JP4109729B2 - パーツトラッキング制御方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はパーツトラッキング制御方法及びその装置に係り、さらに詳しくは、同一素材から複数のパーツを板取して次の加工を行う場合に好適なパーツトラッキング制御方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図7に示されるような板金ライン設備101においては、板材パレット103に積載された素材Wを一枚取り装置105により一枚づつ取出してシャーリングマシン107に搬入する。このシャーリングマシン107では素材Wを所定の形状に切断し、パンチプレス、ベンダー、レーザ加工機等の次工程加工機109に搬入して所望の加工を行い、仕分け・集積装置111によりパーツを仕分け・集積する。
【0003】
従って、図8に示されるような素材Wから多数個取りを行う場合には、シャーリングマシン107により切離された各パーツごとに順番に次工程加工機109に搬送されて加工が行われるのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の技術にあっては、板取りを行う一枚の素材Wの中に縦長のパーツ、横長のパーツ、種々の寸法のパーツ等を混在している場合には、板金ライン設備監視員が現在搬送されているパーツがどれであるか、あるいはどういう順番でパーツが搬送されているかを判別することが困難であり、確認することができないという問題がある。
【0005】
また、パンチプレス等の次工程加工機における段取り作業の確認や、ライン末端でのパーツの仕分け作業の確認等に工数がかかるという問題がある。
【0006】
また、オフライン運転時に、図8に示されるような複数パーツを板取りした場合には、素材Wからパーツに切離された後のパーツ加工が困難であるという問題がある。
【0007】
この発明の目的は、以上のような従来の技術に着目してなされたものであり、複雑にネスティングされたパーツの識別標識を確実にすることにより以後の加工や仕分けを確実に行うことのできるようなパーツトラッキング制御方法及びその装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1による発明のパーツトラッキング制御方法は、素材をネスティングして各パーツを縦長パーツ,横長パーツ毎にブロックにグループ化する第1工程と、素材を特定するシート名と、グループ化したブロックを特定するブロックIDと、ブロック位置を示す基準点の座標と、このブロックにおけるパーツを特定するパーツIDと、各パーツの基準点の座標とのパーツ情報を各素材ごとにメモリに記憶する第2工程と、このメモリに記憶されているパーツ情報を輪郭切断加工を行うシート加工プログラム中のパーツ情報と照合する第3工程とを含み、ネスティングにより素材中に縦長パーツと横長パーツが混在している場合に各パーツを識別し、長辺シャー、短辺シャーでパーツ輪郭切断を行いパーツを確定させ、前記パーツの切り離し加工より後の作業を行うことを特徴とするパーツトラッキング制御方法である。
【0009】
請求項2による発明のパーツトラッキング制御装置は、素材をネスティングすると共にネスティングされた各パーツを縦長パーツ,横長パーツ毎にブロックにグループ化するネスティング手段と、前記ネスティング手段で求められた素材を特定するシート名と、グループ化したブロックを特定するブロックIDと、ブロック位置を示す基準点の座標と、このブロックにおけるパーツを特定するためのパーツIDと、各パーツの基準点の座標とのパーツ情報を各素材ごとに記憶するメモリと、このメモリに記憶されている各パーツのパーツ情報と輪郭切断加工用のシート加工プログラム中のパーツ情報とを照合する情報照合手段とを有し、ネスティングにより素材中に縦長パーツと横長パーツが混在している場合に各パーツを識別し、長辺シャー、短辺シャーでパーツ輪郭切断を行いパーツを確定させ、前記パーツの切り離し加工より後の作業を行うパーツトラッキング制御装置である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態の例を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1には、この発明に係るパーツトラッキング制御装置1の内容が示されている。すなわち、上位コントローラ3においては、入力手段5から入力された図形データや、メモリ7に記憶されている各加工機の仕様データ等を用いて、素材上に小パーツのネスティングを行うためのネスティング手段であるネスティングシステム9を有している。このネスティングシステム9は、シート加工スケジュール11、シート加工プログラム13、パーツ加工プログラム15及び板取シートパーツ構成情報17を作成する。
【0012】
ここで、シート加工スケジュール11とは、シャーリングマシン31で使用する加工スケジュール及び次工程加工機19で行われる加工の順序を決定するものである。
【0013】
また、図4を参照するに、シート加工プログラム13とは、例えば図2に示されるような板取りを行う場合にシャーリングマシン31における各パーツの輪郭剪断を行うためのプログラムであり、実際にシャーリングマシン31や次工程加工機19を制御することにより行う加工の順序や内容等を示している。このシート加工プログラム13は、ネスティングシステム9により自動作成されてメモリに記憶される。あるいは、手動で作成して入力するようにしてもよい。
