JP4105982B2 - 電磁調理器用汚れ防止マット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は電磁調理器用汚れ防止マット、特に加熱すべき鍋の底面の汚れを電磁調理器のトッププレートに付着させない電磁調理器用汚れ防止マットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10は通常の電磁調理器を組み込んだ調理用加熱装置の概略形状を示した平面図であり、図11は図10で示したXI−XIラインの断面図であって、電磁調理器の構成を模式的に示した図である。
【0003】
これらの図を参照して、調理用加熱装置61のトッププレート17には、手前の左右に電磁調理器13a,電磁調理器13bが設置されている。又、トッププレート17の後方には、ニクロム線がトッププレート17の下面に組み込まれた発熱線加熱器63が設置されている。更にトッププレート17の奥側には吸・排気パネル65が配置されている。
【0004】
図においては電磁調理器13bに対して加熱すべき鍋19が配置された状態が示されている。そこで図11を参照して、電磁調理器の概略構造及びその加熱原理について簡単に説明する。
【0005】
トッププレート17の下方には電磁調理器13bを構成する磁力発生コイル14が配置されている。この磁力発生コイル14に図示しないスイッチをオンにすることによって電流が流れると、磁力発生コイル14の周りに二点鎖線で示されているような磁力線15が発生する。この磁力線15はトッププレート17を貫通し、更にトッププレート17上に載置されている鍋19の底をも貫通してループ状に形成されることになる。鍋19は所定の導電性を有する材料によって構成されているため、この磁力線15の発生に伴ってその鍋底にうず電流16が発生する。このようにして発生したうず電流16が鍋19の鍋底の電気抵抗によって熱に代わり、鍋底の温度が上昇することになる。これによって鍋19内に収納された料理物が火を介することなく加熱されることになる。
【0006】
磁力発生コイル14の通電を停止すると磁力線15は消滅し、これによって鍋19の鍋底に発生していたうず電流16も消滅する。その結果、鍋19の鍋底の温度は降下し、加熱状態が終了することになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の電磁調理器では、鍋が電磁調理器のトッププレート上に置かれた状態で使用されるので、鍋の底の汚れが電磁調理器のトッププレート上に付着しやすい。又、隣接する電磁調理器の使用による料理物等のハネが、使用していない電磁調理器のトッププレートに付着することもある。この状態で加熱されると、トッププレートに付着した汚れは熱によって固着化されてしまい、これを取り除くには多大な労力を要し、又放置しておくと電磁調理器の美観上も好ましいものではない。
【0008】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、鍋底の汚れ等をレンジ調理器のトッププレートに付着させずに鍋を加熱することを可能とする電磁調理器用汚れ防止マットを提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、電磁調理器のトッププレートと電磁調理器によって加熱される鍋の底面との間に挟んで使用される電磁調理器用汚れ防止マットであって、磁力線の透過性を有する平板形状の無機質の素材と、素材の下面に部分的に取り付けられ、磁力線の透過性を有する耐熱ゴムとからなり、素材と耐熱ゴムとからなる全体厚さを、4.5mm以下とし、素材は円板状の強化ガラスよりなり、耐熱ゴムはシリコンゴムとしたものである。
【0029】
このように構成すると、使用の際、鍋の底面が直接電磁調理器のトッププレートに接することなく加熱される。又、鍋を載置していないときの電磁調理器のトッププレートを透視できると共に、設置時のトッププレートに対する滑りが防止されるため、安定した防滑性能が発揮される。
【0032】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、強化ガラスの上面は、細かな凹凸面となる型付加工が施されるものである。
【0033】
このように構成すると、使用の際、強化ガラスの上面に液体が付着した場合でも、その上に載置される鍋が滑り易くなることはない。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、鍋の底面が直接電磁調理器のトッププレートに接することなく加熱されるため、鍋の底面の汚れ等による電磁調理器のトッププレートの汚れを効率的に防止することができる。又、汚れ防止マットによる断熱効果によってトッププレートの温度上昇を抑えることが可能となるので、汚れの加熱による定着度合を低めることが可能となる。更に、鍋を載置していないときの電磁調理器のトッププレートを透視できると共に、設置時のトッププレートに対する滑りが防止される。そのため、使用していない電磁調理器のトッププレートの上に載置した場合でも電磁調理器の美感を損なうことがない。
