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JP4144072B2 - 磁性粉体成形装置及び磁性粉体成形方法 - Google Patents
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JP4144072B2 - 磁性粉体成形装置及び磁性粉体成形方法 - Google Patents

磁性粉体成形装置及び磁性粉体成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の磁性粉体を同時に圧縮成形するに当たり、各磁性粉体に作用する圧力を均一にすることのできる磁性粉体成形装置並びに磁性粉体成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
永久磁石を製造するプロセスの一つとして次のような工程が知られている。即ち、
1)原料を高温で溶解し所定の成分の原料合金を作る。
2)この原料合金を粉砕して微小な磁性粉体にする。
3)磁性粉体を磁界中プレスにより粒子の方向をそろえて、所定の形状の圧縮体を作る。
4)この圧縮体を1000℃以上の高温で焼結して磁石素材にする。
5)磁気特性を高めるために時効処理と呼ばれる熱処理を行う。
6)研磨による仕上げ加工を行い寸法と形状を整える。
【0003】
以上のような工程を経て製造されるが、本発明はそのうちの所定の形状の圧縮体を作る工程で用いられる磁性粉体成形装置に関するものである。この装置の基本構成は、ダイスに成形空間 (キャビティ) を設けて、この成形空間内に磁性粉体を投入し下パンチと上パンチとにより磁性粉体を圧縮して成形する。そして生産効率を向上させるため多数個取りを行うようにしている。つまり、ダイスに複数の成形空間を形成し、成形空間の数に対応した複数の上パンチと下パンチとを設けている。多数個取りを行う場合の重要なポイントは、各成形空間において磁性粉体を圧縮する場合に、均一な圧力で密度が一定になるように圧縮成形されることである。これにより各成形空間で成形される製品品質を所定のものにして歩留まりを向上することができる。
【0004】
しかし、各成形空間内に充填される磁性粉体の量を正確に同一量にすることは困難であり、そのため各成形空間において均一な圧力にて圧縮成形することが困難であった。この問題を解決した従来技術として特開平9−168899号公報に開示される粉末成形プレス装置がある。
【0005】
この装置は複数の上パンチを個々に動作するように構成し、同時に同一圧力で粉末成形体を圧縮成形させる加圧力一定化手段を備えており、これにより複数の粉末成形体の密度を一定に保つようにしている。具体的には、油圧シリンダと、その中に並設した複数のピストンと、各ピストンの先端に上パンチを夫々設ける。各ピストンには一定の圧力が加えられて同一圧力で同時に押圧されるようになっており、各粉末成形体は均一な圧力で成形される。そのため上パンチは個別に動くことが可能となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術には次に説明するような問題点があった。まず第1に、複数の上パンチのそれぞれを個々にシリンダーで駆動するため、上パンチにガタが発生しやすい。そのため、上パンチがダイス内に入り込んでいく際に、ダイスと上パンチが接触して上パンチに欠けが生じたり、ダイスの成形空間の内面に焼き付きや傷が生じると言う問題が発生する。
【0007】
第2に、複数の上パンチを個々に油圧シリンダによる流体圧でバックアップする構成では、複数の上パンチ同士をできるだけ近づけるためには流体圧の作用するピストン作用面の大きさに制限があり (あまり大きくすることができない。)、そのため作用面に高圧がかかってしまう。つまり、同一の荷重を上パンチに与えようとすると必然的に油圧を高くする必要が生じ、従って、ピストン作用面とシリンダとの間のシールが困難となってしまうと言う問題が発生する。
【0008】
第3に磁性粉体成形装置においては磁界中成形を行うため、磁界中に複雑な構造のパンチを構成することは困難である。従来技術の油圧シリンダにより個々に上パンチを作動する機構は、上パンチを作動させるための機構を複雑化し磁性粉体の成形には好適であるとはいうことができない。
【0009】
本発明は従来技術の上記問題点を解決するものであり、上パンチを油圧シリンダで個々に作動する構成に替わる構成を採用することにより、油圧シリンダの採用に伴う問題点を解決し、複数の磁性粉体を均一な圧力で圧縮成形することが可能な磁性粉体成形装置と磁性粉体成形方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る磁性粉体成形装置は、
