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JP4100666B2 - 電子部品供給システム - Google Patents
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JP4100666B2 - 電子部品供給システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品装着等において用いられるところの、電子部品をテープに配列して保持した電子部品テーピングから電子部品を供給するテープフィーダを含んで構成される電子部品供給システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子部品装着作業では、電子部品をテープに配列して保持させたもの、つまり電子部品をテーピングしたもの(以下、「電子部品テーピング」という)から電子部品を供給し、供給された電子部品をプリント配線板等の回路基材に装着することが広く行われており、この電子部品テーピングから電子部品を供給する供給装置として、いわゆるテープフィーダと呼ばれる装置が多く用いられている。テープフィーダを用いた電子部品供給システムでは、一般に、複数のテープフィーダを配置されて1つの電子部品システムが構築される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果】
電子回路の高密度化により1つの回路基材に装着される電子部品の種類および数が増大する現状では、電子部品供給システムには、より多くのテープフィーダが搭載可能であることが望まれる。つまり、よりコンパクトなシステムを構築可能であるといった観点等から、テープフィーダが効率よく配置可能であることが望まれる。また、電子回路組み立て時間を短縮するという目的等から、電子部品供給システムには、部品供給が高速度で行われること、つまり、単位時間あたりの部品供給数が多いことも望まれている。
【0004】
本発明は、上記実情に鑑み、テープフィーダが効率よく配置され、高速度で部品供給が可能な電子部品供給システムを得ることを課題としてなされたものであり、本発明によって、下記各態様の電子部品供給システムが得られる。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきではない。また、一つの項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければならないわけではない。一部の事項のみを選択して採用することも可能である。
【0005】
なお、以下の各項において、(1)項,(2)項,(3)項,(15)項,(16)項に記載された技術的特徴を組み合わせるとともにさらに具体化した態様が、請求項1に相当し、請求項1に(17)項の技術的特徴を付加した態様が、請求項2に、請求項1または請求項2に(18)項に記載の技術的特徴を付加した態様が、請求項3に、請求項3に(19)項に記載の技術的特徴を付加した態様が、請求項4に、請求項1ないし請求項3のいずれかに(24)項に記載の技術的特徴を付加した態様が、請求項5に、それぞれ相当する。
【0006】
(1)電子部品テーピングを送り出して部品供給部において電子部品を供給する複数のテープフィーダと、
それら複数のテープフィーダが着脱可能に取り付けられるフィーダテーブルとを含む電子部品供給システムであって、
前記フィーダテーブルが複数のフィーダ駆動装置を含み、前記複数のテープフィーダの各々がそれら複数のフィーダ駆動装置のうちのいずれかによって駆動されることを特徴とする電子部品供給システム。
【0007】
テープフィーダが自ら駆動源を備える場合、その駆動源には、電動モータ、エアシリンダ等が採用される。しかし、これらの駆動源は比較的大型であり、これらの駆動源を備える場合は、フィーダ自体の幅が大きくならざるを得ない。本項に記載の電子部品供給システムは、テープフィーダが駆動源を備えていないために、フィーダの幅を小さくできることから、テーブルにより多くのフィーダを取り付けることができ、スペース効率の高いシステムとなる。また、テープフィーダが駆動源を有する場合、フィーダの機構そのものが複雑になり、テープフィーダが比較的高価なものとなってしまう。これに対し、本項の態様のシステムでは、テープフィーダが、単純かつ安価なものとなる。さらに、テープフィーダが駆動源を備えていないことは、テープフィーダの軽量化につながり、オペレータの作業性の向上、労力軽減等につながる。
【0008】
例えば、電子部品装着機等に本電子部品供給システムが組み込まれて、複数のテープフィーダが1つの外部駆動装置によって駆動される場合には、部品を供給するテープフィーダごとに駆動を切り替える手段を必要とする。そのためシステムが煩雑化する。また、電子部品テーピングの部品保持ピッチが大きいときには、例えば複数回に分けてテーピングの送り動作を行う等の必要で、供給のための時間が長くかかることがあり、1つの外部駆動装置で複数のテープフィーダを駆動させる場合、部品供給速度(単位時間あたりの供給部品数の意味である)が遅くなる事態が発生し得る。本項の電子部品供給システムでは、テープフィーダの各々が個別のフィーダ駆動装置によって駆動されるため、システム自体が単純化され、高速の部品供給が可能となる。なお、本電子部品供給システムでは、テープフィーダの数とフィーダ駆動装置の数とが、必ずしも同数である必要はない。例えば、フィーダ駆動装置の数がテープフィーダの数を上回る態様も含まれる。
【0009】
本電子部品供給システムにおいて、フィーダ駆動装置は、テープフィーダが取り付けられる部分と一体的に形成された部分に設けられるものに限定されない。例えば、フィーダ駆動装置が、テープフィーダが取り付けられる部分とは別体をなす部分に設けられる場合、テープフィーダとは距離を隔てた部分に設けられる場合等もあり得る。本電子部品供給システムは、そのような態様をも許容するため、本電子部品供給システムにおけるフィーダテーブルは、広く解釈し、上記部分等を含むものとして扱う。
【0010】
本電子部品供給システムにおいては、例えば、リールに巻回された電子部品テーピングから電子部品を供給する方式のテープフィーダを用いることができる。例えば、(A)リールから延び出す電子部品テーピングを部品供給部へ送るフィード装置と、(B)そのフィード装置に連結され、そのフィード装置の後方に位置するリール保持部において、前記リールを、着脱可能に、かつ、そのリールの回転軸線であるリール回転軸線が前記電子部品テーピングの送り方向であるテーピング送り方向と直角に交差する状態に保持するリール保持装置とを含むように構成されたテープフィーダを用いることができる。
【0011】
本電子部品供給システムにおいて取り扱われる電子部品テーピングは、例えば、電子部品を一定のピッチで配列して保持するキャリアテープと、そのキャリアテープの上面をカバーするカバーテープとを含む構成のものであってよい。より具体的には、角穴パンチキャリアテープにボトムカバーテープを貼り、角穴に部品を入れ、トップカバーテープを貼り、テーピングとして完成した角穴パンチキャリア形テーピングや、エンボスキャリアテープに部品を入れ、トップカバーテープを貼り、テーピングとして完成したエンボスキャリア形テーピング等が、取り扱う対象となり得る。
【0012】
上記例示した構成の電子部品テーピングを取り扱う場合、テープフィーダのフィード装置は、(a)電子部品テーピングを電子部品の保持ピッチに応じた量だけ送るテーピング送り部と、(b)そのテーピング送り部の動作に同期して前記カバーテープを前記保持ピッチに応じた量だけ前記キャリアテープから剥がすカバーテープ剥離装置を有するカバーテープ処理部とを備えた構成のものを採用することができる。
【0013】
本発明の電子部品供給システムは、フィーダテーブルが移動しない固定式のものであってもよく、また、テーブル移動装置を含んでテープフィーダが取り付けられた状態でフィーダテーブルが移動させられる移動式のものであってもよい。固定式のものは、例えば、部品保持ヘッドがXYロボットによって移動させられるXYロボットタイプの電子部品装着機に好適である。また、移動式のものは、例えば、部品保持ヘッドが間欠回転するロータリーヘッドタイプの高速型電子部品装着機に好適であり、装着プログラムにしたがって、当該装着機の一定の部品取出位置に、それぞれのテープフィーダの部品供給部が順次位置するようにテーブルを移動させる態様で実施することが可能である。
【0014】
(2)前記テープフィーダの各々が、自らが供給動作を行うために駆動される被駆動部材を備え、
前記複数のフィーダ駆動装置の各々が、駆動源と、その駆動源によって駆動される出力部材としての駆動部材とを備え、
前記テープフィーダの各々が前記フィーダテーブルに取り付けられた状態において、それらテープフィーダの各々の前記被駆動部材の各々と前記複数のフィーダ駆動装置のいずれか1つのものの前記駆動部材とが係合状態となることにより、前記複数のテープフィーダの各々が前記複数のフィーダ駆動装置のいずれかによって駆動される(1)項に記載の電子部品供給システム。
【0015】
本項に記載の電子部品供給システムでは、互いに係合して駆動力の伝達を行う被駆動部材および駆動部材の各々を、テープフィーダおよびフィーダ駆動装置の各々に有する。フィーダテーブルに取り付けることによって、テープフィーダが駆動可能な状態となることで、簡便なシステムとなる。
【0016】
(3)前記フィーダテーブルが、前記複数のテープフィーダを前記電子部品テーピングの送り方向であるテーピング送り方向が互いに平行となる状態で整列して配置可能に、前記複数のテープフィーダの1ずつが取り付けられる複数のフィーダ取付部を含む(2)項に記載の電子部品供給システム。
