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JP4097966B2 - 画像取得装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画素ずらし処理機能を有する画像取得装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子カメラ等の、光学的に撮像した画像をデジタルデータとして記録する画像取得装置では、画像の解像度は一般にその画像取得装置に用いられている撮像素子の画素数によって決定される。しかし、顕微鏡の標本を撮影する場合などでは、撮影する標本の種類によっては解像度を高めて撮影したいこともあり、このためにより解像度の高い撮像素子を備えた画像取得装置を導入することはコストの点で問題がある。
【0003】
そこで、安価でコンパクトな画像取得装置を用い、撮像素子の画素数を増やさずに高解像度の撮影を実現する技術として、画素をずらして撮影した画像を用いる方法が提案されている(特開平6−225317号公報)。
【0004】
この画素ずらし機能を有する画像取得装置は、撮像素子に結像する光学像と撮像素子の空間的な相対位置を1画素以下の画素ピッチでずらして撮影した複数の画像と画素をずらさずに撮影した画像とを画像処理することにより、撮像素子の画素数以上の解像度の画像を取得するものである。尚、この画像取得装置では、画素ずらしを行わない通常の撮影による画像も取得することができるように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、画素ずらし処理は複数回の処理動作を行う必要があるため、通常での撮影時間に比べて多くの時間がかかってしまう。すなわち、n回の画素ずらし処理を行って画像を取得する場合には、通常の撮影で必要とされる時間のn倍の時間が必要となる。
【0006】
例えば、9回の画素ずらし処理を行う画像取得装置を用いて、長時間露出による撮影を行う場合、1回の露出時間が5秒ならば、露出時間だけで9倍の時間、即ち45秒の時間が必要となる。従って、不適切な露出条件、不適切なフレーミングなどによって撮影が失敗していたときは、ユーザは45秒後に画素ずらし処理結果を確認して初めて撮影の失敗に気付くことになる。
【0007】
また、1回の露出時間が短時間の場合であっても、画像ずらし処理結果として得られる高解像画像はデータが膨大であるため多くの処理時間を要し、ユーザが処理結果の画像を確認するまでにはかなりの待ち時間が生じていた。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、画素ずらし機能を備えた画像取得装置において、画像ずらし処理結果の適否を早期に確認することのできる画像取得装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、撮像素子に入射する光束と該撮像素子との相対位置を移動させる画素ずらし手段と、相対位置が特定位置にあるとき、及び該特定位置から前記画素ずらし手段による一連の動作により移動する少なくとも1つの位置にあるときに撮影する撮影手段と、一連の動作において前記撮影手段が撮影した複数の画像データから高解像度の新たな画像を生成する画像生成手段と、新たな画像が生成されるまでに、撮影した複数の画像の内初期に撮影した画像を表示させる表示制御手段と、適正な露出時間を予測する露出予測手段とを有し、撮影手段は、予測された露出時間よりも短い露出時間で撮影し、予測された露出時間と撮影に使用された短い露出時間とに基づいて該撮影された画像の明るさを補正する補正手段を備えた画像取得装置である。
【0012】
また本発明は、撮像素子に入射する光束と該撮像素子との相対位置を移動させる画素ずらし手段と、相対位置が特定位置にあるとき、及び該特定位置から前記画素ずらし手段による一連の動作により移動する少なくとも1つの位置にあるときに撮影する撮影手段と、一連の動作において撮影手段が撮影した複数の画像データから高解像度の新たな画像を生成する画像生成手段と、新たな画像が生成されるまでに、撮影した複数の画像の内初期に撮影した画像を表示させる表示制御手段と、を有し、表示制御手段は、予め定められた最小露出時間よりも小さい露出時間で撮影された場合は該撮影された画像を表示しない表示制限手段を備えた画像取得装置である。
【0013】
また本発明は、上記記載の発明である画像取得装置において、最小露出時間は、変更可能に設けられている画像取得装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る画像取得装置の第1の実施形態の構成を示す図である。
【0016】
この画像取得装置は、撮像部1、メモリ2、画像処理部3、画素ずらし制御部4、制御部5、インターフェース6、画像表示部23、及び入力装置24で構成されている。
【0017】
撮像部1は撮像素子7を備えており、入射した光束を撮像素子7を用いて光電変換し、デジタル画像データ(以下、「画像データ」と言う。)として出力する。そして、撮像部1から出力された画像データはメモリ2に記録される。
【0018】
画像処理部3は、メモリ2に記録されている画像データを読み取り、画像演算を行った後にその結果を再度メモリ2に書き戻し、またメモリ2から画像データを読み取りインターフェース6に出力する機能を備えている。
【0019】
このインターフェース6は、読み取られた画像データを、例えばPCIバス等を介して他の画像記録装置や、画像表示装置等に送出する。本実施の形態ではインターフェース6は画像表示部23に接続し、インターフェース6が送出したデータは画像表示部23において画像として表示される。
【0020】
