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JP4114329B2 - 印刷物の濃度目標の設定方法、濃度管理方法、濃度目標の設定装置、濃度管理装置、及びそれらを備えたオフセット印刷機 - Google Patents
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印刷物の濃度目標の設定方法、濃度管理方法、濃度目標の設定装置、濃度管理装置、及びそれらを備えたオフセット印刷機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、墨、藍、紅、及び黄の少なくとも4色のインキを用いるオフセット印刷に適用され、印刷物の紙面上の濃度を管理する場合に好適な、印刷物の濃度目標の設定方法、濃度管理方法、濃度目標の設定装置、濃度管理装置、及びそれらを備えたオフセット印刷機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インキキー制御装置は、全色とも印刷を行う前に予測した濃度を目標として制御する場合と、全色とも印刷中に印刷機のオペレータが色合わせを行った結果の濃度を目標として制御する場合が提案されていた。
【0003】
このとき、前者では絵柄の品質を保証できる各色の濃度を印刷する前に予測するのは困難であり、さらに紙により適正な濃度が異なるため、所望の印刷品質を得られないなどの問題があった。
【0004】
また後者では、高い技能を持つオペレータならば迅速に色合わせを完了するが、実際にはこのような高い技能を持つオペレータは少ないため、色合わせを完了するまでに時間と紙が消費され、また印刷品質がオペレータに依存するため、ロット間や一枚の印刷物の面内で濃度のバラツキが発生するといった問題点などがあった。
【0005】
特に墨の色合わせを行うときには、高濃度の墨に対して人間の視覚は感度が低いため、色合わせを完了するまでに時間と紙が消費される傾向が強く、場合によっては墨インキを盛りすぎて墨のシャドー部がつぶること、もしくは墨インキが不足して墨の濃度が低下することにより所望の印刷品質が得られない、例えば墨のシャドー部の階調がなくなる、といった問題があった。
この問題点は、網点面積率が高い墨が多用される、例えば文字や背景が墨のベタで構成される出版物などの品目において多く見られていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記従来の技術の問題点に鑑みてなされたものであり、全色とも、印刷を行う前に予測した各色の濃度目標に基づいて印刷物の濃度管理する場合と、全色とも、印刷途中に人間が(代表例は印刷機のオペレータ)が各色の色合わせを行った結果の濃度を各色の濃度目標としてこれらに基づいて印刷物の濃度管理する場合に、それぞれで発生していた問題点を解消する、新規な、印刷物の濃度目標の設定方法、濃度管理方法、濃度目標の設定装置、濃度管理装置、及びそれらを備えたオフセット印刷機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
まず請求項1に示すように、墨、藍、紅、及び黄の少なくとも4色のインキを用いるオフセット印刷に使用し、印刷物の紙面上の濃度を管理する濃度目標の設定方法において、
墨については、印刷を行う前に予測した濃度を濃度目標として設定し、藍、紅、及び黄の少なくとも3色については、印刷開始後にそれぞれの色合わせを行った結果に基づいて、各色の濃度を各色の濃度目標として設定すること、を特徴とする印刷物の濃度目標の設定方法である。
【0008】
また、請求項2の発明は、各色の前記濃度目標として、各色のベタ部の濃度を用いること、を特徴とする請求項1に記載の印刷物の濃度目標の設定方法である。
【0009】
また請求項3の発明は、請求項1又は2のいずれかに記載の印刷物の濃度目標の設定方法で得られた、各色の濃度目標に基づいて、各色のインキキーを調整すること、を特徴とする印刷物の濃度管理方法である。