(4)前記複数のフィーダ取付部の各々に対応して前記複数のフィーダ駆動装置の1つずつが設けられた(3)項に記載の電子部品供給システム。
(5)前記テープフィーダの各々の前記被駆動部材が前記複数のフィーダ駆動装置のいずれのものの前記駆動部材とも係合可能とすべく、前記複数のテープフィーダの各々の前記被駆動部材の各テープフィーダにおける位置が画一化されており、かつ、前記複数のフィーダ駆動装置の各々の前記駆動部材のそれに対応する前記フィーダ取付部における位置が画一化されている(4)項に記載の電子部品供給システム。
【0017】
上記3つの項は、フィーダテーブルに設けられたフィーダ取付部に関する態様を示したものである。上記(3)項の電子部品供給システムは、複数のフィーダが整列可能な態様であり、実用的な電子部品供給システムが実現する。上記(4)項の電子部品供給システムは、フィーダ取付部とフィーダ駆動装置とが1対1に設けられた態様のものであり、テープフィーダが取り付けられる箇所に応じてそのテープフィーダを駆動するフィーダ駆動装置が決定される態様のシステムである。また、上記(5)項の態様で実施すれば、テープフィーダの交換、配置替え等が容易に行えることから、汎用性の高いシステムが実現する。
【0018】
(6)前記複数のフィーダ取付部が、前記複数のテープフィーダが並ぶ方向であるフィーダ配列方向に等ピッチで設けられた(3)項ないし(5)項のいずれかに記載の電子部品供給システム。
【0019】
本発明の電子部品供給システムでは、テープフィーダの配列方式が特に限定されるものではないが、例えば、同じ幅のテープフィーダでシステムが構成されるような場合は、その幅に応じた一定のピッチでフィーダ取付部が設けられれば、テープフィーダの効率のよい配置が可能となる。また、テープフィーダは、それが対象とする電子部品テーピングの幅が異なる等の理由により、その幅が異なるもののが存在する。フィーダ幅が異なるテープフィーダが混在してシステムを構成するような場合、例えば、その幅のものが最も多く存在するテープフィーダの幅に応じたピッチでフィーダ取付部を設ける態様、あるいは、最も大きな幅のテープフィーダの幅に応じたピッチで設ける態様、最も小さな幅のテープフィーダの幅に応じたピッチで設ける態様等、種々の態様を選択できる。フィーダの配置効率等を考慮して、適切なピッチとすればよい。なお、幅の異なるテープフィーダが存在する部分では、隣接するテープフィーダの間隔が大きくなることもあり得る。
【0020】
(7)前記複数のフィーダ駆動装置の各々の前記駆動源の前記フィーダ配列方向の幅が前記フィーダ取付部の配設ピッチより大きく、複数の駆動源のうちの隣接するものどうしの干渉を避けるべく、それら隣接する駆動源が、前記フィーダ配列方向に平行な方向から見た場合における位置を互いに異ならせて配設された(6)項に記載の電子部品供給システム。
(8)前記複数の駆動源が、前記フィーダ配列方向に沿って千鳥状に配設された(7)項に記載の電子部品供給システム。
【0021】
前述したように、テープフィーダを数多く配置する場合スペース効率に鑑みれば、テープフィーダの取り付けられるピッチをできるだけ小さく、例えば、隣接するテープフィーダとの間隔をできるだけ小さくして配置することが望ましい。そのためには、フィーダ取付部の配設ピッチを小さくしなければならない。一方、フィーダ駆動装置の駆動源は、電動モータ、エアシリンダ等種々のものを採用することが可能であるが、前述したように、そのような駆動源は比較的大きいため、フィーダ取付部の配設ピッチが小さい場合、隣接する駆動源が干渉することもあり得る。かかる事態を回避するための一態様が上記(7)項に記載の態様である。(7)項の態様は、複数の駆動源が一直線に並ぶのではなく、例えば、平たく言うことろの、互い違いに駆動源が並べられた態様が含まれる。上下方向、前後方向等、種々の向きに互い違いに配設することが可能である。上記(8)項に記載の態様は、互い違いに配設する方式に関する一態様であり、駆動源が比較的秩序よく並べられた態様である。
【0022】
(9)前記複数のテープフィーダの各々の前記フィーダテーブルへの取付時に、その各々のテープフィーダの一部分とそれが取り付けられる前記フィーダ取付部の一部分との一方向のスライドを許容するスライド許容装置を含む(3)項ないし(8)項のいずれかに記載の電子部品供給システム。
【0023】
本項に記載の態様のように、テープフィーダをスライドさせてフィーダテーブルに取り付けることができれば、その取付作業を簡便に行うことができる。実際の作業においては、複数のテープフィーダが隣接して配置された状態において、任意の1以上のテープフィーダを取り外して交換することも行われる。このことを考慮すれば、フィーダ配列方向に交差する方向、例えばテープフィーダが幅方向に整列して配置されている場合は、前後方向、上下方向等の方向にスライド可能なようにシステムを構成することが望ましい。具体的なスライド許容装置として、例えば、フィーダ取付部にレール、溝等として形成されたガイド部を設け、テープフィーダにそのガイド部に案内される被ガイド部を設けて、一定の方向のみのスライドのみを許容する装置等を採用することができる。
【0024】
(10)前記複数のテープフィーダの各々を前記フィーダテーブルに対する前記スライドの方向における設定位置に位置決めするスライド方向位置決め装置を含む(9)項に記載の電子部品供給システム。
(11)前記複数のテープフィーダの各々が前記設定位置に位置させられた状態において、そのテープフィーダの各々の前記被駆動部材と前記複数のフィーダ駆動装置のいずれか1つのものの前記駆動部材とが係合状態となる(10)項に記載の電子部品供給システム。
【0025】
上記(10)項に記載の態様によれば、テープフィーダの取付においてそのテープフィーダをスライド可能とした場合において、そのスライド方向におけるテープフィーダの取付位置を容易に決定できる。具体的なスライド方向位置決め装置として、例えば、フィーダ取付部にストッパ部材等を含む係止部を設け、テープフィーダの一部分がその係止部に係止されるような構成の装置が採用できる。また、上記(11)項に記載の態様によれば、その位置での駆動力の伝達が確保される。なお、(11)項の態様の電子部品供給システムは、被駆動部材と駆動部材とが、テープフィーダのスライドによって、互いに接近させられて係合する態様のものを含み得る。
【0026】
(12)前記複数のテープフィーダの各々が、前記フィーダテーブルに下部を支承されかつ前記テーピング送り方向における前部を支持されて取り付けられるものであり、前記複数のフィーダ取付部の各々が、前記複数のテープフィーダの各々の下部に設けられた下部被支承部を支承するフィーダ下部支承部と、前記複数のテープフィーダの各々の前部に設けられた前部被支持部を支持するフィーダ前部支持部とを備える(3)項ないし(11)項のいずれかに記載の電子部品供給システム。
(13)前記複数のフィーダ取付部の前記フィーダ下部支承部と前記フィーダ前部支持部とがそれぞれ面一に構成され、かつ、前記複数のテープフィーダの少なくとも一部において、前記部品供給部の前記下部被支承部と前記前部被支持部とに対する相対位置関係が画一化された(12)項に記載の電子部品供給システム。
(14)前記複数のテープフィーダの前記被駆動部材の各々の係合部のいずれもが、各テープフィーダの前記下部被支承部と前記前部被支持部とに対して一定位置に設けられ、前記複数のフィーダ駆動装置の前記駆動部材の各々の係合部のいずれもが、前記被駆動部材の係合部の位置に対応して、前記フィーダ下部支承部と前記フィーダ前部支持部とに対して一定位置に設けられた(12)項または(13)項に記載の電子部品供給システム。
(15)前記被駆動部材の係合部が前記下部被支承部と前記前部被支持部との一方に設けられ、前記駆動部材の係合部が前記フィーダ下部被支承部と前記フィーダ前部支持部との一方に設けられており、前記複数のテープフィーダの各々の前記フィーダテーブルへの取り付け時に、前記下部被支承部と前記前部被支持部とのうち前記被駆動部材の係合部が設けられていない他方と、前記フィーダ下部支承部と前記フィーダ前部支持部との前記駆動部材が設けられていない他方との一方向のスライドを許容するスライド許容装置を備え、そのスライド許容装置により許容された前記一方向に前記下部被支承部と被支持部との一方と前記フィーダ下部支承部とフィーダ前部支持部との一方とが接近させられて前記被駆動部材と駆動部材とが係合可能に構成された(14)項に記載の電子部品供給システム。
【0027】
上記4つの項は、本発明の電子部品供給システムの実用的な態様を示す項である。電子部品供給システムが電子部品装着機等に組み込まれて用いられる場合、一般的には、電子部品は部品供給部の上方より取り出されるため、テープフィーダは下部において支承されることが望ましい。また、テープフィーダの後方には、電子部品テーピングが巻回されたリールが保持されることから、前部を支持されることが望ましい。これらのことを考慮したのが、上記(12)項に記載の態様である。その態様によれば、2つの箇所でテープフィーダが支えられることになるため、位置精度よくしっかりとフィーダテーブルに取り付けられることになる。上記(13)項は、テープフィーダの部品供給部を整列させることができる態様について記載した項であり、また、上記(14)項は、前記(5)項の態様をより具体的にした態様に関するものであって、テープフィーダの交換、入れ替え等を容易にして、システムの汎用性を高め得る態様についての項である。上記(15)項は、前記(9)項の態様をより具体的にした態様に関するものであり、その(9)項の説明において示したメリットを享受でき、また、場合によっては、前記(10)項、(11)項の説明において示したメリットをも享受できる。