入力装置24は、画像取得装置に対して各種の指示等を入力するための装置であり、本実施の形態では制御部5に接続され、オペレータからの処理中止指示を制御部5に信号として入力する機能を備えている。
【0021】
制御部5は、画素ずらし処理を統括して制御しており、画素ずらし制御部4に対して撮像素子7の水平方向と垂直方向の画素ずらしのための移動量を制御する信号を出力すると共に、撮像部1に対して撮影を開始する信号を出力する。さらに、制御部5は、処理中に撮像部1及び画素ずらし制御部4に処理中止信号を出力して処理を中止させる機能を有する。
【0022】
図2は、本発明の第1の実施形態における撮像部1の構成を示す図である。
【0023】
撮像部1は、受光素子が縦横に配列状に整列している撮像素子7を備え、この撮像素子7の位置を水平方向に移動させる圧電素子8及び垂直方向に移動させる圧電素子9を一端を撮像素子7に、もう一端を撮像部1に固定したガイド25に接着した形で有している。
【0024】
画素ずらし制御部4が、制御部5から入力される信号に対応した大きさの電圧を圧電素子8及び9に印加すると、この印加電圧の大きさに応じて圧電素子8及び9が、ガイド25を基準点として伸縮することにより、撮像素子7は目的とする位置に移動される。
【0025】
図3は、第1の実施形態における画像取得装置の概略の手順を示すフロー図である。
【0026】
先ず、制御部5は、画素ずらし制御部4に対して、初期位置に撮像素子7を移動する指示信号を出力する。画素ずらし制御部4は、この信号を受け取ると2つの圧電素子8及び9に電圧を印加し、この結果各圧電素子は伸縮して撮像素子7を初期位置へ移動する(S1)。
【0027】
ここで、撮像素子7の位置は画素単位の座標として表されている。例えば、初期位置の座標は(0,0)として表し、初期位置から水平方向に2/3画素、垂直方向に4/3画素移動した位置の座標は、(2/3、4/3)と表している。
【0028】
図4は、初期位置における撮像素子7の受光素子の配列の一部を示すモデル図である。
【0029】
ここで、一つの矩形は1つの画素を表し、各矩形同士は画素1ピッチの間隔で配列されている。そして「R」はRフィルタによる赤色の輝度データを生成する受光素子、「G」はGフィルタによる緑色の輝度データを生成する受光素子、「B」はBフィルタによる青色の輝度データを生成する受光素子を示す。
【0030】
撮像素子7を初期位置に移動させた後、制御部5は撮像部1に対して露出時間を設定すると共に、撮像部1に対して撮影開始信号を出力する。撮像部1では撮影開始信号を受け取ると、撮像素子7に結像した像を設定された露出時間で露光し、光電変換して得た画像データをメモリ2に出力する。メモリ2は、この画像データを初期位置で撮影した第1画像データとして記録する(S2)。尚、この際、制御部5は撮影に使用した露出時間を内部のレジスタに記憶する。
【0031】
次に、画像処理部3は、第1の画像データを撮影部1が出力したRawデータとしてこれに公知の処理である色再生処理を施したカラー画像を作成して、メモリ2に記録する(S3)。尚、この色再生処理は、本発明の特徴とするところではないため詳細な説明は省略するが、本発明は特定の色再生処理に限定されるものではない。
【0032】
メモリ2に記憶されたカラー画像は、インターフェース6を介して画像表示部23に送出され撮像された画像として画像表示部23に表示される(S4)。ここで、画素ずらし処理によって高解像度処理された画像を得る前に、撮像された画像を画像表示部23に送出しオペレータが確認できるように表示処理する機能を、以下プレキャプチャー機能と呼び、画像表示部23に表示されるように処理された画像を以下プレキャプチャー画像と呼ぶ。
【0033】
オペレータは画像表示部23に表示されたプレキャプチャー画像を参照し、露出時間、フォーカス状態などを確認できる。このとき、処理が適切でないと判断した場合は、残りの処理を停止するように入力装置24に指示入力する。
【0034】
入力装置24は、指示を受けると制御部5に信号を出力し、制御部5は画素ずらし制御部4と撮像部1に処理中止信号を出力する。これによって撮像部1と画素ずらし制御部4は以降の処理動作(画素ずらし動作、撮影動作、画像生成動作の内少なくとも1つの動作)を停止する。
【0035】
なお、オペレータがプレキャプチャー画像を確認している間も、制御部5および、画素ずらし制御部4は処理動作を継続する。ここでは、最初の画素ずらしを行った後に処理中止を指示入力する形態について説明しているが、オペレータがプレキャプチャー画像を確認するための時間を要するため、実際には処理中止が指示入力されるのは、以降に続く処理動作中であることが多い。しかしこの場合であっても、処理中止動作は前述の内容で行われる。
【0036】
次に、制御部5は、画素ずらし制御部4に対して初期位置から水平方向に2/3画素、撮像素子7を移動するように信号を出力する。画素ずらし制御部4は、この信号を受け取ると圧電素子8に電圧を印加して撮像素子7を水平方向に2/3画素分移動させる(S5)。
【0037】
図5は、移動後の撮像素子7の受光素子の配列の一部を示すモデル図である。
【0038】
図中の矢印が開始される位置の矩形は、画素ずらし前の受光素子の位置を示し、矢印の到達する位置の矩形は水平方向に2/3画素だけ撮像素子7をずらしたときの受光素子の位置を示している。尚、本図及び後述する画素ずらしを説明する各図面は撮像素子7の移動のイメージを説明するモデル図なので、画素の大きさや間隔、移動量等を正確に表している訳ではない。
【0039】
