JP4100015B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の色成分画像を合成してカラー画像を形成する画像形成装置に関し、特にカラー画像に生じる色ずれを補正する機能を有した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カラー複写機やカラープリンタ等においては、フルカラー画像を形成するための画像形成装置として、いわゆるタンデム方式を採用したものが広く用いられている。タンデム方式の画像形成装置とは、例えばC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(黒)といった各色成分に対応した複数の感光体ドラムを、無端の像担持体である中間転写体ベルトに沿って配列し、各色成分のトナー像を各感光体ドラム上から順次中間転写体ベルト上に転写して重ね合わせた後に、その合成トナー像を記録用紙上へ転写するように構成されたものである。
【0003】
このようなタンデム方式の画像形成装置では、複数の色成分画像を順次合成してカラー画像を形成するために、中間転写体ベルトの伸びまたは感光体ドラムの配置位置のずれ等に起因して、形成後のカラー画像に各色成分画像の色ずれ(以下、単に「色ずれ」という)が生じるおそれがある。このことから、タンデム方式の画像形成装置では、例えば中間転写体ベルト上への各色成分のレジストマーク形成およびその形成位置のセンサ検知を通じて色ずれ発生量を検出し、その色ずれ発生量を例えば中間転写体ベルトの移動速度調整を通じて補正するといったこと(以下、これらの処理を「色ずれ補正」という)が一般的に行われている。
【0004】
具体的には、例えば特開平8−272936号公報に開示されているように、装置内の温度変化が一定値を超えると、中間転写体ベルトに伸びが生じている可能性が高いことから、色ずれ補正の処理を行うように構成された画像形成装置がある。また、例えば特開平11−95628号公報に開示されているように、温度変化だけでなく、装置前面カバー等の開閉があった場合にも、紙詰まり除去等の保守作業に伴って感光体ドラムの位置ずれ等が生じている可能性が高いことから、色ずれ補正の処理を行うように構成された画像形成装置がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の画像形成装置では、色ずれ補正を行うのにあたって、以下に述べるような問題が生じてしまうことが考えられる。
【0006】
通常、装置内の温度変化やカバー開閉の検知は、専用のセンサを用いて行われる。そのため、装置への電源投入がなされていない状態では、装置内の温度変化やカバー開閉を検知することができない。したがって、例えばメンテナンスのため電源オフ状態でカバーが開けられてドラム交換作業等が行われた場合には、色ずれが起こる可能性が高いにも拘わらず、そのことが検知されないため、色ずれ補正の処理を行わないことになってしまう。
【0007】
このような要因による色ずれの発生を防止するためには、装置への電源投入があった場合には、その時点で必ず色ずれ補正の処理を行うようにすることが考えられる。このことは、消費電力削減のためにいわゆるスリープモード(擬似的に電源オフ状態と同様の状態となるモード)を採用した画像形成装置において、そのスリープモードからの復帰時にも同様のことがいえる。つまり、色ずれの発生を確実に防止するためには、装置内の温度変化発生時やカバー開閉があったときのみならず、装置への電源投入時およびスリープモードからの復帰時にも、その都度色ずれ補正の処理を行う必要がある。
【0008】
ところが、電源投入時およびスリープモードからの復帰時に必ず色ずれ補正の処理を行うようにすると、温度変化の発生やカバー開閉がなかった場合、すなわち色ずれ発生の可能性がない場合にも色ずれ補正の処理を行うことになる。したがって、その分だけ感光体ドラムの寿命を縮めたり、トナーを余分に消費してしまうといった事態を招いてしまう。さらには、プリント可能になるまでに多くの時間を要したり、1枚目の記録用紙への画像出力が迅速に行えない、といった不便さも生じてしまう。
【0009】