【0028】
上記(13)項についてさらに説明する。本発明の電子部品供給システムにおいては、複数のテープフィーダが整列して配置された場合に、必ずしも、それぞれの部品供給部までもが整列させられることを要しない。例えば、テープフィーダが対象とする電子部品テーピングの幅、収納されている電子部品の形状等に応じて、部品供給部の位置がテープフィーダごとに異なることもあり得る。その場合、例えば、テープフィーダの前方部分を揃えて整列させたとしても、部品供給部の位置が揃わないこともあり得る。本発明の電子部品供給システムは、かかる態様のものをも含むのである。(13)項に記載の態様を採用すれば上記部品供給部の相対位置関係が画一化されたテープフィーダにおいては、その部品供給部の位置が整列させられることになる。すべてのテープフィーダの上記部品供給部の相対位置関係を画一化させれば、すべての部品供給部を略一直線上に整列させることが可能になる。部品供給部が整列させられた態様は、電子部品の取り出しの利便性に優れる。
【0029】
(16)前記複数のテープフィーダの各々が、一端部が前記駆動部材と係合して自らの回転軸線回りに回転させられることで前記被駆動部材として機能する入力軸を備える(2)項ないし(15)項のいずれかに記載の電子部品供給システム。
【0030】
本発明の電子部品供給システムにおいて、テープフィーダの入力部材として機能する被駆動部材は、種々の態様のものを採用し得る。例えば、揺動可能なレバー、押し下げられるロッド状のもの、回転させられる軸状の回転体等である。揺動あるいは押し下げられるレバー等を被駆動部材とする場合、この被駆動部材の往復運動を回転運動に変換する機構を必要とし、フィーダの機構がある程度複雑なものになる。本項に記載の態様では、回転駆動力が入力されるため、上記変換の機構を必要とせず、フィーダの機構を単純化することができる。また、上記変換機構を必要としないことから、テープフィーダを比較的高速に動作させることができる。
【0031】
(17)前記入力軸が、前記電子部品テーピングの幅方向に略直角な一平面内に回転軸線が位置する状態で配設された(16)項に記載の電子部品供給システム。
【0032】
前述したように、テープフィーダは比較的小さな幅とされる。そのため、入力軸を上記方向に配設すれば、テープフィーダの幅を小さくすることが容易となる。例えば、前述のテーピング送り部、カバーテープ処理部等の駆動部分がテープフィーダ内において離れて存在する場合、入力軸を比較的長くすることが好都合である。本項に記載の態様は、そのように長い入力軸が配設されるときに、特に有効な態様である。
【0033】
(18)前記駆動部材が、係合状態において前記入力軸と同軸的になる状態で配設されて回転軸線方向の一端部においてその入力軸の一端部と係合する回転体である(16)項または(17)項に記載の電子部品供給システム。
【0034】
本項は、被駆動部材と係合する駆動部材に関する限定を行った項である。駆動部材が回転体である本項に記載の態様によれば、回転運動から回転運動への駆動力の伝達であることから、駆動部材から被駆動部材への駆動力の伝達が、効率よく行われる。
【0035】
(19)前記回転体と前記入力軸との各々が、前記回転体の一端部と前記入力軸の一端部とが両者の一定の相対回転角度位置において互いに噛合して回転伝達を行うそれぞれの噛合部を有する(18)項に記載の電子部品供給システム。
【0036】
本項に記載の態様には、例えば、入力軸と回転体との互いの噛合部に、それぞれ平ギヤを設け、この平ギヤどうしが噛合する態様が含まれる。この態様の場合、両平ギヤのギヤ比を異ならせることにより、回転速度を種々に変更可能である。また、入力軸と回転体との互いの回転軸線が同一線上となるように構成することもできる。その場合は、例えば、スプライン嵌合するようにそれぞれの噛合部を形成すればよい。入力軸と回転体との互いの回転軸線が同一線上となる場合には、それぞれの端面が噛合部となる態様とすることもできる。具体的には、例えば、一方の端面に回転軸線回りに凸部を形成させ、他方の端面に回転軸線回りにその凸部と嵌合する凹部を形成させて、それぞれの噛合部とすればよい。
【0037】
(20)前記回転体および前記入力軸の各々の回転軸線が同一直線上に位置し、かつ、前記それぞれの噛合部が、それら回転体および入力軸とがその各々の回転軸線の方向に互いに接近させられて定められた噛合位置に位置する状態において噛合するものである(19)項に記載の電子部品供給システム。
【0038】
本項に記載の態様は、テープフィーダをスライドさせてフィーダテーブルに取り付ける態様において、有効な態様である。その場合、前記テープフィーダのスライド方向と、回転体および入力軸のそれぞれの回転軸線の方向とが一致するような構成とすることが望ましい。
【0039】
(21)前記それぞれの噛合部の噛合が、前記複数のテープフィーダの各々と前記複数のフィーダ駆動装置の各々とが定められた相対移動位置まで相対移動させられて行われるものであり、
前記複数のテープフィーダの各々と前記複数のフィーダ駆動装置の各々との少なくとも一方に、前記回転体と前記入力軸とが前記一定の相対回転角度位置にない状態で互いに接近させられた場合においても、両者が前記噛合位置に到らぬ状態で前記テープフィーダの各々と前記複数のフィーダ駆動装置の各々との前記相対移動位置までの相対移動を許容し、前記回転体と前記入力軸との少なくとも一方が回転させられて両者が前記一定の相対回転角度位置になったときに、両者を前記噛合位置まで接近させてそれぞれの一端部どうしを噛合させる不適切回転位置時噛合担保装置を備えた(20)項に記載の電子部品供給システム。
【0040】
例えば、前述したようなテープフィーダをスライドさせてフィーダテーブルに取り付ける態様においては、以下の事態が生じ得る。回転体と入力軸とが適切な相対回転角度位置にないときにテープフィーダを取り付ける場合、テープフィーダが所定の取付位置までスライドする手前で、回転軸と入力軸とが噛合しない状態で当接する。そのため、テープフィーダはそれ以上テープフィーダを移動させることができず、取り付けができない。本態様によれば、回転体と入力軸とが係合しない場合でも、テープフィーダを所定の取付位置にまで移動させることができる。そして、例えば、フィーダ駆動装置を駆動させるあるいはテープフィーダを操作して、回転体と入力軸とが適切な相対回転角度位置になった状態において、両者の噛合が行われるのである。本項の態様では、上記不適切回転位置時噛合担保装置により、良好な噛合が行われる。
【0041】
(22)前記不適切回転位置時噛合担保装置が、前記回転体と前記入力軸との少なくとも一方のそれが設けられている前記フィーダ駆動装置または前記テープフィーダに対する前記回転軸線方向の一定範囲の移動を許容する回転軸線方向移動許容装置を有する(21)項に記載の電子部品供給システム。
(23)前記不適切回転位置時噛合担保装置が、前記回転体と入力軸との少なくとも一方を互いに接近する方向に付勢する付勢部材を有する(22)項に記載の電子部品供給システム。
【0042】
上記2つの項は、不適切回転位置時噛合担保装置の具体的な態様に関する項である。上記(22)項に記載の態様では、上記回転軸線方向移動許容装置を備えることによって、不適切回転位置にある場合でも、テープフィーダの所定の取付位置までの移動を可能にしている。具体的には、例えば、回転体あるいは入力軸の保持装置が、それらを回転軸線方向に移動可能に保持するものである場合、その軸保持装置が回転軸線方向移動許容装置として機能する。また、上記(23)項に記載の態様では、上記付勢装置により、回転軸と入力軸とが相対回転角度位置に位置した状態おいて、上記噛合位置まで接近させられる。付勢装置は、例えば、コイルスプリング等の弾性体を含むものであれば、簡便に構成できる。
【0043】
(24)前記複数のフィーダ駆動装置の各々の駆動源が電動モータを有する(2)項ないし(23)項のいずれかに記載の電子部品供給システム。
【0044】
フィーダ駆動装置の駆動源は、前述したように、エアシリンダ等の往復運動を行うものであってもよい。ところが、複数回連続して電子部品テーピングを送る必要がある場合等には、復動動作の時間がロスとなり、高速部品供給という点で、若干ではあるが劣る。また、エアシリンダは、動作速度をコンロトールすることが困難で、電子部品テーピングの送り動作に微妙な加減速度の変化を付けることができず、安定した部品供給という点で、若干の難点がある。これに対して本項に記載の態様は、駆動源が電動モータを含むものであるため、より高速な部品供給が可能である。また、サーボモータ、ステッピングモータ等を使用すれば、高度な加減速度制御、速度制御を行うことができ、より安定な部品供給が可能となる。なお、本発明の各態様において、駆動源として電動モータを用いる場合、各種モータを用いることができるが、それら各種モータには、減速機が組み込まれた減速機付モータも含まれる。また、この(24)項に関する説明の内容は、下記(25)項についても当て嵌まる。
【0045】
(25)前記複数のフィーダ駆動装置の各々の駆動源が電動モータであり、その電動モータの出力軸と前記回転体とが同軸的に配設されて回転速度を等速で伝達可能に連結された(18)項ないし(23)項のいずれかに記載の電子部品供給システム。
(26)前記複数のフィーダ駆動装置の一部のものと他の一部のものとの間で、各々の前記電動モータと各々の前記回転体との離間距離を互いに相違させて両者が配設されており、前記一部のものと他の一部のものとの少なくとも一方が、前記離間距離の差を補いつつ回転伝達を可能にする離間距離差補完装置を備えた(25)項に記載の電子部品供給システム。
