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JP4133548B2 - 半導体装置 - Google Patents
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JP4133548B2 - 半導体装置 - Google Patents

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JP4133548B2
JP4133548B2 JP2003122064A JP2003122064A JP4133548B2 JP 4133548 B2 JP4133548 B2 JP 4133548B2 JP 2003122064 A JP2003122064 A JP 2003122064A JP 2003122064 A JP2003122064 A JP 2003122064A JP 4133548 B2 JP4133548 B2 JP 4133548B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置にかかり、特に、溝内に半導体充填物が配置された半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図40(a)は従来技術のMOSFET101の拡散構造を説明するための平面図であり、同図(b)は、一点鎖線で囲んだ部分の拡大図である。
【0003】
このMOSFET101は、第一導電型のエピタキシャル層から成る成長層112を有しており、1個のMOSFET101が構成される成長層112の矩形の領域の略中央位置に、不純物拡散によって形成された第二導電型のベース領域133が配置されている。
【0004】
そのベース領域133を分断するように、細長の活性溝122aが複数本互いに平行に配置されている。ベース領域133内であって各活性溝122aの片側又は両側には、不純物拡散によって第一導電型のソース領域139が形成されている。活性溝122aの間では、二個のソース領域139が互いに対向しており、その二個のソース領域139の間の位置には、不純物拡散によって高濃度で第二導電型のオーミック領域138が形成されている。
【0005】
活性溝122a及びベース領域133の周囲には、幅が細く、四角リング形状のガード溝122bが複数本同心状に配置されており、活性溝122a及びベース領域133は、各ガード溝122bによって同心状に取り囲まれている。
【0006】
図41(a)、(b)は、図40(a)のI−I線切断面図とII−II線切断面図である。
【0007】
活性溝122aの底面上には、第二導電型の半導体単結晶から成る埋込領域123aが配置されている。埋込領域123aの高さは活性溝122aの深さよりも低く、埋込領域123aの表面と、活性溝122aの埋込領域123aよりも上部の側面には、ゲート絶縁膜151が形成されている。このゲート絶縁膜151で囲まれた領域内にはポリシリコン薄膜が成長され、そのポリシリコン薄膜によってゲート電極プラグ158が形成されている。
【0008】
ガード溝122bの内周にはゲート絶縁膜151は形成されておらず、ガード溝122bの底面及び側面に露出する成長層112と直接接触して、第二導電型の半導体単結晶から成る充填領域123bが配置されている。
【0009】
ゲート電極プラグ158や充填領域123bの上には、絶縁膜157が配置されている。絶縁膜157はパターニングされており、ソース領域139とオーミック領域138の上の部分に開口が形成され、ソース領域139とオーミック領域138の表面はその開口の底面に露出されている。
【0010】
それら露出した領域の表面と絶縁膜157の表面には、金属薄膜から成るソース電極161が形成されている。
【0011】
成長層112は、高濃度第一導電型のシリコンの単結晶基板111の片面に配置されており、該単結晶基板111の他の面には、金属薄膜から成るドレイン電極171が形成されている。
【0012】
ベース領域133は、ソース領域139よりも下方位置でゲート絶縁膜151に接触し、その部分でゲート絶縁膜151を介してゲート電極プラグ158に接触している。
【0013】
そして、ゲート電極プラグ158にしきい値電圧以上の電圧を印加すると、ベース領域133のゲート絶縁膜151に接触した部分に第一導電型の反転層が形成され、ソース領域139と成長層112とがその反転層によって接続され、導通状態になる。
【0014】
従って、ドレイン電極171とソース電極161の間に電圧を印加しておくと、反転層を通って電流が流れる。
この電流は、抵抗値の高い成長層112を流れるため、導通時の損失が大きい。
【0015】
特に、埋込領域123aがゲート電極プラグ158の下に位置しており、埋込領域123aの内部は電流は流れないので、埋込領域123aを設けない場合に比べ、導通抵抗は大きくなってしまう。
【0016】
また、導通状態では、ドレイン電極171とソース電極161の間には、ベース領域133と成長層112との間のpn接合が逆バイアスされる極性の電圧が印加されており、このとき、埋込領域123aと成長層112との間のpn接合も逆バイアスされるため、導通状態のときでも埋込領域123aから広がった空乏層によって抵抗値が上昇してしまうという問題がある。
【0017】
次に、ゲート電極プラグ158がしきい値電圧以下の電圧になると、反転層は消滅し、電流は流れなくなる。
【0018】
この状態では、ベース領域133と成長層112の間のpn接合は逆バイアスされており、ベース領域133の内部と成長層112の内部の両方に空乏層が広がっている。
【0019】
一般に、ベース領域と同じ導電型であって、ベース領域を同心状に取り囲むリング形状の半導体領域はガードリングと呼ばれており、このMOSFET101では充填領域123bがガードリングとして機能し、成長層112内を横方向に伸びた空乏層が、充填領域123bに達すると、その充填領域123bから外側に向けて更に空乏層が伸び、空乏層が次々同心状の充填領域123bに達っして広がることで、充填領域123bが存在しない場合よりも空乏層の広がりが大きくなり、成長層112内部の電界強度が緩和されるようになっている。
【0020】
ここで、本明細書では、{1 0 0}は、下記面方位、
【0021】
【数1】
Figure 0004133548
【0022】
の全てを含むものとすると、基板111は、その表面の面方位が{1 0 0}のものが用いられており、基板111表面に成長した成長層112の表面やガード溝122bの底面の面方位も{1 0 0}になっている。
【0023】
基板111には、切り欠き(オリエンテーションフラット)等によって、基板111の表面の{1 0 0}方向が分かる目印が形成されている。
【0024】
ガード溝122bをエッチング法によって掘削するために、ガード溝122bのパターンを有するレジスト膜を形成する際に、ガード溝122bのパターンが伸びる方向と、基板111の目印とが位置合わせされ、ガード溝122bを形成するパターンが、{1 0 0}方向に伸びるようにされている。
