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JP4108697B2 - コントロール弁操作装置 - Google Patents
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Description

本発明は、コントロール弁操作装置に関し、特に、船舶用デッキクレーン等のように油圧モータで生成される駆動力で吊荷の巻上げ巻下げ、ジブの旋回あるいは俯仰を行うクレーン装置等に好適に用いられるものに関する。
従来のクレーン装置は、運転員が操作レバーを傾動操作してコントロール弁の流路が切り換えられることで、二方向に回転可能な油圧モータへ供給される圧油の経路が制御され、吊荷の巻上げやジブの旋回及び俯仰が行われる(例えば、特許文献1参照)。特に、船舶用デッキクレーンは船が立ち寄る港の規則等により、運転員が操作レバーから手を離すと自動的に操作レバーが中立位置(油圧モータを停止させる位置)に復帰する構造が求められることがある。
操作レバーを自動的に中立位置に復帰させるものとしては、スプリングバック式や電気制御式や油圧制御式などの各種手段がある。スプリングバック式は、操作レバーの回転軸にコイルバネが取り付けられ、該コイルバネにより発生する反力で機械的に操作レバーが中立位置に復帰される方式である。電気制御式は、ポテンショメータにより検出される操作レバーの角度に応じてトルクモータにより前記コントロール弁が制御されると共に、該トルクモータで発生するトルクにより電気的に操作レバーを中立位置に復帰させる方式である。油圧制御式は、油圧サーボを用いて操作レバーを中立位置に復帰させる方式である。
これら各方式のうち、電気制御式や油圧制御式は、既存の船舶に適用しようとすれば改造工事が大掛かりとなり高価となるため、簡素な構成で安価なスプリングバック式を採用するのが現実的である。スプリングバック式を用いたクレーン装置の一般的な構成は、コントロール弁のケーシングに上下スライド可能に内挿されたスプールが操作レバーにプッシュプルケーブルを介して連結され、操作レバーを傾動させる動力が該プッシュブルケーブルを介してスプールに伝達されることで、スプールが上下動して圧油の供給経路が制御される。そして、運転員が操作レバーから手を離すと、操作レバーを付勢するコイルバネの反力で操作レバーが中立位置に復帰するのに連動してスプールが中立位置に復帰され、油圧モータへの圧油の供給が停止される。
特開昭61−86387号公報
しかしながら、スプールを降下させるように操作レバーを動かした後は、スプールを自重に抗して上昇させて中立位置に復帰させねばならないため、反力の大きなコイルバネを取り付けて復帰力を高める必要が生じる。そうすると、運転員が操作レバーを傾動させる際に、コイルバネの反力に打ち勝つだけの大きな操作力が必要となるため、レバー操作が重くなり操作性が損なわれることとなる。
従って、本発明は、操作レバーを傾動させる際に要する操作力を増大させずに中立位置に自動復帰させる構造を提供することを目的としている。
本発明は上述のような事情に鑑みてなされたものであり、本発明に係るコントロール弁操作装置は、操作レバーの動作に連動してコントロール弁の流路が切り換えられるコントロール弁操作装置において、前記コントロール弁は、複数のポートを有するケーシングと、該ケーシングに上下スライド可能に内挿されたスプールと、該スプールを上下動させて前記各ポートの開閉制御を行う切換軸とを備え、前記操作レバーには前記スプールが中立位置に復帰するよう力を加えるバネが設けられていると共に、前記切換軸には前記スプールの自重に抗するカウンタウェイトが設けられており、前記カウンタウェイトの重心と前記切換軸の軸心とを結ぶ線と、前記切換軸の軸心を通る水平線とがなす傾斜角は、前記スプールが上位置あるいは中立位置にある時よりも下位置にある時の方が小さくなるよう設定されていることを特徴とする。