そこで、本発明は、色ずれの発生を確実に防止しつつ、不要と考えられる場合には色ずれ補正の処理を行わないようにすることで、長寿命化および迅速な出力を実現することのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために案出された画像形成装置で、複数の色成分画像の合成結果であるカラー画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段に起因して前記カラー画像に生じる色ずれを補正する補正手段と、装置非稼働状態時での装置内温度を測定する検知手段と、前記検知手段による検知結果を不揮発的に記録する検知結果記録手段と、装置非稼働状態から装置稼働状態への遷移時に、前記検知結果記録手段による記録結果を基に装置内の温度変化が予め設定された規定値を超えているか否かを判断し、当該温度変化が当該規定値を超えていれば、前記補正手段に色ずれの補正を行うことを指示する判断手段とを備え、前記検知手段は、装置非稼働状態時でのカバーの開閉を認識する機能を備えており、前記判断手段は、装置非稼働状態から装置稼働状態への遷移時に、前記検知結果記録手段による記録結果を基に、カバーが開けられた記録が残っているか否かを検出部材の羽部分がフォトセンサを遮っているか否かで判断し、当該カバーが開けられた記録が残っているか、または当該カバーが開けられた記録が残っていなくても装置内の温度変化が予め設定された規定値を超えていると、前記補正手段に色ずれの補正を行うことを指示することを特徴とするものである。
【0011】
上記構成の画像形成装置によれば、画像形成手段が複数の色成分画像を合成してカラー画像を形成する。ここで、カラー画像の形成とは、例えば記録用紙上への画像形成のみならず、画像データとしての形成(原稿画像の画像データ化)をも含むものとする。この画像形成手段に起因する色ずれ、例えば画像形成手段の構成部品の変形や位置ずれによって生じる色ずれは、補正手段がその補正を行う。その一方で、上記構成の画像形成装置では、装置非稼働状態時での装置内温度を検知手段が検知する。ここで、装置非稼働状態時とは、装置が稼働し得る状態になっていない時、具体的には例えば電源未投入時および擬似的にこれと同様の状態になっている時をいう。そして、この検知手段による検知結果は、検知結果記録手段によって不揮発的に記録される。すなわち、装置非稼働状態であっても、検知結果記録手段には、検知手段による検知結果が記録され、その記録状態が保持される。したがって、上記構成の画像形成装置では、補正手段に色ずれの補正を行わせるか否かを判断を、判断手段が装置非稼働状態から装置稼働状態への遷移時に検知結果記録手段による記録結果を基にして装置内の温度変化が予め設定された規定値を超えているか否かに応じて行うことから、その判断結果に装置非稼働状態時における装置内の温度変化が反映されることになる。さらに詳しくは、装置非稼働状態から装置稼働状態への遷移時に、前記検知結果記録手段による記録結果を基に、カバーが開けられた記録が残っているか否かを検出部材の羽部分がフォトセンサを遮っているか否かで判断し、当該カバーが開けられた記録が残っているか、または当該カバーが開けられた記録が残っていなくても装置内の温度変化が予め設定された規定値を超えていると、前記補正手段に色ずれの補正を行うことを指示する。これにより、装置非稼働状態から装置稼働状態への遷移時であっても、例えばカバーが開けられていない場合や装置内の温度変化が規定値を超えておらず当該装置非稼働状態時に色ずれを発生させる事象が起きていないと考えられる場合には、補正手段による色ずれの補正を省略することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明に係る画像形成装置について説明する。ここでは、例えばカラー複写機またはカラープリンタに用いられるもので、記録用紙上にカラー画像を印刷出力する画像形成装置を例に挙げて説明する。
【0013】
図1は、本発明に係る画像形成装置における機能構成の一例を示すブロック図である。図例のように、本実施形態で説明する画像形成装置は、大別すると、コントローラ部10と、プリンタ部20と、事象検知記録部30とから構成されている。
【0014】
コントローラ部10は、例えば所定プログラムを実行するマイクロプロセッサを有してなるもので、画像形成装置全体の動作制御を行うためのものである。このコントローラ部10が行う動作制御の一例としては、プリンタ部20に対するスリープモード制御がある。すなわち、コントローラ部10では、所定時間以上プリンタ部20でのジョブ処理要求がなければ、消費電力削減のために、プリンタ部20を擬似的な電源オフ状態であるスリープモード状態に遷移させる。ただし、この状態時でもコントローラ部10には電源が投入され続ける。そして、新たなジョブ処理要求があると、コントローラ部10は、プリンタ部20をスリープモード状態から復帰させるようになっている。なお、コントローラ部10が行う動作制御がスリープモード制御に限定されないことはいうまでもない。
【0015】
