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JP4120766B2 - 洗浄用組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Description

技術分野
本発明は、洗浄用組成物及びその製造方法に関する。
背景技術
石けんは、生分解性に優れ、自然環境に良いと言われている反面、その洗浄力と除菌力の弱さが欠点である。このため、現在では合成洗浄剤(合成洗剤)が洗浄剤の主流となっている。
合成洗浄剤としては、高級アルコール系の硫酸エステル、石油系のアルキルベンゼンスルホン酸、アミノ酸系のアルキルアミノ酸等を主成分とし、その他にも人工化学物質、研磨材、保湿剤等を添加したものが広く使用されている。
しかしながら、これらの合成洗浄剤は環境汚染を引き起こすことで問題となっている。合成洗浄剤は、分解されることなく地中に浸透し、地下水、土壌等を汚染し、自然環境や人体に悪影響を与える。例えば、合成洗浄剤の原料として広く利用されているオクチルフェノールは、環境ホルモンの一つとされる人工化学物質であるが、これは分解せずにそのまま存在する。事実、オクチルフェノールは、多くの海、河川、湖等で検出されている。
また、これら合成洗浄剤を含む生活排水が海に流れ込むことによって水質汚濁、赤潮等も引き起こす。特に、これらの問題は、下水処理施設が完備していない地域では深刻になっている。
また、合成洗浄剤は、台所用、住宅・家具用、トイレ用、洗濯用、洗顔用、自動車用等の用途ごとに細かく分類されていることから、消費者にとってその使い分けが面倒となるばかりでなく、使用済み容器が大量に発生するという問題がある。
各用途に使用されている合成洗浄剤についてもそれぞれ問題がある。例えば、クリーニング用洗浄剤にはトリクロロエチレンが含まれるが、これは発ガン性物質となるおそれがある。頭髪用洗浄剤(シャンプー)、身体用洗浄剤等は弱酸性であるが、これらは合成界面活性剤等の配合が必要であり、これらが水質汚濁の原因となる。風呂用洗浄剤(防カビ剤等)は、身体に触れないようにする必要がある。
このように、合成洗浄剤は、その洗浄力等に優れる反面、水質汚濁等の環境問題を引き起こす原因となっている。このため、合成洗浄剤のような洗浄力、除菌力等と石けんの安全性とを兼ね備えた洗浄剤の開発が急務とされているが、その開発・実用化に至っていないのが現状である。
発明の開示
本発明の主な目的は、優れた洗浄力、除菌力等と高い安全性とを併せ有する洗浄用組成物を提供することにある。
本発明者は、これら従来技術の問題に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、特定の組成物が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記に示す洗浄用組成物及びその製造方法に係るものである。
1.ケイ酸化合物、アルミニウム化合物及び水を含む混合物又はその溶液と石けんとを混合してなることを特徴とする洗浄用組成物。
2.ケイ酸化合物がケイ酸塩及びケイ酸の少なくとも1種である項1記載の洗浄用組成物。
3.アルミニウム化合物が酸化アルミニウム及び水酸化アルミニウムの少なくとも1種である項1記載の洗浄用組成物。
4.ケイ酸化合物の一部又は全部として粘土を用いる項1〜3のいずれかに記載の洗浄用組成物。
5.ケイ酸化合物、アルミニウム化合物及び水を含む混合物を調製した後、上記混合物又はその溶液に石けんを配合することを特徴とする洗浄用組成物の製造方法。
6.ケイ酸化合物の一部又は全部として粘土を用いる項5記載の製造方法。
7.混合を80℃以上の温度下で行う項5記載の製造方法。
8.カオリン、ケイ酸ソーダ、水酸化アルミニウム及び水を含む混合物又はその溶液と石けんとを混合してなることを特徴とする洗浄用組成物。
9.混合物が、さらにメタケイ酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムの少なくとも1種を含む項8記載の洗浄用組成物。
10.混合物が、カオリン100重量部に対し、ケイ酸ソーダ50〜200重量部、水酸化アルミニウム50〜200重量部及び水300〜3000重量部を含む項8記載の洗浄用組成物。
11.カオリン、ケイ酸ソーダ、水酸化アルミニウム及び水を含む混合物を調製した後、上記混合物又はその溶液に石けんを配合することを特徴とする洗浄用組成物の製造方法。
