JP4105201B2 - Valve timing adjustment device - Google Patents
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Description
この発明は、エンジンの運転条件に応じて吸・排気系バルブの開閉タイミングを変化させるバルブタイミング調整装置に関するものである。 The present invention relates to a valve timing adjusting device that changes the opening / closing timing of an intake / exhaust system valve in accordance with engine operating conditions.
図11は例えば特許文献1に開示された従来のバルブタイミング調整装置を示す断面図である。図において、1はエンジン系統のバルブを開閉駆動するカムシャフト、2はそのカムシャフト1上に回転可能に嵌装されたハウジング、2aはハウジング2の内周面に所定の間隔で凸設された複数のシューであり、前記ハウジング2は、エンジンのクランクシャフト(図示せず)から回転駆動力が伝達されるようになっている。3はカムシャフト1に連結固定されてハウジング2内に収納されたロータ、3aはロータ3の外周面からラジアル方向に延びて前記各シュー2aの相互間でハウジング2の内周面に摺接する複数のベーンであり、前記ハウジング2と前記ロータ3は相対回転可能となっている。
FIG. 11 is a cross-sectional view showing a conventional valve timing adjusting device disclosed in
4は前記シュー2aをハウジング2の半径方向に貫通するピン孔、5はそのピン孔4に摺動可能に挿入されたロックピン、6はピン孔4に挿入されてロックピン5をハウジング2の半径方向に付勢するスプリング、6aはハウジング2の外径側でピン孔4を塞いでスプリング6を押える盲栓、7はロータ3に設けられて前記ロック5を係脱可能に嵌入させるロック孔であり、このロック孔7は前記ピン孔4に接続可能となっている。そして、前記ロック孔7には、油圧制御系統から前記スプリング6の付勢力に抗する方向の油圧が供給されるようになっている。
4 is a pin hole penetrating the
次に動作について説明する。
ハウジング2側のロックピン5がスプリング6の付勢力でロータ3のロック孔7に嵌入してハウジング2とロータ3を同期回転可能にロックしている状態において、ロック孔7に供給される油圧が所定値以上に高くなると、その油圧力でロックピン5がスプリング6の付勢力に抗してロック孔7から退没することにより、ハウジング2とロータ3は、両者のロックが解除されて相対回転可能となり、その相対回転によってバルブの開閉タイミングが調整される。
Next, the operation will be described.
In a state where the
従来のバルブタイミング調整装置は以上のように構成されているので、ハウジング2の外径側でピン孔4を塞いでスプリング6を押えるための盲栓6aが不可欠となり、しかも、その盲栓6aは、油の流出防止対策およびバルブタイミング調整装置の回転遠心力によるピン孔4からの抜け出し防止対策などが必要になるという課題があった。例えば、盲栓6aの装着に際しては、ピン孔4に気密保持用のシール材を挿入した後、そのピン孔4に盲栓6aをネジ止めし、さらには、そのネジ抜け防止の目的で、接着剤塗布やコーキング等が必要になるという課題があった。また、ハウジング2のシュー2aに対するロックピン5およびスプリング6の組付け時には、それらのロックピン5およびスプリング6をハウジング2の径方向からロック孔7に挿入した上で、盲栓6aを装着し、さらには盲栓6aの抜け止めのために、例えば、上述のように接着剤の塗布あるいはコーキング作業等が必要となり、このような径方向からのロック部品の組付作業は頗る面倒となって組付性が悪くバルブタイミング調整装置の生産性が低下するという課題があった。なお、従来の他のバルブタイミング調整装置として、ロック部材および当該ロック部材をハウジングとロータのロック方向に付勢する付勢部材などの全てのロック部品をハウジングのシューに対して軸方向に組付可能なものもあるが、この場合、ロック部品の組付時に前記付勢部材の弾性力によってロータが傾斜しやすく、このため、バルブタイミング調整装置の組立性が非常に悪いという課題があった。
Since the conventional valve timing adjusting device is configured as described above, a blind plug 6a for closing the pin hole 4 on the outer diameter side of the housing 2 and pressing the
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、同軸上の第1回転体と第2回転体を同期回転可能にロックするロック部品を簡単かつ高精度に組付けることができ、その組付性の向上が図れるとともに、鍛造、鋳造、焼結等の型物成形が可能でかつ安価に生産できるバルブタイミング調整装置を得ることを目的とする。 The present invention has been made to solve the above-described problems, and can easily and accurately assemble a lock component that locks the first and second rotating bodies on the same axis so that they can rotate synchronously. It is an object of the present invention to provide a valve timing adjusting device that can improve its assemblability and can be molded at a low cost, such as forging, casting, and sintering.
