JP4120909B2 - ジェットバーナ式乾燥装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は水や油等を含む下水汚泥や油泥の如き処理すべき対象処理物としての原料を乾燥させるためのもので、詳しくは、原料を処理タンク内にて高温、高速のジェット噴流により乾燥させるジェットバーナ式乾燥装置に関するもので、特に、原料が処理タンク内に長時間滞留することを防ぐことのできる、ジェットバーナ式乾燥装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
水や油等を含む泥状の原料を乾燥させるための方法の一つとして、無酸素状態の閉空間としての処理タンク内に供給した原料に対して、ジェットバーナで発生させた高温且つ高速な燃焼ガスの流れであるジェット噴流を作用させることにより、該ジェット噴流により上記原料を破砕すると共に、燃焼ガスの保持する熱により原料を加熱して、該原料中に含まれている水や油を蒸発させて、乾燥を行わせるようにすることが提案されている。
【0003】
かかる考えに基づく乾燥装置としては、図5にその一例の概略を示す如く、円筒状の処理タンク1の頂部中心位置に、底部に向けてジェット噴流を作用させるように鉛直方向下向きにジェットバーナ2を設置すると共に、頂部に排出口3を設け、又、上記処理タンク1の底部中心位置に、ケーシング5にスクリュー6を収納してなる一軸式のスクリューコンベア4を鉛直方向上向きに貫通させて設けると共に、該スクリューコンベア4のケーシング5上端の原料供給口7が上記ジェットバーナ2の先端近傍位置となるようにした構成として、該スクリューコンベア4により、原料として、たとえば、下水処理場から排出される汚泥8を上記ジェットバーナ2によるジェット噴流の吹き出し方向とほぼ対向する方向に押出し供給できるようにしてある。又、上記スクリューコンベア4の上部の外周側に位置する処理タンク1の底部壁面には、スクリューコンベア4の先端側方向に向けて緩やかに上がる曲面部9を設けて、スクリューコンベア4のケーシング5の先端部外周面と滑らかに連続するようにし、更に、上記排出口3には、排出ダクト10を介してサイクロン等の気体と固体とを分離する分離装置11を接続して、スクリューコンベア4によりジェットバーナ2の先端近傍位置に供給される汚泥8に対してジェットバーナ2で発生させた燃焼ガス12のジェット噴流を吹き付けることにより、該ジェット噴流により汚泥8を破砕すると共に、汚泥8の破砕物を、処理タンク1の曲面部9に沿わせて底部に向け下向きに流した後、側壁に沿わせて上向に反転させられて流されるジェット噴流に乗せて処理タンク1の上部へ吹き上げるようにし、該処理タンク1内に吹き上げられた汚泥8の破砕物が燃焼ガス12の有する熱によって所要の含水率(たとえば10%)まで乾燥させられるようにし、このことにより生じる乾燥汚泥8aを燃焼ガス12の流れに乗せて排出口3から排出ダクト10を通して分離装置11に導き、該分離装置11において上記燃焼ガス12と分離することにより乾燥汚泥8aを回収するようにしてあり、更に、ジェット噴流により吹き飛ばされた汚泥8の半乾燥物が処理タンク1の底部等の壁面に付着し、処理タンク1内に長時間滞留すると、得られる乾燥汚泥8aの含水率が変動するという問題があり、又、処理タンク1内に長時間付着していた汚泥8が排出されるときには、乾燥汚泥8aの温度が過剰に上昇するために、処理タンク1の底部壁面外側にジャケット13を設けて、該ジャケット13に空気や水等の低温流体14を流すことにより処理タンク1の壁面を冷却して、該処理タンク1壁面への汚泥8の付着を防止するようにしたり、又は、図6に示す如く、処理タンク1の外側に発振装置15を設置して、該発振装置15にて処理タンク1の壁面を加振することにより、該処理タンク1壁面への汚泥8の付着を防ぐようにしたものが提案されている(特開平10−300342号公報)。
【0004】
