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JP4100285B2 - 車両用エンジン制御装置 - Google Patents
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本発明は、車両用エンジン制御装置、特に、エンジンが自動停止及び自動再始動されるアイドルストップ車両等の環境対応型車両における車両用エンジンの制御装置の技術分野に属する。
一般に、燃費の改善、エミッションの低減、騒音・振動の抑制等を図るアイドルストップ車両では、車両の停車時に、例えば車速がゼロでブレーキペダルが踏込操作されている、といった所定のエンジン停止条件が成立したときは、エンジンが自動停止され、次に、そのエンジンの自動停止状態において、所定のエンジン再始動条件が成立したときには、エンジンが自動再始動される。
その場合に、従来より、上記エンジンの再始動条件としては、特許文献1に開示されるように、ブレーキペダルが所定量を超えて開放操作(戻し操作)されたときに、運転者は発進の意思を有しているとして、エンジンが自動再始動されるのが通例であった。
特開2001−227373号公報
しかし、上記従来のエンジン再始動条件では、ブレーキペダルの開放操作をきっかけとしてエンジンが再始動されるから、エンジンが再始動されたときには車両の制動力が弱まっており、たとえそのときまだアクセルペダルが踏み込まれていなくても、エンジン出力により車両が前方に移動する可能性がある。その結果、運転者は、車両の前方移動を阻止しようとして、上記ブレーキペダルの開放操作の後、すぐにまたブレーキペダルを踏込操作することになり、運転者は、短時間のうちにブレーキペダルの開放操作と踏込操作という逆の操作を続けて行うことになって、ブレーキ操作性が低下する。そして、このようなブレーキペダルの再踏込み及びそれに伴う操作性の低下は、車両がエンジンの再始動に伴う車両の前方移動を抑制したい環境で停車しているような場合、換言すれば、車両が前方に移動すると安全性の面で好ましくない環境で停車しているような場合においてなおさら頻発する。
本発明は、上記現状に鑑み、エンジン再始動時に車両が前方移動するのを確実に防止して、運転者のブレーキ操作性を損なわないようにすることを課題とする。以下、その他の課題を含め、本発明を詳しく説明する。
すなわち、本願の請求項1に記載の発明は、少なくとも車速とブレーキ操作状態とを含む複数の車両運転状態を検出する運転状態検出手段と、該検出手段で検出された車両運転状態から車両停車時に所定のエンジン停止条件が成立したと判断されるときはエンジンを自動停止させ、そのエンジン自動停止状態において所定のエンジン再始動条件が成立したと判断されるときはエンジンを自動再始動させるエンジン自動停止・再始動手段とを備える車両用エンジン制御装置であって、上記エンジン自動停止・再始動手段は、上記エンジン再始動条件として、ブレーキの踏込速度が所定速度以上でブレーキの踏込量が所定量を超えたときにエンジンを再始動させるように構成されていると共に、車両の停車時にその停車環境を検出する停車環境検出手段と、該検出手段で車両が交差点内又は横断歩道の直前で停車していると検出されたときは、検出されないときに比べて、ブレーキ踏込量の上記所定量を増大補正する所定量補正手段とを備えることを特徴とする。
次に、請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明と同様に、少なくとも車速とブレーキ操作状態とを含む複数の車両運転状態を検出する運転状態検出手段と、該検出手段で検出された車両運転状態から車両停車時に所定のエンジン停止条件が成立したと判断されるときはエンジンを自動停止させ、そのエンジン自動停止状態において所定のエンジン再始動条件が成立したと判断されるときはエンジンを自動再始動させるエンジン自動停止・再始動手段とを備える車両用エンジン制御装置であって、上記エンジン自動停止・再始動手段は、上記エンジン再始動条件として、ブレーキの踏込速度が所定速度以上でブレーキの踏込量が所定量を超えたときにエンジンを再始動させるように構成されていると共に、車両の停車時にその停車環境を検出する停車環境検出手段と、該検出手段で車両が渋滞で停車しており、かつ先行車との距離が所定距離以上であると検出されたときは、検出されないときに比べて、ブレーキ踏込量の上記所定量を減少補正する所定量補正手段とを備えることを特徴とする。