この発明に係るバルブタイミング調整装置は、エンジンの回転に同期して駆動されるカムシャフトに回転自在に設けられ、内周面に複数のシューが突設されたケースを備える第1回転体と、前記カムシャフトに連結固定されて前記第1回転体の内面に摺接し、ボス部外周面に軸方向に設けられたロック溝を有する第2回転体と、先端部が前記ロック溝に係合して前記第1回転体と第2回転体を同期回転可能にロックし、且つ前記ロック溝から退没して前記ロックを解除する板状ロック部材と、この板状ロック部材を前記ロック溝の方向に付勢する付勢手段と、前記シューの少なくとも1つに軸方向へ沿って設けられ、少なくとも軸方向一端が前記シューの軸方向端面に開口し且つ前記第2回転体との摺接面側が開口して前記板状ロック部材を格納支承する係合溝とを備え、前記ケースの軸方向端面に前記係合溝に連通したドレン溝を設けたものである。 A valve timing adjusting device according to the present invention includes a first rotating body that includes a case that is rotatably provided on a camshaft that is driven in synchronization with the rotation of an engine, and that has a plurality of shoes projecting from an inner peripheral surface thereof; A second rotating body, which is connected and fixed to the camshaft, is in sliding contact with the inner surface of the first rotating body, and has a lock groove provided in the axial direction on the outer peripheral surface of the boss portion, and a tip portion engages with the lock groove. A plate-like lock member that locks the first rotary body and the second rotary body so as to be able to rotate synchronously, and retracts from the lock groove to release the lock, and the plate-like lock member is arranged in the direction of the lock groove. And at least one of the shoes along the axial direction, at least one end in the axial direction is open to the axial end surface of the shoe, and the slidable contact surface side with the second rotating body is Open the plate lock member And a engaging groove which housed bearing, is provided with a drain groove communicating with the engaging groove in the axial end surface of the case.
以上のように、この発明によれば、エンジンの回転に同期して駆動されるカムシャフトに回転自在に設けられた第1回転体が備えるケース内周面の複数のシューのうち、少なくとも1つのシューに、少なくとも軸方向一端が前記シューの軸方向端面に開口し且つ第1回転体と相対回転可能な第2回転体に対する摺接面側が開口した係合溝を設け、この係合溝に板状ロック部材を格納支承するように構成したので、ケースの軸方向端面から前記係合溝に板状ロック部材を軸方向へ沿ってスライド挿入するだけで板状ロック部材を容易に組付けることができ、その組付性が向上することができるとともに、ロック部品の脱落防止部品を必要としないため部品点数の削減となるという効果がある。また、ケースの軸方向端面に係合溝に連通したドレン溝を設けた構成であるから、同軸上の第1回転体と第2回転体を同期回転可能にロックするロック部品を簡単かつ高精度に組付けることができる。この結果、単純な軸方向重ね組付けができ、組付性が向上して生産性に優れ、鍛造、鋳造、焼結等の型物成形が可能でかつ安価に生産できる効果がある。
As described above, according to the present invention, at least one of the plurality of shoes on the inner peripheral surface of the case included in the first rotating body rotatably provided on the camshaft that is driven in synchronization with the rotation of the engine. The shoe is provided with an engagement groove having at least one axial end opening on the axial end surface of the shoe and an opening on the sliding contact surface side of the second rotation body that can rotate relative to the first rotation body. Since the plate-like lock member is stored and supported, the plate-like lock member can be easily assembled simply by slidingly inserting the plate-like lock member into the engagement groove from the axial end surface of the case along the axial direction. As a result, the assembling property can be improved, and the number of parts can be reduced because no lock-off prevention parts are required. In addition, since the drain groove communicated with the engagement groove is provided on the end surface in the axial direction of the case, the lock parts for locking the first and second rotating bodies on the same axis so as to be able to rotate synchronously are easily and highly accurate. Can be assembled to. As a result, simple axial stacking can be performed, the assembling property is improved and the productivity is excellent, and there is an effect that mold forming such as forging, casting and sintering is possible and can be produced at low cost.
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるバルブタイミング調整装置を示す縦断側面図、図2は図1の縦断正面図、図3は図1および図2の要部を分解した斜視図である。図において、21はエンジンのバルブを開閉駆動するカムシャフト(図示せず)上に回転自在に設けられた第1回転体であり、この第1回転体21は、エンジンのクランクシャフトから回転駆動力を入力するタイミングプーリ22と、このタイミングプーリ22の一側面に組付け固定された断面貫通円筒状のケース23とを備えたハウジングからなり、前記ケース23の内周面には複数のシュー23aが周方向へ所定の間隔で凸設されている。
An embodiment of the present invention will be described below.
