JP4133137B2 - 感光性着色組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な感光性着色組成物に関する。本発明の感光性着色組成物は、光学的カラーフィルタやソルダーレジスト等の画像形成材料に好適に使用できるものである。特に、本発明は、カラー液晶表示装置、カラー撮像管素子等に用いられるカラーフィルタの製造に好適に用いることができる感光性着色組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー液晶表示装置、カラー撮像管素子等に用いられるカラーフィルタは、ガラス等の透明基板上に、2種以上の色調の異なるストライプ状あるいはモザイク状等の微細なパターンの着色画像を形成したものである。パターン幅は、カラーフィルタの用途並びにそれぞれの色により異なるが、5〜700μm程度である。また、パターンの重ね合わせの位置精度は数μm〜数十μmであり、そのためカラーフィルタは、寸法精度の高い微細加工技術により製造されている。
【0003】
カラーフィルタの製造方法としては、染色法、電着法、印刷法、顔料分散法等様々な手法が知られているが、生産性、品質、コスト等を総合的に考慮すると現状では、顔料分散法が最も優れており、カラーフィルタの製造方法として広く採用されている。顔料分散法は、有機顔料を分散させることにより着色させた感光性樹脂組成物であるカラーレジストを用いて、フォトリソグラフィーにより基材上に着色画像を形成し、カラーフィルタを製造する方法である。
【0004】
しかしながら、顔料分散法においては、顔料を安定に分散させることが難しく、特に顔料の分散安定性に大きな影響を与える分散樹脂の選定が困難であった。
【0005】
上記カラーレジストをガラス基板上に塗布する方法としては、スピンコーターによる塗布が一般的であるが、このとき、顔料の流動性が不十分であると均一な塗布膜が得られない。
【0006】
一般に、顔料分散体であるカラーレジストの粘度はズリ速度に依存することが知られている。スピンコートしたときのカラーレジストの膜厚はその粘度に比例するため、均一な塗膜を得るためには、透明基板の中心部と外周部で塗布されるカラーレジストの粘度が同一である必要がある。
【0007】
基板にカラーレジストをディスペンスして回転させたときのカラーレジストの見かけ粘度は、中心部では線速度が遅いため、ズリ速度が低いときの粘度に近くなる。一方、基板外側では線速度が速いため、カラーレジストの見かけ粘度はズリ速度が高いときの粘度に近くなる。従って、チキソトロピックなカラーレジストでは、ズリ速度の低い基板中心部では見かけ粘度は高くなり膜厚が厚く、ズリ速度が高く見かけ粘度の大きい外周部では膜厚が薄くなってしまう。カラーフィルタは基板内で均一な膜厚が要求されるため、カラーレジストはズリ速度の大小に関わらず粘度が均一の流動体、すなわちニュートン流体であることが必要である。
【0008】
カラーフィルタは特に高い透明性が要求されるため、非常に微細な顔料を透明媒体中に均一に分散したものが用いられている。
【0009】
顔料の微細な粒子をビヒクルに分散させる場合、安定な分散体を得ることが難しく、製造作業上および得られる製品の価値に種々の問題を引き起こすことが知られている。例えば、微細な粒子からなる顔料を含む分散体は往々にして高粘度を示し、製品の分散機からの取り出し、輸送が困難となるばかりでなく、さらに悪い場合は貯蔵中にゲル化を起こし使用困難となることがある。さらにカラーレジストの塗膜に関しては透明性の低下、レベリング不良等の状態不良を生じることがある。従って、顔料分散法により透明性の高いカラーフィルタを作製するためには、より微細な顔料を安定に分散する技術が必要となる。
【0010】
また、カラーレジストは経時的に顔料粒子が徐々に凝集し、粘度が上昇したり、チキソトロピー性が強くなったりする傾向があるため、カラーレジストをスピンコーターにより塗布する場合、カラーレジストの調製直後と経時後では膜厚や塗膜均一性が異なってくる。
【0011】
以上のことから、カラーレジストはニュートン流体であり、かつ長期間その物性が変化しないことが重要である。
【0012】
また、カラーレジストは、スピンコーター以外のスリット&スピンコーター、ロールコーター、カーテンコーター等によっても塗布されることがある。さらに、カラーレジストは薬液タンクからテフロン、ポリプロピレン等の配管や、エアオペレートバルブを経由してノズルやスリットダイ等に供給される。
【0013】
従来の感光性着色組成物は顔料の分散安定性が低いために、上記コーターにてレジストを塗布した場合に、テフロン、ポリプロピレン等の配管や、エアオペレートバルブ内部、ディスペンスノズルあるいはスリットダイ先端部等に不溶性の凝集物が発生し、この凝集物がカラーフィルタでの異物不良の原因となり、生産性を著しく低下させていた。
【0014】
以上のような種々の問題点を解決するために、有機顔料を母体骨格とし、側鎖に酸性基や塩基性基を置換基として有する顔料誘導体を分散剤として用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5参照)。
【0015】
また、アルキレンオキシ基を有する共重合体の使用も提案されている(例えば、特許文献6、特許文献7、特許文献8参照)。
【0016】
【特許文献1】
特公昭41−2466号公報
【0017】
【特許文献2】
米国特許第2855403号明細書
【0018】
【特許文献3】
特開昭63−305173号公報
【0019】
【特許文献4】
特開平1−247468号公報
【0020】
【特許文献5】
特開平3−26767号公報
【0021】
【特許文献6】
特公昭62−25164号公報
【0022】
【特許文献7】
特開平4−223468号公報
【0023】
【特許文献8】
特開平5−39450号公報
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの方法を用いても一部のものを除いては満足な効果が得られていないのが実状である。