なお、図5中、16はジェットバーナ2に灯油等の燃料を供給するための燃料供給管、17はジェットバーナ2に圧縮空気を供給するための空気供給管を示し、又、図6中、18は振動を受ける処理タンク1壁面と位置固定されたスクリューコンベア4との接続部に配したベローズを示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図5に示した従来の処理タンク1の壁面を低温流体14にて冷却するようにした方式の場合には、汚泥8中から蒸発させて除去すべき水分が上記処理タンク1の壁面部で冷却されて凝縮することから、処理タンク1壁面に付着した汚泥8の壁面接触部における水分含有率が下がらず、この場合、一般に水や油等を含む物質はその水や油の含有率が高いほど付着性が高まるものであることから、処理タンク1壁面に汚泥8の付着が生じ易くなり、付着した汚泥8を速やかに取り除くことができず、汚泥の処理タンク内の滞留時間が長くなるという問題があり、一方、図6に示した従来の処理タンク1壁面を加振するようにした方式の場合には、ベローズ18部の凹凸部分に汚泥8が付着するという問題があり、更に、該ベローズ18部に耐熱性、金属疲労の問題から損傷が生じる虞があるという問題がある。
【0006】
又、上記従来のいずれの方式のものにおいても、スクリューコンベア4の原料供給口7はケーシング5を軸心方向と直角に切断した形状としてあることから、図7に示す如く、ジェットバーナ2による燃焼ガス12のジェット噴流が、上記原料供給口7に衝突して、横方向へ散乱させられ、この場合、図7にニ点鎖線で示す如く、処理タンク1の底部に燃焼ガス12の排出方向とは逆向きの渦流19が生じるため、該渦流19により半乾燥状態の汚泥8又は乾燥汚泥8aが底部に溜められて、速やかなる排出が行われない、という問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、処理タンク内において原料が付着したり長時間滞留するようなことを防止することのできるジェットバーナ式乾燥装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、対象とする処理物たる原料をジェットバーナを備えた処理タンクに供給し、前記ジェットバーナから噴出する熱ガス体に前記原料を曝して処理した原料の乾燥物を回収するジェットバーナ式乾燥装置において、半球形状とした底部の上方に、上端部に設けた排出口へ向けて徐々に縮径する円錐形状の側壁部を一体的に取り付けて、底部と側壁部が滑らかに連続する曲面となるようにしてなる、所謂なすび型形状の処理タンクを形成し、該処理タンクの底部から側壁部の上部にわたる外側に、加熱装置を配設して、処理タンクの壁面を加熱することができるようにした構成とし、又、加熱装置を、電気ヒータ、又は、高温流体を通すようにしたジャケットを設けて処理タンクの壁面を加熱することができるようにした構成とする。
【0009】
加熱装置により処理タンク壁面を加熱した状態において、ジェットバーナの先端部近傍位置に供給した原料に、上記ジェットバーナで発生させた高温、高圧の燃焼ガスのジェット噴流を作用させると、上記原料はジェット噴流により破砕され、この際生じる原料の破砕物は、底部に衝突して上方に向きを変えられる燃焼ガスの流れにより処理タンク上部に吹き上げられて、燃焼ガスの有する熱により乾燥させられるようになる。このとき、原料の半乾燥物が処理タンク壁面に付着しても、処理タンクの壁面が加熱されていることから、付着した原料の付着面の乾燥が行われて原料の付着性が低下させられ、処理タンクの壁面に付着していた原料は壁面から剥離させられて、壁面に付着していない他の原料と同様に乾燥されるようになる。
【0010】
又、対象とする処理物たる原料をジェットバーナを備えた処理タンクに供給し、前記ジェットバーナから噴出する熱ガス体に前記原料を曝して処理した原料の乾燥物を回収するジェットバーナ式乾燥装置において、処理タンク内底面における原料供給管を中心とする所要径の円周上の周方向所要間隔個所に、燃焼ガスの流れにより搬送される原料の破砕物の流れを所要時間阻害するための堰を突設した構成とすると、ジェット噴流による原料の破砕物の処理タンク内における滞在時間を上記所定の時間延長して、燃焼ガスの有する熱に曝される時間を延長することができ、したがって、目的とする乾燥状態の乾燥物を得ることができる。
