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JP4102382B2 - 気象レーダ装置 - Google Patents
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JP4102382B2 - 気象レーダ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、気象観測用のレーダ装置、特に局地気象の観測に有効な気象レーダ装置に関するものである。
従来の気象レーダ装置は、鏡面の湾曲度を比較的小さくすると共に、鏡軸上で鏡面端面より外方に一次放射器を配設した反射鏡を備え、上記反射鏡を水平方向及び上下方向に回動可能に支承した構造としていた。(例えば非特許文献1参照)。
JRC 日本無線株式会社発行、超小型気象レーダMet−Navigatorカタログ(発行日不詳)
従来の気象レーダ装置は以上のように構成されており、パラボラ・アンテナをレーダ・アンテナとして常識的な設計で使っているので、送受信機がアンテナとは別の場所に設置されている結果、気象レーダに必要な可搬性を十分に有していないという問題点があった。
また、送受信機がアンテナと離れているために伝送損失が大きく、1mm/hの降雨のような弱い気象現象を観測するには十分な感度を有していないという問題点もあった。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、気象レーダ装置として必要な可搬性の確保と気象現象に対する高感度観測性能を実現することができる気象レーダ装置を提供することを目的とする。
この発明に係る気象レーダ装置は、円形のパラボラ面を有し、気象レーダとしてのアンテナ利得を確保し得る開口径を有すると共に、鏡軸上で鏡面端面が形成する面内に上記鏡面の焦点が位置するような湾曲度を有し、一次放射器の放射面を上記面内に配設して開口角を90度とすることにより山間地で使用する気象レーダに障害となる広角サイドローブを減少させたパラボラ反射鏡と、上記パラボラ反射鏡を反射鏡支持機構を介して上下方向に回動可能に支承する回転台と、この回転台の下部に設けられ上記回転台とパラボラ反射鏡とを水平方向に回動し得るようにされた回転機構部と、上記パラボラ反射鏡の背面で上記回転機構部の下部に設けられ上記回転機構部、回転台及びパラボラ反射鏡を一体的に支持する送受信機とを備え、上記回転台と回転機構部及び送受信機は垂直方向に同一の回転中心を有し、上記反射鏡支持機構は上記パラボラ反射鏡の鏡面端面が形成する面がほぼ垂直方向に保持された状態において、上記パラボラ反射鏡の回転放物面の中心部が上記送受信機のパラボラ反射鏡側端面より上記回転台のパラボラ反射鏡支承部側に位置すると共に、上記パラボラ反射鏡の下端が上記送受信機の上端面より下方に位置するように、かつ上記パラボラ反射鏡が上記送受信機の側周面の回りを回転し得るように上記回転台に支承され、上記送受信機はその上面が上記回転機構部の下面と対向し、上記回転機構部はその上面が上記回転台の下面と対向すると共に、上記パラボラ反射鏡の回転放物面の中心部を貫通する給電導波管が上記反射鏡支持機構と上記回転台と上記回転機構部とを貫通して上記一次放射器と上記送受信機とを接続し、上記一次放射器と送受信機との距離を短くしたものである。
この発明に係る気象レーダ装置は更に、上記回転機構部の駆動部と上記送受信機とを同一収納部に収納したものである。
この発明に係る気象レーダ装置は上記のように構成されており、反射鏡の回転放物面の湾曲度を大きくしているため、反射鏡の背面下部における反射鏡端面が回転中心から大きく離れることから、反射鏡の背面下部に生じた空間を利用して、この部分に送受信機を設置してもアンテナ全体の回転半径が大きくならない。従ってレーダ装置全体としてより小型にできるので、可搬性が向上する。
また、反射鏡の焦点距離が鏡面の湾曲度に対応して最短点になるので、一次放射器が反射鏡面に近くなる。従って、フィドームを反射鏡前面に取り付ける場合、フィドームを浅くかつ薄く製造することができるので、製造が容易でコストが低減されると共に、可搬性が向上する。また、給電導波管の長さを短くできることから伝送損失を減少することができる。
