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JP4135715B2 - 搬送車システム - Google Patents
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この発明は、天井走行車や無人搬送車等の搬送車システムに関し、特に走行経路での渋滞の回避に関する。
天井走行車や無人搬送車などの搬送車は、走行経路のマップに、経路上のポイントとポイントとの間の平均走行時間を記入したものを、ルートマップとして記憶している。そして搬送指令を割り付けられると、ルートマップから最短の走行経路を選択して走行する。天井走行車や無人搬送車を用いたシステムは大規模化し、例えばシステム当たりの天井走行車の台数が100台を越え、ベイ間のルートであるインターベイルートと、ベイ内のルートであるイントラベイルートとが混在するようになっている。そして走行経路が長距離化すると、渋滞を回避して適切な走行経路を選択することが重要になる。
特許文献1はこの問題に対し、各無人搬送車からコントローラに定期的に現在位置を報告させ、コントローラで各無人搬送車の位置を把握することを提案している。そして無人搬送車の位置を把握できると、その密度から渋滞状況を推定できる。しかしながらこの手法では、全無人搬送車の位置をコントローラで把握する必要がある。
特開平11−212643号
この発明の基本的課題は、既存のシステム制御用の信号や通信の範囲内で、搬送車システムの渋滞状況を的確に把握できるようにすること、及び求めた渋滞状況に応じて搬送車が走行経路を選択できるようにすることにある。
請求項2の発明での追加の課題は、特定エリアの下流側について、渋滞状況の予測ができるようにすることにある。
請求項3の発明での追加の課題は、求めた渋滞状況の予測に基づいて、搬送車が走行経路を選択できるようにすることにある。
この発明の搬送車システムは、交差点を備えた走行経路に沿って、搬送車がコントローラの管理下に走行するようにしたシステムにおいて、搬送車には、交差点を含む特定エリアの交差点の上流側に進入した時点で、コントローラへ交差点へのブロッキング要求を送信するためのブロッキング要求部と、交差点を通過した後に、コントローラへブロッキングの解除要求を送信するブロッキングキャンセル要求部とを設けると共に、コントローラには、搬送車からのブロッキング要求を記憶し、かつブロッキングの解除要求で記憶したブロッキング要求を抹消する待行列を特定エリア毎に設け、かつ各待行列のデータにより、搬送車に待行列に対応する交差点への走行許可をブロッキングとして許可するブロッキング許可部と、待行列のデータから特定エリア毎に待機中の搬送車の台数を求める渋滞算出部と、走行経路全体に渡る渋滞状況を搬送車に通知するアナウンス部、とを設け、搬送車にはさらに、コントローラから受信した渋滞状況に応じて走行経路を選択する経路決定部を設けたことを特徴とする。
好ましくは、分岐部からなる交差点に対して、前記ブロッキング部は交差点を直進するか分岐するかの情報を、前記ブロッキング要求に含め、前記コントローラには、特定エリアを通過する搬送車の数から、各特定エリアの下流側の渋滞状況を予測するための手段を設けて、前記アナウンス部から搬送車に通知する。
また好ましくは、搬送車の経路決定部は、前記渋滞状況と渋滞状況の予測とから、走行経路を選択する。
この発明では、交差点の進入側(上流側)での特定エリアで待機中の搬送車の数から、渋滞状況を把握する。特定エリアは渋滞の生じやすい場所であり、どの特定エリアが渋滞しているかが判明すれば、走行経路を的確に選択できる。このため必ずしも全搬送車の位置を把握する必要はなく、的確に渋滞状況を把握できる。
特定エリアは元々排他制御(ブロッキング制御)が必要なエリアであり、搬送車は特定エリアから交差点を通過する前に走行許可をコントローラ側に要求し、走行を終えると走行許可の解除を要求するようにしているシステムが多い。従って、交差点への走行許可を要求した搬送車の台数と、交差点を通過して走行許可の解除を要求した搬送車の台数とに着目すると、元々排他制御に必要な情報を利用して、しかも実際の渋滞台数をカウントできる。このため追加の資源や追加の通信が必要でない。そして搬送車は、コントローラから渋滞状況を受信することにより、渋滞を回避するように走行経路を選択できる。
