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JP4122604B2 - 成形用金型 - Google Patents
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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,例えばヒータケース,クーラケース,ブロワケース等の多種の成形品を製造する際に用いる成形用金型に関する。
【0002】
【従来技術】
従来,共通の金型を用いて多種の成形品を得る成形用金型としては,例えばスライドコアの交換や,スライドコアの配置変更等により,これを可能とする成形用金型が知られている(特開平1−241365号公報,特開平4−52061号公報)。
【0003】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来の成形用金型においては,次の問題がある。
即ち,図15(a)に示すごとく,成形品97がアンダーカット部972を有する場合には,例えば油圧シリンダー等のスライドコア95の移動方向をアンダーカット部972の抜き方向と一致させることにより,上記アンダーカット部972から上記スライドコア95を抜いて対応している。
【0004】
そのため,図15(b)に示すごとく,アンダーカット部982の抜き方向が異なる成形品98を成形する場合には,各アンダーカット部972,982の抜き方向に応じて,上記スライドコア95の配置変更をしなくてはならない。また,これに伴って,上記スライドコア95周辺の部品の配置や形状まで変更しなくてはならない。それ故,アンダーカット部の抜き方向が異なる成形品を,共通の金型で成形しようとしても,上記スライドコアの周辺の部品等,交換部品が多くなるという問題がある。
【0005】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,スライドコアの移動方向を変えずに成形抜き方向を任意に設定でき,少ない部品交換で抜き方向の異なる多種の成形品に対応できる成形用金型を提供しようとするものである。
【0006】
【課題の解決手段】
請求項1に記載の発明は,固定主型と,該固定主型に対向配設された可動主型とを有する成形用金型において,
上記固定主型は,上記可動主型との対向面に型開閉方向Zに対して傾斜立設した第1アンギュラカムと第2アンギュラカムとを有し,
一方,上記可動主型は,上記固定主型との対向面上に移動方向Xに沿ってスライド可能に配設されていると共に上記第1アンギュラカムを進退可能に挿入する第1コア穴を設けた第1スライドコアを有し,
該第1スライドコアは,上記固定主型との対向面上に上記第1スライドコアとは異なる移動方向Yに沿ってスライド可能に配設されていると共に上記第2アンギュラカムを進退可能に挿入する第2コア穴を設けた第2スライドコアを有し,
型開き時においては,上記第1アンギュラカムが上記第1スライドコアの第1コア穴の当接部に当接しながら,上記第1スライドコアを上記移動方向Xに移動量Sxだけスライドさせ,
また,上記第1スライドコアのスライドと同時に,上記第2アンギュラカムが上記第2スライドコアの第2コア穴の当接部に当接しながら,上記第2スライドコアを上記移動方向Yに移動量Syだけスライドさせるよう構成してあり,
かつ,上記第1アンギュラカムと上記第1コア穴の当接部との当接状態及び上記第2アンギュラカムと上記第2コア穴の当接部との当接状態の少なくとも一方を変更して,上記第1スライドコアの移動量Sx及び上記第2ライドコアの移動量Syの少なくとも一方を変化させることにより,上記第2スライドコアの成形抜き方向Wを変更可能に設けてあることを特徴とする成形用金型にある。
【0007】
本発明において最も注目すべきことは,互いに異なる移動方向X,Yにスライドさせる上記第1スライドコア,第2スライドコアを設けてあり,これらの移動量Sx,Syを変化させることにより,上記第2スライドコアの成形抜き方向Wを変更可能に設けてあることである。
【0008】
