JP4115159B2 - カッタ付きプリンタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録紙を切断するカッタを備えたカッタ付きプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
長尺の記録紙をロール状に巻いた記録紙ロールを使用するプリンタが知られている。このプリンタは、カッタを備えており、記録紙ロールから記録紙を引き出して画像を記録した後、その記録済み部分を切断してシートに切り離す。切断されたシートは、プリンタ外に排出される。
【0003】
カッタとしては、例えば、記録紙の幅方向に延びた固定刃と、この固定刃に沿って回転しながら往復動する円板刃とからなるロータリー式カッタが使用される。記録紙を切断する際には、記録紙はカッタの近傍に設けられた搬送ローラ対などによりニップされ、切断位置が固定される。これにより、切断面などが曲がってしまうことがないようにしている。
【0004】
切断位置のズレを防止するためには、記録紙を押さえる位置が、なるべくカッタの近くにある方がよい。そのため、特開2001−105677号公報に記載されているカッタ付きプリンタでは、切断時に記録紙を固定刃に押さえつける紙押さえ部材を設けている。この紙押さえ部材は、専用のアクチュエータで駆動される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記カッタ付きプリンタでは、紙押さえ部材を駆動するための専用のアクチュエータが必要になるため、構成が複雑になるという問題があった。
【0006】
本発明は、簡単な構成で、切断位置のズレを防止するカッタ付きプリンタを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明のカッタ付きプリンタは、記録紙の幅方向に沿って配置された固定刃と、第1の位置と第2の位置との間を往復動する可動刃とからなり、可動刃が前記第1の位置から第2の位置へ移動する間に、記録紙を切断するカッタを備えたカッタ付きプリンタにおいて、前記記録紙を固定刃に押しつける押しつけ位置と、この押しつけ位置から退避する退避位置との間で変位自在な紙押さえ部材と、前記紙押さえ部材を前記可動刃の移動と連動させる第一連動機構と、前記カッタの下流側に配置され、前記カッタにより前記記録紙から切り離された記録済みのシートを排紙口から外部に排出するための排紙ローラと、前記排紙ローラに向けて送られた前記記録紙の記録済み部分を前記排紙ローラに押し当てる押し当て位置と、この押し当て位置から退避して前記押し当てを解除する解除位置との間で変位自在な可動部材と、前記可動部材を前記可動刃の移動と連動させる第二連動機構とを設け、前記第一連動機構は、前記可動刃が第1の位置にある時には、前記紙押さえ部材を前記退避位置に保持するとともに、前記可動刃が移動を開始した直後に前記紙押さえ部材を前記押しつけ位置に移動させ、前記第二連動機構は、前記可動刃が第1の位置にある時には、前記可動部材を前記解除位置に保持するとともに、前記可動刃が第2の位置に移動するまでに、前記可動部材を前記押し当て位置に移動させることを特徴とする。
【0008】
前記カッタは、前記記録紙の前端の余白部分を切断する第一切断動作と、前記第一切断動作終了後に、前記記録済み部分を前記記録紙から切り離す第二切断動作とを行うカッタであり、前記可動部材は、前記第一切断動作終了後、前記第二切断動作が開始されるまでの間に、前記排紙ローラに向けて送られる前記記録済み部分の先端と当接して、前記記録済み部分の進路をガイドするガイド部材として機能する可動フラップとするのが好ましい。さらに、前記カッタの下方には、前記第一切断動作によって前記カッタから落下する前記余白部分を切屑として収容する、上部に開口が形成された屑箱が設けられており、前記可動フラップは、前記押し当て位置では前記開口を開放して、前記解除位置では前記開口を覆うカバー部材として機能するのが好ましい。なお、前記可動フラップを、前記可動刃に連動して前記解除位置から前記押し当て位置へ変位する際に、前記カッタから下流側へ突き出した前記余白部分と接触しないように配置するのがよい。