【0025】
そして、ガード溝122bの側面は基板111の表面に対して垂直に形成され、且つ、側面同士は互いに平行であるか、互いに直交するようになっている。従って、実際にエッチングによって形成されたガード溝122bの内周側面には{1 0 0}面が露出されるようになっている。
【0026】
底面には、表面と同じ{1 0 0}面が露出するから、従って、ガード溝122b内部の底面と側面の全ては、{1 0 0}面が露出している。
【0027】
その結果、充填領域123bを構成するシリコン単結晶は均一に成長し、ガード溝122bの内部が充填領域123bを構成するシリコン単結晶で完全に充填される。
【0028】
この場合、ガード溝122bの四辺が直角に接続されていると、充填領域123bと成長層112との間に形成されるpn接合の表面に直角に曲がった部分が生じ、耐圧が低くなってしまう。
【0029】
耐圧低下を防止するためには、ガード溝122bの四隅部分を一定の曲率半径で曲げ、充填領域123bの四辺が直角に交差しないようにすることが考えられる。
【0030】
しかしながら、このようにガード溝122bの四隅に丸みを形成すると、図40(b)に示すように、ガード溝122bの、図面横方向に直線状に伸びる部分の側面S1と、縦方向に直線状に伸びる部分の側面S2は、面方位が{1 0 0}になっていても、側面S1、S2を接続する曲がった部分では、面方位は{1 00}にはならない。例えば、中間部分の側面S3は、面方位は{1 1 0}になる。
【0031】
従って、ガード溝122bの四辺の直線状の部分と曲がった部分とでは、充填領域123bを構成させるシリコン単結晶の成長速度に差が生じ、ガード溝122b内を均一に充填できなくなるという問題がある。そして、均一に充填できないために充填領域123bの内部にボイドが存在すると、その部分で耐圧が低下し、不良品になってしまう。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、導通抵抗が低く、高耐圧の半導体装置を提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、第一導電型の成長層を有する処理基板と、前記処理基板に形成された活性溝と、前記活性溝の側面に配置されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜と接触して前記活性溝内に配置されたゲート電極プラグと、前記処理基板の内部の前記ゲート絶縁膜と接触し、底部が前記活性溝の底面よりも浅い位置に配置された第二導電型のベース領域と、前記ベース領域内の前記ゲート絶縁膜と接触する位置に配置され、前記ベース領域によって前記成長層から分離された第一導電型のソース領域とを有し、前記ゲート電極プラグにしきい値電圧以上の電圧を印加すると、前記ベース領域内の前記ゲート絶縁膜と接触した部分に反転層が形成され、前記反転層によって前記ソース領域と前記成長層とが電気的に接続される半導体装置であって、前記ベース領域の底部よりも下方に、前記成長層の濃度よりも高濃度の第一導電型の低抵抗領域が前記ベース領域と接触して配置され、前記活性溝の底部には、前記ゲート電極プラグとは絶縁された状態で第二導電型の埋込領域が配置され、該埋込領域と前記成長層との間にはpn接合が形成され、前記処理基板の前記活性溝が形成された面とは反対側の面に配置され、前記成長層よりも高濃度の第一導電型のオーミック層と、前記オーミック層と前記ゲート絶縁膜に接触し、前記オーミック層とオーミック接合を形成するドレイン電極膜とを有する半導体装置である。
請求項2記載の発明は、前記低抵抗領域の底部は、前記埋込領域の上部よりも浅い位置に配置された請求項1記載の半導体装置である。
請求項3記載の発明は、前記処理基板に同心状に形成され、電気的に互いに分離された複数本の第二導電型のガードリングを有する請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の半導体装置であって、前記活性溝と前記ベース領域は、最内周の前記ガードリングによって取り囲まれ、最内周の前記ガードリングの内側の領域の前記ベース領域よりも浅い部分に位置する第一導電型の部分は、前記ベース領域底面下の前記低抵抗領域の濃度よりも低濃度にされた半導体装置である。
【0034】
本発明は上記のように構成されており、反転層に流れる電流は、低抵抗領域を流れるため、導通抵抗が小さくなっている。
【0035】
また、ゲート電極プラグの真下位置の低抵抗領域よりも深い部分には、第二導電型の埋込領域が配置されており、埋込領域から伸びる空乏層によって耐圧が向上するようになっている。この埋込領域は、ベース領域と電気的に接続してもよいし、ベース領域とは電気的に絶縁させ、浮遊電位に置いてもよい。
【0036】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例について説明する。
本実施例及び後述する各実施例では、p型又はn型のうちのいずれか一方を第一導電型とし、他方を第二導電型とする。従って、第一導電型がn型であれば第二導電型はp型であり、逆に、第一導電型がp型であれば第二導電型はn型であり、本発明にはその両方が含まれる。
【0037】
図28の符号1は、本発明の一実施形態である半導体装置の拡散構造を説明するための平面図であり、中央に位置し、後述するベース領域33やソース領域39が配置された活性領域と、該活性領域の周辺の領域であって、活性領域を取り囲む耐圧領域とに区分される。
【0038】
耐圧領域には、リング形状のガードリング35が複数本(ここでは四本)同心状に配置されており、活性領域は、ガードリング35によって同心状に取り囲まれている。
【0039】
図27(a)は、図28のX−X線に沿った活性領域の切断面図であり、同図(b)は、図28のY−Y線に沿った耐圧領域の切断面図である。
【0040】
図28と図27(a)、(b)を参照し、この半導体装置1は、単結晶基板11と該単結晶基板11と接触した成長層12とを有している。
【0041】
単結晶基板11は、第一導電型のシリコン単結晶で構成されており、成長層12は、該単結晶基板11表面にエピタキシャル法によって成長された第一導電型のシリコンエピタキシャル層で構成されている。
【0042】
成長層12のうち、活性領域に位置する部分の内部の表面近傍位置には、第二導電型のベース領域33が形成されている。
【0043】
符号10は、プロセス処理の対象となる処理基板を示しており、成長層12やベース領域33等の拡散層の他、表面に形成される絶縁膜や金属膜を含んでいる。
ベース領域33の底面下には、第一導電型の低抵抗領域15が配置されている。
【0044】
活性領域内には、そのベース領域33と低抵抗領域15とを分断するように、細長の活性溝22aが複数本互いに等間隔で平行に配置されている。各活性溝22aの間の略中央位置であって、ベース領域33内部の表面近傍位置には、ベース領域33と同じ導電型のオーミック領域38が配置されている。このオーミック領域38の表面は、ベース領域33の表面よりも第二導電型の不純物が高濃度に含まれている。