【0011】
堰を、処理タンク内底面に突設することに代えて、上記処理タンクの底部に上下方向にスライド自在に貫通させて、該各堰を、アクチュエータにより昇降駆動可能に支持させ、上記アクチュエータにより堰を昇降作動させて、該堰の処理タンク内側へ突出する本数及びその突出量を調整可能とした構成とすると、性状の異なる原料からも一定した乾燥状態の乾燥物を得ることができる。
【0012】
堰がある処理タンクの底部を滑らかに連続する曲面形状として、上端部に設けた排出口へ向けて徐々に縮径する円錐形状の側壁部を、上記底部に滑らかに連続する曲面となるように接続した構成とすると、上記効果が得られるほかに、燃焼排ガスを処理タンクのほぼ全面にわたり排出口に向けてスムーズに導くことができる。
【0013】
更に、原料供給管の先端部の周方向所要間隔個所に、所要サイズの切欠きによる原料供給口を形成し、且つ上記原料供給管の上記切欠きによる原料供給口の位置よりも先端側に、ジェットバーナの先端部に向けて突出するような円錐形状のキャップを取り付けるようにした構成とすると、ジェットバーナによる燃焼ガスのジェット噴流を流速をほぼ低下させることなく原料供給管外周面に沿って導き、その後、処理タンクの曲面部、底部、側壁部に沿って、排出口にスムーズに導くことができることから、処理タンク内に従来発生していた如き渦流の発生を防止することができて、処理タンク内から原料の乾燥物をスムーズに排出させて、該乾燥物が処理タンク内に長時間滞留することを防ぐことができる。又、上記原料供給口の開口面は上記ジェット噴流の流れ方向と平行に開口されているため、上記ジェット噴流の流速をほぼ低下させることなく上記原料供給口の開口面積を大きくすることができるので、原料内に混入している異物による詰まりの発生を防止することができる。
【0014】
更に又、原料供給管の先端部の周方向所要間隔個所に、所要サイズの切欠きによる原料供給口を形成し、且つ上記原料供給管の上記切欠きによる原料供給口の位置よりも先端側に、ジェットバーナの先端部に向けて突出するような先端を丸めた円錐形状のキャップを取り付けた構成とすると、キャップの先端の燃焼ガスの熱による局所的な過熱・劣化を抑制することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0016】
図1(イ)(ロ)(ハ)は本発明の実施の一形態を示すもので、半球形状とした底部20aの上方に、上端部に設けた排出口21へ向けて徐々に縮径する円錐形状の側壁部20bを一体的に取り付けて、底部20aと側壁部20bの内面が滑らかに連続する曲面となるようにしてなる、所謂なすび型形状の処理タンク20を形成し、該処理タンク20を、軸心方向が一側に多少傾くように配置し、鉛直方向下向きのジェットバーナ2を、上記処理タンク20の側壁部20bの所要位置に貫通させて、該ジェットバーナ2先端が処理タンク底部20aの中央部の位置に臨むように設置し、又、原料としての汚泥8を供給するための原料供給管23を上記処理タンク20の底部20aの下端部を貫通させて鉛直方向上向きに設置して、汚泥8を上記ジェットバーナ2によるジェット噴流の吹き出し方向と対向する方向から供給できるようにし、更に、上記排出口21には排出ダクト10を介して図示しないサイクロン等の分離装置を接続する。
【0017】
上記原料供給管23は図示しない一軸ネジ式ポンプ等の原料供給装置へ接続されていて、汚泥8は上記原料供給装置により原料供給管23へ供給されるようになっている。
【0018】
なお、上記処理タンク20の底部20aにおける上記原料供給管23の貫通部の周縁部には、図5に示した曲面部9と同様に上方に緩やかに立ち上がる曲面部20cを設けて、上記原料供給管23外周面と底部20aの内面が滑らかに連続するようにして、処理タンク20内に屈曲部が形成されないようにしてある。
【0019】
