JP4135432B2 - 流量計測装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスなどの流量を計測する流量計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の流量計測装置を、図5に基づいて説明する。図において、流体通路1の一部に超音波式のような流量検出手段2を備えて流量を計測する。流れに周期的な変動がある場合には、計測のタイミングによって流量測定値にバラツキが生じる。例えば家庭用ガス消費量を計量するガスメータでは、近くでガスエンジンが運転されると圧力変動が発生する。このため圧力変動を緩衝するため弁体3を有する脈動吸収装置4を設け脈動レベルを低減することが行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の流量計測装置では、脈動吸収装置4によって生じる流れの乱れや流速分布の偏りが流量計測の精度を悪化させる欠点があった。また弁体が開いた時の隙間による透過は面積Sの隔壁にその弁体の面積の1/nの隙間があるとすると透過損失TLは、
TL≒101ogn
たとえば、隙間が1/1000あるときには透過損失は30db以上にはならない。
【0004】
またガスエンジンが運転された時の流体通路の空洞共振現象に対して通常問題になるのは50HZ〜150HZの周波数であるが、空洞共振に対し流体通路形状を変更し、その共振周波数を変更したり、腹になる位置を移動させようということはまず困難である。
【0005】
本発明はかかる従来の課題に鑑み、弁体等の可動部を有せず圧力変動耐性を向上する流量計測装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、入口通路と出口通路に直交して配置された流体通路と、前記流体通路内に配置され通路の流量を検出する流量検出手段と、前記流体通路の上流側に、入口通路断面と同等以上の断面積を有し、入口からの流体の導入方向の延長線上で、前記流体通路と交差し前記流体通路の高さの1〜5倍の深さを有する凹部とを備え、前記流体通路の一端に設けた凹部に吸音部材を設けたものである。
【0007】
上記発明によって圧力変動を抑制するとともに、脈動を吸収し正確な流量を求める。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、入口通路と出口通路に直交して配置された流体通路と、前記流体通路内に配置され通路の流量を検出する流量検出手段と、前記流体通路の上流側に、入口通路断面と同等以上の断面積を有し、入口からの流体の導入方向の延長線上で、前記流体通路と交差し前記流体通路の高さの1〜 5 倍の深さを有する凹部とを備え、前記流体通路の一端に設けた凹部に吸音部材を設けたもので、脈動がある場合にはその脈動を吸収し、流れの乱れを発生させず流量を正確に計測する。吸音部材表面は楔状の凹凸を有し、さらに吸音性を高める。
【0009】
また、吸音部材として微細セル構造を有する多孔質発泡体を備えたもので、この多孔質部材によって脈動を吸収し流量計測を安定化させるものである。
【0010】
また、吸音部材としてバルク状部材を備えたもので、この繊維状部材の密度を小さくすることによって脈動を吸収し流量計測を安定化させるものである。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0012】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の流量計測装置を示した構成図である。図1において、流体通路5に流量検出手段6を設け通路の流量を検出する。流量検出手段6は流れの上流側と下流側に超音波送受信器6aと6bをそれぞれ配置し、上流から下流への超音波の伝搬時間と、下流から上流への超音波伝搬時間の時間差から流量を算出するもので、詳細は後述する。流量検出手段6の上流5aには流体通路の高さの1〜5倍の深さを有する凹部7aが設けられている。凹部7aには吸収部材7bが設けられ圧力変動吸収部7を構成している。吸収部材7bは、前記凹部7aに吸収部材7bの弾性を利用して圧入、固着される。吸収部材7bの上端面は、流体通路下端より流体通路高さhの1/5〜1低く設けてあり曲がり部を通過する際の圧力損失を低減している。吸収部材7bにより圧力変動抑制効果がさらに大きくなる。圧力変動が発生した場合流れは瞬間的に凹部7aに流れ込む迂回流を起こすが前記吸収部材7bにより凹部7aに流れ込む迂回流を抑制し効果的に圧力変動を吸収することができる。