次に,本発明の作用につき説明する。
本発明においては,型開き時に,上記第1アンギュラカムが,上記可動主型に対してスライド可能に設けた上記第1スライドコアを,上記移動方向Xに移動量Sxだけスライドさせる。また,上記第1スライドコアのスライドと同時に,上記第2アンギュラカムが,上記第1スライドコアに対してスライド可能に設けた上記第2スライドコアを,上記移動方向Yに移動量Syだけスライドさせる。
【0009】
そのため,上記第2スライドコアは,上記可動主型に対しては,上記第1スライドコアの移動方向X,移動量Sxと当該第2スライドコアの移動方向Y,移動量Syとを合成した上記成形抜き方向Wに移動させられる。
また,上記第1スライドコアの移動量Sx及び上記第2スライドコアの移動量Syは,アンギュラカムとスライドコアとの当接状態を種々に変更することにより,それぞれ任意の大きさに変化させることができる。
【0010】
そのため,上記第1スライドコアの移動方向Xと上記第2スライドコアの移動方向Yとを変えることなく,上記第2スライドコアの成形抜き方向Wを任意に設定することができる。
それ故,スライドコアの配置変更,及びそれらの周辺の部品の配置や形状の変更がなくなるので,少ない部品交換で抜き方向の異なる多種の成形品に対応することができる。
【0011】
以上のごとく,本発明によれば,スライドコアの移動方向を変えずに成形抜き方向を任意に設定でき,少ない部品交換で抜き方向の異なる多種の成形品に対応できる成形用金型を提供することができる。
【0012】
アンギュラカムとスライドコアとの当接状態,即ち,上記第1アンギュラカムと上記第1コア穴の当接部との当接状態は,例えば上記第1アンギュラカムの傾斜角度θx,上記第1コア穴の当接部の位置等を変更することにより,変更することができる。また,上記第2アンギュラカムと上記第2コア穴の当接部との当接状態についても,上記と同様に変更することができる。
【0013】
次に,請求項2の発明のように,上記第1アンギュラカムと上記第2アンギュラカムとを上記可動主型に設け,上記第1スライドコアと上記第2スライドコアとを上記固定主型に設けることもできる。
即ち,請求項2の発明は,固定主型と,該固定主型に対向配設された可動主型とを有する成形用金型において,
上記可動主型は,上記固定主型との対向面に型開閉方向Zに対して傾斜立設した第1アンギュラカムと第2アンギュラカムとを有し,
一方,上記固定主型は,上記可動主型との対向面上に移動方向Xに沿ってスライド可能に配設されていると共に上記第1アンギュラカムを進退可能に挿入する第1コア穴を設けた第1スライドコアを有し,
該第1スライドコアは,上記可動主型との対向面上に上記第1スライドコアとは異なる移動方向Yに沿ってスライド可能に配設されていると共に上記第2アンギュラカムを進退可能に挿入する第2コア穴を設けた第2スライドコアを有し,
型開き時においては,上記第1アンギュラカムが上記第1スライドコアの第1コア穴の当接部に当接しながら,上記第1スライドコアを上記移動方向Xに移動量Sxだけスライドさせ,
また,上記第1スライドコアのスライドと同時に,上記第2アンギュラカムが上記第2スライドコアの第2コア穴の当接部に当接しながら,上記第2スライドコアを上記移動方向Yに移動量Syだけスライドさせるよう構成してあり,
かつ,上記第1アンギュラカムと上記第1コア穴の当接部との当接状態及び上記第2アンギュラカムと上記第2コア穴の当接部との当接状態の少なくとも一方を変更して,上記第1スライドコアの移動量Sx及び上記第2ライドコアの移動量Syの少なくとも一方を変化させることにより,上記第2スライドコアの成形抜き方向Wを変更可能に設けてあることを特徴とする成形用金型にある。
この場合にも,上記請求項1と同様の効果を得ることができる。
【0014】
次に,請求項3の発明のように,上記第1スライドコアの移動量Sxは,上記型開閉方向Zに対する上記第1アンギュラカムの軸芯のなす傾斜角度θxにより決定されるよう構成してあることが好ましい。
この場合には,上記第1アンギュラカムの交換により,容易に上記第1スライドコアの移動量Sxを任意の大きさに変化させることができる。