プリンタ部20は、コントローラ部10による動作制御に従いつつ、記録用紙上にフルカラーの可視画像を形成して出力するものである。そのために、プリンタ部20では、画像形成部21と、色ずれ補正部22と、補正判断部23と、補正有無記録部24とを有している。
【0016】
画像形成部21は、例えばタンデム方式に対応した感光体ドラムや中間転写体ベルト等を有してなるもので、CMYKといった各色成分画像の合成結果であるカラー画像を形成するものである。この画像形成部21は、従来と略同様に構成されたものであればよい。
【0017】
色ずれ補正部22および補正判断部23は、いずれも例えば所定プログラムを実行するマイクロプロセッサによって実現されるものである。色ずれ補正部22は、画像形成部21に起因してカラー画像に生じる色ずれ、すなわち画像形成部21の構成部品の変形や位置ずれ等によって生じる色ずれについて、色ずれ補正の処理を行うよう画像形成部21に対して指示を与えるものである。この色ずれ補正部22についても、従来と略同様であるため、詳しい説明を省略する。一方、補正判断部23は、色ずれ補正部22による色ずれ補正の要否を判断するものである。この補正判断部23における補正要否の判断基準および判断タイミングについては、その詳細を後述する。
【0018】
補正有無記録部24は、例えばNVRAM(NonVolatile Random Access Memory)からなるもので、色ずれ補正部22による色ずれ補正の有無を不揮発的に記録するものである。ただし、補正有無記録部24は、必ずしも有している必要はない。
【0019】
また、事象検知記録部30は、カラー画像の色ずれを発生させる事象が起きたことを装置非稼働状態時であっても検知するとともに、その検知結果を不揮発的に記録するものである。ここで、色ずれを発生させる事象としては、画像形成部21の構成部品の変形や位置ずれの要因となり得る事象、具体的には画像形成装置内の温度変化発生、プリンタ部20を覆うカバーの開閉、画像形成装置が強い衝撃を受けた場合、画像形成装置の設置場所の移動(プリンタ部20内への振動の伝達)等の事象が挙げられる。また、装置非稼働状態時としては、画像形成装置、そのうちの特にプリンタ部20が稼働し得る状態になっていない時、具体的には画像形成装置全体への電源未投入時、プリンタ部20がスリープモードによって擬似的な電源オフ状態になっている時等が挙げられる。
【0020】
続いて、この事象検知記録部30について、さらに詳しく説明する。事象検知記録部30は、装置非稼働状態時、すなわちプリンタ部20が電源オフ状態になっている時であっても、色ずれを発生させる事象の検知を行う必要がある。つまり、プリンタ部20からの電源供給を要することなく、事象検知を行えなければならない。このことから、事象検知記録部30としては、以下に述べるような構成が考えられる。
【0021】
図2は、事象検知記録部の概略構成の第一例を示すブロック図である。図例のように、第一例の事象検知記録部30は、事象検知部31と、検知結果記録部32と、電源供給部33とによって構成することが考えられる。事象検知部31は、事象の検知を行うためのもので、例えば装置内温度を測定する温度センサ、カバーの開閉を認識するドアセンサ、装置が受けた衝撃を検知する加速度センサ等からなるものである。なお、各種センサとしては、公知のものを用いればよい。また、検知結果記録部32は、事象検知部31での検知結果を不揮発的に記録するもので、例えばNVRAMからなるものである。電源供給部33は、これら事象検知部31および検知結果記録部32に対して電源供給を行うためのもので、その電源供給をプリンタ部20とは無関係に行う電池等からなるものである。
【0022】
このような第一例の事象検知記録部30によれば、電源供給部33からの電源供給がプリンタ部20とは無関係に行われるので、事象検知部31および検知結果記録部32は、プリンタ部20が電源オフ状態になっている時であっても、色ずれを発生させる事象の検知およびその検知結果の不揮発的な記録を行うことが可能となる。
【0023】
図3は、事象検知記録部の概略構成の第二例を示す模式図である。ここで説明する第二例の事象検知記録部30は、NVRAM等の記憶装置を用いることなく、機械的に状態を覚えておくものである。例えばカバーの開閉を検知するためのものであれば、図3(a)に示すように、事象検知記録部30として、開閉を検知する対象となるカバー側に、支点34を中心に揺動自在に配され、かつ、バネ等の弾性材35によって一方に付勢された検出部材36を設ける。この検出部材36は、ストッパ37によってその揺動範囲が規制されている。そして、検出部材36の一端側には当該一端側の羽部分36aによって遮光され得るフォトセンサ38を配設するとともに、検出部材36の他端側には当該他端を押圧し得る偏心カム39を配設する。
