JP4100557B2 - モータ駆動装置、モータ駆動制御方法、およびこれを用いた部品装着装置 - Google Patents
モータ駆動装置、モータ駆動制御方法、およびこれを用いた部品装着装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品を回路基板上に装着する部品装着装置、並びに部品装着装置に使用されるサーボモータなどのモータを駆動するモータ駆動装置およびモータ駆動制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子部品装着装置に使用されているモータ駆動装置は、図12に示すように、指令発生NC装置(以下、マスタと称する)21とサーボドライバユニット(以下、スレーブと称する)22、28、29とで構成され、その間をシリアル通信を行うケーブル30、31で接続している。マスタ21はスレーブ22、28、29と通信を行うマスタ側通信部35を備えている。スレーブ22、28、29は、ケーブル30、31を介してマスタ21とシリアル通信を行うスレーブ側通信部23と、各サーボモータ26を駆動制御するサーボ演算制御部24とパワー部25で構成されている。サーボモータ26にはその回転位置を検出するエンコーダ27を備え、その検出信号が制御部24にフィードバックされている。
【0003】
以上の構成において、マスタ21はスレーブ22、28、29に対して一定時間ごとにモータ26への動作指令を発生するものであり、その指令はケーブル30、31を通じてスレーブ22、28、29のスレーブ側通信部23へ伝達される。サーボ演算制御部24とパワー部25は、受信されたマスタ21からの指令に基づき、モータ26をマスタ21の指令に一致させるような制御を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年の高速高精度化を要求される電子部品装着装置などでは、モータ26の位置を検出するエンコーダ27の高分解能化が進み、シリアル通信上で伝送される指令情報も多くならざるを得ない。例えば、エンコーダ27やリニアスケールの分解能は、従来は10000パルス/回数だったが、最近ではその10〜100倍になっており、それに応じて伝送される指令情報も増加してきている。また、電子部品装着装置の多機能化により、サーボモータ26の多軸化がさらに進み、それに伴って駆動軸に必要な原点センサやリミットセンサなどのセンサ量も加速度的に増加しており、従来のシリアル通信では通信容量が足らず、十分な情報伝達が出来なくなってきている。
【0005】
シリアル通信で伝達される情報量は、マスタに接続されるスレーブの数の増加に伴い増大するので、多軸化等の要請によりスレーブの数が増加すると、各スレーブへの情報伝達の間隔が間延びして、各スレーブのサーボ性能を劣化させるという問題が生ずる。
【0006】
このような問題は、単位時間当りの伝達情報量を増大させること、すなわち情報の伝達速度を上げることによって解決できるのであるが、この場合にはすべてのドライバユニットを高速タイプのものにする必要があり、従来のモータ駆動装置が使用できなくなるという問題がある。また電子部品装着装置において、回路基板を部品を実装する位置に搬送する搬送部を駆動するモータのように、その動きが比較的低速であるモータのドライバユニットと、部品供給部が供給する部品を吸着し、回路基板上へ移動して部品を装着する移載ヘッドを駆動するモータのように、その動きが比較的高速であるモータのドライバユニットとを、一律に高速タイプのものとすることは、経済的に得策ではないという問題がある。
【0007】
そのため、従来とは伝送速度やデータ形式が異なり、図12に示すように、互換性のない通信フォーマットが存在する場合(スレーブAとスレーブBの通信フォーマットが通信フォーマットAで、スレーブCの通信フォーマットが通信フォーマットBで異なる通信フォーマットが混在)には、複数の通信フォーマットA、B毎にシリアル通信部を持つ必要があり、マスタ21の負担が非常に大きくなるとともに配線量の増加を招くという問題がある。
【0008】