【0015】
次に,請求項4の発明のように,上記第2スライドコアの移動量Syは,上記型開閉方向Zに対する上記第2アンギュラカムの軸芯のなす傾斜角度θyにより決定されるよう構成してあることが好ましい。
この場合には,上記第2アンギュラカムの交換により,容易に上記第2スライドコアの移動量Syを任意の大きさに変化させることができる。
【0016】
次に,請求項5の発明のように,上記第1スライドコアの移動量Sxは,上記第1コア穴の当接部の位置により決定されるよう構成してあることが好ましい。
この場合には,上記第1スライドコアの交換により,容易に上記第1スライドコアの移動量Sxを任意の大きさに変化させることができる。
【0017】
次に,請求項6の発明のように,上記第2スライドコアの移動量Syは,上記第2コア穴の当接部の位置により決定されるよう構成してあることが好ましい。
この場合には,上記第2スライドコアの交換により,容易に上記第2スライドコアの移動量Syを任意の大きさに変化させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施形態例
本発明の実施形態例にかかる成形用金型につき,図1〜図14を用いて説明する。本例においては,上記成形用金型1を用いて,例えばヒータケース等の成形品7(図8)を製造する例を示す。
本例の成形用金型1は,図1〜図14に示すごとく,固定主型2と,該固定主型2に対向配設された可動主型3とを有する(図2)。
上記固定主型2は,上記可動主型3との対向面27に型開閉方向Zに対して傾斜立設した第1アンギュラカム41と第2アンギュラカム42とを有する。
【0019】
一方,上記可動主型3は,上記固定主型2との対向面38上に移動方向Xに沿ってスライド可能に配設されていると共に上記第1アンギュラカム41を進退可能に挿入する第1コア穴510を設けた第1スライドコア51を有する。
該第1スライドコア51は,上記固定主型2との対向面518上に上記第1スライドコア51とは異なる移動方向Yに沿ってスライド可能に配設されていると共に上記第2アンギュラカム42を進退可能に挿入する第2コア穴520を設けた第2スライドコア52を有する。
【0020】
型開き時においては,上記第1アンギュラカム41が上記第1スライドコア51の第1コア穴510の当接部511に当接しながら,上記第1スライドコア51を上記移動方向Xに移動量Sxだけスライドさせるよう構成してある(図13)。
また,上記第1スライドコア51のスライドと同時に,上記第2アンギュラカム42が上記第2スライドコア52の第2コア穴520の当接部521に当接しながら,上記第2スライドコア52を上記移動方向Yに移動量Syだけスライドさせるよう構成してある(図3)。
【0021】
かつ,上記第1アンギュラカム41と上記第1コア穴510の当接部511との当接状態,及び上記第2アンギュラカム42と上記第2コア穴520の当接部521との当接状態の少なくとも一方を変更して,図12に示すごとく,上記第1スライドコア51の移動量Sx及び上記第2ライドコア32の移動量Syの少なくとも一方を変化させることにより,上記第2スライドコア52の成形抜き方向Wを変更可能に設けてある。
【0022】
以下,詳説する。
上記固定主型2は,図2,図10に示すごとく,型板22を介して取付板23に固定されている。
上記固定主型2は,可動主型3と対向する段状の対向面27を有する。奥側(取付板23側)の対向面27には固定入子21を固定してあり,上記固定主型2と固定入子21とによって断面略L字形の雌型を形成している。
また,上記奥側の対向面27には上記第2アンギュラカム42を,手前側の対向面27には上記第1アンギュラカム41を配設してある。
【0023】
一方,上記可動主型3は,図2,図10に示すごとく,スペーサ32を介して取付板33に固定された状態で,型開閉方向Z(図中の左右方向)に進退可能に設けてある。
上記可動主型3は,上記固定主型2と対向する平面状の対向面38を有する。この対向面38には可動入子31を固定してあり,上記可動主型3と可動入子31とによって断面略T字形の雄型を形成している。