又、処理タンク20の底部20aから側壁部20bの上部にわたるほぼ全域の外側面に、加熱装置としての電気ヒータ22を取り付け、該電気ヒータ22により上記処理タンク20の壁面を所要温度に加熱することができるようにする。この際、たとえば、乾燥処理を行う原料として、下水処理場で発生する上記汚泥8を用いる場合には、処理タンク20の壁面の温度は、少なくとも300℃以上となるようにしてある。
【0020】
更に、原料供給管23は、図1(ロ)(ハ)に示す如く、原料供給管23の先端部の周方向所要間隔個所に、周方向と軸心方向に所要幅の切欠き26を設け、更に、上記原料供給管23の先端側に、円錐形状のキャップ24を取り付けて、該キャップ24と上記切欠き26とに囲まれて形成される原料供給口25から、軸心方向と直角方向に汚泥8を供給することができるようにする。なお、上記切欠き26の大きさとしては、キャップ24のサポート強度や、汚泥8に混入する虞のある異物の詰まりを防止することを考慮すると、たとえば、原料供給管23の直径が43mmの場合には、切欠き26を、周方向の幅を35mm、上下方向の幅を40mmとして周方向の3個所に配することが望ましい。
【0021】
又、上記キャップ24は、耐熱性の合金、たとえばニッケル合金により作成するようにし、その先端角度はできるだけ鋭角に、たとえば、ジェットバーナ2によるジェット噴流の流速がマッハ2程度ならば、46°以下として、上記ジェット噴流がキャップ24の円錐面から原料供給管23の外周面へ、表面から剥離することなくスムーズに導かれるようにする。更に、上記キャップ24の下面には、原料供給管23の内側へ所要長さ突出する円錐状の突部27を設けて、該突部27により、原料供給管23内を搬送される汚泥8の搬送方向を外周方向に偏向させて、各原料供給口25に汚泥8をスムーズに導くことができるようにしてある。
【0022】
その他、図5に示したものと同一のものには同一符号が付してある。
【0023】
処理タンク20の壁面を電気ヒータ22により所定温度に加熱した状態において、ジェットバーナ2で燃焼ガス12のジェット噴流を発生させると、該ジェット噴流は、先ず、原料供給管23の上端部に設置したキャップ24に当り、該キャップ24の円錐面に沿って原料供給管23の外周面を通りスムーズに軸心方向の流れとして導かれ、その後、曲面部20cに沿って下向きから半球形状の底部20aの内面に沿う方向に穏やかに向きを変えられた後、該底部20a内面に滑らかに連続する側壁部20bの内面に沿って上方へ導かれ、更に、該側壁部20bに滑らかに連続する排出ダクト10へスムーズに送られるようになる。この状態において、原料供給口25より押出し供給される汚泥8は、原料供給管23に沿って流れるジェット噴流により破砕され、この破砕により生じる汚泥8の破砕物は、原料供給管23の外周面から、処理タンク20の曲面部20c、底部20a、側壁部20bの内面に沿って流れるジェット噴流により処理タンク20の上部へ吹き上げられる。該処理タンク20内に吹き上げられた汚泥8の破砕物は、燃焼ガス12の有する熱によって所要の含水率まで乾燥させられる。
【0024】
上記において、処理タンク20壁面に半乾燥状態の汚泥8が付着した場合には、電気ヒータ22により処理タンク20壁面が加熱されて高温に保たれていることから、付着した汚泥8の処理タンク20壁面との接触部が加熱され、該接触部における水分が蒸発させられることにより該汚泥8は付着性が低下させられて、処理タンク20の内壁面から剥離するようになり、ジェット噴流により処理タンク20の上部に吹き上げられる他の汚泥8と同様に乾燥されるようになる。
【0025】
汚泥8の乾燥により生じた乾燥汚泥8aは、側壁部20b内面に沿って排出口21に向かう燃焼ガス12の流れに乗って排出口21に導かれ、排出ダクト10を通して分離装置に送出されることにより、該分離装置において従来と同様に燃焼ガス12から分離されて回収されるようになる。
【0026】
