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JP4129942B2 - 清酒 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の組成成分を有し、燗に適した清酒に関する。
【0002】
【従来の技術】
甘、酸、苦、塩味に対する人間の感じ方(味覚)は温度によって変ることが知られている。また、それぞれの温度に対する味の変化も一様ではない。「甘味」は体温付近で一番甘味を強く感じ、これより高くなっても低くなっても甘味が弱く感じられる。「塩味」及び「苦味」は温度上昇とともに次第に弱くなっていく。一方「酸味」は温度に関係なく感じ方は同じである〔「調味料 改訂食品事典6」(第6版)、第7〜8頁、(株)真珠書院、昭和63年9月10日発行〕。
【0003】
これら甘、酸、苦、塩味は相互に味覚に影響しており、組合せにより、味の相和効果及び相乗効果を生じることも種々の成分組合せの例からも明らかである。例えば、グルタミン酸ナトリウムと核酸系調味料の組合せは、旨味に関して相乗効果のあることが周知の事実で、この効果を生かした製品も市販されている。
清酒の成分組成において、糖類のグルコースやオリゴ糖は主に甘味に、有機酸類の乳酸、コハク酸、リンゴ酸は酸味に、含窒素化合物であるアミノ酸やペプチド、核酸成分、アミン、タンパク質は旨味や苦味に、ナトリウムやカリウム等は辛味に寄与する成分として知られている。
味の感じ方は、温度によって変わってくるので、燗酒にした場合には常温の清酒の味とは感じ方が異なってくる。したがって常温のままや冷酒にして飲用する清酒が必ずしも燗酒に適していることにはならない。
【0004】
一方、清酒中に存在する溶存酸素は、老香などの好ましくない香りの発生や味などの品質劣化の原因となる。特に、老香などの成分は燗をすると常温よりも強く感じられるので、燗をして飲む清酒の場合、清酒の品質向上のためにも溶存酸素の低減が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
多様化する嗜好を背景にして、従来の常温のままや冷酒にして飲用する清酒とは別に燗に適する品質の清酒が望まれている。本発明の目的は、多様化する嗜好に対応した燗に適した清酒を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明を概説すると、本発明の第1の発明は、精白歩合65〜75%の米を原料とする清酒であって、アルコール分14.5%(v/v)〜15.5%(v/v)、エキス分4 .0%(w/v)〜6.0%(w/v)未満、酸度1.3〜1.7(0.1N NaOHml/10ml)、グルコース1.9%(w/v)〜2.5%(w/v)、アミノ態窒素17mg%(w/v)〜28mg%(w/v)、全窒素45mg%(w/v)〜80mg %(w/v)の成分組成であり、かつ糖酸比3.0〜3.8であることを特徴とする45 ℃での燗に適した清酒に関し、第2の発明は、容器に充てん後平衡状態になった清酒中の溶存酸素濃度が1.1〜4.0ppmの範囲である第1の発明の成分組成を有する45℃での燗に適した清酒に関する。
【0007】
本発明者らは鋭意研究を行った結果、清酒中の成分が燗酒としたときに総合的な味のバランスに影響する要因について検討をし、それらの要因の適切な組合せを設定することで目的にかなう燗用清酒を設計した。
【0008】
まず燗に適する清酒の酒質成分の要因検討として、▲1▼燗酒温度、▲2▼各成分(アルコール分、エキス分、酸度、グルコース、全糖、アミノ態窒素、全窒素)の適切な含量及び組合せを取り上げた。その結果、清酒中の上記各成分がある特定の適切な組合せのとき、燗時に味のバランス、甘、酸、旨、苦、辛味が調和し、口に含んだときに舌ざわりが良く、濃醇感があり、ボディ感があり、切れ味の良い燗に適した清酒となり、更に溶存酸素を低減することで、いつも美味しいより良い状態の燗に適する清酒になることを見出し本発明の完成に至った。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を具体的に説明する。