また,上記対向面38には上記第1スライドコア51を配設してあり,さらに,この第1スライドコア51の対向面518には上記第2スライドコア52を配設してある。
【0024】
また,上記可動主型3と取付板33との間には,エジェクタプレート34を配設してある。このエジェクタプレート34は,上記可動主型3と可動入子31とを摺動可能に貫通したエジェクタピン341を保持している。
【0025】
上記第1スライドコア51は,図2,図10に示すごとく,上記可動主型3に対して上記移動方向X(図中の上下方向)に沿ってスライド可能に配設してある。また,上記第2スライドコア52は,上記第1スライドコア51に対して上記移動方向Y(図中の紙面方向)に沿ってスライド可能に配設してある。なお,各スライドコアをスライドさせる機構は後述する。
上記移動方向Xと上記移動方向Yとは,それぞれ上記型開閉方向Zに対して垂直である。また,上記移動方向Xと上記移動方向Yとは,互いに垂直である(図1)。
【0026】
型閉め時においては,図1〜図3に示すごとく,上記固定主型2と固定入子21,上記可動主型3と可動入子31,及び上記第1スライドコア51と第2スライドコア52とにより,成形品材料を容れるための成形品部10(図2)が形成されている。
なお,図1中における符号12,13は固定入子である。
【0027】
ここで,上記成形品部10から取り出した成形品7について説明する。
上記成形品7は,図8に示すごとく,下方が開放された中空の箱体であり,その側壁70には,中空の円筒体であるボス部71と長方形の板である板部72とが,それぞれ側壁70と垂直に突出形成されている。
【0028】
上記ボス部71は,図9(b)に示すごとく,第1アンダーカット部としての円柱状凹部710を有する。この円柱状凹部710は,上記成形品7の側壁70に対して垂直に設けてある。
上記板部72は,図9(a)に示すごとく,第2アンダーカット部としての貫通穴720を有する。この貫通穴720は,上記円柱状凹部710とは異なる方向に設けてある。
【0029】
次に,各アンダーカット部に対応するスライドコアについて説明する。
上記第1スライドコア51は,図5,図6に示すごとく,上記可動入子31と対面する側壁形成壁512を有する。この側壁形成壁512には,上記移動方向Xに沿って,ボス部形成用の円形溝513と板部挿通用の挿通穴514とを設けてある。
【0030】
また,この側壁形成壁512の背面に位置する台形部515には,上記挿通穴514と連通する板部形成用の凹部516を設けてある。
なお,図中の符号519は,上記第1スライドコア51の対向面518上における上記第2スライドコア52の載置部分を示す。
【0031】
上記第2スライドコア52は,図7に示すごとく,上記第1スライドコア51の凹部516に対面する台形部524を有する。この台形部524には,上記板部72の貫通穴形成用の円柱状突起525を設けてある。
【0032】
次に,各スライドコアをスライドさせる機構について説明する。
上記第1アンギュラカム41は,図4に示すごとく,上記型開閉方向Zから上記第1スライドコア51の移動方向Xに向かって,傾斜角度θx(図13)だけ傾斜させた状態で,上記固定主型2の対向面27から突出している。
上記第2アンギュラカム42は,上記型開閉方向Zから上記第2スライドコア52の移動方向Yに向かって,傾斜角度θy(図3)だけ傾斜させた状態で,上記固定主型2の対向面27から突出している。
なお,両者とも,基端部412,422は上記固定主型2に埋設されている。
【0033】
一方,上記第1スライドコア51には,図5,図6に示すごとく,上記台形部515の背面に上記第1コア穴510を設けてある。この第1コア穴510は上記型開閉方向Zに貫通しており,その内壁には上記第1アンギュラカム41との当接部511を設けてある(図13)。
上記第2スライドコア52には,図7に示すごとく,上記台形部524の背面に上記第2コア穴520を設けてある。この第2コア穴520は上記型開閉方向Zに貫通しており,その内壁には上記第2アンギュラカム42との当接部521を設けてある(図3)。
