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JP4100938B2 - アーク遮断回路、スパッタ用電源及びスパッタ装置 - Google Patents
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JP4100938B2 - アーク遮断回路、スパッタ用電源及びスパッタ装置 - Google Patents

アーク遮断回路、スパッタ用電源及びスパッタ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アーク遮断回路、スパッタ用電源及びスパッタ装置に関し、特に、アーク放電を遮断するために、順方向電流を停止するとともに逆方向に電圧を印加するアーク遮断回路、これを用いたスパッタ用電源及びスパッタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種のプラズマ応用機器や、高電圧装置、電力スイッチング装置などにおいて、アーク放電が生ずると機器の動作に弊害をもたらす。このため、アーク放電を確実且つ迅速に遮断する回路が必要とされる場合が多い。以下、この具体例として、薄膜形成に用いるスパッタ装置を例に挙げて説明する。
【0003】
図9は、DC(direct current)スパッタ装置の要部構成を表す模式図である。このスパッタ装置は、真空チャンバ101とスパッタ用DC電源110とを有する。電源110の陽極は、接続ケーブル120Aを介してチャンバ101に接続され、接地電位とされている。一方、電源110の陰極は、接続ケーブル120Bを介して、チャンバ101の内部に設けられたスパッタリング・ターゲット104に接続されている。そして、チャンバ101の内部には、薄膜を堆積する基板100が設置される。
【0004】
成膜に際しては、まず、真空排気ポンプ106によりチャンバ101内を真空状態にし、ガス供給源107からアルゴン(Ar)などの放電ガスを導入してチャンバ内を所定の放電圧力に維持する。そして、電源110によりターゲット104とチャンバ101との間に電界を印加し、グロー放電108を発生させる。すると、放電空間において生成されたプラズマ中の正イオンがターゲット104の表面に衝突し、ターゲット104の原子をはじき出す。このようなスパッタ現象を利用することにより、ターゲット104の材料からなる薄膜を基板100の上に形成することができる。
【0005】
しかし、このようなスパッタ動作中に、アーク放電150が生ずる場合がある。このようなアーク放電150は、ターゲット104の近傍において生ずる場合が比較的多いが、基板100の近傍において生ずる場合もある。そして、このようなアーク放電150が生ずると、局所的に大電流が流れるために、ターゲット104や基板100に損傷が生ずる。
【0006】
例えば、ターゲット104の側でアーク放電150が生ずると、ターゲット104の微小領域に大電流が集中するために、その部分から瞬間に大量の被着材料が放出される。この現象は「スプラッシュ」などと称され、基板100の表面に被着材料の粒子が飛び散るために、被害を受けてしまう。
【0007】
一方、基板100の側にアーク放電150が生じた場合にも、基板100が損傷を受けて不良品になってしまう場合が多い。
【0008】
従って、このようなアーク放電による被害を防ぐために、電源110にアーク遮断回路を設ける必要がある。すなわち、アーク放電が発生した時点でチャンバへの電力供給を停止し、チャンバ内を放電しない範囲で逆方向電圧に保つのが有効である。この所要時間が短いほどアーク被害が小さくて済む。
【0009】
図10は、本発明者が本発明に至る過程で検討したスパッタ用DC電源110Zの要部構成を例示する回路図である。同図に例示した電源110Zは、正方向DC電圧源部と、アーク遮断回路とを有する。
【0010】
正方向DC電源部は、チャンバ101に正極、ターゲット104に負極の電圧を印加してスパッタを行うための電源である。その構成は、例えば図10に例示した如く、R、S、Tの3相交流入力を受ける整流ダイオード群DB0、スイッチングトランジスタIGBT、変圧トランスT1、整流ダイオード群DB1、DB2、及び平滑化インダクタL1、L2を有する。
【0011】
正方向DC電源部からの出力は、アーク遮断回路と送電ケーブル120A、120Bを介してチャンバに供給される。
【0012】
アーク遮断回路は、逆方向DC電源部(N4、DB3、C1)、アーク検出回路(arc sensor)、出力電流のバイパス用トランジスタ(Q1、Q2)、及び出力制限抵抗(Rpass)からなる。
【0013】
このようなスパッタ用DC電源110Zの動作について説明すると以下の如くである。
【0014】
まず、通常の成膜時には、トランジスタQ1、Q2はオフ(OFF)しており、正方向DC電源部からの出力電流は、出力ダイオード(D1、D2)を経てチャンバへ供給される。そして、スパッタ中に、アーク検出回路(arc sensor)は、 スパッタ中の放電電圧(あるいは放電電流)をモニタすることにより、アーク放電の発生を監視する。
