JP4100862B2 - 空気弁の排気構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気弁の排気構造に関し、下水管路の途中に設ける空気弁の技術に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の空気弁としては、例えば図3〜図4に示すものがある。図3〜図4において、弁箱1は、管路に連通する底部の下部開口2と弁箱蓋3を装着する上部開口4との間にフロート室5を形成しており、上部開口4に飛沫除け部6を設けている。弁箱蓋3は中央部に弁室7を形成する開口を有し、下面に飛沫除け部6で支持してストレーナ8を配置するとともに、上面に開口を覆ってシート9を配置しており、シート9に大空気孔10を形成している。
【0003】
弁箱蓋3の上方には支柱ボルト11を介してスプリング箱12を設けており、スプリング箱12を覆って蓋13を配置するとともにスプリング箱12と蓋13の間にダイヤフラム14を介装している。このダイヤフラム14はスプリング箱12と蓋13とで形成する空間を上部の圧力室15aとスプリング室15bとに仕切っている。スプリング箱12にはスプリング室15bを大気に連通させる連通孔16を形成し、蓋13には圧力室14を大気に連通させる微小孔17を形成している。
【0004】
弁室7には大空気孔10を開閉する弁体18を配置しており、弁体18とダイヤフラム14を弁棒19で連結している。ダイヤフラム14は上押さえ部14aと下押さえ部14bとの間に挟み込み、ナット14cを締め付けることで弁棒19に連結している。スプリング室15bにはダイヤフラム14および弁棒19を介して弁体18を閉動方向に付勢するスプリング15cを配置している。弁棒19は軸心方向に貫通する小空気孔19aを有しており、小空気孔19aは圧力室15aと弁室7とを連通している。弁体18は上面にシート9に気密に当接する大空気孔弁座(図示省略)を有し、下面に小空気孔の下端開口を覆って配置する小空気孔弁座(図示省略)を有している。
【0005】
弁体18の下端にはシャフト20を配置している。シャフト20は、頭部が小空気孔弁座に当接して小空気孔を開閉する小空気孔弁体をなし、上端側に形成した長孔21が弁体18に設けたスナップピン(図示省略)に係合することで、小空気孔弁体と小空気孔弁座の双方が当接する位置と双方が離間する位置とにわたって上下動可能に弁体18に吊下げている。シャフト20の下部側にはフロート22を装着し、フロート22の下端にフラッパー23を設けている。
【0006】
上述した構成における作用について説明する。管路を流れる水が下部開口2から弁箱1の内部に流入し、弁箱1のフロート室5の水位が増加するのに伴ってフロート22が上昇する。このフロート22の上昇によってシャフト20、弁体18、弁棒19が一体的に上昇し、シャフト20の小空気孔弁体が弁体18の小空気孔弁座に当接して小空気孔19aを閉栓し、弁体18が大空気孔弁座でシート9に当接して大空気孔10を閉栓する。
【0007】
流水に連行されて管路を流れる空気が下部開口2から弁箱1の内部に流入し、フロート室5に空気が溜るにしたがって弁箱1のフロート室5の水位が低下する。フロート室5の水位が下限水位以下に低下するとフロート22に作用する浮力が減少し、フロート重量が浮力に勝ることでフロート22が下降する。このとき、弁体18は弁室7の内部の空気圧を受けて閉栓状態を維持し、フロート22およびシャフト20がスナップピンに係合する長孔21の範囲で降下する。
【0008】
シャフト20の降下によって小空気孔19aが開栓し、弁室7の内部の空気圧が小空気孔19aを通して圧力室15aに流入する。このとき、圧力室15aは微小孔17を通して大気に連通しているだけなので、急激な空気の流入によってダイヤフラム14が膨張して弁棒19および弁体18を開栓方向に付勢し、この不勢力と弁棒19、弁体18、シャフト20、フロート22の重量とが弁室7の内部の空気圧による力に優ることで弁体18が開栓し、大空気孔10を通して弁室7およびフロート室5の空気を大気中へ排気する。
【0009】
この排気によってフロート室5の内部の水位が上昇し、浮力およびスプリングの付勢力によって、フロート22、シャフト20、弁体18、弁棒19が一体的に上昇し、閉栓状態に復帰する。このとき、圧力室15aの空気は微小孔16を通して排気される。フロート室5の飛沫除け部6は流体の液面から飛散する飛沫を遮り、ストレーナ8は飛沫とともに飛散するゴミを捕捉する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の構成において、配管内の流体を排水する時には、大空気孔10を通して外気を弁箱1に吸気し、弁箱1から配管に空気を取り込む。この吸気時に、シャフト20は小空気孔19aを開放し、弁体18は大空気孔10を開栓した状態となる。