本発明は、上記従来の問題に鑑み、同一シリアルバスにて情報量が多い新しい通信方式に対応できるとともに従来機器の制御にも対応できる互換性の高いモータ駆動装置を提供することを主たる目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のモータ駆動装置は、モータを駆動する複数のドライバユニットと、前記ドライバユニットに指令を与える指令発生装置とをシリアル通信で接続したモータ駆動装置であって、前記複数のドライバユニットには、通信における伝送速度またはデータ形式を規定した通信フォーマットが互いに異なるドライバユニットが含まれ、前記ドライバユニットのそれぞれに合致した通信フォーマットを設定して、前記指令発生装置と前記複数のドライバユニットとの通信を行う通信部を備え、前記通信部は、通信の開始時に、全てのドライバユニットが解釈できる共通通信フォーマットで、各ドライバユニットに合致した通信フォーマットを設定する送受信を行う第1の通信段階を実行した後に、前記第1の通信段階で設定した各ドライバユニットに固有の通信フォーマットで、モータを駆動するための通常の通信を行う第2の通信段階を実行することを特徴とする。本発明によれば、伝送速度等が異なる複数のドライバユニットと指令発生装置との通信を、同一シリアルバス上で行うことができる。
【0010】
また、指令発生装置側のシリアル通信手段が、リアルタイムで通信フォーマットを変更する手段を有することにより、ドライバユニットが旧タイプでも新しいタイプであっても、それぞれの通信フォーマットに対応することができる。
【0011】
また、指令発生装置側のシリアル通信手段による通信フレームを、通信開始時は複数のドライバユニットに共通の通信同期フレームで、その後は通常通信フレームとすることにより、指令発生装置からの通信を各ドライバユニットが必ず受信することができる。
【0012】
前記通信同期フレームにおいて、指令発生装置側は、各ドライバユニットが通信を占有する時間を送信し、通常通信フレームにおいて、各ドライバユニット側は、前記通信同期フレームで設定された自らの占有時間においてのみ指令発生装置側との送受信を行うようにする。例えば同一量の情報を伝達する場合には、高速タイプのドライバユニットは短時間で、低速タイプのドライバユニットは長時間で、それぞれ情報を伝達でき、また同一占有時間を付与する場合には、高速タイプのドライバユニットには多量の情報を、低速タイプのドライバユニットには少量の情報をそれぞれ伝達でき、全体としての情報伝達時間を合理的な最小のものとすることができる。
【0013】
また、サーボモータやパルスモータのドライバユニットの他に、センサなどの計測制御機器を、同一シリアルバス上に接続すると、多機能な制御を行うことができる。
【0014】
また、シリアル通信手段が光ケーブルを用いた光通信手段から成ると、高い信頼性をもって高速にて通信することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のモータ駆動装置の一実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。
【0016】
本実施形態のモータ駆動装置の概略構成を示す図1において、1はマスタ装置である指令発生NC装置(以下、マスタと称する)、15はマスタ側通信部、2、8、9はスレーブ装置であるドライバユニット(以下、スレーブA、B、Cと称する)である。スレーブA、B、Cは、マスタ1からのシリアル通信情報を受け取るスレーブ側通信部3と、各サーボモータ6を駆動制御するサーボ演算制御部4と各サーボモータ6を駆動するパワー部5で構成されている。サーボモータ6にはその回転位置を検出するエンコーダ7を備え、その検出信号がサーボ演算制御部4にフィードバックされている。マスタ1と各スレーブA、B、Cは1本のシリアルケーブル(シリアルバス)10で接続されている。
【0017】
マスタ側通信部15、スレーブ側通信部3、シリアルケーブル10など通信にかかわる機能を総称して、通信部とする。
【0018】