【0045】
各活性溝22aの片側又は両側には、第一導電型のソース領域39が配置されている。
【0046】
成長層12の耐圧領域に位置する部分には、四角リング形状のガード溝22bが複数本形成されている。このガード溝22bの下部は、成長層12に位置し、上部は成長層12表面の絶縁膜42内に位置している。
【0047】
活性溝22aの内部とガード溝22bの内部には、第二導電型の半導体単結晶(ここではシリコン単結晶)が成長され、その半導体単結晶から成る埋込領域24と充填領域23bとがそれぞれ配置されている。
【0048】
活性溝22aの内部の埋込領域24よりも上の部分は、ゲート溝82であり、ゲート溝82の側面及び底面にはゲート絶縁膜51が配置されている。ゲート溝82の内部では、ゲート絶縁膜51で囲まれた状態でゲート電極プラグ54が配置されている。
【0049】
充填領域23bは、処理基板10表面に形成された絶縁膜42の内部まで充填されており、従って、充填領域23bの上端部は、ガード溝22bの成長層12に形成された部分よりも上方に位置している。そして、成長層12の表面の充填領域23bと接触する位置に、第二導電型の補助拡散領域34が形成されている。
【0050】
補助拡散領域34はリング形状であり、各充填領域23bの内周と外周の両方に配置されている。
【0051】
補助拡散領域34の深さは充填領域23bの深さよりも浅くなっており、従って、成長層12の表面部分では、成長層12は、充填領域23bとはpn接合を形成せず、補助拡散領域34とpn接合を形成するようになっている。
【0052】
隣接する補助拡散領域34の間には成長層12が位置しており、従って、充填領域23b同士は補助拡散領域34では接続されておらず、電気的に互いに分離されている。また、最内周の充填領域23bとベース領域33との間も補助拡散領域34では接続されておらず、最内周の充填領域23bはベース領域33から電気的に分離されている。従って、各充填領域23bは、ベース領域33に対して浮遊電位に置かれている。
【0053】
このようなガード溝22b及び充填領域23bと補助拡散領域34とでガードリング35が構成されている。
【0054】
各ガード溝22bは、同心状に配置されており、活性領域を同心状に取り囲んでいる。従って、活性溝22a及びベース領域33の周囲は、ガードリング35によって同心状に取り囲まれている。
【0055】
なお、基板11及び成長層12がシリコン単結晶で構成されている場合、基板11と成長層12の表面の面方位は、{1 0 0}にされている。
【0056】
各ガード溝22bの平面形状は、正方形又は長方形の四角リング状であり、ガード溝22bの向きは、成長層12の面方位と位置合わせされ、各ガード溝22bの絶縁層42の部分を除く内周側の四側面と外周側の四側面の両方に、半導体単結晶の{1 0 0}面が露出するようにされている。また、ガード溝22bの底面は成長層12の表面と平行であり、従って、ガード溝22bの底面にも{1 0 0}面が露出されている。
【0057】
他方、活性溝22aは細長の長方形形状であり、活性溝22aの四辺は、ガード溝22bの四辺に対して平行な方向か、又は直角な方向のいずれかに向くように配置されている。
【0058】
活性溝22aの底面も成長層12表面と平行であり、従って、活性溝22a内部の四側面及び底面にも{1 0 0}面が露出するようになっている。
【0059】
従って活性溝22aの内部に露出する面の面方位とガード溝22bの内部に露出する面の面方位は全て等しいから、活性溝22aとガード溝22bの内部には、シリコン単結晶が均一に成長し、充填領域23bや埋込領域24内部にはボイドは生じない。
【0060】
図29は、半導体装置1の四隅部分Aの拡大図である。
充填領域23bの四隅部分は直角になっているが、その四隅部分に位置する補助拡散領域34は半径0.3μm以上の曲率で曲げられている。
【0061】
成長層12の表面部分では、充填領域23bの直角に曲げられた部分は成長層12とは直接pn接合は形成せず、丸みを有する補助拡散領域34がpn接合を形成するようになっている。
【0062】
上記のような半導体装置1の製造工程を説明する。
図1(a)、(b)を参照し、符号10は、製造工程で処理される処理基板を示している。この処理基板10は、第一導電型のシリコン単結晶から成る基板11と、該基板11上にシリコンのエピタキシャル成長によって形成された第一導電型の成長層12とを有している。
【0063】
この処理基板10は、直径数インチ〜十数インチのウェーハであり、1枚のウェーハ中には多数の半導体装置1が形成されるように区分けされている。
【0064】
先ず、熱酸化処理によってシリコン酸化膜から成る第一の絶縁膜を形成し、該第一の絶縁膜をパターニングし、図2(a)に示すように、区分けされた領域ごとに、第一の絶縁膜40の各領域の中央に位置する部分に窓開部77を形成する。窓開部77の底面には成長層12表面が露出される。
【0065】
窓開部77の周辺領域では、図2(b)に示すように、窓開部は形成せず、第一の絶縁膜40によって成長層12表面を覆っておく。
【0066】
図30は処理基板10の平面図であり、同図の符号19は、区分けされた領域の外周を示している。図2(a)は、図30のA1−A1線切断面図、図2(b)は図30のB1−B1線切断面図に相当する。
【0067】
次に、第一の絶縁膜40をマスクとし、処理基板10の表面に第一導電型の不純物を照射すると、図3(a)に示すように、窓開部77底面に位置する成長層12表面に第一導電型の不純物が注入され、その部分の成長層12内部表面に第一導電型の高濃度層30が形成される。周辺領域には、図3(b)に示すように高濃度層は形成されない。
【0068】
その状態で熱酸化処理を行うと高濃度層30が拡散され、図4(a)に示すように、第一導電型の低抵抗領域13が形成される。このとき、成長層12表面にシリコン酸化膜が成長し、第二の絶縁膜が形成される。図4(a)、(b)の符号41は、第一の絶縁膜と第二の絶縁膜とから成る絶縁膜を示している。
【0069】
低抵抗領域13は、表面側の濃度が高く、深いほど濃度は低くなっている。第一導電型の不純物濃度が、成長層12の濃度の二倍まで低下した位置を、低抵抗領域13の底部と定義すると、低抵抗領域13の底部は、後述する埋込領域24の上部よりも浅い位置にあり、低抵抗領域13と埋込領域24とは接触していない。
【0070】
次に、絶縁膜41をパターニングし、外周19によって区分けされた領域の中央位置に、図5(a)に示すように、矩形窓開部78aを形成し、その矩形窓開部78aを同心状に取り囲む位置に、図5(b)に示すように、複数のリング窓開部78bを形成する。
【0071】
図31は、その状態の平面図であり、図5(a)は、図31のA2−A2線切断面図、図5(b)は図31のB2−B2線切断面図に相当する。
【0072】