次に、制御部5は、内部のレジスタからステップS2で撮影した時に使用した露出時間を読出し撮像部1に設定する。そして、ステップS2のときと同様に、制御部5は撮像部1に対して撮影開始信号を出力し、撮像部1は撮像素子7に結像した像を指定した露出時間で露光した後、画像データに変換してメモリ2に出力する。メモリ2は、この画像データを撮像素子7を水平方向に2/3画素移動して撮影した第2の画像データとして記録する(S6)。
【0040】
以下同様に、図6に示すように、撮像素子7を初期位置から垂直方向が初期位置と同じで、水平方向に4/3画素移動し(S7)、その位置で撮影した第3画像データをメモリ2に記録する(S8)。尚、本図及び以下の図ではこれまで移動した受光素子の位置の履歴を併せて記載している。
【0041】
次に、図7に示すように、撮像素子7を初期位置から垂直方向に2/3画素移動し(S9)、その位置で撮影した第4画像データをメモリ2に記録する(S10)。
【0042】
次に、図8に示すように、撮像素子7を初期位置から垂直方向に2/3画素、水平方向に2/3移動し(S11)、その位置で撮影した第5画像データをメモリ2に記録する(S12)。
【0043】
次に、図9に示すように、撮像素子7を初期位置から垂直方向に2/3画素、水平方向に4/3移動し(S13)、その位置で撮影した第6画像データをメモリ2に記録する(S14)。
【0044】
次に、図10に示すように、撮像素子7を初期位置から垂直方向に4/3画素移動し(S15)、その位置で撮影した第7画像データをメモリ2に記録する(S16)。
【0045】
次に、図11に示すように、撮像素子7を初期位置から垂直方向に4/3画素、水平方向に2/3移動し(S17)、その位置で撮影した第8画像データをメモリ2に記録する(S18)。
【0046】
次に、図12に示すように、撮像素子7を初期位置から垂直方向に4/3画素、水平方向に4/3移動し(S19)、その位置で撮影した第9画像データをメモリ2に記録する(S20)。
【0047】
以上の手順によって得られた第1画像データ〜第9画像データに基づいて、画像処理部3はBayer画像を構成するRawImageを作成し(S21)、さらにこの画像から色再生処理を施してカラー画像を作成し(S22)、これを最終的な撮影画像としてメモリ2に記録する。そして、この画像はインターフェース6を介して画像表示装置や、他の画像記録装置に送出される(S23)。
【0048】
尚、この色再生処理は、プレキャプチャー画像を作成したときと同様に、本発明の特徴とするところではないので詳細な説明は省略するが、本発明は特定の色再生処理に限定されるものではない。
【0049】
このように本実施形態の画素ずらし機能を有する画像取得装置は、初期の画素ずらしによって撮影した画像を表示出力する機能を有しているため、オペレータは画素ずらしによる実際の処理が終了する前に撮影画像を確認することができる。
【0050】
このために、特に長時間露光による撮影を行う場合においては、早期に撮影像を確認できるため、撮影が失敗したとオペレータが判断した場合は、以降の処理を中止でき、全ての画素ずらし処理のための動作が完了するまで待つ必要が無くなる。
【0051】
尚、本実施形態では、カラー画像の生成を例として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、モノクロ画像の高解像度処理についても適用できることは当然のことである。
【0052】
次に本発明の第2の実施形態について説明する。
【0053】
第2の実施形態は、第1の実施形態と異なりプレキャプチャー専用の撮影を別途行うようにしている。本実施例では、実際の露出時間よりも短い時間にて画像を撮影し、その画像の各画素に対して明るさを補正し、適正な露出時間で撮影した場合と同等の明るさのプレキャプチャー画像を得る。そしてその後で、適切な露出時間にて、実際の画素ずらしによる撮影を行う。
【0054】
図13は、本発明に係る画像取得装置の第2の実施形態の構成を示す図である。本第2の実施形態は、第1の実施形態と装置構成はほぼ同じであるが、制御部5が画像処理部3の内部レジスタの値を参照できるようになっている点が異なっている。
【0055】
また本実施の形態では、制御部5は、撮像部1から取得した画像データを元にして露出時間を予測する機能(自動露出機能)を備えている。撮像部1は制御部5から指定された露出時間で撮影を行った後、光電変換した画像データをメモリ2に書き込む。画像処理部3は、この画像データの任意領域の明るさを計算して画像処理部3内部のレジスタに記憶する。制御部5はこのレジスタの値を参照して次の撮影に使用する露出時間を予測する。
【0056】
図14は、制御部5の露出時間の予測手順を示す概略のフロー図である。
【0057】
先ず制御部5は、画像処理部3の内部レジスタ値が適正な明るさよりも明るい場合には以前に指定した露出時間を短く補正し、逆に暗い場合には露出時間を長く補正することによって、次回の撮影に用いるべき露出時間Tpを計算する(S30)。
【0058】
次に、制御部5は、予測露出時間Tpを予め設定されている閾値THeと比較し(S31)、予測露出時間Tpが閾値THeよりも大きい場合(S32)は、次回撮影の露出時間としてTHeを採用する(S33)。一方、予測露出時間Tpが閾値THe以下の場合(S32)は、次回撮影の露出時間としてTpを採用する(S34)。
【0059】
そして、次回撮影の露出時間を撮像部1に設定すると共に、その値を制御部5の内部レジスタに記録する。続いて、制御回路はプレキャプチャー動作を実行する。
【0060】
図15は、第2の実施形態における画像取得装置の概略の手順を示すフロー図である。
【0061】
先ず、制御部5は、画素ずらし制御部4に対して、初期位置に撮像素子7を移動する指示信号を出力する。画素ずらし制御部4は、この信号を受け取ると2つの圧電素子8及び9に電圧を印加し、この結果各圧電素子は伸縮して撮像素子7を初期位置へ移動する(T1)。