ここで、分岐部からなる交差点に対して、前記ブロッキング部は交差点を直進するか分岐するかの情報を、前記ブロッキング要求に含め、前記コントローラには、特定エリアを通過する搬送車の数から、各特定エリアの下流側の渋滞状況を予測するための手段を設けて、前記アナウンス部から搬送車に通知することが好ましい。すると、搬送車は現在の渋滞状況の他に、特定エリアの下流側について、今後の渋滞状況の予測値を知ることができる。
特に、搬送車の経路決定部は、前記渋滞状況と渋滞状況の予測とから、走行経路を選択すると、現在の渋滞状況と渋滞上の予測の双方に基づいて、走行経路を選択できる。
以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。
図1〜図7に、実施例とその変形とを示す。これらの図において、2は天井走行車システムで、4は走行経路で、6はLANである。天井走行車システム2は、複数のゾーンコントローラZCU1〜ZCU9により分割されて制御され、天井走行車システム全体をシステムコントローラ10で制御している。また走行経路4に沿って、複数の天井走行車12が走行し、処理装置やストッカなどに設けたロードポート間で物品を搬送する。なお単にコントローラという場合、システムコントローラ10とゾーンコントローラZCU1〜ZCU9を総称するものとする。また天井走行車12の走行経路は、自律的に決定しても、コントローラ側で決定しても良い。さらに天井走行車12には、搬送指令をシステムコントローラ10からゾーンコントローラZCU1〜ZCU9を介して割り付ける。
天井走行車に代えて無人搬送車や有軌道台車などを用いても良く、また天井走行車12の種類は任意である。天井走行車システム2は、工程内での物品搬送経路(イントラベイルート)と工程間での物品搬送経路(インターベイルート)とを組み合わせた大規模なシステムである。走行経路4にはイントラベイルートとインターベイルートの双方が含まれるが、図1ではインターベイルートを中心に示してある。これはイントラベイルート内では走行経路も限定され、走行経路を選択する重要性もインターベイルートに比べて低いからである。天井走行車12はイントラベイルートのロードポートからインターベイルートを経由して、行き先のイントラベイルートのロードポートまで一貫して物品を搬送するものとする。
14は特定エリアで、走行経路4の分岐部や合流部などの交差点に設ける。特定エリア14の範囲を、実施例では交差点の上流側から交差点を通過し終わって排他制御の必要が無くなる位置までとするが、特定エリア14の範囲の決め方は任意である。また天井走行車12は交差点の上流側から特定エリア14に入ると、交差点への進入許可要求(ブロッキング要求あるいは走行許可要求ともいう)をゾーンコントローラに出力する。この時、例えば直進であれば、特定エリア14の中を直線走行するのに必要な部分に対して進入許可を要求し、分岐であれば、分岐走行するのに必要な部分への進入許可を要求する。このように直進と分岐とでは、進入許可を要求する部分が異なるので、分岐部での進入許可要求から、分岐か直進かが判明する。なお特定エリア14等は複数の部分にポイント単位で分割され、進入許可の要求では進入の許可を要求するポイントを指定する。進入許可を要求した天井走行車は進入が許可されるまで特定エリアで待機し、許可されると交差点を通過して、通過後に進入許可の解除を要求する。特定エリア14が合流部の場合、この区間に進入した天井走行車12は、合流部へのブロッキング要求(合流部への進入の許可要求)をゾーンコントローラに出力し、合流許可が与えられるまで待機し、合流部を通過し終わると、ブロッキングの解除を要求する。
特定エリア14としてはこれ以外に、走行経路4のカーブ区間のように、天井走行車12の前方センサでは衝突の回避が難しい区間や、ロードポートの近傍並びに袋小路区間などを含めても良い。しかしながらロードポートや袋小路区間は大部分イントラベイルートに所在し、イントラベイルートにおける渋滞状況を把握しても、天井走行車12の走行経路の選択には役立たない場合が多い。これはイントラベイルート内では、走行ルートが単純な周回ルートや、周回ルートに1あるいは2のショートカットを追加したものなどに限られ、渋滞状況が把握できても、行き先のロードポートが指定されると、走行経路を選択する自由度に乏しいからである。イントラベイルートで渋滞が生じるのは、大部分交差点の上流側で、この部分を特定エリア14とする。分岐部や合流部からなる特定エリアでの渋滞状況が把握できると、インターベイルートには一般に多数のバイパスが設けられ、基幹ルートも単純な周回軌道よりも複雑なものが多いため、最適な走行経路を選択できる。このような理由により、実施例では特定エリア14での渋滞状況を把握する。なお特定エリア14以外に、カーブ区間やロードポートあるいは袋小路区間などの渋滞状況も把握するようにしても良い。
