JP4098963B2 - 故障探索救済システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は故障探索救済システムに関し、更に詳しくは、端局装置と複数の終端装置とが時分割多重伝送方式で多分岐接続された双方向通信の可能な多分岐ネットワークにおけるグループ通信方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
1台の装置が複数台の装置と通信を行なう方式として時分割多重伝送方式がある。時分割多重伝送方式とは、図26に示すように1台の端局装置1と、複数台の終端装置2が多分岐接続装置3を介して1本の線路4で接続された構成で、その線路4の中を端局装置1から終端装置2方向(下り)は時分割多重(TDM)方式、終端装置2から端局装置1方向(上り)は時分割多元接続(TDMA)方式により多重化することによって、1台の端局装置1と複数台の終端装置2とが同時に通信することを可能とする方式である。図26では、1台の端局装置1と16台の終端装置2とが接続されたケースを示している。
【0003】
データはTDMで多重しているが、各終端装置毎にフレーム位置を固定してしまうと、通信していない終端装置2のデータ部分が空いた状態で通信することになる。そうなると、ある終端装置2のデータ転送容量を増加させようと思っても、通信していない終端装置2の部分が空いているにも拘らず容量を増加させることができない。このために、空いているデータの有効利用を図る意味で通信していない終端装置2の容量は減少させる一方で、通信している終端装置2の容量は必要に応じて増加させる方法を採る。
【0004】
この場合、多重化されたデータを終端装置毎に可変長にする訳であるから、各終端装置2がどの位置からデータを取り出せばよいのかを端局装置1と終端装置2間で教え合う手段が必要となる。以上のことを実現するために、端局装置と終端装置でやりとりされるデータ構成は図27に示すようになっている。そして、データの先頭に終端装置数分の下りデータ先頭装置、上りデータ先頭装置、データ量があり、それらを加入者ポインタと呼ぶ。
【0005】
そして、その後に端局装置1から終端装置2に送出する下りデータ、終端装置2から端局装置1に送出する上りデータが入っている。下りデータ先頭位置とは、端局装置1が終端装置2に送出する下りデータの中で、該当終端装置2に宛てたデータの先頭位置を示すもので、終端装置2がデータを取り出す時に使用する値である。また、上りデータ先頭位置とは、終端装置2が端局装置1に送出する上りデータの先頭位置を示すもので、終端装置同志のデータが衝突してしまわないように端局装置1側で調整した値である。データ量とは、端局装置1と終端装置2が通信するデータの量である。これを式で示すと以下のようになる。
この、各終端装置2がどの位置からデータを取り出せばよいかの情報変更は、端局装置1が主導になって全ての終端装置2が同時に行なうことにより、データが欠落するのを防いでいる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特定の終端装置1が不通になるといった場合には、保守者が次のような作業を行ないながら故障探索をしている。
▲1▼終端装置を交換してみる。
▲2▼端局装置−終端装置間の伝送路ケーブルを交換してみる。
【0007】
このような方法は、物理的な交換であるので、人が現場まで行く必要があり、多くの時間と労力を必要としている。
上述した問題は主に以下のような原因によるものである。
【0008】
(a)端局装置1と終端装置2を接続している光ファイバ等の線路の問題で、データが正しく受信できない。
(b)終端装置2が壊れて上り方向のデータが正しく送信されない。
【0009】
(c)端局装置1の送出している図27に示すデータのうち、下りデータ先頭位置の情報が誤ってしまい、終端装置2がデータを正しく受信できない。
(d)端局装置1の送出している図27に示すデータのうち、上りデータ先頭位置の情報が誤ってしまい、終端装置2の間でデータが衝突して端局装置1がデータを正しく受信できない。
【0010】
(e)一部の終端装置2が、上り方向のデータを間違った位置で送信しており、他の終端装置2のデータを壊している。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、上記(c)〜(e)の問題を自動的に救済することで、故障復旧の時間短縮と労力削減を行なうことができる故障探索救済システムを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