【0034】
そして,型閉め時においては,図2に示すごとく,上記第1アンギュラカム41は,上記第1スライドコア51の第1コア穴510に挿通されており,その先端部413は上記可動主型3の逃がし穴37内に挿入されている。
また,上記第2アンギュラカム42は,図3に示すごとく,上記第2スライドコア52の第2コア穴520に挿通されており,その先端部423は上記第1スライドコア51の逃がし穴517内に挿入されている。
【0035】
次に,上記成形用金型1を用いた成形品の製造及び取出方法を説明する。
まず,上記固定主型2と上記可動主型3とを型閉め状態(図2)にして,ゲート(図示略)から上記成形品部10に成形品材料を流入する。この成形用材料は,冷却又は加熱されて固化し,上記成形品7となる。
【0036】
次いで,上記可動主型3を上記型開閉方向Zに沿って移動させる。上記可動主型3と共に移動する第1スライドコア51は,図13に示すごとく,上記第1コア穴510の当接部511が上記第1アンギュラカム41の当接開始部411から当接終了部419に当接する間,上記第1アンギュラカム41により上記移動方向Xに移動量Sxだけスライドされる。これにより,上記第1スライドコア51の円形溝513から上記成形品7のボス部71が抜き出される。
【0037】
また,上記第1スライドコア51と共に移動する第2スライドコア52は,上記と同様に,上記第2アンギュラカム42により上記移動方向Yに移動量Syだけスライドされる(図3)。
そのため,図11,図12に示すごとく,上記第2スライドコア52は,上記可動主型3に対しては,第1スライドコア51の移動方向X,移動量Sxと第2スライドコア52の移動方向Y,移動量Syとを合成した成形抜き方向Wに移動させられる。この成形抜き方向Wは,後述の方法により,上記成形品7の板部72の貫通穴720の抜き方向P(図9)と同じ方向に設定してある。これにより,上記板部72の貫通穴720から上記第2スライドコア52の円柱状突起525が抜き出される。
【0038】
次いで,上記固定主型2と上記可動主型3とを型開き状態(図10)にして,上記エジェクタプレート34のエジェクタピン341により,上記可動入子31から上記成形品7を突き出し,上記成形用金型1から上記成形品7を取り出す。
【0039】
次に,上記第2スライドコア52の成形抜き方向Wの設定方法について説明する。
上記成形抜き方向Wは,上記のごとく,第1スライドコア51の移動方向X,移動量Sxと,第2スライドコア52の移動方向Y,移動量Syとが合成されたものである。そのため,図12に示すごとく,例えば上記第2ライドコア52の移動量Syを変化させることにより,上記成形抜き方向Wは変化する。また,上記第1スライドコア51の移動量Sxを変化させても同様である。
【0040】
図13に示すごとく,上記第1スライドコア51の移動量Sxは,上記型開閉方向Zに対する上記第1アンギュラカム41の軸芯のなす傾斜角度θxにより決定される。
即ち,上記第1スライドコア51の移動量Sxは,上記傾斜角度θxの正弦と,上記第1アンギュラカム41の当接開始部411から当接終了部419までの距離Lとの積である。そのため,例えば,上記第1アンギュラカム41を傾斜角度θxの小さなものに交換することにより,上記第1スライドコア51の移動量Sxを小さくすることができる。
【0041】
それ故,上記第1アンギュラカム41の交換により,容易に上記第1スライドコア51の移動量Sxを任意の大きさに変化させることができる。
同様に,上記第2スライドコア52の移動量Syは,上記型開閉方向Zに対する上記第2アンギュラカム42の軸芯のなす傾斜角度θyにより決定される(図3)。そのため,上記第2アンギュラカム42の交換により,容易に上記第2スライドコア52の移動量Syを任意の大きさに変化させることができる。
【0042】
また,図14に示すごとく,上記第1スライドコア51の移動量Sxは,上記第1コア穴510の当接部511の位置によっても決定される。
