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JP4097122B2 - プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents
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JP4097122B2 - プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物理的に性質の違う電極材料を少なくとも部分的に接触させて同時に焼成してなる電極を有するプラズマディスプレイパネル(略語:PDP)及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にPDPは、2枚の対向するガラス基板にそれぞれ規則的に配列した一対の電極を設け、その間にNe、Xe等を主体とするガスを封入した構造になっている。そしてこれらの電極間に電圧を発生させることにより、各セルを発光させて表示を行うようにしている。情報表示をするためには、規則的に並んだセルを選択的に放電発光させる。このPDPには、電極が放電空間に露出している直流型(DC型)と絶縁層で覆われている交流型(AC型)の2タイプがある。
【0003】
図1にAC型PDPの1構成例を示す。図1においては、各層構成を見やすくするために、前面板101と背面板102を離した状態で示している。図1に示すように、AC型PDPは2枚のガラス基板1、2が互いに平行に且つ対向して配設されており、前面板101と背面板102は、背面板102となるガラス基板2上に互いに平行に設けられたリブ3を介して一定の間隔に保持されるように接合されており、空間となった各セルを形成している。前面板101となるガラス基板1の背面板102側には透明電極である維持電極4と金属電極であるバス電極5とで構成される複合電極103が互いに平行に形成され、これを覆って誘電体層6が形成されており、さらにその上に保護層7(MgO層)が形成されている。
【0004】
また、背面板102となるガラス基板2上の前面板101側には前記複合電極103と直行するように、且つ各リブ3の間に位置してアドレス電極8が互いに平行に形成されており、これを覆って誘電体層9が形成され、さらにリブ3の壁面とセルの底面を覆うようにして蛍光体層10が設けられている。そして、カラー表示を行うため、各リブ3の間にはRGB各色のストライプ状の蛍光面が3つからなる組を多数配列した構造となっている。
【0005】
図1のAC型PDPは面放電型であって、アドレス電極8により書き込みを行った後、前面板101上の複合電極103に交流電圧を印加し、空間のセル内に生成した電界により放電させる構造である。この場合、交流をかけているために電界の向きは周波数に対応して変化する。そしてこの放電により生じる紫外線により蛍光体層10を発光させ、前面板101を透過する光を観察者が視認するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような構造のPDPでは、主にコストの点から銀ペーストを用いてアドレス電極8やバス電極5を形成している。しかしながら、銀材料で形成された電極は、PDPの製造過程上で耐薬品性に劣るという欠点がある。また、銀ペーストと金ペーストで形成された電極パターンを焼成する場合、熱により銀が拡散して電極パターンが移動し、金銀接合部が断裂するといった不都合や、銀電極に電圧がかかる際に銀がマイグレーションするという不都合があった。
【0007】
上記のような構造のPDPでは、主にコストの点から銀ペーストを用いてアドレス電極8やバス電極5を形成しているが、前記したように銀電極の場合、耐薬品性に問題が残るのに加え、マイグレーションによる表示不良が起こりやすいため、信頼性にも問題が生じる。また、金ペーストを用いて電極を形成した場合には、金ペーストはチキソトロピー性が他の金属より悪いため、印刷時、特に、スクリーン印刷時の印刷物の解像度が悪いという問題があった。
【0008】
そこで本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、金電極部分と銀電極部分を有するプラズマディスプレイパネルにおいて、マイグレーションの発生がなく、耐薬品性にも優れた電極を有するプラズマディスプレイパネル、該プラズマディスプレイパネルの製造方法、及び電極を形成するための導電性ペーストをであって、しかも印刷適性に優れ、印刷時の印刷物の解像度に優れた導電性ペーストを用いて形成された金電極部分を有するプラズマディスプレイパネル、該プラズマディスプレイパネルの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のプラズマディスプレイパネル(略語:PDP)は、金電極部分と銀電極部分が少なくとも一部重なり部分を印刷によりパターニングして一体となった電極を有するプラズマディスプレイパネルであって、該金電極部分は、少なくとも金粉と、金以外の金属粉を含む材料を焼成したものでり、該金属粉は、Ag、Cu、Pd、Pt、Al、Ni、Wから選ばれた各粉体またはこれらの2種以上の混合粉或いは合金粉であり、該金電極部分の組成は、金が100重量部に対して、金以外の金属が1〜80重量部、ガラスフリットが1〜20重量部であることを特徴とする。