(1)請求項1記載の発明は、端局装置と複数の終端装置とが多分岐接続装置を介して接続されたシステムにおいて、前記端局装置に、端局装置から加入者ポインタ情報を読み出して値に矛盾がないかどうかをチェックする加入者ポインタ検査部と、端局装置の加入者ポインタ情報を更新する加入者ポインタ更新部と、通信状態を監視する通信状態監視部と、これら加入者ポインタ検査部と、加入者ポインタ更新部と、通信状態監視部と接続され、これら要素の制御を行なう制御統括部より構成される制御装置を接続し、第1の終端装置の加入者ポインタと第2の終端装置の加入者ポインタとが重なり合って通信が不通となった場合、前記通信状態監視部が何れかの終端装置の通信エラーを検出すると、前記制御統括部が加入者ポインタ検査部にポインタの値に矛盾がないかどうかのチェックを依頼し、ポインタ異常が見つかると、前記加入者ポインタ更新部に何もパラメータを指定せずに依頼して、前記端局装置の加入者ポインタを再設定して正常な状態に復帰させることを特徴とする。
【0012】
このように構成すれば、第1の終端装置の加入者ポインタと第2の終端装置の加入者ポインタとが重なり合って通信が不通となった場合、前記通信状態監視部が何れかの終端装置の通信エラーを検出すると、前記制御統括部が加入者ポインタ検査部にポインタの値に矛盾がないかどうかのチェックを依頼し、ポインタ異常が見つかると、前記加入者ポインタ更新部に何もパラメータを指定せずに依頼して、前記端局装置の加入者ポインタを再設定して正常な状態に復帰させることができる。
図1は本発明の原理ブロック図である。図26と同一のものは、同一の符号を付して示す。図において、1は端局装置、2は終端装置、3は端局装置1と終端装置2とを接続する多分岐接続装置、4は端局装置1と多分岐接続装置3間を接続する線路である。10は該端局装置1と接続されて故障探索救済を行なう制御装置である。
【0013】
該制御装置10において、11は端局装置1から加入者ポインタ情報を読み出して値に矛盾がないかどうかをチェックする加入者ポインタ検査部、12は端局装置1の加入者ポインタ情報を更新する加入者ポインタ更新部、13は通信状態を監視する通信状態監視部、14はこれら加入者ポインタ検査部11と、加入者ポインタ更新部12と、通信状態監視部13と接続され、これら要素の制御を行なう制御統括部である。
【0014】
図2は本発明のタイムスロットの構成例を示す図である。最初のポインタ部分に上りタイムスロット位置と下りタイムスロット位置の情報が入り、その後に実際のタイムスロットが#1〜#nまで設けられている。
【0015】
このように構成すれば、故障復旧の時間短縮と労力削減を行なうことができる。
(2)請求項2記載の発明は、前記制御装置は、端局装置と終端装置間の通信状態を監視し、通信異常時に端局装置が送出する下りタイムスロット位置が誤っていることにより通信障害が発生している場合に、ポインタ情報の正常性をチェックして異常値を正常値に直すことを特徴とする。
【0016】
このように構成すれば、下りタイムスロット位置が誤ったことにより生じる通信障害を回復することができる。
(3)請求項3記載の発明は、前記制御装置は、端局装置と終端装置間の通信状態を監視し、通信異常時に端局装置が送出する上りタイムスロット位置が誤っていることにより通信障害が発生している場合に、ポインタ情報の正常性をチェックして異常値を正常値に直すことを特徴とする。
【0017】
このように構成すれば、上りタイムスロット位置が誤ったことにより生じる通信障害を回復することができる。
(4)請求項4記載の発明は、前記終端装置が送出するタイムスロット位置が前にずれていることにより、終端装置間のフレームが衝突して通信障害が発生している場合に、後のタイムスロットを使用している終端装置と、他の正常に通信している終端装置のタイムスロット位置を入れ替えて障害を検出することを特徴とする。
【0018】
このように構成すれば、タイムスロット位置が前にずれていることにより生じる通信障害の加害者である終端装置を検出することができる。
また、この発明において、前記検出された障害結果から、障害の発生している終端装置のうち、被害を受けている側の終端装置と、それより前のタイムスロット位置を使用している終端装置全部のタイムスロット位置を前にずらすことを特徴とする。
【0019】
このように構成すれば、タイムスロット位置が前にずれていることによる通信障害を除去して残りのタイムスロットを使用可能にすることができる。
また、この発明において、前記終端装置2が送出するタイムスロット位置が後にずれていることにより、終端装置間のフレームが衝突して通信障害が発生している場合に、後のタイムスロットを使用している終端装置と他の正常に通信している終端装置のタイムスロット位置を入れ替えて障害を検出することを特徴とする。
【0020】
このように構成すれば、タイムスロット位置が後にずれていることにより生じる通信障害の加害者である終端装置を検出することができる。