【0015】
アーク検出回路(arc sensor)がアーク放電の発生を検出すると、インバータのスイッチングトランジスタ(IGBT)の動作を停止し、バイパス用トランジスタQ1、Q2をオン(ON)する。つまり、正方向DC電源部の迂回路が形成され、正方向電圧によるチャンバ電流が遮断される。すると、逆方向DC電源部(N4、DB3、C1)からの逆方向電圧が、トランジスタQ1、Q2、及び出力制限抵抗(Rpass)を介してチャンバに印加される。
【0016】
このように、アーク放電の検出により、正方向電圧を遮断して逆方向電圧をチャンバに印加することにより、アーク放電が遮断される。
【0017】
なお、アーク遮断回路の出力インピーダンスが小さい場合、成膜時と逆方向の電流が大量に流れて逆方向のアーク放電が生ずる虞がある。そこで、出力制限抵抗(Rpass)によって逆方向電流を制限している。
【0018】
このようにしてアーク放電が遮断された後、アーク検出回路(arc sensor)がトランジスタQ1、Q2をオフ(OFF)し、逆方向DC電源部からの出力は遮断されて、正方向DC電源部からの出力の供給が再開される。なお、出力ダイオード(D1、D2)は、成膜時の電流が制限抵抗(Rpass)を迂回できるよう、設けられている。
【0019】
スパッタを再開後、再度アーク放電が生じた場合には、アーク検出回路(arc sensor)がその発生を検出し、上述したアーク遮断動作を繰り返す。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、本発明者の独自の検討の結果、図10に例示したようなアーク遮断回路の場合、遮断とスパッタの再開に要する時間に改善の余地があることが判明した。
【0021】
すなわち、上述したアーク遮断動作において、正方向DC電源部からのチャンバ電流が消失してチャンバを逆バイアスする際に、逆方向DC電源部からの経路に設けられた制限抵抗(Rpass)の抵抗値が大きいと、逆電圧が立ち上がるための時間が長くなる。
【0022】
これは、チャンバへの送電ケーブル120A、120Bが寄生インダクタンス(Lwire)を有し、また、チャンバ101とターゲット104は静電容量を有するからである。つまり、電流が正方向から逆方向に反転するに際して、これら寄生インダクタンスや静電容量がある場合には、抵抗(Rpass)が大きいと充電の時間がかかるからである。
【0023】
これを防ぐために、仮に、制限抵抗(Rpass)の抵抗値を小さくすると、逆方向DC電源部からの逆バイアスにより、チャンバに大電流が流れ、逆方向のアーク放電が生ずる虞がある。
【0024】
これに対して、出力ダイオード(D1、D2)の逆回復時間のリカバリ電流によりチャンバを逆バイアスする方法も考えられる。しかし、一般にダイオードの逆回復時間については、その最大値は規定されるが、最小値は規定されない。従って、この時間値は不正確であり、逆電流の印加時間を管理することは困難である。
【0025】
以上説明したように、従来のアーク遮断回路は、アーク遮断動作における逆方向のアークの発生を抑止しつつ、迅速なアーク遮断を実行することが容易でなかった。このため、スパッタ中にアーク放電が発生すると、その遮断とスパッタの再開のための中断時間がかかるという問題があった。
【0026】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、迅速且つ確実にアーク放電を遮断できるアーク遮断回路、と、それを用いたスパッタ電源及びスパッタ装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1のアーク遮断回路は、
正方向の電圧を印加した負荷におけるアーク放電の発生を検出すると、前記負荷に対して逆方向の電圧を印加するアーク遮断回路であって、
整流素子とコンデンサとが並列接続された回路を有し、
前記負荷に対して前記正方向の電圧が印加された状態においては、前記負荷を流れる電流が前記整流素子を順方向電流として流れ、
前記負荷に対して前記逆方向の電圧が印加される状態においては、前記コンデンサを充電する充電電流が前記負荷を流れるようにしたことを特徴とする。
【0028】
また、本発明の第2のアーク遮断回路は、
正方向の電圧を印加した負荷において発生するアーク放電を遮断するアーク遮断回路であって、
前記負荷における前記アーク放電の発生を検出するアーク検出手段と、
前記負荷に対して前記正方向とは逆方向の電圧を印加する逆方向電圧印加手段と、
整流素子と、
前記整流素子に対して並列に接続されたコンデンサと、
を備え、
前記負荷に対して前記正方向の電圧が印加された状態においては、前記負荷を流れる電流が前記整流素子を順方向電流として流れ、
前記アーク検出手段が前記負荷におけるアーク放電の発生を検出すると、前記逆方向電圧印加手段が前記負荷に対して逆方向の電圧を印加し、前記コンデンサを充電する充電電流が前記負荷を流れるようにしたことを特徴とする。