【0046】
上記(25)項に記載の態様は、平たく言えば、電動モータと駆動部材である回転体とを直結する態様である。前述の電動モータを用いる場合のメリットのほか、電動モータと回転体との間に、複雑な回転伝達機構を必要としないことから単純なフィーダ駆動装置を構成できる。上記(25)項に記載の態様は、前述の「隣接する駆動源が、前記フィーダ配列方向に平行な方向から見た場合における位置を互いに異ならせて配設された」態様を採用する場合において、特に効果的な態様である。具体的には、例えば、隣接するフィーダ駆動装置において、電動モータの出力軸の軸線方向の位置を違えて電動モータが配設されている態様を採用する場合において、効果的である。この場合、回転軸と電動モータの出力軸とをつなぐ継手の長さを変更することにより、前記離間距離差を補うことができる。その態様においては、すなわち、その継手を含んで離間距離差補完装置が構成される。
【0047】
(27)前記複数のフィーダ駆動装置の各々の前記駆動源と前記駆動部材とがそれぞれ同じ構成のものであり、それら複数のフィーダ駆動装置の一部のものと他の一部のものとの間で、前記駆動源と前記駆動部材との配設位置関係を互いに相違させて両者が配設されており、前記一部のものと他の一部のものとの少なくとも一方が、前記配設位置関係の差を補いつつ駆動力伝達を可能とする配設位置関係差補完装置を備えた(2)項ないし(26)項のいずれかに記載の電子部品供給システム。
【0048】
本項に記載の態様は、前述の「隣接する駆動源が、前記フィーダ配列方向に平行な方向から見た場合における位置を互いに異ならせて配設された」態様を採用する場合において、特に効果的な態様である。駆動源から駆動部材までの駆動力伝達機構の構成を異ならせて配設位置関係の差に対応させる場合は、その駆動力伝達機構を含んで上記配設位置関係差補完装置が構成されることになる。例えば、より具体的な一例を示せば、例えば、駆動源に電動モータを含み、駆動部材が回転体であるような場合であって、両者の回転軸線がなす角度がフィーダ駆動装置によって相違する場合、ギヤ機構を有する回転伝達装置を採用して、フィーダ駆動装置ごとに異なる角度に回転伝達可能なようにそのギア機構を相違させればよい。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態について説明する。なお、本発明は、下記実施形態に限定されるものではなく、下記実施形態の他、前記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
【0050】
<電子部品供給システムの全体>
図1に、実施形態の電子部品供給システムの右側面図を示し、図2に、その電気部品供給システムの平面図を示す。本電子部品供給システムは、複数のテープフィーダ10と、複数のテープフィーダ10を脱着可能に取り付けることができるフィーダテーブル12とを含んで構成される。図では、数多くのテープフィーダ10が、下部をフィーダテーブル12のテーブル台部14に支承され、前部をフィーダテーブル12のテーブル前方壁部16に支持されて、互いの側面どうしを隣接させて、幅方向に整列した状態で取り付けられている。なお、図には、取り付けられた多くのテープフィーダ10のうち4つだけが記載されており、他のものは省略されている。
【0051】
それぞれのテープフィーダ10は、自身に駆動源を有していない。フィーダテーブル12のテーブル前方壁部16には、それぞれのテープフィーダ10の外部駆動装置としてのフィーダ駆動装置18が複数設けられている。図では4つのフィーダ駆動装置18のみが記載され、他のものは省略されている。後に詳しく説明するが、テープフィーダ10は、取り付けられた状態においてフィーダ駆動装置18の1つと係合し、その係合したフィーダ駆動装置18によって駆動される。なお、本実施形態では、テープフィーダ10とフィーダ駆動装置18とは1対1に対応している。
【0052】
<テープフィーダの全体とリール保持装置>
図3にテープフィーダの右側面図を示す。テープフィーダ10は、フィード装置30と、フィード装置30に連結されフィード装置30の後方に位置するリール保持装置32とを含んで構成される。テープフィーダ10が取扱対象とする電子部品テーピングは、電子部品をキャリアテープに一定のピッチで配列して保持し、そのキャリアテープの上面をカバーテープで覆ったものである。その電子部品テーピングは、リール34に巻回されて、テープフィーダ10にセットされる。フィード装置30は、リール34から延び出す電子部品テーピング36を部品供給部38まで送り、カバーテープを剥がして、電子部品を1個ずつ供給する装置であり、後に詳しく説明する。
【0053】
リール保持装置32は、リール保持部としてのリールホルダ40を備え、リールホルダ40においてリール34を保持する。リールホルダ40は、断面が略矩形をなして概ね半円環状(U字状)に形成されたホルダ部材42を有している。図4に、リールホルダ40がリール34を保持した場合において、そのリール34の回転軸線Oを含む面で切断した一部分の断面図を示す。リール34は、互いに平行な2枚のリール板44と、リール板の中心部をつなぐ巻回芯46(図3参照)とを含んで構成されており、2枚のリール板44の間に電子部品テーピング36が巻回される。ホルダ部材42の厚みbは、2枚のリール板44の間隔cより僅かに小さくされており、リール34は、ホルダ部材42が2枚のリール板44の間に嵌入されることによって、リールホルダ40に保持される。つまり、ホルダ部材42は、リール板間嵌入部として機能し、嵌入することで、リール34の回転軸線方向の位置を規定することから、リール位置規定部として機能する。
【0054】
ホルダ部材42の内周面48は、巻回された電子部品テーピング36を支承する。電子部品の供給時には、延び出す電子部品テーピング36がフィード装置30によって引張られることによって、リール34は、巻回された電子部品テーピングの表面50をホルダ部材42の内周面48に摺接させた状態で回転する。図3および図4に示す状態は、リール34をセットしたばかりの状態、つまり、電子部品テーピング36が最も多く巻回された状態であるが、電子部品の供給の進行につれて巻回された電子部品テーピング36の量が減少し、巻回径が小さくなることで、リール34の回転軸線Oは下降する。すなわち、電子部品テーピング36が減るにつれ、リール保持部材42は、巻回芯46近くまで入り込んでリール34を保持することになる。
【0055】
上記構成のリールホルダ40は、可動部材を必要とせず、極めて単純化された構成のものであり、コスト面において優れる。リールホルダ40は、リール34を保持した状態において、その保持したリール34の2つのリール板44の外面の各々を含む2平面dより外側に突出しない構成となっており、テープフィーダ10におけるリールの存在する部分の幅が小さく、後に詳しく説明するように、テープフィーダ10の配置効率の向上に貢献している。
【0056】
なお、ホルダ部材42の2つの側面52および内周面48は、リール34あるいは電子部品テーピング36と摺接あるいはそれに近い状態となるため、摩擦を減少させることを目的とする減摩表面処理を施すことが望ましい。また、図示は省略するが、電子部品テーピング36の減少によってもリール34の位置が変化しないようにリール34を保持する場合には、ホルダ部材42の側面52から突出してリール回転軸線Oに平行な軸線回りに回転する複数のローラを設け、リール板44の外周面54をそのローラによって支承させればよい。かかる態様においても、ローラの突出端が上記2平面dより突出しない、あるいは、突出してもその突出代が僅かであることが望ましい。
【0057】
本テープフィーダ10では、リール34は、リールホルダ40において保持された状態において、回転軸線Oが電子部品テーピング36の送り方向Mと直角に交差する状態、つまりテーピング送り方向Mと平行な状態となる(図2参照)。本実施形態では、リール34はフィード装置30に対して真直ぐな状態で保持される。そして、図3に示すように、本テープフィーダ10では、フィード装置30に対する相対位置の異なる複数のリール保持位置である2つのリール保持位置に、リール34を位置させることが可能となっている。図3に示す2つのリール保持位置A,A’とした場合、リール34が保持位置Aに位置する場合のリール回転軸線Oと、リール保持位置A’に位置する場合のリール回転軸線O’とは互いに平行である。つまり、2つのリール保持位置A,A’において、リール34は同じ方向に保持される。また、上記リール板44の外面を含む2平面面dの中心に位置する仮想面を、リール中心面fと定義すれば(図4参照)、そのリール中心面fは、リール34が2つのリール保持位置A,A’に位置するときも同一の面となる。つまり、2つのリール保持位置A,A’は、リールの回転軸線O,O’に直角な一平面(「リール保持面」と定義する)内の位置なのである。言い換えれば、リール34は、いずれのリール保持位置A,A’にあっても、リール回転軸線方向の位置が異ならないのである。本テープフィーダ10がそのような複数のリール保持位置を有することのメリットについては、後述する。また、上記複数のリール保持位置を有するようにリールホルダ40のフィード装置30に対する相対位置の変更を許容する装置として、テープフィーダ10は、リール保持部位置変更許容装置を有しているといえる。このリール保持部位置変更装置についても、後述する。
【0058】
<フィード装置>