ここで、スレーブA、B、Cの内、例えばスレーブA、Cの通信フォーマットを伝送速度の遅い旧タイプの通信フォーマット、スレーブBの通信フォーマットを伝送速度の速い新タイプの通信フォーマットとする。なお、上記使用した「通信フォーマット」という言葉の定義は、通信を行う方法・形式のことであり、その中には、伝送速度、データ形式、後述の占有時間などが含まれる。
本発明では、お互いに通信フォーマットの異なるスレーブが存在しても、各スレーブの通信フォーマットを、通信開始時に通信部に設定することにより、通信部が異なった通信フォーマットを有する各スレーブに対応できる通信を実現させる。
【0019】
通信部の処理の詳細を以下に説明するが、説明を簡単にするため、シリアルバス(a)、シリアルバス(b)、シリアルバス(c)からなるシリアルケーブル10によって2つのスレーブA、Bのみがマスタ1に接続されているものとする。
【0020】
図2〜図4を参照しながら各機器で行う処理の流れを説明する。図2は、スレーブ側の処理のフローチャート、図3はマスタ側の処理のフローチャート、図4はマスタとスレーブA、Bの各機器間の通信のタイミングチャートを示す。図4に示すように、各機器間の通信は通信同期フレームと通常通信フレームからなる。通信同期フレームは通信の開始時に行われる通信段階であり、各機器が同期をとるための情報のやりとりが行われる。つまり、各スレーブに合致した通信フォーマットを設定するやりとりを行う。通常通信フレームは通信同期フレームの後に行われる通信段階であって、各機器の動作をさせるための本来の情報のやりとりが行われる。また、通信同期フレームでは、全てのスレーブが解釈できる共通通信フォーマットで通信するが、通常通信フレームでは、通信同期フレームで設定した各スレーブ固有の通信フォーマットで通信する。従って、各スレーブ側は、共通フォーマットと自分自身の通信フォーマットのデータのみを受信可能である。
【0021】
更に、通信同期フレーム、通常通信フレームは各伝送周期Tcycに区分される。伝送周期は、各機器間で通信の同期をとるために設定した周期で、1つの伝送周期が通信単位となっており、1つの伝送周期の間にマスタと全スレーブ間で1まとまりの送受信が行われる。各機器は、この伝送周期に同期をとり、伝送周期を繰返して種々の通信を行う。
【0022】
まず、通信同期フレームにおいてスレーブ側は、図2に示すように、電源オン後、初期化処理(S1)を終わった後は常に受信可能状態(S2)にしておき、マスタ側は、図3に示すように、初期化(S20)が終了した後、全てのスレーブが解釈できる共通通信フォーマットで通信同期フレームの情報(S21、S23)を伝送する。図4のAm0cync、Bm0cyncはそれぞれ、スレーブA、スレーブBへマスタから送信する0番目(最初)の伝送周期における同期信号の意味である。この電源オン時に最初に通信される通信同期フレームのマスタ側の通信内容は、図5に示すように、対応するスレーブを示す軸No.(軸ナンバー)、データ形式、伝送速度、対応するスレーブの占有時間、その他の通信データ(ダミー情報でもよい)、伝送エラーを復旧させる誤り符号などが含まれている。また、通信同期フレームのスレーブ側の通信内容も、図6に示すように、図5と同様のフォーマットである。
【0023】
図2に示すように、スレーブ側は受信割込があった場合(S3)、マスタ側の通信データの内、軸No.を解釈し(S4)、自軸の情報であれば(S4:Yes)、受信処理(S6)(図4のAm0cync、Bm0cyncを受信)と送信処理(S7)(図4のAs0dummy、Bs0dummy。これらは、スレーブA、スレーブBからマスタへ送信する0番目の伝送周期におけるダミー信号の意味である。) を行う。自軸の情報でなければ(S4:No)、受信データを破棄(S5)し、再び受信可能状態のまま自軸のデータが送信されるのを待つ(S3)。マスタ側はスレーブA、スレーブBからの信号As0dummy、Bs0dummyを受信する(S22、S24)。
【0024】