図2,図3に、ゾーンコントローラZCUでの渋滞の算出を示す。なお渋滞の算出は、ゾーンコントローラではなく、システムコントローラ10で行っても良い。21は待行列で、ブロッキング制御の対象となる特定エリア14毎に設け、特定エリア内に進入した天井走行車12aは特定エリアの分岐部や合流部への進入許可をブロッキング要求として、ゾーンコントローラに要求する。この時天井走行車12aは自己のID、例えば号機ナンバーと、分岐もしくは直進の種別も、ゾーンコントローラに通知する。ブロッキング許可部22は、待行列21の先頭の天井走行車に対してブロッキングを許可し、分岐部や合流部への進入を許可する。ブロッキングを許可された天井走行車12bは、分岐部や合流部を走行し終わると、走行済みであるとして、ブロッキング解除要求をゾーンコントローラに入力し、これにより待行列21では先頭の天井走行車が削除され、次の天井走行車に対してブロッキングが許可される。
以上のプロセスを模式的に図3に示す。待行列21での天井走行車の台数から、特定エリアで待機中の台数を把握することができる。そして待機中の台数を求めるのに必要なデータは、ブロッキングの許可要求やブロッキングの解除要求で、これらは元々特定エリア14の制御に必要なものであり、追加の通信や資源を必要としない。
渋滞算出部23では、待行列21で待機中の天井走行車の台数から、渋滞台数を求める。好ましくはこの渋滞台数は例えば5分〜10分程度の時間平均として求め、必要であれば現在の待機台数と、過去5分〜10分程度の時間での待機台数、及び過去1時間〜1日などのより長期の平均での待機台数などの複数の渋滞情報を出力する。流量算出部24では分岐部や合流部を通過した天井走行車の台数、もしくは特定エリアで待機中でこれから分岐部や合流部を通過しようとする台数を流量と求める。合流部の場合、走行方向は1種類しかないので流量は1種類であるが、分岐部の場合、分岐側と直進側の2種類の流量を算出する。流量算出部24のデータは、各特定エリアの下流側が今後渋滞するかどうかの予測値として用いることができる。
渋滞算出部23で求めた特定エリアでの待機台数、並びに流量算出部24で求めた特定エリアを走行した天井走行車の台数は、システムコントローラ10へ入力される。集計部26はこれらのデータを全ての特定エリアについて集計し、アナウンス部27からLAN6を介して各ゾーンコントローラZCU1〜9へと、特定エリア毎の渋滞状況を通知する。そして各ゾーンコントローラは、自己の配下の天井走行車12に対して、走行経路4の全体に渡る渋滞状況を一斉放送する。
図4に天井走行車12側での処理を示すと、ルートマップ41には走行経路のマップが記載され、特定エリアの位置やロードポートの位置、袋小路区間の位置などが記載され、これらの間の距離と平均走行時間とが記載されている。天井走行車は、各特定エリアの渋滞の度合い(渋滞状況)並びに渋滞の予測を、ゾーンコントローラから受信し、ルートマップ41を更新する。渋滞の度合いは、例えば特定エリアで待機中の天井走行車の台数をそのまま表したものでも、これをA〜Cなどの適宜のランクに変換して表したものでも良い。各特定エリアの流量、言い換えると合流部を通過した台数、分岐部については分岐側へ通過した台数と直進側へ通過した台数とは、このルートがどの程度に利用されており、今後どの部分で渋滞が生じるかの予測に用いることができる。天井走行車はこれらのデータをルートマップ41に定期的に書き込む。
天井走行車が特定エリアに進入すると、特定エリアの進入許可要求、即ちブロッキング許可要求をゾーンコントローラに出力し、ゾーンコントローラからブロッキングを許可されると、分岐部や合流部を走行し、走行を完了するとブロッキングキャンセル要求(ブロッキングの解除要求)をゾーンコントローラへ出力する。またアナウンス受信部44はゾーンコントローラからの一斉放送を受信し、渋滞度や渋滞予測をルートマップ41に書き込む。経路決定部45はゾーンコントローラから搬送指令を割り付けられた際に、走行経路を決定する。走行経路の決定では、例えばルートマップの平均走行時間を渋滞度や渋滞予測に沿って修正し、現在地から目的地までの最短の走行時間となるルートを選択する。なお走行経路の決定はゾーンコントローラやシステムコントローラ10などで行っても良い。