【0010】
また請求項4の発明は、墨、藍、紅、及び黄の少なくとも4色のインキを用いるオフセット印刷に使用し、印刷物の紙面上の濃度を管理する濃度目標を設定する印刷物の濃度目標の設定装置において、
印刷を行う前に予測した墨の濃度目標を入力する墨濃度目標入力手段、
藍、紅、及び黄の少なくとも3色について、印刷物の紙面上の藍、紅、及び黄の濃度を測定する測定手段、
該測定手段を用いて得られた少なくとも3色の各色の濃度のデータに基づいた各色の濃度目標を入力する藍紅黄等濃度目標入力手段、以上を備えたことを特徴とする印刷物の濃度目標の設定装置である。
【0011】
また請求項5の発明は、請求項4に記載の印刷物の濃度目標の設定装置、該設定装置で設定された各色の濃度目標に基づいて、各色のインキキーの調整を制御するインキキー調整制御手段、以上を備えたことを特徴とする印刷物の濃度管理装置である。
【0012】
また請求項6の発明は、請求項5に記載の印刷物の濃度管理装置、を備えたことを特徴とするオフセット印刷機である。
【0013】
本発明でいう濃度目標は一定値でもよいし、あるいはある一定の幅をもった目標のいずれでもよい。
【0014】
本発明によれば印刷品質と生産性が向上し、特にこの作用は網点面積率が高い墨が多用される、例えば文字や背景が墨のベタなどで構成される出版物などの品目において顕著に表れる。すなわち、
(あ)墨の色合わせに必要な時間と紙が軽減するため生産性が向上する。
(い)墨の濃度がオペレータに依存しなくなるため、ロット間や一枚の印刷物の面内で墨の濃度のバラツキが見られなくなることから印刷品質が向上する。
(う)適当な墨インキが墨版上に供給されるため、墨インキを盛りすぎて墨のシャドー部がつぶれないこと、もしくは墨インキが不足して墨の濃度が低下しないことから、墨のシャドー部の階調が豊かになり印刷品質が向上する。
(え)墨の色合わせ作業がなくなることから、オペレータは藍、紅、黄の色合わせに集中できるため、藍、紅、黄のバランスがよくなり印刷品質が向上する。
以上のような作用がある。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は任意の値を目標値として紙面上の濃度を制御するインキキー制御装置を設置したBT全判B−B型オフセット輪転機の一部を示す図である。
【0016】
図2は、図1に示すような、墨ユニット11、藍ユニット12、紅ユニット13、黄ユニット14を有することで4色のインキを用いることが可能なオフセット輪転機10に使用する、任意の値を目標値として印刷用紙15上の濃度を、測定用カメラ22を用いて測定し、制御用演算装置21で演算し、ケーブル23を介してインキキーを制御するインキキー制御装置20において、従来から提案されている濃度目標の設定方法と、本発明に係る一実施例の手順を示すものである。
【0017】
図2中、30は従来から提案されている方法の1つであり、31は制御対象の色、32は過去のデータから墨、藍、紅、黄の濃度目標を予測する作業、33はインキキー制御装置へ墨、藍、紅、黄の濃度目標を入力する作業、34はインキキーを用いて墨、藍、紅、黄の制御を開始する作業である。以下、上述の方法を従来法1と称す。
【0018】
図2中、40もまた従来から提案されている方法の1つの方法であり、41は制御対象の色、42は印刷中にオペレータが墨、藍、紅、黄の色合わせを行う作業、43は印刷中にオペレータが墨、藍、紅、黄の色合わせを行った結果、得られた墨、藍、紅、黄の濃度を濃度目標として決定する作業、44はインキキー制御装置へ墨、藍、紅、黄の濃度目標を入力する作業、45はインキキーを用いて墨、藍、紅、黄の制御を開始する作業。
(尚、以下では上述の方法を「従来法2」と称することにする。)
【0019】
