JP4097570B2 - 車両用コネクタの配策構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両用コネクタの配策構造に関し、特に、車両用の電動機に取付けられる車両用コネクタの配策構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コネクタはたとえば特開2002−75557号公報(特許文献1)に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−75557号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなコネクタは、多くの接続部分を有するため、寸法が大きくなるという問題があった。このように寸法が大きいコネクタは車両内での狭い部分に配策することが困難である。
【0005】
そこで、この発明は上述のような問題点を解決するためになされたものであり、狭い部分にも配策することが可能な車両用コネクタの配策構造を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の1つの局面に従った車両用コネクタの配策構造は、エンジンコンパートメントと、そのエンジンコンパートメントに繋がるトンネルとを有するシャーシと、トンネル内に設けられた電動機と、電動機に接続される車両用コネクタとを備え、車両用コネクタは、少なくとも電動機からエンジンコンパートメントまでトンネル内で延びる複数のバスバーを含み、複数のバスバーは、車両用コネクタ内でS字断面を有するセパレータを介して積層され、バスバーは車両用コネクタ内で導電性のシールドカバーにより電磁気的にシールドされている。
【0007】
このように構成された車両用コネクタの配策構造では、車両用コネクタは、少なくとも電動機からエンジンコンパートメントまでトンネル内で延びるバスバーを含む。このようにバスバーによりトンネル内での配策を行なうため、トンネル内で接続構造を減らすことができる。その結果、狭いトンネル部分内でも配策が可能な車両用コネクタの配策構造を提供することができる。
【0008】
また好ましくは、車両用コネクタの配策構造は、エンジンコンパートメント内に設けられたインバータをさらに備える。バスバーはインバータまで延びる。この場合、電動機からインバータまで1本のバスバーにより接続することができるため、部品点数を低減させ、製造コストを低下させることができる。
【0009】
また好ましくは、車両用コネクタの配策構造は、エンジンコンパートメント内に設けられたインバータと、インバータとバスバーとを接続する可撓性の電線とをさらに備える。この場合、インバータとバスバーとは可撓性の電線により接続されるため、インバータとバスバーの間の配策の自由度を増すことができる。
【0010】
この発明の別の局面に従った車両用コネクタの配策構造は、シャーシに設けられたトンネル内に設けられるとともに、エンジンに連結される駆動ユニットと、駆動ユニットに設けられた電動機と、電動機に接続される車両用コネクタとを備え、車両用コネクタは、少なくとも電動機からエンジン方向に延びる複数のバスバーを含み、複数のバスバーは、車両用コネクタ内でS字断面を有するセパレータを介して積層され、バスバーは車両用コネクタ内で導電性のシールドカバーにより電磁気的にシールドされている。
【0011】
このように構成された車両用コネクタの配策構造では、車両用コネクタは少なくとも電動機からエンジン方向に延びるバスバーを含むため、このバスバーを狭い領域に配策することができる。
【0012】
また好ましくは、車両用コネクタは駆動ユニットの前端部まで延びる。
また好ましくは、車両用コネクタは複数のバスバーを含み、複数のバスバーは厚み方向に積層されている。この場合、バスバーの断面積を大きくすることができ、バスバーの電気抵抗を低下させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態においては、同一または相当する部分については同一の参照符号を付し、その説明は繰返さない。
