化する方法としては他に、特開平7−9446公報、特開平2000−102923公報、に開示されている。このようにして液化されボンベに詰めたフロンを、処理設備のある場所まで輸送し処理するのが一般的である。
【0006】
フロンの破壊処理はロータリーキルン法、セメントキルン法、プラズマ分解法、
液体注入法、リアクタークラッキング法、ガス/フューム酸化法、都市ゴミ焼却法(フューム法のみ)等が提案されている。例えば特開平11−248132公報に示されるように、プロパンガスや石油等を一緒に燃焼させる手段がとられており、これはフロンを分解するための条件として、酸素および水素および十分な高温が保たれることが必要だからである。
【0007】
また、その他断熱材のウレタンをそのまま焼却炉に投入し高温で焼却分解することもできる。また液化したフロンを焼却炉に送り込み分解することもできる。このときフロンガスを破壊処理するための温度を保持するために、油やガスを燃焼させ温度コントロール、保持を行っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、破砕時に発生するフロンの回収は大量の空気を圧縮して液化する必要があり多量のエネルギーを必要とすること、液化後ボンベに詰めたフロンを輸送する等コストの非常にかかる方法である。さらにその後フロンの破壊処理工程が必要である。フロンの破壊処理として、プロパンガスや石油等の燃料と一緒に燃焼させ分解する方法は燃料費がかかり、またその際に処理温度が低下しフロンの未分解がないよう温度コントロールが必要である。
【0009】
また、断熱材のウレタンをそのまま焼却炉に投入する方法は、フロンガスを液化処理することなく適用できるため簡易であるが、冷蔵庫のような冷凍・冷蔵機器の場合は、断熱材ウレタンを冷蔵庫筐体から取り外す作業が必要となることと、
比重の軽いウレタン状の断熱材であるため多量に輸送すると大きくコストがかかるため、大量の処理には向いていない。さらに、焼却炉に投入できるサイズにまで断熱材を破砕する必要があるが、この破砕の際にフロンの一部が放出してしまうという問題があった。
【0010】
更には焼却炉の廃棄物を熱源としてフロンの破壊処理を行う場合、必要な量の酸素および水素成分の供給、フロンガスの分解温度以上に温度を確実に保持することが必要である。これら必要な成分の供給と、フロンガスを吹き込んだときでも一定の温度範囲にコントロールする必要があるが、廃棄物の焼却ということで成分管理及び精密な温度管理が難しく、特にフロンガス等を送り込んだ時の温度低下が起こり、そのために予備の熱源としてガスや油等の燃焼等により調整する必要があった。またこのフロンガスは一旦液化されたフロンガスのボンベからの供給であり、それから気化され焼却炉に送られるため、前述の液化にかかるエネルギー、コストともに大きな負担となっている。
さらには断熱ウレタン材には発泡剤にシクロペンタン等の可燃性ガスが含まれていることもあり、その密閉性から爆発・火災の危険もある。
以上は、焼却炉を流用しているだけであり、トータルとしてフロンを破壊処理する有用システムとなっていないために発生している問題ともいえる。
【0011】
そこで本発明者らは上述の従来の問題を解決すべく創意工夫した結果、第1の発明は、
発泡ウレタンを含有する断熱材を破砕機中で破砕し、その時に発生したフロンガス及び可燃性ガスを空気と一緒に吸引しロータリーキルン炉の排ガスの2次燃焼室に送り、プラスチック類の炭化水素化合物少なくとも10重量%以上含み、紙、木屑、および汚泥との廃棄物を予め調合し、該予め調合された廃棄物をロータリーキルン炉に投入することで排ガスの温度を850℃〜1000℃とし、該フロンガス及び可燃性ガスを破壊・燃焼処理することを特徴とする断熱材のフロン破壊処理システム。
第2の発明は、前記断熱材は冷蔵庫等の冷凍・冷蔵機器や建築材に使用されたものであり、フロンガス及び可燃性ガスを含むことを特徴とする第1の発明にかかる記載の断熱材のフロン破壊処理シムテムである。