このように、ジェットバーナ2による燃焼ガス12のジェット噴流を流速を低下させることなく原料供給管23外周面に沿って導き、その後、処理タンク20の曲面部20c、底部20a、側壁部20bに沿って、処理タンク20の内壁面のほぼ全面にわたり排出口21に向けてスムーズに導くことができることから、処理タンク20内に従来発生していた如き渦流19が発生することを防止することができて、処理タンク20内における汚泥8の破砕物の流れを排出口21に向かうものとすることができ、又、万一、処理タンク20の壁面に汚泥8が付着した場合には、付着した汚泥8の処理タンク20壁面との接触部を加熱、乾燥させてその付着性を低下させ、これにより付着していた汚泥8を剥離させることができ、したがって、汚泥8が処理タンク20内に長時間滞留することを防止することができ、得られる乾燥汚泥8aの含水率を安定させることができ、又、乾燥汚泥8aの過剰な昇温を防止することができる。
【0027】
次に、図2(イ)(ロ)は本発明の実施の他の形態を示すもので、図1(イ)(ロ)(ハ)に示したものと同様の構成としてあるジェットバーナ式乾燥装置において、原料供給管23の上端に取り付けたキャップを、円錐形状の先端部を丸くした形状のキャップ24aとし、又、実施の更に他の形態として、処理タンク20の外側に電気ヒータ22を設けることに代えて、処理タンク20の底部から上部までのほぼ全面を覆うようにジャケット30を設けて、該処理タンク20を二重壁構造とすると共に、上記ジャケット30の上部に、高温流体31を供給するための流体送給管28を接続し、且つ、ジャケット30の下端部に、上記高温流体31を排出するための流体排出管29を接続した構成として、上記流体送給管28を通して導いた高温流体31を上記ジャケット30に通して、該高温流体31の有する熱により処理タンク20の壁面を所要温度に加熱することができるようにしてある。
【0028】
なお、上記ジャケット30に接続する流体送給管28は、その接続方向がジャケット30上部における接線方向となるようにして、ジャケット30内に送給された高温流体31が全周を流れながら下降して流体排出管29より排出されるようにしてある。又、上記高温流体31としては、たとえば、排ガスや熱回収用ボイラにて発生させた蒸気等を用いるようにすればよい。
【0029】
その他、図1(イ)(ロ)(ハ)に示したものと同一のものには同一符号が付してある。
【0030】
本実施の形態によれば、上記実施の形態と同様の効果を得ることができ、更に、ジャケット30に通す高温流体31としては、排ガスや、熱回収用ボイラにて発生させた蒸気等を用いることにより、廃熱を利用することができることから、処理タンク20壁面の加熱に要するコストを削減することができる。
【0031】
又、キャップ24aは先端を丸めた円錐形状として、高温の燃焼ガス12により劣化し易い尖端部を設けない形状としてあることから、特に、原料の処理量が多くバーナ出力を大きくしなければならない乾燥装置においてはキャップ24aの先端部が燃焼ガス12の有する熱により局所的に過熱・劣化することを防ぐことができる。
【0032】
次いで、図3(イ)(ロ)は本発明の実施の更に他の形態を示すもので、図1(イ)(ロ)(ハ)に示したものと同様の構成としてある処理タンク20の内底面に、原料供給管23を中心とする径方向に、たとえば、3重に並ぶ同心円上の周方向所要間隔個所に、所要の太さ及び所要の高さを有する円柱状の多数の堰32を突設した構成として、ジェット噴流により破砕されて燃焼ガス12の流れにより搬送される汚泥8の破砕物の移動が堰32にて阻害されるようにした構成とする。
【0033】
なお、上記堰32の太さ、高さ及び該各堰32の設置個所は、汚泥8の破砕物を処理タンク20内に所望の時間留めておくことができるよう、汚泥8の性状に合わせてそれぞれ予め設定するようにしてある。その他は図1(イ)(ロ)(ハ)に示したものと同様であり、同一のものには同一符号が付してある。
【0034】
