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JP4097356B2 - 平面板チャック台、平面板研磨装置及び平面板研磨方法 - Google Patents
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JP4097356B2 - 平面板チャック台、平面板研磨装置及び平面板研磨方法 - Google Patents

平面板チャック台、平面板研磨装置及び平面板研磨方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平面板表面を研磨加工するためにチャックする平面板チャック台、チャックした平面板表面を研磨加工して平坦化する平面板研磨装置及び平面板研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ウェハを保持するリテーナとウェハ表面の位置は、所定の位置関係(リテーナの表面がウェハの表面より数十ミクロンほど、研磨面側に突き出る)になりウェハ表面の研磨が適切に行われるように設定する。このように設定するために、リテーナと、ウェハを載置するチャック台の間にシムを挿入した場合は、ウェハの厚み偏差などにより条件が変動し、研磨されたウェハの面内均一性を高精度に維持することは困難である。
【0003】
したがって、従来のウェハチャック台では、シムを挿入する代わりに、リテーナ、及びウェハをチャックするチャック部をウェハチャック台、研磨パッドに対してそれぞれ独立に移動可能な構造とし、リテーナ及びチャック部の圧力をそれぞれ独立して調整することにより、チャック部に作用する圧力に対して、リテーナに作用する圧力を相対的に変えることが可能である。
【0004】
チャック部に作用する付勢力に対しリテーナに作用する付勢力を適当に調整することにより、研磨パッドがウェハの周辺領域の最適研磨を行なうことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のようなウエハチャック台によれば、圧力のみを制御しているので、リテーナとウェハの位置関係を所定の条件に維持するが難しかった。
【0006】
そこで本発明は、リテーナと研磨される平面板の位置関係を容易に維持することができる平面板チャック台、該平面板チャック台を用いる平面板研磨装置及び平面板研磨方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による平面板チャック台は、図1(A)に示すように、平面板13をチャックするチャック面36を有するチャック部12と、チャック部12に接続された第1のピストン17Aを内部に有する第1のシリンダー15Aと、第1の絞り21Aを介して第1のシリンダー15Aに連通する第1のチャンバー16Aとを備え、第1のシリンダー15Aの、第1のシリンダー15Aと第1のピストン17Aで囲まれる内部、及び第1のチャンバー16Aの内部が第1の流体に収納するよう構成されたことを特徴とする。
本発明による平面板チャック台は、平面板をチャックするチャック面を有するチャック部と、前記チャック部に接続された摺動可能な第1のピストンを内部に有し室を形成する第1のシリンダーと、該第1のシリンダーの下面に形成される貫通孔を貫通し、前記チャック部と前記第1のピストンを連結するピストン棒と、前記第1のシリンダーに連通し室を形成する第1のチャンバーと、前記第1のシリンダーと前記第1のチャンバーとを連通し、中間に第1の絞りが設けられた第1の連通路とを備え、前記第1のシリンダーの、前記第1のシリンダーと前記第1のピストンで囲まれる内部、及び前記第1のチャンバーの内部に第1の流体を収納するよう構成されたことを特徴とする。
【0008】
このように構成すると、第1のシリンダーと、第1のピストンと、第1の絞りとを備えるので、例えば面出しのときに、すなわち平面板をチャックした平面板チャック台が下降し、平面板を研磨する定盤の研磨面が平面板の被研磨面に接触したときに、第1のピストンが第1のシリンダー内部をチャック台の方向に第1のチャック台に対して相対的に移動する。第1のピストンのこの方向の移動により、平面板が第1のピストンと同じ方向に移動する。さらに第1のピストンの移動により第1の流体が第1のオリフィスの方向に押される。
【0009】