【0014】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1に従った車両用コネクタの配策構造を示す平面図である。図1を参照して、この発明の実施の形態1に従った車両用コネクタの配策構造1は、エンジンコンパートメント20と、そのエンジンコンパートメント20に連なるトンネル30とを有するシャーシ10と、トンネル30内に設けられた電動機17および18と、電動機17および18に接続される車両用コネクタ100aおよび100bとを備える。車両用コネクタ100aおよび100bは、少なくとも電動機17および18からエンジンコンパートメント20までトンネル30内で延びるバスバー110aおよび110bを含む。車両用コネクタの配策構造1は、エンジンコンパートメント20内に設けられたインバータ16をさらに備える。バスバー110aはインバータ16まで延びる。
【0015】
車両用コネクタの配策構造1は、インバータ16とバスバー110bとを接続する可撓性の電線210とをさらに備える。
【0016】
車両用コネクタの配策構造1は、シャーシ10に設けられたトンネル30内に設けられるとともに、エンジン15に連結される駆動ユニットとしての電動機17および18ならびにプロペラシャフト14と、駆動ユニットに設けられた電動機17および18と、電動機17および18に接続される車両用コネクタ100aおよび100bとを備え、車両用コネクタ100aおよび100bは、少なくとも電動機17および18からエンジン15方向に延びるバスバー110aおよび110bを含む。
【0017】
車両用コネクタは駆動ユニットの前端部としての電動機17の前端部17eまで延びる。
【0018】
シャーシ10の四隅には、前輪11aおよび後輪11bが取付けられている。
エンジンコンパートメント20は、前輪11aの間に位置し、エンジン15を収納する空間である。エンジンコンパートメント20内には、エンジン15だけでなく電動機17および18に電力を供給するためのインバータ16が設けられている。図1では、エンジン15の長軸が進行方向に向かって配置されており、いわゆる「縦置き」型エンジンである。なお、エンジン15の形式は特に限定されるものではなく、直列、V型および水平対向などのさまざまな通常用いられる形式を用いることができる。さらに、エンジン15としてはガソリンエンジンだけでなくディーゼルエンジンであってもよい。また、その他のガスを燃料とするエンジンであってもよい。
【0019】
インバータ16は、図1では、エンジン15の左側に設けられているが、これに限られるものではなく、エンジン15の右側、またはエンジン15と同軸上に設けられてもよい。
【0020】
エンジンコンパートメント20に連なるようにトンネル30が設けられている。トンネル30は、電動機17および18ならびにプロペラシャフト14を収納するための空間である。
【0021】
トンネル30内には、電動機17および18ならびにプロペラシャフト14が収納されている。電動機17および18はモータ/ジェネレータであり、駆動力と電力とを相互に変換する役割を果たす。なお、図1では、2つの電動機17および18が設けられているが、1つの電動機のみが設けられてもよい。また、3つ以上の電動機が設けられていてもよい。
【0022】
またトンネル30内に変速装置(スプリッタ用のプラネタリ等)を収納してもよい。変速装置は、電動機18(M/G)とプロペラシャフト14の間に配置される。
【0023】
電動機17および18には車両用コネクタ100aおよび100bが接続される。車両用コネクタ100aは電動機17に接続される。車両用コネクタ100bは電動機18に接続される。車両用コネクタ100aはバスバー110aを有する。バスバー110aは電動機17からインバータ16まで延び、インバータ16と電動機18とを接続する。バスバー110aは平板状の金属部材により構成され、その一部はトンネル30内を延び、他の部分はエンジンコンパートメント20内を延びる。
【0024】
電動機18には、車両用コネクタ100bのバスバー110bが接続されている。バスバー110bはトンネル30内で電動機18からエンジンコンパートメント20へ延びる。エンジンコンパートメント20内においてバスバー110bは、銅線により構成される電線210に接続される。電線210はインバータ16とバスバー110bとを接続する。
【0025】
電動機18からの出力はプロペラシャフト14、デファレンシャルギア13およびアクスル12を介して後輪11bへ伝えられる。なお、この実施の形態では、車両の前方にエンジン15が設けられているが、エンジンの位置はこの部分に限られず、車両の中央部分に設けられてもよい。
【0026】
図2は、図1中のII−II線に沿った断面図である。図2を参照して、シャーシ10の突出する部分がトンネル30である。トンネル30は突出するような形状に設けられることでシャーシ10の強度を向上させる働きがある。トンネル30内には電動機18が設けられる。また、図示していないが、トンネル30内には、電動機18へ電力を供給するためのコネクタが取付けられ、この車両用コネクタは電動機18および17とトンネル30の側壁との間に配策される。