スレーブ側は送信処理(S7)後、次の伝送周期までマスタからの通信の受信を禁止する(S8)。また、次の伝送周期までの間にデータ形式、伝送速度、占有時間、通信データ量などの通信フォーマットを自分自身の通信フォーマットに変更し(S9)、S7の送信処理後から次の伝送周期における自身の機器占有が始まるまでに相当する時間をタイマで設定し(S10)、その設定時間T0経過後(S11:Yes)に受信許可し(S12)、通常通信フレームに移行する。
【0025】
以上の手順により、通信同期フレームにおいて各スレーブに合致した通信フォーマットに、マスタと各スレーブ間の通信が設定される。
【0026】
通常通信フレームでは、スレーブは自分自身の通信フォーマットを維持し、通信フォーマットを変更することなく、自軸の受信と送信のみを行う。そして自身の機器占有時間において、受信割込があった場合(S13:Yes)、受信処理を行う(S14、図4のAm1、Bm1)。
【0027】
通常通信フレームにおいては、通信同期フレームにてシリアルバス上の機器占有時間が規定されているので、通信データが自軸の情報かどうかの判断は不要である。マスタからの通信データ(図4:Am1、Bm1)に対し、送信処理(図4:As1、Bs1)を行い(S15)、その後再び受信割込を禁止し(S16)、S15の送信処理後から次の伝送周期における機器占有が始まるまでに相当する時間をタイマで設定し(S17)、その設定時間T1経過後(S18:Yes)、再び次の伝送周期での受信に備える。
【0028】
前記各スレーブの占有時間(機器占有時間)は、通常通信フレームにおける1つの伝送周期Tcycを各スレーブに分割して付与することによって設定する。その際各スレーブの必要な情報量と伝送速度とが考慮される。例えばスレーブA(機器A)とスレーブB(機器B)とが同量の情報量を必要とする場合、スレーブAは低速タイプ(旧タイプ)のものであり、スレーブBは高速タイプ(新タイプ)のものであるので、スレーブAの各伝送周期当りの占有時間Taは、スレーブBの各伝送周期当りの占有時間Tbより長時間に設定される。この場合、通常通信フレームにおいて前記伝送周期がN回繰り返されると、その全体におけるスレーブAの占有時間はN×Taとなり、スレーブBの占有時間はN×Tbとなる。
【0029】
前記各スレーブの占有時間の配分方法は、上記の方法以外のものを採用することも可能である。例えば上記の例と同様にスレーブAとスレーブBとがマスタにシリアル接続されている場合に、前記設定時間T1を各スレーブについて異なる値に設定することにより、N回の伝送周期の内、M回をスレーブAが占有し、(N−M)回をスレーブBが占有するようにし、通常通信フレームにおいて前記伝送周期がN回繰り返されたときの全体におけるスレーブAの占有時間がM×Tcycとなり、スレーブBの占有時間が(N−M)×Tcycとなるようにしてもよい。
【0030】
マスタにシリアルに接続されるスレーブの数が多数になった場合には、各伝送周期当りの占有時間をすべてのスレーブに適正比率で分割付与する方法を採用したり、あるいは各スレーブに対応して前記設定時間T1を適正に設定すると共に、占有しうる伝送周期における自身の占有比率を適正に設定する方法を採用すればよい。
【0031】
以上のように各機器、ひいては各スレーブに対し、シリアルバス上に流されるデータの占有時間を規定することにより、他の異なるフォーマットを持つ通信データの受信が防止され、通信速度や通信情報が異なる複数の通信フォーマットのデータを単一のシリアルバス上で通信することができる。
【0032】
マスタ側は、図3に示すように、全てのスレーブが解釈できる共通フォーマットで通信同期フレームの情報(図4のAm0cync、Bm0cync)を伝送(S21、S23)し、スレーブからの返信(図4のAs0dummy、Bs0dummy )を受信(S22、S24)し、通信同期フレームを終了する。
【0033】
その後、スレーブA用の通信フォーマットに変更(S25)し、スレーブAへの送受信(S26、S27)を行った後、スレーブB用の通信フォーマットに変更(S28)し、スレーブBへの送受信(S29、S30)を行う。以降、S25〜S30の処理を繰り返してマスタとスレーブ間で情報の送受信を行う。
【0034】