【0029】
ここで、上記第1及び第2のアーク遮断回路において、
複数の前記整流素子と、
複数の前記コンデンサと、
を備え、
前記複数の前記整流素子は、互いに直列に接続され、
前記複数の前記コンデンサのそれぞれは、前記複数の前記整流素子のそれぞれに対して並列に接続されたものとすることができる。
【0030】
また、本発明の第3のアーク遮断回路は、
正方向の電圧を印加した負荷におけるアーク放電の発生を検出すると、前記負荷に対して逆方向の電圧を印加するアーク遮断回路であって、
スイッチング素子とコンデンサとが並列接続された回路を有し、
前記負荷に対して前記正方向の電圧が印加された状態においては、前記スイッチングはオンにされ、前記スイッチング素子を流れる電流が前記負荷を流れ、
前記負荷に対して前記逆方向の電圧が印加される状態においては、前記スイッチング素子はオフにされ、前記コンデンサを充電する充電電流が前記負荷を流れるようにしたことを特徴とする。
【0031】
また、本発明の第4のアーク遮断回路は、
正方向の電圧を印加した負荷において発生するアーク放電を遮断するアーク遮断回路であって、
前記負荷における前記アーク放電の発生を検出するアーク検出手段と、
前記負荷に対して前記正方向とは逆方向の電圧を印加する逆方向電圧印加手段と、
スイッチング素子と、
前記スイッチング素子に対して並列に接続されたコンデンサと、
を備え、
前記負荷に対して前記正方向の電圧が印加された状態においては、前記スイッチング素子はオンにされ、前記スイッチング素子を流れる電流が前記負荷を流れ、
前記アーク検出手段が、前記負荷におけるアーク放電の発生を検出すると、前記スイッチング素子はオフにされ、前記逆方向電圧印加手段が前記負荷に対して逆方向の電圧を印加し、前記コンデンサを充電する充電電流が前記負荷を流れるようにしたことを特徴とする。
【0032】
ここで、上記第3及び第4のアーク遮断回路において、
前記スイッチング素子は、前記正方向の電圧に対応して順方向電流が流れる整流特性を有するものとすることができる。
【0033】
また、複数の前記スイッチング素子と、
複数の前記コンデンサと、
を備え、
前記複数の前記スイッチング素子は、互いに直列に接続され、
前記複数の前記コンデンサのそれぞれは、前記複数の前記スイッチング素子のそれぞれに対して並列に接続されたものとすることもできる。
【0034】
一方、本発明のスパッタ用電源は、
ターゲットをスパッタして薄膜を形成するスパッタ用電源であって、
上記のいずれかのアーク遮断回路と、
前記正方向の電圧を印加するための正方向電圧印加手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0035】
また、本発明のスパッタ装置は、
大気圧よりも減圧された雰囲気を維持可能な真空チャンバと、
上記のスパッタ用電源と、
を備え、
前記正方向電圧印加手段から印加される前記正方向の電圧によりスパッタを実施し、
真空チャンバ内において発生する前記アーク放電を前記アーク遮断回路により遮断することを特徴とする。
【0036】
またここで、複数の前記スパッタ用電源を備え、
前記複数の前記スパッタ用電源は、互いに並列に接続されたものとすることもできる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0038】
図1は、本発明の実施の形態にかかるアーク遮断回路及びそれを用いたスパッタ装置を表す模式図である。
【0039】
すなわち、同図は、アーク遮断機能を内蔵したスパッタ用DC電源110Aと、送電ケーブル120A及び120B、及びチャンバ101が組み合われたシステムを表す。但し、電源110Aの定電力運転やインバータ回路の制御部などについては適宜省略した。
【0040】
電源110Aは、正方向DC電圧源部と、アーク遮断回路とを有する。
【0041】
正方向DC電源部は、チャンバ101に正極、ターゲット104に負極の電圧を印加してスパッタを行うための電源である。図1に例示した正方向DC電源部の構成は、図10に関して前述したものと同様であり、R、S、Tの3相交流入力を受ける整流ダイオード群DB0、スイッチングトランジスタIGBT、変圧トランスT1、整流ダイオード群DB1、DB2、及び平滑化インダクタL1、L2を有する。但し、本発明における正方向DC電源部は、図1に例示した構成の他にも種々の構成を同様に採用することができる。
【0042】
正方向DC電源部からの出力は、アーク遮断回路と送電ケーブル120A、120Bを介してチャンバに供給される。
【0043】
アーク遮断回路は、電源からの出力電圧(または出力電流)を監視して電圧低下(または電流の増加)によりアーク放電を検出する回路(arc sensor)と、インバータのトランスT1にN4巻線を付加し整流平滑した逆電圧源(C1)と、出力電流に迂回路を設けて電流出力を遮断するとともに、逆電圧源(C1)を出力するトランジスタ(Q1、Q2)と、スパッタ成膜時に正方向電流を出力するダイオード(D1、D2)と、アーク遮断時に逆方向電流を出力してチャンバを逆電圧にするコンデンサ(Cpass)とを有する。
