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JP4104853B2 - 肝機能保護剤または改善剤 - Google Patents
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JP4104853B2 - 肝機能保護剤または改善剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、肝機能保護剤または改善剤、肝機能保護作用または改善作用を有する飲食品または飼料、肝機能保護作用または改善作用を有する飲食品用添加物または飼料用添加物、肝機能保護剤または改善剤のスクリーニング方法、および動物の肝機能保護方法または改善方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
肝臓は、3大栄養素である糖質、タンパク質、脂質の代謝調節・貯蔵を行なったり、生体にとって不要な物質を分解・解毒したり等の種々の機能を担っている重要な臓器である。これら機能は、アルコールの過剰摂取、ウイルス感染、乱れた食習慣、ストレス、喫煙等により急性的あるいは慢性的に障害を受けるが、該障害が進行すると、例えば急性肝炎、慢性肝炎、肝硬化症、アルコール性脂肪肝、B型ウイルス肝炎、肝臓癌などの疾患となる。
【0003】
肝細胞がウイルス、アルコールなどで障害を受けると、細胞中のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(グルタミン酸−オキサロ酢酸トランスアミナーゼともいう。以下GOTと略記する。)やアラニンアミノトランスフェラーゼ(グルタミン酸−ピルビン酸トランスアミナーゼともいう。以下、GPTと略記する。)などの酵素が血液中に出てくるため、これらの酵素活性を示す数値が上昇する。従って、血液中のこれらGOTやGPT活性は、肝臓の機能障害を示す指標として知られている。
【0004】
肝機能障害の予防または治療に使用される薬剤としては、例えばアシクロビル等の抗ウイルス剤、免疫抑制剤(医学のあゆみ171巻14号957〜1158、1994年、医歯薬出版)、グルタチオン(蛋白質核酸酵素33巻9号1625〜1631、1988年、共立出版株式会社)等が知られている。また、肝機能の保護・増強・改善に有効とされる飲食品としては、例えばウコン、マリアアザミ、ゴマリグナン、牡蠣エキス、レバーエキスなどが知られている(FOOD Style 21, 2巻12号,1998年、食品化学新聞社)。
【0005】
ユキノシタ科植物のアマチャ(Hydrangea macrophylla Seringe var. Thunbergii Makino)はアジサイの近隣種でヤマアジサイ(Hydrangea macrophylla Seringe var. acuminata)の育種で作り出されたと言われている。甘茶は、アマチャの葉部、枝先を採取して発酵後、乾燥処理して調製される日本特産の生薬として知られている。
【0006】
この甘茶又は甘茶のエキスは、従来より丸剤などの矯味(甘味)薬、口腔清涼剤の製造原料(日本薬局方解説書第12改正,D-31-33,1991年、廣川書店)として使われている。食品添加物(甘味料)である甘茶抽出物は、甘茶の葉より水で抽出して得られるもので、形態は液体あるいは濃縮して粉末にしたものであり、甘味成分はフィロヅルシンである(既存添加物と天然香料、食品素材「天然物便覧」第14版、食品と科学社、1998年)。
【0007】
甘茶は抗コクシジウム活性、抗カビ活性、抗潰瘍活性、抗アレルギー活性、高コレステロール血症抑制作用、抗歯周病菌作用、抗酸化作用などを有するものとして知られている(第2回くすりと食物シンポジウム講演要旨集、p85、1999年)。また甘茶のエキスが、利胆作用を示すことが知られている(薬学雑誌、114巻6号、401〜413、1994年)。さらに甘茶エキスが、インビトロで肝ミクロソームの脂質過酸化反応の抑制作用を示すことも知られている(Natural Medicines,49(1),84〜87、1995年)。
【0008】
しかし、甘茶、ユキノシタ等、ユキノシタ科植物が、肝機能保護作用または改善作用を有することは知られていない。
また、肝機能の保護剤または改善剤のスクリーニング方法としては、D−ガラクトサミン[ジャーナル・オブ・ニュートリション(Journal of Nutrition),129,1361(1999)]やアセトアミノフェン「プラント・メディカ(Planta Medica),55,417(1989)]あるいは四塩化炭素[ファンダメンタル・アンド・クリニカル・ファルマコロジー(Fundamental & Clinical Pharmacology),3, 183(1989)]などを投与して血中GPTおよびGOTの上昇させた齧歯動物を用いる方法が知られている。
【0009】
一方、血中のGPTおよびGOT活性を増加させる方法としては、エタノールを投与した後、リポ多糖を投与する方法[ガストロエントロジー(Gastroenterology), 115, 443 (1998)]が知られている。この方法により、アルコール投与と類似の過程を経て生じる肝障害を短期間で誘導することができるが、これまでこの方法を肝機能の保護剤または改善剤のスクリーニング方法として用いることは知られていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
肝疾患を効果的に予防または治療できる薬剤や、日々摂取することで肝障害を予防または治療できる健康飲食品または動物用飼料の開発が切望されている。本発明の目的は、肝機能保護剤または改善剤、肝機能保護作用または改善作用を有する飲食品または飼料、肝機能保護作用または改善作用を有する飲食品用添加物または飼料用添加物、肝機能保護剤または改善剤のスクリーニング方法、および動物の肝機能保護方法または改善方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の(1)〜(51)に関する。
(1) ユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を有効成分として含有することを特徴とする肝機能保護剤または改善剤。
(2) ユキノシタ科植物がユキノシタ属に属する植物である前記(1)記載の肝機能保護剤または改善剤。
【0012】
(3) ユキノシタ属に属する植物が、ユキノシタ(Saxifraga stolonifera Meerb.)ある前記(2)記載の肝機能保護剤または改善剤。
(4) ユキノシタ科植物がアジサイ属に属する植物である前記(1)記載の肝機能保護剤または改善剤。
(5) アジサイ属に属する植物が、アマチャ(Hydrangea macrophylla Seringe var.Thunbergii Makino)または甘茶(Hydrangeae Dulcis Folium)である前記(4)記載の肝機能保護剤または改善剤。
【0013】
(6) ユキノシタ科植物体抽出物が、ユキノシタ科植物体の水性媒体抽出物残さのアルコール抽出物である前記(1)〜(5)のいずれかに記載の肝機能保護剤または改善剤。
(7) 経口で投与する前記(1)〜(6)のいずれかに記載の肝機能保護剤または改善剤。
【0014】
(8) 肝機能がアルコールにより影響される機能である前記(1)〜(7)のいずれかに記載の肝機能保護剤または改善剤。
【0015】
(9) ユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を添加してなる飲食品。
(10) 飲食品が肝機能の保護または改善に用いられるものである前記(9)記載の飲食品
(11) 肝機能がアルコールにより影響されるものである前記(10)記載の飲食品。
【0016】
(12) ユキノシタ科植物がユキノシタ属に属する植物である前記(9)〜(11)のいずれかに記載の飲食品。
(13) ユキノシタ属に属する植物が、ユキノシタ(Saxifraga stolonifera Meerb.)である前記(12)記載の飲食品。
(14) ユキノシタ科植物がアジサイ属に属する植物である前記(9)〜(11)のいずれかに記載の飲食品。
【0017】
(15) アジサイ属に属する植物が、アマチャ(Hydrangea macrophylla Seringe var.Thunbergii Makino)または甘茶(Hydrangeae Dulcis Folium)である前記(14)記載の飲食品。
(16) ユキノシタ科植物体抽出物が、ユキノシタ科植物体の水性媒体抽出物残さのアルコール抽出物である前記(9)〜(15)のいずれかに記載の飲食品。
【0018】
(17) ユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を添加してなる飼料。
(18) 飼料が肝機能の保護または改善に用いられるものである前記(17)記載の飼料。
(19) 肝機能がアルコールにより影響される機能である前記(18)記載の飼料。
【0019】
(20) ユキノシタ科植物がユキノシタ属に属する植物である前記(17)〜(19)のいずれかに記載の飼料。
(21) ユキノシタ属に属する植物が、ユキノシタ(Saxifraga stolonifera Meerb.)である前記(20)記載の飼料。
(22) ユキノシタ科植物がアジサイ属に属する植物である前記(17)〜(19)のいずれかに記載の飼料。
【0020】
(23) アジサイ属に属する植物が、アマチャ(Hydrangea macrophylla Seringe var.Thunbergii Makino)または甘茶(Hydrangeae Dulcis Folium)である前記(22)記載の飼料。
(24) ユキノシタ科植物体抽出物が、ユキノシタ科植物体の水性媒体抽出物残さのアルコール抽出物である前記(17)〜(23)のいずれかに記載の飼料。
【0021】
(25) ユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を含有することを特徴とする肝機能保護作用または改善作用を有する飲食品用添加剤。
(26) 肝機能がアルコールにより影響される機能である前記(25)記載の飲食品用添加剤。
(27) ユキノシタ科植物がユキノシタ属に属する植物である前記(25)または(26)記載の飲食品用添加剤。
【0022】
(28) ユキノシタ属に属する植物が、ユキノシタ(Saxifraga stolonifera Meerb.)である前記(27)に記載の飲食品用添加剤。
(29) ユキノシタ科植物がアジサイ属に属する植物である前記(25)または(26)記載の飲食品用添加剤。
(30) アジサイ属に属する植物が、アマチャ(Hydrangea macrophylla Seringe var.Thunbergii Makino)または甘茶(Hydrangeae Dulcis Folium)である前記(29)記載の飲食品用添加剤。
【0023】
(31) ユキノシタ科植物体抽出物が、ユキノシタ科植物体の水性媒体抽出物残さのアルコール抽出物である前記(25)〜(30)のいずれかに記載の飲食品用添加剤。
(32) ユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を含有することを特徴とする肝機能保護作用または改善作用を有する飼料用添加剤。
【0024】
(33) 肝機能がアルコールにより影響される機能である前記(32)記載の飼料用添加剤