以上の実施形態の説明ではスレーブAとスレーブBの2種類のスレーブのみで説明したが、スレーブの数はこれに限定されない。例えば、128個のスレーブを一つのシリアルバスに接続しても構わない。
【0035】
また、通信同期フレームにおいて、伝送速度、データ形式、占有時間等の通信フォーマットの設定を、マスタ側から送信することによって行っていたが、この限りではない。各スレーブ側から自らの通信フォーマットをマスタ側に送信することによって通信フォーマットを設定するものであっても構わない。
【0036】
次に、上記に説明した本実施の形態のモータ駆動装置を、電子部品装着装置に適用した事例について説明する。
【0037】
図7は、部品装着装置の一例としての電子部品装着装置の斜視図、図8は図7の電子部品装着装置の移載ヘッドの拡大斜視図、図9は上記電子部品装着装置の概略的な平面図である。
【0038】
まず、電子部品装着装置100の構成を説明する。
【0039】
図7に示すように、電子部品装着装置100の基台110上面中央のローダ部116、基板保持部118、アンローダ部120(これらを総称して搬送部と呼ぶ)には、それぞれ、回路基板112の一対のガイドレール114が設けられ、この各一対のガイドレール114のそれぞれに備えられた搬送ベルトの同期駆動によって、回路基板112は一端側のローダ部116の一対のガイドレール114から部品例えば電子部品を装着する位置に設けた基板保持部118の一対のガイドレール114に、また、基板保持部118の一対のガイドレール114から他端側のアンローダ部120の一対のガイドレール114に搬送される。基板保持部118では、搬送されてきた回路基板112を位置決め保持して部品装着に備える。
【0040】
回路基板112の上方の基台110の上面の両側部にはY軸ロボット122、124がそれぞれ設けられ、これら2つのY軸ロボット122、124の間にはX軸ロボット126が懸架されて、Y軸ロボット122、124の駆動によりX軸ロボット126がY軸方向に進退可能となっている。また、X軸ロボット126には移載ヘッド128が取り付けられてX軸方向に進退可能となっており、これにより、移載ヘッド128をX−Y平面内で移動可能にしている。各ロボットは、例えば、モータによりボールネジを正逆回転させ、上記ボールネジに螺合したナット部材がそれぞれの軸方向に進退可能とし、上記ナット部材に進退させるべき部材を固定させることにより構成している。
【0041】
上記X軸ロボット126、Y軸ロボット122、124からなるXYロボット(移載ヘッド移動装置の一例)上に搭載され、X−Y平面(例えば、水平面又は基台110の上面に大略平行な面)を自在移動する移載ヘッド128は、例えば抵抗チップやチップコンデンサ等の電子部品を供給する複数のパーツフィーダ130、又はSОP(「SОP」はSmall Outline Packageの略)やQFP(「QFP」はQuad Flat Packageの略)等のICやコネクタ等の比較的大型の電子部品を供給するパーツトレイ132から所望の電子部品を、吸着ノズル134により吸着して、回路基板112の部品装着位置に装着する。このような電子部品の装着動作は、記憶部に記憶され予め設定された装着プログラムに基づいて、図10に示す制御部(マスタ)152により制御される。
【0042】
パーツフィーダ130は、一対のガイドレール114の搬送方向における両側(図7の右上側と左下側)に多数個並設されており、各パーツフィーダ130には、例えば多数の抵抗チップやチップコンデンサ等の電子部品が収容されたテープ状の部品ロールがそれぞれ取り付けられている。
【0043】
また、パーツトレイ132は、一対のガイドレール114の基板搬送方向と直交する方向が長尺となるトレイ132aが計2個載置可能であって、各トレイ132aは部品の供給個数に応じて一対のガイドレール114側にスライドして、Y方向の部品取り出し位置を一定位置に保つ構成となっている。このトレイ132a上には、多数のQFP等の電子部品が載置される。
【0044】