【0010】
本発明のPDPは、それぞれ電極を備えた前面板と背面板とをリブを挟んだ状態で対向させ、表示領域の外側で封着材を用いて貼り合わせることによりパネル化してなるPDPであって、該封着材の外側領域にある電極は金電極部分であることが望ましい。
【0011】
本発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法は、金電極部分と銀電極部分が少なくとも一部重なり部分を印刷によりパターニングして一体となった電極を形成するプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、該金電極部分を、金粉が100重量部に対して、金以外の金属粉が1〜80重量部、ガラスフリットが1〜20重量部、樹脂成分2〜10重量部及び溶剤を含む導電性ペーストを用いて、且つ前記銀電極部分の少なくとも一部と重なるように印刷してパターニングし、該金電極部分と該銀電極部分を同時に焼成し、該金以外の金属粉は、Ag、Cu、Pd、Pt、Al、Ni、Wから選ばれた各粉体またはこれらの2種以上の混合粉或いは合金粉であることを特徴とする。
【0013】
本発明の導電性ペーストは、前記組成のように金以外の金属粉が含まれているので、導電性ペーストを印刷によりパターニングして電極を形成し、乾燥した後の電極には、ダレの発生が少なくなるため、印刷適性が向上する。したがって、本発明の導電性ペーストを用いて印刷して形成した金電極部分と、銀ペーストを用いて形成した銀電極部分は、同時焼成が可能となる。本発明の導電性ペーストにおいては、金銀比率を調整することにより、金電極部分と銀電極部分の接合部の断裂を防ぎ、金、銀電極のマイグレーションの発生がなく信頼性のある電極を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明のPDPは、電極を異なる金属の組み合わせ、すなわち銀電極部分と金電極部分を少なくとも一部接触させて組み合わせてなることを基本構成とするもので、具体例を挙げれば、図2乃至図5に例示するような構成のPDPである。図2はパネル化されたPDPの端部の断面を示し、電極を備えた前面板20(注:図2では電極は図示を省略している)と電極を有する背面板40とをリブ15を挟んだ状態で、且つ表示領域の外側で封着材30を用いて貼り合わせることによりパネル化した後のPDPの端部の断面を示す。図3は背面板上に形成された電極のパターンを示し、特に、アドレス電極の端子部と表示領域のみを平面的に示す。図4、図5はガラス基板上の電極の金電極部分と銀電極部分の接合状態の各例を示す。本発明のPDPをこれらの図面を参照して以下に説明する。
【0015】
図2のPDPでは、背面板40のガラス基板11上にアドレス電極としての銀電極部分12と金電極部分13が形成されており、銀電極部分12の端部において金電極部分13の一部が重なるように接触させ接合してアドレス電極を形成している。
【0016】
本発明のPDPの電極において、金電極部分13と銀電極部分12を同時焼成しても、金銀接合部が断裂して、電極としての信頼性が失われたり、また、電極としての使用時に電圧がかかる際に銀にマイグレーションが発生して、電極としての信頼性が失われることがない。また、耐薬品性にも優れ、しかも印刷適性に優れ、印刷物の解像度に優れている。
【0017】
本発明のPDPの電極においては、焼成されている電極の金電極部分13の膜厚と銀電極部分12の膜厚の比が1:1以上であることが望ましく、さらに、金電極部分13の厚みが1μm以上乃至5μm以内であることが、金銀接合部の断裂を防止したり、銀電極部分12のマイグレーション発生を防止するために好ましい。銀電極部分12と金電極部分13の焼成後の膜厚を上記のように形成すれば、銀電極部分12と金電極部分13の接合部分に亀裂などの発生を防ぐことに有利であり、信頼性の高い電極を形成することができる。
【0018】
銀電極部分12と金電極部分13は少なくとも一部が接触した状態であることが必要で、したがって両者には重なり部分がある。
【0019】
図2及び図3のPDPに示すように、封着材30の外側領域にある電極の構成材料は、金電極部分13のみから形成されることが、耐薬品性のために好ましい。特に、PDPの製造過程上で、パネル構築後に処理液で処理する工程を経る場合には、処理液に直接接触する封着材30の外側領域にある電極は耐薬品性であることが必要である。