【0009】
また、前記第一連動機構及び第二連動機構は、前記可動刃とともに移動するキャリッジと係合するカム部材と、前記紙押さえ部材及び前記可動部材のそれぞれを一方向に付勢するバネとから構成するのが好ましい。なお、前記カッタは、前記可動刃が前記固定刃に沿って回転しながら移動するロータリー式カッタとしてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を実施したカラー感熱プリンタの概略を示すものである。このカラー感熱プリンタ10には、長尺のカラー感熱記録紙11(以下、記録紙という)をロール状に巻いた記録紙ロール12がセットされる。給紙ローラ13は、この記録紙ロール12から記録紙11を引き出して給紙する。引き出された記録紙11に対してプリントが行われる。プリントがなされたプリント済み部分は、シート16に切り離されて、ケース17に形成された排紙口17aから排紙される。
【0011】
記録紙11は、周知のように、支持体上にシアン感熱発色層,マゼンタ感熱発色層,イエロー感熱発色層が順次層設されている。最上層となるイエロー感熱発色層は熱感度が最も高く、小さな熱エネルギーでイエローに発色する。最下層となるシアン感熱発色層は熱感度が最も低く、大きな熱エネルギーでシアンに発色する。また、イエロー感熱発色層は、ピーク波長が420nm付近の青紫色の光であるイエロー定着光が照射されたときに、発色能力が消失する。マゼンタ感熱発色層は、イエロー感熱発色層とシアン感熱発色層との中間程度の熱エネルギーでマゼンタに発色し、ピーク波長が365nm付近の近紫外線であるマゼンタ定着光が照射されたときに発色能力が消失する。なお、記録紙11に、例えばブラック感熱発色層を設けて4層構造にしてもよい。
【0012】
給紙ローラ13の下流側には、搬送ローラ対21,サーマルヘッド22、イエロー及びマゼンタの各光定着器23,24,カッタ装置26,排紙ガイド機構27が順に配置されている。これらは、コントローラ31により統括的に制御される。
【0013】
搬送ローラ対21は、キャプスタンローラ21aと、ピンチローラ21bとからなり、これら各ローラ21a,21bによって記録紙11をニップして、給紙側から排紙側へ向かう順方向と、排紙側から給紙側へ向かう逆方向とに搬送する。ピンチローラ21bは、シフト機構(図示せず)により、キャプスタンローラ21aとともに記録紙11をニップするニップ位置と、記録紙11から離れる退避位置との間で移動する。キャプスタンローラ21aは、搬送モータ28により駆動され、ピンチローラ21bは従動回転する。
【0014】
搬送モータ28としては、例えば、与えられた駆動パルスの個数に応じて回転量が決まるパルスモータが使用される。給紙時にフォトセンサ29が記録紙11の先端を検出すると、その検出信号が、コントローラ31に送られる。コントローラ31は、検出信号に基づいて駆動パルスのカウントを開始する。そして、この駆動パルスをアップ及びダウンカウントすることにより、記録紙11の順方向及び逆方向の搬送量を制御するとともに、記録紙11の現在位置を特定する。
【0015】
サーマルヘッド22は、記録紙11と圧接して各感熱発色層を加熱することによりイエロー,マゼンタ,シアンの各色の画像を熱記録する。サーマルヘッド22と対向する位置には、サーマルヘッド22からの押圧を受けた記録紙11を裏面から支持するプラテンローラ32が設けられている。記録紙11は、これらサーマルヘッド22とプラテンローラ32とで挟み込まれた状態で熱記録される。
【0016】
サーマルヘッド22には、多数の発熱素子をライン状に配列した発熱素子アレイが設けられている。このサーマルヘッド22は、発熱素子アレイが記録紙11と圧接するプリント位置と、それが記録紙11から離れる退避位置との間で揺動する。
【0017】
記録紙11が給紙されると、記録紙11が順方向に搬送されて画像記録エリアがいったんサーマルヘッド22を通過する。その後、搬送方向を逆転させて、記録紙11を逆方向に搬送しながら熱記録が行われる。記録紙11の前端部は、サーマルヘッド22及びプラテンローラ32のニップ代として確保されるため、画像が記録されない余白となる。
