JP4112938B2 - ポンプ付きゲート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、河川や水路に設置するポンプ付きゲートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、河川や水路において洪水の虞がある場合などに下流側の水が上流側へ逆流するのを防止するとともに、上流側の水を下流側へ排水することにより上流側の増水を押さえる目的でポンプ付きゲートが設置されている。
【0003】
そして、従来のポンプ付きゲートは昇降可能な扉体の所定位置に形成された通路に誘導電動機により回転させられるポンプが配置されていた。
【0004】
ところが、誘導電動機は、起動時において急激に立ち上がることから、起動時から定常運転に至るまでの間に不安定な状態が生じ、更に、ある程度の吐出流量を確保するとなると大型で高出力の誘導電動機が必要となり、ポンプ自体が大型化して扉の重量化により設備全体を大型化する必要があり、高額の設備費が必要である、などの問題点があった。
【0005】
そこで、起動時から定常運転までも円滑で、更に小型で軽量化を図ることができるポンプ付きゲートとして、油圧モータを用いたポンプを扉体に設置したものが、特開平10−31735−7号公報、特願2001−271781号に提示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平10−317357号公報に提示されている油圧ポンプは縦軸型であり、小型化が困難で、場合によっては水路の掘り下げが必要なように浅い水路では使用しにくいという問題点があり、また、流下物によりポンプが破損しやすいという問題もある。
【0007】
また、特願2001−271781号に提示されているポンプ付きゲートは、油圧ポンプが回転軸を扉体の幅方向に沿って配置したものであり、扉体の厚みを薄くすることができない。
【0008】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、河川や水路の幅や深さに囚われずに設置が可能であるばかりか、薄い扉体に設置することが可能であり、流下物によっても損傷しにくいポンプ付きゲートを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は、水路に昇降可能に配置された扉体によりゲートの開閉を行うとともに前記扉体の所定位置に形成した前記水路の流れ方向へ形成した円柱形の通路にモータにより回転する羽根車を用いたポンプが軸線を前記扉体の厚さ方向へ向けて配置されているポンプ付きゲートであって、前記ポンプが、基端に設けられた固定部と前記扉体に形成された通路に嵌挿される円筒ケースとの間に架設された複数の固定部材により前記ケース内の軸心位置に支持されたモータと、前記モータの先端に突出させた回転軸に軸着するとともに前記モータの外周に配置される砲弾形のボスと、前記ボスの外周に立設されて羽根車を構成する複数の羽根とを有していることを特徴とする。
【0010】
また、前記扉体に形成された通路に嵌挿される円筒形のケースの上流側の開口端部が湾曲状に拡開されて吸い込みやすくすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1乃至図3は本発明の好ましい実施の形態の一例を示すものであり、水路1の両岸に形成されたガイド溝2,2に扉体3が昇降可能に配置されているとともに、前記扉体3は、その頂面3aに取り付けられている吊持スピンドル4を介して水路1を跨いで上方に配置される梁5に設けられた昇降手段6に連結されている。
【0013】
前記昇降手段6は油圧モータにより駆動する原動機を岸側に備えており(図示せず)、これを正方向または逆方向に駆動させて前記扉体3を昇降させることによりゲートを開閉する。
【0014】
また、扉体3は所定位置において水路1の流れ方向へ形成した円柱形の通路7に油圧モータ8により回転する羽根車9を用いたポンプ10が軸線を前記扉体3の幅方向に向けて配置されている。
【0015】
更に、詳しく説明すると、前記扉体3に形成された通路7に嵌挿される円筒形のケース11内の軸心位置に、内部に油圧モータ8を収容した砲弾形のカバー12が球面側を前記水路1の上流1a側に平面側を下流1b側に向けた状態でケース11とカバー12との間に架設された複数(本実施の形態では5)の固定部材13により固定されている。
【0016】