まず、本発明で官能評価を行う場合の燗の温度について検討した。ここでいう燗をする方法は特に限定はなく、通常の方法であれば良い。
【0010】
〔検討例1〕
市販の清酒を用い、常法通り燗徳利を用い、40℃、45℃、50℃、55℃に保って猪口(各温度に保持した)で、室温(18℃)で官能検査を行った。
パネラー36名(複数回答あり)で行った。好まれた温度は45℃が20名、次いで50℃が13名、40℃は5名(ややぬるいとの意見であった)、55℃が2名(熱いとの意見であった)であった。この結果より、本発明の官能評価は燗温度を45℃で行ったが、前記したこれらの温度が本発明を限定するものではない。
【0011】
本発明におけるアルコール分、エキス分、酸度、グルコース、全糖、アミノ態窒素、全窒素の分析は、第四回改正国税庁所定分析法注解(平成5年2月20日、第四回改正版、日本醸造協会発行)を用いて行った。
【0012】
本発明でいう清酒の特定成分を含有させる方法は、アルコール分、エキス分、酸度、グルコース、全糖、アミノ態窒素及び全窒素の各成分値が範囲内に収まれば良く、特に限定はない。一例を挙げれば、通常の清酒醸造法(例えば、原料処理、仕込み、糖化・発酵、上槽、精製及び容器充てん工程)、アルコール添加、糖類添加等酒税法に準じる方法で行っても良い。
【0013】
本発明の清酒における各種成分の組合せを検討するために、表1に示した基本清酒、濃縮清酒及び窒素高含有清酒を用意した。一例として基本清酒、濃縮清酒及び窒素高含有清酒の作り方を示すが、これに限定されるものではない。なお、本発明における成分の分析値とは、特に記載がない限り、15℃における値である。
【0014】
(基本清酒の作り方)
原醪は、通常の仕込方法に準じ、総米(精白歩合65%)5kg、汲水歩合〔総米重量(kg)に対する汲水(リットル)の百分率(%)を意味する〕130の蒸米三段仕込を行った。発酵温度は15℃前後で行い、留後20日目の醪とした。なお、留後20日目の醪は上槽した後、常法に従い、火入れ、熟成後、精製、割水して基本清酒を得た。基本清酒の成分分析値を後記表1に示す。
【0015】
(濃縮清酒の作り方)
上記で得られた基本清酒を減圧濃縮(条件:−750mmHg、40℃)して容量を半分までにし、アルコール分4%(v/v)、その他の成分が2倍に濃縮して濃縮清酒を得た。なお、該濃縮清酒の成分分析値を後記表1に示す。
【0016】
(窒素高含有清酒の作り方)
原醪は通常の仕込方法に準じ、総米(精白歩合75%)5kg、汲水歩合〔総米重量(kg)に対する汲水(リットル)の百分率(%)を意味する〕125の蒸米三段仕込を行った。発酵温度は15℃前後で行い、留後25日目の醪とした。なお、留後25日目の醪は上槽した後、常法に従い、火入れ、熟成後、精製、割水して窒素高含有清酒を得た。窒素高含有清酒の成分分析値を表1に示す。
【0017】
【表1】
Figure 0004129942
【0018】
これら基本清酒、濃縮清酒及び窒素高含有清酒を調合した後、各種成分の微調整のために、アルコール分は95.5%(v/v)原料アルコールを、酸度はコハク酸、乳酸、リンゴ酸混合液(混合比は25:70:15)を、グルコースは精製ブドウ糖を、エキス分と全糖は分解度の低い水飴を用いてモデル清酒を調製した。該モデル清酒の各種成分の分析と45℃にて燗をして官能評価を行い、この温度での各種成分の味のバランスが調和し、舌ざわりが良く、濃醇感、ボディ感があり、切れ味の良いと評価された清酒を判定した。すなわち本発明の燗に適した清酒は、成分組成が、アルコール分14.0%(v/v)〜15.9%(v/v)、エキス分4.0%(w/v)〜6.7%(w/v)、酸度1.2〜2.0(0.1NNaOHml/10ml)、グルコース1.9%(w/v)〜2.5%(w/v)、アミノ態窒素17mg%(w/v)〜28mg%(w/v)及び全窒素45mg%(w/v)〜80mg%(w/v)の範囲にある時の官能評価が良く、特に、前記成分組成の中で、アルコール分が14.5%(v/v)〜15.5%(v/v)、エキス分が4.0%(w/v)〜6.0%(w/v)未満及び酸度が1.3〜1.7(0.1NNaOHml/10ml)である時は、十分なコクを持ち、なめらかな上、後味のすっきりとした味わいを楽しめる清酒と評価された。