更に、一次放射器を180度開口アンテナとして使用するので、反射鏡端面方向への電波放射が少なく、従って放射電波の反射鏡端面からのスピル・オーバーが少ない。従って、アンテナ全体として広角サイドローブが少ないので、山間地などで使用する場合、周辺の山からの反射エコーが少なくなり、局地気象観測への適合性が高くなる。
更にまた、送受信機をアンテナの背面下部に配置しているため、アンテナと送受信機間の伝送線路長を短くすることができ、伝送損失が低減されて、送信電力が増大し受信感度が良くなる。
従って、レーダ装置としてのシステム利得が向上し、局地観測用レーダとして必要な弱い気象現象例えば1mm/hの降雨を観測できるようになる。
また、アンテナの回転駆動機構を送受信機と同じ収納部に収納しているので、完全な一体化構造とすることができ可搬性が向上する。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図にもとづいて説明する。図1は、実施の形態1による気象レーダ装置の全体構成を示す側面図である。図1において反射鏡外枠1は反射鏡2の外周部位に機械的強度を持たせるものであり、反射鏡支持枠7は反射鏡2を背面から機械的に支持する枠である。
フィドーム3は降雪等が反射鏡面に付着することを防止するための電波を透過する合成樹脂製またはゴム製の薄い膜である。必要に応じて取り付けるものであり、実施の形態1では後述のように、一次放射器4及びその給電導波管5が前方にあまり張り出していないので取り付けが容易である。
支持ワイヤ8は一次放射器4を支持するものであり、アンテナ回転や風により一次放射器4が振動するのを防止する。6は反射鏡2の中心を貫通して一次放射器4の給電導波管5に至る接続用給電導波管である。反射鏡支持機構9は反射鏡2の全体を支持する機構である。10は反射鏡2を上下方向に回動してその向きを仰角方向で設定するための回転軸であり、通常は上向き5°から下向き2°までの範囲で設定できることが望ましい。
11は回転台であり、この部位から上の部分が水平方向に定常回転する。回転速度は通常2rpm〜2.4rpm程度に設定されることが望ましい。回転機構部12にはアンテナを水平方向に定常回転させるための電気モータや回転角度を検出するためのロータリー・エンコーダが収納されている。
送受信機部13には送受信機の構成品が収納されると共に、回転機構部12の駆動部が収納されている。従って、アンテナ、送受信機、回転機構部の全てが一体化された構造とされている。14はそれらの一体化されたレーダ装置の架台であり、15は実施の形態1の気象レーダ装置を使用期間中だけ地上に固定するための金具であり、地上のアンカーボルト等にネジにより固定される。使用後、別の場所に移動するときにはネジを取り外せばよい。16はアンテナの水平度を調整するハンドル、17はアンテナ・ティルトの調整ハンドルである。
図2は実施の形態1による気象レーダ装置の背面図である。反射鏡2に接続用給電導波管6の貫通部18を設け、反射鏡2の背面にフレキシブル給電導波管19を設けることで、反射鏡2、一次放射器4、給電導波管5及び接続用給電導波管6でパラボラ・アンテナを形成している。
パラボラ・アンテナの反射鏡2は、その鏡面の中心軸上に1点の焦点を持つ回転放物面である。焦点に置かれた一次放射器4の開口面から反射鏡2に向かって放射された電波は反射鏡2によって反射され、アンテナの開口面全体に分布した平面波に変換される。
従って、開口面から進む波は前方にエネルギーが集中され、いわゆるアンテナ・ビームが形成される。反射鏡2の開口径はアンテナ利得Gとの間で次のような関係にある。
Figure 0004102382
アンテナ利得Gは気象レーダのレーダ方程式で必要とされるシステム利得から決定される。アンテナ利得Gが定まれば、反射鏡2の開口面積が定まり、その半径が決まる。
ただし、実施の形態1のアンテナのように小型・軽量で可搬性を要求される場合は、他のシステム・ファクターとのトレード・オフにより、極力小さいアンテナ径でシステム利得が満足できるように決定される。