(34) ユキノシタ科植物がユキノシタ属に属する植物である前記(32)または(33)記載の飼料用添加剤。
(35) ユキノシタ属に属する植物が、ユキノシタ(Saxifraga stolonifera Meerb.)である前記(34)記載の飼料用添加剤。
【0025】
(36) ユキノシタ科植物がアジサイ属に属する植物である前記(32)または(33)記載の飼料用添加剤。
(37) アジサイ属に属する植物が、アマチャ(Hydrangea macrophylla Seringe var.Thunbergii Makino)または甘茶(Hydrangeae Dulcis Folium)である前記(36)記載の飼料用添加剤。
【0026】
(38) ユキノシタ科植物体抽出物が、ユキノシタ科植物体の水性媒体抽出物残さのアルコール抽出物である前記(32)〜(37)のいずれかに記載の飼料用添加物。
【0027】
(39) スクリーニングすべき物質を動物に投与することにより、アルコールを投与した後のリポ多糖の投与により上昇する動物の血液中のGPTまたはGOT値を低下させる物質を評価することを特徴とする肝機能の保護または改善剤のスクリーニング方法。
【0028】
(40) 動物がほ乳類である前記(39)記載の方法。
(41) リポ多糖が腸内細菌群に属する微生物由来のものである前記(39)または(40)のいずれかに記載の方法。
(42) 肝機能がアルコールにより影響される機能である前記(39)〜(41)のいずれかに記載の方法。
【0029】
(43) 前記(1)〜(8)のいずれかに記載の肝機能保護剤もしくは改善剤または前記(17)〜(24)のいずれかの飼料を動物に給餌することを特徴とする動物の肝機能保護方法または肝機能改善方法。
(44) 動物が、家畜、家禽、養殖魚である前記(43)に記載の方法。
【0030】
(45) ユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を有効成分として含有することを特徴とする肝機能保護または改善用飲食品または飼料。
【0031】
(46) ユキノシタ科植物がユキノシタ属に属する植物である前記(45)記載の肝機能保護または改善用飲食品または飼料。
(47) ユキノシタ属に属する植物が、ユキノシタ(Saxifraga stolonifera Meerb.)ある前記(46)記載の肝機能保護または改善用飲食品または飼料。
【0032】
(48) ユキノシタ科植物がアジサイ属に属する植物である前記(45)記載の肝機能保護または改善用飲食品または飼料。
(49) アジサイ属に属する植物が、アマチャ(Hydrangea macrophylla Seringe var.Thunbergii Makino)または甘茶(Hydrangeae Dulcis Folium)である前記(48)記載の肝機能保護または改善用飲食品または飼料。
【0033】
(50) ユキノシタ科植物体抽出物が、ユキノシタ科植物体の水性媒体抽出物残さのアルコール抽出物である前記(45)〜(49)のいずれかに記載の肝機能保護または改善用飲食品または飼料。
(51) 肝機能がアルコールにより影響される機能である前記(45)〜(50)のいずれかに記載の肝機能保護または改善用飲食品または飼料。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明において、肝機能の保護とは、肝機能を各種障害から保護する作用および肝機能を障害から予防する作用等を含む。肝機能の改善とは、障害を受けた肝臓の機能を回復もしくは治癒させる作用、肝臓の機能を向上もしくは増強させる作用等を含む。
【0035】
本発明で、ユキノシタ科植物とは、学名サキシフラガセアエ(Saxifragaceae)に属する植物を意味する[牧野新日本植物図鑑(第40版、昭和59年6月10日、北隆館)、原色牧野植物大図鑑(続編)(初版昭和58年5月10日、北隆館)]。ユキノシタ科植物としては、例えばチダケサシ(Astilbe)属、ヤグルマソウ(Rodgersia)属、ユキノシタ(Saxifraga)属、イワユキノシタ(Tanakaea)属、アセリフィラム(Aceriphyllum)属、アラシグサ(Boykinia)属、ネコノメソウ(Chrysosplenium)属、スダヤクシュ(Tiarell)属、チャルメルソウ(Mitella)属、ウメバチソウ(Parnassia)属、バイカウツギ(Philadelphus)属、ウツギ(Deutzia)属、バイカアマチャ(Platycrater)属、アジサイ(Hydrangea)属、イワガラミ(Schizophragma)属、クサアジサイ(Cardiandra)属、ギンバイソウ(Deinanthe)属、ズイナ(Itea)属、スグリ(Ribes)属、キレンゲショウマ(Kirengeshoma)属およびこれら植物から育種された植物品種等があげられ、アジサイ属、ユキノシタ属に属する種およびこれら種から肝機能保護作用または改善作用が増強されるように育種された植物品種が好ましい。
【0036】
チダケサシ属に属する種としては、例えばチダケサシ(Astilbe microphylla Knoll)、アカショウマ(Astilbe thunbergii Miq.)、トリアシショウマ(Astilbe odontophylla Miq.)、アワモリショウマ(Astilbe japonica Miq.)、ヒトツバショウマ(Astilbe simplicifolia Makino)等があげられる。ヤグルマソウ属に属する種としては、例えばヤグルマソウ(Rodgersia podophylla A. Gray)等があげられる。
【0037】
ユキノシタ属に属する種としては、例えばユキノシタ(Saxifraga stolonifera Meerb.)、ハルユキノシタ(Saxifraga nipponica Makino)、ダイモンジソウ(Saxifraga fortunei Hook.)、ジンジソウ(Saxifraga cortusaefolia Sieb. et Zucc.)、フキユキノシタ(Saxifraga japonica Boiss.)、クロクモソウ(Saxifraga fusca Maxim)、モミジバセンダイソウ(Saxifraga sendaica Maxim. var. laciniata Nakai)、クモマグサ(Saxifraga merkii Fisch. var. idsuroei Engl.)、クモマユキノシタ(Saxifraga laciniata Nakai et Takeda)、シコタンソウ(Saxifraga bronchialalis L.)、ムカゴユキノシタ(Saxifraga cernua L.)、ヤマハナソウ(Saxifraga sachalinensis Fr. Schm.)等があげられ、ユキノシタが好ましい。
【0038】
イワユキノシタ属に属する種としては、例えばイワユキノシタ(Tanakaea rad icans Franch. et Sav.)等があげられる。
【0039】
アセリフィラム属に属する種としては、例えばイワヤツデ(Aceriphyllum rossii Engler)等があげられる。
【0040】
アラシグサ属に属する種としては、例えばアラシグサ(Boykinia lycoctonifolia Engl.)、ヤハタソウ(Boykinia tellimoides Engl.et Irmsch.)等があげられる。
【0041】
ネコノメソウ属に属する種としては、例えばネコノメソウ(Chrysosplenium grayanum Maxim.)、ハナネコノメソウ(Chrysosplenium stamineum Franch)、ヤマネコノメソウ(Chrysosplenium japonicum Makino)、ツルネコノメソウ(Chrysosplenium flagelliferum Fr.Schm.)、ミヤマネコノメソウ(Chrysosplenium macrostemon Maxim.)、コガネネコノメソウ(Chrysosplenium sphaerospermum Maxim.)等があげられる。
【0042】
スダヤクシュ属に属する種としては、例えばズダヤクシュ(Tiarella polyphylla Don)等があげられる。
チャルメルソウ属に属する種としては、例えばチャルメルソウ(Mitella japonica Miq.)、コチャルメルソウ(Mitella pauciflora Rosend.)等があげられる。
【0043】
ウメバチソウ属に属する種としては、例えばウメバチソウ(Parnassia palustris L.)、ヒメウメバチソウ(Parnassia alpicola Makino)、シラヒゲソウ(Parnassia foliosa Hook.f.et Thoms.var. nummularia Nakai)等があげられる。
【0044】
バイカウツギ属に属する種としては、例えばバイカウツギ(Philadelphus satsumi Sieb.)等があげられる。
【0045】
ウツギ属に属する種としては、例えばウツギ(Deutzia crenata Sieb.et Zucc.)、マルバウツギ(Deutzia sieboldiana Maxim.)、ヒメウツギ(Deutzia gracilis Sieb.et. Zucc.)、ウラジロウツギ(Deutzia maximowicziana Makino)、ウメウツギ(Deutzia uniflora Shirai)、アオヒメウツギ(Deutzia gracilis Sieb. et Zucc. var. nagurai Makino)等があげられる。
【0046】
バイカアマチャ属に属する種としては、例えばバイカアマチャ(Platycrater serrata Makino)等があげられる。
アジサイ属に属する種としては、例えばガクアジサイ(Hydrangea macrophylla Seringe)、アジサイ(Hydrangea macrophylla Seringe var. otaksa Makino)、ベニガク(Hydrangea macrophylla Seringe subsp. serrata Makino var. japonica Makino)、ヤマアジサイ(Hydrangea macrophylla Seringe var. acuminata)、アマチャ(Hydrangea macrophylla Seringe var. Thunbergii Makino )、甘茶(Hydrangeae Dulcis Folium)、ガクウツギ(Hydrangea scandens Seringe)、コアジサイ(Hydrangea hirta Sieb. et Zucc.)、タマアジサイ(Hydrangea involucrata Sieb.)、ヤハズアジサイ(Hydrangea sikokiana Maxim.)、ノリウツギ(Hydrangea paniculata Sieb.)、ツルデマリ(Hydrangea petiolaris Sieb. et Zucc.)、ヒメアジサイ(Hydrangea macrophylla Seringe subsp. serrata Makino var. amoena Makino)、ホソバコガク(Hydrangea macrophylla Seringe subsp. serrata Makino var. angustata Makino)等があげられ、アマチャまたは甘茶が好ましく、甘茶が特に好ましい。
【0047】