図5に、フィード装置30の右側面図を示す。図5は、図3に記載するところの右側面を覆うカバー70を外した状態を示す。フィード装置30は、フィード装置本体72に、各種部品、部材が設けられて構成されている。図示は省略するが、電子部品テーピング36は、テーピング幅方向の一方の側に一定のピッチで送り穴が設けられており、この送り穴にフィード装置30の前方上部に設けられたスプロケット74の歯76を係合させた状態で、そのスプロケット74が一定角度回転することによって、電子部品テーピング36は、テーピング送り方向Mに、部品保持ピッチに応じた量だけ送られる。スプロケット74は、ギヤ78と同軸的に互いに相対回転不能な状態で、スプロケット軸80に支持されている。また、スプロケット74およびギヤ78の下方には、2枚のギヤ82、84が、互いに相対回転不能な状態で同軸的に、ギヤ軸86に支持されている。さらにその下方に、ウォーム88が設けられた入力軸としてのドライブシャフト90が、前後方向に回転軸線が位置する状態で、すなわち、電子部品テーピング36の幅方向に直角な一平面内に回転軸線が位置する状態で、両端部付近を2つの軸受92、94に回転可能に支持されている。このドライブシャフト90は、後に詳しく説明するが、前方端部であるシャフト係合部96がフィーダ駆動装置18の一部分と係合することによってフィーダ駆動装置18によって回転させられる。すなわち、ドライブシャフト90は、テープフィーダ10の入力部材として機能し、また、フィード駆動装置18によって駆動される被駆動部材として機能する。ギヤ82とウォーム88とが、ギヤ84とギヤ78とがそれぞれ噛合しており、ドライブシャフト90が回転することにより、スプロケット74が回転し、電子部品テーピング36が送られる。ドライブシャフト90、ギヤ78、82、84、スプロケット74等を含んで、テーピング送り部が構成されている。
【0059】
電子部品テーピング36に保持された電子部品は、部品供給部38において、カバーテープ110が剥がされた状態の電子部品テーピング36から取り出される。図6に、部品供給部38の平面図を示す。部品供給部38には、電子部品テーピング36の上方をカバーするカバー部112と、電子部品テーピング36を下方から支承する支承体114が設けられている。本実施形態では、カバー部112は、フィード装置本体72の一部分をなしており、支承体114は別部品としてフィード装置本体72に取り付けられている。カバー部112には、開口116およびスリット118が設けられており、カバーテープ110は、このスリット118を通って後方に折り返されており、電子部品テーピング36の送りに伴って後方に引張られることで、スリット118の下方において剥がされる。カバーテープ110が剥がされた電子部品テーピング36は、電子部品を保持した状態で、開口116の位置まで送られ、その位置で開口116から取り出される。図3には、電子部品装着機の部品保持具120が示されており、例えば、電子部品装着機において用いられる場合は、部品保持具120が下降して、開口116から、その部品保持具120によってピックアップされる。
【0060】
後方に折り返されたカバーテープ110は、テーパローラ130とガイドローラ132とによって導かれる。図7には、テーパローラ130とガイドローラ132が存在する部分の背面図を示す。テーパローラ130は、テーパ面部134とカバーテープ110のずれ止めのための鍔部136を有して、回転軸線が電子部品テーピング36の幅方向に平行に位置に位置する状態で、フィード装置本体72に回転可能に支持されている。また、ガイドローラ132は、回転軸線が前後方向に位置する状態で、フィード装置本体72に設けられたブラケット138に回転可能に支持されている。カバーテープ110は、テーパローラ130とガイドローラ132とによって、進行方向を下方に変えられるとともに、90゜捻られ、捻られた状態のまま、リール34から延び出す電子部品テーピング36の右方を通過し、それと交差して下方に導かれる。なお、ブラケット138の下面140は、電子部品テーピング36の通過位置の上限を規制するガイドとして機能する。
【0061】
カバーテープ110の進行する下方には、2つのカバーテープ送りローラ150,152が設けられている。一方の送りローラ150は駆動ローラであり、回転軸線が前後方向に位置する状態で、一端部付近および他端部がフィード装置本体72に設けられた軸受154,156によって回転可能に支持されている。送りローラ150の前方側の一端部にはギア158が設けられ、ギヤ158はドライブシャフト90の後方の一端部に設けられたギヤ160と噛合している。ドライブシャフト90の回転によって、送りローラ150が回転させられるのである。送りローラ152は、送りローラ150と比較してその長さが短く、回転軸線が送りローラ150の回転軸線と平行となる状態で、フィード装置本体72に設けられた1対のローラ支持具162,164によって回転可能に支持されている。図8に、送りローラ150,152が存在する部分の正面断面図を示す。ローラ支持具162,164は、それぞれ、ブラケット166、揺動バー168、スプリング170を含んで構成されており、送りローラ152は、スプリング170の力により送りローラ150に押さえ付けられている。送りローラ152は、駆動ローラである送りローラ150が回転することで、自らが回転する従動ローラである。カバーテープ110は、こられ2つの送りローラ150,152に挟持され、それらが回転することによって、下方に向かって送り出され、フィード装置30の外へ送り出される。
【0062】
送りローラ152の表面にはセレーション172が形成され、また、送りローラ150の送りローラ152に係わり合う部分の表面にもセレーション174が形成され、カバーテープ110が空すべりをすることを防止している。また、送りローラ150および送りローラ152には、それぞれ、溝176,178が設けられている。図8は、この溝176,178の設けられた箇所における断面図である。図5には記載を省略しているが、これらの溝176には、それぞれ、巻付防止小片180,192が挿入されている。送りローラ150の側の巻付防止小片180は、フィード装置本体72に設けられた取付板184に取り付けられ、送りローラ152の側の巻き付き防止小片182は、ローラ支持具164の揺動バー168に取付られており、カバーテープ110が送りローラ150,152のそれぞれに巻き付くのを防止する巻付防止手段として機能する。この巻付防止手段は、カバーテープ110に粘着剤が残る場合等に特に有効である。
【0063】
本フィード装置30は、以上のような態様のカバーテープ処理部を有しており、テーピング送り部と協働して、電子部品を部品供給部38において供給する。ドライブシャフト90が所定の回転角度だけ回転させられれば、電子テーピング36が、部品保持ピッチに応じた量だけ送られるとともに、その量に応じた量だけカバーテープ110が剥がされ、装置外へ送り出される。カバーテープ処理部は、カバーテープ剥離装置を含むものであり、そのカバーテープ剥離装置は、部品供給部38に設けられたスリット118、ドライブシャフト90、送りローラ150,152等を含んで構成される。また、カバーテープ処理部は、剥がされたカバーテープ110を、90゜捻った状態で、リール34から部品供給部38に向かって延び出す電子部品テーピング36と交差させてその電子部品テーピング36の下側へ送るカバーテープ送り装置を備えるものであり、そのカバーテープ送り装置は、テーパローラ130、ガイドローラ132、ドライブシャフト90、送りローラ150,152等を含んで構成されている。上記構成のカバーテープ送り装置は、狭い幅のなかでカバーテープ110を交差させることができるため、フィード装置30の幅を小さくすることに役立っており、また、複数のテープフィーダ10を並べる際の隣り合うテープフィーダ10との間隔を小さくすることに役立っている。さらに、カバーテープ処理部は、剥がされたカバーテープ110を巻き取ることなくフィード装置30外へ送り出すカバーテープ送出装置を有するものであり、そのカバーテープ送出装置は、ドライブシャフト90、送りローラ150,152等を含んで構成されている。カバーテープ巻取装置を有しないことから、コンパクトなテープフィーダとなる。
【0064】
なお、本実施形態では、カバーテープ110のキャリアテープに張り合わされていた面が右側を向く(図5においては手前側に向く)ように捻られる。これは、カバーテープ110に粘着剤等が残存する場合を考慮し、カバーテープ110が、フィード装置30の各種構成部品に接触してスムーズな送りを阻害される危険性を少しでも小さくするための方策である。粘着性が殆どないような場合は、いずれの方向に捻るものであってもよい。また、テーパローラ130は、右方に向かって縮径する形状(図7は背面図であるため、図の左側が小さくなっている)のテーパ面部134を有しているが、例えば、鍔部136をなくして、右方に向かうにつれて拡径する形状のテーパ面部としてもよい。前述の巻付防止手段等も、目的に応じた任意の構成とすることができる。テーピング送り部およびカバーテープ処理部の各装置は、電気部品テーピングの種類、フィード装置の仕様等に応じて、種々の構成とすることができる。
【0065】
その他、フィード装置30は、クランプ装置210を有している。クランプ装置210の構成に関する詳しい説明は省略するが、クランプ装置210は、リンク機構を有しており、操作部材である操作レバー212を操作することで、ローラを有する係合部214がフィード装置30の下方へ突出し、フィーダテーブル12の一部分にその係合部214が係合してそのフィーダテーブル12の一部分をクランプすることで、テープフィーダ10は、フィーダテーブル12にしっかりと固定される。
【0066】
