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JP4131330B2 - 光半導体装置 - Google Patents
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Description

本発明はCCD(固体撮像素子)やエリアセンサ等の光半導体素子封止用樹脂組成物を用いて封止した光半導体装置に関するものである。
従来、例えば図1に示すような光半導体装置が提案されている。この光半導体装置は中空パッケージタイプのものであって、封止材1に凹部2を形成すると共に凹部2に光半導体素子3を取り付けて収納し、封止材1の片面に開口した凹部2の開口を覆うようにして蓋体4を設けることによって形成されるものである。封止材1と蓋体4は接着剤層5により結合され凹部2は密閉される。また、蓋体4はガラス板やレンズなどの透光性のある部材で形成され、蓋体4を通して外部の光を光半導体素子3で受光したり、蓋体4を通して光半導体素子3で発した光を外部に放射したりすることができる。
このような光半導体装置において、封止材1はエポキシ樹脂を含有する樹脂組成物で形成するようにしている。エポキシ樹脂は優れた接着性や低吸湿性の特徴を有し、この特徴を利用して、エポキシ樹脂で半導体や電子部品を封止する方法が主流を占めてきている。これは、ガラス、金属、セラミックを用いたハーメチックシール法に比べて大量生産性やコストメリットが優れるためである。
このようなエポキシ樹脂を含有する樹脂組成物を用いる封止法においては、例えば、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、硬化剤としてフェノールノボラック樹脂、無機充填材として溶融シリカ、硬化促進剤として有機リン化合物を主成分とする樹脂組成物からなる成形材料が一般的に使用されている。
しかし、従来から用いられている樹脂組成物は金属やセラミックに比べて透湿性が高く、図1に示すような中空パッケージタイプの封止材1を形成した場合は、封止材1を通じて凹部2に湿気が侵入し、蓋体4の内面に結露や曇りが発生し易いという問題があった。
また、封止材1の透湿性を低下させるために封止材1の吸湿性を向上させると、吸湿によって封止材1自体が伸長して寸法変化が大きくなり、その結果、蓋体4が外れやすくなるという問題があった。
このような問題を解決するために、エポキシ当量が170以下のエポキシ樹脂と、水酸基当量が130以下の硬化剤とを含有して成る樹脂組成物を用いて封止材を形成して成る光半導体装置を本出願人は提案した(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1の封止材に用いられているエポキシ樹脂はフェニルグリシジルエーテルタイプ、ナフタレングリシジルエーテルタイプのエポキシ樹脂を必須の樹脂成分とするものであり、このようなエポキシ樹脂からなる封止剤を用いて、ガラスなどの蓋体部分との接着をエポキシ樹脂からなる接着剤により行うと、封止材と接着剤との界面で剥離が生じ、十分な接着が得られないことが明らかとなった。
特開2002−97252号公報
この発明の課題は、従来の光半導体装置の欠点を改善するもので、封止材に用いられるエポキシ樹脂の種類を特定し且つその硬化物の物性値をコントロールすることにより、接着剤層を介した封止材とガラス等の蓋体との優れた高密着性を達成した光半導体装置を提供することにある。
本発明は、光半導体素子を収納した封止材と、封止材と接着剤を介して接合される透明蓋体からなる光半導体装置において、封止材と透明蓋体とを接合するために用いられる接着剤がエポキシ系接着剤であり、前記封止材はエポキシ樹脂組成物の硬化物からなり、前記樹脂組成物は少なくともビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を含有し、この硬化物の50℃における線膨張係数が8〜13ppm、50℃における弾性率が16〜28GPaである光半導体装置とすることにより、封止材と接着剤の間での接着性を高め、密閉性の高い光半導体装置を得ることができるものである。
また、本発明は、上記硬化物のガラス転移温度が、110℃以上であることや、硬化物の成形収縮率が0.15〜0.35%であることを好ましい態様としている。このようなガラス転移温度あるいは成形収縮率の硬化物とすることより、封止材の寸法安定性を高めることができ、さらに密着性を改善することができる。
本発明は、上記のような封止材を用いることにより、封止材とガラス等の蓋体との優れた高密着性を達成した光半導体装置を提供することができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明は封止体と蓋体を接着する接着剤がエポキシ系接着剤であり、封止材の樹脂組成物に、エポキシ樹脂として少なくともビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を用いると共に、この硬化物の50℃における線膨張係数が8〜13ppm、50℃における弾性率が16〜28GPaであることを特徴とする。
本発明の封止材の樹脂組成物は、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材を少なくとも含有する。
本発明のビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂としては、例えば以下の式(1)あるいは(2)で例示されるビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂もしくはこれらの誘導体が挙げられ、特に式(1)の構造を有するエポキシ樹脂もしくはその誘導体が好ましい。
Figure 0004131330