イワガラミ属に属する種としては、例えばイワガラミ(Schizophragma hydrangeoides Sieb. et Zucc.)等があげられる。
【0048】
クサアジサイ属に属する種としては、例えばクサアジサイ(Cardiandra alternifolia Sieb. et Zucc.)等があげられる。
【0049】
ギンバイソウ属に属する種としては、例えばギンバイソウ(Deinanthe bifida Maxim.)等があげられる。
【0050】
ズイナ属に属する種としては、例えばズイナ(Itea japonica Oliver)等があげられる。
【0051】
スグリ属に属する種としては、例えばスグリ(Ribes sinanense F. Maekawa)、セイヨウスグリ(Ribes grossularia L.)、エゾスグリ(Ribes latifolium Jancz.)、フサスグリ(Ribes rubrum L.)、コマガタケスグリ(Ribes japonicum Maxim.)、トガスグリ(Ribes sachalinense Nakai)、ヤブサンザシ(Ribes fasciculatum Sieb. et Zucc.)、ザリコミ(Ribes alpinum L. var. japonicum Maxim.)、ヤシャビシャク(Ribes ambiguum Maxim.)等があげられる。
【0052】
キレンゲショウマ属に属する種としては、例えばキレンゲショウマ(Kirengeshoma palmata Yatabe)等があげられる。
【0053】
本発明の植物体としては、例えば野生の植物体、栽培により得られる植物体または組織培養等の培養により得られる植物体の、例えば、葉、花、枝、茎、果実、根、種子、培養された細胞もしくは器官、カルス等があげられ、これらをそのままあるいは物理・化学的または生物的に処理して得られる各種処理物等があげられる。
【0054】
物理・化学的処理方法としては、例えば天日乾燥、風乾、凍結乾燥等の乾燥処理、ブレンダー、ホモジュナイザー、ボールミル等による粉砕処理等があげられ、物理・化学的処理物としては、乾燥処理物、凍結乾燥処理物、粉砕処理物等があげられる。生物的処理方法としては、発酵方法等があげられ、生物的処理物としては発酵処理物があげられる。
【0055】
植物体抽出物としては、前述の植物体より種々の抽出方法により得られる抽出物があげられる。抽出方法としては、例えば各種溶媒抽出、超臨界流体抽出等があげられる。抽出物は沈降分離、ケーキ濾過、清澄濾過、遠心濾過、遠心沈降、圧搾分離、フィルタープレスなどの各種固液分離方法、各種濃縮方法、各種乾燥方法、造粒もしくは粉末化等の製剤化方法、各種精製方法等で処理してもよい。
【0056】
精製方法としては例えば溶媒分画法、カラムクロマトグラフ法、再結晶法等があげられる。特に、ダイヤイオンHP−20(三菱化学社製)、セファデックスLH−20(ファルマシア社製)等の各種担体を用いたカラムクロマトグラフィー法が好ましい。
濃縮および乾燥方法としては、凍結乾燥、自然乾燥、熱風乾燥、通風乾燥、送風乾燥、噴霧乾燥、減圧乾燥、天日乾燥、真空乾燥、流動層乾燥、泡沫層乾燥、ドラムドライヤーなどの皮膜乾燥法、超音波乾燥、電磁波乾燥等の乾燥方法、好ましくは噴霧乾燥方法、凍結乾燥方法があげられる。
【0057】
抽出および抽出物の処理に際しては、例えば抗酸化剤や保存剤等を添加することもできる。
溶媒抽出に用いる溶媒としては、本発明の肝機能保護作用または肝機能改善作用を示す物質を抽出できる溶媒なら何を用いてもよく、例えば水、蒸留水、脱イオン水、無機塩水溶液、緩衝液等の水性媒体、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の一価アルコール、プロピレングリコール、グリセロールなどの多価アルコール、ヘキサン、トルエン、石油エーテル、ベンゼン、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロロメタン、1,1,2−トリクロロエテン、ジメチルスルフォキシド、アセトン等の有機溶媒等があげられ、水性媒体、アルコールが好ましい。
【0058】
緩衝液としては、例えばリン酸緩衝液、クエン酸緩衝液等があげられる。無機塩水溶液の無機塩としては、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等があげられる。
アルコールとしては、一価アルコールが好ましく、一価アルコールとしてはエタノールが好ましい。
【0059】
これら溶媒は単独または複数混合して用いることができる。混合した溶媒としては、含水アルコールが好ましく、含水一価アルコールがより好ましく、含水エタノールが特に好ましい。含水率としては、70%以下が好ましく、40%以下がより好ましい。
溶媒としては、超臨界流体化した二酸化炭素を用いることもできる。
【0060】
抽出は、例えば植物体1重量部に対し溶媒0.1重量部〜10000重量部、好ましくは1重量部〜100重量部用いて行う。抽出温度は特に制限が無いが、0℃〜100℃が好ましく、20℃〜90℃がより好ましい。抽出時間は、特に制限が無いが、1分間〜1週間が好ましく、30分間〜1日間がより好ましい。特に、ユキノシタ科植物からの抽出方法としては、前述のユキノシタ植物体、前述のユキノシタ植物体の物理・化学的処理物、前述の生物的処理物を水性媒体で抽出した残さをアルコールもしくは含水アルコールで抽出する方法が好ましい。
【0061】
水性媒体としては、特に制限がないが、水、純水、脱イオン水が好ましい。水性媒体およびアルコールもしくは含水アルコールで抽出するときの抽出温度は特に制限がないが、0℃〜100℃が好ましく、20℃〜90℃がより好ましい。抽出時間は、特に制限が無いが、1分間〜1週間が好ましく、30分間〜1日間がより好ましい。またユキノシタ植物体としては、乾燥処理または発酵処理されたものを用いるのが好ましい。
【0062】
抽出に使用する機器としては特に制限が無いが、効率よく抽出するために工夫された容器、攪拌機、還流冷却器、ソックスレー抽出機、ホモジナイザー、振とう機、超音波発生装置等などがあげられる。
本発明の肝機能保護剤または改善剤は、前述の方法で調製したユキノシタ科植物体または該抽出物を含有し、必要に応じて薬理学的に許容される一種もしくはそれ以上の担体、更に必要に応じて他の治療のための有効成分を含有していてもよい。
【0063】
本医薬製剤は、ユキノシタ科植物体または該抽出物を必要に応じ担体と一緒に混合し、製剤学の技術分野においてよく知られている任意の方法により製造される。
製剤の投与形態は、治療に際し最も効果的なものを使用するのが望ましく、経口投与または、例えば静脈内、腹膜内もしくは皮下投与などの非経口投与をあげることができる。これらのうち、経口投与が好ましい。
【0064】
投与する剤形としては、錠剤、散剤、顆粒剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、浸剤、カプセル剤、シロップ剤、注射剤、液剤、エリキシル剤、エキス剤、チンキ剤、流エキス剤等があげられる。
経口投与に適当な、例えばエキス剤、チンキ剤、流エキス剤などは、ユキノシタ科植物体の、例えば水、エタノール、水とエタノールの混合液など抽出された抽出物をそのまま、または濃縮して調製することができる。
【0065】
経口投与に適当な、例えばシロップ剤のような液体調製物は、水、蔗糖、ソルビトール、果糖などの糖類、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類、ごま油、オリーブ油、大豆油などの油類、p−ヒドロキシ安息香酸エステル類などの防腐剤、パラオキシ安息香酸メチル等のパラオキシ安息香酸誘導体、安息香酸ナトリウム等の保存剤、ストロベリーフレーバー、ペパーミントなどのフレーバー類などの担体を使用して製造できる。
【0066】
また、経口投与に適当な、例えば錠剤、散剤および顆粒剤などは、乳糖、白糖、ブドウ糖、蔗糖、マンニトール、ソルビトール等の糖類、バレイショ、コムギ、トウモロコシ等の澱粉、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム等の無機物、結晶セルロース、カンゾウ末、ゲンチアナ末などの植物末などの賦形剤、澱粉、寒天、ゼラチン末、結晶セルロース、カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、アルギン酸ナトリウムなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、タルク、水素添加植物油、マクロゴール、シリコーン油などの滑沢剤、ポリビニールアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルメロース、ゼラチン、澱粉のり液などの結合剤、脂肪酸エステルなどの界面活性剤、グリセリンなどの可塑剤などを用いて製造できる。
【0067】
非経口投与に適当な例えば注射剤は、好ましくは受容者の血液と等張である活性化合物を含む滅菌水性剤からなる。例えば、注射剤の場合は、塩溶液、ブドウ糖溶液または塩水とブドウ糖溶液の混合物からなる担体などを用いて注射用の溶液を調製する。
また、これら非経口剤においても、前述の防腐剤、保存剤、界面活性剤等が使用できる。
【0068】
本発明の、肝機能保護剤または改善剤の投与量および投与回数は、投与形態、患者の年齢、体重、治療すべき症状の性質もしくは重篤度により異なるが、特に制限はなく、通常経口の場合、成人一人当りユキノシタ科植物体乾燥重量または該植物体抽出物乾燥重量として、一回当たり0.01mg〜50g、好ましくは0.05mg〜10gを一日一回ないし数回投与する。静脈内投与などの非経口投与の場合、成人一人当りユキノシタ科植物体乾燥重量または該植物体抽出物乾燥重量として、1回当たり0.001mg〜50g、好ましくは0.01mg〜10gを一日一回ないし数回投与する。また、動物に投与する場合、動物の年齢、種類、症状の性質もしくは重篤度により異なるが、特に制限はなく、体重1Kg1回当たり、0.1μg〜10g、好ましくは1μg〜1gを一日一回ないし数回投与する。また、静脈内投与などの非経口投与の場合、体重1Kg1回当たり0.01μg〜10g、好ましくは1μg〜1gを一日一回ないし数回投与する。しかしながら、これら投与量および投与回数に関しては、前述の種々の条件により変動する。
【0069】
ユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を添加してなる肝機能保護作用または改善作用を有する飲食品または飼料としては、飲食品または飼料に本発明のユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を添加し、一般の飲食品または飼料の製造方法で製造されたものがあげられる。また、飲食品または飼料は、一般の飲食品または飼料を、例えば成形・造粒方法で加工してもよい。成形・造粒方法としては流動層造粒、攪拌造粒、押し出し造粒、転動造粒、気流造粒、圧縮成形造粒、解砕造粒、噴霧造粒、噴射造粒、などの造粒方法、パンコーティング、流動層コーティング、ドライコーティング、などのコーティング方法、パフドライ、過剰水蒸気法、フォームマット方法、マイクロ波加熱方法などの膨化方法、押出造粒機やエキストルーダーなどの押出方法などがあげられる。
【0070】
ユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を有効成分として含有することを特徴とする肝機能保護または改善用飲食品または飼料としては、ユキノシタ科植物体または該植物体抽出物をそのまま飲食品または飼料として用いることができる。またユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を飲食品もしくは飼料またはそれらの原料に添加して得られる飲食品または飼料を用いることができる。
【0071】
ユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を添加する飲食品もしくは飼料またはそれらの原料としては、特に制限が無く、ユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を含有しているものでも、ユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を実質的に含有していないものでもよい。
ユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を含有している飲食品または飼料に、ユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を添加することにより、該飲食品または飼料の肝機能保護作用または改善作用を増大させることができる。
【0072】
飲食品または飼料に添加する本発明のユキノシタ科植物体または該植物体抽出物の添加量としては、飲食品または飼料が肝機能保護作用または改善作用を示す濃度とすることができる量で有れば特に制限はないが、例えばユキノシタ科植物体乾燥重量または該植物体抽出物乾燥重量として、0.001〜100%、好ましくは0.01〜100%、より好ましくは0.1〜100%含有するように添加される。
【0073】
ユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を添加する具体的な飲食品としては、例えばユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を添加されたジュース類、清涼飲料水、スープ類、茶類、乳酸菌飲料、発酵乳、冷菓、バター、チーズ、ヨーグルト、加工乳、脱脂粉乳等の乳製品、ハム、ソーセージ、ハンバーグ等の畜肉製品、魚肉錬り製品、だし巻き、卵豆腐等の卵製品、クッキー、ゼリー、スナック菓子、チュウーインガム等の菓子類、パン類、麺類、漬け物類、燻製品、干物、佃煮、調味料等があげられる。
【0074】
飲食品の形態としては、例えば粉末食品、シート状食品、瓶詰め食品、缶詰食品、レトルト食品、カプセル食品、タブレット状食品、流動食品、ドリンク剤等があげられる。
本発明の飲食品は、健康飲食品、機能性飲食品として、肝機能保護または改善のために使用される。
【0075】
本発明のユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を有効成分として含有する肝機能保護作用または改善作用を有する飲食品を摂取する場合、その摂取量は特に制限がないが、成人に対し一日あたりユキノシタ科植物体乾燥重量または該植物体抽出物乾燥重量として、0.1g〜50g、好ましくは0.5〜10gである。この摂取量を1日〜1年、好ましくは2週間〜3ヶ月、摂取し続ける。但し、この摂取量はあくまでも目安であり、摂取者の症状の程度や年齢、体重等に応じて適宜好適な範囲に調整することができる。
【0076】
本発明の飼料としては、飼料原料にユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を添加して得られる飼料があげられる。
本発明の飼料としては、ほ乳類、鳥類、は虫類、両生類、魚類等の動物に対して、肝機能保護作用または改善作用を有する飼料で有ればいずれでもよく、例えば、イヌ、ネコ、ネズミ等のペット用飼料、ウシ、ブタ等の家畜用飼料、ニワトリ、七面鳥等の家禽用飼料、タイ、ハマチ等の養殖魚用飼料等があげられる。
【0077】
本発明の飼料は、飼料原料にユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を適宜配合して作ることができる。飼料原料としては、穀物類、糟糠類、植物性油かす類、動物性飼料原料、その他の飼料原料、精製品等があげられる。
穀物としては、例えばマイロ、小麦、大麦、えん麦、らい麦、玄米、そば、あわ、きび、ひえ、とうもろこし、大豆等があげられる。
【0078】
糟糠類としては、例えば米ぬか、脱脂米ぬか、ふすま、末粉、小麦胚芽、麦ぬか、ペレット、トウモロコシぬか、トウモロコシ胚芽等があげられる。
植物性油かす類としては、例えば大豆油かす、きな粉、あまに油かす、綿実油かす、落花生油かす、サフラワー油かす、やし油かす、パーム油かす、ごま油かす、ひまわり油かす、なたね油かす、カポック油かす、からし油かす等があげられる。
【0079】
動物性飼料原料としては、例えば魚粉(北洋ミール、輸入ミール、ホールミール、沿岸ミール)、フィッシュソルブル、肉粉、肉骨粉、血粉、分解毛、骨粉、家畜用処理副産物、フェザーミール、蚕よう、脱脂粉乳、カゼイン、乾燥ホエー等があげられる。
その他の飼料原料としては、植物茎葉類(アルファルファ、ヘイキューブ、アルファルファリーフミール、ニセアカシア粉末等)、トウモロコシ加工工業副産物(コーングルテン、ミール、コーングルテンフィード、コーンステープリカー等)、でんぷん加工品(でんぷん等)、砂糖、発酵工業産物(酵母、ビールかす、麦芽根、アルコールかす、しょう油かす等)、農産製造副産物(柑橘加工かす、豆腐かす、コーヒーかす、ココアかす等)、その他(キャッサバ、そら豆、グアミール、海藻、オキアミ、スピルリナ、クロレラ、鉱物等)等があげられる。
【0080】
精製品としては、タンパク質(カゼイン、アルブミン等)、アミノ酸、糖質(スターチ、セルロース、しょ糖、グルコース等)、ミネラル、ビタミン等があげられる。
本発明によるユキノシタ科植物体または該抽出物を有効成分として含有する肝機能保護作用または肝機能改善作用を含有する飼料を動物に摂取させる場合、その摂取量は特に制限がないが、動物の体重1kgあたり、一日あたりユキノシタ科植物体乾燥重量または該植物体抽出物乾燥重量として、0.1mg〜50g、好ましくは0.5mg〜10gである。この摂取量を1日〜1年、好ましくは2週間〜3ヶ月、摂取し続ける。但し、この摂取量はあくまでも目安であり、摂取動物の種類、年齢、体重等に応じて適宜好適な範囲に調整することができる。
【0081】
ユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を有効成分として含有することを特徴とする肝機能保護作用または改善作用を有する飲食品用添加剤または飼料用添加剤は、前述の方法で調製したユキノシタ科植物体または該植物体抽出物を有効成分として含有し、必要に応じて一般に飲食品または飼料に用いられる添加剤、例えば食品添加物表示ハンドブック(日本食品添加物協会、平成9年1月6日発行)に記載されている甘味料、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防かび剤、ガムベース、苦味料、酵素、光沢剤、酸味料、調味料、乳化剤、強化剤、製造用剤、香料、香辛料抽出物などの添加剤を添加してもよい。また、前述の医薬製剤に例示した担体を添加してもよい。
【0082】
甘味料としてはアスパルテーム、カンゾウ、ステビア、キシロース、ラカンカ、などがあげられる。
着色料としては、カロチノイド、ウコン色素、フラボノイド、カラメル色素、シコン色素、スピルリナ色素、葉緑素、ムラサキイモ色素、ムラサキヤマイモ色素、シソ色素、ブルーベリー色素などがあげられる。
【0083】
保存料としては、亜硫酸ナトリウム、安息香酸類、ウド抽出物、エゴノキ抽出物、カワラヨモギ抽出物、ソルビン酸類、プロピオン酸類などがあげられる。
増粘安定剤としては、アラビアガムやキサンタンガムなどのガム類、アルギン酸類、キチン、キトサン、キダチアロエ抽出物、グァーガム、ヒドロキシプロピルセルロース、カゼインナトリウム、コーンスターチ、カルボキシメチルセルロース類、ゼラチン、寒天、デキストリン、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、微小繊維状セルロース、微結晶セルロース、海藻セルロース、ポリアクリル酸ソーダ、ポリリン酸ナトリウム、カラギーナン、酵母細胞壁、コンニャクイモ抽出物、ナタデココ、マンナンなどがあげられる。
【0084】
酸化防止剤としては、ビタミンC、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸カルシウム、エリソルビン酸、オリザノール、カテキン、ケルセチン、クローブ抽出物、酵素処理ルチン、リンゴ抽出物、ゴマ油抽出物、ジブチルヒドロキシトルエン、ウイキョウ抽出物、セイヨウワサビ抽出物、セリ抽出物、チャ抽出物、テンペ抽出物、ドクダミ抽出物、トコトリエノール、トコフェロール類、ナタネ油抽出物、生コーヒー豆抽出物、ヒマワリ種子、フェルラ酸、ブチルヒドロキシアニソール、ブルーベリー葉抽出物、プロポリス抽出物、ヘゴ・イチョウ抽出物、ヘスペレチン、コショウ抽出物、ホウセンカ抽出物、没食子酸、ヤマモモ抽出物、ユーカリ抽出物、ローズマリー抽出物などがあげられる。
【0085】
発色剤としては亜硝酸ナトリウムなど、漂白剤としては亜硫酸ナトリウムなどがあげられる。
防かび剤としてはオルトフェニルフェノールなどがあげられる。
ガムベースとしては、アセチルリシノール酸メチル、ウルシロウ、エステルガム、エレミ樹脂、オウリキュウリロウ、オゾケライト、オポパナックス樹脂、カウリガム、カルナウバロウ、グアヤク樹脂、グッタカチュウ、グッタハンカン、グッタペルカ、グリセリン脂肪酸エスエル、ゲイロウ、コパオババルサム、コーパル樹脂、ゴム、コメヌカロウ、サトウキビロウ、シェラック、ジェルトン、しょ糖脂肪酸エステル、ソルバ、ソルビタン脂肪酸エステル、タルク、炭酸カルシウム、ダンマル樹脂、チクル、チルテ、ツヌー、低分子ゴム、パラフィンワックス、ファーバルサム、プロピレングリコール脂肪酸エステル、粉末パルプ、粉末モミガラ、ホホバロウ、ポリイソブチレン、ポリブテン、マイクロクリスタルワックス、マスチック、マッサランドバチョコレート、ミツロウ、りん酸カルシウムなどがあげられる。
【0086】
苦味料としては、イソアルファー苦味酸、カフェイン、カワラタケ抽出物、キナ抽出物、キハダ抽出物、ゲンチアナ抽出物、香辛料抽出物、酵素処理ナリンジン、ジャマイカカッシア抽出物、テオブロミン、ナリンジン、ニガキ抽出物、ニガヨモギ抽出物、ヒキオコシ抽出物、ヒメマツタケ抽出物、ボラペット、メチルチオアデノシン、レイシ抽出物、オリーブ茶、ダイダイ抽出物、ホップ抽出物、ヨモギ抽出物、などがあげられる。
【0087】
酵素または酵素源としてはアミラーゼ、トリプシン、レンネット、乳酸菌などがあげられる。
光沢剤としてはウルシロウ、モクロウなどがあげられる。
酸味料としてはアジピン酸、イタコン酸、クエン酸類、コハク酸類、酢酸ナトリウム、酒石酸類、二酸化炭素、乳酸、フィチン酸、フマル酸、リンゴ酸、リン酸などがあげられる。
【0088】