まず、上記請求項1に記載の発明によれば、エンジンの自動停止及び自動再始動が行われるアイドルストップ車両等の環境対応型車両において、エンジンの再始動条件として、ブレーキの踏込速度が所定速度以上で且つブレーキの踏込量が所定量を超えたときにエンジンが再始動されるようにしたから、エンジンが再始動されたときには車両の制動力が十分確保されており、またアクセルペダルの踏込みもないので、車両がエンジン出力により前方移動することが確実に防止される。したがって、運転者が短時間のうちにブレーキペダルの開放操作と踏込操作という逆の操作を続けて行うことが回避され、運転者のブレーキ操作性も低下しない。
なお、ここで、上記エンジンの再始動条件として、単に、ブレーキの踏込量が所定量を超えたときにエンジンが再始動されるのではなく、ブレーキの踏込速度が所定速度以上という条件を加えたのは、運転者の明確な意思を伴ったブレーキの踏込操作に限定し、運転者の無意識のうちのゆっくりとしたブレーキの踏込操作を排除するためである。後者のような場合にエンジンが再始動されると過度の違和感が生じて好ましくない。
そして、特にこの請求項1に記載の発明によれば、車両が例えば右折待ちにより交差点内で停車していたり、又は横断歩道の直前で停車しているとき、換言すれば、車両がエンジンの再始動に伴う車両の前方移動を強く抑制したい環境で停車しているときは、上記エンジン再始動条件としてのブレーキ踏込量の所定量が相対的に大きくされるから、エンジンが再始動されたときの車両の制動力がより大きくなって、車両がエンジン出力により前方移動することがより一層確実に防止される。
一方、車両が上記のような環境で停車していないときは、上記エンジン再始動条件としてのブレーキ踏込量の所定量が相対的に大きくされないから、エンジンが再始動されたときの車両の制動力が相対的に小さくなって、車両の発進応答性が確保される。
次に、上記請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様に、エンジンの自動停止及び自動再始動が行われるアイドルストップ車両等の環境対応型車両において、エンジンの再始動条件として、ブレーキの踏込速度が所定速度以上で且つブレーキの踏込量が所定量を超えたときにエンジンが再始動されるようにしたから、エンジンが再始動されたときには車両の制動力が十分確保されており、またアクセルペダルの踏込みもないので、車両がエンジン出力により前方移動することが防止される。その場合に、この請求項2に記載の発明によれば、車両が渋滞で停車しており、かつ先行車との距離が所定距離以上であるとき、換言すれば、車両がエンジンの再始動に伴う車両の前方移動を強く抑制するまでもない環境で停車しているときは、上記エンジン再始動条件としてのブレーキ踏込量の所定量が相対的に小さくされるから、エンジンが再始動されたときの車両の制動力が相対的に小さくなって、車両の発進応答性が確保される。
以下、発明を実施するための最良の形態を通して、本発明をさらに詳しく説明する。
本実施形態においては、本発明は、図1に示す車両1に適用されている。この車両1は、アイドルストップ車両であって、車両1の停車時に、所定のエンジン停止条件J1が成立したときは、エンジン10が自動的に停止され(アイドルストップの開始・実行)、次に、そのエンジン10の自動停止状態(アイドルストップ状態)において、所定のエンジン再始動条件J2が成立したときには、エンジン10が自動的に再始動される(アイドルストップの解除)。本実施形態では、上記エンジン停止条件(アイドルストップ条件)J1は、車速がゼロで、かつブレーキペダル30が踏込操作されていることである。また、上記エンジン再始動条件(アイドルストップ解除条件)J2は、ブレーキペダル30の踏込速度が所定速度以上で且つ該ブレーキペダル30の踏込量が所定量(アイドルストップ解除閾値)を超えたことである。