【0020】
金電極部分13は少なくとも端子部Bを形成している。本発明のPDPの端子部Bにおいては、銀電極部分12の一部及び、金電極部分13と銀電極部分12との接合部を含んでいてもよい。図2のPDPに示すように、電極の銀電極部分12は封着材30の内側領域のみに存在してもよい。
【0021】
図2のPDPに示すように、金電極部分13の一部にかかる状態で銀電極部分12全体を覆ってベタ膜状の誘電体層14が形成され、その上にリブ15が形成されている。即ち、封着材30の内側のセル内の電極の上面、少なくとも、電極の金電極部分13と銀電極部分12の重なり部分、及び銀電極部分12の上面は、誘電体層14で覆われていてもよい。背面板40と前面板20はリブ15を挟んだ状態で対向させ、表示領域の外側で封着材30を用いて両者が貼り合わせられている。このように図2に示すPDPは、銀電極部分12のみが封着材30の内側に位置しており、誘電体層14とガラス基板11との間に電極としての銀電極部分12と金電極部分13の一部が重なるように接合されている。
【0022】
図3の電極パターンに示すように、画像表示を受け持つ表示領域Aの外側には、各電極と外側電源と接続するための端子部Bがある。そして、各電極は表示領域Aでは銀電極部分12になっており、端子部Bでは銀電極部分12の先に金電極部分13が設けられている。少なくとも金電極部分13は端子部Bを構成している。このように図3に示す背面板上の電極パターンは、表示領域Aの外側となる端子部Bで銀電極部分12と金電極部分13が接続された構成である。
【0023】
本発明のPDPにおける電極の金電極部分13は、金、並びに金以外の金属を含み、望ましくは、金、並びに金以外の金属、及びガラス成分を含む。
【0024】
電極のパターニング方法としては、金電極部分13及び銀電極部分12とも同様で、例えば、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、フォトリソ法、凸版印刷法、押し込み法、型転写法などが適用可能である。
【0025】
金電極部分13及び銀電極部分12は、パターニング後に焼成して、溶剤及び有機成分を揮発・飛散させる必要がある。銀電極部分12及び金電極部分13は同時に焼成することが生産性の点で好ましい。しかしながら、銀電極部分12を形成し、焼成した後で、金電極部分13を形成して焼成してもよい。またその逆を行っても良い。また、銀電極部分12と金電極部分13の上下関係は何れでもかまわない。
【0026】
銀電極部分12の形成には、銀含有導体インキを使用することができる。銀含有導体インキの一般的な組成として、銀粉体、ガラスフリット、樹脂、溶剤を含んでもよい。銀電極部分12の形成には、市販されている電極用の一般的な銀ペーストが使用でき、例えば、ナミックス(株)製 FP−5369−502(商品名)、デュポン(株)製 DC206(商品名)が使用可能である。また、前記銀含有導体インキに含まれる銀粉体には、球状銀粉体とフレーク状銀粉体を組み合わせてもよく、特に、フレーク状銀粉体を銀粉体の混合物中の5〜40重量部含む場合には、該銀粉体を用いた銀含有導体インキの印刷特性に優れ、特に、印刷パターン上に生ずるヒゲと呼ばれる欠陥の発生を防止するのに有効である。
【0027】
金電極を形成するための導電性ペースト
金電極部分を形成するための導電性ペーストの組成は、金粉100重量部に対してガラスフリット1〜20重量部、金以外の金属粉(好ましくは、銀粉)1〜80重量部、好ましくは5〜30重量部、樹脂2〜10重量部であることが好ましい。金以外の金属粉(好ましくは、銀粉)が1重量部未満であると印刷適性が悪くなる。また80重量部を超えると耐薬品性がなくなる。ガラスフリットが1重量部に満たないとガラス基板との密着性が悪くなり、20重量部を越えると抵抗値が高くなる。
【0028】
金粉
金電極部分を形成するための導電性ペーストに用いる金粉の平均粒径は0.01〜5μmであることが好ましく、さらに好ましくは0.05〜1μmである。金粉の平均粒径が0.01μmに満たない金粉は、製造しにくくコストが高くなり、また、5μmを越える金粉は、緻密性が悪く抵抗値が高くなるので好ましくない。
【0029】
金電極部分を形成する導電性ペーストを構成する金粉としては、形状が球形、不定形、塊状、鱗片状、針状、棒状などどのような形状でも良い。
【0030】
金属粉
金電極部分を形成するための導電性ペーストに用いる金属粉は、焼結性があればなんでもよい。例えば、Ag、Cu、Pd、Pt、Al、Ni、Wなどの各粉体、またこれらの2種以上の混合粉、合金粉を使用してもよい。
【0031】