さらに、フィード装置30の下部には、フィーダテーブル12のテーブル台部14に支承される下部被支承部230が設けられ、また、前部には、フィーダテーブル12のテーブル前方壁部16に支持される前部被支持部232が設けられている。図9に、フィード装置30の正面図を示す。この図9をも参照しつつ説明すれば、下部被支承部230には、後に説明するテーブル台部14に設けられた嵌合溝に嵌入する嵌入条234,236が設けられている。嵌入条234,236は、前方側嵌入条234と後方側嵌入条236とを含むが、前方側嵌入条234は、T字形状の断面を有する。また、前部被支持部232には、後に説明するテーブル前方壁部16に設けられた嵌合穴に嵌入する嵌合ピン238が上下に2つ設けられている。さらに、前部被支持部232には、シャフト穴240(図12、図15参照)が設けられ、ドライブシャフト90の前方の一端部であるシャフト係合部96の端面が、このシャフト穴240から正面側に臨む状態となっている
【0067】
<リール保持部位置変更許容装置>
テープフィーダ10は、前述したリール保持部位置変更許容装置としてのホルダ位置変更許容装置260を有している。図10にホルダ位置変更許容装置260を示す。リール保持部位置変更装置260は、フィード装置30とリール保持装置32との間に介在しており、角パイプ形状のアウタパイプ262と、アウタパイプ262の内部に嵌入された角パイプ形状のインナパイプ264と、インナパイプ264の内部に嵌入された角棒形状のインナバー266とを含み、伸縮装置として形成されている。アウタパイプ262は、位置を固定した状態でフィード装置本体72に設けられており、インナバー266は、リール保持装置32の一部をなすものであり、一端部がホルダ部材42の一端部と一体とされている。断面形状において、アウタパイプ262の内面の輪郭は、インナパイプ264の外面の輪郭より僅かだけ大きく、また、インナパイプ264の内面の輪郭は、インナバー266の外面の輪郭より僅かだけ小さくされている。
【0068】
図10(a)は、ホルダ位置変更許容装置260が縮められた状態を示し、図10(b)は伸ばされた状態を示している。アウタパイプ262、インナパイプ264、インナバー266は、それぞれ略等しい長さとされており、縮められた状態では、それぞれの両端面が略揃う状態となる。アウタパイプ266には、下部壁外面の前端部に近い部分に、内部に向かう付勢力を発生する付勢手段の1種であるボールプランジャ268が配設されており、また、インナパイプ264の下部壁には、ボールプランジャ268のボール270に係合する係合穴272が貫通して設けられ、インナバー266の下部面には、ボールプランジャ268のボール270に係合する係合凹所274が設けられている。縮められた状態において、ボール270がそれらに係合し、ボールプランジャ268の付勢力により、その縮められた状態が維持される。
【0069】
また、アウタパイプ262は、右側面に、一端が前方端に開口するスリット276が設けられ、インナパイプの264は、右側面に、スリット276に係合する係合ピン278が設けられている。さらに、インナパイプ264は、下部面に、スリット280が設けられ、インナバー266には、下面に、スリット280に係合する係合ピン282が設けられている。ホルダ位置変更許容装置260が延びる方向に沿って、ある程度の力でリールホルダ40を後方に向かって引張れば、ボールプランジャ270の上記係合が解かれて、インナバー260およびインナパイプ264はその方向にスライドして、ホルダ位置変更許容装置260は伸ばされる。2つの係合ピン278,282が、2つのスリット276,280のそれぞれの後方側端に当接することにより、それ以上の伸長は許容されないようにされている。ホルダ位置変更許容装置260は、後方に向かうにつれて下降するすように傾斜して配設されていることから、外部から力が加わらない限り、伸ばされた状態が維持される。なお、短縮位置に戻す場合は、上記とは逆の方向に力を加えて、ボールプランジャ268による上記係合状態となるようにすればよい。本実施形態では、伸縮代は、アウタパイプ262の長さを超える程度とされ、伸縮方向は、前記リール保持面に平行な方向とされている。
【0070】
このような構成を有するホルダ位置変更許容装置260は、フィード装置30に対するリールホルダ40の前記リール保持面に沿った相対移動を許容するリール保持部移動許容装置を含むものである。アウタパイプ262は、フィード装置に30に設けられた、軌道形成部材として機能し、インナパイプ264は、リール保持装置32側に設けられてアウタパイプ262によって形成される軌道にそってスライドするスライド部材として機能する。また、インナパイプ264は、フィード装置30側に設けられた軌道形成部材としても機能し、インナバー266は、リール保持装置32に設けられてインナパイプ264によって形成される軌道に沿ってスライドするスライド部材として機能する。すなわち、ホルダ位置変更許容装置260は、軌道形成部材とスライド部材とを複数段である2段に備えるところの伸縮装置とされているのである。また、リール保持部移動許容装置による移動行程において、リールホルダ40が、フィード装置30に対する定められた2つの相対位置にその位置を固定されることから、ホルダ位置変更許容装置260は、リール保持部位置固定装置を備えたものであるといえる。
【0071】
<テープフィーダの整列>
図11に、テープフィーダ10が複数整列した状態を模式的に示す。図に示すものは、部品供給部38を整列させ、詳しくは開口116を一直線上に位置させ、かつ、テーピング送り方向が互いに平行となる状態で整列している。1つのテープフィーダ10に着目すれば、上記構成から、リールホルダ40の幅は、2つのリール板44の内面の間隔に略等しい。すなわち、テープ幅wTに略等しいものとなっている。リールホルダ40にリール34を保持した状態では、リール34が存在する部分の幅は、リール厚さwRとなる。また、上述したように、フィード装置30は、駆動源を有さず、また、ドライブシャフト90の配設方向、カバーテープ110を90゜捻った状態で電子部品テーピング36と交差させていること等から、フィード装置幅wFは小さいものとなっている。本実施形態では、wT<wF<wRの関係となっている。
【0072】
リール保持部位置変更許容装置を備えていないと仮定すれば、テープフィーダ10を整列させた場合、リール34が互いに重なり合い、最も幅の大きな部分の幅に相当するピッチでしか整列させることができず、テープフィーダの配設ピッチwPは、wR以上となる。これに対し、本実施形態では、リール保持部位置変更許容装置であるホルダ位置変更許容装置260により、隣り合うテープフィーダ10のリール30がフィーダ配列方向に平行な方向から見て互いに重なり合わない位置に位置させることができる。つまり、最も幅の広い部分である、リール34が存在する部分の干渉を避けてテープフィーダ10を整列させて配置することができるである。本実施形態では、フィード装置30の幅であるフィード装置幅wFに略等しい配設ピッチwPで、テープフィーダ10を配置することが可能である。したがって、本実施形態は、スペース効率のよいテープフィーダの配置を可能にしている。
【0073】
また、ホルダ位置変更許容装置260により、隣り合うリール34が異なる位置に位置することから、リール34の両側にある程度の空間が存在することから、リール34の脱着が容易である。特に、本実施形態では、いずれのテープフィーダ10のリール34も上方から脱着可能であることから(図1および図3参照)、リール交換作業の作業性が良好である。ホルダ位置変更許容装置260は、テープフィーダの配置効率の向上を実現させるだけでなく、作業性の向上にも役立っている。
【0074】
<フィーダテーブルへのテープフィーダの取り付け>
図12に、テープフィーダ10をフィーダテーブル12に取り付けた状態の右側面一部断面図を示す。前述したように、テープフィーダ10は、フィード装置30の下部の一部である下部被支承部230がフィーダテーブル12のテーブル台部14に支承され、また、フィード装置30の前部の一部である前部被支持部232がテーブル前方壁部16に支持された状態で取り付けられる。フィーダテーブル12には、複数のテープフィーダ10のそれぞれが取り付けられる複数のフィーダ取付部を有している。フィーダ取付部は、テーブル台部14の上面部分に設けられたフィーダ下部支承部310と、テーブル前方壁部16の背面部分に設けられたフィーダ前部支持部312とを含んで構成されている。
【0075】
フィーダ下部支承部310には、前後方向に真直ぐ延びる嵌合溝であるT字溝314が設けられており(図13、図14参照)、T字溝314には、前述した下部被支承部230に設けられた前方側嵌入条234と後方側嵌入条236とが嵌め入れられる。フィーダ前部支持部312には、2つの嵌合穴316,318が設けられており、前述した前部被支持部232に設けられた嵌合ピン238のそれぞれが嵌合する。下部嵌合穴318は比較的大きく形成され、比較的ルーズな状態で嵌合するが、上部嵌合穴316は、嵌合ピン238の外径と略等しい内径を有しており、タイトな嵌め合いとなっている。このような構成とされていることで、テープフィーダ10は、フィーダテーブル12の所定の位置に確実に位置決めされる。また、フィーダ下部支承部310には、位置決めされた状態において前記クランプ装置210の係合部214が係合するクランプ穴320が設けられ、操作レバー212を操作することで、係合部214がクランプ穴320に係合して、テープフィーダ10がフィーダテーブル12にしっかりと固定される。
【0076】