【0011】
このとき、圧力室15aは微小孔17を通して大気に連通しているだけなので、圧力室15aの空気が小空気孔19aを通して弁箱1の側に吸気されると圧力室15aが負圧となり、ダイヤフラム14が収縮する。ダイヤフラム14の収縮によって弁体18が閉栓方向に付勢され、大空気孔10の開度が狭まり、円滑な吸気が行なえなくなる。また、ダイヤフラム14は上押さえ部14aと下押さえ部14bとの間に挟み込み、ナット14cを締め付けることで弁棒19に連結しているので、ナット14cの締付け時にダイヤフラム14が弾性変形し、その復元力が弁棒19に作用することで弁体18が傾いた姿勢となり、止水性が低下する問題があった。
【0012】
本発明は上記課題を解決するものであり、ダイヤフラムと弁棒の締結をなくし、吸気時における弁体の閉栓を防止し、弁体を適正な姿勢に保持して確実なシーツ性を発揮できる空気弁の排気構造を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の空気弁の排気構造は、弁箱の上部に大空気孔を形成し、大空気孔の上方にダイヤフラムを有するとともに、微小孔を通して大気に連通する圧力室を設け、大空気孔を貫通して弁棒を配置し、弁棒の下端側に大空気孔を開閉する弁体を設け、弁棒に圧力室と弁箱内空間とを連通する小空気孔を形成し、弁体の下部に小空気孔を開閉するシャフトを上下に移動可能に接続し、シャフトにフロートを設けた空気弁において、
ダイヤフラムに弁棒を挿通する貫通孔を形成し、この貫通孔の内周縁に接当離間するダイヤフラム受け部をダイヤフラムの下面に対向して弁棒に設けたものである。
【0014】
上記した構成により、弁体はフロートの上昇に伴って閉栓方向に移動する。このとき、シャフトが小空気孔を閉栓する状態で弁棒が上方に移動し、ダイヤフラム受け部が貫通孔を閉栓する状態でダイヤフラムを押圧し、圧力室の空気を微小孔から排気してダイヤフラムを収縮させる。
【0015】
一方、圧力下排気時には、フロートとともにシャフトが降下して小空気孔を開栓し、弁箱内の空気圧が小空気孔を通して圧力室に作用することで、ダイヤフラムが貫通孔の内周縁をダイヤフラム受け部に圧接させた状態で膨張し、弁棒および弁体を開栓方向に押し下げる。
【0016】
配管の流体を排水する吸気時には、フロートとともにシャフトが降下して小空気孔を開栓し、弁体の降下によって大空気孔を開栓し、この状態で大空気孔を通して外気を弁箱内に吸気する。
【0017】
このとき、ダイヤフラムと弁棒は機械的な締結を施していないので、圧力室の空気が小空気孔を通して弁箱内に吸気されると、外気圧に押されてダイヤフラムの貫通孔の内周縁がダイヤフラム受け部から離間し、貫通孔を通して外気が圧力室内に流入する。このことで、吸気時に圧力室が負圧となることを防止するとともに、ダイヤフラムの動作が弁棒に及ぶことを防止する。
【0018】
また、ダイヤフラムと弁棒との間に機械的な締結を施さないことで、通常時においてもダイヤフラムの歪み等の影響が弁棒に及ぶことがなく、弁体を適正な姿勢に保持できる。
【0019】
【実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。先に図3〜図4において説明した部材と同様の作用を行なうものは同一番号を付して説明を省略する。
【0020】
図1〜図2において、ダイヤフラム14は、外周縁の側をスプリング箱12と蓋13とで挟み、両者を支柱ボルト11で結合することで固定装着しており、中心部に弁棒19を挿通するための貫通孔14dを形成している。
【0021】
弁棒19は頭端側に小径部19bを有し、小径部19bに嵌合装着してダイヤフラム受け部24を配置しており、ダイヤフラム受け部24はスリーブ25を介してナット14cで弁棒19に締結している。ダイヤフラム受け部24はダイヤフラム14の下面に対向し、貫通孔14dの内周縁14eに接当離間する。
【0022】
以下、上記した構成における作用について説明する。フロート22はフロート室5の水位の増加に伴って上昇し、フロート22の上昇によってシャフト20が小空気孔19aを閉栓し、シャフト20、弁体18、弁棒19が一体的に上昇して弁体18がシート9に当接して大空気孔10を閉栓する。このとき、弁棒19の上方への移動によってダイヤフラム受け部24が貫通孔14dを閉栓する状態でダイヤフラム14を押圧し、圧力室15aの空気を微小孔17から排気してダイヤフラム14を収縮させる。