【0014】
また、パーツ加工プログラム15とは前述のシート加工プログラム13と同様のものであり、パンチプレス、ベンダー、レーザ加工機等の次工程加工機19において各パーツの加工を行うためのプログラムである。
【0015】
また、図3を参照するに、板取シートパーツ構成情報17とは、どのシートのどのパーツが何番めに加工されるかを決定するものであリ、素材Wを特定するシートIDやシート名、後述するようにシャーリングの都合のためにグループ化したブロックを特定するブロックIDやブロック位置を示す基準点(図2参照)の座標、このブロックにおけるパーツを特定するためのパーツIDや各パーツの基準点(図2参照)の座標等のパーツ情報が各素材Wごとにまとめられている。
【0016】
この板取シートパーツ構成情報17は、前記ネスティングシステム9により自動作成されてメモリに記憶される。あるいは、手動で作成して入力するようにしてもよい。
【0017】
このようにして作成された加工スケジュール11、シート加工プログラム13、パーツ加工プログラム15及び板取シートパーツ構成情報17を用いて、ライン制御部21がシーケンサ23を介してライン設備25をトラッキング制御(図1中S0)することにより、NC装置27が自動倉庫29、短辺シャー31A、長辺シャー31B、次工程加工機19、搬出・仕分け・集積装置33等の各種加工機を制御して搬入、加工、搬出等を行う。
【0018】
次に、図1及び図5を併せて参照しながら、パーツトラッキング制御方法について説明する。
【0019】
まず、ネスティングシステム9が、加工スケジュール11、シート加工プログラム13、パーツ加工プログラム15、及び板取シートパーツ構成情報17を作成し(図1中S1)、これらは随時ライン制御部21に送られる。
【0020】
上位コントローラ3が、各素材Wに対する加工全般の流れを示す加工スケジュール11及び素材Wを特定するシートIDをシーケンサ23に送ってスケジュール引当てすると(図1及び図5中S2)、シーケンサ23は上位コントローラ3に対してシートIDを示しながらまずシートからパーツを取出すためにシート加工プログラム13(図4参照)のダウンロードを要求する(図1及び図5中S3)。
【0021】
上位コントローラ3はシート加工プログラム13をNC装置27にダウンロードし(図1及び図5中S4)、NC装置27の制御により自動倉庫29から取出された素材Wについて、例えば以下のようなパーツの多数個取り加工を行う。
【0022】
すなわち、図2及び図4を参照するに、まず短辺シャー31AでX軸方向にシャーリングを行う。このとき、端材(図2中ハッチングで示される部分)を除いて、P1をブロック1、P2をブロック2、P3をブロック3、P4〜P6をブロック4とする。
【0023】
次に、長辺シャー31BでY軸方向のシャーリングを行う。ブロック1、ブロック2、ブロック3については端材の切離しのみである。また、ブロック4については、パーツP4、P5、P6に切離すためのシャーリングを行う。
【0024】
これにより、パーツP1、P2、P3、P4、P5、P6の順にシャーリング及び輪郭成形が行われる。
【0025】
このようにして、パーツの切離しが行われると、上位コントローラ3に対してパーツ切離しIDを送る(図1及び図5中S5)ので、上位コントローラ3では情報照合手段であるライン制御部21がシート加工プログラム13中のシートID、ブロック番号、パーツID(P1、P2……)等を、板取シートパーツ構成情報17と照合することによりシート名及びパーツ名を決定する。
【0026】
上位コントローラ3は加工するパーツを特定するためにシーケンサ23にパーツトラッキング情報を伝達し(図1及び図5中S6)、シーケンサ23は上位コントローラ3に対してパーツIDを指示してパーツ加工プログラム15のダウンロードを要求する(図1及び図5中S7)。
【0027】
これを受けて上位コントローラ3は該当するパーツ加工プログラム15をNC装置27にダウンロードして(図1及び図5中S8)、NC装置27が次工程加工機19を制御することによりパーツの加工を行う。加工が完了すると、シーケンサ23からシート・パーツ実績が上位コントローラ3に送られてメモリされる(図1及び図5中S9)。
【0028】
以上の結果から、上位コントローラ3とシーケンサ23やNC装置27との間においてリアルタイムでスケジュール情報、加工プログラム情報、実績情報等の伝達や指令通信を行いながら加工を行い、パーツを切離した後にパーツの識別標識である識別ID及びシート・パーツ名を確定させ、以後、この識別IDによりパーツを確認しながら加工を行うので、ネスティングにより素材W中に縦長パーツと横長パーツが混在している場合のようにパーツ輪郭切断時に2方向の切断を要する複雑な場合でも、以後の加工においてパーツを間違えることがない。
【0029】
また、パーツ名が特定されると、次工程加工機19の段取りや、全加工終了後の仕分けが容易に自動化され、工数が大幅に削減されると共に、間違いもなくなる。
【0030】