【0062】
撮像素子7を初期位置に移動させた後、撮像部1に対して撮影開始信号を出力する。撮像部1では撮影開始信号を受け取ると、撮像素子7に結像した像を設定された露出時間で露光し、光電変換して得た画像データをメモリ2に出力する。メモリ2は、この画像データをプレキャプチャー画像データとして記録する(T2)。
【0063】
制御部5は、設定した露出時間を調べ(T3)、予測露出時間Tpが閾値THeよりも大きい値であった場合は、プレキャプチャー画像データは予測露出時間Tpよりも短い時間にて撮影しているので、プレキャプチャー画像データの各画素に対して、例えば、係数α=予測露出時間Tp/閾値THeを乗じるなどして、予測露出時間Tpで撮影した場合の明るさと同等になるように各画素の明るさを補正する(T4)。予測露出時間Tpが閾値THe以下の値であった場合は、適切な露出時間にて撮影されているので、各画素に対する明るさを補正する必要はない。
【0064】
次に、画像処理部3は、プレキャプチャー画像データを撮影部1が出力したRawデータとしてこれに公知の処理である色再生処理を施したカラー画像を作成して、メモリ2に記録する(T5)。メモリ2に記憶されたカラー画像は、インターフェース6を介して画像表示部23に送出され撮像された画像として画像表示部23に表示される(T6)。
【0065】
次に、画素ずらしにより画像の撮影を行うが、オペレータには既にプレキャプチャー画像が提示されているので、第1の実施形態のステップS3とS4を外して、ステップS1〜S23を実行する(T7、T8)。
【0066】
このように本実施形態による画像取得装置では、プレキャプチャー専用の撮影を別途行うように構成されているため、オペレータは早期に提供される画像に基づいて画素ずらしによる実際の撮影が終了する前に撮影画像の良否を確認することができる。
【0067】
また本実施例では、プレキャプチャー画像を撮影する為の露出時間に対して閾値THeを設け、実際の露出時間が閾値THe以上にならないように制限し、撮影した画像の明るさを画像処理により補正しているので、撮影に要する時間を短くすることができる。従って、特に長時間露光による撮影を行う場合に、さらに早い段階で撮像素子と同等の解像度の画像を確認できるため、オペレータの待ち時間によるストレスを軽減することができる。
【0068】
次に本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態は、第2の実施形態と装置構成は同じであるが、制御部5が露出時間と予め設定された最小露出時間を比較することにより、プレキャプチャーを行うかどうかを自動的に判断する機能を有する点が異なっている。
【0069】
図16は、制御部5の露出時間の概略の予測手順を示すフロー図である。
【0070】
先ず制御部5は、画像処理部3の内部レジスタ値が適正な明るさよりも明るい場合には以前に指定した露出時間を短く補正し、逆に暗い場合には露出時間を長く補正することによって次回の撮影に用いる予測露出時間Tpを算出する(S40)。
【0071】
次に、制御部5は、予測露出時間Tpを予め設定された最小露出時間Tminと比較し(S41)、予測露出時間Tpが最小露出時間Tminよりも大きい場合(S42)は、プレキャプチャーをする、しないを示す制御部5内部のプレキャプチャーフラグをONとし(S43)、次回撮影の露出時間としてTminを採用する(S44)。
【0072】
一方、予測露出時間Tpが最小露出時間Tmin以下の場合(S42)は、制御部5内部のプレキャプチャーフラグをOFFとし(S45)、次回撮影の露出時間としてTpを採用する(S46)。
【0073】
そして、次回撮影の露出時間を撮像部1に設定すると共に、その値を制御部5の内部レジスタに記録する(S47)。続いて、制御部5はプレキャプチャー動作と画素ずらし動作の準備を行う。
【0074】
図17は、第3の実施形態における画像取得装置の概略の手順を示すフロー図である。
【0075】
先ず、制御部5は内部のプレキャプチャーフラグがONかどうかを調べ(S50)、フラグがONの場合は、第1の実施形態の図3のステップS1からS4に記載した、画素ずらし処理である第1の画像データの撮影とプレキャプチャー画像の表示動作を実行する(S51)。
【0076】
フラグがOFFの場合は、第1の実施形態の図3のステップS1からS2に記載した、画素ずらし処理である第1の画像データの撮影を実行する(S52)がプレキャプチャーを行わないため、ステップS3からS4に記載したプレキャプチャー画像の表示動作を実行しない。そして、以降の処理であるステップS5からS23に記載した画素ずらし動作と高解像度画像の生成動作を実行する(S53)。
【0077】
以上のように構成すれば、画素ずらしに必要な処理時間がオペレータが長いと感じない時間であるときは、オペレータがプレキャプチャー画像を参照する必要が無いため、最小露出時間Tminをこの画素ずらし動作時間に対応して設定すれば、自動的にプレキャプチャー機能である画像表示動作を実行させないようにできる。
【0078】
次に本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態は、第3の実施形態と装置構成は同じであるが、オペレータが予め入力装置24を介して、最小露出時間Tminを設定できるようになっている。そして、第3の実施形態と同様に、制御部5は露出時間とオペレータが設定して最小露出時間Tminを比較することにより、プレキャプチャーを行うかどうかを自動的に判断する機能を有する。
【0079】