【0051】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、強化ガラスの上面に液体が付着した場合でも、その上に載置される鍋が滑り易くなることはないので、使用時の信頼性が向上する。
【0055】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の第1の実施の形態による電磁調理器用汚れ防止マットの使用状態を示した図であって、従来例で示した図11に対応した図であり、図2は図1で示したII−IIラインから見た図である。
【0056】
これらの図を参照して、その下方に電磁調理器13が組み込まれているトッププレート17の上面と加熱すべき鍋19の底面との間に汚れ防止マット21が挟まれている。汚れ防止マット21は磁力線の透過性を有する無機質の素材より構成されているとともに、鍋19の底面形状に対応した平板形状であって、その厚さが4.6mm以下に形成されている。具体的には汚れ防止マット21はその外周縁が円形状を有するとともに、その中央部に開口22が形成されたドーナツ形状を有している。尚、汚れ防止マット21の素材の具体的な種類やその厚さの根拠等については後述する。
【0057】
図1に戻って、このようにしてトッププレート17上に汚れ防止マット21を介して鍋19を載置した状態で、図示しないスイッチを入れると磁力発生コイル14に電流が流れ、それらの周りに二点鎖線で示す磁力線15が発生する。磁力線15は、汚れ防止マット21の磁力線の透過性とともにその中央部の開口22の存在によって鍋19の底面を貫通し、従来例と同様のループ形状を生じる。これによって鍋19の鍋底にはうず電流16が発生し、従来例と同様に鍋底の電気抵抗によって熱に変わり、鍋19の鍋底の温度が上昇する。そして、従来例と同様に鍋19内に収納された料理物等を加熱することが可能となる。
【0058】
このようにして鍋19は電磁調理器13によって加熱されるが、汚れ防止マット21の介在で鍋19の底面はトッププレート17の上面に直接接することはない。従って、鍋19の底面の汚れ等はトッププレート17の上面に付着する虞はなく、従来例のようにその汚れがトッププレート17の上面において加熱によって固着化される虞はない。
【0059】
鍋19の加熱が終了すると鍋19とともに汚れ防止マット21を移動することができるため、トッププレート17の上面は汚れることなく常に清浄状態に保つことが容易となる。
【0060】
図3はこの発明の第1の実施の形態による電磁調理器用汚れ防止マットの形状等を決定するために行った実験の概略構成を示した図である。
【0061】
図を参照して、実験に際しては、その中に水25を収容した鍋19を吊り下げ手段27a,吊り下げ手段27bで吊り下げた状態で保持されるように構成されている。この吊り下げ手段27a,吊り下げ手段27bを調整することによって、鍋19の底面と電磁調理器のトッププレート17の上面との距離Hを所望の値に調整することを可能としている。トッププレート17の下方には磁力発生コイル14が配置されており、スイッチ24のオン・オフによって磁力発生コイル14に流れる電流を制御している。
【0062】
図4は図3において示した実験結果の一例を示した図である。
【0063】
図を参照して、この実験の一例においては、鍋19は外径が165mmでその鍋底は、内層側から0.6mmの18−8ステンレス、4mmのアルミニウム及び0.6mmの18クロムステンレスからなる3層の張り合わせ構造となっている。又、鍋19に収容される水25はその水温が21〜23℃であり、その容量は1リットルとしている。尚、使用した電磁調理器は、その消費電力が2,000W(電圧200V)のものを使用した。
【0064】
このような条件の下で実験した結果が図4に示されている。すなわち、横軸には鍋19の底面とトッププレート17の上面との距離H(mm)が示され、一方縦軸には、スイッチ24をオンした後鍋19内の水25が沸騰するまでの時間T(秒)が示されている。尚、距離Hが0mmの時は、通常の使用状態と同様に鍋19を直接トッププレート17の上面に載置した状態を示しており、沸騰に要する時間は305秒である。その他の条件としては、距離Hが2mm,4mm,6mm及び8mmとした状態での各々の水25が沸騰するまでの時間が測定されている。
【0065】