図5〜図7に、実施例で用いるアルゴリズムを示す。図5のアルゴリズムでは、特定エリアへの台車の進入要求を待行列で記録し、特定エリアを通過した台車からの通過報告をカウントして、待行列を修正する。そして5分〜10分程度の一定時間毎に、待機中の天井走行車の平均台数と、この間の流量を計算する。これらを渋滞情報や渋滞予測としてとして天井走行車に一斉放送する。
図6は、特定エリアにセンサを設けて、分岐部や合流部に所在する天井走行車の有無をチェックするようにした例である。分岐部や合流部の通過を要求する天井走行車の台数を待行列でカウントし、分岐部や合流部を通過した天井走行車の台数をセンサでカウントする。このためブロッキング解除要求は不要になるが、交差点にセンサが必要になる。そして一定時間毎に待機中の台数の時間平均を求めると共に、この間の台車の流量を求める。なお分岐部の場合、分岐側と直進側の2つの流量を求め、合流部の場合、流量は1種類である。他の点では図5のアルゴリズムと同様である。
図7に、天井走行車とゾーンコントローラ並びにシステムコントローラ間のデータの流れを示す。天井走行車は特定エリア(ブロッキングエリア)への進入許可を要求し、このデータに基づいてゾーンコントローラは渋滞状況を把握して、各エリアでの渋滞情報をシステムコントローラ10に入力する。システムコントローラ10ではこれらのデータをまとめて、渋滞情報をアナウンスする。そして天井走行車12は渋滞情報により走行ルートを検索する。
実施例では以下の効果が得られる。
(1) 特定エリアのブロッキング制御用の通信を利用して、待機中の天井走行車の台数や天井走行車の流量を求めることができる。
(2) インターベイルートでの走行経路の選択に際して特に重要な分岐部や合流部に着目して、渋滞情報を得ることができる。このためインターベイルートでの走行経路を的確に選択できる。
(3) 待機中の台数の瞬時値ではなく時間平均を得ることができるので、瞬間的な渋滞状況に左右されてシステムが混乱することがない。
実施例の天井走行車システムのレイアウトを模式的に示す平面図 実施例での、各ゾーンコントローラによる渋滞状況の評価を示すブロック図 ゾーンコントローラの待行列のモデル図 天井走行車内の、走行経路の選択に関係した制御系のブロック図 実施例の渋滞回避アルゴリズムを示すフローチャート 変形例での渋滞回避アルゴリズムを示すフローチャート 実施例での渋滞回避に関係したデータの流れを示すモデル図
符号の説明
2 天井走行車システム
4 走行経路
6 LAN
ZCU1〜9 ゾーンコントローラ
10 システムコントローラ
12 天井走行車
14 特定エリア
21 待行列
22 ブロッキング許可部
23 渋滞算出部
24 流量算出部
26 集計部
27 アナウンス部
41 ルートマップ
42 ブロッキング要求部
43 ブロッキングキャンセル要求部
44 アナウンス受信部
45 経路決定部

Claims (3)

  1. 交差点を備えた走行経路に沿って、搬送車がコントローラの管理下に走行するようにしたシステムにおいて、
    搬送車には、交差点を含む特定エリアの交差点の上流側に進入した時点で、コントローラへ交差点へのブロッキング要求を送信するためのブロッキング要求部と、交差点を通過した後に、コントローラへブロッキングの解除要求を送信するブロッキングキャンセル要求部とを設けると共に、
    コントローラには、搬送車からのブロッキング要求を記憶し、かつブロッキングの解除要求で記憶したブロッキング要求を抹消する待行列を特定エリア毎に設け、かつ各待行列のデータにより、搬送車に待行列に対応する交差点への走行許可をブロッキングとして許可するブロッキング許可部と、待行列のデータから特定エリア毎に待機中の搬送車の台数を求める渋滞算出部と、走行経路全体に渡る渋滞状況を搬送車に通知するアナウンス部、とを設け、
    搬送車にはさらに、コントローラから受信した渋滞状況に応じて走行経路を選択する経路決定部を設けたことを特徴とする、搬送車システム。
  2. 分岐部からなる交差点に対して、前記ブロッキング部は交差点を直進するか分岐するかの情報を、前記ブロッキング要求に含め、
    前記コントローラには、特定エリアを通過する搬送車の数から、各特定エリアの下流側の渋滞状況を予測するための手段を設けて、前記アナウンス部から搬送車に通知するようにしたことを特徴とする、請求項1の搬送車システム。
  3. 搬送車の経路決定部は、前記渋滞状況と渋滞状況の予測とから、走行経路を選択することを特徴とする、請求項2の搬送車システム。
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