【0044】
本実施形態のアーク遮断回路を、図10に例示したアーク遮断回路と比較すると、出力端において出力制限抵抗(Rpass)の代わりにコンデンサ(Cpass)が設けられた点が特徴的である。
【0045】
以下、本実施形態の電源110Aの動作について説明する。
【0046】
まず、スパッタ成膜時の動作について説明する。スパッタ成膜時には、インバータ(DB0、IGBT、T1)からの出力をダイオード群(DB1、DB2)及び平滑化インダクタ(L1、L2)により整流平滑して、ダイオード(D1、D2)から送電ケーブル120A及び120Bを介して出力する。この時、チャンバ101の極性は正、ターゲット104の極性は負にされる。
【0047】
また、このスパッタ動作の時、インバータのN4巻線の出力をダイオード群(DB3)により整流平滑した逆方向電圧が、コンデンサ(C1)に充電される。
【0048】
一方、アーク放電が発生し、アークセンサ(arc sensor)が出力電圧の低下(または出力電流の増大)を検出すると、アーク放電と認識してアーク遮断動作を開始する。
【0049】
以下、本実施形態のアーク遮断回路のアーク遮断動作について説明する。
【0050】
まず、アーク検出回路(arc sensor)がアーク放電を検出すると、インバータのスイッチングトランジスタ(IGBT)の動作を停止させ、トランジスタ(Q1、Q2)をオン(ON)する。この時、正方向DC電源部からの出力電流はインダクタ(L1、L2)により所定時間、保持されるが、トランジスタ(Q1、Q2)が迂回路を形成するので、チャンバに対しては出力されない。
【0051】
そして、これと同時に、コンデンサ(C1)に充電されていた逆方向電圧がトランジスタ(Q1、Q2)から、ダイオード(D1、D2)とコンデンサ(Cpass)との並列回路を経て、ケーブル(120A、120B)へ出力する。
【0052】
しかし、ケーブル(120A、120B)やチャンバは、寄生インダクタンスを有するので、逆方向電圧を出力しても正方向電流が無くなるのに時間を要する。この間の正方向電流は、ダイオード(D1、D2)を流れるのでコンデンサ(Cpass)は充電されない。そして、寄生インダクタンスなどによるケーブルの正方向電流が無くなると、逆方向電流が優勢となり、ダイオード(D1、D2)が逆方向バイアスされる。すると、コンデンサ(Cpass)が充電される。
【0053】
ここで、本発明において用いるコンデンサ(Cpass)のインピーダンスは、図10に例示した出力制限抵抗(Ppass)よりも低いので、コンデンサ(Cpass)に対する大きな充電電流によって、チャンバを高速に逆方向電圧にバイアスすることができる。しかも、コンデンサ(Cpass)を流れる電流は、その充電電流のみであり、チャンバ系に流れる逆方向電流を制限するので、大量の逆方向電流が流れることにより逆方向のアーク放電が生ずるという問題も解消できる。
【0054】
このようにしてコンデンサ(Cpass)の充電が終了すると、逆方向電圧源(C1)からの電流は停止し、チャンバへの電力供給は無くなる。
【0055】
このようにしてアーク放電が遮断された後、トランジスタQ1、Q2をオフ(OFF)し、逆方向DC電源部からの出力は遮断されて、正方向DC電源部からの出力の供給が再開される。スパッタ動作の再開のタイミングは、アーク放電が検出されてから所定の時間を経過した後に設定してもよいし、または、アーク検出回路(arc sensor)などによってチャンバ電流をモニタして決定してもよい。
【0056】
なお、本実施形態においては、出力ダイオード(D1、D2)は、成膜時の電流がコンデンサ(Cpass)を迂回できるよう、設けられている。
【0057】
スパッタを再開後、再度アーク放電が生じた場合には、アーク検出回路(arc sensor)がその発生を検出し、上述したアーク遮断動作を繰り返す。
【0058】
以上説明した本実施形態のアーク遮断回路によれば、出力端における出力制限抵抗(Rpass)の代わりにコンデンサ(Cpass)を設けることにより、アーク放電を検出してアーク遮断動作をする時、逆電圧源の出力インピーダンスが小さく、チャンバの逆バイアスに要する時間が短縮される。つまり、高速にアーク放電を遮断できる。
【0059】
さらに、本実施形態によれば、逆バイアスの印加が完了すると電流を出力せず、チャンバに電力を供給しない。従って、逆方向に大量の電流が流れることにより生ずる逆方向アーク放電による被害を解消できる。
【0060】
また、図10に表したような出力制限抵抗(Rpass)を設けた場合、正方向電圧の印加時にも、逆方向電圧の印加時にも、この抵抗を電流が流れる。その結果として、電力の損失が生じ、同時に抵抗(Rpass)に発熱が生ずる。本発明者の検討によれば、出力電流が10アンペアクラスのスパッタ用DC電源の場合に、出力制限抵抗(Rpass)として、100ワットクラスの抵抗素子を設けても、アーク放電の頻度によっては、ある程度過熱した状態となる場合が認められた。つまり、抵抗の過熱を抑制するためには、かなり大型の抵抗素子が必要であり、コストも上昇するという点でも改善の余地があった。