【0019】
また、前記したこれらの成分組成において、糖酸比2.7〜4.0であると味のバランスが良く調和されており、更に、糖酸比が3.0〜3.8の範囲にある時の味のバランスの調和が最も優れていた。なお、本発明における糖酸比とは、エキス分/酸度のことである。
【0020】
次に、本発明の燗に適した清酒中の溶存酸素の影響についての検討を行った。
【0021】
〔検討例2〕
本発明の燗に適した清酒中の溶存酸素の影響を検討するために、検討例1で示した本発明の燗に適した清酒の一例として、清酒〔アルコール分15%(v/v)、エキス分5%(w/v)、酸度(0.1NNaOHml/10ml)1.4、グルコース2.2%(w/v)、アミノ態窒素25mg%(w/v)、全窒素65mg%(w/v)〕を用い、窒素ガスを吹込む方法で溶存酸素を低減させた後、容器に充てんしヘッドスペースを窒素置換させた後、打栓してサンプルを作成した。該サンプルを40℃、30日間連続して蛍光燈の照明にさらした加速条件にて保存した。保存終了後に各サンプルを徳利に移し、45℃で燗を行い、室温(18℃)で猪口を用いて飲酒した。
官能評価は、3点法(1:良い、2:普通、3:悪い)で行い、パネラー12名の平均値の平均値を基に、1.0〜1.5を◎、1.5超〜2.0を○、2.0超〜2.5を△、2.5超〜3.0を×で表示した。その結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
Figure 0004129942
【0023】
表2の結果より、溶存酸素濃度が1.1〜4.0ppmの範囲に含まれるモデル清酒は、窒素置換無処理の対照に比べて、燗することで強調される老香が少なく、品質が向上し、燗に適しているという評価を得た。本発明の品質が向上し、燗に適した清酒を得るためには、容器に充てん後の平衡状態になった溶存酸素濃度を1.1〜4.0ppmにすることが好ましい。また、火入れを行った清酒の場合は、容器に充てん後に清酒中の溶存酸素濃度を1.1〜2.9ppmの範囲にすると官能評価が良かった。
【0024】
本発明における溶存酸素を低減させる方法とは、通常の清酒の製造方法、例えば、原料処理、仕込み、糖化・発酵、上槽、精製及び容器充てん工程において、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスによる溶存酸素の置換が行えればよく、特に限定はない。例えば、インラインミキサーを用いた連続的な流れの中で不活性ガスを混合して溶存酸素を低減させても良い。
【0025】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明がこれらの実施例に限定されるものではない。
【0026】
なお、実施例におけるモデル清酒は、表1の3種の清酒を用いて調合した後、各種成分の微調整のために、原料アルコール、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、精製ブドウ糖、分解度の低い水飴を用いて調製した。
【0027】
実施例1(エキス分と酸度の影響を検討)
表1の3種の清酒を用いて、エキス分が3.3、4.0、5.0、6.0、6.7、7.0%(/v)、及び酸度(0.1N NaOHml/10ml)が1.0、1.2、1.3、1.5、1.7、2.0、2.5(ml)にして、エキス分及び酸度以外は表1の基本清酒と同様の成分値としたモデル清酒を得た。それぞれの清酒を徳利で45℃まで加熱して燗を行い、室温(18℃)で猪口を用いて飲酒した。
官能評価は、2点法(1:良い、0:普通)で行い、パネラー17名の合計値を表示した。その結果を表3に示す。
【0028】
【表3】
Figure 0004129942
【0029】