複数個の磁性粉体を圧縮成形するための複数の成形空間部を有するダイスと、前記成形空間部内に上方から挿入され、その下端面にて前記磁性粉体を圧縮させる複数の上パンチと、前記成形空間部内に下方から挿入され、その上端面にて前記磁性粉体を圧縮させる複数の下パンチと、前記複数の下パンチの下端面に共通に作用する圧力媒体と、前記圧力媒体を収納保持する保持空間、及び、前記複数の下パンチの下端面側を案内保持する下パンチ案内部を設けた圧力媒体保持体とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
この構成によると、複数の下パンチの下端面に共通に作用する圧力媒体が設けられ、この圧力媒体が磁性粉体の圧縮成形の際に均一な圧力を与えるように作用する。話を簡単にするために、磁性粉体を圧縮成形する成形空間部が2つあるとする。2つの下パンチの下端面は圧力媒体に支持されており、磁性粉体が成形空間部に充填されて上パンチの押し込みで圧縮作用を受けると、下パンチの下端面は圧力媒体からの圧力が作用する。この時、充填された磁性粉体の量が2つの成形空間において異なっており、圧縮量に差が出たとしても、圧力媒体が変形して全てのパンチに作用する圧力が同一になるようにし、成形体の圧縮密度を同一にするのである。
【0012】
上記構成は下パンチの下端面に作用する圧力媒体を設けるだけであるから、上パンチを油圧シリンダで駆動する構成に比べると、上パンチは従来と同じ構成でよく、構造も簡単であり磁性粉体の圧縮成形には好適であると言える。
【0013】
本発明は、前記圧力媒体保持体の前記下パンチ案内部に設けられ、前記下パンチの上限移動位置を規制する規制部をさらに備えている。
【0014】
磁性粉体を成形空間内に供給するに、(A)供給する粉体を各キャビティー毎に計量する定量供給装置を使用するケース、(B)各キャビティーの容量にて計量する摺り切り方式とするケース、の2通りがある。(A)の場合は、下パンチの上端面は必ずしもそろう必要はないが、別途定量供給装置を設ける必要がある。これに対し(B)の場合は容易に定量できるが下パンチの上端面をそろえる必要がある。ところが、圧力媒体の上に下パンチを載せておくだけでは複数の下パンチの上端面の位置がそろわず、従って、充填深さが成形空間毎に異なり、充填される磁性粉体の量にばらつきが生じ易いと言う問題がある。成形空間へ磁性粉体を充填するときは下パンチの上限移動位置が規制部で規制される位置にしておけば、上パンチの荷重が開放された状態では、圧力媒体の作用によって下パンチの上端面の位置をあらかじめ定めた所定の位置に位置することができるので、充填される磁性粉体のばらつき要因を減少させることができる。
【0015】
なお、磁性粉体を成形空間に供給する方式としては、先にダイスと下パンチ上端で成形空間を形成させた後に磁性粉体を供給する落とし込み方式、下パンチをダイスと相対的に下方に移動させてその吸引力を利用し、磁性粉体を供給する吸い込み方式等の公知の方式は限定なく使用可能である。
【0016】
本発明は、前記磁性粉体の圧縮成形工程の際に、前記圧力媒体全体前記上パンチの圧縮作用により下方に移動させる機構をさらに備えている。上記説明した規制部が設けられ、上パンチの圧力が作用しないときは常時圧力媒体が下パンチを規制部に当接するように構成されていると、磁性粉体の圧縮成形時は圧力媒体が圧縮されて、下パンチの少なくとも1個は上記規制部との当接状態から下方に押し下げられ、全ての下パンチに同一の圧力が作用する。この実施形態には、以下の問題がある。
【0017】
イ)圧縮成形完了後に上パンチの荷重を所定値に低下させ、同時に脱型のためにダイスを下方に移動させると成形体が上パンチよりの圧力と圧力媒体のスプリングバックによる圧力を受けたままダイスからの拘束から開放される。この圧力媒体のスプリングバックによる力はかなり強く、上パンチの荷重調整が不十分であるとダイスの拘束がないため、成形体に亀裂が発生する場合がある。
【0018】
ロ)下パンチの移動は、圧力媒体の圧縮変形による分に限定されるので、その移動ストロークは小さい。そのために、成形体がダイスから完全に抜けるまで下パンチのストロークが追随できず、上パンチが成形体から離れてしまい、成形体自体のスプリングバックにより成形体に亀裂が発生する場合がある。
【0019】
これらの問題を解決するため、圧縮成形工程の際に、前記圧力媒体全体が前記上パンチの圧縮作用により下方に移動するようにしておくのである。そうすると、この下方に移動できる分だけ確実に圧力媒体のスプリングバックの作用を低減することができ、また下パンチの移動ストロークを十分に長くとることができる。その結果、上下のパンチにより、成形体自体のスプリングバックを防止するに十分な所定圧力で成形体を保持しながらダイスより取り出すことが可能となり、成形体に亀裂が生じるのを防止することができ、成形体の不良を確実に低減させることができる。
【0020】
本発明の更に別の好適な実施形態として、前記下パンチの下端面の外周に、前記下パンチ案内部と前記下パンチとの隙間をシールするシール部材を設けたものがある。これにより、下パンチ案内部と下パンチとの隙間に圧力媒体が入り込んで下パンチの動きが悪くなるのを防止すると共に、圧力媒体の損耗を防止することができる。