【0025】
したがって、本発明は、顔料の分散安定性に優れた感光性着色組成物を提供することを目的とする。
【0026】
さらに、本発明は、かかる感光性着色組成物を用いたカラーフィルタを提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明は、樹脂、モノマーおよび着色剤を含有する感光性着色組成物であって、前記樹脂が、下記一般式(I)で表される化合物(a)と他のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物(b)とを共重合してなる樹脂であることを特徴とする感光性着色組成物を提供する。
【0028】
【化2】
【0029】
一般式(I)において、R1はHまたはCH3、R2は炭素数2または3のアルキレン基、R3は水素、またはベンゼン環を含んでいてもよい炭素数1〜20のアルキル基、nは1〜15の整数である。
【0030】
また、本発明は、透明基板と、この透明基板上に上記感光性着色組成物を用いて形成された色材層とを具備するカラーフィルタを提供する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をより詳しく説明する。
本発明の感光性着色組成物は、前記一般式(I)で表される化合物(a)と他のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物(b)とを共重合してなる樹脂を含有する。この樹脂(共重合体)は、感光性着色組成物中に含まれる顔料の凝集を防ぎ、顔料が微細に分散した状態を維持する働きをするものであり、高透過率で色純度が高いカラーフィルタを製造するために重要なものである。
【0032】
上記樹脂の構成成分である一般式(I)で表される化合物(a)は、ベンゼン環のπ電子の効果により顔料表面への吸着/配向性が良好となる。
【0033】
一般式(I)において、アルキレン基R2は、2〜3個の炭素原子を含有する。また、R3のアルキル基の炭素数は1〜20であるが、より好ましくは1〜10である。R3のアルキル基の炭素数が1〜10のときはアルキル基が障害となり樹脂同士の接近を抑制し、顔料への吸着/配向を促進するが、炭素数が10を超えると、アルキル基の立体障害効果が高くなり、ベンゼン環の顔料への吸着/配向までをも妨げる傾向を示す。この傾向は、R3のアルキル基の炭素鎖長が長くなるに従い顕著となり、炭素数が20を超えると、ベンゼン環の吸着/配向が極端に低下する。R3で表されるベンゼン環を含むアルキル基としては、ベンジル基、2−フェニル(イソ)プロピル基等を挙げることができる。
【0034】
化合物(a)としては、フェノールのエチレンオキサイド(EO)変性(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールのEOまたはプロピレンオキサイド(PO)変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのPO変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら化合物のうち、パラクミルフェノールのEOまたはPO変性(メタ)アクリレートは、上記ベンゼン環のπ電子の効果ばかりでなく、その立体的な効果も加わり、顔料に対しより良好な吸着/配向面を形成することができるので、より効果が高い。
【0035】
化合物(b)としては、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ)ブチル(メタ)アクリレート、(イソ)ペンチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシエチル(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシエチル(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0036】
本発明の樹脂中の化合物(a)の割合は、0.1〜50重量%、より好ましくは10〜35重量%である。化合物(a)の割合が10重量%より少ないと顔料の分散効果が低下し、さらに0.1重量%より少なくなると充分な分散効果を得ることができない。また、35重量%より多いと疎水性が大きくなり、感光性着色組成物の現像性が低下したり、残渣の原因になったりすることがあり、さらに50重量%より多くなると感光性着色組成物中の他の構成成分との相溶性が著しく低下し、モノマーや光重合開始剤の析出が起こることもある。
【0037】
本発明の樹脂(共重合体)の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは5000〜100000であり、さらに好ましくは10000〜50000である。
【0038】
化合物(b)として、アシッドホスホオキシエチル(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシエチル(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のリン酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステルを用いた場合、さらに高い顔料分散効果が得られることがある。
【0039】
このリン酸基含有(メタ)アクリル酸エステルの割合は、0.05〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%である。リン酸基含有(メタ)アクリル酸エステルの割合が0.05重量%より少ないと充分な分散効果が得られない。また、10重量%を超えると樹脂の極性が増大し、現像速度が著しく速くなったり、他の疎水性成分との相溶性が低下し樹脂が析出したりしてしまう。
【0040】