表3の結果に示されるように、エキス分が4.0%(/v)以上6.7%(/v)以下、酸度が1.2ml以上2.0ml以下の時、切れ味、ボディ感及び濃醇感のバランスが良く、特にエキス分が4.0%(/v)以上6.0%(/v)未満、酸度が1.3ml以上1.7ml以下の時に更に良い評価を得た。また、これら前記の範囲内において、糖酸比が2.7以上4.0以下である時、切れ味、ボディ感及び濃醇感に加えて味のバランスも良く、更に糖酸比が3.0以上3.8以下である時に最も良かった。
【0030】
実施例2(アルコール分の燗酒の味覚に及ぼす影響を検討)
表1の3種の清酒を用いて、アルコール分は13.0、14.0、14.5、15.0、15.5及び16.0%(v/v)にし、アルコール分以外は基本清酒と同様の成分値としたモデル清酒を得た。実施例1と同様の方法で官能評価を行った。その結果を表4に示す。
【0031】
【表4】
Figure 0004129942
【0032】
表4の結果より、アルコール分15.0%(v/v)の時が燗用清酒で最も好まれ、14.0%(v/v)ではやや薄く感じるが味のバランスが良く、16.0%(v/v)ではツンとくる感じがすると評価された。したがって、本発明のアルコール分は14.0%(v/v)以上16.0%(v/v)未満、特に14.5%(v/v)以上15.5%(v/v)以下の時に更に良い評価を得た。
【0033】
実施例3(グルコースの燗酒の味覚に及ぼす影響を検討)
表1の3種の清酒を用いて調合して、グルコースは1.5、1.9、2.0、2.5及び3.0%(w/v)にし、全糖以外は基本清酒と同様の成分値としたモデル清酒を得た。実施例1と同様の方法で官能評価を行った。その結果を表5に示す。
【0034】
【表5】
Figure 0004129942
【0035】
表5の結果より、グルコースは2.0%の時が燗用清酒で最も好まれ、1.9%では甘みがやや弱いが全体のバランスは保たれ、2.5%では甘味がやや強いが全体のバランスは保たれている。したがって、本発明のグルコースは1.9%(w/v)以上2.5%(w/v)以下の範囲が適切であることが明らかとなった。
【0036】
実施例4(アミノ態窒素の燗酒の味覚に及ぼす影響を検討)
表1の3種の清酒を用いて調合して、アミノ態窒素は15、17、20、25、28及び30mg%(w/v)にし、アミノ態窒素以外は基本清酒と同様の成分値としたモデル清酒を得た。実施例1と同様の方法で官能評価を行った。その結果を表6に示す。
【0037】
【表6】
Figure 0004129942
【0038】
表6の結果より、アミノ態窒素は20及び25mg%(w/v)で味のバランスが優れていた。17mg%(w/v)ではやや薄い感じがするが味のバランスは良く、28mg%(w/v)ではややクドイ感じがするが味のバランスは良いと評価された。したがって、本発明のアミノ態窒素は17mg%(w/v)以上28mg%(w/v)以下の範囲が適切であることが明らかとなった。
【0039】
実施例5(全窒素の燗酒の味覚に及ぼす影響を検討)
表1の3種の清酒を用いて調合して、全窒素は40、45、60、80及び85mg%(w/v)にし、全窒素以外は基本清酒と同様の成分値としたモデル清酒を得た。実施例1と同様の方法で官能評価を行った。その結果を表7に示す。
【0040】
【表7】
Figure 0004129942
【0041】
表7の結果より、全窒素は60mg%(w/v)で甘・酸・旨・辛味のバランスが優れていた。45mg%(w/v)ではやや薄い感じがするが全体のバランスは良く、80mg%(w/v)ではややクドイ感じがするが全体のバランスは良いと評価された。したがって、本発明の全窒素は45mg%(w/v)以上80mg%(w/v)以下の範囲が適切であることが明らかとなった。
【0042】
実施例6(3種の燗酒の味覚に及ぼす影響を検討)
表1の3種の清酒を用いて、表8に示す3種の清酒を得た。それぞれの清酒を徳利で45℃で燗を行い、室温(18℃)で猪口を用いて飲酒した。
官能評価は、パネラー12名で良1〜悪3で採点をし、その平均値(◎:1.0〜1.5、○:1.5超〜2.0、△:2.0超〜2.5、×:2.5超〜3.0)で表示した。その結果を表8に示す。