1 is a longitudinal side view showing a valve timing adjusting apparatus according to
24はケース23内に収納されて前記カムシャフトに連結固定されるロータであり、このロータ24は第1回転体21に対して相対回転可能な第2回転体となるもので、そのロータ24の回転胴部にはラジアル方向に延びる複数のベーン24aが凸設され、これらのベーン24aの先端は後述するチップシール(シール部材)48を介してケース23の内周面に各シュー23aの相互間で摺接している。なお、各シュー23aの先端はロータ24の回転胴部に後述するチップシール(シール部材)43,44,46を介して摺接している。25は各ベーン24aを進角方向に回転させるための進角油圧室、26は各ベーン24aを遅角方向に回転させるための遅角油圧室であり、これらの進角油圧室25および遅角油圧室26は、ケース23とロータ24との間で各シュー23aと各ベーン24aとの間に扇柱状に形成されている。
27はケース23の前記タイミングプーリ22とは反対側の軸方向端面に組付けられた第1プレート、28は第1プレート27の表面に組付けられた第2プレート、29は第2プレート28の表面に組付けられたカバー部材、30は第2プレート28とカバー部材29との間に圧縮介在させたスプリングであり、これらの第1プレート27と第2プレート28とカバー部材29は、第1プレート27の周縁部を回転中心方向に折り曲げて加締めることによりユニットカバー31を構成している。32はタイミングプーリ22とケース23およびユニットカバー31の第1プレート27と第2プレート28のそれぞれを共締めしているボルトである。
27 is a first plate assembled on the axial end surface of the
33は1つのシュー23aに設けられたロック部品収納用の空洞部であり、この空洞部33はシュー23aの軸方向全長に延びて当該シュー23aの軸方向両端面に開口している。34は前記シュー23aに設けられて当該シュー23aの先端(ロータ24との摺接面)側に開口するロック部材係合用の係合溝である。この係合溝34は前記シュー23aの軸方向に延びてその軸方向全長で前記空洞部33に連通し、その係合溝34の軸方向両端は、前記空洞部33の場合と同様に前記シュー23aの軸方向両端面に開口している。従って、係合溝34は1つのシュー23aを軸方向に貫通する貫通溝からなっている。35はケース23の外面に開口して空洞部33に連通するドレン孔である。つまり、このドレン孔35はケース23の軸方向端面に形成されている。
36,37は前記係合溝34を有するシュー23aの軸方向両端面に設けられた周方向油路であり、その一方の周方向油路36は、前記シュー23aの軸方向一端面に形成された断面L形状の切欠部36aと、この切欠部36aを前記シュー23aの軸方向一端面で覆うタイミングプーリ22の側壁面と、前記シュー23aの先端面に摺接するロータ24とで囲まれた空間からなってロータ24の摺接面に沿った円周方向に延びている。また、他方の周方向油路37は、前記シュー23aの軸方向他端面に形成された断面L形状の切欠部37aと、この切欠部37aを前記シュー23aの軸方向他端面で覆う第1プレート27と、前記シュー23aの先端面に摺接するロータ24とで囲まれた空間からなってロータ24の摺接面に沿った円周方向に延びている。かかる周方向油路36,37は前記係合溝34で分断されている。
38,39は係合溝34を有するシュー23aのロータ24との摺接面部に設けられて板状ロック部材41を挟む両側2箇所に位置するシール溝であり、これらのシール溝38,39は軸方向に延びて前記周方向油路36、37に連通している。
38 and 39 are seal grooves provided at two positions on both sides of the plate-
40はロータ24の回転胴部外周面に設けられたロック溝であり、このロック溝40はロータ24の軸方向に延びている。41は前記係合溝34に対してケース23の半径方向へ摺動可能に嵌め込み係合させた板状ロック部材であり、この板状ロック部材41は、前記ロック溝40に係脱可能に嵌入してケース23(第1回転体21)とロータ(第2回転体)24とを同期回転可能にロックし、且つ前記ロック溝40から退没することにより、ケース23とロータ24をロック解除して相対回転可能とするものである。ここで、ケース23と板状ロック部材41は、それぞれがほぼ同等の線膨張係数を有する材料から成るもので、例えば、互いに鉄系焼結金属材料で構成するか、あるいは互いに同種の材料で構成するものである。