このようにすると、スプールを上下動させる切換軸にスプールの自重に抗するカウンタウェイトが設けられているので、操作レバーを傾動させてスプールを中立位置に上昇させる際の負荷が軽減される。したがって、操作レバーを中立位置に自動復帰させるように付勢するバネは反力の小さいもので足りることになり、運転員が操作レバーを傾動させる際に要する操作力が低減されて操作性が向上する。なお、前記バネはコイルバネの他にも機械的に付勢力を発揮するものを含む概念である。
また、カウンタウェイトの重力により切換軸に発生するトルクは、スプールが下位置にある状態の方が上位置あるいは中立位置にある状態よりも大きくなる。即ち、該トルクは、切換軸の軸心からカウンタウェイトの重心までの水平距離と、カウンタウェイトの重力との積で決まるが、該傾斜角が小さいと該水平距離が大きくなるために該トルクが大きくなる。したがって、下位置にあるスプールを中立位置へと上昇させる際に要する操作レバーの操作力を効果的に低減することができる。
前記カウンタウェイトの重心は、前記スプールが最下点にある状態において前記切換軸に対して略水平方向の位に配置されるように設定されてもよい。
このようにすると、カウンタウェイトの重心が切換軸に対して略水平方向の側方にある状態では前記傾斜角がなくなり、切換軸の軸心からカウンタウェイトの重心までの水平距離が最大となってトルクが最大となるので、中立位置に復帰させるのに要する力が最大である最下点にあるスプールを少ない力で上昇させることができる。
前記カウンタウェイトはアームを介して前記切換軸に接続されており、前記アームは屈曲形状からなってもよい。
このようにすると、アームが屈曲されているので、切換軸との接続側となるアームの一端側はカウンタウェイトの配置に関わらず中立位置において水平とすることができ、切換軸に対する取付角度を高精度に保って固定しやすくなる。
前記操作レバーが操縦席のある手前側に傾倒されると前記スプールが上昇する一方、前記操作レバーが反対側に傾倒されると前記スプールが降下する構成となってもよい。
このようにすると、大きな操作力を要するスプールの上昇時に、操作レバーは引き動作となるようにしているので、運転員は力を入れやすくなり操作効率が良くなる。即ち、運転員が操作レバーを体から遠ざかるように押す動作は、例えば操縦席に座った状態では力が入れにくくなるが、操作レバーを体に近づける動作は操縦席に座ったままでも力を込めやすく、操作性が向上する。
前記ケーシングの前記スプールより上方及び下方の壁面に、それぞれ上部ドレンポート及び下部ドレンポートが設けられ、それぞれ排出管を介して油タンクに接続されてもよい。
このようにすると、スプールが上方にスライドする際にスプールより上方にある圧油がストローク分だけ上部ドレンポートより油タンクに戻される一方、スプールが下方にスライドする際にはスプールより下方にある圧油がストローク分だけ下部ドレンポートより油タンクに戻される。その際、油タンクに接続される排出管が上部ドレンポートと下部ドレンポートとの夫々に個別に設けられているので、互いをバイパスラインで接続して一つの排出管で油タンクに接続する場合に比べて、圧油の抵抗を小さくすることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、スプールの自重に抗するカウンタウェイトが設けられているので、操作レバーを傾動させてスプールを下位置から中立位置に上昇させるのに要する負荷が軽減される。したがって、操作レバーを中立位置に自動復帰させるように付勢するバネの反力を大きくする必要がなくなり、運転員が操作レバーを傾動させる際に要する操作力が低減されて操作性が向上する。また、カウンタウェイトの重力により切換軸に発生するトルクは、スプールが下位置にある状態の方が上位置あるいは中立位置にある状態よりも大きくなる。即ち、該トルクは、切換軸の軸心からカウンタウェイトの重心までの水平距離と、カウンタウェイトの重力との積で決まるが、該傾斜角が小さいと該水平距離が大きくなるために該トルクが大きくなる。したがって、下位置にあるスプールを中立位置へと上昇させる際に要する操作レバーの操作力を効果的に低減することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1は第1実施形態に係るコントロール弁操作装置100を含むクレーン装置1の全体図である。クレーン装置1は、船舶のデッキ2に突設された固定ポスト3に回転軸受ユニット4を介してハウス5が立設されている。ハウス5にはジブ6が俯仰可能に取り付けられており、ジブ6の先端に設けたプーリ7にはフックを有するワイヤ8が巻き掛けられている。ワイヤ8の後端側は巻上げ巻下げ用ドラム10に巻き付けられており、ジブ6の先端に接続されたワイヤ9が俯仰用ドラム11に巻き付けられている。