すなわち、オペレータが入力装置24に対して最小露出時間Tminを指定すると、そのデータは制御部5に渡され制御部5の内部レジスタに記録される。そして、第3の実施形態と同様に、予測露出時間を求めた後、予測露出時間が、内部レジスタに格納された最小露出時間Tminよりも大きい場合(予測露出時間>Tmin)は、プレキャプチャーをする、しないを示す制御部5内部のプレキャプチャーフラグをONに設定する。一方、予測露出時間が、最小露出時間Tmin以下の場合(予測露出時間≦Tmin)はプレキャプチャーフラグをOFFに設定する。
【0080】
そして、制御部5は内部のプレキャプチャーフラグがONかどうかを調べ、フラグがONの場合は、第1の実施形態の図3のステップS1からS4に記載した、画素ずらし処理である第1の画像データの撮影とプレキャプチャ画像の表示動作を実行する。
【0081】
フラグがOFFの場合は、第1の実施形態の図3のステップS1からS2に記載した、画素ずらし処理である第1の画像データの撮影を実行するが、ステップS3からS4に記載したプレキャプチャ画像の表示動作は実行しない。
【0082】
そして、共に以降の処理であるステップS5からS23に記載した画素ずらし動作を実行する。
【0083】
以上のように、最小露出時間Tminをオペレータが長いと感じる画素ずらし動作時間に対応して設定できるように構成すれば、オペレータ毎の待ち時間の感覚に従ってプレキャプチャー画像を表示するかどうかを切り替えることができるため、操作性が向上し、オペレータの撮影に対するストレスを軽減することができる。
【0084】
尚、第2、3、4の実施の形態は個別に構成しても良く、また適宜組合せて構成しても良い。
【0085】
次に本発明の第5の実施形態について説明する。第5の実施形態の構成は、第1の実施形態と比べ、撮像部1の構成が異なっている。
【0086】
図18は、第5の実施形態における撮像部1の構成を示す図である。
【0087】
本実施形態では、撮像素子17は1次元に配列された受光素子であるラインセンサを2ライン水平に並べた構成を持つ。そして図19に示すように、各受光素子にはRGBの原色フィルタが配置され、その並びはベイヤ配列を構成している。尚、本実施形態では、撮像素子17はいわゆるベイヤ方式の原色フィルタ配列を用いているが、本発明は撮像素子17の色フィルタの配列パターンに依存するものではないので、撮像素子17の受光素子には補色フィルタを用いてもよいし、またモノクロの撮像素子であってもよい。
【0088】
この撮像素子17には、圧電素子18が接続されており、画素ずらし制御部4によって印加された電圧に基いて圧電素子18を伸縮させることによって、ガイド16を基準点として撮像素子17が水平方向に移動する構成となっている。
【0089】
更に、撮像部1は、画素ずらし制御部4からの信号により動作する駆動コントローラ14によって制御される駆動装置13を有し、この駆動装置13の動作によりギヤ15が上下動し、ギヤ15に歯合して接続された撮像素子17が撮像範囲12を垂直方向に平行移動できるように構成されている。
【0090】
次に、第5の実施形態における動作処理を説明する。
【0091】
図20は、第5の実施形態における画像取得装置の概略の手順を示すフロー図である。
【0092】
画像取得装置は、以下の手順に従って、まず適正露出時間の予測を行う(S60)。
【0093】
撮像部1の撮像範囲12に光束が入射し像が結像した状態で、制御部5は画素ずらし制御部4に対して、初期位置に撮像素子17を移動する信号を出力する。画素ずらし制御部4は、この信号を受け取ると撮像素子17の初期位置である撮像範囲12の最上部に移動するように駆動コントローラ14に制御信号を出力すると共に、水平方向の初期位置に撮像素子17を移動するように、圧電素子18に電圧を印加する。
【0094】
駆動コントローラ14は画素ずらし制御部4からの制御信号に基いて撮像素子17が初期位置に移動するように駆動装置13に駆動信号を出力する。駆動装置13はこの信号に従って駆動動作を行い、撮像素子17を垂直方向の初期位置まで移動させる。また、圧電素子18は画素ずらし制御部4からの印加電圧によって伸縮することで、水平方向の初期位置に撮像素子17を移動させる。
【0095】
撮像素子17の初期位置への移動が完了すると、制御部5は撮像部1に対して撮影信号を出力する。撮像部1は、撮影信号を受け取ると、初期値として設定されている露出時間で撮像素子17に結像した2ライン分の像を露光し、光電変換後に画像データとしてメモリ2に出力する。メモリ2は、取得した画像データを初期位置の2ライン分の画像として記録する。
【0096】
次に、画素ずらし部4は、駆動コントローラ14に撮像素子17が初期位置から2画素分下方に移動するように制御信号を出力し、この制御信号に基いて、駆動コントローラ14は駆動信号を発する。駆動装置13はこの駆動信号に従って、撮像素子17を初期位置から垂直方向へ2画素分移動させる。撮像素子17の移動が終わると制御部5は撮像部1に撮影信号を出力し、撮像素子17に結像した像を光電変換後メモリ2に順次出力させ、これをメモリ2は次の2ライン分の画像データとして記憶する。
【0097】
以降、上記動作処理を撮像素子17が撮像範囲12の全ての範囲を走査するまで繰り返すことによって、撮像範囲12に結像した像がメモリ2に記憶される。
【0098】
続いて、画像処理部3は、メモリ2に記憶した画像データに基づいて、撮像範囲12の任意領域の明るさを計算し、その結果を画像処理部3内部のレジスタに記憶する。制御部5はこのレジスタの値を参照し、適正な明るさよりも明るい場合は、露出時間を短く補正し、逆に適正な明るさよりも暗い場合は、露出時間を長くするように補正して露出時間の予測を行い、その結果を制御部5内部のレジスタに保存する。以上の処理により、露出時間の予測が終了する。