【0024】
このような第二例の事象検知記録部30においては、図3(b)に示すように、色ずれ補正をした際には必ず偏心カム39を回転させて、検出部材36の他端側を押圧し、検出部材36の羽部分36aがフォトセンサ38から外れた状態となるようにしておく。このようにしておけば、カバーの開閉がなければ検出部材36の羽部分36aはフォトセンサ38から外れた状態を維持するが、カバーが開けられた場合には、図3(c)に示すように、弾性材35の付勢力によって検出部材36が初期状態に戻り、フォトセンサ38を検出部材36の羽部分36aが遮るようになる。したがって、電源が投入された時点でフォトセンサ38のよる検出結果をチェックしても、羽部分36aがフォトセンサ38を遮っていれば、装置非稼働状態の間にカバーが開けられたと認識できるようになる。
【0025】
なお、ここで、説明した事象検知記録部30は、機械的に状態を覚えておくものの一例に過ぎず、他の構成により機械的な状態記録を実現してもよいことは勿論である。
【0026】
また、事象検知記録部30としては、上述した第一例および第二例の他に、以下のような第三例も考えられる。第三例の事象検知記録部30では、事象検知部31および検知結果記録部32を用いて事象検知およびその検知結果の不揮発的な記録を行う点は第一例の場合と一致するが、これらへの電源供給を電池等からなる電源供給部33を用いて行うのではなく、これらと接続する外部装置を用いて行うようになっている。ここでいう外部装置には、装置非稼働状態の影響を受けないものを全て含む。したがって、装置非稼働状態としてスリープモード状態を例に挙げれば、その状態時で電源が投入され続けるコントローラ部10も、ここでいう外部装置に相当する。
【0027】
つまり、第三例の事象検知記録部30では、装置非稼働状態時には事象検知部31および検知結果記録部32を外部装置に監視させるようにすることで、装置非稼働状態時であっても事象検知およびその検知結果の記録を行うことが可能となるのである。そのためには、装置稼働状態では事象検知部31等の監視をプリンタ部20で行うが、装置非稼働状態となりプリンタ部20が電源オフ状態となった場合には、例えばコントローラ部10に監視主体を移すような電気的スイッチングを行うようにすればよい。したがって、単に電気的スイッチングを行うだけで装置非稼働状態時の事象検知およびその検知結果の記録が可能となるので、構成の簡素化および汎用性の確保が非常に容易となる。なお、この電気的スイッチングについては、公知技術を利用して実現すればよいため、ここではその説明を省く。
【0028】
次に、以上のように構成された画像形成装置における処理動作例、特に補正判断部23における補正要否の判断基準および判断タイミングについて、詳しく説明する。図4は、本発明に係る画像形成装置における処理動作例を示すフローチャートである。ただし、ここでは、説明の簡略化のために、色ずれを発生させる事象として温度変化発生およびカバーの開閉の2つのみを例に挙げるが、これらに限定されるものでないことはいうまでもない。
【0029】
例えば、画像形成装置への電源投入があった場合や、ジョブ処理要求に応じてプリンタ部20がスリープモード状態から復帰した場合のように、プリンタ部20の状態が装置非稼働状態から装置稼働状態へ遷移すると、その時点で、補正判断部23は、事象検知記録部30に対して、カバーが開けられた記録が残っているか否かを問い合わせる(ステップ101、以下ステップを「S」と略す)。その結果、事象検知記録部30にカバーが開けられた記録が残っていれば、例えばメンテナンスの実施により色ずれが起こる可能性が高くなっていることから、補正判断部23は、色ずれ補正を行うことを決定し、その旨を色ずれ補正部22に指示する。この指示を受けて、色ずれ補正部22は、画像形成部21を動作させて色ずれ補正の処理を実施する(S102)。
【0030】
その後、色ずれ補正の処理が完了すると、補正判断部23は、その旨を事象検知記録部30に通知し、当該事象検知記録部30に残っている記録、すなわちカバーが開けられた記録をクリアさせる(S103)。これは、事象検知記録部30での記録内容をリセットすることで、次に装置非稼働状態なった場合における事象検知に備えるためである。この事象検知記録部30における記録内容のクリアを経た後に、画像形成装置は、通常のカラー画像の印刷出力処理を行うことが可能となる。
【0031】