即ち,図14(a)に示すごとく,上記第1コア穴510の当接部511の位置を上記第1アンギュラカム41の基端部412側に配設する場合には,上記第1スライドコア51の移動量Sxを大きくすることができる。逆に,図14(b)に示すごとく,上記第1コア穴510の当接部511の位置を上記第1アンギュラカム41の先端部413側に配設する場合には,上記第1スライドコア51の移動量Sxを小さくすることができる。
【0043】
それ故,上記第1スライドコア51の交換により,容易に上記第1スライドコア51の移動量Sxを任意の大きさに変化させることができる。
同様に,上記第2スライドコア52の移動量Syは,上記第2コア穴520の当接部521の位置により決定される。そのため,上記第2スライドコア52の交換により,容易に上記第2スライドコア52の移動量Syを任意の大きさに変化させることができる。
【0044】
本例においては,上記のごとく,適切な形状のアンギュラカムとスライドコアとを組み合わせ,適宜,これらを組み替えて用いることにより,両者の当接状態を種々に変更し,上記第1スライドコア51の移動量Sx及び上記第2スライドコア52の移動量Syを,それぞれ任意の大きさに変化させることができる。
【0045】
そのため,上記第1スライドコア51の移動方向Xと上記第2スライドコア52の移動方向Yとを変えることなく,上記第2スライドコア52の成形抜き方向Wを任意に設定することができる。
それ故,スライドコアの配置変更,及びそれらの周辺の部品の配置や形状の変更がなくなるので,少ない部品交換で抜き方向の異なる多種の成形品に対応することができる。
【0046】
なお,上記実施形態例において,上記第1アンギュラカム41,第2アンギュラカム42は上記可動主型3に設け,上記第1スライドコア51,上記第2スライドコア52とは上記固定主型2に設けること,即ち,上記アンギュラカム,スライドコア等を本例とは逆に設けることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例における,型閉め時の成形用金型の平面説明図。
【図2】実施形態例における,型閉め時の成形用金型の断面説明図。
【図3】図2における,C−C断面図。
【図4】実施形態例における,固定主型とアンギュラカムとの斜視図。
【図5】実施形態例における,可動主型と第1スライドコアとの斜視図。
【図6】図5おける,(a)D方向矢視図,(b)E方向矢視図。
【図7】実施形態例における,(a)第1スライドコアと第2スライドコアとの斜視図,(b)F方向矢視図。
【図8】実施形態例における,成形品の斜視図。
【図9】図8における,(a)A−A断面図,(b)B−B断面図。
【図10】実施形態例における,型開き時の成形用金型の断面説明図。
【図11】実施形態例における,スライドコアの(a)型閉め時の平面説明図,(b)型開き時の平面説明図。
【図12】実施形態例における,成形抜き方向Wの(a)一例を示す説明図,(b)他例を示す説明図。
【図13】実施形態例における,第1アンギュラカムの傾斜角度θxと第1スライドコアの移動量Sxとの関係を説明する断面図。
【図14】実施形態例における,第1スライドコアの当接部の位置と第1スライドコアの移動量Sxとの関係を説明する断面図。
【図15】従来例における,スライドコアの配置の(a)一例を示す説明図,(b)他例を示す説明図。
【符号の説明】
1...成形用金型,
2...固定主型,
3...可動主型,
41...第1アンギュラカム,
42...第2アンギュラカム,
51...第1スライドコア,
510...第1コア穴,
511...当接部,
52...第2スライドコア,
520...第2コア穴,
521...当接部,
7...成形品,
710...円柱状凹部,
720...貫通穴,
W...成型抜き方向,
X,Y...移動方向,
Sx,Sy...移動量,
Z...型開閉方向,

Claims (6)

  1. 固定主型と,該固定主型に対向配設された可動主型とを有する成形用金型において,
    上記固定主型は,上記可動主型との対向面に型開閉方向Zに対して傾斜立設した第1アンギュラカムと第2アンギュラカムとを有し,