【0099】
尚、上記処理では、撮像範囲12全域にわたって撮影を行った画像データを元に露出時間の予測を行っているが、撮像範囲12の特定部分、例えば中央部のみを撮影し、その画像データを元に露出時間の予測を行う構成としても良い。
【0100】
次に画像取得装置は、以下の手順に従って、予測した露出時間で画像を撮影する(S61)。
【0101】
撮影動作を行うため、制御部5は、画素ずらし制御部4に対して、初期位置に撮像素子17を移動する信号を出力する。画素ずらし制御部4は、この信号を受け取ると撮像素子17を撮像範囲12の最上部の初期位置に移動するように駆動コントローラ14に制御信号を出力すると共に、水平方向の初期位置に撮像素子17を移動するように、圧電素子18に対応する大きさの電圧を印加する。
【0102】
駆動コントローラ14は、撮像素子17が初期位置に移動するように駆動装置13に駆動信号を発し、駆動装置13はこの信号に従って撮像素子17を垂直方向の目的の位置へ移動させる。また圧電素子18は上述したように印加電圧の大きさに従って伸縮して、撮像素子17を水平方向の目的の位置へ移動させる。
【0103】
撮像素子17が初期位置へ移動した状態で、制御部5は、先に予測した露出時間を制御部5の内部のレジスタより読み出し、撮像部1に対して設定し、制御部5は撮像部1に対して撮影信号を出力する。
【0104】
撮像部1は撮影信号を受け取ると、撮像素子17に結像した2画素ライン分の像を、設定された露出時間で露光し、光電変換後に画像データとしてメモリ2に出力する。メモリ2は、この画像データを初期位置の2画素ライン分の画像として記録する。
【0105】
次に、画素ずらし部4は、駆動コントローラ14に撮像素子17が初期位置から2画素分下方に移動するように制御信号を出力し、この制御信号に基いて駆動コントローラ14が発した駆動信号に従って駆動装置13が稼動し、撮像素子17が初期位置から垂直方向へ2画素分移動する。
【0106】
撮像素子17の移動が完了すると、制御部5が撮像部1に撮影信号を出力し、撮像部1は撮像素子17に結像した2画素ライン分の像を光電変換後メモリ2に順次出力する。メモリ2はこの2画素ライン分の画像データを初期位置の画像データの次の位置の画像データとして記憶する。
【0107】
以上の処理を撮像範囲12全域にわたって行うことによって、撮像範囲12に結像した像を第1の画像データとしてメモリ2に記憶することができる。
【0108】
次に、第1の実施形態と同様に、画像処理部3は、第1の画像データを撮影部1が出力したRawデータとしてこれに公知の処理である色再生処理を施してカラー画像を作成し(S62)、プレキャプチャー画像として、メモリ2に記録する。そして、インターフェース6を介してプレキャプチャー画像を画像表示部23に表示する(S63)。
【0109】
次に、画像取得装置は画素ずらし処理のために第2画像データから第9画像データを撮影して保存する(S64)。
【0110】
先ず、制御部5は、撮像素子17を初期位置と垂直方向には同じで、水平方向に初期位置から2/3画素ずれた位置に移動させるよう画素ずらし制御部4に指示する制御信号を出力する。これにより画素ずらし制御部4は、駆動コントローラ14に撮像素子17が垂直方向に対して初期位置と同じ位置に移動させる制御信号を発し、また電圧変移素子18に撮像素子17が水平方向に対して初期位置とから2/3画素ずれた位置に移動するような大きさの電圧を印可する。そして撮像素子17の移動が完了すると、撮像素子17に結像した2画素ライン分の像の撮影を行う。
【0111】
その後、撮像素子17を2画素ライン分ずつ垂直方向に移動して順次撮影を行い、2画素ライン分の画像データをメモリ2へを順次転送する。この処理を撮像範囲12の全域にわたって行うことによって、メモリ2に垂直方向に対しては初期位置と同じで、水平方向に初期位置から2/3画素ずれた位置での第2画像データが記録される。
【0112】
以下同様に、初期位置から垂直方向が初期位置と同じで、水平方向に4/3画素ずれた第3画像データ、初期位置から垂直方向に2/3画素ずれた第3画像データ、初期位置から垂直方向に2/3画素、水平方向に2/3ずれた第5画像データ、初期位置から垂直方向に2/3画素、水平方向に4/3ずれた第6画像データ、初期位置から垂直方向に4/3画素ずれた第7画像データ、初期位置から垂直方向に4/3画素、水平方向に2/3ずれた第8画像データ、初期位置から垂直方向に4/3画素、水平方向に4/3ずれた第9画像データをメモリ2に記録する。
【0113】
こうして作成された画像データに基づいて、高解像度の画像が作成される(S65)。メモリ2に保存された第1画像データから第9画像データに基づいて、画像処理部3はBayer画像を構成し、この画像から公知の処理である色再生処理を施してカラー画像を作成し、これを最終的な撮影画像としてメモリ2に記録する。そしてまた、この画像はインターフェース6を介して画像表示装置や、他の画像記録装置に転送される。
【0114】
このように第5の実施形態においては、1次元撮像素子で構成される画素ずらし機能を有する画像取得装置において、初期の画素ずらしによって撮影した画像をオペレータに提示するように構成しているため、画素ずらしによる全画像データの撮影が終了する前に撮影画像の良否を確認することができる。
【0115】
オペレータがこの表示された画像を参照して不適と判断した場合は、入力装置24から処理中止を入力する。入力装置24は、ユーザから処理中止指示を受けると制御部5に信号を発し、制御部5は画素ずらし部制御部4と撮像部1に処理中止信号を発する。撮像部1、および画素ずらし制御部4は、この信号を受け取ると以降の処理動作(画素ずらし動作、撮影動作、画像生成動作の内少なくとも1つの動作)を停止する。