また、本発明の樹脂(共重合体)の側鎖には、モノマーまたは樹脂同士を反応させ、感光性着色組成物の感度を向上させるため、エチレン性二重結合を導入することができる。具体的には、樹脂が水酸基等の反応性官能基を有する場合には、グリシジル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシイソシアネート等の上記反応性官能基と反応する官能基およびエチレン性不飽和基を有する化合物を反応させることにより、側鎖にエチレン性二重結合を導入する。
【0041】
本発明の共重合体は、化合物(a)と化合物(b)とをラジカル開始剤の存在下、不活性ガス気流下、50〜150℃で2〜10時間かけてラジカル重合させることにより得ることができる。この重合反応は、必要に応じて、溶剤の存在下で行うことができる。
【0042】
ラジカル重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、ジt−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。ラジカル重合開始剤は、エチレン性不飽和単量体(すなわち、化合物(a)と化合物(b)との合計)100重量部に対して、好ましくは1〜20重量部の割合で使用される。
【0043】
上記ラジカル重合反応に使用し得る溶剤としては、水および/または水混和性有機溶剤またはエチルセルソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の酢酸エステル;シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;キシレン、エチルベンゼン等を用いることができる。水混和性有機溶剤としては、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n-プロピルアルコール等のアルコール系溶剤や、エチレングリコールまたはジエチレングリコールのモノまたはジアルキルエーテル等が挙げられる。
【0044】
本発明の樹脂は、殆ど全ての顔料に優れた分散効果を発揮するため、この樹脂により顔料を分散してなる本発明の感光性着色組成物を用いてカラーフィルタの色材層を形成した場合、顔料凝集物の少ない色材層を得ることができる。
【0045】
本発明の感光性着色組成物を構成する(重合性)モノマーは、本発明の樹脂(共重合体)のみでは活性エネルギー線により硬化させ得ず、したがって活性エネルギー線の照射によりカラーフィルタのパターンを形成することができないところ、当該官能基(エチレン性二重結合)を有するモノマー(重合性モノマー)を添加することにより活性エネルギー線による硬化を可能とさせるものである。1分子中に官能基(エチレン性二重結合)を1つだけ含むモノマーは単官能性モノマーであり、1分子中に複数の官能基(エチレン性二重結合)を含有するモノマーは多官能性モノマーである。1分子中の官能基(エチレン性二重結合)の数が多いほど、モノマーの反応性が高くなる。かかるモノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル等の単官能性モノマー、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の多官能性モノマー等を挙げることができる。
【0046】
本発明の感光性着色組成物を構成する着色剤としての顔料は通常使用されているものであれば、特に制限はない。そのような顔料の例を挙げると、ジケトピロロピロール系顔料、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、銅フタロシアニン、ハロゲン化銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アミノアントラキノン、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等のアントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チオインジゴ系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料等の有機顔料、または、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、鉛白、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム、ホワイトカーボン、アルミナホワイト、カオリンクレー、タルク、ベントナイト、黒色酸化鉄、カドミウムレッド、べんがら、モリブデンレッド、モリブデートオレンジ、クロムバーミリオン、黄鉛、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、コバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、ビクトリアグリーン、群青、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、コバルトシリカブルー、コバルト亜鉛シリカブルー、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機顔料、または、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック等のカーボンブラックである。これら顔料は、0.01μm〜1μmの平均粒径を有することが好ましい。
【0047】
本発明の感光性着色組成物は、共重合体樹脂とモノマーと着色剤(顔料)を、重量比で、1〜50:1〜10:1〜15の割合で含有することが好ましい。
【0048】
本発明の感光性着色組成物には、本発明の共重合体樹脂の働きをより向上させることを目的として、塩基性基を有する顔料誘導体、塩基性基を有するアントラキノン誘導体または塩基性基を有するトリアジン誘導体から選ばれる少なくとも一種を含有させることが好ましい。
【0049】
顔料誘導体とは、有機顔料の母骨格、すなわち有機顔料骨格から水素原子を適当な数除いて得られる基にスルホン酸やアミン、スルホンアミド等が結合した化合物であり、顔料表面に吸着することにより感光性着色組成物中の顔料の分散安定性を向上させることができる。