巻上げ巻下げ用ドラム10には、一対のポートを有し二方向に回転可能な巻上げ巻下げ用の油圧モータ12が接続されている。俯仰用ドラム11には、一対のポートを有し二方向に回転可能な俯仰用の油圧モータ13が接続されている。回転軸受ユニット4には、一対のポートを有し二方向に回転可能な旋回用の油圧モータ14が接続されている。ハウス5に設けた各油圧モータ12〜14には、油圧モータ12〜14の各ポートに供給する圧油の経路を切り換えて油圧モータ12〜14の回転方向および速度を制御するコントロール弁15〜17が接続されている。コントロール弁15〜17の各ポートには、油圧ポンプ18〜20と油タンクTが接続されていると共に流路を切り換えるための動力を伝達するプッシュプルケーブル21〜23の一端側が接続されている。該プッシュプルケーブル21〜23の他端側は、ハウス5に付設された運転室60で操縦席72に対向配置された操作スタンド61において操作レバー65(巻上げ巻下げ用のみを図示)が接続された回転軸64より側方に突出した取付片70に連結されている。なお、巻上げ巻下げ用、俯仰用および旋回用の各コントロール弁15〜17や各プッシュプルケーブル21〜23等は互いに同様の構成であるため、以下は、巻上げ巻下げ用のものについて代表して説明する。
図2(a)はクレーン装置1のコントロール弁15を上から見た断面図、(b)は側方から見た断面図である。図2(a)(b)に示すように、コントロール弁15は、ケーシング本体24と下部カバー25と上部カバー26とで構成されたケーシングを有し、ケーシング本体24の内部空間27と下部カバー25の内部空間28と上部カバー26の内部空間29とが連通して構成された内部流路にスプール30が上下スライド可能に内挿されている。スプール30より上方の上部カバー26には、タンクTに連通される排出管73が接続される上部ドレンポート50が設けられている。また、スプール30より下方の下部カバー25には、タンクTに連通される別系統の排出管74が接続される下部ドレンポート51が設けられている。
ケーシング本体24の内部流路27に面する壁面には、上から順に間隔をあけて第1〜第4環状凹部31、33、35、37が凹設されている。第1環状凹部31には、油圧モータ12の正回転用のポートに接続される第1ポート32が連通されている。第2環状凹部33には、油圧ポンプ18の吐出口に接続される第2ポート34が連通されている。第3環状凹部35には、油圧モータ12の逆回転用のポートに接続される第3ポート36が連通されている。第4環状凹部37には、油タンクTに接続される第4ポート38が連通されている。
スプール30の外面には、スプール30が中立位置の状態において第1環状凹部31に対向する第1環状溝部39と、第3環状凹部35に対向する第2環状溝部40とが設けられている。スプール30の内部にはバイパス流路41が上下方向に形成されている。スプール30には、このバイパス流路41と第1環状溝部39とを連通する第1貫通孔42が設けられていると共に、スプール30が中立位置の状態で第4環状凹部37より下方にあるスプール外面とバイパス流路41とを連通する第2貫通孔43が設けられている。
上部カバー26には水平方向の切換軸44が回転自在に貫通配置されており、切換軸44の中間位置にはボール継手48が側方に突設され、このボール継手48がスプール30の上部側面に設けられた凹部49に回転自在に内嵌されている。即ち、切換軸44が回転するのに伴ってスプール30が上下にスライド移動するようになっている。切換軸44と上部カバー26との間には金属ブッシュ45が介装されている。切換軸44の軸方向の両側より上部カバー26に取り付けられた取付材46と切換軸44との間には断面U字状でゴム製のオイルシール47が介装されている。