【0116】
なお、実施の形態1で説明したように、オペレータが表示された画像を参照している間も、制御部5および、画素ずらし制御部4は処理動作を継続する。第1画像データを表示しても、オペレータが画像を参照する時間があるので、通常処理中止が指示されるのは、以降の画像データの処理動作中であるが、この場合も、処理中止動作は、ここで説明したとおりに行われるのは言うまでも無い。
【0117】
次に本発明の第6の実施形態について説明する。
【0118】
本実施形態では、第5の実施形態と同じ装置構成において、露出時間を予測するために撮影した画像に対して、初期露出時間と予測露出時間を用いて明るさを補正し、この補正した画像をプレキャプチャー画像としてオペレータに表示することにより、露出時間の予測とプレキャプチャー画像の作成を同時に行う点が異なっている。
【0119】
すなわち、第5の実施形態と同様に、初期値の露出時間で画像を撮影し、その画像を元に予測露出時間を求めるが、この際、制御部5は画像処理部3に対して、予測露出時間と画像を撮影したときに用いた初期値の露出時間の関係から取得画像の各画素の明るさを補正するように命令する。
【0120】
画像処理部3は、この命令に従って各画素の明るさを補正する。補正方法としては例えば、初期値の露出時間と予測露出時間の比率α(=予測露出時間/初期の露出時間)を各画素値に乗じることにより明るさを補正しても良い。
【0121】
以後、画像処理部3は、この画像に対して色再生処理を施してカラー画像を生成し、プレキャプチャー画像として、メモリ2に記録する。そして、このプレキャプチャー画像を、インターフェース6を介して画像表示部23に表示する。
【0122】
そして、全ての画素ずらしによる撮影を行い高精細画像を作成し、インターフェース6を介して画像表示部へ画像を転送する。
【0123】
以上のように、本実施の形態では、露出時間の予測のための撮影とプレキャプチャー画像作成のための撮影を一つにすることができるため、1次元撮像素子で構成される画素ずらし機能を有する画像取得装置において、プレキャプチャー画像をオペレータに提示するまでの時間をさらに短縮することができる。
【0124】
次に、第7の実施形態について説明する。本実施の形態は、水平方向及び垂直方向に光束と撮像部1の撮像素子7の位置関係をずらす手段として、撮像素子7に入射する光束の光路を変更するものである。
【0125】
図21は、画素をずらす装置の他の構成を示す図である。
【0126】
本図では、撮像素子7と光源の間に光束を透過する平行平板21を設けて、その角度を変えることにより光路を変え、撮像素子7に入射する光束と撮像素子7の相対位置関係をずらすように構成している。
【0127】
ここで、平行平板21の角度を変える手段としては、水平方向の画素ずらし用の圧電素子28及び、垂直方向の画素ずらし用の圧電素子29が平行平板21に設置されており、この圧電素子への印加電圧を画素ずらし制御部4が制御することによって、平行平板21の傾きを変化させ、撮像素子7へ入射する光束の光路を変更させる。
【0128】
図22は、平行平板21と圧電素子との配置を示す平面図である。
【0129】
平行平板21は、支点22、水平方向の画素ずらし用の圧電素子28及び、垂直方向の画素ずらし用の圧電素子29によって支えられており、画素ずらし制御部4が印加する電圧値に基いて各圧電素子28,29が伸縮することによって、支点22を支点としてその傾きが変化する。この結果、平行平板21を透過する光束は撮像素子1の水平、垂直方向にずらされた位置に結像する。
【0130】
次に、この第7の実施形態に係る画像取得装置の動作を説明する。
【0131】
制御部5からの指示に基いて画素ずらし制御部4が平行平板21の傾きを調節し、初期位置での第1の画像データを撮影すると、次に、第1の実施形態と同様に、画像処理部3は、第1の画像データを撮影部1が出力したRawデータとしてこれに色再生処理を施してカラー画像を作成し、プレキャプチャー画像として、メモリ2に記録する。そして、インターフェース6を介してプレキャプチャー画像を画像表示部23に表示する。
【0132】
続いて同様に、初期位置から垂直方向が初期位置と同じで、水平方向に2/3画素ずれた第1の画像データ、初期位置から垂直方向が初期位置と同じで、水平方向に4/3画素ずれた第3の画像データ、初期位置から垂直方向に2/3画素ずれた第4の画像データ、初期位置から垂直方向に2/3画素、水平方向に2/3ずれた第5の画像データ、初期位置から垂直方向に2/3画素、水平方向に4/3ずれた第6の画像データ、初期位置から垂直方向に4/3画素ずれた第7の画像データ、初期位置から垂直方向に4/3画素、水平方向に2/3ずれた第8の画像データ、初期位置から垂直方向に4/3画素、水平方向に4/3ずれた第9の画像データを撮影してそれぞれメモリ2に記録する。
【0133】
こうして、第1の画像データ〜第9の画像データがメモリ2に保存されると、画像処理部3は、これらの画像データからBayer画像を構成し、この画Bayer像から公知の処理である色再生処理を施してカラー画像を作成して、これを最終的な高解像度の撮影画像としてメモリ2に記録する。また、この画像はインターフェース6を介して画像表示装置や、他の画像記録装置に転送される。
【0134】
このように第7の実施形態においては、平行平板で構成される画素ずらし機能を有する画像取得装置において、画素ずらし撮影において、初期の画素ずらしによって撮影した画像をオペレータに提示することにより、画素ずらしによる実際の撮影が終了する前に撮影画像を確認させることができる。
【0135】