かかる板状ロック部材41は、図1および図3に示すように、凹欠部41aを有する略U字形状の板状部材からなって、前記シュー23aの軸方向に延びている。41bは係合溝34に対する板状ロック部材41の係合部位、41c,41dはその係合部位41bの長手方向両端部に設けられた通油可能な受圧面部であり、これらの受圧面部41c,41dは、板状ロック部材41における係合部位41bの長手方向両端のコーナー部を切除することにより形成され、それらの受圧面部41c,41dを介して前記2箇所のシール溝38,39と周方向油路36,37とが一連に連通するようになっている。42は空洞部33内に収納されて板状ロック部材41をケース23の回転中心方向に付勢する付勢手段としてのスプリングである。
As shown in FIGS. 1 and 3, the plate-
43,44は前記シール溝38,39のそれぞれに嵌合保持されたチップシール(シール部材)であり、これらのチップシール43,44は屈曲弾性片部43a,44aを有し、その屈曲弾性片部43a,44aの弾発力によってチップシール43,44がロータ24の回転胴部に押し付けられるようになっている。ここで、シール溝38,39は、それぞれの溝幅がチップシール43,44の肉厚よりも幅広く形成され、そのシール溝38,39内でチップシール43,44がシュー23aの円周方向に移動可能に嵌め込み保持されている。
45は板状ロック部材41を有していない他のシュー23aの先端面に設けられたシール溝、46はそのシール溝45に嵌合保持されたチップシール(シール部材)、47はロータ24の各ベーン24aの先端面に設けられたシール溝、48はそのシール溝47に嵌合保持されたチップシール(シール部材)であり、前記シール溝45,47およびチップシール46,48はシュー23aおよびベーン24aの軸方向全長に延びており、各シール溝45,47の軸方向両端は、シュー23a,ベーン24aの軸方向両端面に開口している。
45 is a seal groove provided on the tip surface of another
ここで、ケース23の空洞部33と係合溝34および板状ロック部材41と各チップシール(シール部材)43,44,46ならびにロータ24のチップシール48は、それぞれの軸方向長がケース23およびロータ24の軸方向長と略等しく形成されている。
Here, the
図4はこの発明の実施の形態1によるバルブタイミング調整装置のロック部材およびシール部材の油圧制御系統を示す概略構成図であり、図1〜図3と同一または相当部分に同一符号を付して説明する。同図において、51はオイルポンプ、52はオイルコントロールバルブ(以下、OCVという)、53は第1油圧通路、54は第2油圧通路であり、これらは板状ロック部材41に対してスプリング42の付勢力に抗する方向の油圧力を印加する油圧供給手段を兼ねるものである。
4 is a schematic configuration diagram showing a hydraulic control system of a lock member and a seal member of the valve timing adjusting apparatus according to
第1油圧通路53は一方のシール溝38に連通しており、このシール溝38に第1油圧通路53から供給される油圧力により、チップシール43の肉厚よりも溝幅が広い前記シール溝38の溝幅方向に当該シール溝38内のチップシール43が押動されるようになっている。第2油圧通路54は他方のシール溝39に連通しており、このシール溝39内に前記第2油圧通路54から油圧力が供給されることにより、その油圧力で他方のチップシール44が前記シール溝39の溝幅方向に押動されるようになっている。そして、板状ロック部材41に印加される油圧力が所定値以上に高くなった際に、その油圧力で板状ロック部材41がスプリング42の付勢力に抗する方向(ロック溝40に対するロック解除方向)に移動し、前記油圧力が所定値以下になった際に、スプリング42の付勢力でロータ24の回転中心方向に移動するようになっている。なお、第1油圧通路53と第2油圧通路54は、その何れか一方が進角油圧室25に連通され、他方が遅角油圧室26に連通されるものである。
The first
次に、上記実施の形態1によるバルブタイミング調整装置の組立について説明する。まず、ケース23内にロータ24を収納した状態において、各シール溝38,39,45,47にそれぞれの軸方向開口端からチップシール(シール部材)43,44,46,48をスライド挿入する。次いで、係合溝34の軸方向開口端から当該係合溝34に板状ロック部材41をスライド挿入するが、その挿入初期において、板状ロック部材41の凹欠部41a内にスプリング42をセットし、そのスプリング42を圧縮させながら板状ロック部材41を係合溝34に沿って軸方向に押し込むことにより、スプリング34が空洞部33に収納され、且つ、板状ロック部材41が係合溝34に軸方向全長に亘って嵌め込まれた状態に組付けられる。このようにして、ケース23とロータ24および板状ロック部材41とスプリング42ならびに各チップシール43,44,46,48がユニット状態に組み立てられ、その組立後にタイミングプーリ22とケース23と第1プレート27およびプレート28とをボルト32で共締めすることにより、バルブタイミング調整装置の組立が終了する。