なお、この発明は前述の実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行なうことにより、その他の態様で実施し得るものである。すなわち、前述の実施の形態において説明したライン設備25における各種の次工程加工機19の組合わせは一例であり、その他の組合わせにおいても同様に適用できることは言うまでもない。
【0031】
また、前述したような、いわゆるオンライン運転のみならず、以下に示すような上位コントローラ3とは接続することなく、シーケンサ23やNC装置27だけで加工を行うオフライン運転にも適用できる。
【0032】
すなわち、図6を参照するに、オフライン運転では、予め加工すべきスケジュールに対応するシート・パーツ加工プログラム13、15を各加工機に対するNC装置27のメモリに登録しておく。各NC装置27内に登録された加工プログラム13、15のプログラム番号と、シート・パーツIDの識別IDを一致させておくことにより、シーケンサ23でのスケジュール設定後オフライン運転を行うことで上位コントローラ3への各要求指令の代わりに各NC装置27内の加工プログラム13、15を選択することで所望の加工を行うことができる。このように、シーケンサ23にオンライン・オフライン運転モードに合せて加工プログラム参照方法を切換えることにより、オンライン・オフライン運転が選択自在となる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、パーツトラッキングネスティング制御方法では、ネスティングした各パーツを幾つかのブロックにグループ化し、このパーツの識別標識として一旦素材を識別するための素材識別標識やブロックを識別するためのブロック番号を付してメモリしておき、パーツの輪郭切断加工が完了した後に前述の素材識別標識やブロック番号をシート加工プログラム中のパーツ情報と照合して間違いがなければ各パーツに対する識別標識を確定させるので、複雑にネスティングされた場合でも、ネスティングされているパーツの識別標識を誤って記憶することがなくなる。これにより、以後の加工や仕分け等を確実に行うことができる。
【0034】
また、パーツトラッキングネスティング装置では、ネスティング手段が素材をネスティングして各パーツをいくつかのブロックにグループ化して、各パーツに関するパーツ情報をメモリに記憶しておき、情報照合手段がこのパーツ情報とシート加工プログラム中のパーツ情報の内容を照合して、輪郭切断加工が完了した後に各パーツを識別するためのパーツ識別標識を確定させるので、複雑にネスティングされた場合でも、ネスティングされているパーツの識別標識を誤って記憶することがなくなる。これにより、以後の加工や仕分け等を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係るパーツトラッキング制御装置を示すブロック図である。
【図2】 ネスティングの一例を示す説明図である。
【図3】 板取シートパーツ構成情報の内容を示す表である。
【図4】 シート加工プログラムの一例である。
【図5】 オンライン加工の説明図である。
【図6】 オフライン加工の説明図である。
【図7】 従来におけるライン設備の一例である。
【図8】 従来におけるネスティングの一例である。
【符号の説明】
1 パーツトラッキング制御装置
9 ネスティングシステム(ネスティング手段)
11、13、15、17 メモリ
13 シート加工プログラム
21 ライン制御部(情報照合手段)
W 素材
Claims (2)
- 素材をネスティングして各パーツを縦長パーツ,横長パーツ毎にブロックにグループ化する第1工程と、
素材を特定するシート名と、グループ化したブロックを特定するブロックIDと、ブロック位置を示す基準点の座標と、このブロックにおけるパーツを特定するパーツIDと、各パーツの基準点の座標とのパーツ情報を各素材ごとにメモリに記憶する第2工程と、
このメモリに記憶されているパーツ情報を輪郭切断加工を行うシート加工プログラム中のパーツ情報と照合する第3工程とを含み、
ネスティングにより素材中に縦長パーツと横長パーツが混在している場合に各パーツを識別し、長辺シャー、短辺シャーでパーツ輪郭切断を行いパーツを確定させ、前記パーツの切り離し加工より後の作業を行うことを特徴とするパーツトラッキング制御方法。 - 素材をネスティングすると共にネスティングされた各パーツを縦長パーツ,横長パーツ毎にブロックにグループ化するネスティング手段と、
前記ネスティング手段で求められた素材を特定するシート名と、グループ化したブロックを特定するブロックIDと、ブロック位置を示す基準点の座標と、このブロックにおけるパーツを特定するためのパーツIDと、各パーツの基準点の座標とのパーツ情報を各素材ごとに記憶するメモリと、
このメモリに記憶されている各パーツのパーツ情報と輪郭切断加工用のシート加工プログラム中のパーツ情報とを照合する情報照合手段とを有し、
ネスティングにより素材中に縦長パーツと横長パーツが混在している場合に各パーツを識別し、長辺シャー、短辺シャーでパーツ輪郭切断を行いパーツを確定させ、前記パーツの切り離し加工より後の作業を行うことを特徴とするパーツトラッキング制御装置。
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