【0027】
図3は、図1で示す車両用コネクタを拡大して示す平面図である。図4は、図3中のIV−IV線に沿った断面図である。図5は、図4中のVで示す方向から見た車両用コネクタ100aの側面図である。図3を参照して、車両用コネクタ100aは、バスバー110aを有する。バスバー110aは3本のバスバー101、102および103により構成される。3本のバスバー101、102および103がまとめられて1つのバスバー110aを構成している。なお、バスバーの数は、図3で示す3本だけでなく、1本でもよく、また2本以上の複数本であってもよい。複数のバスバー101、102および103はシールドカバー111で覆われている。
【0028】
図4を参照して、車両用コネクタ100aは、複数本のバスバー101、102および103と、バスバー101、102および103をシールドするシールドカバー111および112と、バスバー101、102および103の間に設けられて電気的な絶縁を保つためのセパレータ116と、バスバー101、102および103とセパレータ116とを包み込むモールド部材117と、モールド部材117に設けられたゴムリング119と、バスバー103とモールド部材117との間に設けられたシールゴム118とを備える。電動機17の筐体17aに車両用コネクタ100aが取付けられている。車両用コネクタ100aは、図4で図示しないボルトにより固着される。シールドカバー111および112は、アルミニウム、銅または鉄などの導電性を有する部材で構成される。なお、シールドカバー111および112は電磁気的なシールド機能を有すればよいため、金属に限られるものではなく、導電性の樹脂などで構成されてもよい。
【0029】
バスバー103は「L」字状であり、筐体17a内に収納される第1部分と、その第1部分とほぼ直交するように延びる第2部分とを有する。複数本のバスバー101、102および103は筐体17aから出た時点で折り曲げられ、バスバー101および102が重ね合わされる。すなわち、車両用コネクタ100aは複数本のバスバー101、102を含み、複数のバスバー101および102は厚み方向に積層される。バスバー103は、筐体17aの孔17b内に挿入されている。
【0030】
複数本のバスバー101、102および103はセパレータ116により電気的に絶縁される。セパレータ116の特性として、電気的絶縁性が高いことが要求される。また、セパレータ116を覆うようにモールド部材117が設けられる。モールド部材は樹脂からなる絶縁性の物質であり、モールド部材117の特性として電気的絶縁性が高いこと、射出成型により成型性が優れていることなどが要求される。
【0031】
バスバー110aはシールドカバー111および112で覆われており、バスバー110aとシールドカバー111および112とがシールド電線を構成している。
【0032】
図4より、バスバー110aをモールド部材117でモールドした薄型の車両用コネクタ100aを用いることにより、車両用コネクタ100aの電動機17からの飛び出し量を抑えて、スペースの小さなトンネル30内への配策が可能となっている。
【0033】
バスバー110aにセパレータ116が被せられている。セパレータ116が被せられたバスバー110aを樹脂からなるモールド部材117でモールドする。これにより、モールドコネクタを形成する。モールドコネクタにシールドカバー111および112を嵌め込みノイズシールドを形成する。このノイズシールドが形成されたモールドコネクタを筐体17aに嵌め込んで図4および5で示す構造が完成する。
【0034】
以上のように構成されたこの発明に従った車両用コネクタの配策構造では、バスバー110aそのものの厚さとセパレータ116の厚さのみが車両用コネクタ100aの高さとなり、高さを最小限に抑えることができる。その結果、狭いトンネル30内のスペースへ配策することが可能となる。また、図1で示すように、エンジンコンパートメント20内へもバスバー110aを延ばすことにより、部品点数の削減が可能となる。
【0035】
さらに、図1で示すように、バスバー110bでは、エンジンコンパートメント20内で可撓性の電線210と接続される。これにより、スペースのある部分で電線210を設けることにより、電線210が全体の振動吸収の役割を果たすため、強度が向上する。
【0036】