また、この発明において、前記検出された障害結果から、障害の発生している終端装置のうち、被害を受けている側の終端装置と、それより後のタイムスロット位置を使用している終端装置全部のタイムスロット位置を後にずらすことを特徴とする。
【0021】
このように構成すれば、タイムスロット位置が後にずれていることにより生じる通信障害を除去して残りのタイムスロットを使用可能にすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態例を詳細に説明する。
図3は本発明のインタフェース情報の説明図である。図4は図3に示す▲1▼〜▲6▼のデータフォーマットを示す図である。例えば、▲1▼は端局装置1から終端装置2に伝送されるデータのフォーマットであり、加入者ポインタと実データ部から構成されている。加入者ポインタは、#0〜#15までのそれぞれ下りデータ先頭位置と上りデータ先頭位置を示している。なお、実データは可変長であり、実データの容量は各終端装置毎に増減することができる。
【0023】
▲2▼のデータは、終端装置2からの上りデータであり、#0の終端装置2からの実データである。▲3▼のデータは、線路4を伝送される上りデータであり、#0〜#15までの実データを示している。▲4▼のデータは、加入者ポインタ更新部12から端局装置1に送られるデータ又は端局装置1から加入者ポインタ検査部11に送られるデータであり、#0〜#15までのそれぞれ下りデータ先頭位置データと上りデータ先頭位置データである。▲5▼は通信状態監視部13から加入者ポインタ更新部12及び制御統括部14に送られるデータであり、データ#0〜データ#15までのデータの正常性、異常性を示している。▲6▼は制御統括部14から加入者ポインタ更新部12に送られるデータであり、異常な終端装置番号を示している。
【0024】
以下、図1の原理ブロック図を基に、制御装置10内の各要素の機能について詳細に説明する。
(通信状態監視部13)
通信状態監視部13は、各終端装置2と端局装置1間の通信状態を監視し、その情報(終端装置番号と通信状態)を制御統括部14と加入者ポインタ更新部12に送信する。この処理は、自立で定期的に行なう。
【0025】
(加入者ポインタ検査部11)
端局装置1から加入者ポインタ情報を読み出して値に矛盾がないかどうかをチェックする。矛盾がないとは、上り/下りデータの先頭位置が、各終端装置2でデータ量分の間隔を持つことになる。この処理は、制御統括部14からの要求時に行なう。
【0026】
(加入者ポインタ更新部12)
制御統括部14からの要求により、端局装置1の加入者ポインタ情報を更新する。要求は2とおりある。
【0027】
▲1▼制御統括部14よりパラメータとして2つの連続した終端装置番号が指定された場合には、後の番号の終端装置2を他の正常通信している終端装置2との間で加入者ポインタの入れ替えを行なう。そして、通信状態監視部13の情報を参照し、その中の通信異常状態から後の番号の終端装置2がなくなれば、前の終端装置2が通信異常の原因であると判定して、加入者ポインタの入れ替えを元に戻した上で後の番号の終端装置とそれ以降の番号の終端装置2を全て一定量後にずらす。
【0028】
一方、通信状態監視部13の情報から後の番号の終端装置がなくならなければ、後の番号の終端装置が通信異常の原因であると判定して、前の番号の終端装置2とそれ以前の番号の終端装置2を全て一定量前にずらす。
【0029】
▲2▼制御統括部14より何もパラメータが指定されなかった、終端装置2のデータを若番順に詰めて並べた上で、空いている領域がある場合は、空き領域が前後で等しくなるようにする。
【0030】
図5は本発明の転送データフォーマット例を示す図である。全終端装置のデータを若番順に並べたものの前後に所定の空き領域を設けている。この結果、前記▲1▼の処理でデータを前にずらす場合と、後にずらす場合とでデータの衝突が起きないようにすることができる。
【0031】
(制御統括部14)
通信状態監視部13から受信するデータに通信正常以外のデータが含まれていた場合に次の処理を行なう。
【0032】
▲1▼加入者ポインタ検査部11に要求して、加入者ポインタ情報に矛盾がないかをチェックする。
▲2▼チェック結果が異常なら、加入者ポインタ更新部12にパラメータなしで要求をする。
【0033】
▲3▼チェック結果が正常であれば、通信正常以外の終端装置2が2つで且つ番号が隣あっている場合に該当終端装置の番号をパラメータとして加入者ポインタ更新部12に要求をする。
【0034】
▲4▼信状態監視部13から受信するデータに改善が見られればそのまま処理を終了する。改善が見られなければ、加入者ポインタ更新部12にパラメータなしで要求をして処理を終了する。
【0035】
端局装置1は、加入者ポインタ更新部12から受信したデータに加え、終端装置分の実データを該当番号の下りデータ先頭位置に配置して終端装置2に送信する。一方、終端装置2は、端局装置1から受信した該当番号の上りデータ先頭位置に実データを配置して端局装置1に送信する。