調味料としてはアスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン、アラニン、イソロイシン、グリシン、セリン、シスチン、チロシン、ロイシン、プロリンなどのアミノ酸、イノシン酸ナトリウム、ウリジル酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム、シチジル酸ナトリウム、リボヌクレオチドカルシウム、リボヌクレオチドナトリウムなどの核酸、クエン酸、コハク酸などの有機酸、塩化カリウム、塩水湖水低塩ナトリウム液、粗製海水塩化カリウム、ホエイソルト、りん酸三カリウム、りん酸水素ニカリウム、りん酸ニ水素カリウム、りん酸水素ニナトリウム、りん酸ニ水素ナトリウム、りん酸三ナトリウム、クロレラ抽出物などがあげられる。
【0089】
強化剤としては亜鉛塩類、ビタミンC、各種アミノ酸、5−アデニル酸、塩化鉄、ヘスペリジン、各種焼成カルシウム、各種未焼成カルシウム、ジベンゾイルチアミン、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、チアミン塩酸塩、デュナリエラカロチン、トコフェロール、ニコチン酸、ニンジンカロチン、パーム油カロチン、パントテン酸カルシウム、ビタミンA、ヒドロキシプロリン、ピロリン酸ニ水素カルシウム、ピロリン酸第一鉄、ピロリン酸第二鉄、フェリチン、ヘム鉄、メナキノン、葉酸、リボフラビンなどがあげられる。
【0090】
製造用剤としてはアセトンやイオン交換樹脂などの加工助剤、イチジク葉抽出物、イナワラ灰抽出物、カオリン、グリセリン脂肪酸エステル、クワ抽出物、骨灰、シソ抽出物、ショウガ抽出物、各種タンニン、ファフィア色素、ブドウ種子抽出物、エタノールなどがあげられる。
なお、これら各種添加剤は、前述の肝機能保護剤または改善剤、並びに肝機能保護作用または改善作用を有する飲食品または飼料に添加して用いることもできる。
【0091】
本発明でいう肝機能とは、肝臓の有する機能をすべて意味しており特に制限はない。具体的な肝機能としては、例えば血液貯蔵(循環量の調整等)、血色素の処理(ヘモグロビンの処理排出等)、胆汁の生成、胆汁色素の腸肝循環、血漿タンパク質(急性期タンパク質、アルブミン、血液凝固因子、ステロイド結合タンパク質、他のホルモン結合タンパク質等)の合成等の血液と循環における機能、栄養素とビタミン(グルコースと他の糖類、アミノ酸、脂質もしくは脂肪酸、コレステロール、リポタンパク、脂溶性ビタミン、水溶性ビタミン等)の代謝等の栄養素の代謝機能、種々の物質(毒素、エストロゲンやアンドロステロンなどのステロイド、他のホルモン等)の不活性化等の解毒または分解機能、および免疫機能等[「生理学展望」、原書19版(平成12年3月31日)、「新しい臨床栄養学」改訂第3版(2000年5月20日)]があげられる。これら機能はいずれもアルコールにより障害を受けるものである。
【0092】
次に、スクリーニングすべき物質を動物に投与することにより、アルコールを投与した後のリポ多糖の投与により上昇する動物の血液中のGPTまたはGOT値を低下させる物質を選択することを特徴とする肝機能保護剤または改善剤のスクリーニング方法について述べる。
スクリーニングに使用する動物としては、アルコールを投与した後、リポ多糖を投与することにより、血中のGPTまたはGOT値が上昇する動物で有れば特に制限はないが、例えばマウス、ラット、ウサギ、犬、ネコ等のほ乳類があげられる。
【0093】
スクリーニングすべき物質は、経餌投与、経口投与、腹腔内投与、静脈内投与、筋肉内投与等により動物に投与できるが、経餌投与または経口投与が好ましい。スクリーニングすべき物質の投与は、動物に自由投与しても、また一定時間ごとに投与してもよい。例えば飼料にスクリーニングすべき物質を混合し、または飼料とは別に、1時間〜360日間、好ましくは1日〜2ヶ月間、さらに好ましくは3日間〜15日間、1日1回〜3回投与する。
【0094】
動物へのアルコール投与は、例えば経口投与、静脈内投与等により動物に投与できるが、経口投与が好ましい。アルコールを投与する時期は、動物にスクリーニングすべき物質を投与する前、投与と平行してまたは投与後のいずれでもよいが、スクリーニングすべき物質を投与した後に行うのが好ましい。
投与するアルコールの量は、動物の体重あたり、2〜10g/kg、好ましくは3〜5g/kgである。投与はゾンデ等を用いるのが好ましい。アルコールの投与は、例えば、1〜360回、好ましくは1〜10回行うことができる。期間としては、例えば1時間〜360日間、好ましくは1日〜2ヶ月間、さらに好ましくは3日間〜15日間飼育して行うことができる。アルコール投与後、1〜24時間後、好ましくは3〜9時間後、特に好ましくは6時間後にリポ多糖を動物の体重1kgあたり、0.15〜15mg/kg、好ましくは3〜6mg/kgを静脈注射し、12〜36時間後、好ましくは20〜28時間後に血中のGPTまたはGOT値を定量する。スクリーニングすべき物質を与えないときに、アルコールを投与した後のリポ多糖の投与により上昇する動物の血液中のGPTまたはGOT値と比較し、スクリーニングすべき物質を与えた時のGPTまたはGOT値を低下させる物質を選択することにより肝機能の保護または改善剤のスクリーニングを行うことができる。
【0095】
リポ多糖としては、例えばグラム陰性菌から公知の方法で抽出されるものなどがあげられる。グラム陰性菌としては、例えばロドシュードモナス属などの光合成細菌、シュードモナス属細菌、エシェリヒア属、サルモネラ属などの腸内細菌群、ニトロバクター属、チオバシルス属などの化学無機栄養細菌、ナイセリア属等のメタン生成細菌等があげられる。これらのリポ多糖のなかでも、腸内細菌群に属する微生物由来のものが好ましく、エシェリヒア属に属する微生物由来のものが特に好ましい。
【0096】
本スクリーニング方法により、アルコール性肝障害の予防または治療剤が好適にスクリーニングできる。
GPTおよびGOT値の定量方法としては、GPTまたはGOT値が定量できれば特に制限がない。GPT値の定量は、例えば2−オキソグルタミン酸とアラニンから生成するピルビン酸を定量することにより行うことができる。ピルビン酸の定量は例えば、乳酸デヒドロゲナーゼとNADHを共存させピルビン酸の還元にともなう340nmの吸光度の減少量を定量することにより行うことができる。
【0097】
GOT値の定量は、例えばアスパラギン酸と2−オキソグルタル酸から生成するオキサロ酢酸を定量することにより行うことができる。オキサロ酢酸の定量は、例えばリンゴ酸デヒドロゲナーとNADHを共存させオキサロ酢酸の還元に伴う340nmの吸光度の減少量を定量することにより行うことができる。
本発明では、スクリーニングすべき物質を投与しない場合に認められる、アルコールを投与した後のリポ多糖の投与により上昇する動物の血液中のGPTまたはGOT値を有意に低下させる物質を選択することにより、肝機能の保護・増強・改善剤またはアルコール性肝障害の予防もしくは治療剤が選択できる。
【0098】
以下実施例に基づいて本発明を詳述する。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではない。
【0099】
なお、下記の実施例に使用した物質は下記のものを使用した。
甘茶粉末(志平商店社製)、ユキノシタ粉末(志平商店社製)、D−ガラクトサミン(和光純薬工業社製)、コラゲナーゼ(シグマ社製)、アセトアミノフェン(和光純薬工業社製)、ペニシリン(ギブコ社製)、ストレプトマイシン(ギブコ社製)、DMSO(和光純薬工業社製)、インシュリン(和光純薬工業社製)、デキサメタソン(和光純薬工業社製)、TNF−α(和光純薬工業社製)、ワイマウスのMB752/1(Waymouth’sMB752/1、ギブコ社製)、FBS(ギブコ社製)、パインデックス#3(松谷化学工業社製)、ピロリン酸第二鉄(国産化学社製)。
【0100】
【実施例】
実施例1 甘茶の水エキスの凍結乾燥粉末の製造
乾燥した甘茶の粉末(志平商店社製)1kgを蒸留水10リットルで2回抽出し(室温、1時間攪拌)、得られた抽出液を濃縮後、凍結乾燥することにより、甘茶の水エキスの凍結乾燥粉末200gを得た。
【0101】
実施例2 甘茶の60%エタノール水溶液エキスの凍結乾燥粉末の製造
乾燥した甘茶の粉末1kgを60%エタノール水溶液10リットルで2回抽出し(室温、1時間攪拌)、得られた抽出液を濃縮後、凍結乾燥することにより、甘茶の60%エタノール水溶液エキスの凍結乾燥粉末200gを得た。
【0102】
実施例3 甘茶のアセトンエキスの凍結乾燥粉末の製造
乾燥した甘茶の粉末1kgをアセトン10リットルで2回抽出し(室温、1時間攪拌)、得られた抽出液を濃縮後、凍結乾燥することにより、甘茶のアセトンエキスの凍結乾燥粉末100gを得た。
【0103】
実施例4 甘茶の熱水エキスの凍結乾燥粉末の製造
乾燥した甘茶の粉末1kgを沸騰した蒸留水10リットルで抽出し(30分間放置)、得られた抽出液を濃縮後、凍結乾燥することにより甘茶の熱水エキスの凍結乾燥粉末130gを得た。
【0104】
実施例5 甘茶の水抽出残さエタノールエキスの凍結乾燥粉末の製造
乾燥した甘茶の粉末1kgを蒸留水20リットルで、1/200希釈液の313nmの吸光度が0.15になるまで、抽出(40℃、攪拌)した。濾過により濾液を除去して抽出残さを得た。該残さを60%エタノール20リットルで、1/200希釈液の313nmの吸光度が0.22になるまで、抽出した(40℃、攪拌)。該抽出液を濃縮後、凍結乾燥することにより、甘茶の水抽出残さエタノールエキスの凍結乾燥粉末70g(対乾葉収量7%)を得た。
【0105】
実施例6 甘茶の水抽出残さアセトンエキスの凍結乾燥粉末の製造
乾燥した甘茶の粉末1kgを蒸留水20リットルで、1/200希釈液の313nmの吸光度が0.15になるまで、抽出(40℃、攪拌)した。濾過により濾液を除去して抽出残さを得た。該残さをアセトン20リットルで、1/200希釈液の313nmの吸光度が0.22になるまで、抽出した(40℃、攪拌)。該抽出液を濃縮後、凍結乾燥することにより、甘茶の水抽出残さアセトンエキスの凍結乾燥粉末60g(対乾葉収量6%)を得た。
【0106】
実施例7 実施例1の凍結乾燥粉末3%を含有する飼料の製造
下記組成を有する飼料を各成分を混合することにより製造した。
【0107】
スクロース(キシダ化学社製) 20.0重量%
コーンオイル(ナカライテスク社製) 5.0重量%
重酒石酸コリン(東京化成社工業製) 0.4重量%
コーンスターチ(日澱化学社製) 37.1重量%
AIN−76ビタミン(オリエンタル酵母社製) 1.0重量%
AIN−76ミネラル(オリエンタル酵母社製) 3.5重量%
セルロース(オリエンタル酵母社製) 5.0重量%
カゼイン(和光純薬社工業製) 25.0重量%
実施例1で製造した粉末 3.0重量%
【0108】
実施例8 実施例2の凍結乾燥粉末3%を含有する飼料の製造
下記組成を有する飼料を各成分を混合することにより製造した。。
【0109】
スクロース(キシダ化学社製) 20.0重量%
コーンオイル(ナカライテスク社製) 5.0重量%
重酒石酸コリン(東京化成社工業製) 0.4重量%
コーンスターチ(日澱化学社製) 37.1重量%
AIN−76ビタミン(オリエンタル酵母社製) 1.0重量%
AIN−76ミネラル(オリエンタル酵母社製) 3.5重量%
セルロース(オリエンタル酵母社製) 5.0重量%
カゼイン(和光純薬社工業製) 25.0重量%
実施例2で製造した粉末 3.0重量%
【0110】
実施例9 実施例4の凍結乾燥粉末3%を含有する飼料の製造
下記組成を有する飼料を各成分を混合することにより製造した。。
【0111】
スクロース(キシダ化学社製) 20.0重量%
コーンオイル(ナカライテスク社製) 5.0重量%
重酒石酸コリン(東京化成社工業製) 0.4重量%
