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JP4100491B2 - 半導体微粒子層、光電変換素子及び光電池 - Google Patents
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JP4100491B2 - 半導体微粒子層、光電変換素子及び光電池 - Google Patents

半導体微粒子層、光電変換素子及び光電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体微粒子層の作製方法及びこの方法によって作製された半導体微粒子層に関し、更に該半導体微粒子層を用いた光電変換素子及び光電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
光電変換素子は各種光センサー、複写機、光発電装置等に用いられている。光電変換素子には金属を用いたもの、半導体を用いたもの、有機顔料や色素を用いたもの、これらを組み合わせて用いたもの等があり、様々な方式が実用化されている。
【0003】
米国特許4927721号、同4684537号、同5084365号、同5350644号、同5463057号、同5525440号、WO98/50393号、特開平7-249790号及び特表平10-504521号には、色素によって増感した半導体微粒子を用いた光電変換素子(以下、「色素増感光電変換素子」と称する)並びにこれを作製するための材料及び製造技術が開示されている。色素増感光電変換素子の利点は、二酸化チタン等の安価な酸化物半導体を高純度に精製することなく用いることができるため比較的安価に製造できる点にある。
半導体微粒子として二酸化チタンを用いる場合、この半導体微粒子の作製方法としては、ゾル−ゲル法、ゲル−ゾル法、塩化物の酸水素塩中での高温加水分解法、清野学の「酸化チタン 物性と応用技術」技報堂出版(1997年)に記載の硫酸法及び塩素法等が知られている。ゾル−ゲル法としては、Barbeらのジャーナル・オブ・アメリカン・セラミック・ソサエティー, 第80巻, 第12号, 3157〜3171頁(1997年)に記載の方法や、Burnsideらのケミストリー・オブ・マテリアルズ, 第10巻, 第9号, 2419〜2425頁に記載の方法が知られている。
【0004】
色素増感光電変換素子を作製する際、通常は上記のような方法で得た半導体微粒子を導電性支持体上に製膜して半導体微粒子層を形成する。製膜方法としては、半導体微粒子の分散液又はコロイド溶液を導電性支持体上に塗布する方法、印刷法、電解析出法、電着法等がよく知られており、分散液を用いた湿式の製膜法が特に一般的である。
半導体微粒子の分散液は半導体微粒子と分散媒を含む。通常、分散液の粘度を調節したり半導体微粒子層の空隙率をコントロールする目的で、分散液に分散助剤を添加してもよい。分散助剤としてはポリエチレングリコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のポリマー、界面活性剤、酸、キレート剤等が使用できる。しかしながら、このような分散助剤を使用して作製した半導体微粒子層を用いた色素増感光電変換素子は、変換効率が必ずしも十分に高いとは限らず、なお一層の変換効率向上が望まれている。
【0005】
一方、半導体微粒子層の空隙率を高めて半導体微粒子層中の抵抗を低減させることは、電解質の拡散性向上に繋がり、特に非有機溶媒系電解質を用いた場合には変換効率の向上のために非常に望ましい。しかしながら、空隙率の向上のために分散助剤ポリエチレングリコールの添加量を増量すると、半導体微粒子層を形成した際にクラックが生じてしまうという問題があり、添加量の増加には限界がある。また、ヒドロキシエチルセルロースやカルボキシメチルセルロースのように多数の水酸基を有するポリマーの場合、半導体微粒子間の接合力が強いためにクラックは生じ難いが、少量の添加でも分散液の高粘度化が著しく、更に溶解性が乏しいため添加量の許容範囲が狭いため、空隙率を高める目的には適さない。このような状況下、高い空隙率及び膜強度を有する半導体微粒子層を形成するために好適に使用できる分散助剤の開発が強く望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高い空隙率及び膜強度を有する半導体微粒子層を作製する方法、この方法で作製された半導体微粒子層、並びに該半導体微粒子層を用いた光電変換素子及び光電池を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、シクロデキストリン類を半導体微粒子の分散液に添加することによって、高い空隙率及び膜強度を有する半導体微粒子層が得られることを発見し、本発明に想到した。
【0008】
即ち、本発明の半導体微粒子層の作製方法は、半導体微粒子及びポリシクロデキストリンを含有する分散液を用いることを特徴とする。また本発明の半導体微粒子層は当該方法によって作製できる。
【0009】
本発明の光電変換素子の作製方法は、上記本発明の半導体微粒子層に色素を吸着させることを特徴とする。また、本発明の光電変換素子はこの方法で作製されたものであり、本発明の光電池はかかる光電変換素子を用いたものである。
【0010】
本発明で使用するポリシクロデキストリンは、α、β又はγ-シクロデキストリンをエピクロロヒドリンで架橋したポリシクロデキストリン、並びにα、β又はγ-シクロデキストリンと下記一般式(I)で表される化合物を50:1〜1:50のモル比で混合して得られる化合物が好ましい
MXn ・・・(I)
一般式(I)中、Mは周期律表の第3〜6族及び第12〜15族のいずれかに属する元素を表し、好ましくはチタンを表す。Xはハロゲン又はアルコキシ基を表し、nは2〜6の整数を表す。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明では、半導体微粒子層を形成する際に半導体微粒子の分散液中にシクロデキストリン類(ポリシクロデキストリンを必須に含む)を分散助剤として添加することによって、高い空隙率と膜強度を両立した半導体微粒子層を作製する。本発明の半導体微粒子層は、光電変換素子の感光層、光触媒(例えば抗菌剤等)等に使用可能である。また、本発明の光電変換素子は該半導体微粒子層に色素を吸着してなる感光層を有し優れた変換効率を示す。本発明の光電池はこの光電変換素子を用いたものである。以下、本発明で使用するシクロデキストリン類、並びに本発明の半導体微粒子層、光電変換素子及び光電池について詳細に説明する。
【0012】
[I]シクロデキストリン類
本発明で用いるシクロデキストリン類とは5つ以上の単糖が環状に連結した化合物を指し、シクロデキストリン類の単糖の種類(グルコース、ガラクトース、マンノース等)、単糖の光学純度(D体とL体の比率)、連結の仕様(α-グリコシド結合、β-グリコシド結合、2価以上の連結基を介した結合等)、環の大きさ等は特に限定されない。
【0013】
代表的なシクロデキストリン類として、6、7又は8つのグルコース環が環状にα-グリコシド連結した化合物(α、β又はγ-シクロデキストリン)がある。また、これらのシクロデキストリンから合成される化合物もシクロデキストリン類として使用でき、その例としてはシクロデキストリンを修飾した化合物(修飾シクロデキストリン)、シクロデキストリンを連結基によって架橋したポリマー(ポリシクロデキストリン)、シクロデキストリンの環内に他の化合物を包接させた化合物(包接シクロデキストリン)等が挙げられる。ポリシクロデキストリンを必須に含有し、その他のシクロデキストリン類の中でも、α、β及びγ-シクロデキストリン、修飾シクロデキストリン、並びに包接シクロデキストリンを含有するのが好ましい。
【0014】
上記修飾シクロデキストリンは、α、β又はγ-シクロデキストリンの水酸基等を修飾基で置換した化合物である。置換方法は特に限定されず、例えば、水酸基を保護基で保護するする方法、水酸基を酸化してアルデヒド基やカルボン酸基とした後に修飾基を導入する方法、水酸基を脱離基に変換(p-トルエンスルホニル化等)した後に求核置換反応で修飾基を導入する方法等が好ましい。特に好ましい修飾シクロデキストリンとして、水酸基を置換又は無置換のアルキル基(メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基等)で保護した化合物等が挙げられるが、少なくとも1つの水酸基が残っていることが好ましい。
【0015】
上記ポリシクロデキストリンは、α、β又はγ-シクロデキストリンを連結基によって連結した化合物であり、重合度等については特に限定は無い。連結に用いる架橋剤の種類や価数は特に限定されず、その例としては、置換又は無置換のアルキレン基(エチレン基、2-ヒドロキシプロピレン基等)を形成する架橋剤(例えばジヨードエタン、エピクロロヒドリン等)、置換又は無置換のフェニレン基やヘテロ環基(トリアジン環基、ピリミジン環基等)を形成する架橋剤(例えばトリクロロトリアジン等)、水酸基と容易に反応する金属アルコキシドや金属ハライドのような架橋剤(例えば下記一般式(I)で表される架橋剤等)等が挙げられる。
MXn ・・・(I)
【0016】
一般式(I)中、Mは周期律表の第3〜6族のいずれかに属する元素(スカンジウム、イットリウム、ランタノイド類、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン等)又は第12〜15族のいずれかに属する元素(亜鉛、アルミニウム、ガリウム、インジウム、ゲルマニウム、スズ、アンチモン、ビスマス等)を表し、好ましくはチタンである。また、Xはハロゲン(F、Cl、Br、I等)又はアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等)を表し、好ましくはアルコキシ基である。nは2〜6の整数を表し、Mの価数に応じて決定される。