Figure 0004131330
また、本発明は、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂などを併用することもできる。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
上記のようなビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂はエポキシ系接着剤に高い密着性を有しているため、封止体と蓋体との間の高密着性を達成することができる。
上記ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂は、エポキシ樹脂組成物の全エポキシ成分中、10〜100重量%含有することが好ましく、50〜100重量%含有することがより好ましい。
本発明において、硬化剤としては特に限定されないが、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等、各種多価フェノール化合物あるいは、ナフトール化合物を用いることができる。
エポキシ樹脂と硬化剤との当量比は適宜決定できるが、エポキシ樹脂の全量/硬化剤の全量=約0.5〜1.5(当量比)、好ましくは、0.8〜1.2の範囲が良い。この配合割合が0.5よりも小さいと、硬化剤の配合量が多すぎて経済的に不利となる恐れがあり、また上記の配合割合が1.5を超えると、硬化剤の配合量が少なすぎて硬化不足になる恐れがある。
本発明において、無機充填材としては例えば結晶シリカ、溶融シリカ、アルミナ、窒化珪素等を使用することができる。無機充填材の配合量は、75〜95重量%の範囲で使用することができるが、85〜90重量%の範囲とすることがより好ましい。
本発明では、任意成分として例えば硬化促進剤、離型剤、シランカップリング剤、難燃剤、着色剤、シリコーン可撓剤等を配合することができる。
硬化促進剤としては、エポキシ基とフェノール性水酸基の反応を促進するものであれば特に限定しないが、例えばテトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレートや2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類の他、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリメチルホスフィン等の有機ホスフィン類、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)、トリエタノールアミン、ベンジルジメチルアミン等の3級アミン等の1種以上を用いることができる。
離型剤としては、例えば天然カルナバ、脂肪酸アミド、カルナバワックス、ステアリン酸、モンタン酸アミド、脂肪酸エステル、カルボキシル基含有ポリオレフィン等を用いることができる。
さらに、シランカップリング剤としては、例えばγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプトシランの他、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のグリシドキシシラン、またアミノシラン等の1種以上を用いることができる。
難燃剤としては、例えば三酸化アンチモン、ハロゲン化合物、リン化合物、各種の金属水和物などを用いることができ、着色剤としては、例えばカーボンブラック、酸化チタンなどを用いることができる。シリコーン可撓剤としては、例えばシリコーンゲル、シリコーンオイル、シリコーンゴムなどを挙げることができる。これらの任意成分の配合量は制限されるものでなく、適宜選定すればよい。
本発明の封止材用のエポキシ樹脂組成物は、例えば上記エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材、及び、その他の任意成分を配合し、ミキサー・ブレンダー等で均一に混合した後、ニーダーやロールで加熱・混練する。また、上記の混練後に必要に応じて冷却固化したものを粉砕することにより得ることができる。
本発明の封止材用のエポキシ樹脂組成物は封止材1を形成するための成形材料として用いるものであり、例えば、トランスファー成形などで凹部2を有する封止材1に成形することができる。また、封止材1を成形する際にリード6を同時にインサート成形することができる。
上記成形条件の好適な範囲としては、金型温度が170〜180℃であり、キュア時間(成形時間)が、60〜120秒、好ましくは、80〜120秒である。
さらに、本発明の封止材は、上記成形後に後硬化を行うことが好ましい。この後硬化としては、160〜180℃、2〜6時間行うことがより好ましい。
本発明の封止材として用いられる樹脂組成物の硬化物は、上記のようにして得られる封止材の中でも、50℃における線膨張係数が8〜13ppm、好ましくは9〜12ppm、50℃における弾性率が16〜28GPa、好ましくは18〜25GPaであることを特徴とする。
硬化物の50℃における線膨張係数が、8ppm未満だと接着剤層を介したガラス等の蓋体との寸法変化の差が大きくなり、十分な密着性が得られない。また13ppmを越えると同様に十分な密着性が得られない。
硬化物の50℃における弾性率が16GPa未満の場合、硬化物の強度が十分に得られず硬化物が破壊してしまう恐れがある。また28GPaを越えると、光半導体装置に発生する応力を緩和することができず、接着剤層を介したガラス等の蓋体との密着性が十分に得られない。
また本発明の封止材の樹脂組成物の硬化物は、硬化物のガラス転移温度が110℃以上、好ましくは115℃以上のものが好ましい。110℃未満でも、線膨張、弾性率の値により密着性を得られるが、110℃以上の方がより寸法安定性が増し、密着性がより良くなる。また、高温特性も良くなる。