矩形窓開部78aの大きさは低抵抗領域13よりも大きくされており、矩形窓開部78aの底面には、低抵抗領域13の表面と、該低抵抗領域13の周囲に位置する成長層12の表面が露出されている。リング窓開部78bの底面には成長層12表面が露出されている。
【0073】
その状態で、処理基板10の表面に第二導電型の不純物を照射すると、矩形窓開部78aの底面に露出している低抵抗領域13及びその周辺の成長層12の表面と、リング窓開部78bの底面に露出している成長層12の表面に第二導電型の不純物が注入され、図6(a)、(b)に示すように、その部分の低抵抗領域13の内部表面と成長層12の内部表面に第二導電型の高濃度層31a、31bが形成される。この高濃度層31a、31bの平面形状は矩形窓開部78aとリング窓開部78bの形状を反映しており、それぞれ矩形とリング状になっている。リング窓開部78bの四隅には丸みが付されており、そのため、リング窓開部78bの形状が反映された高濃度層31bの四隅にも丸みが形成されている。
【0074】
次いで、熱酸化処理により、高濃度層31a、31bの拡散を行うと、図7(a)、(b)に示すように、処理基板10の内部には、平面形状が略矩形のベース領域33と四隅に丸みを有するリング形状の補助拡散領域34とがそれぞれ形成される。また、処理基板10の表面には、シリコンの酸化膜から成る絶縁膜が形成される。図7(a)、(b)の符号42は、熱酸化処理前の絶縁膜41と一体になった絶縁膜を示している。処理基板10の表面は、この絶縁膜42で覆われる。
【0075】
絶縁膜42底面に位置するベース領域33の平面形状は低抵抗領域13よりも大きくなっており、従って、低抵抗領域13の表面はベース拡散領域33で置換され、ベース領域33の底面下に埋め込まれた状態になる。図7(a)の符号15は、その状態の低抵抗領域を示している。
【0076】
図32は、この状態の処理基板10の、図7(a)、(b)の状態のS−S線横切断面図を示している。ベース領域33の周囲に位置する成長層12表面の濃度は、低抵抗領域13を形成する前と同じである。図7(a)は、図32のA3−A3線切断面図、図7(b)は図32のB3−B3線切断面図に相当する。
【0077】
次に、絶縁膜42をパターニングし、図8(a)、(b)に示すように、ベース領域33上の位置に、互いに平行に配置された複数本の活性溝用窓開部79aを形成し、また、各補助拡散領域34上の幅方向中央位置に、ガード溝用窓開部79bを形成する。ガード溝用窓開部79bは、各補助拡散領域34上に一個ずつ配置されており、ガード溝用窓開部79bの形状は、補助拡散領域34の形状を反映しリング形状になるが、その四隅は丸められておらず、二辺は略直角に交差している。
【0078】
活性溝用窓開部79aは、ベース領域33の幅よりも長く、ベース領域33を横断して配置されている。従って、活性溝用窓開部79aの両端の底面には成長層12表面が露出され、両端を除く部分にはベース領域33が露出されている。
【0079】
ガード溝用窓開部79bの幅は補助拡散領域34の幅よりも細いため、ガード溝用窓開部79bの底面には、補助拡散領域34の表面が露出されている。
【0080】
その状態でパターニングされた絶縁膜42をマスクとして、成長層12やベース領域33や補助拡散領域34のエッチングを行い、図9(a)、(b)に示すように、活性溝用窓開部79aの底面下とガード溝用窓開部79bの底面下に露出する処理基板10を深さ方向に掘削すると、上部に、活性溝用窓開部79aとガード溝用窓開部79bをそれぞれ含む活性溝22aとガード溝22bとが形成される。
【0081】
活性溝22aの平面形状とガード溝22bの平面形状は、活性溝用窓開部79aとガード溝用窓開部79bの平面形状を反映しており、活性溝22aは細長い長方形であり、ガード溝22bは四角リング形状である。ガード溝22bの四隅では、二辺が略直角に交差している。
【0082】
活性溝22aとガード溝22bの断面形状は、処理基板10の深さ方向が幅よりも長い細長の長方形形状になっている。
【0083】
活性溝22aとガード溝22bの深さはベース領域33や補助拡散領域34や低抵抗領域15よりも深く、且つ、基板11よりも浅くなっている。
【0084】
各溝22a、22bの底面は同じ位置に存しており、低抵抗領域15の底面はベース領域33や補助拡散領域34よりも深いから、各溝22a、22bの底面は基板11と低抵抗領域15の間の深さに位置している。
【0085】
そのため、ベース領域33や低抵抗領域15は互いに平行な複数個に分断され、活性溝22aの内部側面の上部にはベース領域33や低抵抗領域15が露出し、下部には成長層12が露出する。
【0086】
他方、各補助拡散領域34は、ガード溝22bの内周に接する部分と外周に接する部分に二分割され、ガード溝22bの側面には、上部に補助拡散領域34が露出し、下部に成長層12が露出されている。
【0087】
活性溝用窓開部79aの四辺やガード溝用窓開部79bの四辺は、成長層12の{1 0 0}方向に伸びるように配置されており、断面が長方形であるから、各溝22a、22bの底面や側面には、{1 0 0}面が露出されている。
【0088】
図9(a)、(b)のT−T線横切断面図を図33に示す。各溝22a、22bの幅は互いに等しい大きさにされており、また、隣接する活性溝22a同士は等間隔であり、隣接するガード溝22bの四辺間も等間隔であり、活性溝22a間の間隔とガード溝22b間の間隔も互いに等しくされている。更に、最内周のガード溝22bと、長辺が最内周の溝22bと対向する活性溝22aとの間の間隔も、活性溝22a間の間隔及びガード溝22b間の間隔と等しくされている。
【0089】
活性溝22aの両端は最内周のガード溝22bや、そのガード溝22bの内周に接する補助拡散領域34には接触していない。
【0090】
図9(a)は、図33のA4−A4線切断面図、図9(b)は図33のB4−B4線切断面図に相当する。
【0091】
次いで、エピタキシャル成長法によって、各溝22a、22bの底面及び側面に第二導電型の半導体単結晶を成長させると、各溝22a、22bの内部は、その半導体単結晶によって充填される。ここでは、半導体単結晶としてシリコン単結晶が用いられている。
【0092】
図10(a)、(b)の符号23a、23bは活性溝22a内とガード溝22b内にそれぞれ成長した半導体単結晶から成る充填領域を示している。
【0093】
図34は、図10(a)、(b)のU−U線横切断面図であり、逆に、図10(a)、(b)は図34のA5−A5線とB5−B5線の縦切断面図に相当する。
【0094】
充填領域23a、23bが形成された直後の状態では、充填領域23a、23bの上端部は、マスクとして用いられた絶縁層42の表面上に盛り上がっている。
【0095】
盛り上がった部分をエッチングによって除去すると、図11(a)、(b)に示すように、充填領域23a、23bの高さは絶縁膜42の高さと一致し、絶縁層42に形成された孔を含むガード溝22bと、その内部の充填領域23bと、それに接する補助拡散領域34とでガードリング35が構成される。
【0096】