第1のピストンに押された第1の流体は第1の絞りを通過し、さらに第1のチャンバーへ移動することにより、平面板の研磨面への接触により生じる衝撃を吸収し緩和させることができる。これは、第1の絞りを第1の流体が通過することにより、ダンパー効果を得ることができるので、第1のピストン(平面板)の移動をスムーズに吸収することができるからである。また、第1のピストンと第1のシリンダーは摺動関係にあってもよいし、例えばベローズまたは弾性膜を介して互いに接続されていてもよい。
【0010】
発明による平面板チャック台は、上述の平面板チャック台において、前記第1の流体が、前記第1のシリンダーの内部と前記第1のチャンバーの内部に加圧されて封入されていることを特徴とする。
【0011】
第1の流体が、第1のシリンダーと、第1のチャンバー内に加圧されて封入されているので、第1のシリンダーと第1のチャンバーが大きな圧力変動を起こすことがなく、平面板にかかる衝撃、及び平面板の振動を安定して緩和、抑制することができる。第1の流体が封入されているので、たとえ第1のチャンバーへ外部から第1の流体を供給する必要があったとしても、その供給は頻繁ではないので、外部から第1のチャンバー内部に異物が進入する可能性が少ない。
【0012】
発明による平面板チャック台は、上述の平面板チャック台において、前記第1の流体が液体を含み、前記液体が前記第1のシリンダーの内部に充填され、さらに少なくとも前記第1の絞りに達するように充填されたことを特徴とする。
【0013】
液体が、少なくとも第1の絞りに達するように充填されているので、第1のピストンが液体を押し、この液体が第1の絞りを通過し、第1のチャンバーに入り込む。そのため、ダンパー効果がさらに高まり、さらにスムーズに平面板の接触による衝撃、平面板の研磨中の振動を吸収することができる。
【0014】
発明による平面板チャック台は、上述の平面板チャック台において、前記第1の流体の圧力を測定する圧力測定手段と測定された前記圧力に基づき、前記圧力が所定の値となるよう調整する圧力調整手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
圧力調整手段によって、平面板の研磨が最も適切に行われるように流体の圧力を調整することができる。
【0016】
圧力調整手段は、平面板研磨装置が備える平面板チャック台昇降調節手段に対し検出した圧力と目標圧力との圧力差をフィードバックし、流体の圧力が所定の値になるように、平面板チャック台昇降調節手段に平面板チャック台を昇降させて圧力の調整を行うものであってもよい。
【0017】
発明による平面板チャック台は、上述の平面板チャック台において、前記チャック部に保持される平面板の周囲に配設されたリテーナと前記リテーナに接続された第2のピストンを内部に有する第2のシリンダーと第2の絞りを介して前記第2のシリンダーに連通する第2のチャンバーとを備え前記第2のシリンダーの、前記第2のシリンダーと前記第2のピストンで囲まれる内部、及び第2のチャンバーの内部が第2の流体を収納するよう構成されたことを特徴とする。
【0018】
例えば面出し時、平面板が研磨面に接触して衝突し、第1のピストンが移動し、第1のシリンダーの第1の流体が第1の絞りを通過し、ダンパー効果により第1のピストンの振動を吸収する。同様に、例えば面出し時、リテーナが研磨面に接触して衝突し、第2のピストンが移動し、第2のシリンダーの第2の流体が第2の絞りを通過し、ダンパー効果により第2のピストンの振動を吸収するようにする。これにより、リテーナと平面板の位置関係が急激に変動しないようにし、また平面板の研磨面への接触衝撃を緩和するのを助ける働きもする。
【0019】
第2の流体が、前記第2のシリンダーの内部と前記第2のチャンバーの内部に加圧されて封入されているようにするとよい。第2の流体が液体を含み、この液体が第2のシリンダーの内部に充填され、さらに少なくとも前記第2の絞りに達するように充填されているようにしてもよい。
【0020】
本発明による平面板研磨装置は、上述の平面板チャック台と前記平面板を研磨する研磨面を有する定盤を備えたことを特徴とする。
本発明による平面板研磨方法は、上述の平面板チャック台にチャックした平面板を回転させて、研磨面を有する定盤で研磨する平面板研磨方法において、面出し時の平面板と研磨面との衝撃を前記平面板チャック台で吸収し、回転に伴う平面板の振動を前記平面板チャック台で吸収しながら平面板を研磨面で研磨することを特徴とする。