【0036】
本発明では、図1の如く端局装置1に制御装置10を接続し、終端装置2と端局装置1間の通信状態を常時監視することにより得られる回線障害情報をトリガとして回線障害を救済する処理を行なう。
【0037】
これを前記した発明が解決しようとする課題で述べた(c)〜(e)と、制御統括部14の各処理を対応させて説明すると、以下のようになる。
(c)、(d)の問題は、制御統括部14の▲1▼→▲2▼の処理と、それに伴う加入者ポインタ更新部12の▲2▼の処理により救済される。また、(e)の問題は、制御統括部14の▲1▼→▲3▼→▲4▼の処理と、それに伴う加入者ポインタ更新部12の▲1▼の処理により救済される。
【0038】
図6は本発明の第1の動作説明図である。以下の実施の形態例では、端局装置1に接続される終端装置2を3台とするが、これに限るものではない。そして、加入者ポインタ更新部12の▲1▼の処理に記述されている一定量を図27のサービス種別から想定されるデータ量とする。なお、この図以降、多分岐接続装置3をスプリッタ3と表現している。また、制御装置10は省略している。
【0039】
図6では、本来3台の終端装置2が正常に通信している時は、端局装置1と終端装置2間の下りデータが図6に示すようなものとなっている。しかしながら、端局装置1の送出する図27で示すデータのうち、下りデータ先頭位置の#0の位置が本来の位置より後にずれた場合について考える。
【0040】
図7は本発明の第1の動作説明図である。図では、下り先頭位置の#0の位置が本来の位置より後にずれた値となってしまったために、ポインタの#0と#1とが重なり、通信異常になってしまう場合を示す(ハッチング部分が重なり部分。ここでは分かりやすくするため拡大している。以下、同じ)。この場合、終端装置#0が下りデータを正しく受信できないので終端装置2の#0が通信エラーになる。この場合、実データはずれていない。
【0041】
このような場合、本発明では、通信状態監視部13が#0の通信エラーありを制御統括部14に送信すると、制御統括部14が加入者ポインタ検査部11に端局装置1の加入者ポインタ情報を読み出して、値に矛盾がないかどうかのチェックを依頼する。この結果、ポインタ異常が見つかるので、加入者ポインタ更新部12に何もパラメータを指定せず依頼することで、端局装置1の加入者ポインタが再設定され、正常な状態に復帰する。図8は正常に戻った状態を示している。
【0042】
このように、この実施の形態例によれば、下りタイムスロット位置が誤ったことにより生じる通信障害を回復することができる。
図9は本発明の第2の動作説明図である。図6と同一のものは、同一の符号を付して示す。この実施の形態例では、各終端装置2から上りデータが端局装置1に正常に送信される場合を示している。しかしながら、図27に示すデータのうち、上りデータ先頭位置の#1のポインタ位置が本来の位置より後にずれた場合、図10に示すように#1と#2のデータがぶつかり、通信異常となってしまう。
【0043】
このような場合、本発明では、通信状態監視部13が#1と#2の通信エラーありを制御統括部14に送信すると、該制御統括部14が加入者ポインタ検査部11に端局装置1の加入者ポインタ情報を読み出して値に矛盾がないかどうかのチェックを依頼し、異常が見つかる。そして、加入者ポインタ更新部12に何もパラメータを指定せず依頼することで、端局装置1の加入者ポインタが再設定され、正常な状態に復帰する。図11は正常に戻った状態を示している。
【0044】
このように、この実施の形態例によれば、上りタイムスロット位置が誤ったことにより生じる通信障害を回復することができる。
図12は本発明の第3の動作説明図である。図6と同一のものは、同一の符号を付して示す。3台の終端装置2が正常に実データを通信している時は、端局装置1と終端装置2間の上りデータが図12に示すようになっているはずである。
【0045】
しかしながら、終端装置#1の送出する上りデータの位置が本来の位置よりも前にずれた値となってしまったために、スプリッタ3のところで#0と#1のデータがぶつかり、図13に示すように通信異常が発生する。この場合には、#0と#1の両方のデータが通信エラーとなる。
【0046】
このような場合、この実施の形態例では、通信状態監視部13が#0と#1の通信エラーありを制御統括部14に送信すると、該制御統括部14が加入者ポインタ検査部11に端局装置1の加入者ポインタ情報を読み出して、値に矛盾がないかどうかのチェックを依頼する。
【0047】
この場合には、ポインタ異常ではないので、制御統括部14はそのことを認識すると、加入者ポインタ更新部12に#0と#1の2つの終端装置をパラメータにして依頼する。加入者ポインタ更新部12は、#1と#2の加入者ポインタを入れ替えして、通信状態監視部13からのデータを参照する。