【0013】
次に動作について述べる。図1において圧力変動吸収部7は流量検出手段6の上流側に設けられており、入口からの流体の流れの延長線上でかつ計測流路に交差するように構成されている。入口から出口に順方向に流体が流れると小流量の場合には、前記凹部7aに回り込む流れは無くほぼ最短の流線を描く。凹部7aは流体通路の高さの1〜5倍の深さとしている。1倍以下では圧力変動を吸収する効果が小さく5倍以上にしても効果の増加が認められない。流れがないときには圧力脈動は凹部7aによって吸収されるため、圧力は大きく増加しない。圧力変動によって出口から入口に逆方向の流れが発生すると、凹部7aで圧力上昇を緩和する。
【0014】
すなわち流体通路5に流れがない場合や小流量の場合には、圧力変動によって発生する逆流を緩和し、また順方向の流れも圧力変動吸収部7によって抑制され、脈動的な流れは低減され、流量検出手段6の値も大きく変動せず、平均流量を算出できる。また、流体通路5に大流量が流れ、このとき圧力変動が発生すると圧力変動を抑制する効果が小さいので流量誤差を発生するが、平均流量が大きく流れており、相対的に誤差の比率は小さいので問題にならない。
【0015】
圧力変動吸収部7を流量検出手段6より上流側に設けると、この部分で圧力変動が抑制されるので、流量検出手段6には脈動の影響がよりいっそう小さくなる。
【0016】
一方上流に圧力変動吸収部7が設けられることによって流れが変化し流量精度を悪化させることが考えられる。しかし、流体は前記凹部7aに回り込むわけではなく平均して流れるので、流量検出手段6への影響は極めて小さい。
【0017】
図2は超音波による流量検出手段の詳細を示したものである。図2において、第1送受信器6aと送受信する第2送受信器6bが流れ方向に配置されている。8は超音波に基づく信号を処理し演算する流量演算手段で、9は送信回路で、トリガ手段10によって第1送受信器6aを駆動し、第2送受信器6bに向け、すなわち上流から下流に超音波を送信する。増幅回路11は第2送受信器6bで受信した信号を増幅し、この増幅された信号は基準信号と比較回路12で比較され、基準信号以上の信号が検出された後、繰り返し手段13で再度トリガ手段10から送信が行われ、上記の送受信を所定の回数を繰り返した後の時間をタイマカウンタのような計時手段14で求める。
【0018】
次に切換手段15で第1送受信器6aと第2送受信器6bの送受信を切り換えて、第2送受信器6bから第1送受信器6aすなわち下流から上流に向かって超音波信号を送信し、この送信を前述のように繰り返し、その時間を計時する。
【0019】
そして、その時間差から管路の大きさや流れの状態を考慮して流量演算手段8で流量値を求める。
【0020】
(実施例2)
図3は本発明の実施例を示す構成図で、流体通路5に設けられた流量検出手段6の上流側に凹部7aと吸収部材7bからなる圧力変動吸収部7および下流側に凹部16aと吸収部材16bからなる圧力変動吸収部16が設けられている。
【0021】
次に動作について述べる。流れがないときには出口側から脈動が加わった場合、圧力変動吸収部16はその脈動を吸収し圧力は大きく増加しない。圧力変動によって局部的な逆方向の流れが発生しても、圧力変動吸収部16によって流れが減少される。圧力変動吸収部16は流量検出手段6の下流側にあるので、この部分で多少流れが乱れても流量検出に悪影響を及ぼすことがない。
【0022】
(実施例3)
図3において吸収部材7b、16bは多孔質発泡体を設けたもので、小流量時にはこの多孔質が圧力変動を吸収するため流れは極めて安定である。また多孔質発泡体を多層にし流体に接する側7d、16dの表面の密度を小さくすることにより吸収応答性が高く流量検出精度が高くなる。流体に接する表面の層7d、16dは、音響インピーダンスが気体に近く密度が小さい方が好ましい。
【0023】
(実施例4)