【0021】
面出しのときの、平面板と研磨面との衝撃、あるいは平面板とリテーナの研磨面との衝撃を緩和することができるので、平面板チャック台の下降速度を遅くする必要がない。また、研磨時の、平面板の振動、あるいは平面板とリテーナの振動を吸収することができるので、良好な平面板の研磨を行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1(A)は、本発明に係る実施の形態の平面板研磨装置1を示す模式的断面図である。平面板研磨装置1は、平面板チャック台としてのチャック台11を有する。チャック台11はその鉛直方向下部に、チャック部としての円盤状の保持プレート12を有し、保持プレート12のチャック面36には円盤状の平面板13が真空吸着方式により載置される。チャック台11は、保持プレート12を水平方向に包囲して配置された円環状のリテーナ14を有する。平面板13の下方に、平面板13に対向する研磨面23を上面に有する定盤24が配置されている。
【0023】
チャック台11には、円筒形状の第1のシリンダー15A、その上方に中心線を合わせて配置された円筒形状の第1のチャンバー16Aが加工され、それぞれ室を形成している。第1のシリンダー15A内部には円盤状の第1のピストン17Aが上下に摺動可能に組み込まれている。第1のピストン17Aの外径は、第1のシリンダー15Aの内径よりわずかに小さい。
【0024】
図1(B)に示すように、第1のピストン17Aの側面外周部にはOリング溝25が形成され、Oリング26がはめ込まれており、Oリング26は、第1のシリンダー15Aの内部を気密に保ち、第1のシリンダー15Aの内周部を摺動する。したがって、第1のピストン17Aと第1のシリンダー15Aの摺動面との間からは第1のシリンダー15A内の第1の流体(例えば、空気、窒素ガス等の気体)が実用上漏れ出すことがない。Oリング溝25、Oリング26を含んで第1のシリンダー15Aの内部を気密に保つシール部が構成される。第1のピストン17Aの側面外周部に複数のOリング26を設けてもよい。Oリングとキャップシールとを含んで構成されるシール部としてもよい。
【0025】
図1(A)に戻って、説明を続ける。チャック台11の下面31と第1のシリンダー15Aの第1の下面32Aの間の第1の下壁33Aには4個(5個以上であってもよい。)の第1の貫通孔34Aが加工され、この第1の貫通孔34Aを貫通して保持プレート12と第1のピストン17Aを連結する4本(第1の貫通孔34Aと同じ数)の第1のピストン棒35Aが配置されている。第1のピストン棒35Aは、第1のピストンに垂直に接続されている。第1のピストンは、第1のピストン棒35Aの長手方向に摺動する。
【0026】
チャック台11には、第1のシリンダー15Aと第1のチャンバー16Aとを連通する第1の連通路20Aが加工され、第1の連通路20Aのほぼ中間の位置には、第1の絞りとしての第1のオリフィス21Aが設けられている。
【0027】
チャック台11には、第1のチャンバー16Aに連通する第1の流体供給路22A(一部図示、一部直線で表示、一部省略)が加工され、第1の流体供給路22Aの途中には圧力指示トランスミッタPITが接続されている。第1の流体供給路22Aの先には図示しない第1の仕切弁があり、その先には図示しない第1の流体供給口が設けられている。研磨中は、第1の仕切弁は閉じられており、流体の流入・流出は生じない。
【0028】
チャック台11には、円環形状の第2のシリンダー15B、及び、その上方に中心線を合わせて配置された円環形状の第2のチャンバー16Bが加工され、それぞれ室を形成している。第2のシリンダー15B内部には円環状の第2のピストン17Bが上下に摺動可能に組み込まれている。第2のピストン17Bの外周径は、第2のシリンダー15Bの内壁の外側の径よりわずかに小さく、第2のピストン17Bの内周径は、第2のシリンダー15Bの内壁の内側の径よりわずかに大きい。
【0029】