【0048】
この実施の形態例では、#1が加害者であるので、#1の異常は回復しない。そこで、制御統括部14は#1と#2の位置を元に戻した上で、#0の位置をデータ量分、前にずらして加入者ポインタを再設定する。この結果、図14に示すように、少なくとも#0の異常は回復する。
【0049】
このように、この実施の形態例によれば、終端装置2が送出するタイムスロット位置が前にずれて通信障害が発生した場合に、重なっていたタイムスロットのうち、後のタイムスロットとその後のタイムスロットの位置を入れ替えて検査することにより、#1に障害があることを検出し、#1の終端装置に障害があることが分かる。
【0050】
この実施の形態例によれば、タイムスロット位置が前にずれていることによる通信障害を除去して残りのタイムスロットを使用可能にすることができる。
図15は本発明の第4の動作説明図である。図6と同一のものは、同一の符号を付して示す。3台の終端装置2が正常に実データを通信している時は、端局装置1と終端装置2間の上りデータが図15に示すようになっているはずである。しかしながら、終端装置#0の送出する上りデータの位置が本来の位置よりも後にずれた値となってしまったために、スプリッタ3のところで#0と#1のデータがぶつかり、図16に示すように通信異常が発生する。この場合には、#0と#1の両方のデータが通信エラーとなる。
【0051】
このような場合、この実施の形態例では、通信状態監視部13が#0と#1の通信エラーありを制御統括部14に送信すると、該制御統括部14が加入者ポインタ検査部11に端局装置1の加入者ポインタ情報を読み出して、値に矛盾がないかどうかのチェックを依頼する。
【0052】
この場合には、ポインタ異常ではないので、制御統括部14はそのことを認識すると、加入者ポインタ更新部12に#0と#1の2つの終端装置をパラメータにして依頼する。加入者ポインタ更新部12は、#1と#2の加入者ポインタを入れ替えして、通信状態監視部13からのデータを参照する。
【0053】
この実施の形態例では、#0が加害者であるので、#1の異常は回復し、#2が動作異常になる。そこで、制御統括部14は#1と#2の位置を元に戻した上で、#1と#2の位置をデータ量分、後にずらして加入者ポインタを再設定する。この結果、図17に示すように、少なくとも#1の異常は回復する。
【0054】
この実施の形態例によれば、タイムスロット位置が後にずれていることによる通信障害を除去して残りのタイムスロットを使用可能にすることができる。
以下、通信状態監視部13、加入者ポインタ検査部11、加入者ポインタ更新部12及び制御統括部14の動作を詳細に説明する。
【0055】
図18は通信状態監視部13の処理フローを示す図である。この処理は、一定周期で自動的に開始する。処理が開始されると、変数iを0に初期化する(S1)。次に、端局装置1より終端装置(#i)からのデータを取り出し、その正常性をチェックする(S2)。
【0056】
正常性のチェックの結果、正常であった場合には、“正常”を通信状態テーブルのi番目に格納する(S3)。チェックの結果、異常であった場合には、“異常”を通信状態テーブルのi番目に格納する(S4)。次に、iを1だけ更新する(S5)。そして、更新されたiが15より大きいかどうかチェックする(S6)。iが15より小さい場合には、次の番号iの終端装置からのデータを取り出し正常性をチェックする。
【0057】
このような処理が繰り返され、iが15より大きくなると、通信状態テーブルを制御統括部14に送信し、加入者ポインタ更新部12に送信する(S7)。
図19は正常性チェックのフローを示す図で、図18のステップS2における処理を示す。先ず、判定を監視すると、終端装置2からのデータが有るかどうかチェックする(S1)。終端装置2からのデータがない場合には、“正常”と判定する(S4)。終端装置2からのデータがある場合には、誤り訂正符号で誤りを検出する(S2)。誤りが検出されない場合には、“正常”と判定する。誤りが検出された場合には、“異常”と判定する。
【0058】
図20は加入者ポインタ検査部11の処理フローを示す図である。この処理は、制御統括部14からの要求により開始される。処理が開始されると、変数iを0に初期化する(S1)。次に、端局装置1から下りデータ先頭位置を0〜15まで取り出し、上りデータ先頭位置を0〜15まで取り出し、データ量を0〜15まで取り出す(S2)。
【0059】
次に、下りデータ先頭位置(i+1)が下りデータ先頭位置(i)+データ量(i)になっているかどうかチェックする(S3)。下りデータ先頭位置(i+1)が下りデータ先頭位置(i)+データ量(i)になっていない場合には、制御統括部14に対して“加入者ポインタに矛盾あり”を送信する(S4)。