一対のガイドレール114に位置決めされた回路基板112の側方には、吸着ノズル134に吸着された電子部品の二次元的な位置ずれ(吸着姿勢)を検出して、この位置ずれを移載ヘッド128側で補正させるための認識装置136が設けられている。
【0045】
移載ヘッド128は、図8に示すように、部品保持装置の一例としての複数個(図示例では4個)の装着ヘッド(第1装着ヘッド138a、第2装着ヘッド138b、第3装着ヘッド138c、第4装着ヘッド138d)を横並びに連結した多連式ヘッドである。4個の装着ヘッド138a、138b、138c、138dは同一構造であって、各装着ヘッドは、吸着ノズル134と、吸着ノズル134に上下動作を行わせるためのアクチュエータ140と、プーリ146とを備える。第1装着ヘッド138aのプーリ146および第3装着ヘッド138cのプーリ146にはタイミングベルト144によりθ回転用モータ142aの正逆回転駆動力が伝達されて、両方の吸着ノズル134に同時的にθ回転(吸着ノズル134の軸芯回りの回転)を行わせるようにしている。また、第2装着ヘッド138bのプーリ146及び第4装着ヘッド138dのプーリ146にはタイミングベルト144によりθ回転用モータ142bの正逆回転駆動力が伝達されて、両方の吸着ノズル134に同時的にθ回転を行わせるようにしている。各アクチュエータ140は、例えばエアシリンダより構成し、エアシリンダのオン・オフにより吸着ノズル134を上下動させて、選択的に部品保持又は部品装着動作を行えるようにする。なお、図8に示す通り、θ回転用モータ142aの動力がタイミングベルト144で伝達され、装着ヘッド138a、138cの吸着ノズル134をそれぞれθ回転させ、θ回転用モータ142bの動力がタイミングベルト144で伝達され、装着ヘッド138b、138dの吸着ノズルにθ回転させるように構成しているが、このような構成は一例であって、各装着ヘッド138a、138b、138c、138dそれぞれに個別にθ回転用駆動モータが備えられた構成であっても構わない。しかし、移載ヘッド128の重量を小さくするためには、θ回転用駆動モータの数が少ない方が好適である。
【0046】
各装着ヘッドの吸着ノズル134は交換可能であり、交換する予備の吸着ノズルは電子部品装着装置100の基台110上のノズルストッカ148に予め収容されている。吸着ノズル134には、例えば、1.0×0.5mm程度の微小チップ部品を吸着するSサイズノズル、18mm角のQFPを吸着するMサイズノズル等があり、装着する電子部品の種類に応じて使用される。
【0047】
上記構成の電子部品装着装置の動作を以下に説明する。
【0048】
図9に示すように、一対のガイドレール114のローダ部116から搬入された回路基板112が基板保持部118に搬送されると、移載ヘッド128はXYロボットによりXY平面内で移動してパーツフィーダ130又はパーツトレイ132から所望の電子部品を吸着し、認識装置136の姿勢認識カメラ上に移動して電子部品の吸着姿勢を認識し、認識結果に基きθ回転用モータを駆動して吸着ノズル134をθ回転させて吸着姿勢の補正動作を行う。その後、回路基板112の部品装着位置に電子部品を装着する。
【0049】
各装着ヘッド138a、138b、138c、138dは、パーツフィーダ130又はパーツトレイ132から吸着ノズル134により電子部品を吸着するとき、及び、回路基板112の部品装着位置に電子部品を装着するとき、吸着ノズル134をアクチュエータ140の作動によりXY平面上から上下方向(Z方向)に下降させる。また、電子部品の種類に応じて、吸着ノズル134を適宜交換して装着動作が行われる。
【0050】
上記の電子部品の吸着、回路基板112への装着動作の繰り返しにより、回路基板112に対する電子部品の装着を完了させる。装着が完了した回路基板112は基板保持部118からアンローダ部120へ搬出される一方、新たな回路基板112がローダ部116から基板保持部118に搬入され、上記動作が繰り返される。
【0051】