上記車両1のエンジン制御用コントロールユニット20は、ブレーキペダル30の踏込量や開放量(戻し量)あるいは踏込速度や開放速度(戻し速度)等を検出するブレーキ操作量検出手段(例えば該ペダル30のストロークセンサやブレーキ圧センサ等で構成される)31、車両1の車速を検出する車速検出手段(例えば車速センサ等で構成される)32、車両1の現在位置を検出する現在位置検出手段(例えばGPS:グローバル・ポジショニング・システム等で構成される)33、車両1の周辺のインフラ情報を受信するインフラ情報受信手段(例えば専用アンテナ等で構成される)34、及び前方の先行車との車間距離を検出する車間距離検出手段(例えばミリ波レーダ等で構成される)35等から各種信号を入力する。また、エンジン制御用コントロールユニット20は、国内の地図情報を記憶する地図情報記憶手段(例えば地図ソフトを格納したCD−ROMやDVD−ROM等で構成される)40にアクセス可能であり、該記憶手段40から上記地図情報を読み込む。
エンジン制御用コントロールユニット20は、これらの各種信号および情報に基いて、アイドルストップ実行判定部21で、上記エンジン停止条件J1が成立したか否かを判定し、アイドルストップ解除判定部22で、上記エンジン再始動条件J2が成立したか否かを判定し、車両停車環境検知部23で、車両1が停車している環境を検知し、再始動条件設定部24で、上記エンジン再始動条件J2を状況に応じて変更する。そして、エンジン制御用コントロールユニット20は、これらの制御結果に基いて、エンジン10の燃料噴射弁11及び点火栓12に制御信号を出力し、また運転席前方に配置された表示装置50に表示信号を出力する。
次に、図2のフローチャートに従って、この環境対応型車両1におけるエンジン10の自動停止及び自動再始動の具体的動作の1例を説明する。まず、ステップS1で、各種信号を入力したうえで、ステップS2で、アイドルストップ中か否かを判定し、NOの場合(アイドルストップ中でない場合)は、ステップS3で、アイドルストップ条件J1が成立しているか否かを判定する。ここで、アイドルストップ条件J1は、前述したように、車速がゼロで、かつブレーキペダル30が踏込操作されていることである。その結果、NOの場合(アイドルストップ条件J1が成立していない場合)は、そのままリターンし、YESの場合(アイドルストップ条件J1が成立している場合)は、ステップS4で、アイドルストップを実行して(エンジン10の自動停止:燃料噴射停止及び点火停止)、リターンする。
一方、上記ステップS2でYESの場合(アイドルストップ中である場合)は、ステップS5で、車両1の停車環境が交差点内又は横断歩道の直前か否かを判定する。すなわち、車両1が例えば右折待ちにより交差点内で停車しているか又は横断歩道の直前で停車しているかを判定するのである。
なお、このような車両1の停車環境を判定するのは、前述したように、エンジン制御用コントロールユニット20の車両停車環境検知部23であるが、その場合に、車両停車環境検知部23は、現在位置検出手段33やインフラ情報受信手段34及び車間距離検出手段35あるいは地図情報記憶手段40等から得られた信号や情報を十分に活用する。
その結果、ステップS5の判定がYESの場合は、車両1がエンジン10の再始動に伴う前方移動を強く抑制したい環境、つまり車両1が前方に移動すると安全性の面で好ましくない環境で停車していると判断して、ステップS6で、アイドルストップ解除閾値を増大補正する。すなわち、所定の基準値に増大補正量αを加算した値をアイドルストップ解除閾値とする。
一方、上記ステップS5でNOの場合は、ステップS7で、車両1の停車環境が渋滞かつ先行車との距離が所定距離以上か否かを判定する。すなわち、車両1が渋滞で停車しており、かつ先行車との車間距離が所定距離以上開いているかを判定するのである。その結果、YESの場合は、車両1がエンジン10の再始動に伴う前方移動を強く抑制するまでもない環境で停車していると判断して、ステップS8で、アイドルストップ解除閾値を減少補正する。すなわち、所定の基準値から減少補正量βを減算した値をアイドルストップ解除閾値とする。