また、本発明の導電性ペーストに添加する銀粉の平均粒径は0.01〜5μmであることが望ましく、好ましくは0.05〜5μmである。0.01μmに満たない銀粉は、製造しにくくコストが高くなるので好ましくない。また、5μmを超える銀粉は、金電極部分の緻密性が悪く抵抗値が高くなると共に印刷適正も悪い。
【0032】
ガラスフリット
金電極部分を形成するための導電性ペーストに必要に応じて含有させるガラスフリットとしては、例えば、軟化点が400〜600℃であり熱膨張係数α300 が35×10-7〜350×10-7/℃、ガラス転移温度が300〜500℃であるガラスフリットを使用することができ、ZnO系ガラス、B2 3 −アルカリ土類金属酸化物系ガラス等の酸化アルカリを含まないガラスフリットを使用することが望ましい。ガラスフリットの軟化点が600℃を超えると焼成温度を高くする必要があり、例えば、電極パターン被形成体の耐熱性が低い場合には焼成段階で熱変形を生じることになり好ましくない。またガラスフリットの軟化点が400℃未満では、焼成により有機成分が完全に分解、揮発して除去される前にガラスフリットが融着するため、形成される電極に空隙が生じやすくなり好ましくない。さらに、ガラスフリットの熱膨張係数α300 0が35×10-7/℃未満である場合、或いは350×10-7/℃を超える場合には、電極パターン被形成体の熱膨張係数との差が大きくなりすぎる場合があり、歪みなどを生じることになり好ましくない。このようなガラスフリットの粒径(D50)は0.1〜5μm、好ましくは0.5〜4μmの範囲である。
【0033】
無機成分
金電極部分を形成するための導電性ペーストに含ませることができる無機成分として、前記した金粉、金属粉、ガラスフリット以外に、無機フィラー、無機顔料を必要に応じて使用することができる。
【0034】
無機フィラーは、例えば、チタニア、アルミナ、ジルコニア、シリカ、酸化スズ、ITO、ZnO、RuOなどが挙げられ、またアンチモンドープ酸化スズなどの不純物をドープした上記酸化物が用いられる。これらのうち平均粒径が0.01〜5μmで、形状としては、球状、塊状、針状、棒状のものが使用される。無機フィラーの使用割合は、金粉100重量部に対して無機フィラー0.1〜20重量部とすると良い。
【0035】
無機顔料は、Co−Cr−Fe、Co−Mn−Fe、Co−Fe−Mn−Al、Co−Ni−Cr−Fe、Co−Ni−Mn−Cr−Fe、Co−Ni−Al−Cr−Fe、Co−Mn−Al−Cr−Fe−Si等の複合酸化物が挙げられる。また、耐火性の白色顔料としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、シリカ、炭酸カルシウムなどが挙げられる。使用する無機顔料の平均粒径は0.01〜5μmが望ましい。
【0036】
有機成分
金電極部分を形成するための導電性ペーストに含ませることができる樹脂成分としては、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロースなどのセルロース誘導体、ポリアクリルエステル、アルキッド樹脂などのポリエステル系樹脂、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、ビニル酢酸、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、エチルメタアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−ヘキシルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ドデシルメタクリレート、ドデシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、オクチルアクリレート、セチルメタクリレート、セチルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルメタクリレート、デシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ダイアセトンアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、ジエチルアミノエチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、α―メチルスチレン、スチレン、ビニルトルエン、N−ビニル−2−ピロリドン等のモノマーからなる共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラールなどが挙げられる。
【0037】
溶剤