【0018】
イエロー用光定着器23は、イエロー定着光を発光するイエロー用定着ランプ23aと、リフレクタ23bとからなり、イエロー画像を記録済みのイエロー感熱発色層に対してイエロー定着光を照射して光定着する。マゼンタ用光定着器24は、マゼンタ定着光を発光するマゼンタ用定着ランプ24aと、リフレクタ24bとからなり、マゼンタ画像を記録済みのマゼンタ感熱発色層に対してマゼンタ定着光を照射して光定着する。各リフレクタ23b,24bは、イエロー用及びマゼンタ用の各定着ランプ23a,24aが発光したそれぞれの光を記録紙11に向けて反射する。
【0019】
カッタ装置26には、熱記録及び光定着が終了したプリント済み部分が送られる。カッタ装置26は、記録紙11を停止させた状態で切断する。カッタ装置26は、記録紙11の前端部(余白)を切断するとともに、プリント済み部分を所定サイズに切断してシート16に切り離す。排紙ガイド機構27は、シート16を挟み込んで排紙する。カッタ装置26の下方には、切断された切屑36を収納する切屑収納部として屑箱37が設けられている。
【0020】
図2に示すように、カッタ装置26は、記録紙11の幅方向に延びた固定刃41と、円板刃42とからなるロータリー式のカッタを備えている。円板刃42は、回転しながら固定刃41に沿って第1の位置(ホームポジション)と第2の位置とを往復動する可動刃である。円板刃42は、キャリッジ43によって保持される。
【0021】
キャリッジ43は、断面が略コの字形のガイドレール44に沿って移動する。このガイドレール44は、刃物台としても機能し、その下面に固定刃41が取り付けられる。キャリッジ43はベルト46に取り付けられる。このベルト46は、一対のプーリ47,48に取り付けられる。カッタモータ49は、プーリ48を回転させてベルト46を駆動することにより、キャリッジ43を移動させる。
【0022】
カッタモータ49が正転すると、プーリ47側の第1の位置からプーリ48側の第2の位置に向けて円板刃42が往動(X方向)する。この往動の際に記録紙11が切断される。反対に、カッタモータ49が逆転すると、円板刃27bが第2の位置から第1の位置に向けて復動(Y方向)する。
【0023】
第1の位置には、マイクロスイッチ51が、他方、第2の位置には、マイクロスイッチ52がそれぞれ設けられている。これら各マイクロスイッチ51,52は、キャリッジ43の位置を検出するための位置検出手段である。マイクロスイッチ51,52は、一対の金属接片を有しており、キャリッジ43の上部に形成された突出部53との当接により、両接片が接触してオンする。各マイクロスイッチ51,52は、コントローラ31に接続されており、それらがオンしたときに検出信号をコントローラ31に送る。なお、この検出手段としては、マイクロスイッチの代わりに、例えば、フォトセンサなどを使用してもよい。
【0024】
固定刃41の下方には、紙押さえ部材56が設けられている。紙押さえ部材56は、記録紙11を切断するときに、記録紙11を固定刃41に押しつける。これにより、切断時に記録紙11がズレてしまうことを防止している。
【0025】
紙押さえ部材56は、軸57を中心に揺動自在に設けられており、記録紙11を固定刃41に押しつける押しつけ位置と、この押しつけ位置から退避する退避位置との間で揺動する。軸57には、バネ59が取り付けられており、紙押さえ部材56は、このバネ59によって押しつけ位置に付勢される。また、紙押さえ部材56には、回動自在な押しつけローラ58が設けられている。押しつけ位置にあるときには、この押しつけローラ58が記録紙11を押圧する。記録紙11との接触部分を押しつけローラ58とすることにより、記録面にキズがつかないようにしている。
【0026】
図3に示すように、この紙押さえ部材56は、キャリッジ43と連動する。紙押さえ部材56には、第1の位置側の端部に係合部61が設けられている。他方、キャリッジ43には、紙押さえ部材56と対面する面にカム部材62が設けられている。カム部材62,係合部61及びバネ59により、紙押さえ部材56とキャリッジ43とを連動させる紙押さえ連動機構が構成される。