図3において吸収部材7b、16bは微細なセル構造を有する多孔質発泡体を設けたもので、セルの大きさは超音波の波長の1/4〜1が好ましい。
【0024】
(実施例5)
図4において吸音材はバルク状部材17b、18bとしたもので、小流量時にはこのバルク状部材の空隙が圧力変動を吸収するため流れが安定する。またバルク状部材は中心が中空になったミクロチューブ状の中空繊維にし密度を小さくすることにより吸収応答性が高くなる。特に流体に接する側の表面は、音響インピーダンスが気体に近く密度が小さくなるよう繊維の密度が小さい方が好ましい。
【0025】
(実施例6)
図1において吸収部材7bの端面に楔状の凹凸を複数形成している。吸収部材7bは、楔状の凹部において吸収、反射を繰り返すことにより減衰しさらに圧力変動が抑制される。
【0026】
以上の説明から明らかなようにこれまで説明した各実施例によれば、次の効果が得られる。
【0027】
(1) 実施例の流量測定装置によれば、流体通路5と、前記流体通路5の流量を
検出する流量検出手段6と、前記流体通路5の上流側に圧力変動を抑制する凹部7aとを備えたので、脈動がある場合にはその脈動を吸収し、脈動がない場合にも流れの乱れを発生させず流量を正確に計測できる。
【0028】
さらに前記凹部7aに設けた吸音部材7bにより圧力変動を吸収するので、脈動がなく流れの安定性をより一層高めることができる。
【0029】
(2)さらに、流体通路5と、前記流体通路5の流量を検出する流量検出手段6と、前記流体通路5の上流側および下流側に、圧力変動を抑制するとともに吸音部材7b,16bを収容する凹部7a,16aとを備えたので逆方向の流れを抑制するとともに順方向には、圧力変動を抑制する下流側凹部16aでの流れの乱れによる流量計測精度への影響が少なく、高精度に計測できる。さらに上流側と下流側を対称形状にすることにより圧力変動の影響が相殺され流量計測精度への影響をさらに少なくすることができる。
【0030】
(3)また、吸音部材7b,16bは多孔質発泡体としたので脈動がなく流れの安定性を高めることができ計測精度が高い。
【0031】
(4)吸音部材7b,16bは微細セル構造を有する多孔質発泡体としたのでさらに圧力変動吸収が高まり脈動がなく流れの安定性を高めることができ計測精度が高い。
【0032】
(5)吸音部材7b,16bをバルク状部材により構成したので、繊維の密度を小さくでき、低流量時にも圧力変動による流れの乱れが小さく、高精度に計測できる。
【0033】
(6)また該吸音部材7bの表面には楔状突起を有し、楔状突起間で吸収、反射を繰り返すため吸音率が大きくなり脈動がなく流れの安定性をより一層高めることができ計測精度が高い。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、精度よく流量測定ができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1、実施例6の流量計測装置の構成図
【図2】 同装置における流量計測手段のブロック図
【図3】 本発明の実施例2の流体通路の上流側および下流側に設けた凹部と吸収部材、実施例3、4の微細セル構造を有する多孔質発泡体を示す構成図
【図4】 本発明の実施例5のバルク状部材の構成図
【図5】 従来の脈動吸収装置の構成図
【符号の説明】
5 流体通路
6 流量検出手段
7 変動圧力吸収部
7a 凹部
7b 吸収部材
Claims (5)
- 入口通路と出口通路に直交して配置された流体通路と、前記流体通路内に配置され通路の流量を検出する流量検出手段と、前記流体通路の上流側に、入口通路断面と同等以上の断面積を有し、入口からの流体の導入方向の延長線上で、前記流体通路と交差し前記流体通路の高さの1〜5倍の深さを有する凹部とを備え、前記流体通路の一端に設けた凹部に吸音部材を設けた流量計測装置。
- 吸音部材は多孔質発泡体とした請求項1記載の流量計測装置。
- 吸音部材は微細セル構造を有する多孔質発泡体とした請求項2記載の流量計測装置。
- 吸音部材はバルク状部材により構成した請求項1記載の流量計測装置。
- 吸音部材の流体と接する側に楔状突起を備えた請求項1〜3のいずれか1項記載の流量計測装置。
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