ここで、各電子部品の装着は、電子部品の種類(大きさ、重さ)に応じて、高速、中速、低速等のように、装着タクトが速度別に分けられている。この理由は、電子部品の慣性によるもので、吸着ノズル134の吸引力、電子部品の回路基板との密着力により決定される。また、複数の装着ヘッドで同時に部品吸着を行ったり、1つの装着ヘッドずつ部品吸着を行ったり、複数の装着ヘッドで同時に部品装着を行ったり、1つの装着ヘッドずつ部品装着を行ったりする。
【0052】
図10に、電子部品装着装置の制御ブロック図を示す。図に示すように、マスタである制御部152に、スレーブA〜スレーブF、およびその他のスレーブがシリアル接続されている。スレーブAはX軸ロボット126のモータを、スレーブBはY軸ロボット122、124のモータを、スレーブCはθ回転用モータ142a、142bを、スレーブDはローダ部116のモータを、スレーブEは基板保持部118のモータを、スレーブFはアンローダ部120のモータをそれぞれ駆動する。
【0053】
前記X軸ロボット126、Y軸ロボット122、124、θ回転用モータ142a、142bは、高速高精度な位置決め制御が要求されるので、スレーブA〜Cには、多量の情報が必要であると共に情報伝達間隔を短くして頻繁に情報を伝達する必要がある。他方、ローダ部116、基板保持部118、アンローダ部120は高速高精度な制御を要求されないので、スレーブD〜Fには多量の情報は必要でなく、また情報伝達間隔も長くてよい。これらのことを考慮して、本発明のモータ駆動装置を上記部品装着装置に適用するに際し、上記スレーブA〜Fの占有時間を図11に示すように設定している。
【0054】
すなわち図11にスレーブA〜Fの通常通信フレームの各伝送周期Tcyc、すなわちサイクル(1)、(2)、(3)……における各占有期間をA〜Fで示すように、スレーブA〜Cは第1、第3、第5、……のサイクルすなわちサイクル(1)、(3)、(5)……において分割占有するようにし、スレーブD〜Fは第2、第6、……のサイクルすなわちサイクル(2)、(6)……において分割占有するようにしている。このため例えばスレーブAの前記設定時間T1に相当するT1(A)は、スレーブDの前記設定時間T1に相当するT1(D)の約1/2となっている。このように高速高精度の性能が要求されるスレーブA〜Cの占有時間は、高性能を要求されないスレーブD〜Fの占有時間に比較して、長時間でありかつ情報伝達間隔が短くなっている。
【0055】
なお、スレーブ機器としては、サーボドライバやパルスモータなどの駆動軸に限らず、歪みセンサや原点センサ、リミットセンサなどの情報を伝達する機器も考えられ、部品装着装置の計測制御に必要な情報をすべて一つのシリアルバス上で伝達することもでき、大幅な省配線化が可能となる。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、モータ駆動装置が異なった伝送速度等を持つドライバユニットに対応できるシリアル通信手段を搭載しているので、異なる通信フォーマットでの通信を同一シリアルバス上で行うことができる。従って、制御に要求される速度や精度に応じた新旧両タイプのドライバユニットの採用が可能になるため、制御の高速高精度化と開発負担の軽減とを共に実現する上で有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のモータ駆動装置の一実施形態の概略構成図である。
【図2】 同実施形態におけるスレーブ側の処理のフローチャートである。
【図3】 同実施形態におけるマスタ側の処理のフローチャートである。
【図4】 同実施形態におけるマスタとスレーブ間の通信のタイミングチャートである。
【図5】 同実施形態の通信同期フレームにおけるマスタ側の通信内容の説明図である。
【図6】 同実施形態の通信同期フレームにおけるスレーブ側の通信内容の説明図である。
【図7】 本発明のモータ駆動装置を適用した電子部品装着装置の斜視図である。
【図8】 同電子部品装着装置の移載ヘッドの拡大斜視図である。
【図9】 同電子部品装着装置の概略平面図である。
【図10】 同電子部品装着装置の制御ブロック図である。
【図11】 同電子部品装着装置における各スレーブの伝送周期における占有期間の説明図である。