3の発明は、前記廃棄物が、組成・熱量を分別された廃棄物についてである第2の発明にかかる断熱材のフロン破壊処理システムである。
【0012】
【発明の実施の形態】
断熱材は冷蔵庫等の冷凍・冷蔵機器あるいは建築材の断熱材料として使用されている。冷蔵庫の構造はキャビネット・扉・内箱・コンプレッサ・配管・断熱材等で構成され、冷却、保温のためにコンプレッサ内に冷媒フロンと冷凍機油が、断熱材の中に断熱材フロンが使用されている。オゾン層を破壊すると言われている特定フロン(CFC)は1995年に全廃され、現在では、冷媒用には代替えフロン(HFC)が、断熱材には代替えフロン(HFC)、真空断熱材、シクロペンタンなどが使用されている。しかし、収集されてくる冷蔵庫は規制の前に製造されたものがほとんどであり、特定フロンが使用されているのでフロンの回収は大変重要である。冷蔵庫においては大きさにもよるが4〜5kg/台の断熱材が使用されており、家電リサイクル法により大量の断熱材の処理が必要となっている。
【0013】
冷蔵庫の場合、扉パッキン(ガスケット)を回収し、次に冷媒フロンと冷凍機油を回収、次にコンプレッサーを取り外す。これらは有価値物として売却したり、
分解処理等を行う。その後、一次破砕機で剪断破砕し、2次破砕機で更に2〜3mmに破砕する。その後磁力選別機で鉄を回収し、非鉄やプラスチックは非鉄選別機で非鉄を回収し、プラスチックは残査として処分するか燃料化等を行う。
このとき、風力選別機で軽い断熱ウレタンを回収し、この断熱材の硬質ウレタン発泡体を、系外にガスやダストの流出のない構造の粉砕機中で破砕処理し、破砕時に放出されるガスあるいはミストあるいは粉塵を空気とともにダクトを介し吸引する。このダクトは吸引用のダクトブロアを通して焼却炉の2次燃焼室と直結され、そこでフロンガス及びミストあるいは粉塵を分解・燃焼等の処理をしている。
【0014】
ここで、フロンガスを破壊するための必要な条件は、十分な高温と酸素および水素の存在である。ここで、CFC―12を例にして破壊の反応基本式を示す。CCl2F2+H2+O2→CO2+2HCl+2HF
酸素及び水素は焼却炉中にこれらの混合ガスを直接供給する方法、プロパンガスや重油等を燃焼、熱分解して得ることができる酸素及び水素ガスを利用する方法がある。しかしこれらの方法は、新たな燃料を消費するためコスト高の原因となる。
【0015】
本発明の場合、酸素及び水素の供給源として、プラスチックなどの炭化水素化合物が大量に含まれているものの廃棄物を焼却、熱分解することにより炭化水素ガスになり、さらに分解が進むとCO2とH2Oにまで分解が進む。したがって、
廃棄物の燃焼ゾーン、排ガス発生ゾーンでは炭化水素ガス、つまり、水素と酸素が多く存在する条件となっており、そのゾーンにフロンを吹き込むと下記の反応が起こり破壊することができる。
CCl2F2+CmHn+O2→CO2+HCl+HF+H2O
【0016】
フロンの破壊は700℃以上で起こるが、ほぼ完全に分解するには850℃以上での処理が好ましく、その後の排気ガス処理は、HClやHFをCaと中和して無害な塩として処理する。なお、排ガス温度が1000℃を越えると焼却炉の耐火材の消耗が早いため、それ以下の温度での操業が好ましい。実操業としては上記バランスより870〜950℃程度がより好ましい。
【0017】
焼却炉は通常温度をモニターしながら投入量を変え、所定の温度を保持するようにしている。これは様々な組成・熱量を持つ廃棄物が集積されるため、それに柔軟に対応するために行っているものである。しかしながら本発明においては、廃棄物を燃料として見なし、組成・熱量を分別された廃棄物について予め成分及び熱量の調査をしておき、上記温度に制御されるように熱量を計算して予めブレンドして且つプラスチック等の炭化水素化合物を10重量%以上含有させておくようにしてから投入する。10重量%以下であると操業のバラツキ等からフロンガスの分解が完全でない場合ありえる。よって、このような管理をすることで、送り込まれたフロンガス等を確実に破壊処理することが可能となる。