【0017】
上記架橋剤の中でも、置換又は無置換のアルキレン基を形成する架橋剤及び一般式(I)で表される架橋剤が好ましく、エピクロロヒドリン及びテトラエトキシチタンがより好ましく、エピクロロヒドリンが特に好ましい。
【0018】
α、β又はγ-シクロデキストリンと架橋剤を混合して架橋する際のモル比(シクロデキストリン:架橋剤)は、好ましくは50:1〜1:50であり、より好ましくは1:20〜2:1である。ポリシクロデキストリンはシクロデキストリンと架橋剤を通常15〜250℃で5分〜24時間程度、好ましくは50〜120℃で30〜180分混合することで容易に合成でき、また容易に入手できるものもある。
【0019】
好ましいポリシクロデキストリンの具体例として、下記表1に示すシクロデキストリンと架橋剤を、表1に示すモル比(シクロデキストリン:架橋剤)で混合して得られる化合物(1)〜(26)を示すが、本発明はそれらにより限定されない。なお、化合物(1)は東京化成製ポリ-β-シクロデキストリンである。
【0020】
【表1】
Figure 0004100491
【0021】
上記包接シクロデキストリンは、シクロデキストリン類(修飾シクロデキストリンやポリシクロデキストリンを含む)の環内に他の化合物を包接させた化合物である。包接される化合物は特に限定されず、置換又は無置換の脂肪族炭化水素、ポリエーテル類、アリール化合物及びヘテロ環化合物等が使用できる。好ましい包接シクロデキストリンとして、ポリ-β-シクロデキストリンにポリエチレングリコール20000を包接させた化合物が挙げられる。
【0022】
[II]半導体微粒子層
本発明の半導体微粒子層を光電変換素子の導電性支持体等の上に形成する際には、半導体微粒子を含有する分散液(又はコロイド溶液)を塗布する方法の他、ゾル−ゲル法等を使用することもできる。光電変換素子の量産化、半導体微粒子を含有する分散液の物性、導電性支持体の融通性等を考慮すると、湿式の製膜方法を用いるのが比較的望ましい。湿式の製膜方法としては、塗布法、印刷法、電解析出法及び電着法が代表的である。また、金属を酸化する方法、金属溶液から配位子交換等で液相にて析出させる方法(LPD法)、スパッタ等で蒸着する方法、CVD法、或いは加温した基板上に熱分解する金属酸化物プレカーサーを吹き付けて金属酸化物を形成するSPD法を利用することもできる。
【0023】
半導体微粒子の分散液を作製する方法としては、ゾル−ゲル法、乳鉢ですり潰す方法、ミルを使って粉砕しながら分散する方法、半導体を合成する際に溶媒中で微粒子として析出させそのまま使用する方法等が挙げられる。半導体微粒子の種類は特に限定されない。本発明の半導体微粒子層を光電変換素子に用いる場合の、半導体の好ましい態様については後述する。分散液に用いる分散媒は、水又は各種有機溶媒(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、シトロネロール、ターピネオール、ジクロロメタン、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル等)であってよい。
【0024】
本発明では、半導体微粒子を分散媒に分散する際に、分散助剤として上記シクロデキストリン類を添加する。シクロデキストリン類の添加量は、分散液全体に対して好ましくは0.01〜30質量%、より好ましくは0.1〜20質量%、特に好ましくは0.5〜10質量%とする。また、必要に応じてポリエチレングリコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのようなポリマー、界面活性剤、酸、キレート剤等を分散助剤として更に添加してもよいが、これらの添加量はシクロデキストリン類と同量以下であることが好ましい。
【0025】
好ましい塗布方法の例としては、アプリケーション系としてローラ法、ディップ法等、メータリング系としてエアーナイフ法、ブレード法等、またアプリケーションとメータリングを同一部分にできるものとして特公昭58-4589号に開示されているワイヤーバー法、米国特許2681294号、同2761419号、同2761791号等に記載のスライドホッパー法、エクストルージョン法、カーテン法等が挙げられる。また汎用機としてスピン法やスプレー法も好ましい。湿式印刷方法としては凸版、オフセット及びグラビアの三大印刷法をはじめ、凹版、ゴム版、スクリーン印刷等が好ましい。これらの中から液粘度やウェット厚さに応じて塗布方法を選択してよい。
【0026】
半導体微粒子層は単層に限定されず、粒径の違った半導体微粒子の分散液を多層塗布したり、種類が異なる半導体微粒子(或いは異なるバインダー、添加剤等)を含有する層を多層塗布したりすることもできる。一度の塗布で膜厚が足りない場合にも多層塗布は有効である。
【0027】
本発明の半導体微粒子層を光電変換素子に用いる場合、一般に半導体微粒子層の厚さ(感光層の厚さと同じ)が厚くなるほど単位投影面積当たりの担持色素量が増えるため光の捕獲率が高くなるが、生成した電子の拡散距離が増すため電荷再結合によるロスも大きくなる。従って光電変換素子の半導体微粒子層の好ましい厚さは0.1〜100μmである。本発明の光電変換素子を光電池に用いる場合、半導体微粒子層の厚さは好ましくは1〜30μm、より好ましくは2〜25μmである。導電性支持体1m2当たりの半導体微粒子の塗布量は、好ましくは0.5〜100g、より好ましくは3〜50gである。
【0028】
半導体微粒子層の空隙率とは、単位体積中の半導体微粒子の非占有率を表す。従ってその値は、膜厚と単位面積当たりの半導体の塗布質量及びその比重から求めることができる。好ましい空隙率は上記好ましい厚さと好ましい塗布量から求められ、具体的には40〜80%が好ましく、50〜70%がより好ましい。
【0029】
半導体微粒子層の空隙率が高いほど電解質の拡散性が向上する。特に、溶媒を含まない溶融塩電解質組成物を用いる場合、空隙率が高いことは非常に好ましい。しかしながら、空隙率が高いほど半導体微粒子間の接合度合いが少なくなり膜の強度が低下するため空隙率には上記のような好ましい範囲がある。膜強度に関しては種々の評価法があるが、簡便な方法として、市販の粘着テープを膜の全面に貼り付け、剥がした後の質量変化等で比較評価する方法があり、その質量変化が小さいほど膜の強度が強く好ましい。
【0030】
半導体微粒子を導電性支持体等の上に塗布した後、半導体微粒子同士を電子的に接触させるとともに塗膜強度や導電性支持体との密着性を向上させるために、加熱処理するのが好ましい。加熱処理における加熱温度は好ましくは40〜700℃であり、より好ましくは100〜600℃である。また加熱時間は10分〜10時間程度である。ポリマーフィルムのように融点や軟化点の低い基板を用いる場合、高温処理は基板の劣化を招くため好ましくない。またコストの観点からもできる限り低温(例えば50〜350℃)で加熱処理を行うのが好ましい。低温化は5nm以下の小さい半導体微粒子や鉱酸、金属酸化物プレカーサーの存在下での加熱処理等により可能となり、また、紫外線、赤外線、マイクロ波等の照射や電界、超音波を印加することにより行うこともできる。同時に不要な有機物等を除去する目的で、上記の照射や印加のほか加熱、減圧、酸素プラズマ処理、純水洗浄、溶剤洗浄、ガス洗浄等を適宜組み合わせて併用することが好ましい。
【0031】
加熱処理後、半導体微粒子の表面積を増大させたり、半導体微粒子近傍の純度を高め、色素から半導体微粒子への電子注入効率を高める目的で、例えば四塩化チタン水溶液を用いた化学メッキ処理や三塩化チタン水溶液を用いた電気化学的メッキ処理を行ってもよい。また、半導体微粒子から電荷輸送層へ逆電流が流れるのを防止する目的で、粒子表面に色素以外の電子電導性の低い有機物を吸着させることも有効である。吸着させる有機物としては疎水性基を持つものが好ましい。
【0032】
半導体微粒子層は、多くの色素を吸着することができるように大きい表面積を有することが好ましい。半導体微粒子層を導電性支持体上に塗布した状態での表面積は投影面積に対して10倍以上であるのが好ましく、100倍以上であるのがより好ましい。この上限は特に制限はないが、通常1000倍程度である。
【0033】
[III]光電変換素子
本発明の光電変換素子は、好ましくは図1に示すように導電層10、感光層20、電荷輸送層30及び対極導電層40をこの順に積層してなり、感光層20を色素22によって増感した半導体微粒子21とこの半導体微粒子21の間の空隙に浸透した電荷輸送材料23とから構成する。感光層20は上述した本発明の半導体微粒子層に色素22を吸着させて形成する。感光層20中の電荷輸送材料23は通常、電荷輸送層30に用いる材料と同じものである。導電層10と感光層20の間には下塗り層60を設けてもよい。また、光電変換素子に強度を付与するために、導電層10及び/又は対極導電層40の下地として基板50を設けてもよい。本発明では、導電層10及び任意で設ける基板50からなる層を「導電性支持体」、対極導電層40及び任意で設ける基板50からなる層を「対極」と呼ぶ。なお、図1中の導電層10、対極導電層40、基板50はそれぞれ透明導電層10a、透明対極導電層40a、透明基板50aであってもよい。このような光電変換素子を電気的仕事(発電)をさせるために外部負荷に接続したものが光電池であり、光学的情報のセンシングを目的に作られたものが光センサーである。
【0034】