【0043】
【表8】
Figure 0004129942
【0044】
表8に示すごとく、アルコール分、エキス分、酸度、グルコース、全糖、アミノ態窒素及び全窒素の各成分値が範囲内にあれば、本発明の燗に適する清酒が提供できる。
【0045】
実施例7(清酒の醸造)
掛米は通常の方法に順じ、精白歩合65%の白米(日本晴)を用い、浸漬、蒸きょうし蒸米を得た。麹は麹米を掛米と同様にして蒸米とし、清酒用麹菌(種もやし)を接種し、通常の方法にて46時間培養した。得られた原料は、表9に示す仕込配合により三段仕込で清酒を試醸した。すなわち試醸は、協会酵母701号を用いて、初添(1回目)、仲添(2回目)及び留添(3回目)として、更に10〜15℃で20日間行った。
【0046】
【表9】
Figure 0004129942
【0047】
この試醸で得られた清酒醪を固液分離して搾汁を得た後、火入れ、熟成、精製及び割水を行い清酒を得た。その清酒について成分分析値及び実施例1と同様の方法で行った官能評価を表10に示す。
【0048】
【表10】
Figure 0004129942
【0049】
表10の結果より、本発明の清酒は、燗時において味のバランスが調和し、舌ざわりが良く、濃醇感、ボディ感のバランス及び切れ味が優れていた。
【0050】
実施例8(清酒の醸造)
実施例7と同様な方法にて試醸した得られた火入れをしない清酒をインラインミキサー〔商品名:ノリタケスタティックミキサー、(株)ノリタケカンパニーリミテド製、サニタリー配管内径3インチ、4ユニット〕を用いて窒素ガスと混合し溶存酸素濃度を低減した。清酒流量は10リットル/分、窒素ガス流量は2.3リットル/分(ガスの体積は0℃、1気圧の値)にて行った。その後、プレートヒーターにて火入れ(65℃)処理後、容器に充てんしてヘッドスペースを窒素置換させた後、打栓、自然放冷後、清酒を得た。なお、インラインミキサー以降のライン(受けタンク、プレートヒーター、充てん機)も窒素置換をしておいた。得られた該製品を40℃、30日間連続して蛍光燈の照明にさらし加速条件にて保存した後、徳利に移し、45℃で燗を行い、室温(18℃)で猪口を用いて飲酒した。対照として、インラインミキサーによる混合脱気処理を行わずに充てん及び打栓したものを同様に保存した後、45℃で燗を行い、室温(18℃)で猪口を用いて飲酒した。実施例1と同様の方法で行った官能評価を表11に示す。
【0051】
【表11】
Figure 0004129942
【0052】
表11の結果より、本発明品の清酒は対照の清酒に比べて、燗すると特に強調される老香などの好ましくない香りや雑味が少なく、味、ボディ感、切れのバランスがとれており、品質が向上した。
【0053】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の清酒は、燗時に味のバランス、甘、酸、旨、苦、辛味が調和し、口に含んだときに舌ざわりが良く、濃醇感があり、ボディ感があり、切れ味の良い酒質の燗に適する酒を提供することができる。また、溶存酸素濃度を低減された本発明の清酒は、長期流通後も燗に適する酒を提供することができる。

Claims (2)

  1. 精白歩合65〜75%の米を原料とする清酒であって、アルコール分14 .5%(v/v)〜15.5%(v/v)、エキス分4.0%(w/v)〜6.0%(w/v)未満、酸度1.3〜1.7(0.1N NaOHml/10ml)、グルコース1 .9%(w/v)〜2.5%(w/v)、アミノ態窒素17mg%(w/v)〜28mg %(w/v)、全窒素45mg%(w/v)〜80mg%(w/v)の成分組成であり、 かつ糖酸比3.0〜3.8であることを特徴とする45℃での燗に適した清酒。
  2. 容器に充てん後平衡状態になった清酒中の溶存酸素濃度が1.1〜4.0ppmの範囲であることを特徴とする請求項1記載の45℃での燗に適した清酒。
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