図1(C)に示すように、第2のピストン17Bの側面外周部には外Oリング溝27が形成され、外Oリング28がはめ込まれており、側面内周部には内Oリング溝29が形成され、内Oリング30がはめ込まれている。外Oリング28、内Oリング30は、第2のシリンダー15Bの内部を気密に保ち、第2のシリンダー15Bの外周部、内周部をそれぞれ摺動する。したがって、第2のピストン17Bと第2のシリンダー15Bの摺動面の間から第2のピストン内部の第2の流体が実用上漏れ出すことがない。外Oリング溝27、外Oリング28、及び内Oリング溝29、内Oリング30を含んで第2のシリンダー15Bの内部を気密に保つシール部が構成される。第2のピストン17Bの側面外周部及び側面内周部に複数のOリングを設けてもよい。Oリングとキャップシールとを含んで構成されるシール部としてもよい。
【0030】
再び図1(A)に戻って説明を続ける。チャック台11の下面31と、第2のシリンダー15Bの第2の下面32Bの間の第2の下壁33Bは4個(5個以上であってもよい。)の第2の貫通孔34Bが加工され、この第2の貫通孔34Bを貫通して保持プレート12と第2のピストン17Bを連結する4本(第2の貫通孔34Bと同じ数)の第2のピストン棒35Bが配置されている。
【0031】
第2のシリンダー15Bと第2のチャンバー16Bとを連通する第2の連通路20Bが加工され、第2の連通路20Bのほぼ中間の位置には第2の絞りとしての第2のオリフィス21Bが設けられている。
【0032】
第2のチャンバー16Bに連通する第2の流体供給路22B(一部図示、一部直線で表示、一部省略)が加工され、第2の流体供給路22Bの途中には圧力計PIが接続されている。第2の流体供給路22Bの先には図示しない第2の仕切弁があり、その先には図示しない第2の流体供給口が設けられている。第1の流体と第2の流体は本実施の形態では同じ流体を使用する。以下、第1の流体と第2の流体を流体という。研磨中は、第2の仕切弁は閉じられており、流体の流入・流出は生じない。
【0033】
圧力指示トランスミッタPITからの第1のチャンバー16Aの圧力PhAに対応する圧力信号が圧力調節器PCに送られる。圧力調節器PCは、圧力信号に基づく圧力PhAを研磨が最も適切に行われる所定の圧力と比較し、圧力PhAの方が小さい場合は、チャック台11を下降(研磨面の方向)させる信号を、図示しないチャック台昇降操作器に送る。チャック台昇降操作器は、チャック台11を下降させる。したがって、圧力PhAは増加して所定の値となる。
【0034】
圧力PhAの方が大きい場合は、チャック台11を上昇(研磨面から離れる方向)させる信号をチャック台昇降操作器に送る。チャック台昇降操作器は、チャック台11を上昇させる。したがって、圧力PhAは減少して所定の値となる。
【0035】
次に、本発明の実施の形態の作用を説明する。
まず、装置を起動する前に、第1のチャンバー16Aの圧力PhA及び第2のチャンバー16Bの圧力PhBを圧力指示トランスミッタPIT(圧力PhA用)及び圧力計PI(圧力PhB用)にて読み取る。このときは、面出し前であるので、第1、第2のシリンダー15A、15Bの内圧により、第1、第2のピストン17A、Bは最下点の位置に押されている。
【0036】
これらの圧力PhA、PhBが前回の加工中の流体の消失等により所定の圧力より低い場合は、これらの圧力PhA、PhBが所定の圧力になるよう、図示しない第1の仕切弁、第2の仕切弁を開け、第1の流体供給路22A、第2の流体供給路22Bに圧力流体(第1の流体、第2の流体)を導入して、圧力PhA、PhBを補正し、その後第1の仕切弁、第2の仕切弁を締めて、圧力流体を封入された状態にする。圧力PhA、PhBが所定の圧力より高い場合は、第1の仕切弁、第2の仕切弁を開け、所定の圧力になるよう圧力流体を放出して、圧力PhA、PhBを補正する。
【0037】
以上は第1のチャンバー16A及び第2のチャンバー16B共に、圧力補正が必要な場合であって、どちらか一方のみの圧力補正を行うこともありえる。なお、所定の圧力は、第1のチャンバー16Aの場合は、例えば平面板13がウェハであるとすると、ウェハの面圧が約100〜500g/cm2 となる圧力であり、第2のチャンバー16Bの場合、同様に例えば平面板13がウェハであるとすると、リテーナ14の面圧が約100〜500g/cm2 となるような圧力とするとよい。
【0038】