【0027】
図3(A)に示すように、キャリッジ43が第1の位置にあるときには、係合部61とカム部材62とが係合して、紙押さえ部材56をバネ59の付勢に抗して退避位置に保持する。他方、図3(B)に示すように、キャリッジ43が第1の位置から往動(X方向)を開始した直後に、係合部61とカム部材62との係合が外れて、紙押さえ部材56がバネ59の付勢により押しつけ位置に揺動する。紙押さえ部材56は、円板刃42が記録紙11の側端と接触する切断開始位置に至る前に、記録紙11を固定刃41に押さえつける。そして、キャリッジ43が再び第1の位置に復帰するまで、紙押さえ部材56は、記録紙11を押さえ続ける。
【0028】
キャリッジ43が第1の位置に復帰する時には、カム部材62に形成された斜面と係合部61とが当接する。この当接により、キャリッジ43がY方向へ移動するのに伴って、紙押さえ部材56が押しつけ位置から退避位置に向けて揺動する。
【0029】
この紙押さえ部材56を設けたことにより、切断開始から終了に至るまで記録紙11が固定刃41に押さえつけられるので、切断中に記録紙11がズレてしまうようなことはない。また、紙押さえ部材56を、前記紙押さえ連動機構によってキャリッジ43と連動させたから、専用のアクチュエータを用いる必要がない。これにより、構成を簡単化することができる。
【0030】
排紙ガイド機構27は、排紙ガイド部材71と、可動フラップ72と、連動部材73とから構成される。排紙ガイド部材71は、可動フラップ72とともに、カッタ装置26によって切断されたシート16を排紙口17aに向けて案内する。
【0031】
排紙ガイド部材71の上部には、排紙ローラ76が設けられている。排紙ガイド部材71には、開口71aが形成されており、この開口71aから排紙ローラ76の下部が搬送路側に露呈される。
【0032】
この排紙ローラ76は軸78によって回動自在に保持されている。軸78の一端には、駆動ギヤ79が設けられている。排紙ローラ76は、カッタモータ49によって駆動される。カッタモータ49の回転力は、ギヤトレイン77を介して駆動ギヤ79へ伝達される。
【0033】
排紙ローラ76は、カッタモータ49が逆転する際、すなわち、キャリッジ43を第2の位置から第1の位置へ復動させる際に図2上時計方向に回転する。この回転により記録紙11が排紙口17aに向けて送られる。
【0034】
図4は、シート16を切断する際の可動フラップ72の機能を説明する説明図である。後述するように、可動フラップ72は、軸74を中心に回動自在に設けられており、キャリッジ43に連動して回動する。シート16を切断する際には、シート16が可動フラップ72の回動経路内に進入する。そのため、可動フラップ72は、それが開き位置へ回動する際にシート16と当接して、シート16を排紙ローラ76へ押しつける。可動フラップ72には、従動ローラ80が設けられており、この従動ローラ80がシート16と当接する。この従動ローラ80を設けることで、シート16の記録面にキズがつかないようにしている。
【0035】
可動フラップ72は、シート16をガイドするガイド部材として機能するとともに、屑箱37の開口37aを開閉するカバーとしても機能する。図5に示すように、可動フラップ72は、キャリッジ43に連動して、屑箱37の開口37aの大半を覆う閉じ位置と、その開口37aを開放する開き位置との間で回動する。この開き位置は、前記押しつけ位置に相当する。図5は、記録紙11の余白を切断する際の可動フラップ72の機能を示す説明図である。
【0036】
可動フラップ72は、キャリッジ43が第1の位置から第2の位置に移動(往動)する間に、閉じ位置から開き位置に回動する。すなわち、可動フラップ72は、余白を切断している途中に閉じ位置から開き位置への移動を開始して、キャリッジ43が切断終了位置に到達する前に開き位置に達して、開口37aを開放する。これにより、切断された切屑36は、開口37aへ落下して、屑箱37内に収容される。
【0037】