図4の実験結果から明らかなように、距離Hが4mmまでの状態においては水25が沸騰するまでに要する時間(315秒)は、通常使用状態(H=0)とほとんど変わらない。しかし距離Hが6mm以上となると水25が沸騰に要する時間は急激に増加することが判明する。言い換えれば、鍋19は必ずしもトッププレート17の上面に直接載置していなくても、一定の距離までにその鍋底が位置するようにして使用すれば、電磁調理器の機能は基本的に損なわれず所望の加熱効果を得ることができると言える。
【0066】
図5は図3で示した実験において他の実験結果の例を示した図である。
【0067】
この実験においては、使用した鍋19はその外径が120mmであり、その鍋底は、内層側から18−10ステンレス、チタン入りカーボンスチール及び18−10ステンレスからなる総厚みが1.2mmの3層の張り合わせ構造となっている。この実験結果からも明らかなように、鍋19の底面とトッププレート17の上面との距離が4mmまでであれば、水25が沸騰に要する時間は通常の使用状態とほとんど変わらず、それ以上離れると沸騰に要する時間が急激に増加することが判明する。
【0068】
以上の実験結果から鍋19の鍋底とトッププレート17の上面との距離Hが4〜5mm以下となるように鍋19を使用すれば、通常の使用状態の電磁調理器の加熱機能を大きく損なうことなく使用できることが判明する。但し現実的な使用の観点では、鍋19を吊り下げ手段27a,吊り下げ手段27bによって吊り下げることは使用状態の安定性の観点からも好ましいものではない。
【0069】
そこで、鍋19の鍋底とトッププレート17の上面との間に磁力発生コイル14によって発生する磁力線の透過を阻止しない材質のマットを挟むことによって上記の実験結果を裏付けるように更に実験を行った。まず、挟み込むマットとして金属製のものを用いた。尚、この実験において用いた電磁調理器及び鍋は図4で示した実験結果に用いたものと同一のものを用いている。又その鍋に収容する水の条件も同一である。
【0070】
このようにして得られた実験結果を表したのが以下の表である。
【0071】
【表1】
上記の表に示した実験結果から明らかなように、金属製のマットにあっては、いずれの材質にあっても通常の電磁調理器の使用状態と同様の加熱効果を得ることができなかった。そこで次に磁力線の透過性を有し且つ無機質な材料を選定して同様の実験を行なった。この実験に用いた電磁調理器及び鍋やその内部に収容する水の条件等は先の実験のものと同一である。
【0072】
この実験結果の内容を示したのが以下の表である。
【0073】
【表2】
上記の実験結果から明らかなように、汚れ防止マットとして使用する形状が2.5mmの厚さ以下であれば、その形状が矩形平板形状であってもドーナツ形平板形状であっても、沸騰に要する時間は図4で示した実験結果によるものとほぼ変わらないことが判明する。従って、これらの範囲における無機質のマットを、汚れ防止マットとして鍋19の鍋底とトッププレート17との間に挟んで使用することは実用上問題ないことが予想される。一方、マットの厚さが5.0mmとなってしまうと、その形状に関わらず沸騰に要する時間がかなり長くなることが判明する。これらの中間的な値、すなわちその厚さが4.6mmである陶器製のマットにあっては、沸騰に要する時間が366秒となっている。この値は通常の使用状態によるものに比べると若干長いが、実用上は問題がない範囲と思われる。尚、上記の実験において、2.5mm厚のドーナツ形平板を水に濡らした状態でも加熱したが、沸騰に要する時間は322秒であった。これによって汚れ防止マットに対する水の濡れ状態は、電磁調理器の加熱機能に対してあまり影響がないことが判明した。
【0074】
以上の実験結果から磁力線の透過性を有する無機質の材料の板形状のマットであれば、その厚さを4.6mm以下の範囲に形成すると、電磁調理器の加熱機能を大きく損なうことはなく実用上問題ないことが判明した。
【0075】
尚、その形状は矩形平板形状でも良く、又中央部に開口が形成されているドーナツ型形状でも良いことも判明した。その大きさは基本的には使用する鍋底の形状に対応したものであれば良く、鍋の側壁や鍋底からの液体の落下によるトッププレートの汚れ防止の観点からは、鍋底の外形より若干大きな形状とすることが好ましい。
【0076】
図6はこの発明の第2の実施の形態による電磁調理器用汚れ防止マットの外観形状を示した平面図である。
【0077】
図を参照して、汚れ防止マット21は円形ドーナツ形状を有しており、4つの分割体29a〜分割体29dの各々の端部を相互に連結することによって構成されている。このように分割体によって汚れ防止マット21を構成するようにすれば、同一形状の小さな分割体を製造すれば良いため汚れ防止マット21の製造コストが低減する。尚、汚れ防止マット21の外周の半径Aは110mmとなっており、中央部に形成された開口22の半径Bは60.5mmとなっている。尚、汚れ防止マット21を構成する材料は、先の表2で示したような磁力線の透過性を有し且つ無機質な材料によって構成すれば良い。