【0061】
これに対して、本実施形態において用いるコンデンサ(Cpass)に関しては、スパッタ電源として要求される耐圧を十分に上回るコンデンサ素子であっても非常に小型、低コストであり、同時に、電流の損失も解消できる。
【0062】
本発明者は、図1に表したアーク遮断回路を試作し、図10に例示したアーク遮断回路と比較しつつ、その遮断特性を評価した。
【0063】
図2は、本発明のアーク遮断回路によるアーク遮断特性を例示するグラフ図である。
【0064】
また、図3乃至図5は、図10及びそれに類似した比較列のアーク遮断回路のアーク遮断特性を例示するグラフ図である。
【0065】
これらのグラフ図において、上側の特性曲線は、ターゲット104に対する印加電圧の時間変化を表し、下側の特性曲線は、放電電流の時間変化を表す。
【0066】
まず、図3乃至図5について説明する。
【0067】
図3は、図10に表した比較例のアーク遮断回路において、出力制限抵抗(Rpass)を1キロオーム(kΩ)とした場合の、アーク遮断特性を表し、同図の横軸の1目盛は1マイクロ秒、縦軸の電流の1目盛は5アンペア、電圧の1目盛は200ボルトである。
【0068】
図3においては、矢印Pで示した時点でアーク放電が発生し、電圧(マイナス)が減少するとともに、電流が増加し始める。そして、符号Sで表したように、ターゲット104に印加される電圧がマイナス80ボルトに減少した時点でアーク検出回路(arc sensor)がアーク放電の発生を検出し、アーク遮断回路が動作を開始している。
【0069】
しかし、図3から分かるように、アーク放電すなわち正方向電流の低下の速度は遅く、アーク遮断動作を開始してから3.5マイクロ秒を経過してもゼロに至らない。このように、アーク放電の低下速度が遅いのは、前述したように、チャンバへの送電ケーブル120A、120Bが寄生インダクタンス(Lwire)を有し、また、チャンバ101とターゲット104は静電容量を有するからである。つまり、電流が正方向から逆方向に反転するに際して、これら寄生インダクタンスや静電容量がある場合に、抵抗(Rpass)が大きいと、充電の時間が長くなるからである。さらに、電圧特性を見れば分かるように、逆方向電圧が立ち上がらないために、ケーブル120A、120B、及びチャンバにより形成される閉回路を流れる迷走電流があることも考えられる。
【0070】
なお、図3においては、符号Eの時点において正方向電圧の印加を再開しているが、これは、タイマーにより所定の時間を設定した結果であり、本来的には、アーク遮断動作によって、アーク放電後の正方向電流がゼロ、あるいはゼロ以下にまで低下することが望ましい。
【0071】
次に、図4は、図10に表した比較例の回路において、制限抵抗(Rpass)をゼロとした場合のアーク遮断特性を表す。なお、同図の横軸の1目盛は1マイクロ秒、縦軸の電流の1目盛は10アンペア、電圧の1目盛は200ボルトである。
【0072】
図4から分かるように、制限抵抗(Rpass)をゼロとした場合には、アーク遮断回路が動作を開始した時点Sから急速に電流が低下し、マイナス方向に振り切れている。これは、制限抵抗(Rpass)を除去したことにより、ケーブル120A、120Bやチャンバ内の寄生インダクタンスや寄生容量の充電時間が短縮されたからである。しかし、逆方向電流が制限されないため、大量の逆方向電流が流れて、逆方向のアーク放電が生ずるという問題が起こる。
【0073】
なお、この具体例の場合、出力端のダイオード(D1、D2)として、逆回復時間が数10マイクロ秒の素子を用いた。このため、アーク遮断動作中(符号Sから符号Eまでの間)において、逆方向バイアスにより完全に短絡状態となることは抑止されている。
【0074】
次に、図5は、図10に表した比較例の回路において、制限抵抗(Rpass)を20オーム(Ω)とした場合のアーク遮断特性を表す。ここで、同図の横軸の1目盛は0.5マイクロ秒、縦軸の電流の1目盛は5アンペア、電圧の1目盛は200ボルトである。
【0075】
図5に表した比較例の場合、アーク遮断動作の開始(符号S)から約1マイクロ秒で、放電電流はゼロに達している。
【0076】
これは、本発明者が検討した図10の比較例のうちでは、ほぼ最良の結果である。すなわち、図10のアーク遮断回路の場合、出力制限抵抗(Rpass)の抵抗値が高すぎると図3に例示した如く放電電流の遮断時間が長くなり、一方、抵抗値が低すぎると図4に例示した如く逆方向の電流が大量に流れるという問題が生ずる。
【0077】
そして、制限抵抗(Rpass)の最適な抵抗値は、ケーブル120A、120Bやチャンバ内の寄生インダクタンスや寄生容量などに依存する。そして、ターゲット104の材料や、スパッタに際してチャンバ内に導入する放電ガスの種類などの条件によっても最適な抵抗値は変化する傾向があった。
【0078】