ここでオペレータがプレキャプチャー画像を参照して撮像の適否を確認し、不適であると判断した場合は、入力装置24を介して処理の中止を入力する。入力装置24は、指示を受けると制御部5に信号を発し、制御部5は画素ずらし部制御部4と撮像部1に処理中止信号を発する。撮像部1、および画素ずらし制御部4は、この信号を受け取ると以降の処理動作(画素ずらし動作、撮影動作、画像生成動作の内少なくとも1つの動作)を中止する。
【0136】
従って、本実施の形態では、早期に撮影画像を確認できるために、オペレータの待ち時間によるストレスを軽減することができるとともに、撮影が失敗したとオペレータが判断した場合は、処理動作を中止できるために、全ての画素ずらしによる処理が完了するまで待つ必要が無い。
【0137】
尚、本実施形態は、個別に構成しても良く、また前述の各実施の形態と適宜組合せて構成しても良い。
【0138】
また、実施形態の説明では、画素ずらしの例として9回の画素ずらしを説明したが、本発明はこの例に限定されるものではなく任意の回数の画素ずらしであっても適用することができる。
【0139】
以上の実施形態に示した本発明は、特に顕微鏡用の画像取得装置として好適なものである。
例えば蛍光観察や暗視野観察では、暗黒の背景の中に観察対象物が光っている画像になるので、画像の平均輝度が非常に低い。このような画像の場合、1フレームあたりの露出時間が数十秒から1分を超える場合もある。顕微鏡の観察像の撮影には高い解像度が求められるため画素ずらしを行うことが好ましいが、合計の露出時間は10分を超えてしまう場合もあり得る。しかし、本発明によれば、画素すらし撮影の途中でも撮影が正しく行われたかどうかを確認することができる。
【0140】
【発明の効果】
以上に述べたように本発明によれば、画素ずらし機能を有する画像取得装置であって画素ずらしによる処理が終了する前に、撮影画像をオペレータが確認できるので、撮影が正しく行われたかどうかを処理終了まで待つ必要がないという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像取得装置の第1の実施形態の構成を示す図。
【図2】本発明の第1の実施形態における撮像部の構成を示す図。
【図3】第1の実施形態における画像取得装置の概略の手順を示すフロー図。
【図4】初期位置における撮像素子の受光素子の配列の一部を示すモデル図。
【図5】移動後の撮像素子の受光素子の配列の一部を示すモデル図。
【図6】移動後の撮像素子の受光素子の配列の一部を示すモデル図。
【図7】移動後の撮像素子の受光素子の配列の一部を示すモデル図。
【図8】移動後の撮像素子の受光素子の配列の一部を示すモデル図。
【図9】移動後の撮像素子の受光素子の配列の一部を示すモデル図。
【図10】移動後の撮像素子の受光素子の配列の一部を示すモデル図。
【図11】移動後の撮像素子の受光素子の配列の一部を示すモデル図。
【図12】移動後の撮像素子の受光素子の配列の一部を示すモデル図。
【図13】本発明に係る画像取得装置の他の実施形態の構成を示す図。
【図14】制御部の露出時間の予測手順を示す概略のフロー図。
【図15】他の実施形態における画像取得装置の概略の手順を示すフロー図。
【図16】制御部の露出時間の概略の予測手順を示すフロー図。
【図17】他の実施形態における画像取得装置の概略の手順を示すフロー図。
【図18】他の実施形態における撮像部の構成を示す図。
【図19】撮像素子の各受光素子のRGBフィルタの配置を示す図。
【図20】他の実施形態における画像取得装置の概略の手順を示すフロー図。
【図21】画素をずらす装置の他の構成を示す図。
【図22】平行平板と圧電素子との配置を示す平面図。
【符号の説明】
1…撮像部
2…メモリ
3…画像処理部
4…画素ずらし制御部
5…制御部
6…インタ−フェース
7…撮像素子
8…圧電素子
9…圧電素子
23…画像表示部
24…入力装置

Claims (3)

  1. 撮像素子に入射する光束と該撮像素子との相対位置を移動させる画素ずらし手段と、
    前記相対位置が特定位置にあるとき、及び該特定位置から前記画素ずらし手段による一連の動作により移動する少なくとも1つの位置にあるときに撮影する撮影手段と、
    前記一連の動作において前記撮影手段が撮影した複数の画像データから高解像度の新たな画像を生成する画像生成手段と、
    前記新たな画像が生成されるまでに、前記撮影した複数の画像の内初期に撮影した画像を表示させる表示制御手段と、
    適正な露出時間を予測する露出予測手段と
    を有し、
    前記撮影手段は、前記予測された露出時間よりも短い露出時間で撮影し、前記予測された露出時間と撮影に使用された前記短い露出時間とに基づいて該撮影された画像の明るさを補正する補正手段を備えたことを特徴とする画像取得装置。
  2. 撮像素子に入射する光束と該撮像素子との相対位置を移動させる画素ずらし手段と、
    前記相対位置が特定位置にあるとき、及び該特定位置から前記画素ずらし手段による一連の動作により移動する少なくとも1つの位置にあるときに撮影する撮影手段と、
    前記一連の動作において前記撮影手段が撮影した複数の画像データから高解像度の新たな画像を生成する画像生成手段と、
    前記新たな画像が生成されるまでに、前記撮影した複数の画像の内初期に撮影した画像を表示させる表示制御手段と、
    を有し、
    前記表示制御手段は、予め定められた最小露出時間よりも小さい露出時間で撮影された場合は該撮影された画像を表示しない表示制限手段を備えたことを特徴とする画像取得装置。
  3. 前記最小露出時間は、変更可能に設けられていることを特徴とする請求項2記載の画像取得装置。
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