【0060】
ステップS3で下りデータ先頭位置(i+1)が下りデータ先頭位置(i)+データ量(i)になっている場合には、上りデータ先頭位置(i+1)が上りデータ先頭位置(i)+データ(i)になっているかどうかチェックする(S5)。上りデータ先頭位置(i+1)が上りデータ先頭位置(i)+データ(i)になっていない場合には、ステップS4に入り、制御統括部14に“加入者ポインタに矛盾あり”を送信する(S4)。
【0061】
ステップS5において、上りデータ先頭位置(i+1)が上りデータ先頭位置(i)+データ(i)になっている場合には、iを1だけ更新し(S6)、この更新したiが15より大きいかどうかチェックする(S7)。大きくない場合には、ステップS3に戻り、更新されたiに対してステップS3の処理を行なう。iが15より大きくなったら、制御統括部14に対して“加入者ポインタに矛盾なし”を送信する(S8)。
【0062】
図21から図23は加入者ポインタ更新部12の動作フローを示す図である。この処理は、制御統括部14からの要求により開始される。処理が開始されると、制御統括部14より終端装置番号を受信する(S1)。次に、受信した装置番号があるかどうかチェックする(S2)。ここで、受信した終端装置番号がない場合、変数iを0に設定する(S3)。
【0063】
次に、下りデータ先頭位置(i)を初期値とし、上りデータ先頭位置(i)を初期値とする(S4)。次に、端局装置1よりデータ量を0〜15まで取り出す(S5)。次に、kを変数として
k=((データ量(0〜15)の総和が取り得る最大値)
−(取り出したデータ量(0〜15)の総和))÷2
を算出する(S6)。次に、下りデータ先頭位置(i+1)と、上りデータ先頭位置(i+1)を次式により算出する(S7)。
【0064】
下りデータ先頭位置(i+1)=k+下りデータ先頭位置(i)+データ量 (i)
上りデータ先頭位置(i+1)=k+上りデータ先頭位置(i)+データ量(i)
次に、iを1だけ更新する(S8)。次に、iが15より大きいかどうかチェックし(S9)、iが15より小さい場合にはステップS7に戻り、前述の演算を行ない、新たなiに対して下りデータ先頭位置(i+1)と、上りデータ先頭位置(i+1)を算出する。iが15より大きくなったら、端局装置1に対して、上りデータ先頭位置(0〜15)、下りデータ先頭位置(0〜15)を更新する(S10)。
【0065】
ステップS2において、受信した終端装置番号が隣り合った(a−1,a)であった場合には、通信状態監視部13よりaより大きい終端装置番号で正常な番号を取得しbとする(S11)。なお、それ以外のデータであった場合には、処理を終了する。次に、端局装置1から上りデータ先頭位置(a,b)、下りデータ先頭位置(a,b)、データ量(a,b)を取得する(S12)。
【0066】
次に、上りデータ先頭位置(a)と上りデータ先頭位置(b)の値を入れ替え、下りデータ先頭位置(a)と下りデータ先頭位置(b)の値を入れ替える。そして、データ量(a)とデータ量(b)を入れ替えして端局装置1に更新する(S13)。次に、通信状態監視部13により(a−1)と(a)の状態を参照する(S14)。
【0067】
次に、(a−1)(a)の通信状態がどうであるかどうかチェックする(S15)。(a−1)と(a)の通信状態が(a−1)が異常で、(a)が正常の場合、上りデータ先頭位置(a〜15)を全てデータ量(a−1)に加算し、下りデータ先頭位置(a〜15)を全てデータ量(a−1)加算して端局装置1に更新する(S16)。この処理は、データを後へずらして終端装置を救済する場合である。
【0068】
(a−1)と(a)の通信状態が(a−1)が正常で(a)が異常の場合、上りデータ先頭位置(0〜a−1)を全てデータ量(a)から減算し、下りデータ先頭位置(0〜a−1)を全てデータ量(a)減算して端局装置1に更新する(S17)。この処理は、データを前にずらして終端装置を救済する場合である。
【0069】
図24は制御統括部14の処理フローを示す図である。この処理は、制御統括部14からの要求により開始される。先ず、通信状態監視部13から受信したデータに異常があるかどうかチェックする(S1)。異常がない場合は、処理を終了する。異常がある場合には、“異常”の終端装置番号を加入者ポインタ検査部11に送信する(S2)。
【0070】
次に、“異常”の終端装置番号を加入者ポインタ検査部11に送信する(S2)。次に、加入者ポインタ検査部11からチェック結果を受信する(S3)。そして、チェック結果が正常であるかどうかチェックする(S4)。チェック結果が正常である場合には、通信状態監視部13から受信したデータ(終端装置番号)は隣あっているかどうかチェックする(S5)。隣あっていない場合には処理を終了する。隣あっている場合には、加入者ポインタ更新部12にパラメータを“a−1,a”で送信する(S6)。