決定された反射鏡径に対して、鏡面をどのようにするかは別の要素を考慮して決定される。式(1)に含まれるアンテナ開口能率ηaがそれである。開口能率ηaは最大値が1の係数であり、主として反射鏡2に電波を放射する一次放射器4の指向性によって決定される。
他にも開口能率を左右する要素はあるが、ここでは主要要素である一次放射器4の指向性について説明する。
まず、鏡面の決定について説明する。図3は、鏡面形状をその焦点距離と対比して描いたものである。実施の形態1ではアンテナ利得Gはシステム利得からG=36dBとしている。このアンテナ利得値は給電導波管5、6や導波管フィルター等のもたらす伝送線路損失を含んでいるので、純粋のアンテナ単体利得ではない。
このアンテナ利得を確保するために必要な反射鏡半径はd=60cmとなる。半径d=60cmという条件を満たす反射鏡鏡面は図3に示すように(3)から(10)まで数多くある。即ち、そこで半径d=60cmの一点鎖線で示した位置で反射鏡の鏡面を切断して、その切断した反射鏡の対応する焦点距離を示すと、太い点線で示したようになる。
そこで実施の形態1では焦点距離30cmの場合、即ち(3)の鏡面を採用した。これは半径60cmの反射鏡を形成するものとしては最も大きく曲がった鏡面である。通常は後述するアンテナ開口能率との関係で、鏡面(4)、(5)、(6)等が選定されるが、実施の形態1の場合は鏡面の湾曲度を大きくして反射鏡背面にできる限り大きいスペースを生み出すようにしている。
図4は反射鏡2の焦点距離と鏡面湾曲度との関係を示すものであり、焦点距離の変化に対応して反射鏡2の端面が反射鏡2の中心から降ろした垂線からどの程度離れるかを示している。この図は次式から導き出される。直角座標で放物面の頂点を原点0にとりz軸を回転軸とするとパラボラの焦点距離をfとするとき、x軸、y軸は放物面の広がり面であり、縦軸をx軸、横軸をy軸とする。
+y=4fz (2)
ここでy=0とおくと、
z=x/4f (3)
で図4のグラフが求められる。
この図によればf=30cmの場合、反射鏡端面は原点(0)即ちx軸から30cm離れていることが判る。60cmの場合と比較すると15cmも差があることが判る。この差はこの発明のような主として小型気象レーダ装置の場合は決定的に重要なことである。
局地気象観測、特に局地降雨の観測のためにはアンテナを水平か若干下向きにして回転させる必要があり、反射鏡鏡面が浅い場合、背面にスペースを確保することが困難である。即ち、図1において反射鏡2の背面と回転機構部12及び送受信機部13とが当接しないようにしなければならない。そのためには反射鏡位置を高くするか、反射鏡支持機構9を水平方向に長くするしかない。そうするとアンテナの高さが増加し、または回転半径が大きくなり、その分の寸法と重量が増加し、可搬性が低下する。
従来の小型気象レーダ装置では送受信機を別の離れた場所に設置し、反射鏡背面には回転機構部12のみを配置していたので、反射鏡の鏡面曲がりを重視する必要はなかった。回転機構部12のみならそれ自体が小型だからである。この発明にかかる気象レーダ装置では送受信機を反射鏡2の背面下部に配置し、給電導波管5、6等のもたらす伝送線路損失を極力小さくして気象現象の観測に必要なシステム利得を確保し、しかも可搬性と両立するようにしている。
次に、鏡面湾曲度を大きくしたことがアンテナの特性にもたらす影響について説明する。鏡面湾曲度を可能な最大点においた結果、焦点距離は限界まで短くなり、一次放射器4の放射面は反射鏡2の端面が形成する面と同一面上になる。従って、一次放射器4はいわゆる「180度開口」型として使用することになる。一般に用いられる一次放射器4の指向性を表す式は次の通りである。
√G(Ψ)=(1+t)e-αt (4)
但し、αは鋭さを表す定数、Ψは一次放射器から反射鏡を見た角度。
図5はαをパラメータとして一次放射器4の指向性を示す図である。実施の形態1では普通の導波管開口型一次放射器4を用いているので、α=3に相当する指向特性である。
このときΨ=90°即ち反射鏡2の端面での利得は中心値より-20dBまで落ちている。即ち、反射鏡2の端面からスピル・オーバーして直接に空間に放射される電波は比較的少ない。