【0050】
本発明を構成する塩基性基を有する顔料誘導体、アントラキノン誘導体もしくはトリアジン誘導体は、下記式(1)、(2)、(3)および(4)で示される群よりなる少なくとも1つの置換基を有するものである。
【0051】
【化3】
【0052】
【化4】
【0053】
【化5】
【0054】
【化6】
【0055】
上記式(1)〜(4)において、
Xは、−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2−または直接結合を表す。
mは、1〜10の整数を表す。
R4、R5は、それぞれ独立に、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、またはR4とR5とで一体となって更なる窒素、酸素または硫黄原子を含む、置換されていてもよい複素環を表す。アルキル基およびアルケニル基の炭素数は1〜10が好ましい。
R6は、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。アルキル基およびアルケニル基の炭素数は1〜10が好ましい。
R7、R8、R9、R10は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。アルキル基およびアルケニル基の炭素数は1〜5が好ましい。
Yは、−NR11−Z−NR12−または直接結合を表す。
R11、R12は、それぞれ独立に水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。アルキル基およびアルケニル基の炭素数は1〜5が好ましい。
Zは、置換されていてもよいアルキレン基、置換されていてもよいアルケニレン基または置換されていてもよいフェニレン基を表す。アルキレン基およびアルケニレン基の炭素数は1〜8が好ましい。
Pは、式(5)で示される置換基または下記式(6)で示される置換基を表す。
Qは、水酸基、アルコキシル基、下記式(5)で示される置換基または下記式(6)で示される置換基を表す。
【0056】
【化7】
【0057】
【化8】
【0058】
式(5)および式(6)において、R4〜R10およびmは、上に定義した通りのものである。
【0059】
式(1)〜式(6)の基を形成するために使用されるアミン成分は、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N,N−エチルイソプロピルアミン、N,N−エチルプロピルアミン、N,N−メチルブチルアミン、N,N−メチルイソブチルアミン、N,N−ブチルエチルアミン、N,N−tert−ブチルエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピルアミン、N,N−sec−ブチルプロピルアミン、ジブチルアミン、ジーsec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、N,N−イソブチル−sec−ブチルアミン、ジアミルアミン、ジイソアミルアミン、ジヘキシルアミン、ジ(2−エチルへキシル)アミン、ジオクチルアミン、N,N−メチルオクタデシルアミン、ジデシルアミン、ジアリルアミン、N,N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、N,N−メチルヘキシルアミン、ジオレイルアミン、ジステアリルアミン、N,N−ジメチルアミノメチルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルアミン、N,N−ジメチルアミノアミルアミン、N,N−ジメチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノエチルアミン、N,N−ジエチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノヘキシルアミン、N,N−ジエチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノペンチルアミン、N,N−ジプロピルアミノブチルアミン、N,N−ジブチルアミノプロピルアミン、N,N−ジブチルアミノエチルアミン、N,N−ジブチルアミノブチルアミン、N,N−ジイソブチルアミノペンチルアミン、N,N−メチルーラウリルアミノプロピルアミン、N,N−エチルーヘキシルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノエチルアミン、N,N−ジオレイルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノブチルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、ピペコリン酸、イソニペコチン酸、イソニコペチン酸メチル、イソニコペチン酸エチル、2−ピペリジンエタノール、ピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチル−4−ピペコリン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノプロピル−2−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−ピペコリン、N−アミノプロピルモルホリン、N−メチルピペラジン、N−ブチルピペラジン、N−メチルホモピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン、1−アミノ−4−メチルピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン等である。
【0060】