【0078】
図7はこの発明の第3の実施の形態による電磁調理器用汚れ防止マットの外観形状を示した平面図である。
【0079】
図を参照して、汚れ防止マット21はコーナー部が曲線で形成された四角形ドーナツ形状を有している。そして汚れ防止マット21は、先の第2の実施の形態と同様に4つの分割体29a〜分割体29dの各々をその端部で相互に連結することによって構成されている。これによって汚れ防止マット21の製造コストを低減している。又、汚れ防止マット21に用いる材料は、同様に表2で示されたような磁力線の透過性を有し且つ無機質な材料より構成すればよい。
【0080】
寸法的には、汚れ防止マット21の外周の1辺Cは、176mmであり、その中央部に形成される開口22の1辺Dは109mmである。又、外周のコーナー部の曲線を構成する曲率Eは60.5mmであり、開口22のコーナー部を構成する曲線の曲率Fは60.5mmとなっている。
【0081】
尚、上記の各実施の形態では、汚れ防止マットは四角形形状又は円形形状やこれらの中央部に開口が形成されたドーナツ形状としているが、多角形形状やこれのドーナツ形状でも良く、或いは、中央から外周へ放射状に伸びるような形状のようなものでも良い。
【0082】
又、上記の各実施の形態では、汚れ防止マットの開口は中央部のみ形成されたドーナツ形状のものとしているが、複数の小さな開口を矩形平板状のものやドーナツ形平板状のものに形成しても良い。
【0083】
更に、上記の各実施の形態では、汚れ防止マットの板厚を一定としているが、板厚を変化させるように構成しても良い。この場合、最大厚さを4.6mm以下とすれば良い。
【0084】
次に、汚れ防止マットとして強化ガラスを主体としたもので構成して、上記と同様の実験を行った。強化ガラスは磁力線の透過性を有し且つ無機質な材料である。そして、この実験に用いた電磁調理器及び鍋やその内部に収容する水の条件等は図4でその結果を示した実験のものと同一である。
【0085】
尚、強化ガラスの形状は外径200mmの円板形状としており、その底面に使用する場合のシリコンゴムは部分的に強化ガラスに貼りつけられている。シリコンゴムは、磁力線の透過性、耐熱性及び防滑性を有する素材である。
【0086】
この実験結果の内容を示したのが以下の表である。
【0087】
【表3】
上記の実験結果から明らかなように、汚れ防止マットとして使用する場合の全体厚さが4.5mm以下であれば、沸騰に要する時間は図4で示した実験結果によるものとほぼ変わらないことが判明する。一方、全体厚さが5.0mmとなってしまうと、沸騰に要する時間がかなり長くなることが判明した。従って、耐熱強化ガラスを用いた場合では、その全体厚さを4.5mm以下とすると実用上の問題がないことになる。
【0088】
図8はこの発明の第4の実施の形態による電磁調理器用汚れ防止マットの外観形状を示した平面図である。
【0089】
図を参照して、汚れ防止マット21は、外径が200mmでその厚さが3mmの円板状の強化ガラス板31と、その下面に貼り付けられた一辺が20mmでその厚さが0.5mmの4角形シート状の3枚のシリコンゴムシート32とから構成されている。又、強化ガラス板31の上面は細かな凹凸面となる、例えば絹目型付加工が施されている。
【0090】
使用時には、図9に示されているようにシリコンゴムシート32をトッププレート17の上面になるようにセットする。これによって、シリコンゴムシート32の防滑性能が発揮されるので、汚れ防止マット21の使用状態が安定する。又、強化ガラス板31の上面は型付き加工がされているので、水等の液体が付着した状態でその上に鍋を載置した場合であっても、鍋底が滑る虞がない。
【0091】
尚、シリコンゴムシート32を付けずに強化ガラス板31の両面に型付加工を施して直接トッププレート17に載置しても、ある程度の滑り防止効果を発揮することができる。又、シリコンゴムシート32の代わりに強化ガラス板31の下面に耐熱印刷を施して、これを滑り止めとして用いることも可能である。
【0092】
図12は、この発明の第5の実施の形態による電磁調理器用汚れ防止マットの使用状態を示した概略断面図であり、図13は図12で示したXIII−XIIIラインから見た図である。
【0093】
これらの図を参照して、汚れ防止マット21自体の形状は先の第1の実施の形態によるものと同一であるが、その中央部に形成された開口22内に熱伝達板となる金属板39が設けられている点が異なっている。金属板39は銅やアルミニウム等の熱伝導率の高い材料により構成されており、その外径は1〜3cmでその厚さは汚れ防止マット21の厚さと略同一に設定されている。したがって、鍋19を汚れ防止マット21の上に載置すると、鍋底は金属板39の上面にも接することになる。