このように、可動フラップ72は、余白を切断する途中に閉じ位置から開き位置へ回動を開始する。そのため、余白切断時にカッタ装置26から突きだした記録紙11が可動フラップ72と接触しないように、可動フラップ72とカッタ装置26とが配置されている。すなわち、固定刃41から突きだした記録紙11の余白(前端部)が可動フラップ72の回動経路内に進入することがないように、カッタ装置26と可動フラップ72との間隔が決められている。
【0038】
可動フラップ72とキャリッジ43との連動は、連動部材73とバネ81とからなる可動フラップ連動機構により行われる。連動部材73は、キャリッジ43の移動に連動させて、可動フラップ72を閉じ位置と開き位置との間で回動させる。
【0039】
この連動部材73は、軸82を中心に回動自在に設けられている。連動部材73は、その長手方向が記録紙11の幅方向に沿って配置されている。連動部材73には、アーム83が設けられている。バネ81の一端はアーム83に掛けられており、他端が可動フラップ72に形成されたフックに掛けられている。これにより、連動部材73と可動フラップ72とが連動する。連動部材73は、アーム83がバネ81を介して可動フラップ72の重さによって引っ張られるため、反時計方向に回動する向き(可動フラップ72を閉じ位置に向けて回動させる向き)に付勢される。
【0040】
図6に示すように、連動部材73の下面は、キャリッジ43に形成された係合部63と係合するカム面86となっている。カム面86は、キャリッジ43の移動方向に沿って変化しており、第1の位置側よりも第2の位置側の方が固定刃41に近い。このため、キャリッジ43が第1の位置(図6(A))から第2の位置(図6(B))に移動するまでの間に、カム面86と係合部63との係合により、連動部材73が時計方向に回動して、可動フラップ72を開き位置に移動する。
【0041】
図7は、キャリッジ43が第1の位置と第2の位置との間を往復動する際の各部の連動関係を示すタイミングチャートである。キャリッジ43が第1の位置にあるときには、紙押さえ部材56は退避位置(図4(A)及び図5(A)に示す)にあり、紙押さえ部材56と固定刃41との間を記録紙11が通過できるようになっている。また、このとき、可動フラップ72は、閉じ位置にある。シート16を切断する場合には、図4(A)に示すように、カッタ装置26から記録紙11が排紙口17aに向けて突き出す。可動フラップ72は閉じ位置にあるから、カッタ装置26を通過した記録紙11の前端部が屑箱37に進入することはなく、記録紙11は、可動フラップ72や排紙ガイド部材71にガイドされて、排紙口17aへ向かう。
【0042】
カッタモータ49が正転して、キャリッジ43が往動を開始すると、その直後に紙押さえ部材56とキャリッジ43との係合が外れて、紙押さえ部材56が押しつけ位置に揺動する。これにより、記録紙11が固定刃41に押しつけられる。さらに、キャリッジ43が往動して、記録紙11と接触する切断開始位置に達すると、切断が開始される。
【0043】
切断が開始された後、キャリッジ43が切断終了位置に達する前に、連動部材73とキャリッジ43との係合により、可動フラップ72が閉じ位置から開き位置へ回動する。
【0044】
図4(B)に示すように、シート16を切断する場合には、可動フラップ72が開き位置に回動する際に、可動フラップ72がシート16と当接して、シート16を排紙ローラ76へ押しつける。
【0045】
キャリッジ43が往動する際には、排紙ローラ76は反時計方向へ回転する。そのため、排紙ローラ76に押しつけられたシート16には、カッタ装置26に向かうように力が働く。しかし、シート16は、紙押さえ部材56によって固定刃41に押しつけられている。この紙押さえ部材56の押しつけ力は、可動フラップ72が排紙ローラ76へ押しつける力よりも強い。そのため、シート16が逆方向に搬送されてしまうことはなく、切断中に切断位置がズレてしまうようなこともない。さらに、シート16は、その先端が下方に向くように傾けられているので、シート16の自重によっても、排紙ローラ76がシート16を逆送させようとする力は減殺される。
【0046】
他方、図5(B)に示すように、余白を切断する場合には、可動フラップ72はシート16と接触することなく、開き位置へ回動する。これにより、開口37aが開放されて、切断された切屑36が屑箱37内へ落下する。