12.混合物が、さらにメタケイ酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムの少なくとも1種を含む項11記載の製造方法。
13.混合を80℃以上の温度下で行う項11記載の製造方法。
(1)洗浄用組成物
本発明の洗浄用組成物は、ケイ酸化合物、アルミニウム化合物及び水を含む混合物又はその溶液と石けんとを混合してなることを特徴とする。
ケイ酸化合物としては無機ケイ酸化合物であれば特に限定されないが、通常は、ケイ酸塩及びケイ酸(特にケイ酸塩)の少なくとも1種を使用することができる。ケイ酸塩としては、例えばケイ酸ナトリウム(オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム等)、ケイ酸カリウム等のアルカリ金属のケイ酸塩;ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等のアルカリ土類金属のケイ酸塩のほか、ケイ酸アルミニウム等が挙げられる。これらケイ酸化合物は公知のもの又は市販品を使用することもできる。
本発明では、ケイ酸化合物の一部又は全部として粘土を用いることができる。粘土は、粘土鉱物としてケイ酸化合物を含むものであれば限定されず、例えばカオリナイトを含む粘土(カオリン)が使用できる。本発明では、ケイ酸化合物としてカオリン及びケイ酸ナトリウム(水ガラス)を用いることが好ましい。
アルミニウム化合物は限定的ではないが、通常は酸化アルミニウム及び水酸化アルミニウムの少なくとも1種を使用することができる。また、硫酸アルミニウム等の塩類も使用することができる。これらアルミニウム化合物は公知のもの又は市販品を使用することもできる。
アルミニウム化合物の配合量は、用いるアルミニウム化合物の種類等に応じて適宜設定すれば良いが、通常はケイ酸化合物100重量部に対して50〜200重量部程度、好ましくは60〜100重量部とする。
本発明組成物では、必要に応じて炭酸塩も配合することができる。炭酸塩は、通常はアルカリ金属の炭酸塩及びアルカリ土類金属の炭酸塩の少なくとも1種を好適に使用できる。例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等を用いることができる。これらは公知のもの又は市販品を使用しても良い。
炭酸塩を使用する場合、その配合量は、用いる炭酸塩の種類等に応じて適宜設定すれば良いが、通常はケイ酸化合物100重量部に対して10〜50重量部程度、好ましくは20〜40重量部とする。
水の配合量は、各成分の種類、各成分の配合量、最終製品の用途・使用目的等に応じて適宜変更できるが、通常はケイ酸化合物100重量部に対して300〜3000重量部程度、好ましくは400〜2000重量部とする。
本発明組成物は、これら成分の混合物又はその溶液と石けんとが混合されている。本発明の溶液は、上記混合物を適当な時間静置した後の上澄液を(溶液として)使用できるほか、上記混合物をろ過、遠心分離等により処理された後の液相(ろ過であれば「ろ液」)も溶液として用いることができる。また、混合物は、そのまま使用できるほか、上記混合物を沈殿、ろ過、遠心分離等により処理された後の固形分(水分を含むケーキ状物)も本発明混合物として用いることができる。
石けん(セッケン)は、高級脂肪酸塩(脂肪酸石けん)からなるものを使用することができる。例えば、ナトリウム石けん、カリウム石けん、アミン石けん、金属石けん等の公知の石けんを用いることができる。また、廃食用油再生せっけん等も使用することができる。これら石けんの性状も限定されず、液状、粉末状、顆粒状等のいずれも使用できる。また、これらは市販品を使用することも可能である。
石けんの配合量は、混合物又はその溶液のどちらに石けんを配合するか、あるいは用いる石けんの種類、最終製品の用途等によって適宜設定すれば良い。本発明では、特にナトリウム石けん、カリウム石けん等が好ましい。混合物に石けんを混合する場合は、混合物(固形分)100重量部に対して通常40〜250重量部程度とする。溶液に石けんを混合する場合は、溶液100重量部に対して通常10〜70重量部程度、好ましくは10〜40重量部とする。
本発明組成物は、これらの成分以外にも、本発明の効果を妨げない範囲内でグリセリン、スクワラン、ホホバ油、ヒアルロン酸等の保湿剤、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸、乳酸ナトリウム等の増粘剤、天然香料等の添加剤を混合物又はその溶液に配合することもできる。