これに対して、図2は、図1に表した本発明のアーク遮断回路において、コンデンサ(Cpass)として、10000ピコファラド(pF)の素子を用いた場合のアーク遮断特性を表す。なお、同図の横軸の1目盛は0.5マイクロ秒、縦軸の電流の1目盛は5アンペア、電圧の1目盛は200ボルトである。
【0079】
図2を見ると、アーク検出回路がアーク放電を検出してアーク遮断動作を開始(符号S)してから、僅か0.3マイクロ秒で放電電流がゼロに達し(符号F)、アーク放電が極めて急速且つ確実に遮断されたことが分かる。
【0080】
すなわち、本発明において用いるコンデンサ(Cpass)のインピーダンスは、図10に例示した出力制限抵抗(Ppass)よりも低いので、コンデンサ(C1)から得られる大きな充電電流によって、チャンバを高速に逆方向電圧にバイアスすることができる。その結果として、図2の電圧特性曲線からも分かるように、逆方向電圧が急速に立ち上がる。
【0081】
しかも、コンデンサ(Cpass)は、チャンバに流れる逆方向電流を制限する。つまり、図2の電流特性曲線から分かるように、逆方向電流も確実に抑制されている。その結果として、大量の逆方向電流が流れることにより逆方向のアーク放電が生ずるという問題も解消できる。
【0082】
以上説明したように、本発明のアーク遮断回路は、その動作時間が僅か0.3マイクロ秒程度と極めて高速であり、逆方向のアーク放電も確実に抑制できる。本発明が有する、この効果は、近年、特に重要となりつつある。
【0083】
すなわち、従来の半導体装置の製造におけるシリコン(Si)ウェーハ上への薄膜形成などの場合、電源からの投入電力が比較的に低く堆積速度が遅い条件で、例えば、数分間程度のスパッタを行う場合が多かった。
【0084】
これに対して、例えば、近年急速に需要が拡大している、CD−R(Compact Disk Recordable)や、DVD−R(Digital Versatile Disk-Recordable)などの光ディスクの製造に際しては、投入電力が大きく堆積速度を上げた条件で、スパッタ成膜工程の所要時間を、数秒程度にまで短縮する要求がある。このような短時間の工程においては、アーク放電に対する遮断動作及びスパッタ再開までの中断による工程の遅れは、深刻な問題となる。しかも、基板として用いるポリカーボネート・ディスクは、例えばシリコンウェーハなどと比較して、真空中での放出ガス量も比較的多いため、大電力のもとでガス放出によるアーク放電が生じやすくなる。
【0085】
このため、これら光ディスクの製造などにおいては、迅速且つ確実なアーク遮断が可能なスパッタ装置が、特に要求されている。本発明によれば、図2に例示した如く、従来の1/3以下の時間で確実にアーク放電を遮断することができ、このような要求に大きく応えることができる。
【0086】
なお、本発明者の検討によれば、コンデンサ(Cpass)の値としては、電源に接続するケーブル120A、120B、チャンバ系などの寄生容量よりも大きい容量値とすることが望ましい。例えば、10アンペアクラスのスパッタ装置の場合、ケーブル120A、120Bの寄生容量は、例えば1000ピコファラド(pF)程度、チャンバ系の寄生容量は、例えば400乃至500ピコファラド(pF)程度である。従って、コンデンサ(Cpass)の容量値としては、これらの合計よりもある程度大きなものとすれば良好な結果が得られる。
【0087】
次に、本発明の変型例について説明する。
【0088】
図6は、本発明の第1の変型例を表す模式図である。同図については、図1乃至図10に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0089】
すなわち、本変型例のスパッタ用DC電源110Bにおいては、アーク遮断回路の出力端に、2つのコンデンサ(Cpass1、Cpass2)が直列に接続されている。このように複数のコンデンサを直列に接続すれば、電圧耐圧を上げることができる。
【0090】
図7は、本発明の第2の変型例を表す模式図である。同図についても、図1乃至図10に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0091】
本変型例のスパッタ用DC電源110Cにおいては、図1に例示した回路の出力ダイオード(D1、D2)の代わりに、トランジスタQ3、Q4が設けられている。これらトランジスタQ3、Q4としては、例えば、寄生ダイオードを有するMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)を用いることが望ましい。これらトランジスタQ3、Q4は、例えば、アーク検出回路(arc sensor)により制御することができ、スパッタ時にはオンし、アーク遮断動作の時はオフとする。
【0092】
図1に例示した回路におけるダイオード(D1、D2)として通常の素子を用いた場合、順方向の寄生抵抗が1.3ボルト乃至1.5ボルト程度であるので、スパッタ時に、この寄生抵抗値に対応して電力の損失が生ずる。それに対して、トランジスタQ3、Q4としてMOSFETを用いた場合には、オン状態の寄生抵抗は、0.1ボルト乃至0.2ボルト程度と非常に低いために、スパッタ時の電力損失を低減できるという効果が得られる。