塩基性基を有する顔料誘導体を構成する有機色素は、例えば、ジケトピロロピロール系色素、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系色素、フタロシアニン系色素、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等のアントラキノン系色素、キナクリドン系色素、ジオキサジン系色素、ペリノン系色素、ペリレン系色素、チオインジゴ系色素、イソインドリン系色素、イソインドリノン系色素、キノフタロン系色素、スレン系色素、金属錯体系色素等の色素である。
【0061】
塩基性基を有するアントラキノン誘導体は、メチル基、エチル基等のアルキル基、アミノ基、ニトロ基、水酸基またはメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基または塩素等のハロゲン等の置換基を有していてもよい。
【0062】
塩基性基を有するトリアジン誘導体は、メチル基、エチル基等のアルキル基またはアミノ基またはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基等のアルキルアミノ基またはニトロ基または水酸基またはメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基または塩素等のハロゲンまたはメチル基、メトキシ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、水酸基等で置換されていてもよいフェニル基またはメチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ニトロ基、水酸基等で置換されていてもよいフェニルアミノ基等の置換基を有していてもよい1,3,5−トリアジンである。
【0063】
本発明の塩基性基を有する顔料誘導体もしくはアントラキノン誘導体は種々の合成経路で合成することができる。例えば、有機色素もしくはアントラキノンに下記式(7)〜式(10)で示される置換基を導入した後、上記置換基と反応して式(1)〜式(4)を形成するアミン成分、例えば、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、N−メチルピペラジン、ジエチルアミンまたは4−[4−ヒドロキシ−6−[3−(ジブチルアミノ)プロピルアミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ]アニリン等を反応させることによって得られる。
【0064】
【化9】
【0065】
【化10】
【0066】
【化11】
【0067】
【化12】
【0068】
また、有機色素がアゾ系色素である場合は、式(1)〜式(4)で示される置換基をあらかじめジアゾ成分またはカップリング成分に導入し、その後カップリング反応を行うことによってアゾ系顔料誘導体を製造することもできる。
【0069】
本発明の塩基性基を有するトリアジン誘導体は種々の合成経路で合成することができる。例えば、塩化シアヌルを出発原料とし、塩化シアヌルの少なくとも1つの塩素に式(1)〜式(4)で示される置換基を形成するアミン成分、例えば、N,N−ジメチルアミノプロピルアミンまたはN−メチルピペラジン等を反応させ、次いで塩化シアヌルの残りの塩素と種々のアミンまたはアルコール等を反応させることによって得られる。
【0070】
上記塩基性基を有する顔料誘導体、塩基性基を有するアントラキノン誘導体および/または塩基性基を有するトリアジン誘導体は、顔料100重量部に対し、1〜30重量部の割合で用いることができる。
【0071】
本発明の感光性着色組成物には、上記顔料誘導体の他にアルキレンオキサイド重合体等の顔料分散剤を含有させることもできる。
【0072】
アルキレンオキサイド重合体とは、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイド単位を分子中に含む重合体であり、親水基と疎水基とに起因する両親媒性の性質により、顔料および/または顔料分散剤の表面に吸着することにより、得られる感光性着色組成物中の顔料の分散安定性を向上させるとともに流動特性を改善する。アルキレンオキサイド重合体等の顔料分散剤は、顔料100重量部に対し、1〜50重量部の割合で用いることができる。
【0073】
また、本発明の感光性着色組成物には、アルカリ現像性や密着性、耐溶剤性、耐熱性等の諸特性を付与するために、上記樹脂の他に、一般的なアクリル樹脂、α−オレフィン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/(無水)マレイン酸共重合体、イソブチレン/(無水)マレイン酸、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体等の樹脂を適宜添加することができる。これら一般的な樹脂は、1〜50重量%の割合で感光性着色組成物中に用いることができる。
【0074】
さらに、本発明の感光性着色組成物には、該組成物を紫外線で硬化させる場合には、光重合開始剤を含有させる。
【0075】
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン2−ピペニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤およびカルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤等の化合物が用いられる。これら光重合開始剤は単独で、あるいは2種以上混合して用いることができる。光重合開始剤は、モノマー100重量部に対して、0.5〜80重量部の割合で用いることができる。
【0076】
上記光重合開始剤とともに、増感剤を用いることができる。増感剤の例を挙げると、α−アシロキシムエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル−9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等である。増感剤は、光重合開始剤100重量部に対して、0.1〜50重量部の割合で用いることができる。
【0077】