一方、事象検知記録部30に対する問い合わせの結果、カバーが開けられた記録が残っていなければ(S101)、続いて、補正判断部23は、事象検知記録部30に対して、画像形成装置内の温度変化が予め設定された規定値を超えているか否かを問い合わせる(S104)。その結果、温度変化が規定値を超えていれば、例えば中間転写体ベルトの熱膨張等により色ずれが起こる可能性が高くなっていることから、補正判断部23は、色ずれ補正を行うことを決定し、その旨を色ずれ補正部22に指示する。この指示を受けて、色ずれ補正部22は、画像形成部21を動作させて色ずれ補正の処理を実施する(S102)。そして、色ずれ補正の処理後に、補正判断部23は、事象検知記録部30に残っている記録、すなわち温度変化が規定値を超えてしまった記録をクリアさせる(S103)。
【0032】
また、事象検知記録部30に対する問い合わせの結果、温度変化が規定値を超えていなければ(S104)、補正判断部23は、装置非稼働状態から装置稼働状態への遷移時であっても、当該装置非稼働状態時に色ずれを発生させる事象が生じていないことから、色ずれが起こっている可能性が極めて低いと判断し、色ずれ補正を行わないと決定する。したがって、この場合には、色ずれ補正の処理(S102)および事象検知記録部30に残っている記録のクリア(S103)を経ることなく、画像形成装置が通常のカラー画像の印刷出力処理を行うことが可能となる。
【0033】
以上のように、本実施形態で説明した画像形成装置によれば、装置非稼働状態時であっても、色ずれを発生させる事象が起きると、そのことを、事象検知記録部30が検知するとともに、その検知結果を不揮発的に記録する。そして、その事象検知記録部30に記録保持された検知結果を基にして、装置非稼働状態から装置稼働状態への遷移時に、補正判断部23が色ずれ補正の要否を判断するようになっている。したがって、その判断結果に装置非稼働状態時における事象の有無が反映されることになるので、例えば当該装置非稼働状態時に色ずれを発生させる事象が起きていない場合には、装置非稼働状態から装置稼働状態への遷移時であっても、色ずれ補正の処理を省略することが可能となる。
【0034】
つまり、装置非稼働状態から装置稼働状態への遷移の都度色ずれ補正の処理を行うのではなく、色ずれ発生の可能性がない場合には色ずれ補正の処理を省略することが可能となるので、その分だけ感光体ドラムの長寿命化やトナー消費量の節約を図れるようになる。また、プリント可能になるまでの時間を短縮化でき、1枚目の記録用紙への画像出力を従来よりも迅速に行い得るようになるので、利用者が不便さを感じてしまうのを回避することができる。しかも、色ずれ補正の処理を省略しても、その省略は色ずれを発生させる事象が起きていない場合についてのものなので、色ずれの発生による出力画像の画質劣化が生じてしまうこともない。
【0035】
これらのことから、本実施形態で説明した画像形成装置によれば、色ずれの発生を確実に防止しつつ、不要と考えられる場合には色ずれ補正の処理を行わないようにすることで、長寿命化および迅速な出力を実現することができるといえる。
【0036】
ところで、本実施形態では、補正判断部23が事象検知記録部30に記録保持された検知結果のみを基にして色ずれ補正の要否を判断する場合を例に挙げて説明したが、プリンタ部20が補正有無記録部24を有している場合には、事象検知記録部30および補正有無記録部24の双方の記録保持内容を基にして補正判断部23が色ずれ補正の要否を判断するようにしてもよい。この場合、補正判断部23は、補正有無記録部24に記録保持されている色ずれ補正の有無(履歴)をも基にするので、例えば、色ずれ補正の事実が無ければ、事象検知記録部30に事象の検出結果が記録保持されていなくても、画像形成装置の最初の立ち上げ時等であることから、色ずれ補正の処理を行うことにする、といった判断が可能となる。また、例えば、色ずれ補正の事実が有り、かつ、事象検知記録部30に事象の検出結果が記録保持されていなければ、色ずれが発生している可能性が極めて低いことから、色ずれ補正を省略する、といった判断が可能となる。つまり、色ずれ補正の履歴をも基にすることで、より一層の色ずれ発生防止の確実化を図りつつ、長寿命化および出力迅速化を実現することができる。
【0037】