【0021】
本発明に係るもう1つの磁性粉体成形装置は、
複数個の磁性粉体を圧縮成形するための複数の成形空間部を有するダイスと、前記成形空間部内に上方から挿入され、その下端面にて前記磁性粉体を圧縮させる複数の上パンチと、前記成形空間部内に下方から挿入され、その上端面にて前記磁性粉体を圧縮させる複数の下パンチと、前記複数の下パンチの下端面に設けられた中間部材と、前記中間部材を介して前記複数の下パンチの下端面に共通に作用する圧力媒体と、前記圧力媒体を収納保持する保持空間、及び、前記中間部材を案内保持する中間部材案内部を設けた圧力媒体保持体と、前記圧力媒体保持体の上方に設けられており、前記複数の下パンチの下端面側を案内保持する下パンチ案内部を有する下パンチ保持体とを備えたことを特徴とするものである。
【0022】
この構成の大きな特徴はやはり圧力媒体を設けたことである。ただし、圧力媒体が直接下パンチの下端面に対して作用するのではなく、中間部材を介して作用する。この中間部材は圧力媒体保持体により案内保持され、一方下パンチは下パンチ保持体により案内保持される。この構成を採用する理由は次のとおりである。
【0023】
すなわち、磁性粉体の圧縮成形体のサイズや断面形状を変更する場合には、上パンチ、下パンチ、ダイスを交換する必要があり、交換作業も容易な構成にしておく必要がある。特に、下パンチを直接圧力媒体保持体で案内保持してその案内部に規制部を設ける機構を採用すると、下パンチを交換するのに圧力媒体まで取り外す作業が必要になってくるので非常に煩雑となるか、もしくは成形体の形状、大きさ毎に成形装置全体を準備する必要がある。そこで、下パンチの保持は圧力媒体保持体とは別の下パンチ保持体で保持するようにすれば圧力媒体には手をかけることなく下パンチ等の交換が可能になり、成形体のサイズ、形状の変更に容易にかつ簡便に対応することができる。
【0024】
以上のように、下パンチは下パンチ保持体で案内保持する場合には、下パンチの上限移動位置を規制する規制部は、下パンチ保持体の下パンチ案内部に設けることになる。
【0025】
また本発明は、前記磁性粉体の圧縮成形工程の際に、前記圧力媒体全体が前記上パンチの圧縮作用により下方に所定量移動する機構を備えているため、下パンチは上下方向のいずれにも動ける状態となり均一な圧力を確実に実現可能となる。なお、「均一」とは全ての下パンチに作用する力が、ほぼ均一である範囲も含む。
【0026】
この場合に、前記圧力媒体の下面全体を支持する上下方向に移動可能な支持体と、前記支持体を上方向に付勢する付勢機構を備えておくのが好ましい。このような機構を採用すると、磁性粉体を充填するときに圧力媒体を上方向に付勢しておいて下パンチを規制部にて規制された状態としておくのである。これにより、各成形空間内への磁性粉体の充填深さの均一化をはかることができる。
【0027】
さらに、前記支持体の下面に流体圧を作用させるための空間部を備えておれば、支持体の下面の広い面積にわたって流体圧を作用させることができ、流体圧が低くても支持体には望ましい付勢力を作用させることができ、上下のパンチによる成形体の保持力の調整も容易である。しかも、下パンチの移動ストロークが十分大きくできるため、成形体の亀裂発生を防止しつつ容易に脱型することも可能である。
【0028】
また、前記中間部材の下端面の外周に、前記中間部材案内部と前記中間部材との隙間をシールするシール部材を設けておくのが好ましい。これにより、中間部材案内部と中間部材の隙間に圧力媒体が入り込むのを防止することができる。
【0029】
圧力媒体の具体例としては、架橋構造を有するショア−A硬度50以下の樹脂を選択するのが好ましい。これにより、下パンチと下パンチ案内部とのクリアランスからの圧力媒体の漏洩を容易に防止できると同時に、磁性粉体の充填のばらつきによる成形圧力の不均一を効果的に解消することができる。
【0030】
本発明の磁性粉体成形方法は、複数個の磁性粉体を圧縮成形するための複数の成形空間部を有するダイスを備え、前記成形空間部に前記磁性粉体を充填する工程と、前記複数の成形空間部内の上方から複数の上パンチを挿入する工程と、前記上パンチの下端面と、前記各成形空間部内に下方から挿入されている複数の下パンチの上端面にて前記磁性粉体を圧縮させる工程と、前記複数の下パンチの下端面に共通に作用する圧力媒体により、前記各成形空間内の前記磁性粉体の圧縮力を均一にする工程とを備えたことを特徴とするものである。
【0031】
また、上述の磁性粉体成形方法は、前記磁性粉体を充填する工程に先立ち、前記各成形空間内に挿入されている前記複数の下パンチの上端面をそろえる工程をさらに備えていること、さらには、前記磁性粉体の圧縮成形工程の際に、前記圧力媒体全体が前記上パンチの圧縮作用により下方に移動する工程を備えていることを特徴とする。これらの方法は、請求項1〜記載の成形装置を使用したものであり、上述の効果が得られる。
【0032】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態の構成>