次に、図12(a)、(b)に示すように、処理基板10の絶縁膜42側の表面に、シリコン酸化膜等の絶縁膜から成る保護膜43を形成する。この状態では充填領域23a、23bの表面は保護膜43で覆われている。
【0097】
次に、この保護膜43をパターニングし、図13(a)に示すように窓開部81を形成し、活性溝22aの内部に形成された充填領域23aの上端を露出させる。ガード溝22b内部に形成された充填領域23bの表面は、同図(b)に示すように保護膜43で覆っておく。
【0098】
その状態で、半導体単結晶のエッチング処理を行うと保護膜43がマスクとなり、活性溝22a内の充填領域23aがエッチングされる。ここでは、充填領域23aを全部エッチングせず、図14(a)に示すように、上部だけをエッチングによって除去すると、充填領域23aの下部から成る埋込領域24が形成される。
【0099】
この埋込領域24の上端部は、上述したように、低抵抗領域15の底面よりも低い位置に存している。
【0100】
また、活性溝22a内の充填領域23aの上部を除去することにより、埋込領域24よりも上の部分には、ゲート溝82が形成される。
【0101】
埋込領域24をエッチングによって形成する際、絶縁膜43も一緒にエッチングされる。絶縁膜43のエッチング速度は、充填領域23aのエッチング速度よりも遅いが、絶縁膜43は充填領域23aのエッチング部分よりも薄いため、埋込領域24が形成されたときには絶縁膜43は全部エッチングされており、処理基板10表面には保護膜42が露出している。
【0102】
絶縁膜43が除去されるため、図14(b)に示すように、ガード溝22b内部の埋込領域23bはその表面が露出される。
【0103】
なお、図13(a)において窓開部81を形成する際、充填領域23aの長さ方向の全部を露出させず、一部を保護膜43で保護した状態で 充填領域23aのエッチングによって埋込領域24を形成すると、充填領域23aは部分的に残るため、各埋込領域24は充填領域23aの残部に接続される。
【0104】
そして残った充填領域23aの上部はベース領域33と接触しているから、埋込領域24は充填領域23aを介してベース領域33に電気的に接続される。
【0105】
他方、充填領域23aの上端部を全長に亘って露出させ、エッチング処理すると、充填領域23aは残らない。この場合、形成された埋込領域24はベース領域33とは電気的に分離される。
【0106】
ここでは、充填領域23aは残さず、埋込領域24はベース領域33から電気的に分離させた。
【0107】
図35は、図14(a)、(b)のV−V線横切断面図であり、活性溝22a内の状態と、ガード溝22b内の状態を示す平面図である。逆に、図14(a)、(b)は、図35のA6−A6線とB6−B6線の縦切断面図に相当する。
【0108】
次に、耐圧領域上にレジスト膜を配置し、ガード溝22b間に位置する保護膜42表面をレジスト膜で覆い、且つ、活性領域内のベース領域33上に位置する保護膜42の表面を露出させた状態で保護膜42のエッチングを行うと、図15(a)に示すように、ベース領域33表面が露出する。同図(b)は、レジスト膜を除去した後の耐圧領域の状態である。
【0109】
この状態では、ゲート溝82の側面には、下方から、成長層12と低抵抗領域15とベース領域33とがこの順序で露出し、底面には埋込領域24の上端部が露出しており、熱酸化処理を行うと、図16(a)に示すように、ゲート溝82内部の側面と底面には、シリコン酸化膜から成るゲート絶縁膜51が形成される。
【0110】
ゲート溝82の内部にゲート絶縁膜51が形成されるときには、ベース領域33の表面にもゲート絶縁膜51が形成され、また、図16(b)に示すように、充填領域23bの表面にもゲート絶縁膜51が形成される。
【0111】
なお、この図16(a)と後述する図27(a)までの各工程図中では、活性溝を示す符号22aは省略する。
【0112】
ここで、ゲート絶縁膜51の厚みは薄いため、ゲート溝82の内部には、ゲート絶縁膜51で囲まれた空間が生じており、その状態でCVD法によってポリシリコンを堆積させると、図17(a)、(b)に示すように、処理基板10表面にはポリシリコン薄膜から成る導電性薄膜53が形成される。ゲート溝82内部は、その導電性薄膜53で充填される。
【0113】
次に、導電性薄膜53の表面にパターニングしたレジスト膜を配置し、レジスト膜で覆われていない部分を膜厚分だけエッチングすると、図18(a)、(b)に示すように、処理基板10表面上に位置する導電性薄膜53の露出部分が除去され、ベース領域33上のゲート絶縁膜51表面が露出する。このとき、ゲート溝82内部はエッチングされず、ゲート溝82内部に残った導電性薄膜53によってゲート電極プラグ54が形成される。
【0114】
図18(a)、(b)のW−W線横切断面図を図36に示す(ゲート絶縁膜は省略してある。)。図18(a)は、図36のA7−A7線切断面図、図18(b)は図36のB7−B7線切断面図に相当する。
【0115】
なお、処理基板10表面の一部のベース領域33とは接触せず、後述するゲートパッドが形成される位置と、ゲートパッドが配置される領域と各ゲート電極プラグ54とを結ぶゲート配線が配置される位置には、レジスト膜を配置しておき、導電性薄膜53を残しておく。
【0116】
次に、図19(a)、(b)に示すように、ゲート絶縁膜51のエッチング処理を行い、ベース領域33表面を露出させた後、熱酸化処理を行うと、ベース領域33の表面に酸化膜が形成される。このとき、充填領域23bの表面にも酸化膜が形成される。図20(a)、(b)の符号55はその酸化膜から成る緩衝膜を示している。
【0117】
次に、緩衝膜55の表面にレジスト膜を形成し、該レジスト膜をパターニングしてゲート溝82とゲート溝82の間の中央位置に窓開部を形成する。
【0118】
図21(a)、(b)の符号44は、パターニングされたレジスト膜であり、符号83は、そのレジスト膜に形成された窓開部を示している。この窓開部83の幅は隣接するゲート溝82間に位置するベース領域33の幅よりも狭く、ゲート溝82の長手方向に沿って、隣接するゲート溝82間の中央に位置している。従って、各ゲート溝82の長手方向の両側はレジスト膜44によって覆われている。
【0119】
その状態では、窓開部83の底面には、ベース領域33上に位置する緩衝膜55が部分的に露出しており、処理基板10の表面に第二導電型の不純物を照射すると、不純物は窓開部83底面の緩衝膜55を透過し、ベース領域33内部の窓開部83の底面下の位置に注入され、図21(a)に示すような第二導電型の高濃度不純物領域36が形成される。
【0120】
隣接するゲート溝82間に位置する窓開部83以外の部分はレジスト膜44で覆われており、ガード溝22bが位置する耐圧領域では、図21(b)に示すように第二導電型の不純物は注入されない。
【0121】
次に、レジスト膜44を除去した後、緩衝膜55上に新しいレジスト膜を形成し、そのレジスト膜をパターニングして、第二導電型の高濃度不純物領域36とゲート溝82の間の位置に窓開部を形成する。
【0122】