即ち、扉体3に形成された通路7に嵌挿される円筒形のケース11内の軸心位置に、油圧モータ8の基端に設けられた円筒ケース状の固定部16がケース11とカバー12との間に架設された複数の固定部材13により固定されており、この固定部材13の先方、つまり、上流1a側に油圧モータ8が支持されているとともにこの油圧モータ8の先方側に突出した回転軸17にボス9aを介して羽根車9が軸着されており、殊に、羽根車9の砲弾形のボス9aが前記油圧モータの外周に配置されている。そのため、ポンプ全体を簡単な構成で短軸に形成することができることから扉体3の厚みを薄くすることができ、全体として更なる軽量化を図ることができる。
【0017】
また、扉体3に形成された通路7に嵌挿される円筒形のケース11の上流1a側の開口端部が湾曲状に拡開して吸い込みやすくしている。
【0018】
尚、図面中、符号14は扉体1に形成された通路7の下流1b側の開口端上部において蝶着されたフラップ弁、符号15は油圧モータ8に連結された送油管である。この送油管15は岸側に備えられた油圧ポンプ(図示せず)に連結されており、特に、中間部分は例えば高圧ゴム管のようにフレキシブルに形成されて扉体3の昇降に追随可能とされている。
【0019】
このように構成される本実施の形態は、ゲートを閉じた状態、即ち扉体3を降下させた状態で自然流下が可能であるが、通常は扉体3を上昇位置としてゲートを開くことにより、水路1の上流1a側の水を下流1b側へと流下させることができ、更に、扉体3の上昇位置を変化させることにより流下量を調整することができる。
【0020】
また、洪水の虞がある場合には扉体3を下降させてゲートを閉じることによりフラップ弁14と協働により下流1b側からの上流1a側への逆流を防止することができる。更に、必要であれば、扉体3に設置した油圧モータ8を起動させてポンプ10により上流1a側の水を下流1b側へと強制的に流下させることができる。このときの水量は油圧モータ8の出力を加減することにより調整できる。
【0021】
従って、本実施の形態は、従来のポンプ付きゲートと同様に洪水を防ぐなどをの作用を奏することができることはいうまでもなく、油圧モータ8を駆動源としているので従来の誘導電動機を用いた場合と異なり、起動から定常運転までの間も円滑で振動などの発生もなく、ポンプ10全体を小型化できることから扉体3の幅内に設置可能で軽量化を図ることもできる。特に、ポンプ10が軸線を扉体3の幅方向に向けて配置したことにより縦軸の油圧ポンプを有する場合に比べてより小型化が可能であるとともに狭い水路幅にも適用可能であり、更に浅い水路でも使用可能であり、流下物によるポンプ10の破損も生じにくくゲートを閉じたままで自然流下させることも可能である。また、油圧ポンプが回転軸を扉体3の幅方向に沿って配置したものに比べて扉体3の厚みを薄くすることができる。
【0022】
【発明の効果】
本発明によると、縦軸型の油圧ポンプを用いたポンプ付きゲートに比べて更にポンプを小型、軽量化することが可能であり、浅い水路であっても水路の掘り下げを要することなしに使用することができ、流下物による影響も少ないばかりか、ゲートを閉じた状態でも自然流下が可能である。
【0023】
また、回転軸を扉体の幅方向に沿って配置した油圧ポンプ式のポンプ付きゲートに比べて扉体の厚みを薄くすることができる。
【0024】
更に、前記ポンプが前記通路の中心軸に沿って固定された油圧モータの外周に羽根車のボスが配置されている場合には、ポンプ全体を更に短軸化することができ、扉体の薄型化をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す正面図。
【図2】 図1の縦断面部分図。
【図3】 図2の拡大部分図。
【符号の説明】
1 水路、3 扉体、7 通路、8 油圧モータ、9 羽根車、9a ボス、10 ポンプ
Claims (2)
- 水路に昇降可能に配置された扉体によりゲートの開閉を行うとともに前記扉体の所定位置に形成した前記水路の流れ方向へ形成した円柱形の通路にモータにより回転する羽根車を用いたポンプが軸線を前記扉体の厚さ方向へ向けて配置されているポンプ付きゲートであって、前記ポンプが、基端に設けられた固定部と前記扉体に形成された通路に嵌挿される円筒ケースとの間に架設された複数の固定部材により前記ケース内の軸心位置に支持されたモータと、前記モータの先端に突出させた回転軸に軸着するとともに前記モータの外周に配置される砲弾形のボスと、前記ボスの外周に立設されて羽根車を構成する複数の羽根とを有していることを特徴とするポンプ付きゲート。
- 前記扉体に形成された通路に嵌挿される円筒形のケースの上流側の開口端部が湾曲状に拡開して吸い込みやすくしていることを特徴とする請求項1記載のポンプ付きゲート。
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