図1に示す光電変換素子において、半導体微粒子がn型である場合、色素22により増感した半導体微粒子21を含む感光層20に入射した光は色素22等を励起し、励起された色素22等中の高エネルギーの電子は半導体微粒子21の伝導帯に渡され、更に拡散して導電層10に到達する。このとき色素22は酸化体となっている。光電池においては、導電層10中の電子が外部回路で仕事をしながら対極導電層40及び電荷輸送層30を経て色素22の酸化体に戻り、色素22が再生する。感光層20は負極(光アノード)として働き、対極導電層40は正極として働く。それぞれの層の境界(例えば導電層10と感光層20との境界、感光層20と電荷輸送層30との境界、電荷輸送層30と対極導電層40との境界等)では、各層の構成成分同士が相互に拡散混合していてもよい。以下各層について詳細に説明する。
【0035】
(A)導電性支持体
導電性支持体は(1)導電層の単層又は(2)導電層及び基板の2層からなる。(1)の場合、導電層の材料としては、導電層の強度や密封性を十分に保つことができ、且つ導電性を有するもの(例えば白金、金、銀、銅、亜鉛、チタン、アルミニウム、これらを含む合金のような金属材料等)を用いることができる。(2)の場合、感光層側に導電剤を含む導電層を有する基板を導電性支持体として使用することができる。好ましい導電剤の例としては金属(白金、金、銀、銅、亜鉛、チタン、アルミニウム、インジウム、これらを含む合金等)、炭素及び導電性金属酸化物(インジウム−スズ複合酸化物、酸化スズにフッ素又はアンチモンをドープしたもの等)が挙げられる。導電層の厚さは好ましくは0.02〜10μm程度である。
【0036】
導電性支持体の表面抵抗は低い程好ましい。この表面抵抗は好ましくは50Ω/□以下であり、より好ましくは20Ω/□以下である。
【0037】
導電性支持体側から光を照射する場合には、導電性支持体は実質的に透明であるのが好ましい。実質的に透明であるとは、可視〜近赤外領域(400〜1200nm)の光の一部又は全域において光の透過率が10%以上であることを意味する。この透過率は好ましくは50%以上、特に好ましくは80%以上である。特に、感光層が感度を有する波長域の光の透過率が高いことが好ましい。
【0038】
透明導電性支持体としては、ガラス、プラスチック等からなる透明基板の表面に導電性金属酸化物からなる透明導電層を塗布、蒸着等により形成したものが好ましく使用できる。透明導電層をなす好ましい材料の例としては、フッ素又はアンチモンをドーピングした二酸化スズ、インジウム−スズ酸化物(ITO)等が挙げられる。透明基板としては、コストと強度の点で有利なソーダガラス、アルカリ溶出の影響の無い無アルカリガラス等からなるガラス基板や、透明ポリマーフィルム等が使用できる。透明ポリマーフィルムをなす材料の例としては、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(PAr)、ポリスルフォン(PSF)、ポリエステルスルフォン(PES)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、環状ポリオレフィン、ブロム化フェノキシ樹脂等が挙げられる。十分な透明性を確保するためには、上記導電性金属酸化物の塗布量はガラス又はプラスチックの基板1m2当たり0.01〜100gとするのが好ましい。
【0039】
導電性支持体の抵抗を下げる目的で金属リードを用いるのが好ましい。金属リードは白金、金、ニッケル、チタン、アルミニウム、銅、銀等の金属からなるのが好ましい。透明基板上に金属リードを蒸着、スパッタリング等で設置し、その上に導電性の酸化スズ、ITO膜等からなる透明導電層を設けるのが好ましい。金属リード設置による入射光量の低下は、好ましくは10%以内、より好ましくは1〜5%とする。
【0040】
(B)感光層
本発明の光電変換素子において、感光層は上述した本発明の半導体微粒子層に色素を吸着させて形成する。感光層において半導体微粒子は感光体として作用し、光を吸収して電荷分離を行い電子と正孔を生ずる。色素増感した半導体微粒子では光吸収及びこれによる電子及び正孔の発生は主として色素において起こり、半導体微粒子はこの電子又は正孔を受け取り、伝達する役割を担う。
【0041】
(1)半導体
本発明の光電変換素子に用いる半導体は、単体半導体(シリコン、ゲルマニウム等)、III-V族系化合物半導体、金属カルコゲナイド(酸化物、硫化物、セレン化物、それらの複合物等)、ペロブスカイト構造を有する化合物(チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸バリウム、ニオブ酸カリウム等)等であってよい。本発明で用いる半導体は、光励起下で伝導体電子がキャリアーとなり、アノード電流を与えるn型半導体であることが好ましい。
【0042】
好ましい金属カルコゲナイドの例としては、チタン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ又はタンタルの酸化物、カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモン又はビスマスの硫化物、カドミウム又は鉛のセレン化物、カドミウムのテルル化物等が挙げられる。他の化合物半導体の例としては亜鉛、ガリウム、インジウム、カドミウム等のリン化物、ガリウム−ヒ素又は銅−インジウムのセレン化物、銅−インジウムの硫化物等が挙げられる。更には、MxOySzやM1xM2yOz(M、M1及びM2はそれぞれ金属元素を表し、x、y及びzは価数が中性になる組み合わせの数である)のような複合物も好ましく用いることができる。
【0043】
本発明の光電変換素子に用いる半導体は、好ましくはSi、TiO2、SnO2、Fe2O3、WO3、ZnO、Nb2O5、CdS、ZnS、PbS、Bi2S3、CdSe、CdTe、SrTiO3、GaP、InP、GaAs、CuInS2又はCuInSe2であり、より好ましくはTiO2、ZnO、SnO2、Fe2O3、WO3、Nb2O5、CdS、PbS、CdSe、SrTiO3、InP、GaAs、CuInS2又はCuInSe2であり、特に好ましくはTiO2又はNb2O5であり、最も好ましくはTiO2である。TiO2の中でもアナターゼ型結晶を70%以上含むTiO2が好ましく、100%アナターゼ型結晶のTiO2が特に好ましい。また、これらの半導体中の電子電導性を上げる目的で金属をドープすることも有効である。ドープする金属としては2又は3価の金属が好ましい。半導体から電荷輸送層へ逆電流が流れるのを防止する目的で、半導体に1価の金属をドープすることも有効である。
【0044】
本発明に用いる半導体は単結晶でも多結晶でもよいが、製造コスト、原材料確保、エネルギーペイバックタイム等の観点からは多結晶が好ましく、半導体微粒子からなる多孔質膜が特に好ましい。また、一部アモルファス部分を含んでいてもよい。
【0045】
半導体微粒子の粒径は一般にnm〜μmのオーダーであるが、投影面積を円に換算したときの直径から求めた一次粒子の平均粒径は好ましくは5〜200nm、より好ましくは8〜100nmである。また、分散液中の半導体微粒子(二次粒子)の平均粒径は好ましくは0.01〜30μmである。粒径分布の異なる2種類以上の半導体微粒子を混合して用いてもよく、この場合、小さい粒子の平均粒径は好ましくは25nm以下であり、より好ましくは10nm以下である。入射光を散乱させて光捕獲率を向上させる目的で、粒径の大きな、例えば100〜300nm程度の半導体粒子を混合することも好ましい。
【0046】
種類の異なる2種以上の半導体微粒子を混合して用いてもよい。2種以上の半導体微粒子を混合して使用する場合、一方はTiO2、ZnO、Nb2O5又はSrTiO3であることが好ましい。また他方はSnO2、Fe2O3又はWO3であることが好ましい。さらに好ましい組み合わせとしては、ZnOとSnO2、ZnOとWO3、ZnOとSnO2とWO3等の組み合わせを挙げることができる。2種以上の半導体微粒子を混合して用いる場合、それぞれの粒径が異なっていてもよい。特に上記TiO2、ZnO、Nb2O5又はSrTiO3の粒径が大きく、SnO2、Fe2O3又はWO3が小さい組み合わせが好ましい。好ましくは大きい粒径の粒子を100nm以上、小さい粒径の粒子を15nm以下とする。
【0047】
半導体微粒子の作製法としては、作花済夫の「ゾル−ゲル法の科学」アグネ承風社(1998年)、技術情報協会の「ゾル−ゲル法による薄膜コーティング技術」(1995年)等に記載のゾル−ゲル法や、杉本忠夫の「新合成法ゲル−ゾル法による単分散粒子の合成とサイズ形態制御」、まてりあ, 第35巻, 第9号, 1012〜1018頁(1996年)等に記載のゲル−ゾル法が好ましい。またDegussa社が開発した塩化物を酸水素塩中で高温加水分解により酸化物を作製する方法も好ましく使用できる。
【0048】
半導体微粒子が酸化チタンの場合、上記ゾル-ゲル法、ゲル−ゾル法、塩化物の酸水素塩中での高温加水分解法はいずれも好ましいが、さらに清野学の「酸化チタン 物性と応用技術」技報堂出版(1997年)に記載の硫酸法又は塩素法を用いることもできる。さらにゾル−ゲル法として、Barbeらのジャーナル・オブ・アメリカン・セラミック・ソサエティー, 第80巻, 第12号, 3157〜3171頁(1997年)に記載の方法や、Burnsideらのケミストリー・オブ・マテリアルズ, 第10巻, 第9号, 2419〜2425頁に記載の方法も好ましい。
【0049】
(2)半導体微粒子層
本発明の光電変換素子に用いる半導体微粒子層は、上記半導体を用いて、本発明の半導体微粒子層の製造方法により形成することができる。
【0050】
(3)色素