【0047】
キャリッジ43は、切断終了後、第2の位置へ達する。マイクロスイッチ52からの検出信号に基づいて、コントローラ31がカッタモータ49を逆転させる。これにより、キャリッジ43が復動を開始する。カッタモータ49が逆転すると、排紙ローラ76が時計方向(排紙方向)に回転する。図4(B)に示すように、シート16を切断する際には、シート16は排紙ローラ76と可動フラップ72とによって挟み込まれているから、排紙ローラ76の時計方向の回転によって、シート16が排紙方向へ送られる。
【0048】
キャリッジ43の往動途中で、可動フラップ72は、開き位置から閉じ位置へ回動しはじめる。そうすると、可動フラップ72が排紙ローラ76から離れはじめる。これにより、可動フラップ72によるシート16の押しつけが解除される。シート16はその先端が下方に向いているので、その自重によって排紙口17aからケース17外へ落下する。キャリッジ43が第1の位置に復帰すると、紙押さえ部材56が退避位置に復帰する。
【0049】
以下、上記構成による作用について説明する。プリント指示がなされると、搬送モータ28が回転して、記録紙ロール12から記録紙11が引き出される。給紙された記録紙11は、搬送ローラ対21によってニップされて、搬送路を順方向と逆方向とに交互に往復搬送される。この搬送中に、サーマルヘッド22による熱記録と、イエロー及びマゼンタの各光定着器23,24による光定着とが行われる。プリントが終了すると、記録紙11の記録済み部分がカッタ装置26に送られる。
【0050】
図5に示すように、カッタ装置26は、まず、余白を切断する。図5(A)に示すように、コントローラ31は、固定刃41の刃先に、記録紙11の前端部(余白)の切断位置が合ったところで、記録紙11の搬送を停止する。コントローラ31は、カッタモータ49を正転させてキャリッジ43を往動させる。キャリッジ43が往動を開始した直後、切断開始する前に、紙押さえ部材56によって記録紙11が固定刃41に押しつけられる。
【0051】
そして、切断が開始された後、切断が終了するまでの間に、可動フラップ72が開き位置に向けて回動する。カッタ位置26から余白部分が突きだしているが、その部分は可動フラップ72の回動経路内に進入していないので、可動フラップ72と記録紙11とが接触してしまうことはない。可動フラップ72が開き位置に回動すると、開口37aが開放される。キャリッジ43が切断終了位置に達すると、余白が切断されて、切断された切屑36が、屑箱37内に落下する。
【0052】
余白の切断が終了して、キャリッジ43が第2の位置に達すると、カッタモータ49が逆転して、キャリッジ43が第1の位置に復帰する。この復動途中に可動フラップ72は、閉じ位置に復帰するとともに、紙押さえ部材56も退避位置に復帰する。
【0053】
次に、カッタ装置26は、図4に示すように、記録紙11のプリント済み部分をシート16に切り離す。コントローラ31は、マイクロスイッチ51からの信号により、キャリッジ43が第1の位置に復帰したことを検出すると、搬送モータ28を回転させて、記録紙11を排紙口17aへ向けて搬送する。この搬送の際、可動フラップ72は、閉じ位置にあるので、記録紙11の先端が屑箱37内に進入してしまうようなことはない。したがって、ジャミング等の発生が防止される。記録紙11は、可動フラップ72と排紙ガイド部材71とによって排紙口17aに案内される。コントローラ31は、図4(A)に示すように、記録済み部分の切断位置が固定刃41の刃先に達したところで、記録紙11の搬送を停止する。
【0054】
コントローラ31は、カッタモータ49を正転して、キャリッジ43を往動させる。キャリッジ43が往動を開始した直後、切断開始位置に達する前に、紙押さえ部材56が押しつけ位置に揺動する。さらに、キャリッジ43が往動して、切断が開始される。キャリッジ43が往動する際に、可動フラップ72が開き位置に向けて回動する。この回動途中に、可動フラップ72の回動経路内に進入したシート16と当接して、シート16を排紙ローラ76に押しつける。
【0055】