まず、基本的な磁性粉体成形装置の実施形態の概念図を図1により説明する。この装置は、上パンチ1と、下パンチ2と、ダイス3と、圧力媒体保持体4と、圧力媒体5とを備えている。上パンチ1は上パンチ固定座金6に固定して取り付けられている。複数の上パンチ1は個々に動くのではなく一体的に同時に動くように構成されている。ダイス3には複数の成形空間3aが形成され、この空間に磁性粉体が充填されて圧縮される。磁性粉体は上パンチ1の下端面1aと下パンチ2の上端面2aにより圧縮される。圧力媒体保持体4には、圧力媒体5が充填されて保持される収納空間4aと、下パンチ2の下端面2b側を案内保持する下パンチ案内部4bとが設けられている。下パンチ2の下端面2bが圧力媒体5により下方から支持される構成になっている。図1(イ)のような状態で成形空間3aに所定量の磁性粉体を充填し、図1(ロ)のように上方から上パンチ1を降下させて圧縮する。
【0033】
磁性粉体の例としては希土類元素、鉄、ボロンを主成分とするものがあげられるが、流動性が悪く、多数個取りする場合のダイス3の各成形空間3aに均一に充填することが難しいということがある。焼結磁石は圧縮成形の後、焼結処理を行うのであるが、成形空間3aの充填された磁性粉体の量が少なく、弱い圧縮力で成形されたものを焼結すると収縮率が高くなり、予定した寸法のものが得られず歩留まりが低下するという問題がある。従って、成形圧力を均一にして歩留まりを向上させることは重要である。
【0034】
ここで図1において、右側の成形空間3aのほうに磁性粉体が多めに充填されたとすると、圧力媒体の作用で右側の下パンチ2のほうが左側の下パンチよりも下がる。これにより、左右両側の磁性粉体は同じ圧力で圧縮されるので密度が均一になる。
【0035】
<圧力媒体の具体例>
本発明に使用する圧力媒体としては、ある成形空間の磁性粉体の充填量が相対的に多く、この下パンチに作用する圧縮力が高くなった場合、その圧力が充填量が相対的に少ない他の下パンチ下部に伝わって、均一化するように変形するものは特に限定なく使用できる。特に低硬度の弾性体ないしは粘弾性体、高粘度流体の使用が容易であり、好適である。
【0036】
低硬度の弾性体ないしは粘弾性体としては、有機高分子量化合物が好適であり、高分子量化合物自体が低硬度である材料、高分子量化合物を可塑剤等の添加物により低硬度化した材料が使用可能である。
【0037】
高分子量化合物自体が低硬度である材料としては、ガラス転移温度が室温以下、好ましくは0℃以下であって、使用温度である室温における弾性率が低い重合体の使用が好適であり、具体的には、シリコンゴム、ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル等が例示される。
【0038】
分子量化合物を可塑剤等の添加物により低硬度化した材料としては、可塑剤等の添加により使用温度である室温における弾性率が低い重合体が使用可能である。具体的には、ジオクチルフタレート(DOP)、ジオクチルアジペート(DOA)、ジブチルフタレート(DBP)等のフタル酸エステル系の可塑剤を添加したポリウレタンやポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール等が例示される。またナフテン系、アロマ系等のプロセスオイルを充填して、必要に応じて架橋反応させたポリノルボルネンゴム、エチレンプロピレンゴム等のジエン系ないしオレフィン系ゴム材料も使用可能である。可塑剤やプロセスオイル等の種類、添加量は重合体との相溶性、可塑化性能、要求される弾性体の硬度等を考慮して適宜選択される。
【0039】
高粘度流体としては、高粘度の機械油、液状ポリブタジエン、液状ポリイソプレン等の低分子量重合体等が例示できる。
【0040】
上記の圧力媒体は、下パンチ2と下パンチ案内部4bとのクリアランスからの漏洩を容易に防止できることが好ましく、部分的に分子が架橋されているもの、いわゆる柔軟なゲル状体がであることが好適である。上記弾性率の低い重合体、可塑化した重合体、柔軟なゲル状体などは硬度はショアA硬度にて50以下である。
【0041】
なお、上記の圧力媒体に加えて、可とう性を有する中空皮膜内に液体を封入した液封タイプの圧力媒体の使用も好適である。かかる液封タイプの圧力媒体は圧縮率が高く、下パンチ位置の調整が容易で、精度を高めることができるというメリットがある。さらに液体の粘度が低いために圧力媒体収容空間の高さを低くすることも可能であり、コンパクトな成形装置とすることができる。液封タイプの圧力媒体は、圧力媒体収容空間に沿った形状に成形されていることが好適である。
【0042】
液封タイプの圧力媒体を構成する中空皮膜を構成する可とう性の材料としては、可とう性皮膜を形成する合成樹脂が好適であり、ポリエチレン、ポリブテン等のポリオレフィン類、ポリウレタンエラストマー類、スチレンブタジエンゴム、天然ゴム、ポリブタジエン等のゴム類、SBS、SES等の熱可塑性エラストマー等が例示される。これらの樹脂・ゴム類は、圧縮成形、射出成形、ブロー成形、真空成形等の公知の手段によって、中空体に成形される。なお、中空体とはシームレスの中空体である必要はなく、複数の形状に成形した後、後述の液体を収容した後に封止することによって形成されてもよい。