金電極部分を形成するための導電性ペーストに用いることができる溶剤として、α―、β―、γ―テルピネオールのようなテルペン類、エチレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールジアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、エチレングリコールジアルキルエーテルアセテート類、ジエチレングリコールジアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールジアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルアセテート類、プロピレングリコールジアルキルエーテルアセテート類、メタノール、エタノール、イソプロパノ―ル、2−エチルヘキサノール、1−ブトキシ−2−プロパノール等のアルコール類、モノ又はポリアルコール類の脂肪酸エステル類が例示され、これらを単独または2種類以上混合してもよい。
【0038】
その他の成分
金電極部分を形成するための導電性ペーストには、可塑剤、沈降防止剤、分散剤、消泡剤、染料、シランカップリング剤、増粘剤、レベリング剤を必要に応じて適宜使用することができる。
【0039】
感光性導電性ペースト
金電極部分を形成するための導電性ペーストには、感光性のものを用いることができる。このような感光性導電性ペースト中の樹脂量は、金粉100重量部に対して10〜30重量部に設定すると良い。感光性導電性ペーストは、少なくともポリマー、モノマー、光重合開始剤、ガラスフリット、金粉、金以外の金属粉及び溶剤を含有する。溶剤、ガラスフリットは上述した金電極部分を形成するための導電性ペーストと同様の成分を使用することが出来る。
【0040】
金電極部分を形成するための感光性導電性ペーストに使用する有機成分としては、焼成によって揮発、分解して、焼成後の膜中に炭化物を残存させることのないものである。具体的には、多官能および単官能の反応性モノマーを挙げることができる。例えば、単官能ではテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート等のモノ(メタ)アクリレート;2官能以上では、骨格構造で分類するとポリオール(メタ)アクリレート(エポキシ変性ポリオール(メタ)アクリレート、ラクトン変性ポリオール(メタ)アクリレート等)、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート;その他ポリブタジエン系、イソシアヌール酸系、ヒダントイン系、メラミン系、リン酸系、イミド系、フォスファゼン系等の骨格を有するポリ(メタ)アクリレートであり、紫外線硬化性、電子線硬化性である様々なモノマー、オリゴマー、ポリマーが利用できる。
【0041】
更に詳しく述べると、2官能のモノマー、オリゴマー、ポリマーとしてはポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等;3官能のモノマー、オリゴマー、ポリマーとしてはトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、脂肪族トリ(メタ)アクリレート等;4官能のモノマー、オリゴマー、ポリマーとしてはペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、脂肪族テトラ(メタ)アクリレート等が挙げられ;5官能以上のモノマー、オリゴマー、ポリマーとしてはジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の他、ポリエステル骨格、ウレタン骨格、フォスファゼン骨格を有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0042】
官能基数は特に限定されるものではないが、官能基数が3より小さいと硬化性が低下する傾向があり、又、20以上では焼成後の膜中に炭化物が残存する傾向があるため、特に3〜20官能のものが好ましい。本発明では上記モノマーを1種または2種以上の混合物として使用することができる。特に金ペーストに使用できる樹脂に上記反応性モノマー、オリゴマー、ポリマーなどを添加して使用することも出来る。
【0043】