取り付けの際、テープフィーダ10は、嵌入条234をT字溝314に嵌合させつつ、フィーダテーブル12の後方より前方に向かって、テーブル台部14の上面をスライドさせられる。つまり、本実施形態では、嵌入条234、236が設けられた下部被支承部230と、T字溝314が設けられたフィーダ下部支承部310とは、テープフィーダ10の一部分とそれが取り付けられるフィーダ取付部の一部分との一方向のスライドを許容するスライド許容装置を構成しているのである。すなわち、T字溝314がガイド部として機能し、嵌入条234、236がそれによってガイドされる被ガイド部として機能するのである。また、テープフィーダ10のスライドは、前部被支持部232がフィーダ前部支持部312に当接することにより規制され、その結果、テープフィーダ10は、スライド方向における設定位置に位置させられることになる。つまり、本実施形態では、前部被支持部232とフィーダ前部支持部312とを含んでスライド方向位置決め装置が構成されているのである。すなわち、フィーダ前部支持部312は、前部被支持部232を係止させる係止部として機能するのである。
【0077】
また、テープフィーダ10は、スライドしない側である前部被支持部232に、前述したところの、被駆動部材であるドライブシャフト90のシャフト係合部96が存在している。これに対し、フィーダ取付部のスライドさせない側であるフィーダ前部支持部312には、フィーダ駆動装置18の出力部材として機能するところの、テープフィーダ10を駆動させるための駆動部材である駆動回転体340が設けられている。テープフィーダ10が、フィーダ取付部に取り付けられた状態において、シャフト係合部96と駆動回転体340とが係合するように、テープフィーダ10およびフィーダテーブル12のフィーダ取付部とが構成されている。なお、この係合については、後に詳しく説明する。
【0078】
フィーダテーブル12には、フィーダ取付部が左右方向に並んで複数設けられており、テープフィーダ10の外部駆動源であるフィーダ駆動装置18は、フィーダ取付部に1対1に対応して、複数設けられている(図2、図13、図14参照)。複数のテープフィーダ10の下部被支承部230および前部被支持部232は同じ構成とされており、複数のフィーダ取付部、すなわちフィーダ下部支承部310フィーダ前部支持部312も同じ構成とされている。詳しく言えば、複数のテープフィーダ10のシャフト係合部96のいずれもが、各テープフィーダ10の下部被支承部230と前部被支持部232に対して一定位置に設けられ、複数のフィーダ駆動装置18の有する駆動回転体340のいずれもが、シャフト係合部96の位置に対応して、フィーダ下部支承部310とフィーダ前部支持部312とに対して一定位置に設けられている。すなわち、複数のテープフィーダ10の各々のシャフト係合部96の各テープフィーダ10における位置が画一化されており、かつ、複数のフィーダ駆動装置18の各々の駆動回転体340のそれに対応するフィーダ取付部における位置が画一化されているのである。したがって、複数のテープフィーダ10のいずれもが、いずれのフィーダ取付部に対しても取り付けることが可能となっており、どのフィーダ取付部に取り付けても、シャフト係合部96がそのフィーダ取付部に存在する駆動回転体340と係合するのである。
【0079】
また、複数のテープフィーダ10は、各々の下部被支承部230と各々の前部被支持部232とに対する各々の部品供給部38の相対位置関係が画一化されている。そして、複数のフィーダ取付部のフィーダ下部支承部310とフィーダ前部支持部312とがそれぞれ面一に構成されていることから、どのテープフィーダ10をどのフィーダ取付部に取り付けたとしても、複数のテープフィーダ10の部品供給部38は整列させられるのである。本実施形態では、部品供給部38の開口116を一直線上に整列させることが可能である(図2参照)。
【0080】
さらに、フィーダ取付部は、テープフィーダ10が並ぶ方向であるフィーダ配列方向に等ピッチで設けられている。フィーダ取付部のピッチは、前述のフィード装置幅wFに略等しい。したがって、本部品供給システムは、複数のテープフィーダ10を、各々のフィード装置30が互いに隣接した状態で、効率よく配置することができる(図2参照)。
【0081】
さらにまた、テープフィーダ10の取付のためのスライド方向が、フィーダ配列方向に直角に交差する方向であるため、例えば、複数のテープフィーダ10が整列している状態から、任意の1つのテープフィーダ10を取り外すあるいは交換する場合に、それらの作業が簡便にい行える。つまり、その1つのテープフィーダ10のみを脱着する、あるいは、隣接するテープフィーダ10を取り外した上でその1つのテープフィーダ10を脱着することが可能だからである。
【0082】
<フィーダ駆動装置>
フィーダテーブル12に設けられたフィーダ駆動装置18は、駆動源として電動モータ(本実施形態ではサーボモータである)350を含んで構成される。この電動モータ350は、フィード装置30の幅よりも大きな幅を有するため、フィーダ駆動装置18がフィーダ取付部に1対1に対応して配設するために、フィーダテーブル12には、隣接するフィーダ駆動装置18の電動モータ350どうしが干渉しない工夫がなされている。図13に、本実施形態の部品供給システムのフィーダ駆動装置18の存在する部分を拡大した部分平面図を示し、図14に、フィーダテーブル12の部分正面図を示す。これらの図および図12から理解できるように、隣接する電動モータ350は、フィーダ配列方向に平行な方向から見た場合における位置を互いに異ならせて配設されている。詳しくは、本実施形態では、前後方向に互い違い、すなわちフィーダ配列方向に沿って千鳥状に配置されている。
【0083】
電動モータ350は、モータ取付部材であるモータ取付ベース352,354を介して、テーブル前方壁部16の正面側に取り付けられるが、モータ取付ベース352,354は、隣り合うものどうしの間で形状の異なるものとなっている。モータ取付ベース352は、平盤な形状をなし、モータ取付ベース354は、電動モータ350の軸方向に平行に延びる脚を有する形状をなしている。このように形状の異なるモータ取付ベース352,354が互い違いに用いられて、電動モータ350が千鳥状に配設されるのである。
【0084】
図15に、フィーダ駆動装置18を拡大した右側面一部断面図を示す。フィーダ駆動装置18は、前述したように、駆動回転体340を備える。駆動回転体340は、鍔付円柱形状をなし、円柱部362の外周が前方壁部16に設けられた回転体保持穴364によって、ブッシュ型軸受366を介して回転可能かつ回転軸線方向に移動可能に保持されている。また、駆動回転体340は、回転軸線上に前方から穿設された有底のスプライン穴368を有している。このスプライン穴368には、スプライン軸370が嵌入され、駆動回転体340とスプライン軸370とは、相対回転不能にかつ軸方向に相対移動可能に連結されている。スプライン軸370のスプライン穴368に嵌入していない一端部は、継手部材であるパイプ形状のジョイント372によって、電動モータ350の出力軸374に連結されている。つまり、電動モータ350の出力軸374と駆動回転体340とは、同軸的に配設され、回転速度を等速で伝達可能に連結されている。
【0085】
また、スプライン穴368の内部には、両端をそれぞれスプライン穴368の底壁とスプライン軸370の端面とに当接させ、駆動回転体340を回転軸線方向の後方に向かって付勢するコイルスプリング376が配設されている。そして、さらに駆動回転体340の鍔部378は、所定位置を超えて駆動回転体340が後方へ移動することを防止している。
【0086】
駆動回転体340は、係合部となる後方端で、シャフト係合部96の前方端と係合する。図16(a)に、駆動回転体340の係合部の背面図を、図16(b)に、シャフト係合部96の正面図を、図16(c)に、両者が係合した状態の右側面図をそれぞれ示す。駆動回転体340の係合部である端面には、十字形状の凸所390が設けられている。またシャフト係合部96の端面にはその凸所に噛み合う凹所392が設けられている。駆動回転体340とシャフト係合部96とは、係合状態において、同軸的に位置し、両者の端部どうしが噛合する。両者の端部は、それぞれの噛合部として機能する。駆動回転体340と電動モータ350の出力軸374とは、同軸的であり、直結されたに略等しい状態で連結されるため、効率のよい駆動力の伝達が可能である。
【0087】
前述したように、テープフィーダ10は、下部被支承部230がフィーダ支承部310にスライドする状態で、前部被支持部232がフィーダ前部支持部312に接近させられて、フィーダテーブル12に取り付けられる。つまり、シャフト係合部96と駆動回転体340とは、同一方向である互いの回転軸線の方向に接近させられて係合する。両者の噛合部は、両者が一定相対回転位置にある場合において噛合するものであり、両者がその一定相対回転位置にある場合には、テープフィーダ10とフィーダテーブル12とが定められた相対移動位置(前述のスライド方向の設定位置に相当)まで相対移動させられた状態において、駆動回転体340の噛合部とシャフト係合部96の噛合部とは、互いの定められた噛合位置に位置して噛合する。
【0088】
ところが、両者が一定の相対回転位置にない場合おいて、テープフィーダ10がフィーダテーブル12に取り付けられることもあり得る。かかる場合は、駆動回転体340の凸所390とシャフト係合部96の凹所392でない部分とが当接する。その場合でも、駆動回転部材340が軸方向の前方に移動するため、テープフィーダ10とフィーダテーブル12とは前記相対移動位置までの移動が許容され、所定の取付位置にテープフィーダ10が取付可能となる。この状態で、例えば、電動モータ350を駆動させれば、駆動回転体340が回転させられ、駆動回転体340とシャフト係合部96とが前記一定の相対回転位置に位置させられたときに、コイルスプリング376の力によって駆動回転体340が後方に移動させられ、両者の噛合部が互いの噛合位置に位置させられて、駆動回転体340とシャフト係合部96とが充分に係合することになる。