感光層に用いる増感色素は、可視域や近赤外域に吸収特性を有し半導体を増感しうるものであれば特に限定されないが、金属錯体色素、メチン色素、ポルフィリン系色素及びフタロシアニン系色素が好ましく使用でき、中でも金属錯体色素が特に好ましい。また、光電変換の波長域をできるだけ広くし、且つ変換効率を上げるために、二種類以上の色素を併用することができる。この場合、目的とする光源の波長域と強度分布に合わせるように併用する色素とその割合を選ぶことができる。
【0051】
色素は半導体微粒子の表面に対して吸着能力の有る適当な結合基(interlocking group)を有するのが好ましい。好ましい結合基の例としては、-COOH基、-OH基、-SO3H基、-P(O)(OH)2基及び-OP(O)(OH)2基のような酸性基や、オキシム、ジオキシム、ヒドロキシキノリン、サリチレート及びα-ケトエノレートのようなπ伝導性を有するキレート化基等が挙げられる。中でも-COOH基、-P(O)(OH)2基及び-OP(O)(OH)2基が特に好ましい。これらの結合基はアルカリ金属等と塩を形成していてもよく、また分子内塩を形成していてもよい。またポリメチン色素の場合、メチン鎖がスクアリリウム環やクロコニウム環を形成する場合のように酸性基を含有するなら、この部分を結合基としてもよい。以下、感光層に用いる好ましい増感色素を具体的に説明する。
【0052】
(a)金属錯体色素
金属錯体色素のうち、金属フタロシアニン色素、金属ポルフィリン色素及びルテニウム錯体色素が好ましく、ルテニウム錯体色素が特に好ましい。ルテニウム錯体色素の例としては、米国特許4927721号、同4684537号、同5084365号、同5350644号、同5463057号、同5525440号、特開平7-249790号、特表平10-504512号、WO98/50393号、特開2000-26487号等に記載のものが挙げられる。
【0053】
本発明で用いるルテニウム錯体色素は下記一般式(II):
(A1)pRu(B-a)(B-b)(B-c) ・・・(II)
により表されるのが好ましい。一般式(II)中、A1は1又は2座の配位子を表し、好ましくはCl、SCN、H2O、Br、I、CN、NCO、SeCN、β-ジケトン誘導体、シュウ酸誘導体及びジチオカルバミン酸誘導体からなる群から選ばれた配位子である。pは0〜3の整数である。B-a、B-b及びB-cはそれぞれ独立に下記式B-1〜B-10のいずれかにより表される有機配位子を表す。
【0054】
【化1】
Figure 0004100491
【0055】
式B-1〜B-10中、R1はそれぞれ水素原子又は置換基を表し、該置換基の例としてはハロゲン原子、炭素原子数1〜12の置換又は無置換のアルキル基、炭素原子数7〜12の置換又は無置換のアラルキル基、炭素原子数6〜12の置換又は無置換のアリール基、前述の酸性基及びキレート化基が挙げられる。ここでアルキル基及びアラルキル基のアルキル部分は直鎖状であっても分岐状であってもよく、またアリール基及びアラルキル基のアリール部分は単環であっても多環(縮合環、環集合)であってもよい。B-a、B-b及びB-cは同じであっても異なっていてもよい。上記一般式(II)により表されるルテニウム錯体色素はB-a、B-b及びB-cのうちいずれか1つ又は2つのみを含んでいてもよい。
【0056】
本発明で好ましく使用できる金属錯体色素の具体例を以下に示すが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0057】
【化2】
Figure 0004100491
【0058】
【化3】
Figure 0004100491
【0059】
(b)メチン色素
本発明で使用できる好ましいメチン色素は、シアニン色素、メロシアニン色素、スクワリリウム色素等のポリメチン色素である。ポリメチン色素の例としては、特開平11-35836号、同11-67285号、同11-86916号、同11-97725号、同11-158395号、同11-163378号、同11-214730号、同11-214731号、同11-238905号、特開2000-26487号、欧州特許892411号、同911841号及び同991092号に記載の色素が挙げられる。好ましいメチン色素の具体例を以下に示す。
【0060】
【化4】
Figure 0004100491
【0061】
【化5】
Figure 0004100491
【0062】
(4)半導体微粒子への色素の吸着
半導体微粒子に色素を吸着させる際には、色素の溶液中によく乾燥した半導体微粒子層を有する導電性支持体を浸漬する方法、又は色素の溶液を半導体微粒子層に塗布する方法を用いることができる。前者の方法の場合、浸漬法、ディップ法、ローラ法、エアーナイフ法等が利用可能である。浸漬法を用いる場合、色素の吸着は室温で行ってもよいし、特開平7-249790号に記載されているように加熱還流して行ってもよい。後者の方法の場合、ワイヤーバー法、スライドホッパー法、エクストルージョン法、カーテン法、スピン法、スプレー法等が利用できる。また、インクジェット法等によって色素を画像状に塗布し、この画像そのものを光電変換素子とすることもできる。
【0063】
色素の溶液(吸着液)に用いる溶媒は、好ましくはアルコール類(メタノール、エタノール、t-ブタノール、ベンジルアルコール等)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、3-メトキシプロピオニトリル等)、ニトロメタン、ハロゲン化炭化水素(ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、ジメチルスルホキシド、アミド類(N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセタミド等)、N-メチルピロリドン、1,3-ジメチルイミダゾリジノン、3-メチルオキサゾリジノン、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、炭酸エステル類(炭酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等)、ケトン類(アセトン、2-ブタノン、シクロヘキサノン等)、炭化水素(へキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエン等)又はこれらの混合溶媒である。
【0064】
未吸着の色素は、吸着工程後、速やかに洗浄により除去するのが好ましい。洗浄は湿式洗浄槽中でアセトニトリル、アルコール系溶剤のような有機溶媒を用いて行うのが好ましい。
【0065】
色素の吸着量は、半導体微粒子層の単位面積(1m2)当たり0.01〜100mmolとするのが好ましい。また色素の半導体微粒子に対する吸着量は、半導体微粒子1g当たり0.01〜1mmolであるのが好ましい。このような色素の吸着量とすることにより半導体微粒子の増感効果が十分に得られる。色素の吸着量が少なすぎると増感効果が不十分となり、また色素の吸着量が多すぎると半導体に付着していない色素が浮遊し、増感効果が低減する。色素の吸着量を増やすためには、吸着前に半導体微粒子を加熱処理するのが好ましい。半導体微粒子表面に水が吸着するのを避けるために、加熱処理後には常温に戻さずに半導体微粒子層の温度が60〜150℃の間で素早く色素の吸着を行うのが好ましい。
【0066】
(5)色素吸着液への添加剤
色素間の凝集等の相互作用を低減したり、色素の吸着量を増加させたりする目的で、無色の化合物を色素吸着液に添加し、半導体微粒子に共吸着させてよい。このような添加剤としては、カルボキシル基を有するステロイド化合物(ケノデオキシコール酸等)、スルホン酸化合物(及びスルホン酸塩類)、少なくとも1つのウレイド基を有するウレイド化合物、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等が好ましく使用できる。これらは単独で使用しても組み合わせて使用してもよい。
【0067】
色素の凝集を低減する目的で特に好ましい添加剤として、界面活性な性質を持つカルボキシル基を有するステロイド化合物(ケノデオキシコール酸等)や下記のようなスルホン酸塩類が挙げられる。
【化6】
Figure 0004100491
【0068】
好ましいウレイド化合物の具体例を以下に示す。ウレイド化合物の添加量は色素に対して好ましくは0.1〜1000倍モルであり、より好ましくは1〜500倍モルであり、特に好ましくは10〜100倍モルである。
【化7】
Figure 0004100491
【0069】
アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩の中では、アルカリ金属塩が好ましく、リチウム塩が特に好ましい。これらの塩を形成するアニオン種は特に限定されず、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、スルホンアミド、スルホニルイミド(ビストリフルオロメタンスルホンイミド、ビスペンタフルオロエタンスルホンイミド等)、スルホニルメチド、硫酸、チオシアン酸、シアン酸、過塩素酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロりん酸等の塩であってよい。中でも、ヨウ素、ビストリフルオロメタンスルホンイミド、チオシアン酸、テトラフルオロホウ酸又はヘキサフルオロりん酸の塩が好ましく、ヨウ素、ビストリフルオロメタンスルホンイミド又はテトラフルオロホウ酸の塩がより好ましく、ヨウ素塩が特に好ましい。アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の添加量は色素に対して好ましくは0.1〜1000倍モルであり、より好ましくは1〜500倍モルであり、特に好ましくは10〜100倍モルである。