切換軸44の上部カバー26より突出する一端側には、上方に突出するリンク腕54が接続され、このリンク腕54の上部にプッシュプルケーブル21のケーブルロッド21bの一端がリンク部材55を介して連結されている。進退するケーブルロッド21bを被覆する外筒材21aは、上部カバー26に固定されたケーブル支持材57の保持部57aで位置決め保持されている。一方、切換軸44の上部カバー26より突出する他端側には、屈曲されたアーム52の一端側がボルトで締結固定されており、このアーム52の他端側は略直方体であるカウンタウェイト53の上面にボルトBで固定され、カウンタウェイト53の重力がスプール30の自重に抗するようになっている。ここで、アーム52の切換軸44との接続側となる一端側は中立位置において水平であり、リンク腕55に対して直角方向となっている。
図3はクレーン装置1のカウンタウェイト53の動きを示す説明図である。カウンタウェイト53の重心Gは、スプール30が最下点にある状態において切換軸44の軸心Cに対して略水平方向の側方に位置するように設定されている。即ち、カウンタウェイト53の重心Gと切換軸44の軸心Cとを結ぶ線Aと、切換軸44の軸心Cを通る水平線Hとがなす傾斜角θは、スプール30が上位置あるいは中立位置にある時よりも下位置にある時の方が小さくなるよう設定されている。具体的には、スプール30が最下点の下位置にある時に傾斜角θが約0°となり、中立位置にある時に傾斜角θが約34°となり、最上点の上位置にある時に傾斜角θが約68°となっている。
なお、図2に示すように、「下位置」とは、スプール30がケーシング内を下方に移動して、油圧ポンプ18と連通する第2ポート34が、第2環状凹部33および第1環状溝部39を介して第1ポート32と連通し、油圧モータ12の正回転側のポートに圧油が供給される状態をいう。「上位置」とは、スプール30がケーシング内を上方に移動して、油圧ポンプ18と連通する第2ポート34が、第2環状凹部33および第2環状溝部40を介して第3ポート36と連通し、油圧モータ12の逆回転側のポートに圧油が供給される状態をいう。「中立位置」とは、スプール30が上位置と下位置との間に位置して油圧モータ12に油圧ポンプ18からの圧油が供給されずに停止する状態をいう。
図4(a)はクレーン装置1の操作スタンド61の断面図、(b)は90°異なる方向から見た断面図である。操作スタンド61は、スタンドケース61aの上壁より下方に突設された内筒部61bに軸受部62、63を介して回転自在に支持された回転軸64を有している。この回転軸64に上方に突出する操作レバー65が固定されており、操作レバー65の中間部分には蛇腹状でゴム製の筒状保護材66が内筒部61bの上部開口を覆うように設けられている。回転軸64には運転室60の操縦席72より遠ざかる方向に突出する取付片70が固定されている(図1及び図4(b)参照)。この取付片70の先端には、プッシュプルケーブル21のケーブルロッド21bの他端がリンク部材71を介して接続されている。プッシュプルケーブル21の外筒材21aはナット部等の固定部21cでスタンドケース61aの底壁61cに位置決め固定されている。
回転軸64の一端側では、コイルバネ69を外嵌した筒状体68がスタンドケース61aに固定されている。コイルバネ69の一端はアーム(図示せず)を介して内筒部61bに接続されている一方、コイルバネ69の他端はアーム(図示せず)を介して取付片70に接続されている。このコイルバネ69は、運転員が操作レバー65から手を離すと、プッシュプルケーブル21を介してスプール30およびカウンタウェイト53との間でバランスをとって、スプール30および操作レバー65を中立位置に自動復帰させるように付勢している。
次に、スプール30の位置変化に伴うカウンタウェイト53の作用について図3を参照しながら説明する。カウンタウェイト53により切換軸44に発生するトルクは、切換軸44の軸心Cからカウンタウェイト53の重心Gまでの水平距離と、カウンタウェイト53の重力Mとの積で決定される。