従って、アンテナ全体としてみた広角サイドローブ、特に90°方向のサイドローブが少ないという特性が得られる。この特性はこの発明の気象レーダ装置のように局地気象観測のために山間地に設置して使用されるレーダ装置には重要な特性である。その理由は、周辺が山に囲まれている地形条件のもとで使用するので、山からの反射エコーが少ないことはアンテナ正面の観測方向における観測精度に与える地上反射の影響が少ないことになるからである。
一次放射器4の開口角Ψに対する開口能率ηaは上記αをパラメータとして次の式で表される。
Figure 0004102382
図6はこれをグラフにて示すものである。この図から判るようにα=3においては開口能率が最大となるのは開口角が60°から70°近辺である。しかし、敢えて開口角を90°として開口能率の下がった点で使用している。
開口能率が低下するということは本来得られるべきアンテナ利得が得られないということであり、図5で言えばアンテナ利得値で1dB以上の損失になるということである。
しかし、気象レーダの場合、アンテナ利得がシステム利得に占める重要性は通常のレーダ装置に比して小さいということに着目して、この発明ではアンテナ開口能率よりも上記のような他の特性の向上を重視している。
気象レーダの気象目標(降雨域や降雪域)の広がりはレーダビームの広がりよりも大きい。目標からの受信電力は航空機などが目標の場合には距離の4乗に比例して弱まるのに対して距離の2乗に比例して弱くなる。これは換言すると気象レーダではアンテナ利得が見かけ上、ワン・ウエイ(one way)にしか効かないことを意味する。気象レーダのレーダ方程式は次式で表される。
Figure 0004102382
となる。(8)式を見ると、G0は1回しか乗算されず、ワン・ウエイにしか効いていないことが判る。この発明は気象レーダのこの特性に着目している。
図7は、回転機構部12及び送受信機部13の内部構造を示す概念図である。19はフレキシブル導波管、20は導波管フイルター、21は回転機構部貫通導波管、22はロータリー・ジョイントである。23は回転駆動モータ、24はそのモータ軸に取り付けられている駆動歯車である。25は回転機構部12に固定されている内歯車であり、駆動歯車24と噛み合っている。回転機構部貫通導波管21の回りにはエンコーダ駆動歯車26が取り付けられている。これに噛み合っているのがエンコーダ回転歯車27である。28はエンコーダである。ベアリング29は回転機構部12を送受信機部13の上に回転自在に支えるものである。
図8は、図7のロータリー・ジョイント22から下の部位の電気的系統図を示すものである。図7の内部構造概念図と対応する部分には同じ符号を付している。以下、図8について説明する。30は曲げ導波管、31は送受切替用サーキュレータ、32はリミター、33は低雑音ミキサー、34はマグネトロンの出力導波管、35はマグネトロン、36はパルス・トランス、37は高圧変調器、38はヒータ電源、39は高圧変調器電源、40はパルス発生器、41は受信機、42はDC−DCコンバータ、43は電源部、44は端子板、45は送信管であるマグネトロンの冷却ファンである。
以下、図7及び図8にもとづいて実施の形態1の動作について説明する。反射鏡2の中心を給電導波管貫通部18で貫通した給電導波管はその直後でフレキシブル導波管19となる。この導波管19はアンテナの仰角方向の向き(アンテナ・ティルト)を可変とするためにフレキシブルになっている。その下部に導波管フィルター20があり、マグネトロン35からの送信出力電力の内、空間への不要輻射となる広帯域成分を除去する。
回転機構部貫通導波管21の下にロータリー・ジョイント22があり、ここで回転する部位と固定部位との間の導波管接続が行われている。送受信機部13の内部には回転機構部12を駆動する回転駆動モータ23があり、その動力は駆動歯車24と内歯車25との噛み合いにより、回転機構部12に伝えられ、図7にA−Aの一点鎖線で示す線から上部が回転する。エンコーダ駆動歯車26は回転機構貫通導波管21の周囲に取り付けられており、回転機構部12の回転をエンコーダ回転歯車27に伝える。それによってエンコーダ28が角度信号を出力する。