図2中50、は本発明を用いた実施手順であり、51は印刷を行う前に過去のデータから濃度目標を予測する色、52は過去のデータから墨の濃度目標を予測する作業、53は制御装置へ墨の濃度目標を入力する作業、54はインキキーを用いて墨の制御を開始する作業、56は印刷中にオペレータが色合わせを行った結果の濃度を濃度目標にして制御する対象の色、57はオペレータが藍、紅、黄の色合わせを行う作業、58は印刷中にオペレータが藍、紅、黄の色合わせを行った結果、得られた藍、紅、黄の濃度を濃度目標として決定する作業、59はインキキー制御装置へ藍、紅、黄の濃度目標を入力する作業、60は藍、紅、黄の制御を開始する作業である。
【0020】
【実施例】
(1)比較例1
ここでは図2の30から34に示す手順で実施した従来の技術の一例とその結果を示す。
実施手順としては、始めに墨、藍、紅、黄31に対して、過去のデータから各色の適正なベタ濃度を予測する作業32を用いて、墨は1.6、藍は1.2、紅は1.2、黄は1.1であることを予測した。次にその値を目標値としてインキキー制御装置へ入力をする作業33行い、印刷開始時から墨、藍、紅、黄の制御を開始するための作業34を行った。
【0021】
この結果、ロット間や印刷物1枚の中の面内で各色の濃度のバラツキがほとんど見られなくなったものの、藍、紅、黄のバランスが悪く、所望の印刷品質が得られなかった。
【0022】
(2)比較例2
ここでは図2の40から45に示す手順で実施した従来の技術の別の一例とその結果を示す。実施手順としては、始めに墨、藍、紅、黄41において、印刷機のオペレータが校正刷りに対する色合わせの作業42を終わらせた後、この結果から得られる墨、藍、紅、黄の濃度を目標濃度として決定する作業43を行った。次にインキキー制御装置へ墨、藍、紅、黄の目標値を入力する作業44を行い、続けて墨、藍、紅、黄の制御を開始する作業46を行った。
【0023】
この結果、藍、紅、黄のバランスの良い印刷物が得られたものの、ロット間や印刷物1枚の中の面内で各色の濃度のバラツキが見られた。このバラツキにより、例えば墨のベタで構成される文字などの濃度が不均一になり、印刷品質が著しく低下したケースも見られた。またオペレータによっては色合わせを完了するまでに必要以上の時間をかけているケースも見られ、その際、オペレータは2000枚以上の印刷用紙を消費していた。
【0024】
(3)実施例1
ここでは図2の50〜59に示す手順で実施した本発明に係わる一実施例とその結果を示す。
実施手順としては、始めに墨51において、印刷を行う前に過去のデータから適切な墨の濃度を予測する作業52を用いて、墨は1.6であることを予測した。
次に制御装置へ墨の目標値を入力する作業53を行い、墨の制御を開始する作業54を行った。藍、紅、黄56に関しては、オペレータが校正刷りに対する藍、紅、黄の色合わせ作業57を終わらせた後、この結果、得られた藍、紅、黄の濃度を目標濃度として決定する作業58を行った。
ここでインキキー制御装置へ藍、紅、黄の目標値を入力する作業59を行い、続けて藍、紅、黄の制御を開始する作業60を行った。
【0025】
ここでは、墨がオペレータに依存しなくなったことから、ロット間や印刷物1枚の中の面内で墨の濃度のバラツキがほとんど見られなくなった。さらに適当な墨インキが墨版上に供給されることから、墨インキを盛りすぎて墨のシャドー部がつぶれることもなく、もしくは墨インキが不足して墨の濃度が低下することもないため、墨のシャドー部の階調が豊かになり、墨のベタで構成される文字や墨のベタの領域内にある白抜きの文字の品質も向上した。
また墨の色合わせの作業がなくなったことから、墨の色合わせに必要な時間と紙が軽減するため生産性が向上し、さらにオペレータは藍、紅、黄の色合わせに集中できたことから、印刷開始後800枚程度で藍、紅、黄のバランスが整うなど、生産性と品質が飛躍的に向上した。
【0026】
【発明の効果】
比較例1では、ロット間や印刷物1枚の中の面内で各色の濃度のバラツキがほとんど見られなくなったものの、藍、紅、黄のバランスが悪く、所望の印刷品質が得られないといった問題があった。
【0027】