次に、平面板13を鏡面加工するために、チャック台11に真空吸着方式により載置する。そして、チャック台11及び定盤24をそれぞれ回転させ、チャック台11を所定の送り速度で定盤24の方向へ下降させ、平面板13を研磨面23に押し当てる。このとき、研磨面23と平面板13、あるいは研磨面23とリテーナ14が衝突するが、衝突した平面板13あるいはリテーナ14はその上に接続され配置されている第1のピストン17A、第2のピストン17Bをそれぞれ押し上げる。
【0039】
第1のピストン17A、第2のピストン17Bが押し上げられると、第1のシリンダー15Aの圧力PyA、第2のシリンダー15Bの圧力PyBが増加する。よって第1のチャンバーの圧力PhA、第2のチャンバーの圧力PhBとの差圧が生じ、流体はそれぞれ第1のピストン17A、第2のピストン17Bから第1のシリンダー15A、第2のシリンダー15Bへ流れる。
【0040】
よって、圧力PyA、圧力PyBは減少し、圧力PhA、圧力PhBは増加し、圧力PyAが圧力PhAに、圧力PyBが圧力PhBが等しくなるまで、第1の流体、第2の流体が第1のオリフィス21A、第2のオリフィス21Bを通過して流れる。よって、衝突による圧力PyA、圧力PyBの上昇は緩和される。
【0041】
研磨中においても、研磨面23の波打ち、偏摩耗等で平面板13とリテーナ14が変位し、すなわち第1のピストン17A、第2のピストン17Bが変位し、この第1のピストン17A、第2のピストン17Bの変位により、圧力PyA、圧力PyBが変動し、前述のように流体の第1のオリフィス21A、第2のオリフィス21Bの通過を生じさせ、ダンパー効果、及び第1のシリンダー15A、第2のシリンダー15B内の流体の圧縮による反発力によるばね効果により、第1のピストン17A、第2のピストン17Bの変位を抑制する。
【0042】
また、上記のような面出し時の平面板13、リテーナ14の研磨面23への衝突時のような急激な圧力変化の場合には、第1のオリフィス21A、第2のオリフィス21Bを通過する流体の速度が増すので、オリフィスのダンパー効果が増大する。よって、第1のピストン17A、第2のピストン17Bの変位方向とは反対方向に働くダンパーとしての抵抗力が増大するので、平面板13及びリテーナ14の位置関係が急激に変動して平面板13が研磨面23強く押しつけられることを防止する。よって、平面板13や定盤24の破損防止と研磨面23の寿命低下防止が図られる。
【0043】
また、ダンパー効果により第1、第2のピストン17A、17Bのチャック台11、定盤24の回転に伴う研磨中の振動が減衰し、研磨中の圧力PhA、PhB、PyA、PyBが変動しつづけることが防止される。例えは、回転による第1のピストン17A、第2のピストン17Bの共振が発生した場合でも、振幅を低く抑えることができる。
【0044】
面出し時、研磨面23がまずリテーナ14の片側に衝突し、次に平面板13に衝突する場合を考える。この場合、まず第2のピストン17Bが押され、次に第1のピストン17Aが押される。第2のピストン17Bのみが押された場合でも、第2のシリンダー15B内の流体の圧縮によるばね効果と、第2のオリフィス21Bを流体が通過することによるダンパー効果により、第2のピストン17Bがスムーズに移動する。第2のピストン17Bがある程度移動すると次に、平面板が研磨面に衝突し、第1のピストン17Aも同時に押されるが、第1のシリンダー15A内の流体の圧縮によるばね効果と、第1のオリフィス21Aを流体が通過することによるダンパー効果により、第1のピストン17Aがスムーズに移動する。両方のピストンが共にスムーズに変位することにより、リテーナ14と平面板13表面の位置関係は維持される。
【0045】
例えば、研磨面表面23のうねりなどによる、研磨中の比較的穏やかな平面板13、リテーナ14の振動(第1のピストン17A、第2のピストン17Bの振動)に対しても前述のダンパー効果によりこの振動を抑制し減衰させるように作用する。この場合は、変位が小さいので第1のオリフィス21A、第2のオリフィス21Bを通過する流体の量はそれほど大きくないので、ダンパー効果も作用するが第1のシリンダー15A及び第2のシリンダー15B内の空気の圧縮によるばね効果の方が強い。第1のピストン17A、第2のピストン17Bの移動により、第1のシリンダー15A及び第2のシリンダー15B内の空気の圧縮されると、圧縮による反発力により、第1のシリンダー15A及び第2のシリンダー15Bの圧力が元に戻るように働き、第1のピストン17A、第2のピストン17Bを元の位置に戻すように作用し、結果として第1のシリンダー15A及び第2のシリンダー内15Bの圧力差は維持される。