Next, assembly of the valve timing adjusting device according to the first embodiment will be described. First, in a state where the
次に動作について説明する。
板状ロック部材41がスプリング42の付勢力でロック溝40に嵌入して第1回転体21とロータ(第2回転体)24とをロックしている状態では、第1回転体21とロータ24が同期回転可能な状態に保持されている。この状態において、図4中のオイルポンプ51からOCV52を介して第1油圧通路53から一方のシール溝38に油圧が供給されている場合、その油圧は、一方のチップシール43を前記シール溝38内でシュー23aの円周方向に沿った一方向に移動させると共に、前記一方のチップシール43を通過し周方向油路36,37を通って他方のチップシール44を前記一方のチップシール43の移動方向と同一方向に移動させて他方のシール溝39の内側壁面に押圧している。ここで、一方のシール溝38から周方向油路36,37に供給される油圧は、板状ロック部材41の受圧面部41c,41dを通って他方のチップシール44に作用するが、この状態では、両方のチップシール43,44が屈曲弾性片部43a,44aの弾発力と各チップシール43,44に作用する背圧(油圧)とによって、ロータ24の回転胴部周面に対し強力に摺接しているため、シュー23aとロータ24の回転胴部との摺接面間からの油漏れを確実に防止することができる。
Next, the operation will be described.
In a state where the plate-
そして、周方向油路36,37で板状ロック部材41の受圧面部41c,41dに作用している油圧力が所定値以上に高くなると、その油圧力で板状ロック部材41がスプリング42に抗する方向に押動され、ロータ24のロック溝40から板状ロック部材41が退没することにより、第1回転体21とロータ(第2回転体)24は、両者のロックが解除されて相対回転可能となり、その相対回転により、エンジンの吸・排気系バルブの開閉タイミングが制御される。
When the oil pressure acting on the pressure receiving
上述のようなロック解除状態において、板状ロック部材41の受圧面部41c,41dに作用している油圧が所定値以下に低下すると、前記板状ロック部材41はスプリング42の付勢力でロータ24の回転中心方向に移動して当該ロータ24の回転胴部周面に摺接し、ロック溝40が板状ロック部材41との対向位置に到達した時点で、その板状ロック部材41がロック溝40に嵌入して第1回転体21とロータ24を同期回転可能にロックする。
In the unlocked state as described above, when the hydraulic pressure acting on the pressure receiving
以上は、OCV52からの油圧が第1油圧通路53を通って一方のシール溝38から周方向油路36,37に供給される場合であり、エンジンの運転条件に応じてOCV52が図4の状態から切り換えられると、そのOCV52からの油圧は第2油圧通路54を通って他方のシール溝39から周方向油路36,37に供給されるが、この場合も第1回転体21とロータ24のロックおよびロック解除動作が同様に行われるものである。
The above is the case where the hydraulic pressure from the
以上説明した実施の形態1によれば、ケース23の空洞部33、係合溝34、シール溝38,39,45のそれぞれがシュー23aの軸方向に延びて、シュー23aの軸方向両端面に前記空洞部33と係合溝34と各シール溝38,39,45のそれぞれの軸方向両端面が開口し、また、ロータ24の各シール溝47にあっても軸方向両端がベーン24aの軸方向両端面に開口する構成としたので、ケース23内にロータ24を収納した状態において、係合溝34の軸方向開口端から当該係合溝34に板状ロック部材41をスライド挿入しながら、その挿入過程で板状ロック部材41の凹欠部41aにスプリング42を嵌め込みセットし、この状態で係合溝34に沿って板状ロック部材41を押し込むだけで、スプリング42が空洞部33に収納され、且つ、係合溝34の軸方向全長に亘って板状ロック部材41が嵌め込み保持された状態に組付けることができ、その組付作業を簡単に行うことができる。また、各シール溝38,39,45,47にあっても、それぞれの軸方向両端がシュー23aおよびベーン24aの軸方向両端面に開口しているため、各シール溝38,39,45,47にそれぞれの軸方向開口端からチップシール43,44,46,48をスライド挿入するだけで、それらチップシールの組付けも簡単に行うことができる。特に、板状部材からなる板状ロック部材41は、係合溝34に沿った軸方向組付性が向上し、且つ、係合溝34へのスライド挿入時に凹欠部41aの一側内壁面でスプリング42を引っ掛けて空洞部33に挿入できるという効果がある。従って、この実施の形態1によれば、部品組付性が向上して生産コストの低減が図れるなどの効果がある。