これらに対して、上記ステップS7でNOの場合は、車両1が通常の環境で停車していると判断する。そして、アイドルストップ解除閾値の補正を行わず、所定の基準値をそのままアイドルストップ解除閾値に採用する。
そして、いずれの場合も、ステップS9で、ブレーキペダル30の踏込速度が所定速度以上で且つ該ブレーキペダル30の踏込量が上記アイドルストップ解除閾値を超えて大きいか否かを判定する。すなわち、アイドルストップ解除条件J2が成立しているか否かを判定するのである。その結果、NOの場合(アイドルストップ条件J2が成立していない場合)は、そのままリターンし(アイドルストップの続行)、YESの場合(アイドルストップ条件J2が成立している場合)は、ステップS10で、アイドルストップを解除して(エンジン10の自動再始動:燃料噴射再開及び点火再開)、リターンする。
なお、ここで、上記アイドルストップ解除条件J2としてのブレーキペダル30の踏込速度の所定速度は、例えば、運転者が意思を持ってブレーキペダル30を踏込操作する場合のその踏込速度を予め実験的に求めておくこともできるし、またシミュレーション等で求めておくことも可能である。
このように、本実施形態では、ステップS9〜S10から明らかなように、エンジン再始動条件J2として、ブレーキペダル30の踏込速度が所定速度以上で且つ該ブレーキペダル30の踏込量が所定のアイドルストップ解除閾値を超えたときにエンジン10が自動再始動される(図3の時刻t1)。したがって、エンジン10が再始動されたときには車両1の制動力が十分確保されている。しかも、ブレーキペダル30が踏み込まれているのであるから、アクセルペダル(図示せず)が同時に踏み込まれているということもない。よって、車両1がエンジン10の出力により前方に移動することが確実に防止される。その結果、運転者が短時間のうちにブレーキペダル30の開放操作と踏込操作という逆の操作を続けて行うことが回避され、運転者のブレーキペダル30の操作性も低下しない。
また、ステップS5〜S6から明らかなように、車両1がエンジン10の再始動に伴う前方移動を抑制したい環境で停車しているときは、エンジン再始動条件J2としてのアイドルストップ解除閾値が増大補正される。したがって、エンジン10が再始動されたときの車両1の制動力がより大きくなって、車両1がエンジン10の出力により前方移動することがより一層確実に防止される。
一方、ステップS7〜S8から明らかなように、車両1がエンジン10の再始動に伴う前方移動を強く抑制するまでもない環境で停車しているときは、車両1が前方に移動しても安全性の面でそれほど重大な結果を及ぼさないので、エンジン再始動条件J2としてのアイドルストップ解除閾値が減少補正される。したがって、エンジン10が再始動されたときの車両1の制動力が相対的に小さくなって、車両1の発進応答性が確保される。
そして、車両1の停車環境が通常の停車環境であるときは、エンジン再始動条件J2としてのアイドルストップ解除閾値が増大補正も減少補正もされない(ステップS6,S8をスキップ)。したがって、アイドルストップ解除閾値がむやみに大きくされて、車両1の発進応答性が徒に損なわれる、といった不具合が回避される。
次に、図4のフローチャートに従って、本発明の実施形態に関連する環境対応型車両1におけるエンジン10の自動停止及び自動再始動の動作例を説明する。まず、ステップS21で、各種信号を入力したうえで、ステップS22で、アイドルストップ中か否かを判定し、NOの場合(アイドルストップ中でない場合)は、ステップS23で、アイドルストップ条件J1が成立しているか否かを判定する。ここで、アイドルストップ条件J1は、前述したように、車速がゼロで、かつブレーキペダル30が踏込操作されていることである。その結果、NOの場合(アイドルストップ条件J1が成立していない場合)は、そのままリターンし、YESの場合(アイドルストップ条件J1が成立している場合)は、ステップS24で、アイドルストップを実行して(エンジン10の自動停止:燃料噴射停止及び点火停止)、リターンする。