【0046】
研磨中に、第1のチャンバー16Aの圧力が何らかの理由により所定の値を超過した場合は、圧力信号は圧力指示トランスミッタPITにより、圧力調整器PCに送られ、圧力調整器PCはチャック台を上昇させる信号をチャック台昇降操作器(図示せず)に送るので、第1のピストンは相対的に研磨面の方向に移動するので第1のシリンダー15A内の圧力が減少し、これに伴い第1のチャンバー16A内の圧力が減少し、所定の値となる。
【0047】
研磨中に、第1のチャンバー16Aの圧力が何らかの理由により所定の値を下回った場合は、圧力信号は圧力指示トランスミッタPITにより、圧力調整器PCに送られ、圧力調整器PCはチャック台を下降させる信号をチャック台昇降操作器に送る。よって、第1のピストン17Aはチャック台11に対して上昇することにより、シリンダ15Aを圧縮するので第1のシリンダー15A内の圧力が増加し、これに伴い第1のチャンバー16A内の圧力が増加し、所定の値となる。
【0048】
面出し時の衝撃防止のために、チャック台11の下降速度を下げた場合、下降に要する時間は増大し、装置の単位時間当たりの処理枚数は著しく減少し、ランニングコストの上昇となるが、本実施の形態のチャック台11は下降速度を下げないで衝撃を防止することができるので単位時間当たりの処理枚数の減少を避けることができる。
【0049】
本実施の形態のチャック台11は第1の流体、第2の流体を第1、第2のシリンダー15A、B、第1、第2のチャンバー16A、Bにそれぞれ加圧し封入するので、流体を研磨中に供給し、研磨圧力を制御するチャック台に比べ、流体供給経路の異常物体混入等による経路閉鎖によりその経路内の圧力が不安定になることが少なく、信頼性が高い。
【0050】
本実施の形態のチャック台11は面出し時の衝撃吸収等のために第1、第2のピストン17A、B、第1、第2のシリンダー15A、B、第1、第2のオリフィス21A、B、第1、第2のチャンバー16A、B等を含んで構成され、構造が比較的単純である。よって、保守、交換作業において、作業者が限定されず、作業時間が少なくてすむ。また、部品点数が少なく組付精度がより高くなるので、研磨再現性が増す。
【0051】
図2(A)、(B)に示すように、本発明の実施の形態の平面板研磨装置の第1のシリンダー15A、第2のシリンダー15Bに液体(例えば、水、油)を第1のピストン17A、第2のピストン17Bが最下点にある場合に第1のオリフィス21A、第2のオリフィス21Bが浸るように充填してもよい。この場合、第1のピストン17A、第2のピストン17Bが上昇、下降すると液体が第1のオリフィス21A、第2のオリフィス21Bを通過するので、ダンパー効果がより高まり、面出し時の衝撃吸収、研磨時の平面板13、リテーナ14の振動吸収等がよりスムーズに行える。
【0052】
図3に示すように、チャック台の他の実施の形態として、鉛直方向下方に、平面板43、保持プレート42、第1のシリンダー45A/第1のピストン47A、第1のチャンバー46Aの順に配置し、第1のシリンダー45A、第1のチャンバー46A、に液体を充填するようにしてもよい。この場合も、第1のオリフィス51Aは液体に浸っている。第1のチャンバー46Aの上部に気体室55を設けるとよい。リテーナ、第2のシリンダー/第2のピストン、第2のチャンバーも同様にこの順に鉛直方向下方に配置し、液体を充填するようにしてもよい。同様に第2のチャンバーの上部に気体室を設けるとよい。
【0053】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、第1のシリンダーと、第1の絞りと、第1のチャンバーを設けたので、リテーナと研磨される平面板の位置関係を容易に維持することができる。さらに研磨開始にあたり、平面板が研磨面に衝突するときの衝撃を緩和し、研磨時の平面板の振動を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の実施の形態に係る平面板研磨装置の模式的断面図である。(B)は第1のピストン周辺の拡大した模式的部分断面図である。(C)は第2のピストン周辺の拡大した模式的部分断面図である。