本発明組成物は、混合物又は溶液のいずれかを使用するかによって様々な性状をとり得る。例えば、液状、クリーム状、ペースト状、ワックス状、粉末状等のいずれの形態もとりうる。本発明組成物は、抗菌剤、防カビ剤、防錆剤等を含む各種の洗浄用組成物として好適に用いることができる。
本発明組成物では、好ましくはカオリンをケイ酸化合物の一部として使用する。すなわち、カオリン、ケイ酸ソーダ、水酸化アルミニウム及び水を含む混合物又はその溶液と石けんとを混合してなることを特徴とする洗浄用組成物を好ましく採用できる。また、上記混合物は、さらにメタケイ酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムの少なくとも1種を含んでいても良い。これらの各成分は、前記と同様のものを使用することができる。
本発明組成物において、カオリンを用いる場合の組成割合は、上記混合物が、カオリン100重量部に対し、ケイ酸ソーダ50〜200重量部、水酸化アルミニウム50〜200重量部及び水300〜3000重量部とすることが好ましい。さらに、メタケイ酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムを用いる場合は、上記混合物が、カオリン100重量部に対し、ケイ酸ソーダ50〜200重量部、水酸化アルミニウム50〜200重量部、メタケイ酸ナトリウム10〜50重量部、炭酸ナトリウム10〜50重量部及び水300〜3000重量部とすることが好ましい。
(2)洗浄用組成物の製造方法
本発明組成物は、上記成分が均一に混合できる限り特に限定されない。例えば、前記混合物を調製した後に石けんを配合しても良いし、あるいは石けんに各成分を適当な順序で配合しても良い。特に、本発明では、ケイ酸化合物、アルミニウム化合物及び水を含む混合物を調製した後、上記混合物又はその溶液に石けんを配合する方法が好ましい。
ケイ酸化合物、アルミニウム化合物、水及び石けんならびにこれらの配合量は、前記で示した成分及び配合量をそれぞれ採用することができる。また、前記で示したように、ケイ酸化合物の一部又は全部として粘土を用いることができる。粘土は、前記と同じものを用いることができる。また、必要に応じて炭酸塩を配合することができる。石けん以外の成分(添加剤も含む)については、混合物の調製時に配合することが好ましい。
本発明では、まずケイ酸化合物、アルミニウム化合物及び水を含む混合物を調製する。混合は、ミキサー、ニーダー等の公知の装置を用いて実施することもできる。また、混合は、加熱しながら実施することが好ましい。加熱は80℃以上にすること(特に煮沸すること)が好ましい。
混合物は、そのまま使用できるほか、沈殿、ろ過、遠心分離等の処理によって得られた固形分(水分を含むケーキ状物)も本発明混合物として用いることができる。溶液は、上記混合物を適当な時間静置した後の上澄液を(溶液として)使用できるほか、上記混合物をろ過、遠心分離等により処理された後の液相(ろ過であれば「ろ液」)も溶液として用いることができる。
得られた混合物又はその溶液に石けんを配合する。上記混合を加熱して行った場合、混合物を室温付近に冷却してから混合物又はその溶液に石けんを配合することが望ましい。また、石けんを配合するときに、石けんの種類、所望の組成物性状等に応じて混合物の水分の割合を適宜調整することができる。石けんの配合は、ミキサー、ニーダー等を用いて実施することができる。石けんは、粉末状、溶液状等のいずれの形態で配合しても良い。
前記のカオリンを用いる場合の洗浄用組成物は、例えば、カオリン、ケイ酸ソーダ、水酸化アルミニウム及び水を含む混合物を調製した後、上記混合物又はその溶液に石けんを配合することを特徴とする洗浄用組成物の製造方法により好適に得ることができる。混合物は、さらにメタケイ酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムの少なくとも1種を含んでいても良い。
上記混合は、通常80℃以上の温度下で加熱、好ましくは煮沸しながら行う。その他の条件については、前記の製造方法に従って行えば良い。
このようにして本発明の洗浄用組成物を得ることができる。本発明では様々な性質・性状をもつ洗浄剤、除菌剤、抗菌剤、防カビ剤、防錆剤等を任意に調製することができる。
本発明によれば、優れた洗浄力、除菌力等と高い安全性とを併せ有する洗浄用組成物を提供することができる。本発明組成物は、ケイ酸化合物等の無機化合物を主成分とするため、安全性が高く(生分解性に優れ)、合成洗浄剤と異なり環境に優しい材料である。しかも、合成洗浄剤と同程度又はそれ以上の洗浄力を発揮することができる。