以上、この発明の実施の形態について説明したが、ここで示した実施の形態はさまざまに変形することが可能である。まず、図1では、車両の左側にバスバー110aを設け、右側にバスバー110bを設けたが、これに限られるものではない。すなわち、車両の右側および左側のいずれか一方のみにバスバー110aおよび110bを集中配置してもよい。さらに、トンネル30およびエンジンコンパートメント20内に設けられるバスバー110aおよび110bは、何らかの導電性の部材で電磁気的なシールドがされることが好ましい。さらに、図1では、エンジン15と電動機17が直接接続され、電動機17と電動機18とが直接接続されるが、これらの要素の間に何らかの動力伝達部材が介在していてもよい。
【0037】
さらに、バスバー110aおよび110bを電磁気的にシールドする部材としては、金属だけでなくさまざまな導電性の材料で構成することができる。たとえば、カーボンブラック、金属、金属酸化物などの微粒子を大量に高分子溶媒中に分散混合した複合導電性高分子を用いることができる。また、ポリアセチレン、ポリpフェニレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリピロールなど多くの主鎖共役型高分子にヨウ素、5フッ化砒素などの電子受容性分子あるいは金属ナトリウムなどの電子供与性物質を少量ドーピングしたものを用いてもよい。
【0038】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0039】
【発明の効果】
この発明に従えば、狭いスペース内に車両用コネクタを配策することができるような車両用コネクタの配策構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に従った車両用コネクタの配策構造を示す平面図である。
【図2】 図1中のII−II線に沿った断面図である。
【図3】 図1で示す車両用コネクタの平面図である。
【図4】 図3中のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】 図4中の矢印Vで示す方向から見た車両用コネクタの側面図である。
【符号の説明】
1 車両用コネクタの配策構造、10 シャーシ、11a 前輪、11b 後輪、12 アクスル、13 デファレンシャルギア、14 プロペラシャフト、15 エンジン、16 インバータ、17,18 電動機、20 エンジンコンパートメント、30 トンネル、100a,100b 車両用コネクタ、110a,110b バスバー、210 電線。
Claims (6)
- エンジンコンパートメントと、そのエンジンコンパートメントに繋がるトンネルとを有するシャーシと、
前記トンネル内に設けられた電動機と、
前記電動機に接続される車両用コネクタとを備え、
前記車両用コネクタは、少なくとも前記電動機から前記エンジンコンパートメントまで前記トンネル内で延びる複数のバスバーを含み、複数の前記バスバーは、前記車両用コネクタ内でS字断面を有するセパレータを介して積層され、前記バスバーは前記車両用コネクタ内で導電性のシールドカバーにより電磁気的にシールドされている、車両用コネクタの配策構造。 - 前記エンジンコンパートメント内に設けられたインバータをさらに備え、前記バスバーは前記インバータまで延びる、請求項1に記載の車両用コネクタの配策構造。
- 前記エンジンコンパートメント内に設けられたインバータと、前記インバータと前記バスバーとを接続する可撓性の電線とをさらに備えた、請求項1に記載の車両用コネクタの配策構造。
- シャーシに設けられたトンネル内に設けられるとともに、エンジンに連結される駆動ユニットと、
前記駆動ユニットに設けられた電動機と、
前記電動機に接続される車両用コネクタとを備え、
前記車両用コネクタは、少なくとも前記電動機から前記エンジン方向に延びる複数のバスバーを含み、複数の前記バスバーは、前記車両用コネクタ内でS字断面を有するセパレータを介して積層され、前記バスバーは前記車両用コネクタ内で導電性のシールドカバーにより電磁気的にシールドされている、車両用コネクタの配策構造。 - 前記車両用コネクタは前記駆動ユニットの前端部まで延びる、請求項4に記載の車両用コネクタの配策構造。
- 前記車両用コネクタは複数の前記バスバーを含み、複数の前記バスバーは厚み方向に積層されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の車両用コネクタの配策構造。
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