【図2】(A)は図1の第1のシリンダーに液体を充填した場合のチャック台の模式的部分断面図である。(B)は図1の第2のシリンダーに液体を充填した場合のチャック台の模式的部分断面図である。
【図3】他の実施の形態のチャック台の平面板、第1のシリンダー、第1のチャンバー回りを示す模式的部分断面図である。
【符号の説明】
1 平面板研磨装置
11 チャック台
12 保持プレート
13 平面板
14 リテーナ
15A 第1のシリンダー
15B 第2のシリンダー
16A 第1のチャンバー
16B 第2のチャンバー
17A 第1のピストン
17B 第2のピストン
20A 第1の連通路
20B 第2の連通路
21A 第1のオリフィス
21B 第2のオリフィス
22A 第1の流体供給路
22B 第2の流体供給路
23 研磨面
24 定盤
25 Oリング溝
26 Oリング
27 外Oリング溝
28 外Oリング
29 内Oリング溝
30 内Oリング
31 下面
32A 第1の下面
32B 第2の下面
33A 第1の下壁
33B 第2の下壁
34A 第1の貫通孔
34B 第2の貫通孔
35A 第1のピストン棒
35B 第2のピストン棒
36 チャック面
42 保持プレート
43 平面板
45A 第1のシリンダー
46A 第1のチャンバー
47A 第1のピストン
51A 第1のオリフィス
55 空気室
PhA、 PhB、 PyA、 PyB 圧力
PC 圧力調節器
PIT 圧力指示トランスミッタ
PI 圧力計

Claims (7)

  1. 平面板をチャックするチャック面を有するチャック部と、
    前記チャック部に接続された摺動可能な第1のピストンを内部に有し室を形成する第1のシリンダーと、
    該第1のシリンダーの下面に形成される貫通孔を貫通し、前記チャック部と前記第1のピストンを連結するピストン棒と、
    前記第1のシリンダーに連通し室を形成する第1のチャンバーと、
    前記第1のシリンダーと前記第1のチャンバーとを連通し、中間に第1の絞りが設けられた第1の連通路とを備え、
    前記第1のシリンダーの、前記第1のシリンダーと前記第1のピストンで囲まれる内部、及び前記第1のチャンバーの内部に第1の流体を収納するよう構成されたことを特徴とする平面板チャック台。
  2. 前記第1の流体が、前記第1のシリンダーの内部と前記第1のチャンバーの内部に加圧されて封入されていることを特徴とする請求項に記載の平面板チャック台。
  3. 前記第1の流体が液体を含み、
    前記液体が前記第1のシリンダーの内部に充填され、さらに少なくとも前記第1の絞りに達するように充填されたことを特徴とする請求項1または2に記載の平面板チャック台。
  4. 前記第1の流体の圧力を測定する圧力測定手段と、
    測定された前記圧力に基づき、前記圧力が所定の値となるよう調整する圧力調整手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の平面板チャック台。
  5. 前記チャック部に保持される平面板の周囲に配設されたリテーナと、
    前記リテーナに接続された第2のピストンを内部に有する第2のシリンダーと、
    第2の絞りを介して前記第2のシリンダーに連通する第2のチャンバーとを備え、
    前記第2のシリンダーの、前記第2のシリンダーと前記第2のピストンで囲まれる内部、及び第2のチャンバーの内部が第2の流体を収納するよう構成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の平面板チャック台。
  6. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の平面板チャック台と、
    平面板を研磨する研磨面を有する定盤とを備えたことを特徴とする平面板研磨装置。
  7. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の平面板チャック台にチャックした平面板を回転させて、研磨面を有する定盤で研磨する平面板研磨方法において、
    面出し時の平面板と研磨面との衝撃を前記平面板チャック台で吸収し、
    回転に伴う平面板の振動を前記平面板チャック台で吸収しながら平面板を研磨面で研磨することを特徴とする平面板研磨方法。
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