ベアリング29は回転機構部12から上の質量を回転自在に支えるものである。このベアリング29の荷重をできるだけ軽くするには、回転部位から上の重心ができるだけ回転中心に近いことが望ましい。中心に近いほどベアリングにかかるところの回転に伴う不平衡荷重を減らすことができる。そのためには不平衡荷重の要素である反射鏡2(図7の点線)ができるだけ回転中心に近くあることが望ましい。実施の形態1では反射鏡2の湾曲度を大きくして回転中心に近づけている。
ロータリー・ジョイント22の出力は曲げ導波管30に接続されており、その出力はすぐに送受切替用サーキュレータ31に接続されている。その受信側出力は送信出力のリミター32を経由して低雑音ミキサー33に入る。ここで中間周波数に変換され受信機41に入る。また、送受切替用サーキュレータ31の入力側は出力導波管34を介してマグネトロン35に接続されている。実施の形態1の特徴とするところは、この送受切替用サーキュレータ31がアンテナのすぐ近くに配置されている点にある。
パラボラ・アンテナを用いた従来のレーダ装置では、この送受切替用サーキュレータ31がアンテナとは離れたところに置かれ、それから送受信機に接続されていた。従って、アンテナに至るまでの給電導波管が長いので、それによる損失が大きかった。これらの送受信機は図8に示すような構成と内部構造を有すると共に、図7に示すような配置空間を要するので、かなり大きくならざるを得ない。
これをパラボラ・アンテナの背面に配置しようとすれば、パラボラ・アンテナを回転中心からもっと大きく離すしか無いが、そうするとアンテナの荷重による転倒モーメントが大きくなり、パラボラ・アンテナを支持する機構や架台が大きくなり、またレドームを用いる場合、その外径が大きくなる。それを避けようとすると、パラボラ・アンテナを送受信機の上に配置するしかない。そうすると、背が高くなることになる。
従来装置ではこのように装置全体の質量と寸法が増大し、小型気象用レーダ装置としての可搬性が低下していた。実施の形態1によるレーダ装置ではパラボラ・アンテナの反射鏡の鏡面曲率を大きくして、反射鏡背面に送受信機を配置できるような空間が形成できるようにしているので、アンテナと送受信機がコンパクトにまとまり、一人の作業員でも4時間以内での設置または撤収が可能となっており、可搬性に優れている。
受信機41に入った信号は気象現象受信に必要なダイナミック・レンジの広い対数増幅器などを用いて処理されるが、上記のように給電導波管における損失が極限まで低く抑えられているので、ダイナミック・レンジの広さが生かされ、特に弱い気象現象を高感度で受信できると共に、併せて強い気象現象も受信できる特性を有する。
マグネトロン35はパルス・トランス36により高電圧パルスで励振され高周波送信パルスを発振する。そのヒータはヒータ電源38から給電される。パルス・トランス36は高圧変調器37により励振される。その電源は高圧変調器電源39から供給される。
パルス発生器40は受信機41からトリガー信号を受取り、パルスを発生して高圧変調器37を励振する。
冷却ファン45はマグネトロン35を冷却するものである。図7に示すように、送受信機部13にはロータリー・ジョイント22以下冷却ファン45に至るまでのものがコンパクトに配置されている。送受信機部13の寸法は、その縦、横、高さが反射鏡背面に配置するにあたり一体化構造としてバランスよく設定されている。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1では反射鏡鏡面の湾曲度を反射鏡開口径に対応する鏡面の内、最大湾曲度のものとすることにより、一次放射器4の放射面が反射鏡端面の形成する面と同一面上にあり、一次放射器4が180度開口アンテナとして動作するものであったが、実施の形態2は、反射鏡2の焦点距離を実施の形態1よりも若干大きくし、一次放射器4の放射面を対応する位置にまで後退させて反射鏡の端面より外方に位置させ、180度未満の開口アンテナとして動作させるようにしたものである。このようにしても実施の形態1とほぼ同様の効果を奏するが、その効果は焦点距離が大きくなるにつれて比例的に低下する。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3について説明する。上述した実施の形態1では回転機構部12の上縁部の外形は図9に実線で示すように、側面からみてほぼ直角形状としていたが、実施の形態3は、図9において一点鎖線で示すように、上方に向けて傾斜する傾斜面とし、回転機構部12の全体の形状を角錐円筒形としたものである。このような構成にすると、反射鏡2と回転機構部12とのクリアランスが更に取れるので、反射鏡2の回転半径をその分だけ小さくすることができるが、回転機構部12の内歯車25の直径が小さくなるので、回転駆動モータ23の駆動力を高める必要がある。