また、本発明組成物は、除菌力、抗菌性、防カビ性、防錆性等を有する点において、これらを有しない石けんよりも幅広い用途に利用することができる。すなわち、洗浄剤のみならず、除菌剤、抗菌剤、防カビ剤、防錆剤等としても有用である。
発明を実施するための最良の形態
以下、実施例及び比較例を示し、本発明の特徴とするところをより一層明確にする。なお、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
製造例1
カオリン200重量部、ケイ酸ソーダ(水ガラス)200重量部、水酸化アルミニウム350重量部、炭酸ソーダ50重量部、メタケイ酸ソーダ50重量部及び水4200重量部を混合し、攪拌しながら約30分間煮沸した後、室温に冷却して混合物を得た。
実施例1
混合物として、製造例1で得られた混合物をさらにろ過し、その残渣(ケーキ状物(湿気を含む状態))を用いた。上記ケーキ状物に石けんを混合し、ミキサーで十分混合することにより、クリーム状の洗浄用組成物を得た。石けんの添加量は、上記ケーキ状物の固形分100重量部に対して約37重量部とした。なお、上記石けんとしては、商品名「OK−2」(日本油脂製)を使用した。また、上記組成物は、その水分量をさらに減らすことによってワックス状の洗浄用組成物を得ることができた。
実施例2
製造例1で得られた混合物をろ過し、得られたろ液を溶液として用いた。この溶液に対し、1重量%ヒドロキシエチルセルロース水溶液を1重量%添加した。次いで、石けんを添加し、泡がたたないように混合し、液状の洗浄用組成物を製造した。このときの石けんの添加量は、ろ液100重量部に対して約40重量部とした。なお、上記石けんとしては、商品名「OK−2」及び「LK−30」(日本油脂製)を重量比で1:1に混合したものを使用した。
実施例3
実施例2で得られた溶液100mlに石けん40gを添加した後、さらに1重量%アルギン酸水溶液1ml及び1重量%無機質高分子スメクタイト水溶液1mlを添加して液状の洗浄用組成物を製造した。なお、石けんとしては、商品名「LK−30」10g及び「OK−2」20g(いずれも日本油脂製)の割合で混合したものを用いた。
実施例4
実施例2で得られた溶液100ml対し、50重量%石けん水30gを添加した後、さらに1重量%カルボキシメチルセルロース水溶液2ml、1重量%無機質高分子スメクタイト水溶液1ml、食用酢2ml及び2重量%乳酸ナトリウム水溶液1mlを添加して液状の洗浄用組成物を製造した。なお、石けんとしては、商品名「LK−30」20g及び「OK−2」20g(いずれも日本油脂製)の割合で混合したものを用いた。
実施例5
実施例1で得られたケーキ状物850gに対し、石けん1800gを混合し、洗浄用組成物を製造した。さらに、この組成物をニーダーに投入し、造粒を行うことにより顆粒を得た。この顆粒を粉砕することにより粉末状洗浄剤を得た。なお、石けんとしては、商品名「OK−2」、「ON−8」、「ON−1N」、「LN−1」及び「MK−1」(いずれも日本油脂製)を同量ずつ混合したものを用いた。
実施例6
実施例1で得られたケーキ状物850gに対し、廃食用油再生石けん(食用廃油を精製又は脂肪酸に加工したものを含む)を50g以上含む石けんを1550g混合し、顆粒状物を得た。さらに、この顆粒状物をニーダーに投入し、造粒を行い、得られた造粒物を粉砕することにより粉末状洗浄用組成物を得た。
試験例1
実施例1及び実施例2で得られた洗浄用組成物の生分解性についてそれぞれ調べた。本発明組成物200mg、無機培養塩培地500ml及び標準活性汚泥(財団法人化学物質評価研究機構)の上澄液30ml(乾燥時重量30mg)をジャーファーメンターに入れ、200rpm・30℃で分解試験を行った。ばっ気は、NaOH溶液の入った炭酸ガスアブソーバーを通した空気を20ml/分で供給することにより行い、排気された空気は3連式のNaOH炭酸ガストラップに導き、一定時間ごとに無機性炭素量をTOC測定装置のICモード(IC値:CO濃度)で測定した。その際、ファーメンター中の培地もサンプリングし、ろ過した後、有機性全炭素量(TOC)を測定した。上記IC値は、サンプルが無機化(炭酸ガス化)された度合いを示す指標である。また、上記TOC値は、水中でのサンプルの残存度合いを示す指標である。実施例1の組成物の結果を表1に示す。実施例2の組成物の結果を表2に示す。
Figure 0004120766