金電極部分を形成するための感光性導電性ペーストに添加する光重合開始剤には、焼成によって揮発、分解して、焼成後の膜中に炭化物を残存しないものを使用することが好ましい。具体的には、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4−4ビス(ジエチルアミン)ベンゾフェノン、α−アミノ・アセトフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルフェノン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾインメチルエーテル、アントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンズスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンジルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フエニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル−[ 4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、カンファーキノン、四臭素化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイン、エオシン、メチレンブルー、等の光還元性の色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミン等の還元剤の組み合わせなどが挙げられ、これらを1種または2種以上の組み合わせで使用することができる。
【0044】
電極のパターニング及び焼成
電極のパターニング方法としては、金電極部分及び銀電極部分とも同様、例えば、スクリーン印刷法、オフセット印刷法などが挙げられる。
【0045】
金電極部分及び銀電極部分は、パターニング後に焼成して有機成分を焼失させる必要がある。銀電極部分及び金電極部分は同時に焼成できる。本発明では、金電極部分の膜厚と銀電極部分の膜厚の比を1:1以上に形成する場合には、金銀接合部の断裂を防止したり、銀電極部分のマイグレーション発生を防止するために好ましい。また銀電極部分を形成し、焼成した後に、金電極部分を形成し、焼成してもよい。またその逆を行ってもよい。銀電極部分と金電極部分は接触した状態であることが必要で、したがって両者には重なり部分がある。
【0046】
【実施例】
ガラス基板としてPD200(商品名:旭硝子社製、形状:1000×600mm、厚み:2.8mm)上に、銀ペースト(ナミックス(株)製 FP−5369−502:商品名)を用いてスクリーン印刷にて、表示領域の境界を含む内側にだけ、線幅100μm ピッチ250μmの平行なストライプ状をなすアドレス電極の表示部をパターニングした。次いで、その銀電極部分の表示部に一部重なるようにして表示領域の外側に、下記組成の金ペーストを用いて、アドレス電極の端子部をスクリーン印刷でパターニングして金電極部分を形成した。このようにして両者をパターニングした後、600℃の温度で焼成し、断面が図4に示すような電極を形成した。下記金ペースト組成におけるガラスフリットはPbO2 −SiO2 −B2 3 (無アルカリ)で、軟化点:550℃、平均粒径:1μmのものである。
【0047】
金ペースト組成
金粉(平均粒径0.5μm) 100重量部
銀粉(平均粒径0.3μm) 20重量部
ガラスフリット 15重量部
エチルセルロース 5重量部
ターピネオール/ブチルカルビトールアセテート 10重量部
【0048】
上記金ペーストによる電極との比較のため、上記組成の金ペーストにおいて銀粉を添加しない他は上記と同様にして電極を形成した。両金ペースト材料により製造された両電極について、乾燥後の線幅、焼成後の膜厚、薬品(40℃の0.5%硝酸溶液)に10分間つけおき後の金電極の剥離状況、金銀接合部の切れ状況、膜の緻密性(ポーラス状の程度が低いものを良好とした。)について調査した。その結果を下記の表1に示す。
【0049】
【表1】
Figure 0004097122
【0050】
表1によれば、銀粉を添加したものは、乾燥後の線幅は110μmであるのに対し、銀粉を添加しないものは140μmと線幅がだれて広がること(線太り)がわかった。また銀粉を添加したものは添加しないものに比べて、ポーラスの程度が低く緻密性が良好であることがわかった。
【0051】
上記銀粉を添加した金ペーストを用いてアドレス電極の端子部を形成したものに対して、焼成後の電極を覆うようにして厚さ7μmの誘電体層を形成した。続いて、リブペーストをダイコーターで塗布して乾燥させることで前面ベタのリブ材料層を形成し、レジスト膜からなるマスクを介してサンドブラスト法によりそのリブ材料層をパターニングした。このようにしてパターニングしたリブは、頂部幅が50μm、高さが150μm、各リブの間隔は100μmである。そして、焼成工程を経て、リブを構成する低融点ガラスとレジストの各バインダーが完全に燃焼されかつ低融点ガラスが溶解して基板に結着されたリブを形成した。
【0052】
このようにリブを形成した後、スクリーン印刷機によりリブ間への蛍光体ペーストの充填を行った。即ち、3色の各発光色の蛍光体ペーストをそれぞれ所定のリブ間に充填して乾燥させた。この充填工程を行ってから、最後に焼成工程を経てセル空間に蛍光面を形成した。
【0053】