【0043】
液封タイプの圧力媒体に使用される液体としては、常温常圧で液状のものは限定なく使用でき、各種のオイル類、油脂類等の有機化合物、水銀、水等が例示される。これらの液体は、好ましくは、若干の加圧下、即ちこれを収容する中空体が伸張された状態で封入されることが好ましい。
【0044】
<パンチ、ダイス>
本発明の成形装置に使用されるダイスやパンチは、全体が同一の材料で構成されていてもよく、複数部材から構成されたものでもよい。例えば、磁性粉体と接触する部分のみを耐摩耗性に優れた材料とし、圧力媒体接触部とは別部材としてもよい。
【0045】
<第2実施形態の構成>
次に第2実施形態の概念図を説明する。第2実施形態の特徴は、第1の実施形態における下パンチ案内部4bに規制部4cを形成した点にある。下パンチ2は圧力媒体5から微少な圧力を受けており、下パンチ2の段部2cは規制部4cに当接した状態にある。つまり、下パンチ2の上端面2aが成形空間3a内に挿入される高さがそろうことになり、磁性粉体の充填を摺り切り方式による場合、充填深さのばらつきをなくすことに有効である。
【0046】
図1の構成では下パンチ2の下端面2bが圧力媒体5の上に載っているだけであるから、下パンチ2の上端面2aの位置が圧力媒体の永久歪み等により成形後とに変動する場合もあり、安定しない。つまり、下パンチ2の上端面2aを等しい高さにそろえることが難しい。これは、定量供給装置ではなく摺り切り方式で充填するときは、各成形空間3aの充填深さのばらつきが発生するが、第2実施形態はかかる課題を解決するものである。
【0047】
図2(ロ)は磁性粉体を圧縮した状態を示す。左右どちらの下パンチ2の段部2cは規制部4cから離れた状態にあり圧力媒体5が圧縮され、その変形により左右の磁性粉体は同一の圧力で圧縮される。
【0048】
<第2実施形態の問題点>
第2実施形態のように規制部4cを設ける構成は充填深さをそろえると言う利点があるが別の問題点が発生することがある。それを図3で説明する。
【0049】
図3(イ)はすでに圧縮された状態を示しているが右側のほうが左側の成形空間3aよりも磁性粉体の充填量が多くなっているケースであり、共に圧力媒体5の作用により同一荷重にて圧縮成形されている。
【0050】
圧縮成形終了後、上パンチの荷重を調整する圧力を所定値に低下させ、同時に脱型のためにダイスを下方に移動させると、成形された磁性体が(ロ)のようにダイスより露出する。この際に、圧力媒体が元の体積に戻る際のスプリングバックによる荷重により、成形された磁性粉体が圧縮力を受け、ダイスよりの拘束から開放された部分において上下のパンチによる圧縮力のみを受けたり、下パンチの移動ストロークの不足により上パンチの荷重の開放が急速に起こる場合もあり、成形体に亀裂が生じてしまうのである。これは製品の歩留まりを低下させる大きな原因となる。
【0051】
このような現象を回避するために上パンチに負荷する荷重を、成形体が破損しない程度に調節することも可能であるが、圧力媒体のスプリングバックによる力を逐一検出して制御する必要が有り、装置が高価で複雑なものとなる。またこの構成のみでは下パンチのストロークの変更はできない。
【0052】
<第3実施形態の構成>
成形体に亀裂の入る問題点を解決した第3実施形態の概念図を図4に示す。第2実施形態と異なる構成のみ説明する。圧力媒体5の下面全面にわたって支持板11が設けられ圧力媒体5全体が図4(イ)に示すように寸法hだけ下方に移動できるように構成されている。また圧力媒体5全体を上方に持ち上げるように作用する機構が設けられている。すなわち、流体供給手段13と供給される流体圧を支持板11の下面に作用させるための空間部12が設けられている。
【0053】
図4(ロ)は圧縮成形を行っている状態を示すものであり、上パンチ1による圧縮力のほうが流体供給手段13による流体圧よりも大きいため、圧力媒体5は確実に寸法hだけ下に下げられる。その結果下パンチ2も確実に寸法hだけ下に下げられるから下パンチ2の段部2cと規制部4cとは確実に離れる。従って、上パンチの荷重を所定値に低下させ、同時にダイスを下方に移動させても圧力媒体のスプリングバック作用は圧力媒体5全体を上方に持ち上げるように作用する機構の作用により吸収され、圧縮成形された成形体はダイスの拘束から開放された部分においても上パンチ1と下パンチ2に破壊されない程度の圧力にて保持された状態で成形空間3aより亀裂が生じることなく脱型される。また下パンチの移動ストロークも十分大きく、ダイスより取り出すまで上下パンチの保持力が維持可能なために成形体はそれ自体のスプリングバックによる亀裂の発生もなくダイスから容易に脱型される。
【0054】
<第4実施形態の構成>