    一方,上記可動主型は,上記固定主型との対向面上に移動方向Xに沿ってスライド可能に配設されていると共に上記第1アンギュラカムを進退可能に挿入する第1コア穴を設けた第1スライドコアを有し,
    該第1スライドコアは,上記固定主型との対向面上に上記第1スライドコアとは異なる移動方向Yに沿ってスライド可能に配設されていると共に上記第2アンギュラカムを進退可能に挿入する第2コア穴を設けた第2スライドコアを有し,
    型開き時においては,上記第1アンギュラカムが上記第1スライドコアの第1コア穴の当接部に当接しながら,上記第1スライドコアを上記移動方向Xに移動量Sxだけスライドさせ,
    また,上記第1スライドコアのスライドと同時に,上記第2アンギュラカムが上記第2スライドコアの第2コア穴の当接部に当接しながら,上記第2スライドコアを上記移動方向Yに移動量Syだけスライドさせるよう構成してあり,
    かつ,上記第1アンギュラカムと上記第1コア穴の当接部との当接状態及び上記第2アンギュラカムと上記第2コア穴の当接部との当接状態の少なくとも一方を変更して,上記第1スライドコアの移動量Sx及び上記第2ライドコアの移動量Syの少なくとも一方を変化させることにより,上記第2スライドコアの成形抜き方向Wを変更可能に設けてあることを特徴とする成形用金型。
  2. 固定主型と,該固定主型に対向配設された可動主型とを有する成形用金型において,
    上記可動主型は,上記固定主型との対向面に型開閉方向Zに対して傾斜立設した第1アンギュラカムと第2アンギュラカムとを有し,
    一方,上記固定主型は,上記可動主型との対向面上に移動方向Xに沿ってスライド可能に配設されていると共に上記第1アンギュラカムを進退可能に挿入する第1コア穴を設けた第1スライドコアを有し,
    該第1スライドコアは,上記可動主型との対向面上に上記第1スライドコアとは異なる移動方向Yに沿ってスライド可能に配設されていると共に上記第2アンギュラカムを進退可能に挿入する第2コア穴を設けた第2スライドコアを有し,
    型開き時においては,上記第1アンギュラカムが上記第1スライドコアの第1コア穴の当接部に当接しながら,上記第1スライドコアを上記移動方向Xに移動量Sxだけスライドさせ,
    また,上記第1スライドコアのスライドと同時に,上記第2アンギュラカムが上記第2スライドコアの第2コア穴の当接部に当接しながら,上記第2スライドコアを上記移動方向Yに移動量Syだけスライドさせるよう構成してあり,
    かつ,上記第1アンギュラカムと上記第1コア穴の当接部との当接状態及び上記第2アンギュラカムと上記第2コア穴の当接部との当接状態の少なくとも一方を変更して,上記第1スライドコアの移動量Sx及び上記第2ライドコアの移動量Syの少なくとも一方を変化させることにより,上記第2スライドコアの成形抜き方向Wを変更可能に設けてあることを特徴とする成形用金型。
  3. 請求項1又は2において,上記第1スライドコアの移動量Sxは,上記型開閉方向Zに対する上記第1アンギュラカムの軸芯のなす傾斜角度θxにより決定されるよう構成してあることを特徴とする成形用金型。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において,上記第2スライドコアの移動量Syは,上記型開閉方向Zに対する上記第2アンギュラカムの軸芯のなす傾斜角度θyにより決定されるよう構成してあることを特徴とする成形用金型。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において,上記第1スライドコアの移動量Sxは,上記第1コア穴の当接部の位置により決定されるよう構成してあることを特徴とする成形用金型。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項において,上記第2スライドコアの移動量Syは,上記第2コア穴の当接部の位置により決定されるよう構成してあることを特徴とする成形用金型。
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