【0070】
(6)半導体微粒子の処理
色素を吸着した後、半導体微粒子の表面を処理用の化合物(以下、「後処理剤」と称す)で処理することが好ましい。ここで「処理」とは、半導体微粒子と後処理剤をある時間接触させる操作を意味し、接触後に半導体微粒子に後処理剤が吸着していても吸着していなくてもよい。
【0071】
好ましい後処理剤の例としては、界面活性剤(ステロイド類、ポリエーテル化合物等)、4級アンモニウム化合物、塩基、ウレイド化合物、シリル化合物等が挙げられる。これらは単独で使用しても組み合わせて使用してもよい。塩基はその共役酸のpKaが3〜8(テトラヒドロフラン:水=1:1、25℃)であるものが好ましく、その例としてはピリジン化合物(4-t-ブチルピリジン、4-メトキシピリジン等)が挙げられる。また、ウレイド化合物やシリル化合物の具体例としては、以下に示す化合物(II-1)〜(II-13)等が挙げられ、中でもシリル基が置換したウレイド化合物((II-6)や(II-7)等)がより好ましい。
【0072】
【化8】
Figure 0004100491
【0073】
処理を行う際、後処理剤は溶媒に溶解又は分散して用いることが好ましいが、後処理剤自体が液体の場合は無溶媒で使用してもよい。以下、後処理剤を溶媒に溶解した溶液を処理溶液と称し、後処理剤を溶媒に分散した分散液を処理分散液と称す。処理は処理溶液を用いて行うのがより好ましく、処理溶液に用いる溶媒は好ましくは有機溶媒である。
【0074】
有機溶媒を用いる場合は、後処理剤の溶解性に応じて適宜選択できる。例えばアルコール類(メタノール、エタノール、t-ブタノール、ベンジルアルコール等)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、3-メトキシプロピオニトリル等)、ニトロメタン、ハロゲン化炭化水素(ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、ジメチルスルホキシド、アミド類(N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセタミド等)、N-メチルピロリドン、1,3-ジメチルイミダゾリジノン、3-メチルオキサゾリジノン、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、炭酸エステル類(炭酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等)、ケトン類(アセトン、2-ブタノン、シクロヘキサノン等)、炭化水素(へキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエン等)、これらの混合溶媒等が使用できる。中でもニトリル類、アルコール類及びアミド類は特に好ましい。
【0075】
処理溶液又は処理分散液(以下、両液をまとめて処理液と称す)を用いて処理する場合、半導体微粒子層を該処理液に浸漬する方法(以後、浸漬処理法と記す)が好ましい。また、処理液をスプレー状に一定時間吹き付ける方法(以下、スプレー法と称す)も適用できる。浸漬処理法を行う際、処理液の温度や浸漬処理時間は任意に設定してよいが、処理液の温度は好ましくは20〜80℃であり、浸漬処理時間は好ましくは30秒〜24時間である。浸漬処理の後には溶媒で半導体微粒子層を洗浄するのが好ましい。洗浄には処理液に用いた溶媒と同一のもの又はニトリル類、アルコール類、アミド類等の極性溶媒を用いるのが好ましい。
【0076】
処理液中のこれら後処理剤の濃度は、好ましくは1×10-6〜2mol/lであり、より好ましくは1×10-5〜5×10-1mol/lである。
【0077】
(C)電荷輸送層
電荷輸送層は、色素の酸化体に電子を補充する機能を有する電荷輸送材料を含有する。本発明で用いる電荷輸送材料は、(i)イオンが関わる電荷輸送材料であっても、(ii)固体中のキャリアー移動が関わる電荷輸送材料であってもよい。(i)イオンが関わる電荷輸送材料の例としては、酸化還元対イオンを含有する溶融塩電解質組成物、酸化還元対のイオンが溶解した溶液(電解液)、酸化還元対の溶液をポリマーマトリクスのゲルに含浸したいわゆるゲル電解質組成物、固体電解質組成物等が挙げられ、(ii)固体中のキャリアー移動が関わる電荷輸送材料の例としては、電子輸送材料や正孔(ホール)輸送材料等が挙げられる。これらの電荷輸送材料は複数併用してもよい。本発明では、電荷輸送層に溶融塩電解質組成物又は電解液を用いるのが好ましい。
【0078】
(1)溶融塩電解質組成物
光電変換効率と耐久性の両立という観点から、溶融塩電解質を電荷輸送材料に用いることは好ましい。溶融塩電解質とは室温において液状であるか、又は低融点の電解質であり、その例としてはWO95/18456号、特開平8-259543号、電気化学, 第65巻, 11号, 923頁 (1997年)等に記載のピリジニウム塩、イミダゾリウム塩、トリアゾリウム塩等が挙げられる。溶融塩の融点は100℃以下であるのが好ましく、室温付近において液状であるのが特に好ましい。
【0079】
本発明で用いる溶融塩は、下記一般式(Y-a)、(Y-b)及び(Y-c)のいずれかにより表されるのが好ましい。
【0080】
【化9】
Figure 0004100491
【0081】
一般式(Y-a)中、Qy1は窒素原子と共に5又は6員環の芳香族カチオンを形成する原子団を表す。Qy1は炭素原子、水素原子、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる原子により構成されるのが好ましい。Qy1が形成する5員環はオキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、イソオキサゾール環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、インドール環又はピロール環であるのが好ましく、オキサゾール環、チアゾール環又はイミダゾール環であるのがより好ましく、オキサゾール環又はイミダゾール環であるのが特に好ましい。Qy1が形成する6員環はピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環又はトリアジン環であるのが好ましく、ピリジン環であるのが特に好ましい。
【0082】
一般式(Y-b)中、Ay1は窒素原子又はリン原子を表す。
【0083】
一般式(Y-a)、(Y-b)及び(Y-c)中、Ry1〜Ry11はそれぞれ独立に置換又は無置換のアルキル基(好ましくは炭素原子数1〜24であり、直鎖状であっても分岐状であっても、また環式であってもよく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、t-オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、2-ヘキシルデシル基、オクタデシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等)、或いは置換又は無置換のアルケニル基(好ましくは炭素原子数2〜24であり、直鎖状であっても分岐状であってもよく、例えばビニル基、アリル基等)を表す。Ry1〜Ry11はそれぞれ独立に、より好ましくは炭素原子数2〜18のアルキル基又は炭素原子数2〜18のアルケニル基であり、特に好ましくは炭素原子数2〜6のアルキル基である。
【0084】
一般式(Y-b)中のRy2〜Ry5のうち2つ以上が互いに連結してAy1を含む非芳香族環を形成してもよく、一般式(Y-c)中のRy6〜Ry11のうち2つ以上が互いに連結して環を形成してもよい。
【0085】
上記Qy1及びRy1〜Ry11は置換基を有していてもよい。この置換基の好ましい例としては、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I等)、シアノ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、メトキシエトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基等)、アリーロキシ基(フェノキシ基等)、アルキルチオ基(メチルチオ基、エチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(エトキシカルボニル基等)、炭酸エステル基(エトキシカルボニルオキシ基等)、アシル基(アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等)、スルホニル基(メタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基等)、アシルオキシ基(アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、スルホニルオキシ基(メタンスルホニルオキシ基、トルエンスルホニルオキシ基等)、ホスホニル基(ジエチルホスホニル基等)、アミド基(アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等)、カルバモイル基(N,N-ジメチルカルバモイル基等)、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、2-カルボキシエチル基、ベンジル基等)、アリール基(フェニル基、トルイル基等)、複素環基(ピリジル基、イミダゾリル基、フラニル基等)、アルケニル基(ビニル基、1-プロペニル基等)、シリル基、シリルオキシ基等が挙げられる。
【0086】