図5は第4実施形態の概念図である。この実施形態と図2の実施形態との相違点は、下パンチと下パンチ保持材が、圧力媒体とその収容部と分離自在に構成されている点にあり、このように構成することによって、成形体の段替えに容易に対応することが可能となる。
【0055】
具体的に説明すると、第4実施形態では下パンチ2は下パンチ保持体8により支持されている。下パンチ2の下端面2bには下パンチ固定座金7(中間部材)の上端面7aが当接している。下パンチ保持体8には下パンチ案内部8aと規制部8bが形成されており、下パンチ2の上方への移動は、下パンチ2の段部2cが規制部8bに当接することで規制をされている。この規制部8bを設けることにより、下パンチ2の上端面2aの高さをそろえるようにしている。圧力媒体支持体4には圧力媒体5を収納する収納空間4aと、下パンチ固定座金7を案内保持する案内部4dとが形成されている。下パンチ保持体8は圧力媒体保持体4の上側に不図示のボルトなどにより締結固定されている。
【0056】
また、下パンチ固定座金7の下端面7bは圧力媒体5の上に載置された状態であり、圧力媒体5の圧力は下パンチ固定座金7を介して下パンチ2に伝達される。さらに、下パンチ固定座金7の下端面7bの外周にはシール材9が設けられており、案内部4dと下パンチ固定座金7の間の隙間に圧力媒体5が入り込むのを防止する。上パンチ1は上パンチ固定座金6に支持されており、その上側及び圧力媒体保持体4の外周部に配向コイル10が設けられ、これは成形空間3aに充填された磁性粉体に磁界を与えるものである。
【0057】
シール材9としては、圧力媒体5から受ける圧力によって変形して圧力媒体5が下パンチ固定座金7とこれを摺動可能に案内支持する案内部4dとのクリアランス部に侵入することを防止する作用を有するものは特に限定なく使用可能である。ただし、圧力媒体5より硬度が高いことが必要である。好ましくは、ショア−A硬度が60以上、ショア−D硬度が60以下程度であることが好ましい。具体的には、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム等のゴム材料、ポリウレタンエラストマー、弾性エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、各種の熱可塑性エラストマー等が例示される。
【0058】
<第4実施形態の成形動作>
次に、第4実施形態の構成を採用した場合における成形動作を簡単に説明する。図6(A)において上パンチ1、上パンチ固定座金6、上側の配向コイル10を上方へ逃がす。そしてダイス3を持ち上げて成形空間3aを形成する。このとき圧力媒体5による微小な初期荷重により、下パンチ固定座金7及び下パンチ2は上方に持ち上げられており、下パンチ2の段部2cは規制部8bに当接している。従って、成形空間3aにおける充填深さは一定高さとなる。この状態でフィーダーを用い、落とし込み法にて磁性粉体を充填する。この時充填される磁性粉体の量は充填深さは一定であるが、成形空間3a毎にばらつきが生じることがある。
【0059】
図6(B)では上パンチ1、上パンチ支持板6、上側の配向コイル10を一体的に下降させて、ダイス3の上面に上パンチ1が接触したあたりから配向コイル10に通電し成形空間3a内の磁性粉体に磁界を与え、配向処理を行う。
【0060】
図7(C)ではさらに下パンチ1を下降させて磁性粉体に対して圧縮力を与える。これにより下パンチ2と下パンチ固定座金7とが下げられて、下パンチ2の段部2cが規制部8bから離れた状態となる。この図では左側の成形空間3aのほうに多くの磁性粉体が充填されており、左側の下パンチ2および下パンチ固定座金7のほうが、右側よりもより下方に下がっている。このとき圧力媒体5は少し収縮された状態であり、両方の成形空間3a内に同一の圧力が作用するようになっている。さらに圧力が作用した状態で、シール材9により案内部8aと下パンチ固定座金7との隙間に圧力媒体5が入り込まないようにシールをしている。そして、所定の成形密度に達すると配向コイル10に逆磁場を与えて磁性粉体の成形体を脱磁して、その後配向コイル10への通電を停止する。
【0061】
図7(D)では、上パンチ1を上方に逃がし、さらにダイス3を下方に下げることにより成形体を取り出すことができる。なお、この状態では上パンチ1による加圧力はない状態であるから、圧力媒体5の作用により下パンチ2は規制部8bにより規制された状態にある。
【0062】
<成形品のサイズ・ 形状を変更する場合>
この装置において、成形品のサイズ・ 形状などを変更する場合には上パンチ1、下パンチ2、ダイス3を交換する必要がある。特に下パンチ2を交換する場合には下パンチ保持体8を圧力媒体保持体4から取り外せば良く、圧力媒体保持体4の部分に手を付ける必要はない。従って、交換作業が容易になるのである。
【0063】
<第5実施形態>