According to the first embodiment described above, each of the
また、実施の形態1によれば、上述のように、ロック部品収納用の空洞部33がケース23を軸方向に貫通し、且つ、係合溝34と各シール溝38,39,45にあってもそれぞれの軸方向両端がシュー23aの軸方向両端面に開口し、周方向油路36,37にあっても断面ほぼL形状に形成されているため、ケース23を鍛造、鋳造、焼結等により型物成形することが可能となり、量産性が向上して生産コストの低減が図れるという効果がある。
Further, according to the first embodiment, as described above, the
さらに、実施の形態1によれば、板状ロック部材41を有するシュー23aにおけるロータ24との摺接面に、板状ロック部材41を挟んでその両側2箇所にチップシール43,44が配設されているので、前記シュー23aの円周方向両側に形成されている進角油圧室25と遅角油圧室26の何れに油圧が供給された場合でも、板状ロック部材41のロック動作およびロック解除動作を損なうことなく、前記2箇所のチップシール43,44によって、進角油圧室25と遅角油圧室26との間の短絡を阻止でき、このため、油漏れを防止できるという効果がある。
Further, according to the first embodiment, the tip seals 43 and 44 are disposed on the sliding contact surface with the
さらに、実施の形態1によれば、板状ロック部材41と、この板状ロック部材41を摺動可能に保持するケース23とを、ほぼ同等の線膨張係数を有する材料で構成したことにより、環境温度の変化に関係なく、板状ロック部材41の最適な摺動機能が保持されるという効果がある。
Furthermore, according to the first embodiment, the plate-
さらに、実施の形態1によれば、前記2箇所のチップシール43,44が挿入されるシール溝38,39をそれぞれの溝幅が前記チップシール43,44の肉厚よりも幅広くなるように形成し、それらのシール溝38,39内でチップシール43,44がシュー23aの円周方向に移動可能な構成としたので、進角油圧室25および遅角油圧室26の何れか一方に油圧が供給された際に、両方のチップシール43,44がそれぞれのシール溝38,39内で油圧力の低い方に移動することにより、前記両方のチップシール43,44における何れか一方が高圧側となって他方が低圧側となり、高圧側チップシール43または44のシール機能は低下するが低圧側チップシール44または43はシール機能が高まるため、それらのチップシール43,44によって一種の方向切換弁を構成できるという効果がある。
Further, according to the first embodiment, the
さらに、実施の形態1によれば、係合溝34に対する板状ロック部材41の係合部位41bの長手方向両端部に切欠状の受圧面部41c,41dを形成し、当該受圧面部41c,41dを介して前記2箇所のシール溝38,39の相互を連通する周方向油路36,37を、板状ロック部材41が組付けられるシュー23aの軸方向両端面部に設けたので、板状ロック部材41の両側面に作用する油圧力を均等化でき、このため、板状ロック部材41の両側面部で油圧の差圧が生じるようなことがなく、このため、差圧による板状ロック部材41の傾きや捩れおよび変形等の発生を防止することができ、板状ロック部材41のロック動作およびロック解除動作を常時スムーズに遂行させることが可能になるなどの効果がある。
Further, according to the first embodiment, notched pressure receiving
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2によるバルブタイミング調整装置の板状ロック部材を示す斜視図である。同図において、41e,41fは板状ロック部材41の係合部位41bにおける長手方向両端の受圧面部41c,41d間に設けた油路形成用の2つの突起部であり、これらの突起部41e,41fは、図1〜図3中のロータ24の回転胴部周面に摺接させたりロック溝40の溝底面に当接させたりするものである。すなわち、この実施の形態2では、図1〜図3中のスプリング42の付勢力で前記突起部41e,41fがロータ24の回転胴部周面に摺接するか、もしくはロック溝40の溝底面に当接した状態において、前記突起部41e,41f間に周方向油路36,37を介して2箇所のシール溝38,39を連通する油路が形成され、且つ、板状ロック部材41の係合部位41bにおける前記突起部41e,41fとの間の面が受圧面部となるように構成したものである。
Embodiment 2. FIG.