切断が終了して、キャリッジ43が第2の位置に達すると、マイクロスイッチ52がオンする。切断されたシート16は、排紙ローラ76と可動フラップ72とによってニップされる。コントローラ31は、カッタモータ49を逆転させて、キャリッジ43を第1の位置に向けて復動させる。
【0056】
カッタモータ49が逆転すると、排紙ローラ76が時計方向に回転してシート16が排紙される。キャリッジ43の往動途中に可動フラップ72が開き位置に復帰するとともに、紙押さえ部材56も退避位置に復帰する。コントローラ31は、キャリッジ43が第1の位置に復帰すると、マイクロスイッチ51からの信号を検出する。コントローラ31は、搬送モータ28を逆転させて、記録紙11の未記録部分を記録紙ロール12へ巻き戻す。
【0057】
このように、可動フラップを、連動部材及びバネとからなる簡単な連動機構によってキャリッジの動作と連動させたから、可動フラップを駆動するための専用のアクチュエータを用いる必要がなくなる。このため、部品コストが増加したり、制御プログラムが複雑化したりすることもない。
【0058】
また、可動フラップとカッタ装置との間隔を、固定刃から突きだされる余白の長さに応じて決めたから、シートに切り離す場合と余白を切断する場合の可動フラップの動作を変化させる必要がなくなる。このため、切断対象(シートか余白か)を判定する処理や、この判定に応じて複数の動作モードを切り替える必要もないので、切断対象を判定する装置が不要になるとともに、各部の制御プログラムを簡単にすることができる。これにより、簡単な構成で、シートと切屑の振り分けをすることができる。
【0059】
また、紙押さえ部材を、簡単な連動機構によってキャリッジの動作と連動させたから、紙押さえ部材を駆動するための専用のアクチュエータを用いる必要がなくなる。このため、部品コストが増加したり、制御プログラムが複雑化したりすることもない。
【0060】
上記実施形態では、可動フラップに従動ローラを設けた例で説明しているが、この従動ローラはなくてもよい。また、上述した紙押さえ連動機構や、可動フラップ連動機構は、一例であり、各部の形状や数等は適宜変更することができる。
【0061】
上記実施形態では、カッタとして、可動刃(円板刃)を記録紙の幅方向に往復動させて切断するロータリー式のカッタで説明しているが、本発明ではこれに限らず、記録紙の幅方向に刃先が延びた可動刃を用い、この可動刃を固定刃に向けて移動させて記録紙を切断するいわゆるギロチン式のカッタを採用してもよい。
【0062】
上記実施形態では、感熱記録方式を用いたサーマルプリンタを例に説明したが、本発明はこれに限られず、インクリボンやインクシートを使用する熱転写タイプのサーマルプリンタなど他のサーマルプリンタに適用してもよい。また、サーマルプリンタに限らず、インクドット方式のプリンタや、レーザープリンタなどに本発明を適用することもできる。
【0063】
上記実施形態では、記録紙ロールから引き出される記録紙を例に説明しているが、予め所定サイズにカットされたシートを使用してもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明は、固定刃と可動刃により記録紙を切断するカッタを備えたカッタ付きプリンタにおいて、可動刃の移動と連動して、紙押さえ部材を記録紙に押しつけるとともに、可動フラップを記録紙の記録済み部分を排紙ローラに押し当てるようにしたから、紙押さえ部材と可動フラップを駆動するための専用のアクチュエータを用いる必要がない。よって、簡単な構成で、切断位置の位置ズレを防止し、切断したシートを排出口から排出することができる。
【0065】
また、可動フラップを、可動刃に連動して解除位置から押し当て位置へ変位する際に、カッタから下流側へ突き出した余白部分と接触しないように配置したから、カッタによりシートを切り離す場合と余白を切断する場合の可動フラップの動作を変化させる必要がなくなる。さらに、紙押さえ部材をバネで押しつけ位置に付勢し、可動刃とともに移動するカム部材と紙押さえ部材を係合させることによりカッタと連動させたからから、構成をより簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタの全体構成図である。