【0093】
さらに、寄生ダイオードを有するMOSFETとすれば、トランジスタQ3、Q4を、オフ状態においてダイオードとして動作させることができる。
【0094】
図8は、本発明の第3の変型例を表す模式図である。同図についても、図1乃至図10に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0095】
本変型例においては、一台のチャンバ系に、複数のスパッタ用DC電源110が並列に接続されている。それぞれの電源110は、図1乃至図7に関して前述したような本発明のアーク遮断回路を備えた電源である。
【0096】
本発明によれば、このように複数の電源を並列に接続して容易に電流容量を増大できる。これは、アーク遮断回路の出力端に接続されている素子が、図10に表したような抵抗(Rpass)ではなく、コンデンサ(Cpass)だからである。
【0097】
仮に、図10に例示したようなアーク遮断回路を有する電源を並列に接続したとすると、アーク遮断動作時の制御が容易でない。すなわち、図10の電源を並列接続して動作させた場合、アーク放電などの外乱が生じた時に、アーク遮断動作のタイミングに「ずれ」が生ずると、いずれか一方が逆方向電圧、他方が正方向電圧を印加するという「泣き別れ状態」が生じて、制御ループが発散する虞がある。これは、抵抗(Rpass)を両方向に電流が流れ得るからである。このような問題を解消するためには、これら複数の電源を、いわゆる「マスター・スレーブ制御」により動作させる必要があり、制御系が複雑化する。
【0098】
これに対して、本発明によれば、アーク遮断回路の出力端には、抵抗ではなくコンデンサ(Cpass)を設けるので、一方の電源110からの電流が他方の電源110に流入することによる制御ループの発散が生ずる心配はない。
【0099】
つまり、本発明の場合、アーク遮断動作を確保しつつ、複数の電源を必要に応じて並列に接続することにより、スパッタ装置の電流容量を極めて容易に拡大できる。つまり、電源の「使い回し」が可能となる点で、ユーザにとっても極めて便利且つ経済的である。
【0100】
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
【0101】
例えば、本発明のアーク遮断回路、スパッタ用電源、スパッタ装置における各部の構成、構造、数、配置、形状、材質などに関しては、上記具体例に限定されず、当業者が適宜選択採用したものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に包含される。
【0102】
より具体的には、例えば、アーク遮断回路に設けられるアーク検出回路の具体的な構成や、ダイオード、抵抗、トランジスタをはじめとする各回路素子の数や配置関係などについても、当業者が適宜設計変更したものは本発明の範囲に包含される。
【0103】
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのアーク遮断回路、スパッタ用電源及びスパッタ装置は本発明の範囲に包含される。
【0104】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のアーク遮断回路は、そのアーク遮断動作が極めて高速であり、逆方向のアーク放電も確実に抑制できる。
【0105】
その結果として、近年、需要が急速に伸びつつある光ディスク用のスパッタも安定して行うことが可能となる。
【0106】
すなわち、本発明によれば、シンプルな構成によりアーク放電を迅速且つ確実に遮断できるアーク遮断回路、スパッタ用電源及びスパッタ装置を提供することができ、産業上のメリットは多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるアーク遮断回路及びそれを用いたスパッタ装置を表す模式図である。
【図2】本発明のアーク遮断回路によるアーク遮断特性を例示するグラフ図である。
【図3】図10及びそれに類似した比較列のアーク遮断回路のアーク遮断特性を例示するグラフ図である。
【図4】図10及びそれに類似した比較列のアーク遮断回路のアーク遮断特性を例示するグラフ図である。
【図5】図10及びそれに類似した比較列のアーク遮断回路のアーク遮断特性を例示するグラフ図である。
【図6】本発明の第1の変型例を表す模式図である。
【図7】本発明の第2の変型例を表す模式図である。
【図8】本発明の第3の変型例を表す模式図である。
【図9】DC(direct current)スパッタ装置の要部構成を表す模式図である。
【図10】本発明者が本発明に至る過程で検討したスパッタ用DC電源110Zの要部構成を例示する回路図である。
【符号の説明】
100 基板
101 真空チャンバ
104 ターゲット
106 真空排気ポンプ
107 ガス供給源
108 グロー放電