FIG. 5 is a perspective view showing a plate-like lock member of the valve timing adjusting apparatus according to Embodiment 2 of the present invention. In the figure,
この実施の形態2によれば、板状ロック部材41の係合部位41bに設けた2つの突起部41e,41fによって、前記係合部位41bにおける前記突起部41e,41f間の面を、前記係合部位41bの長手方向中央の受圧面部として形成でき、その受圧面部と、係合部位41bの長手方向両端の受圧面部41c,41dとによって、係合部位41bの略全域に油圧力をバランスよく作用させることができ、このため、板状ロック部材41の傾きや捩れ等の不具合を、より確実に防止することができ、板状ロック部材41のロックおよびロック解除時の動作性能をさらに向上させることができるという効果がある。
According to the second embodiment, the surface between the
実施の形態3.
図6はこの発明の実施の形態3によるバルブタイミング調整装置の板状ロック部材を示す斜視図である。同図において、41g,41hは板状ロック部材41の係合部位41bにおける長手方向両端の受圧面部41c,41d間に設けられた通油可能な溝状の受圧面部である。すなわち、この実施の形態3では、上記実施の形態2による板状ロック部材41の突起部41e,41fに代えて溝状の受圧面部41g,41hを形成したものである。従って、この実施の形態3の場合も上記実施の形態2の場合と同様の効果が得られる。
6 is a perspective view showing a plate-like lock member of a valve timing adjusting apparatus according to
実施の形態4.
図7はこの発明の実施の形態4によるバルブタイミング調整装置の要部を分解した斜視図、図8は図7のバルブタイミング調整装置の組立状態での断面図であり、図1〜図3と同一または相当部分には同一符号を付して重複説明を省略する。図7において、41−1はケース23の係合溝34に嵌め込み保持されて軸方向に延びる板状の第1ロック部材であり、この第1ロック部材41−1は基端に座板41Aを一体に有している。41−1aはロータ24のロック溝40に対する第1ロック部材41−1の先端係合部位(以下、単に係合部位という)であり、この係合部位41−1aは断面V字形状に形成されている。42−1は座板41Aを介して第1ロック部材41−1をケース23の回転中心方向に付勢する付勢手段としてのスプリング、42Aはバネ受け孔hを有して座板41Aとの間でスプリング42−1を保持するバネ受け部材である。
Embodiment 4 FIG.
7 is an exploded perspective view of a main part of a valve timing adjusting device according to Embodiment 4 of the present invention. FIG. 8 is a cross-sectional view of the valve timing adjusting device of FIG. The same or corresponding parts are denoted by the same reference numerals, and redundant description is omitted. In FIG. 7, reference numeral 41-1 denotes a plate-like first lock member that is fitted and held in the
41−2は第1ロック部材41−1と対の第2ロック部材であり、この第2ロック部材41−2は、前記ロック溝40との係合部位41−2aが断面U字形状に形成され、基端に座板41Bを一体に有している。42−2は第2ロック部材41−2を付勢するスプリング(付勢手段)、42Bはバネ受け孔hを有するバネ受け部材、411は第1ロック部材41−1系統と第2ロック部材41−2系統との間に介在させる仕切板である。
Reference numeral 41-2 denotes a second lock member paired with the first lock member 41-1, and the second lock member 41-2 has an engagement portion 41-2a with the
この実施の形態4では、上述した実施の形態1〜実施の形態3による板状ロック部材41を、第1ロック部材41−1と第2ロック部材41−2との組合せからなる構成とし、第1ロック部材41−1の係合部位41−1aを断面V字形状に、且つ第2ロック部材41−2の係合部位41−2aを断面U字形状に形成したものである。
In the fourth embodiment, the plate-
この実施の形態4による第1ロック部材41−1と第2ロック部材41−2の組付けに際しては、第1ロック部材41−1と、この系統のスプリング42−1およびバネ受け部材42Aとをユニット化し、同様にして第2ロック部材41−2とスプリング42−2とバネ受け部材42Bとをユニット化する。そして、第1ロック部材41−1および第2ロック部材41−2をケース23の係合溝34に順次スライド挿入し、その挿入過程では第1ロック部材41−1系統の座板41Aおよびバネ受け部材42Aと第2ロック部材41−2系統の座板41Bおよびバネ受け部材42Bとの間に仕切板411を介在させる。この状態で第1ロック部材41−1と第2ロック部材41−2を係合溝34に沿って順次押し込むことにより、第1ロック部材41−1と第2ロック部材41−2が係合溝34に軸方向へ沿った隣接位置でケース23の半径方向へ摺動可能に保持されると共に、座板41A,41Bとスプリング42−1,42−2およびバネ受け部材42A,42Bが空洞部33内に収納された状態となって、ケース23に対する第1ロック部材41−1系統および第2ロック部材41−2系統の組付けを終了する。
In assembling the first lock member 41-1 and the second lock member 41-2 according to the fourth embodiment, the first lock member 41-1 and the spring 42-1 and