【0094】
又、金属板39の外周と汚れ防止マット21の開口22との間にはいくらかのスペースが設けられているが、これは電磁調理器13の使用時に鍋19の温度が上昇した場合の、金属板39の熱膨張率と汚れ防止マット21の熱膨張率との相違を考慮したものである
。すなわち、熱膨張率の大きな金属板39が膨張することによる汚れ防止マット21の割れを防止するためである。
【0095】
尚、金属板39は上述のようにその外径は小さいため、図のように磁力線発生コイル14によって生成される磁力線の形成を阻害する虞は少ない。そして、電磁調理器13のトッププレート17の中央部下面には、異常加熱防止用の温度センサー37が取り付けられている。すなわち、鍋19が空焚き状態となると、鍋19の底は温度が異常に上昇するが、これをトッププレート17を介して温度センサー37で検知して磁力線発生コイル14への電流の供給を遮断するものである。
【0096】
しかし、先の実施の形態の各々にあっては、金属板39に比べて熱伝導率の低い汚れ防止マットで鍋底の全面を支持していたり、その中央部に開口が形成されているものあっては開口内の空気層を介して鍋底がトッププレートの上面に面したりしている。したがって、鍋底の温度の上昇がトッププレートに正確に伝わりにくくなる。その結果、トッププレート下面等に設置されている温度センサーの検知精度が低下する可能性がある。
【0097】
そこで、この実施の形態では、汚れ防止マット21を使用した状態であっても、金属板39を介して鍋19の鍋底の温度上昇が正確に温度センサー37に伝達されることが可能となる。すなわち、汚れ防止マット21によってトッププレート17の上面の汚れを防止し、金属板39によって温度センサー37の検知精度を低下する虞の少ない電磁調理器用汚れ防止マットとなる。尚、この実施の形態にあっては、汚れ防止マット21は第1の実施の形態によるものと同一形状をしているが、中央部に開口が設けられたものであれば第2の実施の形態や第3の実施の形態によるものであっても良いのは言うまでもない。
【0098】
尚、上記の各実施の形態では、汚れ防止マットの素材として表2又は表3に示したものを用いているが、これらの素材に加えて、セラミック、磁器、耐熱ガラス、耐熱樹脂、結晶化ガラス、編み込まれた炭素繊維、編み込まれたガラス繊維等も同様に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態による電磁調理器用汚れ防止マットの使用状態を示した概略断面図である。
【図2】図1で示したII−IIラインから見た図である。
【図3】図1で示した汚れ防止マットの形状等を決定するために行った実験内容の概略構成を示した図である。
【図4】図3で示した実験による実験結果の一例を示した図である。
【図5】図3で示した実験による実験結果の他の例を示した図である。
【図6】この発明の第2の実施の形態による電磁調理器用汚れ防止マットの概略形状を示した平面図である。
【図7】この発明の第3の実施の形態による電磁調理器用汚れ防止マットの概略形状を示した平面図である。
【図8】この発明の第4の実施の形態による電磁調理器用汚れ防止マットの概略形状を示した平面図である。
【図9】図8で示したIX−IXラインの拡大断面図である。
【図10】電磁調理器を組み込んだ一般の調理用加熱装置の外観形状を示した平面図である。
【図11】図10で示したXI−XIラインに対応した図であって、電磁調理器の作動原理を模式的に示した断面図である。
【図12】この発明の第5の実施の形態による電磁調理器用汚れ防止マットの概略形状を示した平面図である。
【図13】図12で示したXIII−XIIIラインから見た図である。
【符号の説明】
13…電磁調理器
17…トッププレート
19…鍋
21…汚れ防止マット
22…開口
29…分割体
31…強化ガラス
39…金属板
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
Claims (2)
- 電磁調理器のトッププレートと前記電磁調理器によって加熱される鍋の底面との間に挟んで使用される電磁調理器用汚れ防止マットであって、
磁力線の透過性を有する平板形状の無機質の素材と、
前記素材の下面に部分的に取り付けられ、磁力線の透過性を有する耐熱ゴムとからなり、
前記素材と前記耐熱ゴムとからなる全体厚さが、4.5mm以下であり、前記素材は円板状の強化ガラスよりなり、前記耐熱ゴムはシリコンゴムよりなる、電磁調理器用汚れ防止マット。 - 前記強化ガラスの上面は、細かな凹凸面となる型付加工が施される、請求項1記載の電磁調理器用汚れ防止マット。
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