【0071】
次に、通信状態監視部13から受信したデータに改善があるかどうかチェックし(S7)、改善がある場合には処理を終了する。改善がない場合には、加入者ポインタ更新部12に“パラメータなし”で送信する(S8)。ステップS4でチェック結果が正常でない場合も、ステップS8に移行する。
【0072】
(付記1)端局装置と複数の終端装置とが多分岐接続装置を介して接続されたシステムにおいて、
時分割多重伝送方式で装置間の双方向通信を行う場合に、
終端装置と端局装置の間の通信異常により特定の終端装置の通信が不通となった時に、障害部分を細かい部分で特定し、その部分を使用しないことで通信障害を救済することを特徴とする故障探索救済方法。
【0073】
(付記2)端局装置と複数の終端装置とが多分岐接続装置を介して接続されたシステムにおいて、前記端局装置に、端局装置から加入者ポインタ情報を読み出して値に矛盾がないかどうかをチェックする加入者ポインタ検査部と、端局装置の加入者ポインタ情報を更新する加入者ポインタ更新部と、通信状態を監視する通信状態監視部と、これら加入者ポインタ検査部と、加入者ポインタ更新部と、通信状態監視部と接続され、これら要素の制御を行なう制御統括部より構成される制御装置を接続したことを特徴とする故障探索救済システム。
【0074】
(付記3)前記制御装置は、端局装置と終端装置間の通信状態を監視し、通信異常時に端局装置が送出する下りタイムスロット位置が誤っていることにより通信障害が発生している場合に、ポインタ情報の正常性をチェックして異常値を正常値に直すことを特徴とする付記2記載の故障探索救済システム。
【0075】
(付記4)前記制御装置は、端局装置と終端装置間の通信状態を監視し、通信異常時に端局装置が送出する上りタイムスロット位置が誤っていることにより通信障害が発生している場合に、ポインタ情報の正常性をチェックして異常値を正常値に直すことを特徴とする付記2記載の故障探索救済システム。
【0076】
(付記5)前記終端装置が送出するタイムスロット位置が前にずれていることにより、終端装置間のフレームが衝突して通信障害が発生している場合に、後のタイムスロットを使用している終端装置と、他の正常に通信している終端装置のタイムスロット位置を入れ替えて障害を検出することを特徴とする付記2記載の故障探索救済システム。
【0077】
(付記6)前記検出された障害結果から、障害の発生している終端装置のうち、被害を受けている側の終端装置と、それより前のタイムスロット位置を使用している終端装置全部のタイムスロット位置を前にずらすことを特徴とする付記5記載の故障探索救済システム。
【0078】
(付記7)前記終端装置が送出するタイムスロット位置が後にずれていることにより、終端装置間のフレームが衝突して通信障害が発生している場合に、後のタイムスロットを使用している終端装置と他の正常に通信している終端装置のタイムスロット位置を入れ替えて障害を検出することを特徴とする付記2記載の故障探索救済システム。
【0079】
(付記8)前記検出された障害結果から、障害の発生している終端装置のうち、被害を受けている側の終端装置と、それより後のタイムスロット位置を使用している終端装置全部のタイムスロット位置を後にずらすことを特徴とする付記7記載の故障探索救済システム。
【0080】
【発明の効果】
(1)請求項1記載の発明によれば、第1の終端装置の加入者ポインタと第2の終端装置の加入者ポインタとが重なり合って通信が不通となった場合、前記通信状態監視部が何れかの終端装置の通信エラーを検出すると、前記制御統括部が加入者ポインタ検査部にポインタの値に矛盾がないかどうかのチェックを依頼し、ポインタ異常が見つかると、前記加入者ポインタ更新部に何もパラメータを指定せずに依頼して、前記端局装置の加入者ポインタを再設定して正常な状態に復帰させることができる。
【0081】
(2)請求項2記載の発明によれば、下りタイムスロット位置が誤ったことにより生じる通信障害を回復することができる。
【0082】
(3)請求項3記載の発明によれば、上りタイムスロット位置が誤ったことにより生じる通信障害を回復することができる。
(4)請求項4記載の発明によれば、タイムスロット位置が前にずれていることにより生じる通信障害の加害者である終端装置を検出することができる。
【0083】
また、この発明において、前記検出された障害結果から、障害の発生している終端装置のうち、被害を受けている側の終端装置と、それより前のタイムスロット位置を使用している終端装置全部のタイムスロット位置を前にずらすことにより、タイムスロット位置が前にずれていることによる通信障害を除去して残りのタイムスロットを使用可能にすることができる。
【0084】