よって、スプール下位置における切換軸44の軸心Cからカウンタウェイト53の重心Gまでの水平距離をL1、カウンタウェイト53の重量をMとすると、スプール下位置におけるトルクTDはL1・Mとなる。また、スプール中立位置における切換軸44の軸心Cからカウンタウェイト53の重心Gまでの水平距離をL2(=L1・cosθ)とすると、スプール中立位置におけるトルクTはL2・Mとなる。また、スプール上位置における切換軸44の軸心Cからカウンタウェイト53の重心Gまでの水平距離をL3(=L1・cos2θ)とすると、スプール上位置におけるトルクTはL3・Mとなる。
即ち、L1>L2>L3であるためT>T>Tの関係が成り立ち、スプール30を下位置から中立位置に復帰させる際のトルクが最も大きくなり、スプール30の自重に抗して中立位置に復帰させるコイルバネ69の反力が小さくても済むようになる。一方、スプール30を上位置から中立位置に復帰させる時は、逆にスプール30の自重を利用するためカウンタウェイト53によるトルクは小さい方が良いが、その際のトルクTは前記のように最も小さいため、中立位置へのスムーズな復帰に貢献する。
以上の説明から明らかなように、コントロール弁15の切換軸44にスプール30の自重に抗するカウンタウェイト53が設けられているので、スプール30の自重がキャンセルされ、操作レバー65を傾動させてスプール30を下位置から中立位置に上昇させる際の負荷が軽減される。したがって、操作レバー65を中立位置に自動復帰させるように付勢するコイルバネ69は反力が小さくて済み、運転員が操作レバー65を傾動させる際に要する操作力を低減させることができる。カウンタウェイト53の重心Gと切換軸44の軸心Cとを結ぶ線Aと、切換軸44の軸心Cを通る水平線Hとがなす傾斜角θは、スプール30が下位置にある時が最も小さくなるよう設定されているので、下位置にあるスプール30を中立位置へと上昇させる際に要する操作レバー65の操作力を効果的に低減することができる。
また、操縦席72に座った運転員が操作レバー65を手前側に傾倒させた時にスプール30が上昇するように、取付片70の突出方向を操縦席70から離反する方向としているので、大きな操作力を要するスプールの上昇時に運転員は力を込めやすくなり操作性が良好となる。さらに、コントロール弁15のスプール30の上方及び下方に、それぞれ上部ドレンポート50及び下部ドレンポート51が設けられ、それぞれ別個の排出管(図示せず)を介して油タンクTに接続されているので、スプール30を上下動させる際の圧油の抵抗を低減することができる。なお、本実施形態では、バネとしてコイルバネ69を用いているが、操作レバー65を力学的に中立位置に付勢するものであれば他の形態のバネであってもよい。また、本実施形態はクレーン装置について説明したが、コントロール弁に内挿されたスプールを操作レバーにより上下動させるものであれば、他の装置に適用してもよい。
次に、第2実施形態について説明する。図5は第2実施形態のカウンタウェイト53の動きを示す説明図である。図5に示すように、第2実施形態ではスプール30が中立位置にある状態で、カウンタウェイト53の重心Gと切換軸44の軸心Cとを結ぶ線が水平線Hと一致するようにアーム80が直線状となっている。
スプール中立位置における切換軸44の軸心Cからカウンタウェイト53の重心Gまでの水平距離をL1、カウンタウェイト53の重量をMとすると、スプール中立位置におけるトルクTはL1・Mとなる。また、スプール下位置における切換軸44の軸心Cからカウンタウェイト53の重心Gまでの水平距離をL2(=L1・cosθ)とすると、スプール下位置におけるトルクTはL2・Mとなる。また、スプール上位置における切換軸44の軸心Cからカウンタウェイト53の重心Gまでの水平距離もL2(=L1・cos2θ)であるので、スプール上位置におけるトルクTはL2・Mとなる。即ち、L1>L2であるためT>T=Tの関係が成り立ち、スプール30が中立位置にある状態におけるトルクが最も大きくなる。なお、他の構成は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