一方、上記ステップS22でYESの場合(アイドルストップ中である場合)は、ステップS25で、車両1の停車環境がエンジン10の再始動に伴う車両1の前方移動を抑制したい環境か否か(車両1が例えば右折待ちにより交差点内で停車しているか又は横断歩道の直前で停車しているか)を判定する。その結果、YESの場合は、車両1が前方に移動すると安全性の面で好ましくないと判断して、ステップS26で、アイドルストップ解除条件として、ブレーキペダル30が踏込操作されたときにエンジン10を再始動することを採用し(解除条件J2a)、そのような内容の解除条件J2aを採用したことを表示装置50を使って視覚や聴覚を通して運転者に報知する。
なお、ここで、上記アイドルストップ解除条件として、先の制御第1例に準じて、ブレーキペダル30の踏込速度が所定速度以上で該ブレーキペダル30が踏込操作されたときにエンジン10を再始動することを採用してもよい(解除条件J2a′)。
そして、ステップS27で、ブレーキペダル30の踏込量が所定のアイドルストップ解除閾値Aを超えて大きいか否かを判定する。すなわち、アイドルストップ解除条件J2aが成立しているか否かを判定するのである。その結果、NOの場合(アイドルストップ条件J2aが成立していない場合)は、そのままリターンし(アイドルストップの続行)、YESの場合(アイドルストップ条件J2aが成立している場合)は、ステップS28で、アイドルストップを解除して(エンジン10の自動再始動:燃料噴射再開及び点火再開)、リターンする。
一方、上記ステップS25でNOの場合は、車両1が前方に移動しても安全性の面でそれほど重大な結果を及ぼさないと判断して、ステップS29で、アイドルストップ解除条件として、ブレーキペダル30が開放操作されたときにエンジン10を再始動することを採用し(解除条件J2b)、そのような内容の解除条件J2bを採用したことを表示装置50を使って視覚や聴覚を通して運転者に報知する。
そして、ステップS30で、ブレーキペダル30の開放量(戻し量)が所定のアイドルストップ解除閾値Bを超えて大きいか否かを判定する。すなわち、アイドルストップ解除条件J2bが成立しているか否かを判定するのである。その結果、NOの場合(アイドルストップ条件J2bが成立していない場合)は、そのままリターンし(アイドルストップの続行)、YESの場合(アイドルストップ条件J2bが成立している場合)は、ステップS28で、アイドルストップを解除して(エンジン10の自動再始動:燃料噴射再開及び点火再開)、リターンする。
このように、この動作例では、ステップS25〜S28から明らかなように、車両1がエンジン10の再始動に伴う車両1の前方移動を抑制したい環境で停車しているときは、エンジン再始動条件として、ブレーキペダル30が踏込操作されたときにエンジン10が再始動される(図5の時刻t11)。したがって、図2及び図3の実施形態の動作例と同様、エンジン10が再始動されたときには車両1の制動力が十分確保されている。しかも、ブレーキペダル30が踏み込まれているのであるから、アクセルペダル(図示せず)が同時に踏み込まれているということもない。よって、車両1がエンジン10の出力により前方に移動することが確実に防止される。その結果、運転者が短時間のうちにブレーキペダル30の開放操作と踏込操作という逆の操作を続けて行うことが回避され、運転者のブレーキペダル30の操作性も低下しない。
一方、ステップS25,S29〜S30,S28から明らかなように、逆に、車両1がエンジン10の再始動に伴う車両1の前方移動を抑制するまでもない環境で停車しているときは、エンジン再始動条件として、ブレーキペダル30が開放操作されたときにエンジン10が再始動される(図5の時刻t12)。したがって、この場合は、運転者の発進の意思が適切に反映されて、車両1の発進応答性が確保される。