次に動作について説明する。
図9はこの発明の実施の形態4によるバルブタイミング調整装置のロック動作説明図である。ケース(第1回転体)23とロータ(第2回転体)24との相対回転時において、第1ロック部材41−1および第2ロック部材41−2に作用している油圧力が所定値以下に低下した際、第1ロック部材41−1および第2ロック部材41−2がそれぞれの系統のスプリング42−1,42−2の付勢力でロータ24の回転中心方向に移動して当該ロータ24のロック溝40に第1ロック部材41−1および第2ロック部材41−2の係合部位41−1a,41−2aが嵌入することにより、本来ならば、ケース23とロータ24の相対回転が確実に拘束される。しかしながら、スプリング42−1,42−2の付勢力による第1,第2ロック部材41−1,41−2の動作時にケース23とロータ24の相対位置(第1,第2ロック部材41−1,41−2とロック溝40との相対位置)が図9(a)に示すように位置ずれする場合がある。この場合、第1ロック部材41−1の係合部位41−1aが断面V字形状をなしていることにより、そのV字面の片側傾斜面がロック溝40の一側内壁面に摺接誘導される。これによって、ケース23とロータ24の相対位置の位置ずれが第1ロック部材41−1で矯正され、ケース23とロータ24とが正規の相対位置となって時点で、第2ロック部材41−2がロック溝40に嵌入整合(図9(d)参照)し、ケース23とロータ24とが確実にロックされる。
Next, the operation will be described.
FIG. 9 is an explanatory view of the locking operation of the valve timing adjusting apparatus according to Embodiment 4 of the present invention. At the time of relative rotation between the case (first rotating body) 23 and the rotor (second rotating body) 24, the oil pressure acting on the first lock member 41-1 and the second lock member 41-2 is a predetermined value or less. The first locking member 41-1 and the second locking member 41-2 are moved toward the rotation center of the
以上説明した実施の形態4によれば、ロック溝40に対する第1ロック部材41−1の係合部位41−1aを断面V字形状に形成し、且つ、第2ロック部材41−2の係合部位41−2aを断面U字形状に形成したことにより、ケース23とロータ24の相対回転拘束に際して両者の相対位置に多少の位置ずれが生じた場合でも、その位置ずれを第1ロック部材41−1の係合部位41−1aで矯正でき、その矯正後に第2ロック部材41−2がロック溝40に嵌入整合することにより、ケース23とロータ24のロックを確実に行うことができ、そのロック性能の向上が図れるという効果がある。
According to the fourth embodiment described above, the engagement portion 41-1a of the first lock member 41-1 with respect to the
実施の形態5.
図10はこの発明の実施の形態5によるロック機構の分解斜視図であり、図7と同一または相当部分には同一符号を付して説明する。この実施の形態5では、上記実施の形態4によるバネ受け部材42A,42Bに、ケース23の空洞部33に対する嵌合頭部42Cを一体形成し、この嵌合頭部42Cを前記空洞部33の内壁面に整合させるようにしたものであり、第1,第2ロック部材41−1,41−2のその他の構成は上記実施の形態4と同一である。
10 is an exploded perspective view of a lock mechanism according to
この実施の形態5によれば、ケース23の対する第1,第2ロック部材41−1,41−2の組付け時にバネ受け部材42A,42Bの頭部42Cが空洞部33の内壁面に整合することにより、第1,第2ロック部材41−1,41−2とスプリング42−1,42−2およぶバネ受け部材42A,42B等のロック部品の組付性が向上するという効果がある。
According to the fifth embodiment, the
21 第1回転体、23 ケース、23a シュー、24 ロータ(第2回転体)、34 係合溝、36,37 周方向油路(油路)、38,39 シール溝、40 ロック溝、41 板状ロック部材、41−1 第1ロック部材、41−2 第2ロック部材、41b,41−1a,41−2a 係合部位、41c,41d 受圧面部、42,42−1,42−2 スプリング(付勢手段)、43,44 チップシール(シール部材)、51 オイルポンプ(油圧供給手段)。 21 1st rotator, 23 case, 23a shoe, 24 rotor (2nd rotator), 34 engagement groove, 36, 37 circumferential oil passage (oil passage), 38, 39 seal groove, 40 lock groove, 41 plate Shaped locking member, 41-1 first locking member, 41-2 second locking member, 41b, 41-1a, 41-2a engagement site, 41c, 41d pressure receiving surface, 42, 42-1 and 42-2 spring ( Urging means), 43, 44 Tip seal (seal member), 51 Oil pump (hydraulic supply means).
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