図6は、第1実施形態と第2実施形態を比較したカウンタウェイトによるトルクとスプール位置との関係を示すグラフである。図6に示すように、スプール30の自重に抗するカウンタウェイト53によるトルクが最も必要となる「下位置」におけるトルクTは、第1実施形態の方が第2実施形態よりも大きくなっている。一方、カウンタウェイト53によるトルクが最も不要である「上位置」におけるTは、第1実施形態の方が第2実施形態よりも小さくなっている。
以上のように、本発明に係るコントロール弁操作装置は、操作レバーをバネで中立位置に自動復帰させる構造を採りながらも、操作レバーを傾動させるのに要する操作力を低減することができる優れた効果を有し、例えばクレーン装置等に適用するのに適している。
本発明の第1実施形態に係るコントロール弁操作装置を含むクレーン装置の全体図である。 (a)は図1のコントロール弁操作装置のコントロール弁を上から見た断面図、(b)は側方から見た断面図である。 図1のコントロール弁操作装置のカウンタウェイトの動きを示す説明図である。 (a)は図1のコントロール弁操作装置の操作スタンドの断面図、(b)は90°異なる方向から見た断面図である。 第2実施形態のカウンタウェイトの動きを示す説明図である。 第1実施形態と第2実施形態とを比較したカウンタウェイトによるトルクとスプール位置との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 クレーン装置
12〜14 油圧モータ
15〜17 コントロール弁
18〜20 油圧ポンプ
21〜23 プッシュプルケーブル
24 ケーシング本体
25 下部カバー
26 上部カバー
30 スプール
32、34、36、38 第1〜第4ポート
44 切換軸
45 金属ブッシュ
47 オイルシール
48 ボール継手
50 上部ドレンポート
51 下部ドレンポート
52 アーム
53 カウンタウェイト
57 ケーブル支持材
64 回転軸
65 操作レバー
69 コイルバネ(バネ)
70 取付片
73、74 排出管
100 コントロール弁操作装置
θ 傾斜角

Claims (5)

  1. 操作レバーの動作に連動してコントロール弁の流路が切り換えられるコントロール弁操作装置において、
    前記コントロール弁は、複数のポートを有するケーシングと、該ケーシングに上下スライド可能に内挿されたスプールと、該スプールを上下動させて前記各ポートの開閉制御を行う切換軸とを備え、
    前記操作レバーには前記スプールが中立位置に復帰するよう力を加えるバネが設けられていると共に、前記切換軸には前記スプールの自重に抗するカウンタウェイトが設けられており、
    前記カウンタウェイトの重心と前記切換軸の軸心とを結ぶ線と、前記切換軸の軸心を通る水平線とがなす傾斜角は、前記スプールが上位置あるいは中立位置にある時よりも下位置にある時の方が小さくなるよう設定されていることを特徴とするコントロール弁操作装置。
  2. 前記カウンタウェイトの重心は、前記スプールが最下点にある状態において前記切換軸に対して略水平方向の位に配置されるように設定されている請求項に記載のコントロール弁操作装置。
  3. 前記カウンタウェイトはアームを介して前記切換軸に接続されており、前記アームは屈曲形状からなる請求項1又は2に記載のコントロール弁操作装置。
  4. 前記操作レバーが操縦席のある手前側に傾倒されると前記スプールが上昇する一方、前記操作レバーが反対側に傾倒されると前記スプールが降下する構成となっている請求項1乃至のいずれかに記載のコントロール弁操作装置。
  5. 前記ケーシングの前記スプールより上方及び下方の壁面に、それぞれ上部ドレンポート及び下部ドレンポートが設けられ、それぞれ排出管を介して油タンクに接続されている請求項1乃至のいずれかに記載のコントロール弁操作装置。
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