図22(a)の符号45、84は、新しいレジスト膜と窓開部をそれぞれ示している。窓開部84底面には緩衝膜55が露出している。
【0123】
その状態で、処理基板10の表面に第一導電型の不純物を照射すると、第二導電型の高濃度不純物領域36の場合と同様に、第一導電型の不純物は窓開部84底面の緩衝膜55を透過し、ベース領域33内部の窓開部84の底面下の位置に注入され、第一導電型の高濃度不純物領域37が形成される。
【0124】
ガード溝22bが位置する耐圧領域は、レジスト膜45で覆われており、図22(b)に示すように、第一導電型の不純物は注入されない。
【0125】
次に、レジスト膜45を除去した後、CVD法によって、シリコン酸化膜等の絶縁膜を処理基板10上に堆積させると、図23(a)、(b)に示すように、層間絶縁膜57が形成される。この層間絶縁膜57には緩衝膜55が含まれている。
【0126】
その状態で熱処理を行うと、第一、第二導電型の高濃度領域36、37に含まれる不純物が拡散され、図24(a)に示すように、隣接するゲート溝82間の中央位置に第二導電型のオーミック領域38が形成され、オーミック領域38とゲート溝82の間であって、ゲート絶縁膜51と接触する位置に第一導電型のソース領域39が形成される。オーミック領域38とソース領域39の深さはベース領域33よりも浅い。耐圧領域側では、図24(b)に示すように、変化はない。
【0127】
次に、層間絶縁膜57をパターニングし、図25(a)に示すように、ゲート溝82内のゲート電極プラグ54上の部分を層間絶縁膜57で覆った状態でオーミック領域38とソース領域39の全部又は一部を露出させる。耐圧領域側は、図25(b)に示すように層間絶縁膜57で覆っておく。
【0128】
次に、アルミニウム等から成る金属薄膜を形成した後、金属薄膜をパターニングしてソース電極膜を形成する。図26(a)、(b)の符号61はソース電極膜を示している。
【0129】
このソース電極膜61はゲート電極プラグ54とは絶縁されており、オーミック領域38とソース領域39に接触している。オーミック領域38とソース領域39の表面の不純物濃度は高濃度であり、ソース電極膜61は、オーミック領域38とソース領域39に対してオーミック接続されている。ソース電極膜61は、ベース領域33に対し、オーミック領域38を介して電気的に接続されている。
【0130】
また、金属薄膜をパターニングしてソース電極膜61を形成する際、その金属薄膜のパターニングによってソース電極膜61とは別に、ソース電極膜61とは分離されたゲート電極膜が形成されている。このゲート電極膜は各ゲート電極プラグ54に接続されており、ゲート電極膜に電圧を印加することで、各ゲート電極プラグ54に一斉に電圧が印加されるようになっている。
【0131】
次に、必要に応じて処理基板10表面にパターニングされた保護膜を形成した後、図27(a)、(b)に示すように、処理基板10の裏面に露出する単結晶基板11の表面にニッケル合金等から成る金属薄膜から成るドレイン電極膜71を形成する。ドレイン電極膜71と単結晶基板11とはオーミック接続されている。
以上により、本発明の一例の半導体装置1が得られる。
【0132】
この半導体装置1は、一枚の処理対象基板10に複数個形成されており、ドレイン電極71の後工程となるダイシング工程において処理対象基板10を切断し、複数の半導体装置1を分離した後、半田金属等でドレイン電極71をリードフレーム上に固定し、ゲート電極膜の一部であるゲートパッドと、ソース電極膜61の一部であるソースパッドとをワイヤーボンド等でリードフレームに接続し、半導体装置1をモールドする。最後に、リードフレームを切断し、ドレイン電極71に接続されたリードと、ゲートパッドに接続されたリードと、ソースパッドに接続されたリードとを分離させると、樹脂封止された半導体装置1が得られる。
【0133】
樹脂封止された半導体装置1は、そのリードが電気回路に接続され、使用されるときに、ソース電極61が接地電位に接続され、ドレイン電極71に正電圧が印加された状態で、ゲート電極プラグ54にしきい値電圧以上の電圧が印加されると、ソース電極61と成長層12との間に位置し、ゲート絶縁膜51に接触する部分のベース領域33が第一導電型に反転し、それによって形成された反転層でソース領域39と成長層12とが接続され、単結晶基板11と低抵抗領域15と成長層12と反転層とソース領域39とを通って、ドレイン電極71からソース電極61に電流が流れる。
【0134】
本発明の半導体装置1では、その電流は低抵抗領域を通って流れるため、導通抵抗が小さくなっている。
【0135】
電流が流れる状態は半導体装置1が導通した状態であり、その状態からゲート電極プラグ54の電位がしきい値電圧以下になると反転層は消滅し、半導体装置1は遮断状態に転じ、電流は流れなくなる。
【0136】
半導体装置1が導通状態と遮断状態にあるときの両方とも、ベース領域33と成長層12との間のpn接合は逆バイアスされ、pn接合からベース領域33内部と成長層12内部に向けて空乏層が広がる。
【0137】
本発明の半導体装置1では、埋込領域24がベース領域33に電気的に接続されてベース領域33と同電位になる場合と、ベース領域33に接続されず、浮遊電位に置かれる場合の両方が含まれる。
【0138】
埋込領域24がベース領域33と同電位の場合、埋込領域24と成長層12の間のpn接合からも空乏層が広がり、また、埋込領域24が浮遊電位の場合にも、ベース領域33から下方に広がった空乏層が埋込領域24に達すると、埋込領域24の電位が安定し、埋込領域24からも空乏層が広がる。
【0139】
耐圧領域内では、充填領域23bと補助拡散領域34は浮遊電位に置かれており、ベース領域33側から横方向に広がった空乏層は、先ず、最内周の補助拡散領域34に到達し、それにより、最内周の充填領域23bの電位が安定化されると、最内周の充填領域23b及びそれに接続された補助拡散領域34からも空乏層が広がる。
【0140】
その空乏層は、外側に隣接する充填領域23b及びそれに接続された補助拡散領域34に到達すると、その充填領域23b及びそれに接続された補助拡散領域34からも空乏層が広がり始める。
【0141】
従って、ベース領域33と成長層12との間のpn接合の逆バイアスが大きくなるに伴い、空乏層は、内側に位置する充填領域23b及び補助拡散領域34から外側に位置する充填領域23b及び補助拡散領域34に向けて広がり、その結果、成長層12内部の電界強度が緩和されるようになっている。
【0142】
ここで、各埋込領域23bの四辺は略直角に交わっており、埋込領域23bの四隅には丸みは付されていないが、埋込領域23bの、少なくとも外周の四隅部分には丸みを有する補助拡散領域34が配置されている。
【0143】
充填領域23bの表面の四隅部分が直接成長層12とpn接合を形成している場合に比べ、電界強度が大幅に小さくなっている。
【0144】
なお、各活性溝22aやガード溝22bの底面や側面には、成長層12やベース領域33や低抵抗領域15の{1 0 0}面が露出されており、埋込領域24や充填領域23bがその面から成長する。従って、埋込領域24や充填領域23bには欠陥が無く、耐圧が向上するようになっている。