一般式(Y-a)、(Y-b)及び(Y-c)のいずれかにより表される溶融塩は、Qy1及びRy1〜Ry11のいずれかを介して多量体を形成してもよい。
【0087】
一般式(Y-a)、(Y-b)及び(Y-c)中、X-はアニオンを表す。X-の好ましい例としてはハロゲン化物イオン(I-、Cl-、Br-等)、SCN-、BF4 -、PF6 -、ClO4 -、(CF3SO2)2N-、(CF3CF2SO2)2N-、CH3SO3 -、CF3SO3 -、CF3COO-、Ph4B-、(CF3SO2)3C-等が挙げられる。X-はI-、SCN-、CF3SO3 -、CF3COO-、(CF3SO2)2N-又はBF4 -であるのがより好ましい。
【0088】
本発明で好ましく用いられる溶融塩の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されるわけではない。
【0089】
【化10】
Figure 0004100491
【0090】
【化11】
Figure 0004100491
【0091】
【化12】
Figure 0004100491
【0092】
【化13】
Figure 0004100491
【0093】
【化14】
Figure 0004100491
【0094】
【化15】
Figure 0004100491
【0095】
溶融塩は単独で使用しても2種以上混合して使用してもよい。また、LiI等の他のヨウ素塩やLiBF4、CF3COOLi、CF3COONa、LiSCN、NaSCN等のアルカリ金属塩を併用することもできる。アルカリ金属塩の添加量は、組成物全体に対して0.02〜2質量%であるのが好ましく、0.1〜1質量%がさらに好ましい。
【0096】
溶融塩電解質は常温で溶融状態であるのが好ましく、これを含有する組成物には溶媒を用いない方が好ましい。後述する溶媒を添加しても構わないが、溶融塩の含有量は組成物全体に対して50質量%以上であるのが好ましく、90質量%以上であるのが特に好ましい。また、組成物が含む塩のうち50質量%以上がヨウ素塩であることが好ましい。溶融塩電解質組成物は後述のようにゲル化して使用してもよい。
【0097】
溶融塩電解質組成物にはヨウ素を添加するのが好ましく、この場合、ヨウ素の含有量は、組成物全体に対して0.1〜20質量%であるのが好ましく、0.5〜5質量%であるのがより好ましい。
【0098】
(2)電解液
電解液は電解質、溶媒及び添加物から構成されることが好ましい。電解液に用いる電解質の例としては、I2とヨウ化物(LiI、NaI、KI、CsI、CaI2等の金属ヨウ化物、テトラアルキルアンモニウムヨーダイド、ピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等の4級アンモニウム化合物ヨウ素塩等)の組み合わせ、Br2と臭化物(LiBr、NaBr、KBr、CsBr、CaBr2等の金属臭化物、テトラアルキルアンモニウムブロマイド、ピリジニウムブロマイド等の4級アンモニウム化合物臭素塩等)の組み合わせ、フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩やフェロセン−フェリシニウムイオン等の金属錯体、ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール−アルキルジスルフィド等のイオウ化合物、ビオロゲン色素、ヒドロキノン−キノン等が挙げられる。中でも、I2とLiI又はピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等の4級アンモニウム化合物ヨウ素塩を組み合わせた電解質が好ましい。電解質は混合して用いてもよい。
【0099】
電解液中の電解質濃度は好ましくは0.1〜10Mであり、より好ましくは0.2〜4Mである。また、電解液にヨウ素を添加する場合の好ましいヨウ素の添加濃度は0.01〜0.5Mである。
【0100】
電解液に使用する溶媒は、粘度が低くイオン移動度を向上したり、若しくは誘電率が高く有効キャリアー濃度を向上したりして、優れたイオン伝導性を発現できる化合物であることが望ましい。このような溶媒の例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、3-メチル-2-オキサゾリジノン等の複素環化合物、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル化合物、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等の鎖状エーテル類、メタノール、エタノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル化合物、ジメチルスルホキシド、スルフォラン等の非プロトン極性物質、水等が挙げられる。これらの溶媒は混合して用いることもできる。
【0101】
また、J. Am. Ceram. Soc., 80 (12) 3157-3171 (1997)に記載されているようなtert-ブチルピリジンや、2-ピコリン、2,6-ルチジン等の塩基性化合物を前述の溶融塩電解質組成物や電解液に添加することが好ましい。添加する塩基性化合物は揮発性が無いことが好ましい。また、電荷を有する塩基性化合物(ピリジン誘導体、イミダゾール誘導体等)が好ましく使用でき、負電荷を有するピリジン化合物が特に好ましく使用できる。塩基性化合物を電解液に添加する場合の好ましい濃度範囲は0.05〜2Mである。溶融塩電解質組成物に添加する場合、組成物全体に対する塩基性化合物の質量比は好ましくは0.1〜40質量%であり、より好ましくは1〜20質量%である。
【0102】
(3)ゲル電解質組成物
本発明では、ポリマー添加、オイルゲル化剤添加、多官能モノマー類を含む重合、ポリマーの架橋反応等の手法により、前述の溶融塩電解質組成物や電解液をゲル化(固体化)させて使用することもできる。ポリマー添加によりゲル化する場合は、“Polymer Electrolyte Reviews-1及び2”(J. R. MacCallumとC. A. Vincentの共編、ELSEVIER APPLIED SCIENCE)に記載された化合物を使用することができるが、特にポリアクリロニトリル及びポリフッ化ビニリデンが好ましく使用できる。オイルゲル化剤添加によりゲル化させる場合は工業科学雑誌(J. Chem. Soc. Japan, Ind. Chem. Sec.), 46, 779 (1943)、J. Am. Chem. Soc., 111, 5542 (1989)、J. Chem. Soc., Chem. Commun., 1993, 390、Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 35, 1949 (1996)、Chem. Lett., 1996, 885、及びJ. Chem. Soc., Chem. Commun., 1997, 545に記載されている化合物を使用することができるが、アミド構造を有する化合物を使用するのが好ましい。電解液をゲル化した例は特開平11-185863号に、溶融塩電解質をゲル化した例は特開2000-58140号にも記載されており、これらも本発明に適用できる。
【0103】
また、ポリマーの架橋反応によりゲル化させる場合、架橋可能な反応性基を含有するポリマー及び架橋剤を併用することが望ましい。この場合、好ましい架橋可能な反応性基は、アミノ基、含窒素複素環(ピリジン環、イミダゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、トリアゾール環、モルホリン環、ピペリジン環、ピペラジン環等)であり、好ましい架橋剤は、窒素原子に対して求電子反応可能な2官能以上の試薬(ハロゲン化アルキル類、ハロゲン化アラルキル類、スルホン酸エステル類、酸無水物、酸クロライド類、イソシアネート化合物、α,β-不飽和スルホニル化合物、α,β-不飽和カルボニル化合物、α,β-不飽和ニトリル化合物等)である。特開2000-17076号及び同2000-86724号に記載されている架橋技術も適用できる。
【0104】
(4)正孔輸送材料
本発明では、溶融塩等のイオン伝導性電解質のかわりに、有機固体正孔輸送材料、無機固体正孔輸送材料、或いはこの両者を組み合わせた材料を使用することができる。
【0105】
(a)有機正孔輸送材料
本発明において好ましく使用できる有機正孔輸送材料の例としては、J. Hagen, et al., Synthetic Metal, 89, 215-220 (1997)、Nature, Vol.395, 8 Oct., p583-585 (1998)、WO97/10617、特開昭59-194393号、特開平5-234681号、米国特許第4,923,774号、特開平4-308688号、米国特許第4,764,625号、特開平3-269084号、同4-129271号、同4-175395号、同4-264189号、同4-290851号、同4-364153号、同5-25473号、同5-239455号、同5-320634号、同6-1972号、同7-138562号、同7-252474号、同11-144773号等に記載の芳香族アミン類、特開平11-149821号、同11-148067号、同11-176489号等に記載のトリフェニレン誘導体類等が挙げられる。また、Adv. Mater., 9, No.7, p557 (1997)、Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 34, No.3, p303-307 (1995)、JACS, Vol.120, No.4, p664-672 (1998)等に記載のオリゴチオフェン化合物、K. Murakoshi, et al., Chem. Lett. p471 (1997)に記載のポリピロール、“Handbook of Organic Conductive Molecules and Polymers, Vol. 1,2,3,4”(NALWA著、WILEY出版)に記載のポリアセチレン及びその誘導体、ポリ(p-フェニレン)及びその誘導体、ポリ(p-フェニレンビニレン)及びその誘導体、ポリチエニレンビニレン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリトルイジン及びその誘導体等の導電性高分子も好ましく使用することができる。