図8は第5実施形態を示す図である。第5実施形態は、図5記載の例と、圧力媒体5が支持体11並びに付勢手段としてのその下部への流体供給手段13が設けられている点で相違する。このような構成により、圧力媒体のスプリングバックによる成形体に発生する亀裂による不良を低減することができると同時に支持体11の移動ストローク分だけ下パンチの移動ストロークが増加し、上下のパンチにより所定圧力で保持したまま成形体を完全にダイスより取り出すことができ、成形体自体のスプリングバックによる亀裂発生を防止することが可能となる。すでに説明したものと同じ部材には同じ図番を付けている。ここではダイス3には成形空間3aが3個所形成されている。これに対応して上パンチ1、下パンチ2、下パンチ固定座金7も3つ備えられている。圧力媒体5は一体の部材で構成しても良いが、本体部5aと突出部5b(3個所ある)とを別体にして構成しても良い。また、ダイス3の成形空間3aを構成する内面部分は耐久性を持たせるため硬質な材料として、他の部分とは別体構成としても良い。同じ理由で下パンチ2の先端部分も硬質材料として他の部分とは別体構成としても良い。
【0064】
<第5実施形態の成形動作>
次に第5実施形態による成形動作を説明する。図8において、上パンチ1は上方に待避している。ダイス3が図の位置にまで持ち上げられ成形空間3aが形成され、磁性粉体が充填される。各成形空間3aに充填された量は左側が最も多く、ついで真ん中、右側の順になっている。また、流体供給手段13により流体(オイル又は空気)が空間部12に供給され、圧力媒体5を持ち上げるように圧力をかける。これにより下パンチ2の段部2cは下パンチ保持体8の規制部8bに当接している。なお、流体供給手段13による圧力は低圧で良い。
【0065】
図9(A)では、上パンチ1が下降し磁性粉体の圧縮を行う。この加圧力は流体供給手段13による圧力よりも大きい。従って、圧力媒体5全体は支持体11と共に寸法h(図8参照)だけ確実に下がる。また、下パンチ2と下パンチ固定座金7はそれぞれの充填量に応じて下降する。図に示されるように左側の下パンチ2が最も下がっている。また、充填量の最も少なかった右側の下パンチ2も下がっており、下パンチ2の段部2cと規制部8bには確実に隙間ができる。圧縮された状態では、各磁性粉体には同一の圧力が作用し、成形体の密度がすべて等しくなる。
【0066】
図9(B)に示すように上パンチ1を微量上昇させる。右側の下パンチ2はその段部2cと規制部8bとが当接した状態である。その他の下パンチ2も少し上昇しているが規制部8bに当接するまでには至っていない。また、下パンチ固定座金7と圧力媒体5と支持体11も同様に微量上昇する。いずれにせよ、圧縮成形された成形体は上パンチ1と下パンチ2の保持された状態で微量上昇する。
【0067】
次に図10(A)に示すように上パンチ1の位置を保持したままダイスを下降させる。この時、流体供給手段13からの圧力により成形体は上下のパンチにより、調整された圧力にて保持され、成形体のつぶれやクラックの発生が防止される。
【0068】
次に図10(B)に示すように上パンチ1を完全に上方に待避させる。これにより流体供給手段13からの圧力により下パンチ2が規制部8bにより規制される位置にまで持ち上げられ、成形体を取り出すことができる。
【0069】
【発明の効果】
磁性粉体成形空間を構成する複数の下パンチ下端面が圧力媒体により下方から支持される構成になっていることによって、成形体の圧縮密度を同一にすることができるという効果が得られる。
【0070】
下パンチ案内部に、前記下パンチの上限移動位置を規制する規制部を設けることによって、摺り切り方式によって磁性粉体を成形空間内に供給するに、下パンチの上端面の位置をあらかじめ定めた所定の位置にすることができるので、充填される磁性粉体のばらつき要因を減少させることができるという効果が得られる。
【0071】
磁性粉体の圧縮成形工程の際に、圧力媒体全体が前記上パンチの圧縮作用により下方に移動する機構、特に好ましくは圧力媒体の下面全体を支持する上下方向に移動可能な支持体と、前記支持体を上方向に付勢する付勢機構を備えておくことによって、圧縮成形完了後に圧力媒体のスプリングバックの作用を吸収して成形体に亀裂が生じるのを防止することができる。さらに下パンチの移動ストロークが十分に確保されるために、上下のパンチの保持力を維持でき、成形体自体のスプリングバックにより発生する亀裂を生じることなくダイスよりの脱型が可能となる。以上の結果成形体の不良を確実に低減させることができる。
【0072】
本発明の製造方法は上記の構成を備えた成形装置を備えたものであり、成形体の不良の低減効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の構成を示す概念図
【図2】第2実施形態の構成を示す概念図
【図3】第2実施形態の問題点を説明する概念図
【図4】第3実施形態の構成を示す概念図
【図5】第4実施形態の構成を示す概念図
【図6】第4実施形態による成形動作を説明する図
【図7】第4実施形態による成形動作を説明する図
【図8】第5実施形態の構成を示す図