【0145】
なお、以上は第一導電型をn型、第二導電型をp型として説明したが、上記実施例や後述する各実施例において、第一導電型をp型、第二導電型をn型としても良い。
【0146】
また、上記実施形態の半導体装置1はMOSFETであったが、本発明の半導体装置はこれに限られるものではなく、例えば、pn接合型のIGBT(Insulated gate bipolar transistor)やショットキー接合型のIGBTも含まれる。
【0147】
図37(a)、(b)の符号2は、ショットキーバリア型のIGBTの場合の本発明の半導体装置を示している。
【0148】
この半導体装置2では、 研磨工程等によって単結晶基板11が除去された後、成長層12の表面にショットキー電極膜72が形成されている。ショットキー電極膜72の成長層12と接触する部分はクロム等で構成されており、成長層12とショットキー電極膜72との間にはショットキー接合が形成されている。
【0149】
このショットキー接合の極性は、半導体装置2が導通する際に順バイアスされる極性であり、ショットキー接合が順バイアスされることにより、ショットキー電極膜72から成長層12内に少数キャリアが注入され、導通抵抗が低減されるようになっている。
【0150】
単結晶基板11が低濃度であり、クロム等の金属とショットキー接合を形成できる場合、単結晶基板11表面にショットキー電極膜を形成してもよい。
【0151】
次に、図38(a)、(b)の符号3は、本発明の半導体装置のうちのpn接合型のIGBTを示している。
【0152】
この半導体装置3は、単結晶基板11に替え、成長層12とは反対の導電型の第二導電型であるコレクタ層11’が用いられていること以外は、上記実施例と同じ構造である。
【0153】
このコレクタ層11’は成長層12との間でpn接合を形成しており、半導体装置3が導通するときに、そのpn接合が順バイアスされ、コレクタ層11’から成長層12内に少数キャリアが注入されるようになっている。
【0154】
図38(a)、(b)の符号73はコレクタ層11’とオーミック接合を形成するコレクタ電極膜である。
【0155】
以上の半導体装置1、2、3は、補助拡散層34がリング形状であったが、図39に示すように、充填領域23bの四隅の各頂点P毎に、それぞれ独立した外周側補助拡散層47を設け、充填領域23bの四辺表面の四隅近傍位置を除く部分は成長層12と接触させても良い。
【0156】
なお、上記各例では、ガード溝22bの四辺は直角に交わっていたが、本発明はそれに限定されるものではなく、ガード溝22bの四隅に丸みが付されていてもよい。また、多角形形状にされていてもよい。
【0157】
【発明の効果】
高耐圧で低導通抵抗の半導体装置を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(1) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(1)
【図2】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(2) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(2)
【図3】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(3) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(3)
【図4】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(4) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(4)
【図5】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(5) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(5)
【図6】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(6) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(6)
【図7】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(7) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(7)
【図8】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(8) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(8)
【図9】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(9) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(9)
【図10】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(10) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(10)
【図11】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(11) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(11)
【図12】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(12) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(12)
【図13】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(13) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(13)
【図14】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(14) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(14)
【図15】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(15) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(15)
【図16】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(16) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(16)