また、本発明の感光性着色組成物には、顔料を充分に分散させるため、および透明基板上に均一に薄く塗布するために、水や有機溶剤等を添加する事ができる。有機溶剤は、単独もしくは混合して用いることができる。
【0078】
本発明の感光性着色組成物は、例えば以下の方法で製造することができる。
【0079】
1.モノマーおよび共重合体樹脂あるいはその有機溶剤溶液または水溶液に、顔料と必要に応じて顔料分散剤(顔料誘導体その他の顔料分散剤)を予め混合して得られる顔料組成物を添加して分散させる。顔料組成物は、顔料粉末と顔料分散剤の粉末を単に混合して調製しても充分目的とする効果を得ることができる。しかし、ニーダー、アトライター、ロール、スーパーミル等の各種粉砕機により機械的に混合するか、顔料を水または有機溶剤に分散してなる分散体に顔料分散剤を含む溶液を添加し、顔料表面に顔料分散剤を吸着させるか、硫酸等の強い溶解力を持つ溶媒に顔料と顔料分散剤を共溶解して水等の貧溶媒により共沈させる等の緊密な混合方法を行えばさらに良好な結果を得ることができる。
【0080】
2.モノマーおよび共重合体樹脂あるいはその有機溶剤溶液または水溶液に、顔料と必要に応じて添加する顔料分散剤(顔料誘導体その他の顔料分散剤)を別々に添加して分散させる。
【0081】
3.モノマーおよび共重合体樹脂あるいはその有機溶剤溶液または水溶液に、顔料と顔料分散剤(顔料誘導体その他の顔料分散剤)を予め別々に分散してからそれらを混合する。この場合、顔料分散剤を溶剤のみで分散させても良い。
【0082】
4.モノマーおよび共重合体樹脂あるいはその有機溶剤溶液または水溶液に、顔料を分散した後、顔料分散剤を添加する。
【0083】
顔料および顔料分散剤のモノマーおよび共重合体樹脂あるいはその有機溶剤溶液または水溶液への分散は、三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、ディゾルバー、ハイスピードミキサー、ホモミキサー、アトライター等の各種分散装置を用いて行うことができる。また、分散時には、分散を良好に行うために、各種界面活性剤を添加することができる。
【0084】
本発明の感光性着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行う。
【0085】
本発明の感光性着色組成物を用いたカラーフィルタの製造は、透明基板上に本発明の感光性着色組成物を均一に塗布した後、フォトマスクを介して紫外線、電子線などの活性エネルギー線でパターン露光を行い、未露光部を溶剤またはアルカリ水溶液で洗い流して所望のパターンを得る、いわゆるフォトリソグラフィーと呼ばれる方法で行われる。
【0086】
本発明の感光性着色組成物は、透明基板上にスプレーコートやスピンコート、ロールコート等の塗布方法により塗布される。
【0087】
透明基板としては、ガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂が用いられる。
【0088】
現在では、環境問題から現像には溶剤は殆ど使われなくなり、アルカリ現像が主流となっている。アルカリ現像液としては、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の無機アルカリやジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリの水溶液が使用される。このアルカリ現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。
【0089】
なお、露光感度を上げるために、本発明の感光性着色組成物を塗布乾燥後、水溶液あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後に露光を行うこともできる。
【0090】
【実施例】
以下に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。ここでは、本発明に関わる共重合体の製造例および塩基性基を有する顔料誘導体の製造例、並びに本発明の実施例を示す。なお、以下の「%」とは「重量%」を表す。また、「部」とは「重量部」を表す。共重合体の分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
【0091】
<共重合体の製造例>
製造例1
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を備えたセパラブル4口フラスコにシクロヘキサノン70.0部を仕込み、80℃に昇温し、フラスコ内を窒素置換した後、滴下管より、n−ブチルメタクリレート13.3部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート4.6部、メタクリル酸4.3部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)7.4部および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに3時間反応を継続し、固形分30%の所望共重合体(1)の溶液を得た。この共重合体(1)の重量平均分子量は、26000であった。
【0092】
製造例2
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を備えたセパラブル4口フラスコにシクロヘキサノン70.0部を仕込み、80℃に昇温し、フラスコ内を窒素置換した後、滴下管よりn−ブチルメタクリレート13.3部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート4.6部、メタクリル酸4.3部、ノニルフェニノキシポリエチレングリコールアクリレート(東亜合成社製アロニックスM111)7.4部および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに3時間反応を継続し、固形分30%の所望共重合体(2)の溶液を得た。この共重合体(2)の重量平均分子量は、28000であった。