【0089】
上記構成から、フィーダテーブル12は、不適切回転位置時噛合担保装置を有するものといえる。この不適切回転位置時噛合担保装置は、駆動回転体340のフィーダテーブル12に対する回転軸線方向の一定範囲の移動を許容する回転軸線方向移動装置と、駆動回転体340をシャフト係合部96の存在する方向に向かって付勢する付勢部材とを含むものであるといえる。上記回転軸線方向移動装置は、駆動回転部材340のスプライン穴368、スプライン軸370、回転体保持穴364等を含んで構成され、コイルスプリング376が上記付勢部材に該当する。
【0090】
不適切回転位置時噛合担保装置が機能した場合、電子部品テーピング36の送り停止位置と電動モータ350の出力軸374の制御回転位置との間に、ずれが生じる可能性がある。つまり、例えば、電動モータ350を停止させた場合に、部品供給部38の開口116に対して、電子部品がずれることも考えられる。その場合には、電子部品テーピング36の送り停止位置を調整すればよい。例えば、一つの方法として、電子部品装着機に組み込まれて本電子部品供給システムが使用される場合は、装着機が備える認識カメラ等を利用して、部品供給部38における電子部品のずれ量を検出し、そのずれ量に応じた量だけ、電動モータ制御装置によって出力軸374を回転させればよい。この方法によれば、自動で電子部品テーピング36の送り位置の調整が可能となる。
【0091】
フィーダ駆動装置18は、電動モータ350を駆動源とすることで、前述した如く、高速かつ安定な部品供給が可能となる。また、駆動部材としての駆動回転体340から被駆動部材であるドライブシャフト90への駆動力の伝達が、回転運動から回転運動であるため、効率よく行われる。そして、フィーダ駆動装置18は、テープフィーダ10ごとに設けられていることも、本電子部品供給システムの部品供給速度の高速化に貢献している。
【0092】
以上は、電動モータ350がフィーダテーブル12の前方壁部16に近い位置にあるフィーダ駆動装置18の構成について説明したが、前方壁部16から遠い位置にあるフィーダ駆動装置18の構成も略同様である。相違点は、前者の装置のジョイント372が比較的短いものであるのに対して、後者の装置のジョイント396が比較的長いものであることにある(図13参照)。その長さの差は、両者の電動モータ350の前方壁部16からの配設距離差、すなわち、電動モータ350と駆動回転体340との離間距離差に相当する。したがって、フィーダ駆動装置18は、その離間距離差を補いつつ回転伝達を可能にする離間距離差補完装置を備えるものであるといえ、本実施形態では、離間距離差補完装置は、ジョイント372またはジョイント396を含んで構成される。また、離間距離差補完装置は、駆動源と駆動部材との配設位置関係の差を補いつつ駆動力伝達を可能とする配設位置関係差補完装置の一態様である。
【0093】
フィーダ駆動装置18は、電動モータ350を駆動源とすることで、前述した如く、高速かつ安定な部品供給が可能となる。また、駆動部材としての駆動回転体340から被駆動部材であるドライブシャフト90への駆動力の伝達が、回転運動から回転運動であるため、効率よく行われる。そして、フィーダ駆動装置18は、テープフィーダ10ごとに設けられていることも、本電子部品供給システムの部品供給速度の高速化に貢献している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である電子部品供給システムを示す右側面図である。
【図2】本発明の一実施形態である電子部品供給システムを示す平面図である。
【図3】実施形態の電子部品供給システムを構成するテープフィーダを示すの右側面図である。
【図4】上記テープフィーダのリール保持部がリールを保持した場合において、そのリールの回転軸線を含む面で切断した一部分の断面図を示す。
【図5】上記テープフィーダのフィード装置を示す右側面図である。
【図6】上記フィード装置の部品供給部を示す平面図である。
【図7】上記フィード装置のテーパローラおよびガイドローラが存在する部分を示す背面図である。
【図8】上記フィード装置の2つのカバーテープ送りローラが存在する部分を示す正面断面図である。
【図9】上記フィード装置を示す正面図である。
【図10】上記テープフィーダの有するホルダ位置変更許容装置を示す右側面図である。
【図11】上記テープフィーダを複数整列して配置した状態を示す模式図である。
【図12】上記テープフィーダをフィーダテーブルに取り付けた状態を示す右側面一部断面図である。
【図13】本発明の一実施形態の部品供給システムにおけるフィーダ駆動装置の存在する部分を拡大して示す部分平面図である。
【図14】上記フィーダテーブルの部分正面図である。
【図15】上記フィーダテーブルに設けられたフィーダ駆動装置を拡大して示す右側面一部断面図である。
【図16】上記フィーダ駆動装置が有する駆動回転体の係合部を示す背面図、上記フィード装置が有するドライブシャフトのシャフト係合部を示す正面図および両者が係合した状態を示す右側面図である。
【符号の説明】
10:テープフィーダ 12:フィーダテーブル 14:テーブル台部 16:テーブル前方壁部 18:フィーダ駆動装置 30:フィード装置 32:リール保持装置 34:リール 36:電子部品テーピング 38:部品保持部 40:リールホルダ 44:リール板 72:フィード装置本体 74:スプロケット 90:ドライブシャフト 96:シャフト係合部 110:カバーテープ 130:テーパローラ 132:ガイドローラ 150:カバーテープ送りローラ 230:下部被支承部 232:前部被支持部 234:前方側嵌入条236:後方側嵌入条 260:ホルダ位置変更許容装置 262:アウタパイプ 264:インナパイプ 266:インナバー 310:フィーダ下部支承部 312:フィーダ前部支持部 310:フィーダ下部支承部 312:フィーダ前部支持部 314:T字溝 340:駆動回転体 350:電動モータ 368:スプライン穴 370:スプライン軸 374:出力軸 376:コイルスプリング 390:凸所 392:凹所 396:ジョイント

Claims (5)

  1. それぞれが、電子部品テーピングを前方に送り出して部品供給部において電子部品を供給する複数のテープフィーダと、
    (a) それら複数のテープフィーダが前記電子部品テーピングの送り方向が互いに平行となる状態で整列して配置可能に、かつ、それぞれにそれら複数のテープフィーダの1つが着脱可能に取り付けられる複数のフィーダ取付部と、 (b) それら複数のフィーダ取付部に対応して設けられ、それぞれが、自身に対応する前記フィーダ取付部に取付けられた前記テープフィーダを駆動する複数のフィーダ駆動装置とを備えたフィーダテーブルと
    を含む電子部品供給システムであって、
    前記複数のフィーダ取付部の各々が、前記複数のテープフィーダの各々の下部に設けられた下部被支承部を支承するフィーダ下部支承部と、前記複数のテープフィーダの各々の前部に設けられた前部被支持部を支持するフィーダ前部支持部とを備えるとともに、前記フィーダテーブルが、前記複数のテープフィーダの各々の当該フィーダテーブルへの取付け時において、その各々が取り付けられる前記フィーダ取付部の前記フィーダ下部支承部に対するその各々の前方へのスライドを許容する構造とされ、
    前記複数のテープフィーダの各々が、一端部が前記前部被支持部に位置して電子部品の供給動作を行うために回転駆動される入力軸を有し、前記複数のフィーダ駆動装置の各々が、駆動源と、前記フィーダ前部支持部に設けられてその駆動源によって回転駆動される回転体とを有し、
    前記複数のテープフィーダの各々が複数のフィーダ取付部のいずれかに取り付けられた状態において、その各々が有する前記入力軸の一端部が、そのいずれかの前記フィーダ取付部に対応する前記フィーダ駆動装置の前記回転体と係合し、その入力軸がその回転体によって回転駆動可能とされることで、前記複数のテープフィーダの各々が、その各々が取り付けられた前記フィーダ取付部に対応する前記フィーダ駆動装置によって駆動されることを特徴とする電子部品供給システム。
  2. 前記入力軸の回転軸線が、前記電子部品テーピングの幅方向に直角な一平面内に位置する請求項1に記載の電子部品供給システム。
  3. 前記複数のテープフィーダの各々が複数のフィーダ取付部のいずれかに取り付けられた状態において、その各々が有する前記入力軸と、そのいずれかの前記フィーダ取付部に対応する前記フィーダ駆動装置の前記回転体とが、それらの回転軸線が同軸的となるように配設され、かつ、その回転体の一端部がその入力軸の前記一端部と係合するように構成された請求項1または請求項2に記載の電子部品供給システム。
  4. 前記回転体と前記入力軸との各々が、前記回転体の一端部と前記入力軸の一端部とが両者の一定の相対回転角度位置において互いに噛合して回転伝達を行うそれぞれの噛合部を有する請求項3に記載の電子部品供給システム。
  5. 前記複数のフィーダ駆動装置の各々の駆動源が電動モータを有する請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電子部品供給システム。
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