【図12】 従来の電子部品装着装置に使用されているモータ駆動装置の概略構成図である。
Claims (5)
- モータを駆動する複数のドライバユニットと、前記ドライバユニットに指令を与える指令発生装置とをシリアル通信で接続したモータ駆動装置であって、
前記複数のドライバユニットには、通信における伝送速度またはデータ形式を規定した通信フォーマットが互いに異なるドライバユニットが含まれ、
前記ドライバユニットのそれぞれに合致した通信フォーマットを設定して、前記指令発生装置と前記複数のドライバユニットとの通信を行う通信部を備え、
前記通信部は、
通信の開始時に、全てのドライバユニットが解釈できる共通通信フォーマットで、各ドライバユニットに合致した通信フォーマットを設定する送受信を行う第1の通信段階を実行した後に、
前記第1の通信段階で設定した各ドライバユニットに固有の通信フォーマットで、モータを駆動するための通常の通信を行う第2の通信段階を実行する
ことを特徴とするモータ駆動装置。 - 前記第1の通信段階において、指令発生装置側は、前記第2の通信段階における各ドライバユニットの通信の占有時間を送信し、
前記第2の通信段階において、指令発生装置と各ドライバユニットの間で、そのドライバユニットに付与された占有時間内においてのみそのドライバユニットに固有の通信フォーマットで送受信を行う
ことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。 - 前記第1の通信段階において、指令発生装置側は、各ドライバユニットに、ドライバユニットを指定して通信フォーマットを設定すべき旨の情報を送信し、
ドライバユニット側は、自らを指定された場合のみ前記情報を受信し、受信した通信フォーマットに自らの通信フォーマットを変更する
ことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。 - モータを駆動する複数のドライバユニットと、前記ドライバユニットに指令を与える指令発生装置とをシリアル通信で接続したモータ駆動装置におけるモータの駆動制御方法であって、
前記複数のドライバユニットには、通信における伝送速度またはデータ形式を規定した通信フォーマットが互いに異なるドライバユニットが含まれ、
前記モータ駆動装置は、前記ドライバユニットのそれぞれに合致した通信フォーマットを設定して、前記指令発生装置と前記複数のドライバユニットとの通信を行う通信部を備え、
前記通信部は、
通信の開始時に、全てのドライバユニットが解釈できる共通通信フォーマットで、各ドライバユニットに合致した通信フォーマットを設定する送受信を行う第1の通信段階を実行した後に、
前記第1の通信段階で設定した各ドライバユニットに固有の通信フォーマットで、モータを駆動するための通常の通信を行う第2の通信段階を実行する
ことを特徴とするモータ駆動制御方法。 - 回路基板を部品を実装する位置に搬送する搬送部を備えると共に、X軸ロボット、Y軸ロボットからなるXYロボット上に搭載されX−Y平面上を自在に移動する移載ヘッドが、部品供給部が供給する部品を吸着し、前記回路基板上へ移動して部品を装着する部品装着装置であって、
前記搬送部、X軸ロボット、Y軸ロボットのそれぞれのモータを駆動するドライバユニットと、各ドライバユニットとシリアル通信で接続され前記ドライバユニットに指令を与える指令発生装置と、前記指令発生装置と前記複数のドライバユニットとの通信を行う通信部とを備え、
前記複数のドライバユニットには、通信における伝送速度またはデータ形式を規定した通信フォーマットが互いに異なるドライバユニットが含まれ、
前記通信部は、
通信の開始時に、全てのドライバユニットが解釈できる共通通信フォーマットで、各ドライバユニットに合致した通信フォーマットを設定する送受信を行う第1の通信段階を実行した後に、
前記第1の通信段階で設定した各ドライバユニットに固有の通信フォーマットで、モータを駆動するための通常の通信を行う第2の通信段階を実行する
ことを特徴とする部品装着装置。
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