【0093】
製造例3
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を備えたセパラブル4口フラスコにシクロヘキサノン70.0部を仕込み、80℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりn−ブチルメタクリレート13.3部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート4.6部、メタクリル酸4.3部、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールアクリレート(東亜合成社製アロニックスM117)7.4部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4部の混合溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに3時間反応を継続し、固形分30%の所望共重合体(3)の溶液を得た。この共重合体(3)の重量平均分子量は、22000であった。
【0094】
製造例4
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を備えたセパラブル4口フラスコにシクロヘキサノン70.0部を仕込み、80℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりn−ブチルメタクリレート13.3部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート4.6部、メタクリル酸4.3部、フェノキシジエチレングリコールアクリレート(東亜合成社製アロニックスM101)7.4部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4部の混合溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに3時間反応を継続し、固形分30%の所望共重合体(4)の溶液を得た。この共重合体(4)の重量平均分子量は、26000であった。
【0095】
製造例5
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を備えたセパラブル4口フラスコにシクロヘキサノン70.0部を仕込み、80℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりn−ブチルメタクリレート14.1部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート4.0部、メタクリル酸3.9部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)7.4部、アシドホスホオキシエチルメタクリレート(日本化薬社製ホスマーM)0.3部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.3部の混合溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに3時間反応を継続し、固形分30%の所望共重合体(5)の溶液を得た。この共重合体(5)の重量平均分子量は、30000であった。
【0096】
製造例6(比較例1)
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を備えたセパラブル4口フラスコにシクロヘキサノン70.0部を仕込み、80℃に昇温し反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりn−ブチルメタクリレート17.7部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート6.1部、メタクリル酸5.8部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4部の混合溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに3時間反応を継続し、固形分30%の所望共重合体(6)の溶液を得た。この共重合体(6)の重量平均分子量は、27000であった。
【0097】
製造例7(比較例2)
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を備えたセパラブル4口フラスコにシクロヘキサノン70.0部を仕込み、80℃に昇温し、フラスコ内を窒素置換した後、滴下管よりn−ブチルメタクリレート21.5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート4.0部、メタクリル酸3.9部、アシドホスホオキシエチルメタクリレート(日本化薬社製ホスマーM)0.3部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.3部の混合溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに3時間反応を継続し、固形分30%の所望共重合体(7)の溶液を得た。この共重合体(7)の重量平均分子量は、31000であった。
【0098】
<塩基性基を有する顔料誘導体の製造>
製造例8
色素成分である銅フタロシアニン50部をクロロスルホン化した後、アミン成分であるN,N−ジメチルアミノプロピルアミン14部と反応させて下記構造の顔料誘導体(1)62部を得た。
【0099】
【化13】
上記式中、CuPcは、銅フタロシアニン残基を表す。
【0100】
製造例9
色素成分である銅フタロシアニン50部をクロロメチル化した後、アミン成分であるジブチルアミン40部と反応させて下記構造の顔料誘導体(2)95部を得た。
【0101】
【化14】
上記式中、CuPcは、銅フタロシアニン残基を表す。
【0102】