コーンスターチ(日澱化学社製) 37.1重量%
AIN−76ビタミン(オリエンタル酵母社製) 1.0重量%
AIN−76ミネラル(オリエンタル酵母社製) 3.5重量%
セルロース(オリエンタル酵母社製) 5.0重量%
カゼイン(和光純薬社工業製) 25.0重量%
実施例4で製造した粉末 3.0重量%
【0112】
実施例10 実施例5の凍結乾燥粉末1%を含有する飼料の製造
下記組成を有する飼料を各成分を混合することにより製造した。
【0113】
スクロース(キシダ化学社製) 20.0重量%
コーンオイル(ナカライテスク社製) 5.0重量%
重酒石酸コリン(東京化成社工業製) 0.4重量%
コーンスターチ(日澱化学社製) 39.1重量%
AIN−76ビタミン(オリエンタル酵母社製) 1.0重量%
AIN−76ミネラル(オリエンタル酵母社製) 3.5重量%
セルロース(オリエンタル酵母社製) 5.0重量%
カゼイン(和光純薬社工業製) 25.0重量%
実施例5で製造した粉末 1.0重量%
【0114】
比較例1
下記組成を有する飼料を各成分を混合することにより製造した。
【0115】
スクロース(キシダ化学社製) 20.0重量%
コーンオイル(ナカライテスク社製) 5.0重量%
重酒石酸コリン(東京化成社工業製) 0.4重量%
コーンスターチ(日澱化学社製) 40.1重量%
AIN−76ビタミン(オリエンタル酵母社製) 1.0重量%
AIN−76ミネラル(オリエンタル酵母社製) 3.5重量%
セルロース(オリエンタル酵母社製) 5.0重量%
カゼイン(和光純薬社工業製) 25.0重量%
【0116】
実施例11
実施例1で製造して得られた凍結乾燥粉末5gを水500mlで懸濁した。該懸濁液を疎水性吸着レジン(三菱化学社製、ダイヤイオンHP−20、ボイドボリューム100ml)を充填したカラムに通塔した。ついで250mlの33%メタノールで溶出し、さらに250mlの33%メタノールで溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(3)を得た。該カラムを250mlの66%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(4)を得た。さらに、250mlの66%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(5)を得た。該カラムを250mlの100%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(6)を得た。さらに、250mlの100%メタノールで溶出し、ついで250mlの100%アセトンで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(8)を得た。ついで、250mlの100%アセトンで溶出し溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(9)を得た。
【0117】
実施例12
実施例4で製造して得られた凍結乾燥粉末5gを水500mlで懸濁した。該懸濁液を疎水性吸着レジン(三菱化学社製、ダイヤイオンHP−20、ボイドボリューム100ml)を充填したカラムに通塔した。ついで250mlの33%メタノールで溶出し、さらに250mlの33%メタノールで溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(3)を得た。該カラムを250mlの66%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(4)を得た。さらに、250mlの66%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(5)を得た。該カラムを250mlの100%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(6)を得た。さらに、250mlの100%メタノールで溶出し、ついで250mlの100%アセトンで溶出し溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(8)を得た。ついで、250mlの100%アセトンで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(9)を得た。
【0118】
実施例13
実施例2で製造して得られた凍結乾燥粉末5gを水500mlで懸濁した。該懸濁液を疎水性吸着レジン(三菱化学社製、ダイヤイオンHP−20、ボイドボリューム100ml)を充填したカラムに通塔した。ついで250mlの33%メタノールで溶出し、さらに250mlの33%メタノールで溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(3)を得た。該カラムを250mlの66%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(4)を得た。さらに、250mlの66%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(5)を得た。該カラムを250mlの100%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(6)を得た。さらに、250mlの100%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(7)を得た。ついで250mlの100%アセトンで溶出しついで、250mlの100%アセトンで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(9)を得た。
【0119】
実施例14
実施例5で製造して得られた凍結乾燥粉末5gを水500mlで懸濁した。該懸濁液を疎水性吸着レジン(三菱化学社製、ダイヤイオンHP−20、ボイドボリューム100ml)を充填したカラムに通塔した。ついで250mlの33%メタノールで溶出し、さらに250mlの33%メタノールで溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(3)を得た。該カラムを250mlの66%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(4)を得た。さらに、250mlの66%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(5)を得た。該カラムを250mlの100%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(6)を得た。さらに、250mlの100%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(7)を得た。ついで250mlの100%アセトンで溶出しついで、250mlの100%アセトンで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(9)を得た。
【0120】
実施例15
実施例3で製造して得られたアセトンエキスの凍結乾燥粉末5gを水500mlで懸濁した。該懸濁液を疎水性吸着レジン(三菱化学社製、ダイヤイオンHP−20、ボイドボリューム100ml)を充填したカラムに通塔した。ついで250mlの33%メタノールで2回洗浄した。ついで250mlの66%メタノールで2回洗浄した。さらに、250mlの66%メタノールで2回洗浄した。ついで250mlの100%メタノールで洗浄した後、250mlの100%アセトンで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(8)を得た。
【0121】
実施例16 甘茶各種エキスによるD−ガラクトサミン誘導ラット肝障害の抑制日本SLC社から購入したウイスター(Wistar)系白色ラット(雄、150±20g)を一定条件下(温度:24±2℃、湿度:60±5%、明暗周期:12時間)で3日間以上順応させた後、実施例7〜10で製造した飼料(試験群)および比較例1で製造した飼料(対照群)をそれぞれ計15日間にわたって摂食させた。14日目に、D−ガラクトサミン(35mg/mlの濃度で生理食塩水に溶解し、pH7.1に調製したもの)350mg/kgを腹腔内に投与した。D−ガラクトサミンを投与してから22時間後に、ネンブタールによる麻酔下で開腹し採血した。
【0122】
この様にして得られた血液を用い、肝機能の指標として、血液中のGPTの活性を、以下の方法で測定した。採取した血液を凝固させた後、遠心分離し、血清を得た。得られた血清を用い、トランスアミナーゼCII−テストワコー(和光純薬工業社製)を用いて、血清中のGPTを測定した。GPT活性は、対照群の値を100%として、各実施例の飼料(試験群)で得られる値の相対値(%)を計算して求めた。値は平均値±標準誤差で示し、統計学的な有意差検定はT−テストによって行った。
【0123】
結果を第1表に示す。
【0124】
【表1】
Figure 0004104853
【0125】
実施例7〜10の飼料を投与した場合、比較例の飼料を投与した場合に比べ肝機能障害の指標である血清中のGPT活性は、14.3%〜49.8%と低く押さえられ、肝障害が抑制されることが判る。また、実施例10の飼料は、GPT活性が14.3%となったことから、実施例5で製造した甘茶水抽出残さエタノールエキスに強い肝障害抑制作用が有ることが判る。
【0126】
なお、15日間の摂食期間中、いずれの飼料を与えた場合でも体重増加に違いは認められず、外見上、および行動上の異常も認められなかった。
【0127】
実施例17 甘茶アセトンエキス分画物によるアセトアミノフェン誘導初代培養肝細胞障害の抑制
コラゲナーゼ灌流法[セグレン(Seglen,P.O.)、メソド・イン・セル・バイオロジー(Methods in Cell Biology),13,29(1976)]に基づいてラットの肝細胞を分離した。即ち、体重約130gのオスのSDラットを麻酔下で開腹し、37℃に保温した前灌流液[ハンクの等張液(Hanks' Balanced Salt Solution、ギブコ社製)9.5g、HEPES(ナカライテスク社製)2.38g、EGTA(シグマ社製)0.19g、NaHCO3(キシダ化学社製)0.35gを1Lの水に溶解し、pH7.2に調整したもの]を門脈より30ml/分の流速で400ml灌流した。次に37℃に保温したコラゲナーゼ溶液[ハンクス液ニッスイ▲1▼(日水製薬社製)9.8g、HEPES(ナカライテスク社製)2.38g、NaHCO3(キシダ化学社製)0.35g、CaCl2(キシダ化学社製)0.56g、トリプシンインヒビター(シグマ社製)0.02g、コラゲナーゼ(シグマ社製)0.5gを1Lの水に溶解し、pH7.5に調整したもの]を200ml灌流した。肝臓が消化された後、シャーレ内に回収し、20mlのS−MEM培地(ギブコ社製)を加えメスで細切した。次いで10mlの先太駒込ピペットでピペッティングし、肝細胞を分散させた後、ガーゼ及び細胞濾過器(池本理化工業社製)で肝細胞を濾過し、肝細胞分散液を得た。ここで得られた肝細胞は肝実質細胞以外の非実質細胞、例えば内皮細胞、クッパー細胞、伊東細胞、星細胞などを含んでいるため、遠心分離によって肝実質細胞のみを精製した。具体的には、得られた肝細胞分散液を50×Gで1分間冷却下で低速遠心し底に沈殿した肝実質細胞を回収した。この操作を3回繰り返し純度の高い肝実質細胞を分離回収した。