比較例2では、藍、紅、黄のバランスの良い印刷物が得られたものの、ロット間や印刷物1枚の中の面内で各色の濃度のバラツキが見られ、このバラツキにより、例えば墨のベタで構成される文字などの濃度が不均一になり、印刷品質が著しく低下したケースも見られた。またオペレータによっては色合わせを完了するまでに必要以上の時間をかけているケースも見られ、その際、オペレータは2000枚以上の印刷用紙を消費していたといった問題があった。
【0028】
つまるところ、本発明によれば、各色において適宜、目標を設定することにより、全色とも印刷を行う前に予測した濃度を濃度目標として制御する場合と、全色とも印刷中に印刷機のオペレータが色合わせを行った結果の濃度を濃度目標として制御する場合に発生する従来にみられた問題点を解消する新しい濃度目標の設定方法と濃度目標の設定装置及びインキキー制御装置を提案することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したインキキー制御装置の構成図である。
【図2】従来の技術と本発明との実施手順、および従来の技術と本発明との印刷品質比較である。
【符号の説明】
10・・ 印刷ユニット
11・・ 墨ユニット
12・・ 藍ユニット
13・・ 紅ユニット
14・・ 黄ユニット
15・・ 印刷用紙
20・・ インキキー制御装置
21・・ 演算装置
22・・ 測定用カメラ
23・・ ケーブル
30・・ 従来法1の実施手順
31・・ 制御対象の色
32・・ 目標濃度を予測する作業
33・・ 目標値を入力する作業
34・・ 制御を開始する作業。
40・・ 従来法2の実施手順
41・・ 制御対象の色
42・・ 色合わせを行う作業
43・・ 得られた濃度を目標濃度として決定する作業
44・・ 目標値を入力する作業
45・・ 制御を開始する作業
50・・ 本発明の実施手順
51・・ 制御対象の色
52・・ 目標濃度を予測する作業
53・・ 目標値を入力する作業
54・・ 墨の制御を開始する作業
55・・ 制御対象の色
56・・ 色合わせを行う作業
57・・ 得られた濃度を目標濃度として決定する作業
58・・ 目標を入力する作業
59・・ 制御を開始する作業

Claims (6)

  1. 墨、藍、紅、及び黄の少なくとも4色のインキを用いるオフセット印刷に使用し、印刷物の紙面上の濃度を管理する濃度目標の設定方法において、
    墨については、印刷を行う前に予測した濃度を濃度目標として設定し、
    藍、紅、及び黄の少なくとも3色については、印刷開始後にそれぞれの色合わせを行った結果に基づいて、各色の濃度を各色の濃度目標として設定すること、を特徴とする印刷物の濃度目標の設定方法。
  2. 各色の前記濃度目標として、各色のベタ部の濃度を用いること、
    を特徴とする請求項1に記載の印刷物の濃度目標の設定方法。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載の印刷物の濃度目標の設定方法で得られた、各色の濃度目標に基づいて、各色のインキキーを調整すること、
    を特徴とする印刷物の濃度管理方法。
  4. 墨、藍、紅、及び黄の少なくとも4色のインキを用いるオフセット印刷に使用し、印刷物の紙面上の濃度を管理する濃度目標を設定する印刷物の濃度目標の設定装置において、
    印刷を行う前に予測した墨の濃度目標を入力する墨濃度目標入力手段、
    藍、紅、及び黄の少なくとも3色について、印刷物の紙面上の藍、紅、及び黄の濃度を測定する測定手段、
    該測定手段を用いて得られた少なくとも3色の各色の濃度のデータに基づいた各色の濃度目標を入力する藍紅黄等濃度目標入力手段、
    以上を備えたことを特徴とする印刷物の濃度目標の設定装置。
  5. 請求項4に記載の印刷物の濃度目標の設定装置、
    該設定装置で設定された各色の濃度目標に基づいて、各色のインキキーの調整を制御するインキキー調整制御手段、
    以上を備えたことを特徴とする印刷物の濃度管理装置。
  6. 請求項5に記載の印刷物の濃度管理装置、を備えたことを特徴とするオフセット印刷機。
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