上記の如くセル空間に蛍光面を形成した背面板に対し、別途作製した前面板を貼り合わせることにより、RGBの3原色が視認される面放電型のAC型カラーPDPを作製した。具体的には、前面板と背面板とをリブを挟んだ状態で対向させ、表示領域の境界に封着材を用いて貼り合わせることでパネル化し、その後で端子部の誘電体層を硝酸でエッチングしてから、Neを主体とするガスを封入した。このようにして作製したPDPは、封着材より外側にある電極の端子部に異常はみられず、駆動させたところ表示画像は、銀粉を添加しない金粉からなる導電性ペーストにより端子部を製造したPDPの表示画像と同等で良好であった。
【0054】
【発明の効果】
本発明のプラズマディスプレイパネルは、金電極部分と銀電極部分が少なくとも一部重なり部分を形成して一体となった電極を有するプラズマディスプレイパネルであって、該金電極部分は、少なくとも金粉と、金以外の貴金属粉を含む材料を焼成したものであるので、電極材料のマイグレーションの発生がなく、金電極部分と銀電極部分の接合部の断裂がなく、耐薬品性にも優れ、しかも導電性ペーストの印刷適性に優れ、印刷時の解像度に優れ、信頼性のある電極を有するプラズマディスプレイパネルとなる。
【0055】
本発明のプラズマディスプレイパネルは、封着材の外側領域にある電極の構成材料が、金材料部分のみから形成されているので、パネル構成後の硝酸等の薬品処理に対して耐薬品性に優れた電極となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 AC型PDPの1構成例を示す図である。
【図2】 パネル化されたPDPの端部の断面を示す図である。
【図3】 背面板上に形成された電極のパターンを示す図である。
【図4】 ガラス基板上の電極の金電極部分と銀電極部分の接合状態の例を示す図である。
【図5】 ガラス基板上の電極の金電極部分と銀電極部分の接合状態の例を示す図である。
【符号の説明】
1、2、11 ガラス基板
3、15 リブ
4 維持電極
5 バス電極
6、9 誘電体層
7 保護層
8 アドレス電極
10 蛍光体層
12 銀電極部分
13 金電極部分
14 誘電体層
20、101 前面板
30 封着材
40、102 背面板
103 複合電極

Claims (5)

  1. 金電極部分と銀電極部分が少なくとも一部重なり部分を印刷によりパターニングして一体となった電極を有するプラズマディスプレイパネルであって、
    該金電極部分は、少なくとも金粉と、金以外の金属粉を含む材料を焼成したものでり、 該金属粉は、Ag、Cu、Pd、Pt、Al、Ni、Wから選ばれた各粉体またはこれらの2種以上の混合粉或いは合金粉であり、
    該金電極部分の組成は、金が100重量部に対して、金以外の金属が1〜80重量部、ガラスフリットが1〜20重量部であることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. それぞれ電極を備えた前面板と背面板とをリブを挟んだ状態で対向させ、表示領域の外側で封着材を用いて貼り合わせることによりパネル化してなるプラズマディスプレイパネルであって、該封着材の外側領域にある電極は前記金電極部分である請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 金電極部分と銀電極部分が少なくとも一部重なり部分を印刷によりパターニングして一体となった電極を形成するプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、
    該金電極部分を、金粉が100重量部に対して、金以外の金属粉が1〜80重量部、ガラスフリットが1〜20重量部、樹脂成分2〜10重量部及び溶剤を含む導電性ペーストを用いて、且つ前記銀電極部分の少なくとも一部と重なるように印刷してパターニングし、
    該金電極部分と該銀電極部分を同時に焼成し、
    該金以外の金属粉は、Ag、Cu、Pd、Pt、Al、Ni、Wから選ばれた各粉体またはこれらの2種以上の混合粉或いは合金粉であることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  4. 前記金電極部分を形成するための導電性ペースト中の金粉は、平均粒径が0.01〜5μmである請求項3記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  5. 前記金電極部分を形成するための導電性ペースト中の金以外の金属粉は、平均粒径が0.01〜5μmである請求項3又は4記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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