また本発明の封止材の樹脂組成物の硬化物は、成形収縮率が0.15〜0.35%、好ましくは0.18〜0.30%のものが好ましい。0.15%未満でも、線膨張、弾性率の値により密着性を得られるが0.15%以上の方が、より寸法安定性が増し、より密着性が良くなる。また0.35%を越えても、線膨張、弾性率の値により密着性も得られるが、0.35%以下の方が、より寸法安定性が増し、より密着性が良くなる。また低反り性も良くなる。
本発明の封止材用エポキシ樹脂組成物からなる硬化物は、上記のように所定の線膨張係数、弾性率、ガラス転移温度、成形収縮率を有するものが好適であるが、このような硬化物を得るための組成としては、樹脂組成物中に全エポキシ樹脂を、4〜8重量%、無機充填材を80〜89重量%で使用することが好ましい。なお、硬化剤は前述したエポキシ樹脂との当量比で適宜選定されるが、4〜8重量%とすることが好ましい。
本発明において、封止材と蓋体を接着するエポキシ系接着剤としては、例えば二液性エポキシ系接着剤や、一液性エポキシ系接着剤、常温硬化型、加熱硬化型のエポキシ系接着剤を好適に用いることができる。
封止材と蓋体を接着するには、上記のようなエポキシ系接着剤を用い、ディスペンサーで所定位置に塗布することにより、封止材と蓋体との接合が行われる。上記接合時の温度は接着剤の種類に応じて適宜選定することができる。
以下に実施例、比較例を挙げて説明するが、本発明は何らこれら実施例に限定されるものではない。
実施例、比較例で用いた各成分は次の通りである。
[樹脂組成物の各成分]
・エポキシ樹脂1:ビフェニル型エポキシ樹脂〔ジャパンエポキシレジン(株)製 YX4000H〕、エポキシ当量196
・エポキシ樹脂2:O−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂〔住友化学工業(株)製 ESCN 195XL〕、エポキシ当量195
・エポキシ樹脂3:フェノールグリシジル型エポキシ樹脂〔日本化薬(株)製 EPPN501H〕、エポキシ当量164
・硬化剤1:フェノールアラルキル樹脂〔三井化学(株)製 XL−225〕、水酸基当量176〕
・硬化剤2:フェノールノボラック〔荒川化学工業 (株)製 タマノール752〕、水酸基当量104
・硬化剤3:テルペンフェノール〔ヤスハラケミカル製 YP90〕、水酸基当量192
・無機充填材:シリカ〔電気化学工業株式会社製 FB820〕
・カップリング剤:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン〔信越化学工業(株)製 KBM403〕
・カーボンブラック:〔三菱化学(株)製 40B〕
・硬化促進剤:〔北興化学工業(株)製 TPP〕
・金型離型用WAX:〔大日化学(株)製 F1−100〕
<実施例1〜7及び比較例1〜6>
表1及び表2に記載の配合割合(重量%)で各材料を、ブレンダーで30分間混合し均一化した後、80℃に加熱した2本ロールで混練溶融させて押し出し、冷却後、粉砕機で所定粒度に粉砕して、粒状材料を得、以下の成形条件で封止材を成形した。
[トランスファー成形条件]
金型温度:175℃
注入圧力:70kgf/cm2
成形時間:90秒
後硬化 :175℃、6時間
上記のようにして作製した各封止材について、以下の評価を行った。
[線膨張係数、ガラス転移温度の測定]
直径5mm、長さ20mmの円柱型評価用サンプルを上記条件にて成形し、熱機械測定装置(TMA)により50℃における線膨張係数、およびガラス転移温度を求めた。
[弾性率の測定]
JIS K 6911に準拠して、試験片を成形すると共に、オートグラフにより雰囲気温度50℃±2℃での弾性率を求めた。
[成形収縮率の測定]
JIS K 6915,JIS K 6911に準拠して、試験片を成形すると共に、マイクロメータを用いて寸法を測定し、成形収縮率を求めた。
[パッケージ密着性の測定]
Cuリードフレームに中空モールド品を上記条件で成形し、接着剤を用いてガラスを搭載した。温度サイクル試験(−50〜150℃、50cycle)後、超音波探査装置にてガラス面との剥離の有無を観察し、試験パッケージ数に対する剥離発生パッケージ数で評価した。
なお、接着剤としては、エポキシ系接着剤[チバガイギー社製のアラルダイト・ラピッド]を用い、25℃で12時間硬化を行って、接着した。
Figure 0004131330
Figure 0004131330
表1及び表2に示すように、本発明のビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物で、その硬化物の熱膨張係数及び弾性率が特定範囲にあるものを光半導体用の封止材に用いることにより、蓋体との間を接着するエポキシ系接着剤と優れた密着性が得られることが分かる。
光半導体装置の形態の1例を示す断面図である。
符号の説明
1 封止材
2 凹部
3 光半導体素子
4 蓋体
5 接着剤層
6 リード

Claims (2)

  1. 光半導体素子を収納した封止材と、前記封止材と接着剤を介して接合される透明蓋体からなる光半導体装置において、
    前記接着剤がエポキシ系接着剤であり、
    前記封止材はエポキシ樹脂組成物の硬化物からなり、
    前記樹脂組成物は少なくともビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂を含有し、
    この硬化物の50℃における線膨張係数が8〜10ppm、50℃における弾性率が16〜23GPa、ガラス転移温度が110〜135℃であることを特徴とする光半導体装置。
  2. 前記硬化物の成形収縮率が0.15〜0.35%である請求項1に記載の光半導体装置。
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