本実施の形態によれば、ジェット噴流により破砕された汚泥8の破砕物は、原料供給管23外周面から処理タンクの曲面部20c、底部20a、側壁部20bに沿って流れる燃焼ガス12の流れにより搬送される際、堰32により所定の時間その移動が阻害され、これにより、上記汚泥8の破砕物の処理タンク12内における滞在時間が上記所定の時間延長され、これにより汚泥8の破砕物が燃焼ガス12の有する熱に曝される時間が延長されて、該汚泥8破砕物は堰32により移動が阻害された状態で目的とする含水率まで乾燥されるようになり、したがって、所定の含水量の乾燥汚泥8aを得ることができる。
【0035】
なお、本実施の形態において、処理タンク20の外側に、図1(イ)(ロ)(ハ)に示す如き電気ヒータ22、又は図2(イ)(ロ)に示す如き高温流体を流すジャケット30等を設けた構成とすることができる。
【0036】
更に、図4(イ)(ロ)は本発明の実施の更に他の形態を示すもので、図3(イ)(ロ)に示したものと同様な構成としてあるジェットバーナ式乾燥装置において、各堰を上下方向に延びる長尺な堰33とすると共に、該各堰33を処理タンク20の底部20aを上下にスライド自在に貫通させて配置し、径方向に3重の同心円上に並ぶよう配置された各円周毎の堰33の下端部を、リング部材36にてそれぞれ連結し、更に、各リング部材36の下側の周方向所要間隔個所に、連動して伸縮作動する多数のアクチュエータとしての流体圧シリンダ34を配置して、該各流体圧シリンダ34のピストンロッド35の先端部を上記各リング部材36の下面に連結することにより、該各流体圧シリンダ34によって各リング部材36をそれぞれ独立して昇降駆動可能に支持した構成として、各リング部材36の昇降を任意に設定することにより、処理タンク20内に突出する堰33の本数及び高さを調整することができるようにしてある。又、本実施の形態において、処理タンク20の外側に、図1(イ)(ロ)(ハ)に示す如き電気ヒータ22、又は図2(イ)(ロ)に示す如き高温流体を流すジャケット30等を設けた構成とすることができる。
【0037】
本実施の形態によれば、原料供給管23によって処理タンク20内に供給される汚泥8の粘度又は含水率等の性状に応じて処理タンク20の内底面より突出する堰33の本数及び高さを調整して、上記汚泥8が処理タンク20内にて燃焼ガス12の熱に曝される時間を調整することができるので、粘度又は含水率等の性状の異なる汚泥8から同様な含水率の乾燥汚泥8aを得ることができ、これにより、供給する汚泥8の性状が途中で変化しても、含水率の一定な乾燥汚泥8aを得ることができる。
【0038】
なお、本発明は、上記実施の形態のみに限定されるものではなく、図1(イ)(ロ)(ハ)に示した実施の形態では、電気ヒータ22は処理タンク20外側のほぼ全面に設置するものとして示したが、底部20a等付着が生じやすい部分は多く、一方、側壁部20bの上部等、付着が生じにくい部分には少なく配置して使用電力の削減を図るようにしてもよいこと、図2(イ)(ロ)に示した実施の形態におけるジャケット30は、高温流体31を全面にわたるように流して処理タンク20の壁面を所要温度まで加熱することができるようにするために、ジャケット30の内部を仕切板にて仕切ることにより高温流体31を導く流路を形成するようにしてもよく、又、高温流体31を通すためのパイプを処理タンク20の外側に巻くことにより形成してもよいこと、図3(イ)(ロ)及び図4(イ)(ロ)に示した実施の形態における堰32,33は形状を円柱状とし、径方向に3重に並ぶよう円周上に配置したものとして示したが、汚泥8の移動を所望する時間阻害することができれば、形状は平板状としてもよく、又、径方向の配列数は自在に決定してよいこと、上記各実施の形態では、乾燥処理を行う原料としては下水処理場で発生する汚泥8を用いたものを示したが、工場汚泥や食品残さ類、又は、原油スラッジや塗料の油泥類、その他の水や油を含む各種の原料の乾燥に適用してよいこと、その他、電気ヒータ22やジャケット30、堰32,33を、他の形状の処理タンクに適用してもよいこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0039】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