【図9】第5実施形態による成形動作を説明する図
【図10】第5実施形態による成形動作を説明する図
【符号の説明】
1 上パンチ
2 下パンチ
3 ダイス
4 圧力媒体保持体
5 圧力媒体
6 上パンチ固定座金
7 下パンチ固定座金(中間部材)
8 下パンチ支持体
9 シール材
10 配向コイル
11 支持板
12 空間部

Claims (10)

  1. 複数個の磁性粉体を圧縮成形するための複数の成形空間部を有するダイスと、
    前記成形空間部内に上方から挿入され、その下端面にて前記磁性粉体を圧縮させる複数の上パンチと、
    前記成形空間部内に下方から挿入され、その上端面にて前記磁性粉体を圧縮させる複数の下パンチと、
    前記複数の下パンチの下端面に共通に作用し、低硬度の弾性体もしくは粘弾性体からなる圧力媒体と、
    前記圧力媒体を収納保持する保持空間、及び、前記複数の下パンチの下端面側を案内保持する下パンチ案内部を設けた圧力媒体保持体と、
    前記圧力媒体保持体の前記下パンチ案内部に設けられ、前記下パンチの上限移動位置を規制する規制部と、
    前記磁性粉体の圧縮成形工程の際に、前記圧力媒体全体を前記上パンチの圧縮作用により下方に移動させる機構と、を備え、この機構は、
    前記圧力媒体を下面全面にわたって支持する支持板と、
    流体圧を前記支持板の下面に作用させる流体供給手段と、を備えた磁性粉体成形装置。
  2. 前記低硬度の弾性体もしくは粘弾性体からなる圧力媒体に代えて、可撓性を有する中空皮膜内に液体を封入した液封タイプの圧力媒体を使用する請求項1に記載の磁性粉体成形装置。
  3. 前記下パンチの下端面の外周に、前記下パンチ案内部と前記下パンチとの隙間をシールするシール部材を設けた請求項1又は2に記載の磁性粉体成形装置。
  4. 複数個の磁性粉体を圧縮成形するための複数の成形空間部を有するダイスと、
    前記成形空間部内に上方から挿入され、その下端面にて前記磁性粉体を圧縮させる複数の上パンチと、
    前記成形空間部内に下方から挿入され、その上端面にて前記磁性粉体を圧縮させる複数の下パンチと、
    前記複数の下パンチの下端面に設けられた中間部材と、
    前記中間部材を介して前記複数の下パンチの下端面に共通に作用し、低硬度の弾性体もしくは粘弾性体からなる圧力媒体と、
    前記圧力媒体を収納保持する保持空間、及び、前記中間部材を案内保持する中間部材案内部を設けた圧力媒体保持体と、
    前記圧力媒体保持体の上方に設けられており、前記複数の下パンチの下端面側を案内保持する下パンチ案内部を有する下パンチ保持体と、
    前記下パンチ保持体の前記下パンチ案内部に設けられ、前記下パンチの上限移動位置を規制する規制部と、
    前記磁性粉体の圧縮成形工程の際に、前記圧力媒体全体を前記上パンチの圧縮作用により下方に所定量移動させる機構と、を備え、この機構は、
    前記圧力媒体の下面全体を支持する上下方向に移動可能な支持体と、
    前記支持体を上方向に付勢する付勢機構と、を備えた磁性粉体成形装置。
  5. 前記低硬度の弾性体もしくは粘弾性体からなる圧力媒体に代えて、可撓性を有する中空皮膜内に液体を封入した液封タイプの圧力媒体を使用する請求項に記載の磁性粉体成形装置。
  6. 前記付勢機構は、前記支持体の下面に流体圧を作用させるための空間部を備えている請求項4又は5に記載の磁性粉体成形装置。
  7. 前記中間部材の下端面の外周に、前記中間部材案内部と前記中間部材との隙間をシールするシール部材を設けた請求項4〜6のいずれか1項に記載の磁性粉体成形装置。
  8. 前記圧力媒体は架橋構造を有するショアA硬度50以下の樹脂である請求項に記載の磁性粉体成形装置。
  9. ダイスとこれに嵌合する下パンチによって構成される成形空間部に前記磁性粉体を充填する工程と、
    前記複数の成形空間部内の上方から複数の上パンチを挿入する工程と、
    前記上パンチの下端面と、前記各成形空間部内に下方から挿入されている複数の下パンチの上端面にて前記磁性粉体を圧縮させる工程と、
    前記複数の下パンチの下端面に共通に作用し、低硬度の弾性体もしくは粘弾性体からなる圧力媒体により、前記各成形空間内の前記磁性粉体の圧縮力をほぼ均一にする工程と、
    前記磁性粉体を充填する工程に先立ち、前記各成形空間内に挿入されている前記複数の下パンチの上端面をそろえる工程と、
    前記磁性粉体の圧縮成形工程の際に、前記圧力媒体全体が前記上パンチの圧縮作用により下方に移動する工程と、
    前記圧力媒体を下面全面にわたって支持する支持板の下面に、流体圧を作用させる工程と、を備えた磁性粉体成形方法。
  10. 前記低硬度の弾性体もしくは粘弾性体からなる圧力媒体に代えて、可撓性を有する中空皮膜内に液体を封入した液封タイプの圧力媒体を使用する請求項に記載の磁性粉体成形方法。
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