なお、本実施形態では、記録用紙上にカラー画像を印刷出力する画像形成装置を例に挙げて説明したが、複数の色成分画像の合成結果であるカラー画像を形成するものであれば、本発明を全く同様に適用することが考えられる。特に、本実施形態では、タンデム方式に対応した画像形成部21を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばシングルドラム方式のものであっても、複数の色成分画像を合成してカラー画像を得るものであれば、全く同様のことがいえる。また、例えば3ライン構成のCCD(Charge Coupled Device)センサで得た色成分画像を合成してカラー画像を形成するスキャナ装置であっても、走査機構の動作を通じて各ライン間で生じる色ずれを補正する機能を有したものであれば、本実施形態の場合と全く同様にして本発明を適用することが考えられる。
【0038】
また、本実施形態では、色ずれを発生させる事象、装置非稼働状態、事象検知記録部30の構成等について具体例を挙げて説明したが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形可能であることはいうまでもない。
【0039】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に係る画像処理装置によれば、装置非稼働状態時での装置内温度を検知および記録保持し、これに基づいて装置非稼働状態から装置稼働状態への遷移時における色ずれ補正の要否を判断するので、その判断結果に装置非稼働状態時における装置内の温度変化が反映され、色ずれ発生の可能性がない場合には色ずれ補正の処理を省略することが可能となる。したがって、その分だけ感光体ドラムの長寿命化やトナー消費量の節約を図れ、またプリント可能になるまでの時間を短縮化でき1枚目の記録用紙への画像出力を従来よりも迅速に行い得るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像形成装置における機能構成の一例を示すブロック図である。
【図2】 本発明に係る画像形成装置における事象検知記録部の概略構成の第一例を示すブロック図である。
【図3】 本発明に係る画像形成装置における事象検知記録部の概略構成の第二例を示す模式図であり、(a)は初期状態を示す図、(b)はカバーが閉じられた状態を示す図、(c)はその後カバーが開けられた状態を示す図である。
【図4】 本発明に係る画像形成装置における処理動作例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…コントローラ部、20…プリンタ部、21…画像形成部、22…色ずれ補正部、23…補正判断部、24…補正有無記録部、30…事象検知記録部、31…事象検知部、32…検知結果記録部、33…電源供給部、34…支点、35…弾性材、36…検出部材、36a…羽部分、37…ストッパ、38…フォトセンサ、39…偏心カム
Claims (3)
- 複数の色成分画像の合成結果であるカラー画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段に起因して前記カラー画像に生じる色ずれを補正する補正手段と、
装置非稼働状態時での装置内温度を測定する検知手段と、
前記検知手段による検知結果を不揮発的に記録する検知結果記録手段と、
装置非稼働状態から装置稼働状態への遷移時に、前記検知結果記録手段による記録結果を基に装置内の温度変化が予め設定された規定値を超えているか否かを判断し、当該温度変化が当該規定値を超えていれば、前記補正手段に色ずれの補正を行うことを指示する判断手段とを備え、
前記検知手段は、装置非稼働状態時でのカバーの開閉を認識する機能を備えており、
前記判断手段は、装置非稼働状態から装置稼働状態への遷移時に、前記検知結果記録手段による記録結果を基に、カバーが開けられた記録が残っているか否かを検出部材の羽部分がフォトセンサを遮っているか否かで判断し、当該カバーが開けられた記録が残っているか、または当該カバーが開けられた記録が残っていなくても装置内の温度変化が予め設定された規定値を超えていると、前記補正手段に色ずれの補正を行うことを指示する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記補正手段による色ずれの補正の有無を不揮発的に記録する補正有無記録手段を備えるとともに、
前記判断手段は、前記検知結果記録手段による記録結果に加えて、前記補正有無記録手段による記録結果をも基にして、前記補正手段での色ずれの補正の要否を判断するものである
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 装置非稼働状態時には前記検知手段を外部装置が監視するように構成されている
ことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
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