IC値のネット値(本発明組成物+活性汚泥のサンプルのIC値から活性汚泥ブランクのIC値を差し引いた値)は7日目で最大の37.2ppmとなっていた。このことから、7日間で生分解がほとんど終了し、炭酸ガスに変換されていることが確認された。また、TOC値は、時間の経過に従って小さくなっていることから水に溶解していた本発明組成物が生分解性を受け、水中からなくなっていることがわかる。
Figure 0004120766
表2によれば、IC値のネット値は6日目で最大の22.9ppmとなっていた。このことから、6日間で生分解がほとんど終了していることが確認された。また、TOC値は、日数がたつとともにその値が小さくなっており、本発明組成物が生分解性を有することがわかる。
試験例2
実施例2で得られた液状洗浄用組成物の除菌・抗カビ性について調べた。
(除菌・抗カビ試験)
試験方法としては、真菌についてはポテトデキストロース寒天培地(PDA)(栄研化学製)28℃で5日間、細菌については標準寒天培地37℃で20時間の条件で平板にてそれぞれ培養した。試験は、試験菌液0.5mlを培地と混釈する方法及び試験菌液0.5mlを培地に塗布する方法の2通りを実施した。本発明組成物は0.2mlをペーパーディスクとペニシリンカップより滴下し、混釈及び塗布におけるハロー(無菌透明帯)の形成の有無をそれぞれ観察し、両者を総合して評価した。その結果を表3に示す。表3中、試験結果については、ハロー形成があるとき、ハローの大きさが11mm以上を「大」、6〜10mmを「中」、1〜5mmを「小」とし、ハロー形成がないものを「無」とした。
比較のため、マルセル石けん(市販石けん)及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムについても同様の試験を行った結果を表3に併せて示す。
Figure 0004120766
(生菌数測定)
測定方法は、衛生試験法・注解(1990)の微生物試験法、(3)生菌数、1)混釈平板培養法(148頁)によって行った。具体的には、殺菌水9mlに本発明組成物1gを添加して懸濁した。ニュートリエントブロス培養液37℃で6時間振とう培養した。黄色ブドウ球菌(ATCC25923)及び大腸菌(IF03301)を生理食塩水で100倍に希釈し、その希釈液0.1mlを上記懸濁液に接種した。接種後1分及び10分の生菌数をそれぞれ測定した。その結果を表4に示す。
Figure 0004120766
試験例3
実施例2の液状洗浄用組成物の洗浄力について調べた。試験方法は、上記組成物の溶液(1.5g/l)を用い、JIS−K−3370の規格に従って行った。その結果、本発明組成物は、上記規格に指定する指標洗剤の洗浄力と同等以上であることが確認された。
試験例4
実施例6の液状洗浄用組成物の成分及び洗浄力について調べた。成分分析は、JIS−K−3303に記載されている項目をJIS−K−3304の方法に従って実施した。その結果を表5に示す。表5中、( )内の数値は希釈に用いた水のpH値である。水分以外の項目の百分率は乾燥試料に対する値である。
Figure 0004120766
また、洗浄力の評価については、洗濯科学協会製の市販汚垢布(5cm×5cm)を用い、Terg−O−Tometer型洗浄力試験機にて洗濯し、JISの指標石けんと比較した。洗浄は、各洗浄槽に標準使用濃度の試料水溶液1リットルを入れ、その中に上記汚垢布5枚及び白布(10cm×10cm)5枚を入れ、10分間攪拌(120rpm)洗浄した後、3分間のすすぎを2回行った。各布を乾燥した後、アイロンがけを行い、測色色差計にて布地の反射率を測定することにより、その洗浄力を評価した。使用水は、全硬度50ppm(Ca:Mg=3:2)の人工硬水を用い、洗浄温度は30℃とした。その結果、本発明の洗浄力(標準使用濃度:約40g/30リットル)は、JIS−K−3303に指定する指標石けんの洗浄力と同等又はそれ以上の効果を発揮できることが確認された。

Claims (5)

  1. ケイ酸化合物、水酸化アルミニウム及び水を80℃以上の温度下で混合して得られた混合物又はその溶液と石けんとを混合してなることを特徴とする洗浄用組成物。
  2. ケイ酸化合物がケイ酸塩及びケイ酸の少なくとも1種である請求項1記載の洗浄用組成物。
  3. ケイ酸化合物の一部又は全部として粘土を用いる請求項1又は2記載の洗浄用組成物。
  4. ケイ酸化合物、水酸化アルミニウム及び水を80℃以上の温度下で混合した後、上記混合物又はその溶液に石けんを配合することを特徴とする洗浄用組成物の製造方法。
  5. ケイ酸化合物の一部又は全部として粘土を用いる請求項記載の製造方法。
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