明のジェットバーナ式乾燥装置によれば、対象とする処理物たる原料をジェットバーナを備えた処理タンクに供給し、前記ジェットバーナから噴出する熱ガス体に前記原料を曝して処理した原料の乾燥物を回収するジェットバーナ式乾燥装置において、半球形状とした底部の上方に、上端部に設けた排出口へ向けて徐々に縮径する円錐形状の側壁部を一体的に取り付けて、底部と側壁部が滑らかに連続する曲面となるようにしてなる、所謂なすび型形状の処理タンクを形成し、該処理タンクの底部から側壁部の上部にわたる外側に、加熱装置を配設して、処理タンクの壁面を加熱することができるようにした構成とし、又、加熱装置を、電気ヒータ、又は、高温流体を通すようにしたジャケットを設けて処理タンクの壁面を加熱することができるようにした構成としてあるので、処理タンク壁面に付着した原料の付着部分を加熱、乾燥させることにより付着性を低下させることができて、原料が処理タンク壁面に付着して該処理タンク内に長時間滞留することを防ぐことができ、これにより得られる原料乾燥物の乾燥状態を安定させることができるという優れた効果を発揮し、又、対象とする処理物たる原料をジェットバーナを備えた処理タンクに供給し、前記ジェットバーナから噴出する熱ガス体に前記原料を曝して処理した原料の乾燥物を回収するジェットバーナ式乾燥装置において、処理タンク内底面における原料供給管を中心とする所要径の円周上の周方向所要間隔個所に、燃焼ガスの流れにより搬送される原料の破砕物の流れを所要時間阻害するための堰を突設した構成とすることにより、ジェット噴流により粉砕された原料の破砕物が燃焼ガスの有する熱に曝される時間を十分にとることができて、目的とする乾燥状態の乾燥物を得ることができ、更に、堰を、処理タンク内底面に突設することに代えて、上記処理タンクの底部に上下方向にスライド自在に貫通させて、該各堰を、アクチュエータにより昇降駆動可能に支持させ、上記アクチュエータにより堰を昇降作動させて、該堰の処理タンク内側へ突出する本数及びその突出量を調整可能とした構成とすることにより、性状の異なる原料からも一定した乾燥状態の乾燥物を得ることができるという優れた効果を発揮し、更に、堰がある処理タンクの底部を滑らかに連続する曲面形状として、上端部に設けた排出口へ向けて徐々に縮径する円錐形状の側壁部を、上記底部に滑らかに連続する曲面構成とすると、燃焼排ガスを処理タンクのほぼ全面にわたり排出口に向けてスムーズに導くことができ、又、原料供給管の先端部の周方向所要間隔個所に、所要サイズの切欠きによる原料供給口を形成し、且つ上記原料供給管の上記切欠きによる原料供給口の位置よりも先端側に、ジェットバーナの先端部に向けて突出するような円錐形状のキャップを取り付けるようにした構成とすると、ジェットバーナによる燃焼ガスのジェット噴流を流速をほぼ低下させることなく原料供給管外周面に沿って導き、その後、処理タンクの曲面部、底部、側壁部に沿って、排出口にスムーズに導くことができて、処理タンク内に従来発生していた如き渦流の発生を防止することができ、処理タンク内から原料の乾燥物をスムーズに排出させることを防ぐことができ、更に又、原料供給管の先端部の周方向所要間隔個所に、所要サイズの切欠きによる原料供給口を形成し、且つ上記原料供給管の上記切欠きによる原料供給口の位置よりも先端側に、ジェットバーナの先端部に向けて突出するような先端を丸めた円錐形状のキャップを取り付けた構成とすることにより、キャップの燃焼ガスの熱による局所的な過熱・劣化を抑制することができる、等の優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のジェットバーナ式乾燥装置の実施の一形態を示すもので、(イ)は切断概略側面図、(ロ)は(イ)のA部の拡大図、(ハ)は(ロ)のB−B矢視図である。
【図2】本発明の実施の他の形態を示すもので、(イ)は一部切断概略側面図、(ロ)は(イ)のC部の拡大図である。
【図3】本発明の実施の更に他の形態を示すもので、(イ)は切断概略側面図、(ロ)は(イ)のD−D矢視図である。