【0018】
また、シクロペンタン等の可燃性ガスについても圧縮等をせず焼却炉に気体のまま送り込むため、安全に運転・操業できる。
以上より本発明の場合、廃棄物を精密管理・制御された焼却炉と一体としたシステムとしてフロン破壊処理をすることにより、簡単で初期投資も少なく、トラブル、ランニングコストも大幅に低減することができる。
【0019】
【実施例】
手分解場において、冷蔵庫の、扉パッキン(ガスケット)を回収し、次に冷媒フロンと冷凍機油を回収、次にコンプレッサーを取り外した。これらは別途有価値物として売却したり、分解処理等を行った。これらのパーツを取り外したものを破砕機の供給コンベアーに載せ一次破砕機で剪断破砕した。さらに、破砕されたものは、抜き出しコンベアに載せ2次破砕機で更に2〜3mmに破砕した。その後磁力選別機で鉄を回収し、非鉄やプラスチックは非鉄選別機で非鉄を回収し、
プラスチックは残査として処分した。同時に、風力選別機で軽い断熱ウレタンを回収し、この断熱材の硬質ウレタン発泡体を、気密な2次破砕機中で破砕処理し、
破砕時に放出されるガスあるいはミストあるいは粉塵を空気とともにダクトを介し吸引した。このダクトは吸引用のダクトブロアを通して焼却炉の2次燃焼室と直結され、そこへフロンガス及びミストあるいは粉塵が送った。
焼却炉に投入される廃棄物は、予め大まかに分別されているが、成分の分析及び熱量の推定のためサンプリングされ、投入重量を管理した。本実施例の場合はプラスチック類の炭化水素化合物として30重量%を投入し、残りは紙や木屑、汚泥等とし、排ガス温度が900℃となるようピットで調合した。調合された廃棄物はスキップコンベア及びエプロンコンベアにおいて、ロータリーキルン方式の焼却室に投入し、排ガス温度センサーのモニターにより投入重量のコントロールを行った。こうして得られた排ガス温度は870〜930℃(8時間)の範囲であった。
この排ガスの中に前述のフロンガス等をダクトを通して送り込み破壊処理を行った。その後消石灰で排ガスの中和処理を行い、HCl、HFを中和処理し、またその他の飛灰はフィルターで捕らえ系外に出ないようにした。中和処理後の排ガス成分を分析したところ、フロンガスは検出限界以下であった。
【0020】
【比較例】
プラスチックなどの炭化水素化合物が1重量%以下の廃棄物を投入、さらに排ガス温度が770〜830℃であることの他は実施例1と同様の方法でフロンガス等を送り込んだ。この中和後の排ガス中の0.1%以上のフロンガスが検出された。
【0021】
【発明の効果】
本発明の、断熱材のフロン破壊処理システムを適用することにより、簡単で安全・確実に断熱材中のフロンガス及び/または可燃性ガスを破壊・燃焼処理することができる。また、初期投資も少なく、トラブル、ランニングコストも大幅に低減することができる。

Claims (3)

  1. 発泡ウレタンを含有する断熱材を破砕機中で破砕し、その時に発生したフロンガス及び可燃性ガスを空気と一緒に吸引し、ロータリーキルン炉の排ガスの2次燃焼室に送り、プラスチック類の炭化水素化合物少なくとも10重量%以上含み、紙、木屑、および汚泥との廃棄物を予めブレンドし、該予めブレンドされた廃棄物をロータリーキルン炉に投入することで排ガスの温度を850℃〜1000℃とし、該フロンガス及び可燃性ガスを破壊・燃焼処理することを特徴とする断熱材のフロン破壊処理システム。
  2. 前記断熱材は冷蔵庫等の冷凍・冷蔵機器や建築材に使用されたものであり、フロンガス及び可燃性ガスを含むことを特徴とする請求項1記載の断熱材のフロン破壊処理システム。
  3. 前記廃棄物が、組成・熱量を分別された廃棄物についてである請求項2に記載の断熱材のフロン破壊処理システム。
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