【0106】
Nature, Vol.395, 8 Oct., p583-585 (1998)に記載されているように、ドーパントレベルをコントロールするためにトリス(4-ブロモフェニル)アミニウムヘキサクロロアンチモネートのようなカチオンラジカルを含有する化合物を正孔輸送材料に添加してもよい。また、酸化物半導体表面のポテンシャル制御(空間電荷層の補償)を行うためにLi[(CF3SO2)2N]のような塩を添加してもよい。
【0107】
(b)無機正孔輸送材料
無機正孔輸送材料としてはp型無機化合物半導体を用いることができ、そのバンドギャップは好ましくは2eV以上、より好ましくは2.5eV以上である。また、p型無機化合物半導体のイオン化ポテンシャルは、色素の正孔を還元するためには色素吸着電極のイオン化ポテンシャルより小さいことが必要である。使用する色素によってp型無機化合物半導体のイオン化ポテンシャルの好ましい範囲は異なるが、一般に好ましくは4.5〜5.5eV、より好ましくは4.7〜5.3eVである。好ましいp型無機化合物半導体は1価の銅を含む化合物半導体であり、その例としてはCuI、CuSCN、CuInSe2、Cu(In,Ga)Se2、CuGaSe2、Cu2O、CuS、CuGaS2、CuInS2、CuAlSe2等が挙げられる。中でも、CuI及びCuSCNが好ましく、CuIが最も好ましい。他のp型無機化合物半導体の例としては、GaP、NiO、CoO、FeO、Bi2O3、MoO2、Cr2O3等が挙げられる。
【0108】
(5)電荷輸送層の形成
電荷輸送層は2通りの方法のいずれかにより形成できる。1つは感光層の上に先に対極を貼り合わせておき、その間隙に液状の電荷輸送層を挟み込む方法である。もう1つは感光層上に直接電荷輸送層を付与する方法で、対極はその後付与することになる。
【0109】
前者の方法の場合、電荷輸送層を挟み込む際には、浸漬等による毛管現象を利用する常圧プロセス又は常圧より低い圧力にして間隙の気相を液相に置換する真空プロセスを利用できる。
【0110】
後者の方法において、湿式の電荷輸送層を用いる場合は、通常未乾燥のまま対極を付与しエッジ部の液漏洩防止措置を施す。またゲル電解質組成物を用いる場合には、これを湿式で塗布した後で重合等の方法により固体化してよい。固体化は対極を付与する前に行っても後に行ってもよい。電解液、湿式有機正孔輸送材料、ゲル電解質組成物等からなる電荷輸送層を形成する場合は、前述の半導体微粒子層の形成方法と同様の方法を利用できる。
【0111】
固体電解質組成物や固体正孔輸送材料を用いる場合には、真空蒸着法やCVD法等のドライ成膜処理で電荷輸送層を形成し、その後対極を付与することもできる。有機正孔輸送材料は真空蒸着法、キャスト法、塗布法、スピンコート法、浸漬法、電解重合法、光電解重合法等により電極内部に導入することができる。無機固体化合物はキャスト法、塗布法、スピンコート法、浸漬法、電解析出法、無電解メッキ法等により電極内部に導入することができる。
【0112】
(D)対極
対極は前述の導電性支持体と同様に、導電性材料からなる対極導電層の単層構造でもよいし、対極導電層と支持基板から構成されていてもよい。対極導電層に用いる導電剤の例としては、金属(白金、金、銀、銅、アルミニウム、マグネシウム、インジウム等)、炭素、導電性金属酸化物(インジウム−スズ複合酸化物、フッ素ドープ酸化スズ等)等が挙げられる。この中でも白金、金、銀、銅、アルミニウム及びマグネシウムが好ましい。対極に用いる基板は、好ましくはガラス基板又はプラスチック基板であり、これに上記の導電剤を塗布又は蒸着して用いることができる。対極導電層の厚さは特に制限されないが、好ましくは3nm〜10μmである。対極導電層の表面抵抗は低い程よく、好ましくは50Ω/□以下、より好ましくは20Ω/□以下である。
【0113】
導電性支持体と対極のいずれか一方又は両方から光を照射してよいので、感光層に光が到達するためには、導電性支持体と対極の少なくとも一方が実質的に透明であればよい。発電効率の向上の観点からは導電性支持体を透明にして光を導電性支持体側から入射させるのが好ましい。この場合、対極は光を反射する性質を有するのが好ましい。このような性質を得るためには、対極として金属又は導電性酸化物を蒸着したガラス又はプラスチック、或いは金属薄膜を使用してよい。
【0114】
対極は電荷輸送層上に直接導電剤を塗布、メッキ又は蒸着(PVD、CVD)するか、導電層を有する基板の導電層側を貼り付けて設置すればよい。導電性支持体の場合と同様に、特に対極が透明の場合には、対極の抵抗を下げる目的で金属リードを用いるのが好ましい。金属リードの好ましい態様は導電性支持体の場合と同じである。
【0115】
(E)その他の層
対極と導電性支持体の短絡を防止するため、導電性支持体と感光層の間には緻密な半導体の薄膜層を下塗り層として予め塗設しておくことが好ましい。この下塗り層により短絡を防止する方法は、電荷輸送層に電子輸送材料や正孔輸送材料を用いる場合は特に有効である。下塗り層は好ましくはTiO2、SnO2、Fe2O3、WO3、ZnO又はNb2O5からなり、さらに好ましくはTiO2からなる。下塗り層は、例えばElectrochim. Acta, 40, 643-652 (1995)に記載のスプレーパイロリシス法や、スパッタ法等により塗設することができる。下塗り層の膜厚は好ましくは5〜1000nmであり、より好ましくは10〜500nmである。
【0116】
また、導電性支持体と対極の一方又は両方の外側表面、導電層と基板の間又は基板の中間に、保護層、反射防止層等の機能性層を設けてもよい。これらの機能性層の形成方法は、その材質に応じて塗布法、蒸着法、貼り付け法等から適宜選択できる。
【0117】
(F)光電変換素子の内部構造の具体例
上述のように、光電変換素子の内部構造は目的に合わせ様々な形態が可能である。大きく2つに分ければ、両面から光の入射が可能な構造と、片面からのみ可能な構造が可能である。本発明の光電変換素子の好ましい内部構造の例を図2〜図9に示す。
【0118】
図2に示す構造は、透明導電層10aと透明対極導電層40aとの間に、感光層20と電荷輸送層30とを介在させたものであり、両面から光が入射する構造となっている。図3に示す構造は、透明基板50a上に一部金属リード11を設け、その上に透明導電層10aを設け、下塗り層60、感光層20、電荷輸送層30及び対極導電層40をこの順で設け、更に支持基板50を配置したものであり、導電層側から光が入射する構造となっている。図4に示す構造は、支持基板50上に導電層10を有し、下塗り層60を介して感光層20を設け、更に電荷輸送層30と透明対極導電層40aとを設け、一部に金属リード11を設けた透明基板50aを金属リード11側を内側にして配置したものであり、対極側から光が入射する構造である。図5に示す構造は、透明基板50a上に一部金属リード11を設け、更に透明導電層10a(又は40a)を設けたもの1組の間に下塗り層60、感光層20及び電荷輸送層30を介在させたものであり、両面から光が入射する構造である。図6に示す構造は、透明基板50a上に透明導電層10a、下塗り層60、感光層20、電荷輸送層30及び対極導電層40を設け、この上に支持基板50を配置したものであり、導電層側から光が入射する構造である。図7に示す構造は、支持基板50上に導電層10を有し、下塗り層60を介して感光層20を設け、更に電荷輸送層30及び透明対極導電層40aを設け、この上に透明基板50aを配置したものであり、対極側から光が入射する構造である。図8に示す構造は、透明基板50a上に透明導電層10aを有し、下塗り層60を介して感光層20を設け、更に電荷輸送層30及び透明対極導電層40aを設け、この上に透明基板50aを配置したものであり、両面から光が入射する構造となっている。図9に示す構造は、支持基板50上に導電層10を設け、下塗り層60を介して感光層20を設け、更に固体の電荷輸送層30を設け、この上に一部対極導電層40又は金属リード11を有するものであり、対極側から光が入射する構造となっている。
【0119】
[IV]光電池
本発明の光電池は、上記本発明の光電変換素子に外部負荷で仕事をさせるようにしたものである。光電池のうち、電荷輸送材料が主としてイオン輸送材料からなる場合を特に光電気化学電池と呼び、また、太陽光による発電を主目的とする場合を太陽電池と呼ぶ。
【0120】
光電池の側面は、構成物の劣化や内容物の揮散を防止するためにポリマーや接着剤等で密封するのが好ましい。導電性支持体及び対極にリードを介して接続する外部回路自体は公知のものでよい。
【0121】