この発明の実施の形態1による気象レーダ装置の全体構成を示す側面図である。 図1に示す気象レーダ装置の背面図である。 パラボラ・アンテナの焦点距離と鏡面形状との関係を示す図である。 パラボラ・アンテナの焦点距離と鏡面湾曲度との関係を示す図である。 αをパラメータとする一次放射器の指向性を示す図である。 パラボラ・アンテナの開口角と開口能率との関係を示す図である。 実施の形態1の回転機構部及び送受信機部の内部構造を示す概念図である。 図7のロータリー・ジョイントから下の部位の電気的系統図である。 この発明の実施の形態3による気象レーダ装置の全体構成を示す側面図である。
符号の説明
1 反射鏡外枠、 2 反射鏡、 3 フィドーム、 4 一次放射器、
5 一次放射器給電導波管、 6 接続用給電導波管、 7 反射鏡支持枠、
9 反射鏡支持機構、 10 仰角調整軸、 11 回転台、
12 回転機構部、 13 送受信機部、 14 架台、 15 固定金具、
16 水平調整ハンドル、 17 アンテナ・ティルト調整ハンドル、
18 給電導波管反射鏡貫通部、 19 フレキシブル導波管、
20 導波管フィルター、 21 回転機構部貫通導波管、
22 ロータリー・ジョイント、 23 回転駆動モータ、 24 駆動歯車、
25 内歯車、 26 エンコーダ駆動歯車、 27 エンコーダ回転歯車、
28 エンコーダ、 29 ベアリング、 30 曲げ導波管、
31 送受切替用サーキュレータ、 32 リミター、 33 低雑音ミキサー、
34 マグネトロン出力導波管、 35 マグネトロン、 36 パルス・トランス、 37 高圧変調器、 38 ヒータ電源、 39 高圧変調器電源、
40 パルス発生器、 41 受信機、 42 DC−DCコンバータ、
43 電源部、 44 端子板、 45 冷却ファン。

Claims (2)

  1. 円形のパラボラ面を有し、気象レーダとしてのアンテナ利得を確保し得る開口径を有すると共に、鏡軸上で鏡面端面が形成する面内に上記鏡面の焦点が位置するような湾曲度を有し、一次放射器の放射面を上記面内に配設して開口角を90度とすることにより山間地で使用する気象レーダに障害となる広角サイドローブを減少させたパラボラ反射鏡と、上記パラボラ反射鏡を反射鏡支持機構を介して上下方向に回動可能に支承する回転台と、この回転台の下部に設けられ上記回転台とパラボラ反射鏡とを水平方向に回動し得るようにされた回転機構部と、上記パラボラ反射鏡の背面で上記回転機構部の下部に設けられ上記回転機構部、回転台及びパラボラ反射鏡を一体的に支持する送受信機とを備え、上記回転台と回転機構部及び送受信機は垂直方向に同一の回転中心を有し、上記反射鏡支持機構は上記パラボラ反射鏡の鏡面端面が形成する面がほぼ垂直方向に保持された状態において、上記パラボラ反射鏡の回転放物面の中心部が上記送受信機のパラボラ反射鏡側端面より上記回転台のパラボラ反射鏡支承部側に位置すると共に、上記パラボラ反射鏡の下端が上記送受信機の上端面より下方に位置するように、かつ上記パラボラ反射鏡が上記送受信機の側周面の回りを回転し得るように上記回転台に支承され、上記送受信機はその上面が上記回転機構部の下面と対向し、上記回転機構部はその上面が上記回転台の下面と対向すると共に、上記パラボラ反射鏡の回転放物面の中心部を貫通する給電導波管が上記反射鏡支持機構と上記回転台と上記回転機構部とを貫通して上記一次放射器と上記送受信機とを接続し、上記一次放射器と送受信機との距離を短くしたことを特徴とする気象レーダ装置。
  2. 上記回転機構部の駆動部と上記送受信機とを同一収納部に収納したことを特徴とする請求項1記載の気象レーダ装置。
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