【図2】カッタ装置と排紙ガイド機構の分解斜視図である。
【図3】キャリッジと紙押さえ部材の連動機構の説明図である。
【図4】記録紙をシートに切り離す際の可動フラップの動作を説明する説明図である。
【図5】記録紙の余白を切断する際の可動フラップの動作を説明する説明図である。
【図6】キャリッジが移動する時の連動部材の動作を説明する説明図である。
【図7】キャリッジ,紙押さえ部材,可動フラップ,排紙ローラのタイミングチャートである。
【符号の説明】
10 カラー感熱プリンタ
11 カラー感熱記録紙
26 カッタ装置
27 排紙ガイド機構
41 固定刃
42 回転刃
43 キャリッジ
56 紙押さえ部材
71 排紙ガイド部材
72 可動フラップ
73 連動部材
76 排紙ローラ
80 従動ローラ
Claims (6)
- 記録紙の幅方向に沿って配置された固定刃と、第1の位置と第2の位置との間を往復動する可動刃とからなり、可動刃が前記第1の位置から第2の位置へ移動する間に、記録紙を切断するカッタを備えたカッタ付きプリンタにおいて、
前記記録紙を固定刃に押しつける押しつけ位置と、この押しつけ位置から退避する退避位置との間で変位自在な紙押さえ部材と、
前記紙押さえ部材を前記可動刃の移動と連動させる第一連動機構と、
前記カッタの下流側に配置され、前記カッタにより前記記録紙から切り離された記録済みのシートを排紙口から外部に排出するための排紙ローラと、
前記排紙ローラに向けて送られた前記記録紙の記録済み部分を前記排紙ローラに押し当てる押し当て位置と、この押し当て位置から退避して前記押し当てを解除する解除位置との間で変位自在な可動部材と、
前記可動部材を前記可動刃の移動と連動させる第二連動機構とを設け、
前記第一連動機構は、前記可動刃が第1の位置にある時には、前記紙押さえ部材を前記退避位置に保持するとともに、前記可動刃が移動を開始した直後に前記紙押さえ部材を前記押しつけ位置に移動させ、
前記第二連動機構は、前記可動刃が第1の位置にある時には、前記可動部材を前記解除位置に保持するとともに、前記可動刃が第2の位置に移動するまでに、前記可動部材を前記押し当て位置に移動させることを特徴とするカッタ付きプリンタ。 - 前記カッタは、前記記録紙の前端の余白部分を切断する第一切断動作と、前記第一切断動作終了後に、前記記録済み部分を前記記録紙から切り離す第二切断動作とを行うカッタであり、
前記可動部材は、前記第一切断動作終了後、前記第二切断動作が開始されるまでの間に、前記排紙ローラに向けて送られる前記記録済み部分の先端と当接して、前記記録済み部分の進路をガイドするガイド部材として機能する可動フラップであることを特徴とする請求項1記載のカッタ付きプリンタ。 - 前記カッタの下方には、前記第一切断動作によって前記カッタから落下する前記余白部分を切屑として収容する、上部に開口が形成された屑箱が設けられており、
前記可動フラップは、前記押し当て位置では前記開口を開放して、前記解除位置では前記開口を覆うカバー部材として機能することを特徴とする請求項2記載のカッタ付きプリンタ。 - 前記可動フラップは、前記可動刃に連動して前記解除位置から前記押し当て位置へ変位する際に、前記カッタから下流側へ突き出した前記余白部分と接触しないように配置されていることを特徴とする請求項2又は3記載のカッタ付きプリンタ。
- 前記第一連動機構及び第二連動機構は、前記可動刃とともに移動するキャリッジと係合するカム部材と、前記紙押さえ部材及び前記可動部材のそれぞれを一方向に付勢するバネとからなることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のカッタ付きプリンタ。
- 前記カッタは、前記可動刃が前記固定刃に沿って回転しながら移動するロータリー式カッタであることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載のカッタ付きプリンタ。
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