【図4】本発明の実施の更に他の形態を示すもので、(イ)は切断概略側面図、(ロ)は(イ)のE−E矢視図である。
【図5】従来のバーナ式乾燥装置の一例の概略を示す切断側面図である。
【図6】従来のバーナ式乾燥装置の他の例の概略を示す切断側面図である。
【図7】従来のバーナ式乾燥装置の底部の概略を示す拡大切断側面図である。
【符号の説明】
2 ジェットバーナ
8 汚泥(原料)
8a 乾燥汚泥(乾燥物)
12 燃焼ガス
20 処理タンク
20a 底部
20b 側壁部
20c 曲面部
21 排出部
22 電気ヒータ(加熱装置)
23 原料供給管
24,24a キャップ
25 原料供給口
26 切欠き
30 ジャケット
31 高温流体
32 堰
33 堰
34 流体圧シリンダ(アクチュエータ)
Claims (7)
- 対象とする処理物たる原料をジェットバーナを備えた処理タンクに供給し、前記ジェットバーナから噴出する熱ガス体に前記原料を曝して処理した原料の乾燥物を回収するジェットバーナ式乾燥装置において、半球形状とした底部の上方に、上端部に設けた排出口へ向けて徐々に縮径する円錐形状の側壁部を一体的に取り付けて、底部と側壁部が滑らかに連続する曲面となるようにしてなる、所謂なすび型形状の処理タンクを形成し、該処理タンクの底部から側壁部の上部にわたる外側に、加熱装置を配設して、処理タンクの壁面を加熱することができるようにした構成を有することを特徴とするジェットバーナ式乾燥装置。
- 対象とする処理物たる原料をジェットバーナを備えた処理タンクに供給し、前記ジェットバーナから噴出する熱ガス体に前記原料を曝して処理した原料の乾燥物を回収するジェットバーナ式乾燥装置において、半球形状とした底部の上方に、上端部に設けた排出口へ向けて徐々に縮径する円錐形状の側壁部を一体的に取り付けて、底部と側壁部が滑らかに連続する曲面となるようにしてなる、所謂なすび型形状の処理タンクを形成し、該処理タンクの底部から側壁部の上部にわたる外側に、電気ヒータ、又は、高温流体を通すようにしたジャケットを設けて処理タンクの壁面を加熱することができるようにした構成を有することを特徴とするジェットバーナ式乾燥装置。
- 対象とする処理物たる原料をジェットバーナを備えた処理タンクに供給し、前記ジェットバーナから噴出する熱ガス体に前記原料を曝して処理した原料の乾燥物を回収するジェットバーナ式乾燥装置において、処理タンク内底面における原料供給管を中心とする所要径の円周上の周方向所要間隔個所に、燃焼ガスの流れにより搬送される原料の破砕物の流れを所要時間阻害するための堰を突設した構成を有することを特徴とするジェットバーナ式乾燥装置。
- 堰を、処理タンク内底面に突設することに代えて、上記処理タンクの底部に上下方向にスライド自在に貫通させて、該各堰を、アクチュエータにより昇降駆動可能に支持させ、上記アクチュエータにより堰を昇降作動させて、該堰の処理タンク内側へ突出する本数及びその突出量を調整可能とした請求項3記載のジェットバーナ式乾燥装置。
- 堰がある処理タンクの底部を滑らかに連続する曲面形状として、上端部に設けた排出口へ向けて徐々に縮径する円錐形状の側壁部を、上記底部に滑らかに連続する曲面となるように接続した請求項3又は4記載のジェットバーナ式乾燥装置。
- 原料供給管の先端部の周方向所要間隔個所に、所要サイズの切欠きによる原料供給口を形成し、且つ上記原料供給管の上記切欠きによる原料供給口の位置よりも先端側に、ジェットバーナの先端部に向けて突出するような円錐形状のキャップを取り付けるようにした請求項1、2、3、4又は5記載のジェットバーナ式乾燥装置。
- 原料供給管の先端部の周方向所要間隔個所に、所要サイズの切欠きによる原料供給口を形成し、且つ上記原料供給管の上記切欠きによる原料供給口の位置よりも先端側に、ジェットバーナの先端部に向けて突出するような先端を丸めた円錐形状のキャップを取り付けた請求項1、2、3、4又は5記載のジェットバーナ式乾燥装置。
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