110、110A〜110Z スパッタ用電源
120A、120B ケーブル
150 アーク放電
DB1 整流ダイオード群
IGBT スイッチングトランジスタ
L1、L2 平滑化インダクタ
Q1〜Q4 トランジスタ
T1 トランス

Claims (10)

  1. 正方向の電圧を印加した負荷におけるアーク放電の発生を検出すると、前記負荷に対して逆方向の電圧を印加するアーク遮断回路であって、
    整流素子とコンデンサとが並列接続された回路を有し、
    前記負荷に対して前記正方向の電圧が印加された状態においては、前記負荷を流れる電流が前記整流素子を順方向電流として流れ、
    前記負荷に対して前記逆方向の電圧が印加される状態においては、前記コンデンサを充電する充電電流が前記負荷を流れるようにしたことを特徴とするアーク遮断回路。
  2. 正方向の電圧を印加した負荷において発生するアーク放電を遮断するアーク遮断回路であって、
    前記負荷における前記アーク放電の発生を検出するアーク検出手段と、
    前記負荷に対して前記正方向とは逆方向の電圧を印加する逆方向電圧印加手段と、
    整流素子と、
    前記整流素子に対して並列に接続されたコンデンサと、
    を備え、
    前記負荷に対して前記正方向の電圧が印加された状態においては、前記負荷を流れる電流が前記整流素子を順方向電流として流れ、
    前記アーク検出手段が前記負荷におけるアーク放電の発生を検出すると、前記逆方向電圧印加手段が前記負荷に対して逆方向の電圧を印加し、前記コンデンサを充電する充電電流が前記負荷を流れるようにしたことを特徴とするアーク遮断回路。
  3. 複数の前記整流素子と、
    複数の前記コンデンサと、
    を備え、
    前記複数の前記整流素子は、互いに直列に接続され、
    前記複数の前記コンデンサのそれぞれは、前記複数の前記整流素子のそれぞれに対して並列に接続されたことを特徴とする請求項1または2に記載のアーク遮断回路。
  4. 正方向の電圧を印加した負荷におけるアーク放電の発生を検出すると、前記負荷に対して逆方向の電圧を印加するアーク遮断回路であって、
    スイッチング素子とコンデンサとが並列接続された回路を有し、
    前記負荷に対して前記正方向の電圧が印加された状態においては、前記スイッチングはオンにされ、前記スイッチング素子を流れる電流が前記負荷を流れ、
    前記負荷に対して前記逆方向の電圧が印加される状態においては、前記スイッチング素子はオフにされ、前記コンデンサを充電する充電電流が前記負荷を流れるようにしたことを特徴とするアーク遮断回路。
  5. 正方向の電圧を印加した負荷において発生するアーク放電を遮断するアーク遮断回路であって、
    前記負荷における前記アーク放電の発生を検出するアーク検出手段と、
    前記負荷に対して前記正方向とは逆方向の電圧を印加する逆方向電圧印加手段と、
    スイッチング素子と、
    前記スイッチング素子に対して並列に接続されたコンデンサと、
    を備え、
    前記負荷に対して前記正方向の電圧が印加された状態においては、前記スイッチング素子はオンにされ、前記スイッチング素子を流れる電流が前記負荷を流れ、
    前記アーク検出手段が、前記負荷におけるアーク放電の発生を検出すると、前記スイッチング素子はオフにされ、前記逆方向電圧印加手段が前記負荷に対して逆方向の電圧を印加し、前記コンデンサを充電する充電電流が前記負荷を流れるようにしたことを特徴とするアーク遮断回路。
  6. 前記スイッチング素子は、前記正方向の電圧に対応して順方向電流が流れる整流特性を有することを特徴とする請求項4または5に記載のアーク遮断回路。
  7. 複数の前記スイッチング素子と、
    複数の前記コンデンサと、
    を備え、
    前記複数の前記スイッチング素子は、互いに直列に接続され、
    前記複数の前記コンデンサのそれぞれは、前記複数の前記スイッチング素子のそれぞれに対して並列に接続されたことを特徴とする請求項4〜6のいずれか1つに記載のアーク遮断回路。
  8. ターゲットをスパッタして薄膜を形成するスパッタ用電源であって、
    請求項1〜7のいずれか1つに記載のアーク遮断回路と、
    前記正方向の電圧を印加するための正方向電圧印加手段と、
    を備えたことを特徴とするスパッタ用電源。
  9. 大気圧よりも減圧された雰囲気を維持可能な真空チャンバと、
    請求項8記載のスパッタ用電源と、
    を備え、
    前記正方向電圧印加手段から印加される前記正方向の電圧によりスパッタを実施し、
    真空チャンバ内において発生する前記アーク放電を前記アーク遮断回路により遮断することを特徴とするスパッタ装置。
  10. 複数の前記スパッタ用電源を備え、
    前記複数の前記スパッタ用電源は、互いに並列に接続されたことを特徴とする請求項9に記載のスパッタ装置。
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