【0023】
下部開口2から弁箱1の内部に流入する空気がフロート室5に溜るにしたがってフロート室5の水位が低下してフロート22に作用する浮力が減少し、フロート重量が浮力に優ることで、フロート22およびシャフト20がスナップピンに係合する長孔21の範囲で降下し、シャフト20の降下によって小空気孔19aが開栓する。このとき、弁体18は弁室7の内部の空気圧を受けて閉栓状態を維持する。
【0024】
図2に示すように、弁室7の内部の空気圧が小空気孔19aを通して圧力室15aに作用すると、ダイヤフラム14が貫通孔14dの内周縁14eをダイヤフラム受け部24に圧接させた状態で膨張し、弁棒19および弁体18を開栓方向に付勢する。この付勢力と弁棒19、弁体18、シャフト20、フロート22の重量とが弁室7の内部の空気圧による力に優ることで弁体18が開栓し、大空気孔10を通して弁室7およびフロート室5の空気を大気中へ排気する。
【0025】
配管の流体を排水する吸気時には、フロート22とともにシャフト20が降下して小空気孔19aを開栓し、弁体18の降下によって大空気孔10を開栓し、この状態で大空気孔10を通して外気を弁箱1の内部に吸気する。
【0026】
このとき、図1に示すように、ダイヤフラム14と弁棒19は機械的な締結を施していないので、圧力室15aの空気が小空気孔19aを通して弁箱1の内部に吸気されると、連通孔16を通してスプリング室15bに作用する大気圧に押されてダイヤフラム14の貫通孔14dの内周縁14eがダイヤフラム受け部24から離間し、貫通孔14dを通して外気が圧力室15aの内部に流入する。このことで、吸気時に圧力室15aが負圧となることを防止するとともに、ダイヤフラム14の動作が弁棒19に及ぶことを防止する。また、ダイヤフラム14と弁棒19との間に機械的な締結を施さないことで、通常時においてもダイヤフラム14の歪み等の影響が弁棒19に及ぶことがなく、弁体18を適正な姿勢に保持でき、その止水性を損なうことがない。
【0027】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ダイヤフラムと弁棒は機械的な締結を施していないので、配管の流体を排水する吸気時において、圧力室の空気が小空気孔を通して弁箱内に吸気されると、外気圧に押されてダイヤフラムの貫通孔の内周縁がダイヤフラム受け部から離間し、貫通孔を通して外気が圧力室内に流入することで、吸気時に圧力室が負圧となることを防止できるとともに、ダイヤフラムの動作が弁棒に及ぶことを防止できる。また、通常時においてもダイヤフラムの歪み等の影響が弁棒に及ぶことがなく、弁体を適正な姿勢に保持して確実な止水性を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における空気弁を示す要部断面図である。
【図2】同空気弁の要部断面図である。
【図3】従来の空気弁の一例を示す断面図である。
【図4】同空気弁の要部断面図である。
【符号の説明】
1 弁箱
10 大空気孔
11 支柱ボルト
12 スプリング箱
13 蓋
14 ダイヤフラム
14c ナット
14d 貫通孔
14e 内周縁
15a 圧力室
15b スプリング室
15c スプリング
16 連通孔
17 微小孔
19 弁棒
19a 小空気孔
19b 小径部
24 ダイヤフラム受け部
25 スリーブ
Claims (1)
- 弁箱の上部に大空気孔を形成し、大空気孔の上方にダイヤフラムを有するとともに、微小孔を通して大気に連通する圧力室を設け、大空気孔を貫通して弁棒を配置し、弁棒の下端側に大空気孔を開閉する弁体を設け、弁棒に圧力室と弁箱内空間とを連通する小空気孔を形成し、弁体の下部に小空気孔を開閉するシャフトを上下に移動可能に接続し、シャフトにフロートを設けた空気弁において、
ダイヤフラムに弁棒を挿通する貫通孔を形成し、この貫通孔の内周縁に接当離間するダイヤフラム受け部をダイヤフラムの下面に対向して弁棒に設けたことを特徴とする空気弁の排気構造。
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| JP2000236307A JP4100862B2 (ja) | 2000-08-04 | 2000-08-04 | 空気弁の排気構造 |
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