【0128】
分離回収した肝細胞を1.2×106細胞/mlの濃度になるように、下記基本培地に懸濁し、マトリゲルをコートした6穴(well)プレート上に1.4ml播種し、以下の培養条件で初代培養した。
培地はウエイマウスのMB752/1(Waymouth'sMB752/1)培地(ギブコ社製)に、ウシ血清(FBS、10%)、ペニシリン(50U/ml)、ストレプトマイシン(50μg/ml)、インシュリン(10-8M)及びデキサメタゾン(dexamethasone)(10-6M)を添加したもの(以下、基本培地というときもある。)を用いた。
【0129】
培養は37℃、5%CO2、95%大気のCO2インキュベーターでおこなった。播種終了4時間後に基本培地を除去し、PBSで洗浄後、新たな基本培地(0.7ml)を分注して、さらに培養した。
実施例15で得られた濃縮乾固物(8)をジメチルスルフォキシド(以下、DMSOと略記する。)で10mg/mlの濃度となるように溶解し、これを上記基本培地で50倍に希釈し、濃縮乾固物(8)の濃度200μg/mlの試験液を調製した。
【0130】
細胞播種24時間後、各穴(well)に試験液を140μl添加し(分画物終濃度20μg/ml)、その1時間後に50mMアセトアミノフェン(肝障害誘導剤)を560μl添加した(終濃度20mM)(試験区とする)。
また、細胞播種24時間後、各穴(well)に2%DMSO含有基本培地140μlを添加し、その1時間後に50mMアセトアミノフェン(肝障害誘導剤)を560μl添加した(終濃度20mM)(第1コントロール区とする)。
【0131】
また、細胞播種24時間後、各穴(well)に2%DMSO含有基本培地140μlを添加し、その1時間後に蒸留水を560μl添加した(第2コントロール区とする)。
アセトアミノフェンまたは蒸留水添加48時間後にMTT[3-(4,5-Dimethyl-2-thiazolyl)-2,5-diphenyl-2H-tetrazolium bromide]アッセイによって、各区の細胞数を吸光度により計測した。具体的には、各穴(well)中の基本培地を除き、MTT(10mg/ml)を溶解したPBSを10%含んだWaymouth'sMB752/1培地を1.4ml分注した。37℃のCO2インキュベータ内で1時間インキュベートした後、4.2mlのDMSOを添加し、烈しく攪拌した後、マイクロプレートリーダー(バイオラド社製、モデル3550)において、570nmの吸光度をそれぞれ測定した。評価は2連でおこなった。肝細胞障害抑制率は次の式によって計算した。
【0132】
【式1】
Figure 0004104853
【0133】
結果を第2表に示す。
【0134】
【表2】
Figure 0004104853
【0135】
第2表に示すように、実施例15で得た濃縮乾固物(8)はアセトアミノフェンによる肝細胞障害を42.2%抑制した。
【0136】
実施例18 甘茶各種エキスの分画物によるD−ガラクトサミン誘導初代培養肝細胞障害の抑制
実施例11および12で得られた濃縮乾固物(3)、(4)、(5)、(6)、(8)および(9)と、実施例13および14で得られた濃縮乾固物(3)、(4)、(5)、(6)および(7)をそれぞれDMSOで溶解し10mg/mlとし、これを基本培地で50倍に希釈した分画物希釈液(分画物濃度200μg/ml)を調製した。実施例17と同様の方法で細胞を播種、初代培養した。播種2時間後に培地を除去し、PBSで洗浄後、新たな培地(0.7ml)を分注した後、分画物希釈液を140μl添加した(分画物終濃度20μg/ml)。その2時間後に培地に溶解した50mMD−ガラクトサミン(肝障害誘導剤)を560μl添加した(終濃度20mM)(試験区とする)。
【0137】
また、細胞播種2時間後、各穴(well)に2%DMSO含有基本培地140μlを添加し、その2時間後に培地に溶解した50mMD−ガラクトサミン(肝障害誘導剤)を560μl添加した(終濃度20mM)(第1コントロール区とする)。
また、細胞播種2時間後、各穴(well)に2%DMSO含有基本培地140μlを添加し、その2時間後に培地を560μl添加した(第2コントロール区とする)。
【0138】
D−ガラクトサミンまたは培地添加48時間後にMTTアッセイによって、各区の細胞数を吸光度により計測した。具体的には、各穴(well)中の基本培地を除き、MTT(10mg/ml)を溶解したPBSを10%含んだWaymouth'sMB752/1培地を1.4ml分注した。37℃のCO2インキュベータ内で1時間インキュベートした後、4.2mlのDMSOを添加し、烈しく攪拌した後、マイクロプレートリーダー(バイオラド社製、モデル3550)において、570nmの吸光度をそれぞれ測定した。評価は2連でおこなった。肝細胞障害抑制率は前記式1によって計算した。
【0139】
結果を第3表に示す。
【0140】
【表3】
Figure 0004104853
【0141】
第3表が示すように、甘茶の各種エキスの分画物はD−ガラクトサミンによる肝細胞障害を31.8〜97.4%抑制した。
【0142】
実施例19 甘茶各種エキスの分画物によるD−ガラクトサミン及びTNF−α併用誘導初代培養肝細胞障害の抑制
実施例12、13および14で得られた、濃縮乾固物(9)をそれぞれDMSOで溶解し10mg/mlとし、これを基本培地で50倍に希釈し、分画物希釈液(分画物濃度500μg/ml)を得た。
【0143】
実施例17と同様の方法で細胞を播種、初代培養した。播種2時間後に培地を除去し、PBSで洗浄後、新たな培地(0.7ml)を分注した後、分画物希釈液を140μl添加した(分画物終濃度20μg/ml)。その2時間後に培地に溶解した2.5mMD−ガラクトサミン、2.5ng/mlTNF−α混合液(以下、GT液という。)を560μlを添加した(終濃度:D−ガラクトサミン1mM、TNF−α1ng/ml)(試験区とする)。
【0144】
また、細胞播種2時間後、各穴(well)に2%DMSO含有基本培地140μlを添加し、その2時間後にGT液(肝障害誘導剤)を560μl添加した(終濃度:D−ガラクトサミン1mM、TNF−α1ng/ml)(第1コントロール区とする)。
また、細胞播種2時間後、各穴(well)に2%DMSO含有基本培地140μlを添加し、その2時間後に培地を560μl添加した(第2コントロール区とする)。
【0145】
GT液または培地添加48時間後にMTTアッセイによって、各区の細胞数を吸光度により計測した。具体的には、各穴(well)中の基本培地を除き、MTT(10mg/ml)を溶解したPBSを10%含んだWaymouth'sMB752/1培地を1.4ml分注した。37℃のCO2インキュベータ内で1時間インキュベートした後、4.2mlのDMSOを添加し、烈しく攪拌した後、マイクロプレートリーダー(バイオラド社製、モデル3550)において、570nmの吸光度をそれぞれ測定した。評価は2連でおこなった。肝細胞障害抑制率は前記の式1によって計算した。
【0146】
【表4】
Figure 0004104853
【0147】
第4表に示すとおり、甘茶の各種エキスの分画物はD−ガラクトサミンとTNF−αの併用による肝細胞障害を17.2〜34.0%抑制した。
【0148】
実施例20
下記組成を有する飼料を各成分を混合することにより製造した。
CE−2(日本クレア社製) 99重量%
実施例5で製造した粉体 1重量%
【0149】
実施例21
下記組成を有する飼料を各成分を混合することにより製造した。
【0150】
CE−2(日本クレア社製) 99重量%
実施例3で製造した粉末 1重量%
【0151】
比較例2
下記組成を有する飼料を各成分を混合することにより製造した。
CE−2(日本クレア社製) 99重量%
パインデックス#3(松谷化学社製) 1重量%
【0152】
実施例22 甘茶水抽出残さエタノールエキスによるアルコール・リポポリサッカライド(LPS)誘導ラット肝障害の抑制
日本SLCから購入したSD系白色ラット(雌、200g程度)を一定条件下(温度:24±2℃、湿度:60±5%、明暗周期:12時間)で3日間以上順応させた後、実施例20(試験群)または比較例2(対照群)の飼料をそれぞれ計15日間にわたって摂食させた。15日間の摂食期間中、いずれの飼料で飼育したラット間に、体重増加、外見および行動上の異常も認められなかった。14日目に、アルコール4g/kg(40v/v%エタノール溶液にしたもの)をゾンデを用いて経口投与した。その後6時間後にLPS(E. coli由来、シグマ社製)を5mg/mlの濃度で生理食塩水に溶解したものを5mg/kg尾静脈注射投与し、さらに24時間後に、ネンブタールによる麻酔下で開腹し採血した。試験は各群6匹で行った。
【0153】
この様にして得られた血液を用い、肝機能の指標として、血液中のGPTおよびGOTの活性を、以下の方法で測定した。採取した血液を凝固させた後、遠心分離し、血清を得た。得られた血清を用い、富士ドライケムシステム3500(フジフィルム社製)を用いて、血清中のGPTおよびGOTを測定した。試験群のGPTおよびGOT活性は、対照群の値を100%として相対値を計算して求めた。尚、これらの実験結果は平均値±標準誤差で示し、統計学的な有意差検定はT−テストによって行った。
【0154】
結果を第5表に示す。
【0155】
【表5】
Figure 0004104853
【0156】
肝機能障害の指標である血清中のGPTまたはGOT活性は、甘茶エキスを投与した試験群では対照群の10.8、7.7%と低くなり、肝障害が抑制されたことが確認された。また、有意差検定において、p<0.01となり、有意差が認められた。
【0157】
実施例23 甘茶アセトンエキスによるD−ガラクトサミン誘導ラット肝障害の抑制
日本SLCから購入したSD系白色ラット(雄、150±20g)を一定条件下(温度:24±2℃、湿度:60±5%、明暗周期:12時間)で3日間以上順応させた後、実施例21で製造した飼料(試験群)および比較例2で製造した飼料(対照群)をそれぞれ4日間摂食させた。その後18時間絶食させ、D−ガラクトサミン(40mg/mlの濃度で生理食塩水に溶解したもの)400mg/kgを腹腔内に投与した。D−ガラクトサミンを投与してから22時間後に、ネンブタールによる麻酔下で開腹し採血した。
【0158】
この様にして得られた血液を用い、肝機能の指標として、血液中のGPTの活性を、以下の方法で測定した。採取した血液を凝固させた後、遠心分離し、血清を得た。得られた血清を用い、トランスアミナーゼCII−テストワコー(和光純薬工業社製)を用いて、血清中のGPTを測定した。試験群のGPT活性は対照群の値を100として相対値を計算して求めた。値は平均値±標準誤差で示し、統計学的な有意差検定はT−テストによって行った。結果を第6表に示す。
【0159】
【表6】
Figure 0004104853
【0160】
実施例21の飼料を投与した場合、比較例2の飼料を投与した場合に比べ肝機能障害の指標である血清中のGPT活性は、56.4%と低く肝障害が抑制された。
摂食期間中、体重増加、外見および行動上の異常は認められなかった。
【0161】
実施例24 ユキノシタの水エキスの凍結乾燥粉末の製造
乾燥したユキノシタの粉末(志平商店社製)1kgを蒸留水10リットルで2回抽出し(室温、1時間攪拌)、得られた抽出液を濃縮後、凍結乾燥することにより、ユキノシタの水エキスの凍結乾燥粉末150gを得た。
【0162】