製造例10
色素成分としてジフェニルジケトピロロピロールを、アミン成分としてN−アミノプロピルモルホリンを使用し、製造例8と同様の方法により、下記構造の顔料誘導体(3)を得た。
【0103】
【化15】
【0104】
製造例11
色素成分としてジオキサジンバイオレット(Pigment Violet 23)を、アミン成分として下記式(11)で示される化合物を使用し、製造例8と同様の方法により、下記構造の顔料誘導体(4)を得た。
【0105】
【化16】
【0106】
【化17】
【0107】
製造例12
色素成分であるジアミノジアントラキノン(Pigment Red 177)50部に、アミン成分を形成する塩化シアヌル42部、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン28部を反応させ、下記構造の顔料誘導体(5)108部を得た。
【0108】
【化18】
【0109】
製造例13
下記式(12)で表されるアミン成分を有するジアゾ成分50部と、カップラー成分5−アセトアセチルアミノベンズイミダゾロン30部をジアゾカップリング反応させることにより、下記構造の顔料誘導体(6)79部を得た。
【0110】
【化19】
【0111】
【化20】
【0112】
製造例8〜13と同様の方法で、色素成分、アントラキノンまたはトリアジンと、アミン成分を反応させることにより、または、アミン成分を有する化合物をカップリング反応させて色素を合成することにより、本発明に使用できる種々の顔料誘導体を製造することができる。
【0113】
実施例1〜10、比較例1〜6
<顔料レジスト(感光性着色組成物)の調製と評価>
ジルコニアビーズを使用し、遊星型ボールミルにて表1に示す組成の分散体(1)、分散体(2)を調製した。分散体(1)と分散体(2)を使用した例(実施例1〜7、実施例10、比較例1〜4、比較例6)では両分散体を混合した後その混合物に、他方分散体(1)のみを使用した例(実施例8〜9、比較例5)では分散体(1)に、表1に示す割合で混合溶剤(シクロヘキサノン/プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(重量比6/4))、共重合体、多官能性モノマー(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)、光重合開始剤(2−メチル−1−[(4−メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン)および増感剤(4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン)を配合した後、1μmのフィルタで濾過し、顔料レジストを調製した。
【0114】
得られた顔料レジストの粘度をEL型粘度計で測定した(温度25℃)。また凝集物の発生状況を調べるために、得られた顔料レジストをテフロンチューブ内を72時間循環させた後、100×100mmのガラス基板にスピンコートし、乾燥後、露光、現像、ポストベークを行い、カラーフィルタを作成した。このカラーフィルタの凝集物の個数を数えた。結果を表1に示す。
【0115】
【表1−1】
【0116】
【表1−2】
【0117】
表1に示す結果から、本発明の感光性着色組成物は、配管等における凝集物の発生がきわめて少なく、顔料の分散安定性に優れていることがわかる。
【0118】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明により、顔料の分散安定性に優れ、したがって流動性に優れた感光性着色組成物が提供される。また、この感光性着色組成物を用いることにより、テフロン、ポリプロピレン等の配管や、エアオペレートバルブ内部、ディスペンスノズルあるいはスリットダイ先端部等における不溶性の凝集物の発生を著しく低減したカラーレジストを得ることができる。さらに、かかるカラーレジストを用いて、異物不良の極めて少ないカラーフィルタを得ることが可能である。
Claims (9)
- 前記化合物(b)が、(メタ)アクリル酸および/または(メタ)アクリル酸エステルであることを特徴とする請求項1に記載の感光性着色組成物。
- 前記樹脂が、前記化合物(a)と(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルとを共重合してなる樹脂であることを特徴とする請求項2に記載の感光性着色組成物。
- 前記樹脂が、化合物(a)10〜35重量%と、(メタ)アクリル酸10〜55重量%と、(メタ)アクリル酸エステル10〜80重量%とを共重合してなる樹脂であることを特徴とする請求項3に記載の感光性着色組成物。
- 前記化合物(a)が、パラクミルフェノールのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の感光性着色組成物。
- 前記化合物(b)が、リン酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステルであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の感光性着色組成物。
- 前記樹脂が、側鎖にエチレン性二重結合を有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の感光性着色組成物。
- 塩基性基を有する顔料誘導体、塩基性基を有するアントラキノン誘導体または塩基性基を有するトリアジン誘導体から選ばれる少なくとも一種を含んでなることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の感光性着色組成物。
- 透明基板と、該透明基板上に請求項1ないし8のいずれか1項に記載の感光性着色組成物を用いて形成された色材層とを具備するカラーフィルタ。
Priority Applications (4)
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