また、この発明において、終端装置が送出するタイムスロット位置が後にずれていることで、終端装置間のフレームが衝突して通信障害が発生している場合に、後のタイムスロットを使用している終端装置と他の正常に通信している終端装置のタイムスロット位置を入れ替えて障害を検出することにより、タイムスロット位置が後にずれていることにより生じる通信障害の加害者である終端装置を検出することができる。
【0085】
また、この発明において、検出された障害結果から、障害の発生している終端装置のうち、被害を受けている側の終端装置と、それより後のタイムスロット位置を使用している終端装置全部のタイムスロット位置を後にずらすことで、タイムスロット位置が後にずれていることにより生じる通信障害を除去して残りのタイムスロットを使用可能にすることができる。
【0086】
このように、本発明によれば、故障復旧の時間短縮と労力削減を行なうことができる故障探索救済システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明のタイムスロットの構成例を示す図である。
【図3】本発明のインタフェース情報の説明図である。
【図4】▲1▼〜▲6▼のデータの説明図である。
【図5】本発明の転送データフォーマット例を示す図である。
【図6】本発明の第1の動作説明図である。
【図7】本発明の第1の動作説明図である。
【図8】本発明の第1の動作説明図である。
【図9】本発明の第2の動作説明図である。
【図10】本発明の第2の動作説明図である。
【図11】本発明の第2の動作説明図である。
【図12】本発明の第3の動作説明図である。
【図13】本発明の第3の動作説明図である。
【図14】本発明の第3の動作説明図である。
【図15】本発明の第4の動作説明図である。
【図16】本発明の第4の動作説明図である。
【図17】本発明の第4の動作説明図である。
【図18】通信状態監視部の処理フローを示す図である。
【図19】正常性チェックのフローを示す図である。
【図20】加入者ポインタ検査部の処理フローを示す図である。
【図21】加入者ポインタ更新部の処理フローを示す図である。
【図22】加入者ポインタ更新部の処理フローを示す図である。
【図23】加入者ポインタ更新部の処理フローを示す図である。
【図24】制御統括部の処理フローを示す図である。
【図25】制御統括部の処理フローを示す図である。
【図26】時分割多重ネットワークシステムの概念図である。
【図27】転送データのフォーマット例を示す図である。
【符号の説明】
1 端局装置
2 終端装置
3 多分岐接続装置
4 線路
10 制御装置
11 加入者ポインタ検査部
12 加入者ポインタ更新部
13 通信状態監視部
14 制御統括部
Claims (4)
- 端局装置と複数の終端装置とが多分岐接続装置を介して接続されたシステムにおいて、
前記端局装置に、
端局装置から加入者ポインタ情報を読み出して値に矛盾がないかどうかをチェックする加入者ポインタ検査部と、
端局装置の加入者ポインタ情報を更新する加入者ポインタ更新部と、
通信状態を監視する通信状態監視部と、
これら加入者ポインタ検査部と、加入者ポインタ更新部と、通信状態監視部と接続され、これら要素の制御を行なう制御統括部
より構成される制御装置を接続し、
第1の終端装置の加入者ポインタと第2の終端装置の加入者ポインタとが重なり合って通信が不通となった場合、前記通信状態監視部が何れかの終端装置の通信エラーを検出すると、前記制御統括部が加入者ポインタ検査部にポインタの値に矛盾がないかどうかのチェックを依頼し、ポインタ異常が見つかると、前記加入者ポインタ更新部に何もパラメータを指定せずに依頼して、前記端局装置の加入者ポインタを再設定して正常な状態に復帰させることを特徴とする故障探索救済システム。 - 前記制御装置は、端局装置と終端装置間の通信状態を監視し、通信異常時に端局装置が送出する下りタイムスロット位置が誤っていることにより通信障害が発生している場合に、ポインタ情報の正常性をチェックして異常値を正常値に直すことを特徴とする請求項1記載の故障探索救済システム。
- 前記制御装置は、端局装置と終端装置間の通信状態を監視し、通信異常時に端局装置が送出する上りタイムスロット位置が誤っていることにより通信障害が発生している場合に、ポインタ情報の正常性をチェックして異常値を正常値に直すことを特徴とする請求項1記載の故障探索救済システム。
- 前記終端装置が送出するタイムスロット位置が前にずれていることにより、終端装置間のフレームが衝突して通信障害が発生している場合に、後のタイムスロットを使用している終端装置と、他の正常に通信している終端装置のタイムスロット位置を入れ替えて障害を検出することを特徴とする請求項1記載の故障探索救済システム。
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