本発明の光電変換素子を太陽電池に適用する場合も、そのセル内部の構造は基本的に上述した光電変換素子の構造と同じである。また、本発明の光電変換素子を用いた色素増感型太陽電池は、従来の太陽電池モジュールと基本的には同様のモジュール構造をとりうる。太陽電池モジュールは、一般的には金属、セラミック等の支持基板の上にセルが構成され、その上を充填樹脂や保護ガラス等で覆い、支持基板の反対側から光を取り込む構造をとるが、支持基板に強化ガラス等の透明材料を用い、その上にセルを構成してその透明の支持基板側から光を取り込む構造とすることも可能である。具体的には、スーパーストレートタイプ、サブストレートタイプ、ポッティングタイプと呼ばれるモジュール構造、アモルファスシリコン太陽電池等で用いられる基板一体型モジュール構造等が知られており、本発明の光電変換素子を用いた色素増感型太陽電池も使用目的や使用場所及び環境により、適宜モジュール構造を選択できる。具体的には、特願平11-8457号、特開2000-268892号等に記載の構造や態様とすることが好ましい。
【0122】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0123】
合成例1
本発明においてシクロデキストリン類として好ましく使用できる化合物(6)を以下の通り合成した。
テトラエトキシチタン(11.4g)のトルエン(120ml)溶液中に、窒素雰囲気下、β-シクロデキストリン(11.3g)を加え2時間加熱還流した。80℃に温度を下げた後、溶媒のトルエンを約80ml留去し室温まで冷却した。析出した白色残渣を濾別後、50℃で真空乾燥して白色固体の化合物(6)を14.5g得た。得られた化合物(6)の組成比を1H-NMRによって確認したところ、β-シクロデキストリン:チタン元素:エトキシ基=1:5:5であった(δ(2%D2SO4/D2O):4.85(d)、3.72(dd)、3.68(bs)、3.55-3.30(m)、1.00(t))。
【0124】
実施例1
1.二酸化チタン粒子塗布液の作製
オートクレーブ温度を230℃にしたこと以外はバルベらのジャーナル・オブ・アメリカン・セラミック・ソサエティ, 第80巻, 3157頁に記載の方法と同様の方法で、二酸化チタン濃度が11質量%の二酸化チタン粒子分散物を得た。この分散物中の二酸化チタン粒子の平均サイズは約10nmであった。この分散物に、分散助剤として二酸化チタンに対して20質量%のポリエチレングリコール(和光純薬製、分子量20000)を添加し、混合して二酸化チタン粒子塗布液TH-1を得た。また、分散助剤を下記表2に示すように換えたこと以外は塗布液TH-1と同様に、二酸化チタン粒子塗布液TH-2〜TH-12をそれぞれ作製した。
【0125】
【表2】
Figure 0004100491
【0126】
2.色素吸着二酸化チタン電極の作製
フッ素をドープした酸化スズをコーティングした透明導電性ガラス(日本板硝子製、表面抵抗:約10Ω/cm2)の導電面側に、上記塗布液TH-1をドクターブレードで120μmの厚みで塗布し、25℃で30分間乾燥した後、電気炉(ヤマト科学製マッフル炉FP-32型)を用いて450℃で30分間焼成した。二酸化チタンの塗布量は18g/m2、塗布層の膜厚は12μmであり、二酸化チタンの比重(4.17g/cm3)から計算したこの層の空隙率は64%であった。
焼成後、冷却し、ルテニウム錯体色素シス-(ジチオシアネート)-N,N'-ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシリックアシッド)ルテニウム(II)錯体(R-1)の吸着液に16時間浸漬した。吸着温度は25℃、吸着液の溶媒はエタノールとアセトニトリルの1:1(体積比)混合物であり、色素の濃度は3×10-4モル/リットルとした。色素の吸着した二酸化チタン電極をエタノール、アセトニトリルで順次洗浄し、色素吸着二酸化チタン電極T-1を作製した。また、塗布液TH-1に換えて塗布液TH-2〜TH-12を用いたこと以外は電極T-1と同様に、色素吸着二酸化チタン電極T-2〜T-12をそれぞれ作製した。各電極の塗布層の空隙率を、膜厚と塗布量から求めた結果を表3に示す。
【0127】
3.膜強度の評価
上記塗布液を塗布してなる塗布層の膜強度を評価した。色素吸着前の塗布層全面に粘着テープ(ニチバン株式会社製、包装用セロバン粘着テープ、No.405、24mm巾)を貼り付け、これを剥がした後、残存した二酸化チタンの質量を測定した。この質量から求めたTiO2残存率を表3に示す。
【0128】
4.光電変換素子の作製
上記のように得た色素吸着二酸化チタン電極T-1(2cm×2cm)を、円形(直径8mm)の電極が残るように周囲を削った後、その上に直径1cmの丸い穴を持つ厚さ25μmの熱可塑性樹脂(1.5cm×1.5cm)を穴が電極を囲むように載せ、100℃で20秒間圧着した。次に、1-メチル-3-プロピルイミダゾリウムアイオダイド(Y6-8)と1-エチル-3-メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレード(Y6-2)の混合液(Y6-8:Y6-2=2:1(質量比))に2質量%のヨウ素I2を溶解して溶融塩電解質組成物を調製し、これを電極上に10μl注液し、50℃で12時間放置して電極に染み込ませた。これを白金蒸着ガラス(2cm×3cm)と重ね合わせ、はみ出した余分な電解質組成物を拭き取った後、130℃で30秒間圧着し、溶融塩電解質を電荷輸送層に用いた比較用の光電変換素子CM-1を得た。なお、これらの操作はすべて露点-50℃以下のドライルーム内で行った。この光電変換素子は、図10に示すような、導電性ガラス1(ガラス2上に導電層3が設層されたもの)、色素吸着二酸化チタン層4、電荷輸送層5、白金層6及びガラス7が順に積層された構造を有する。
また、電極を下記表3に示すものに換えたこと以外は光電変換素子CM-1と同様に、比較用の光電変換素子CM-2及びCM-3、並びに本発明の光電変換素子CM-4〜CM-12をそれぞれ作製した。
【0129】
5.光電変換効率の測定
500Wのキセノンランプ(ウシオ製)の光を分光フィルター(Oriel社製「AM1.5」)を通すことにより模擬太陽光を発生させた。この模擬太陽光の強度は垂直面において100mW/cm2であった。各光電変換素子CM-1〜CM-12の導電性ガラスの端部に銀ペーストを塗布して負極とし、この負極と白金蒸着ガラス(正極)を電流電圧測定装置(ケースレーSMU238型)に接続した。各光電変換素子に模擬太陽光を垂直に照射しながら電流電圧特性を測定し光電変換効率を求めた。下記表3に各光電変換素子の変換効率を示す。
【0130】
【表3】
Figure 0004100491
【0131】
表3より、従来の分散助剤を用いた比較例の半導体微粒子層に比べ、本発明の半導体微粒子層は同じ空隙率の時の膜強度がいずれも向上しており、電極T-6のように空隙率を70%以上としても強い強度を保つことがわかる。また、従来の分散助剤を用いた比較例の光電変換素子と比較して、シクロデキストリン類を分散助剤として用いて作製した本発明の光電変換素子はいずれも変換効率が高いことがわかる。
【0132】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明では、半導体微粒子の分散液にシクロデキストリン類を分散助剤として添加することによって、膜強度及び空隙率に優れた半導体微粒子層が形成できる。この半導体微粒子層を用いた色素増感光電変換素子は優れた変換効率を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す部分断面図である。
【図2】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す部分断面図である。
【図3】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す部分断面図である。
【図4】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す部分断面図である。
【図5】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す部分断面図である。
【図6】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す部分断面図である。
【図7】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す部分断面図である。
【図8】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す部分断面図である。
【図9】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す部分断面図である。
【図10】 実施例で作製した光電変換素子の構造を示す部分断面図である。
【符号の説明】
10・・・導電層
10a・・・透明導電層
11・・・金属リード
20・・・感光層
21・・・半導体微粒子
22・・・色素
23・・・電荷輸送材料
30・・・電荷輸送層
40・・・対極導電層
40a・・・透明対極導電層
50・・・基板
50a・・・透明基板
60・・・下塗り層
1・・・導電性ガラス
2・・・ガラス
3・・・導電層
4・・・色素吸着二酸化チタン層
5・・・電荷輸送層
6・・・白金層
7・・・ガラス

Claims (5)

  1. 半導体微粒子及びポリシクロデキストリンを含有する分散液を用いることを特徴とする半導体微粒子層の作製方法。
  2. 請求項1に記載の半導体微粒子層の作製方法によって作製された半導体微粒子層。
  3. 請求項2に記載の半導体微粒子層に色素を吸着させることを特徴とする光電変換素子の作製方法。
  4. 請求項3に記載の光電変換素子の作製方法によって作製された光電変換素子。
  5. 請求項4に記載の光電変換素子を用いた光電池。
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