実施例25 ユキノシタの60%エタノール水溶液エキスの凍結乾燥粉末の製造乾燥したユキノシタの粉末1kgを60%エタノール水溶液10リットルで2回抽出し(室温、1時間攪拌)、得られた抽出液を濃縮後、凍結乾燥することにより、ユキノシタの60%エタノール水溶液エキスの凍結乾燥粉末188gを得た。
【0163】
実施例26 ユキノシタのアセトンエキスの凍結乾燥粉末の製造
乾燥したユキノシタの粉末1kgをアセトン10リットルで2回抽出し(室温、1時間攪拌)、得られた抽出液を濃縮後、凍結乾燥することにより、ユキノシタのアセトンエキスの凍結乾燥粉末164gを得た。
【0164】
実施例27 ユキノシタの熱水エキスの凍結乾燥粉末の製造
乾燥したユキノシタの粉末1kgを沸騰した蒸留水10リットルで抽出し(30分間放置)、得られた抽出液を濃縮後、凍結乾燥することによりユキノシタの熱水エキスの凍結乾燥粉末100gを得た。
【0165】
実施例28
実施例24で製造して得られた凍結乾燥粉末5gを水500mlで懸濁した。該懸濁液を疎水性吸着レジン(三菱化学社製、ダイヤイオンHP−20、ボイドボリューム100ml)を充填したカラムに通塔した。ついで250mlの33%メタノールで溶出し、さらに250mlの33%メタノールで溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(3)を得た。該カラムを250mlの66%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(4)を得た。さらに、250mlの66%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(5)を得た。
【0166】
実施例29
実施例25で製造して得られた凍結乾燥粉末5gを水500mlで懸濁した。該懸濁液を疎水性吸着レジン(三菱化学社製、ダイヤイオンHP−20、ボイドボリューム100ml)を充填したカラムに通塔した。ついで250mlの33%メタノールで溶出し、さらに250mlの33%メタノールで溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(3)を得た。該カラムを250mlの66%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(4)を得た。さらに、250mlの66%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(5)を得た。該カラムを250mlの100%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(6)を得た。
【0167】
実施例30
実施例26で製造して得られた凍結乾燥粉末5gを水500mlで懸濁した。該懸濁液を疎水性吸着レジン(三菱化学社製、ダイヤイオンHP−20、ボイドボリューム100ml)を充填したカラムに通塔した。ついで250mlの33%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(2)を得た。さらに250mlの33%メタノールで溶出し、ついで250mlの66%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(4)を得た。
【0168】
実施例31
実施例27で製造して得られた凍結乾燥粉末5gを水500mlで懸濁した。該懸濁液を疎水性吸着レジン(三菱化学社製、ダイヤイオンHP−20、ボイドボリューム100ml)を充填したカラムに通塔した。ついで250mlの33%メタノールで2回溶出した。該カラムを250mlの66%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(4)を得た。さらに、250mlの66%メタノールで溶出し、溶出される液を濃縮・乾燥することにより濃縮乾固物(5)を得た。
【0169】
実施例32
下記組成を有する飼料を各成分を混合することにより製造した。
【0170】
CE−2(日本クレア社製) 99.0重量%
実施例24で製造した粉末 1.0重量%
【0171】
実施例33
下記組成を有する飼料を各成分を混合することにより製造した。
CE−2(日本クレア社製) 99.0重量%
実施例25で製造した粉末 1.0重量%
【0172】
実施例34 ユキノシタエキス[ユキノシタの水エキス(実施例24)及び60%エタノールエキス(実施例25)]によるD−ガラクトサミン誘導ラット肝障害の抑制
日本SLCから購入したSD系白色ラット(雄、150±20g)を一定条件下(温度:24±2℃、湿度:60±5%、明暗周期:12時間)で3日間以上順応させた後、実施例32、実施例33で製造した飼料(試験群)および比較例2で製造した飼料(対照群)を3日間摂食させた。その後18時間絶食させ、D−ガラクトサミン400mg/kg(40mg/mlの濃度で生理食塩水に溶解したもの)を腹腔内に投与した。さらに上記飼料を1日間摂取させた後、ネンブタールによる麻酔下で開腹し採血した。
【0173】
この様にして得られた血液を用い、肝機能の指標として、血液中のGPTの活性を、以下の方法で測定した。採取した血液を凝固させた後、遠心分離し、血清を得た。得られた血清を用い、トランスアミナーゼCII−テストワコー(和光純薬工業社製)を用いて、血清中のGPTを測定した。尚、GPT活性は対照群の値を100%として、試験群の値の相対値(%)を計算して求めた。これらの実験結果は平均値±標準誤差で示し、統計学的な有意差検定はT−テストによって行った。結果を第7表に示す。
【0174】
【表7】
Figure 0004104853
【0175】
実施例32および実施例33の飼料を投与した場合、比較例2の飼料を投与した場合に比べ、肝機能障害の指標である血清中のGPT活性はそれぞれ35.7と29.9%と低く肝障害が抑制されたことが確認された。有意差検定の結果有意差が認められた。摂食期間中、体重増加、外見上、および行動上の異常は認められなかった。
【0176】
実施例35 ユキノシタのアセトンエキス分画物によるアセトアミノフェン誘導初代培養肝細胞障害の抑制
実施例30の濃縮乾固物(2)および(4)を用いて、実施例17と同様に試験した。
結果を第8表に示す。
【0177】
【表8】
Figure 0004104853
【0178】
表8に示すように、ユキノシタのアセトンエキス分画物はアセトアミノフェンによる肝細胞障害を各々46.7%、46.4%抑制した。
【0179】
実施例36 ユキノシタの各種エキス分画物によるD−ガラクトサミン誘導初代培養肝細胞障害の抑制
実施例28、29、30および31の各濃縮乾固物を用いて、実施例18と同様に試験した。
【0180】
結果を第9表に示す。
【0181】
【表9】
Figure 0004104853
【0182】
第9表に示すように、ユキノシタの各種エキスの分画物はD−ガラクトサミンによる肝細胞障害を36.1〜111.1%抑制した。
【0183】
実施例37 ユキノシタの各種エキス分画物によるD−ガラクトサミン及びTNF−α併用誘導初代培養肝細胞障害の抑制
実施例28、29および31で調製した濃縮乾固物を用いて実施例19と同様に試験した。結果を第10表に示す
【0184】
【表10】
Figure 0004104853
【0185】
第10表に示すように、ユキノシタの各種エキスの分画物はD−ガラクトサミンとTNF−αによる肝細胞障害を17.0〜90.6%抑制した。
【0186】
実施例38 甘茶水抽出残さエタノールエキス配合剤の製造
下記組成を有する肝機能保護剤または肝機能改善剤を、各成分を混合することにより製造した。
【0187】
実施例5で製造した甘茶水抽出残さエタノールエキス 49g
パインデックス#3 49g
ピロリン酸第2鉄(鉄源) 0.1g
ホスカルEFC(カルシウム源;日興ファインプロダクツ社製) 1g
ビタミンミックス(メルク社製) 1g
【0188】
実施例39
実施例38で製造した肝機能保護剤または改善剤20gを水180mlに分散させ、肝機能保護または改善用飲料を製造した。
【0189】
実施例40 甘茶水抽出残さエタノールエキス配合クッキーの製造
次の配合によりクッキー(30個分)を定法により製造した。
【0190】
薄力粉 100g
でん粉 74g
水 14g
実施例5で製造した甘茶水抽出残さエタノールエキス 30g
ベーキングパウダー 小さじ2
塩 小さじ2
卵 1個
バター 80g
牛乳 大さじ2
実施例41 実施例24の凍結乾燥粉末1%を含有する飼料の製造
下記組成を有する飼料を各成分を混合することにより製造した。
【0191】
スクロース(キシダ化学社製) 20.0重量%
コーンオイル(ナカライテスク社製) 5.0重量%
重酒石酸コリン(東京化成社工業製) 0.4重量%
コーンスターチ(日澱化学社製) 39.1重量%
AIN−76ビタミン(オリエンタル酵母社製) 1.0重量%
AIN−76ミネラル(オリエンタル酵母社製) 3.5重量%
セルロース(オリエンタル酵母社製) 5.0重量%
カゼイン(和光純薬社工業製) 25.0重量%
実施例24で製造した粉末 1.0重量%
【0192】
実施例42 実施例25の凍結乾燥粉末1%を含有する飼料の製造
下記組成を有する飼料を各成分を混合することにより製造した。
【0193】
スクロース(キシダ化学社製) 20.0重量%
コーンオイル(ナカライテスク社製) 5.0重量%
重酒石酸コリン(東京化成社工業製) 0.4重量%
コーンスターチ(日澱化学社製) 39.1重量%
AIN−76ビタミン(オリエンタル酵母社製) 1.0重量%
AIN−76ミネラル(オリエンタル酵母社製) 3.5重量%
セルロース(オリエンタル酵母社製) 5.0重量%
カゼイン(和光純薬工業社製) 25.0重量%
実施例25で製造した粉末 1.0重量%
【0194】
【発明の効果】
本発明により、肝機能保護剤または改善剤、肝機能保護作用または改善作用を有する飲食品または飼料、肝機能保護作用または改善作用を有する飲食品用添加物または飼料用添加物および肝機能保護剤または改善剤のスクリーニング方法を提供することができる。

Claims (7)

  1. アマチャ(Hydrangea macrophylla Seringe var.Thunbergii Makino)または甘茶(Hydrangeae Dulcis Folium)の植物体または該植物体の水性媒体抽出物残さのアルコールまたは含水アルコール抽出物を有効成分として含有することを特徴とする肝障害抑制剤。
  2. 水性媒体が水、蒸留水、脱イオン水、無機塩水溶液または緩衝液である請求項1記載の肝障害抑制剤。
  3. アルコールがエタノールである請求項1または2に記載の肝障害抑制剤。
  4. 経口で投与する請求項1〜3のいずれかに記載の肝障害抑制剤。
  5. 錠剤、散剤、顆粒剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、浸剤、カプセル剤、シロップ剤、注射剤、液剤、エリキシル剤、エキス剤、チンキ剤または流エキス剤である請求項1〜4のいずれかに記載の肝障害抑制剤。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の肝障害抑制剤を動物に給餌することを特徴とする動物の肝障害抑制方法。
  7. 動物が、家畜、家禽または養殖魚である請求項記載の方法。
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