そして、ステップS26,S29から明らかなように、いずれの場合も、車両1の停車環境に応じて変化するエンジン再始動条件J2a,J2bを運転者に報知するようにしたから、運転者は、車両1の停車環境に応じてエンジン再始動条件が変化し、実際にエンジン10の再始動のタイミングが変化することに違和感を感じることが少なくなる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明を実施するための最良の形態ではあるが、車種や使用目的等の状況に応じて、なお変更が可能なことはいうまでもない。例えば、車両の前方移動を抑制したい環境の例として、他にも、踏切の先頭待ち等を加えてもよい。
また、上記実施形態では、ブレーキペダル30を踏込操作する場合の解除閾値を、該ブレーキペダル30の踏込量そのものの値(図3のアイドルストップ解除閾値)としたが、これに限らず、車両停車時におけるブレーキペダル30の踏込量からの踏み増し量とすることも可能である。
以上のように、本発明によれば、エンジン再始動時における車両の前方移動が確実に防止されるから、運転者がブレーキペダルを再踏込みする等、ブレーキ操作性が低減することがない。本発明は、アイドルストップ車両等の環境対応型車両を含む車両用エンジン制御装置一般の技術分野において幅広い産業上の利用可能性を有する。
本発明を実施するための最良の形態に係る車両用エンジンの制御システム図である。 上記車両のエンジンの自動停止及び自動再始動の動作例を示すフローチャートである。 同動作例におけるタイムチャートである。 本発明に関連する車両のエンジンの自動停止及び自動再始動の動作例を示すフローチャートである。 同動作例におけるタイムチャートである。
符号の説明
1 アイドルストップ車両(環境対応型車両)
10 エンジン
20 エンジン制御用コントロールユニット(エンジン自動停止・再始動手段)
21 アイドルストップ実行判定部
22 アイドルストップ解除判定部
23 車両停車環境検知部(停車環境検出手段)
24 再始動条件設定部(所定量補正手段)
30 ブレーキペダル
31 ブレーキ操作量検出手段(運転状態検出手段)
32 車速検出手段(運転状態検出手段)
33 現在位置検出手段
34 インフラ情報受信手段
35 車間距離検出手段
40 地図情報記憶手段
50 表示装置(報知手段)

Claims (2)

  1. 少なくとも車速とブレーキ操作状態とを含む複数の車両運転状態を検出する運転状態検出手段と、該検出手段で検出された車両運転状態から車両停車時に所定のエンジン停止条件が成立したと判断されるときはエンジンを自動停止させ、そのエンジン自動停止状態において所定のエンジン再始動条件が成立したと判断されるときはエンジンを自動再始動させるエンジン自動停止・再始動手段とを備える車両用エンジン制御装置であって、上記エンジン自動停止・再始動手段は、上記エンジン再始動条件として、ブレーキの踏込み速度が所定速度以上でブレーキの踏込量が所定量を超えたときにエンジンを再始動させるように構成されていると共に、車両の停車時にその停車環境を検出する停車環境検出手段と、該検出手段で車両が交差点内又は横断歩道の直前で停車していると検出されたときは、検出されないときに比べて、ブレーキ踏込量の上記所定量を増大補正する所定量補正手段とを備えることを特徴とする車両用エンジン制御装置。
  2. 少なくとも車速とブレーキ操作状態とを含む複数の車両運転状態を検出する運転状態検出手段と、該検出手段で検出された車両運転状態から車両停車時に所定のエンジン停止条件が成立したと判断されるときはエンジンを自動停止させ、そのエンジン自動停止状態において所定のエンジン再始動条件が成立したと判断されるときはエンジンを自動再始動させるエンジン自動停止・再始動手段とを備える車両用エンジン制御装置であって、上記エンジン自動停止・再始動手段は、上記エンジン再始動条件として、ブレーキの踏込み速度が所定速度以上でブレーキの踏込量が所定量を超えたときにエンジンを再始動させるように構成されていると共に、車両の停車時にその停車環境を検出する停車環境検出手段と、該検出手段で車両が渋滞で停車しており、かつ先行車との距離が所定距離以上であると検出されたときは、検出されないときに比べて、ブレーキ踏込量の上記所定量を減少補正する所定量補正手段とを備えることを特徴とする車両用エンジン制御装置。
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