【図17】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(17) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(17)
【図18】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(18) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(18)
【図19】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(19) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(19)
【図20】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(20) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(20)
【図21】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(21) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(21)
【図22】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(22) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(22)
【図23】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(23) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(23)
【図24】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(24) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(24)
【図25】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(25) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(25)
【図26】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(26) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(26)
【図27】(a):本発明の半導体装置の製造工程図の活性領域の部分(27) (b):本発明の半導体装置の製造工程図の耐圧領域の部分(27)
【図28】本発明の半導体装置の一例のMOSFET拡散構造を示す平面図
【図29】その角部分の拡大図
【図30】本発明の半導体装置の製造工程を説明するための平面図(1)
【図31】本発明の半導体装置の製造工程を説明するための平面図(2)
【図32】本発明の半導体装置の製造工程を説明するための平面図(3)
【図33】本発明の半導体装置の製造工程を説明するための平面図(4)
【図34】本発明の半導体装置の製造工程を説明するための平面図(5)
【図35】本発明の半導体装置の製造工程を説明するための平面図(6)
【図36】本発明の半導体装置の製造工程を説明するための平面図(7)
【図37】(a)、(b):本発明がショットキー接合型のIGBTである場合の構造を説明するための断面図
【図38】(a)、(b):本発明がpn接合型のIGBTである場合の構造を説明するための断面図
【図39】補助拡散領域の他の例
【図40】(a):従来技術のMOSFETの拡散構造を説明するための平面図 (b):その四隅部分の拡大図
【図41】(a):従来技術のMOSFETの活性領域の断面図 (b):そのMOSFETの耐圧領域の断面図
【符号の説明】
1、2、3……半導体装置
10……処理基板
11……単結晶基板
11’……コレクタ層
12……成長層
13……低抵抗領域
22a……活性溝
22b……ガード溝
23b……充填領域
24……埋込領域
33……ベース領域
34……補助拡散領域
35……ガードリング
39……ソース領域
51……ゲート絶縁膜
54……ゲート電極プラグ
61……ソース電極膜
71……ドレイン電極膜
72……ショットキー電極膜
73……コレクタ電極膜

Claims (3)

  1. 第一導電型の成長層を有する処理基板と、
    前記処理基板に形成された活性溝と、
    前記活性溝の側面に配置されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜と接触して前記活性溝内に配置されたゲート電極プラグと、
    前記処理基板の内部の前記ゲート絶縁膜と接触し、底部が前記活性溝の底面よりも浅い位置に配置された第二導電型のベース領域と、
    前記ベース領域内の前記ゲート絶縁膜と接触する位置に配置され、前記ベース領域によって前記成長層から分離された第一導電型のソース領域とを有し、
    前記ゲート電極プラグにしきい値電圧以上の電圧を印加すると、前記ベース領域内の前記ゲート絶縁膜と接触した部分に反転層が形成され、前記反転層によって前記ソース領域と前記成長層とが電気的に接続される半導体装置であって、
    前記ベース領域の底部よりも下方に、前記成長層の濃度よりも高濃度の第一導電型の低抵抗領域が前記ベース領域と接触して配置され、
    前記活性溝の底部には、前記ゲート電極プラグとは絶縁された状態で第二導電型の埋込領域が配置され、該埋込領域と前記成長層との間にはpn接合が形成され、
    前記処理基板の前記活性溝が形成された面とは反対側の面に配置され、前記成長層よりも高濃度の第一導電型のオーミック層と、
    前記オーミック層と前記ゲート絶縁膜に接触し、前記オーミック層とオーミック接合を形成するドレイン電極膜とを有する半導体装置。
  2. 前記低抵抗領域の底部は、前記埋込領域の上部よりも浅い位置に配置された請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記処理基板に同心状に形成され、電気的に互いに分離された複数本の第二導電型のガードリングを有する請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の半導体装置であって、
    前記活性溝と前記ベース領域は、最内周の前記ガードリングによって取り囲まれ、最内周の前記ガードリングの内側の領域の前記ベース領域よりも浅い部分に位置する第一導電型の部分は、前記ベース領域底面下の前記低抵抗領域の濃度よりも低濃度にされた半導体装置。
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