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JP4149331B2 - 再剥離性情報担持用シートおよびインクジェット印字形成方法 - Google Patents
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JP4149331B2 - 再剥離性情報担持用シートおよびインクジェット印字形成方法 - Google Patents

再剥離性情報担持用シートおよびインクジェット印字形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、再剥離性情報担持用シートおよびインクジェット印字形成方法に係る。より詳細には、インクジェットプリンタで紙片等のシート上に印字した文字や画線の耐水性を向上させることが可能なインクジェット受理層形成用インクで形成されたインクジェット受理層を備えてなる再剥離性情報担持用シート、およびこの再剥離性情報担持用シート上にインクジェット印字を行う印字形成方法に関する。
近年、微少量のインクをドット状に基材表面に噴射し、印字や画像を形成する印刷法(以下、インクジェット法と呼ぶ)が多方面で利用されている。このインクジェット法は、各色に対応したインクを使用することによりカラー化が容易であるとともに、印刷コストも安価であり、さらには高解像度化も図れることから、産業用のプリンタはもとより、家庭用の簡便なプリンタにも広く採用されている。
しかしながら、インクジェット法による印字には、以下に示すような問題があった。
(1)例えば上質紙などに印字した場合にはインクの吸収性が低下し、印字したインクが基材表面に残る傾向があり、連続的に印字された場合などにはガイドロール等が汚染され、次に印字される基材表面に先の汚染物が付着し、印字や画像の汚れを発生する恐れがあった。
(2)インクジェット印字が滲んだり、耐水性に劣る場合があった。具体的は、インクジェット印字されたバーコードなどが滲んで読み取り難くなったり、インクジェット印字された郵便物などが野外で雨に曝されたり、または誤って水が掛かってしまった場合などには、これら水分の影響を受け、印字されたインクが溶け出し、印字内容が見えにくくなったり、あるいは全く見えなくなるという不具合があった。また、溶け出したインクにより、手や衣類などを汚してしまう問題も発生している。
上記印字に関する問題を解決する方法の一つとして、耐水性の高い顔料タイプのインクジェットインクを用いる方法が提案されており、同インクは既に市販もされている。しかしながら、この顔料タイプのインクは、インクジェットプリンタのインク吐出口であるヘッドノズルの目づまりを誘発しやすく、ヘッド寿命を低下させるなどヘッドの安定した稼働を阻害する問題が指摘されていた。
また、上記印字に関する問題を解決する他の方法として、インクジェットインクを受け止めた際にインクジェット受容層を形成した用紙(インクジェット対応用紙)やフィルム(インクジェット対応フィルム)などが考案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5を参照)。
このようなインクジェット対応用紙やフィルムには、以下に示すような課題があった。
(A)インクジェット受容層の改良によりインク吸収性は改善されるが、基材の全面にインクジェット受理層を設ける必要があるためコスト高になる。
(B)インクジェット受理層で使用しているカチオン樹脂がオフセット印刷時に使用されるH液へ溶け出し、印刷汚れを誘発する恐れがあるため、オフセット印刷には不向きである。
(C)インクジェット受理層形成用インクには酸性染料を水に不溶化させる目的からカチオン樹脂を使用している。しかし、各社のインクジェットプリンタが採用している印字用インクは各社ごとに色剤(染料)が異なることから、インクジェット受理層形成用インクは印字用インクとの相性を考慮することが求められる。つまり、インクジェットプリンタ毎に最適なインクジェット受理層が形成された用紙あるいはフィルムが必要となる。
特開平6−183135号公報 特開平6−297830号公報 特開平8−72390号公報 特開平8−291496号公報 特開2002−67487号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、インクジェットプリンタが使用する印字用インクを構成する色剤(染料)の違いに依存せず、安定したインク吸収性を有するとともに、インクジェット印字された情報が優れた耐水性も備えることが可能な、インクジェット受理層形成用インクで形成されたインクジェット受理層を備えてなる再剥離性情報担持用シートおよびインクジェット印字形成方法を提供することを目的とする。
本発明に係る情報担持用シートは、撥水性物質を内包するマイクロカプセルと該マイクロカプセルを分散する親水性溶液とを少なくとも備えてなるインクジェット受理層形成用インクを用いて形成されたインクジェット受理層が、折れ線で区分された3つの紙片からなるシートの一方の片面において、前記3つの紙片のうちの少なくとも一端側の紙片の一部若しくは全面に配され
前記シートの一方の片面において、前記3つの紙片のうちの少なくとも他端側の紙片または中央の紙片に接着層が設けられ、
前記シートの他方の片面において、前記3つの紙片のうちの少なくとも一端側の紙片に接着層が設けられた再剥離性情報担持用シートであって、
前記撥水性物質は、スチレン無水マレイン酸共重合体を水酸化ナトリウムに溶解してなる水溶液にシリコーンオイルまたは流動パラフィンを加えてなる乳化物、弗素系オイルまたはカルナバであり、
前記親水性溶液は、不飽和カルボン酸またはそのエステル;アクリルアミド、メタクリルアミドまたはその誘導体;アリル化合物;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸またはそのエステル;スチレン;ビニルトルエン;ジビニルベンゼン;N−ビニルカルバゾール;N−ビニルピロリドン;イソボルニルアクリレートまたはメタクリレート;ノルボルニルアクリレートまたはメタクリレート;ジシクロペンテノキシエチルアクリレートまたはメタクリレート;ジシクロペンテノキシプロピルアクリレートまたはメタクリレート;ジエチレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル;ポリオキシエチレンもしくはポリプロピレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル;ジシクロペンテニルシンナメート;ジシクロペンテノキシエチルシンナメート;ジシクロペンテノキシエチルモノフマレートまたはジフマレート;3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンのモノ−、ジアクリレートまたはモノ−、ジメタアクリレート、あるいはこれらのスピログリコールのエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド付加重合体のモノ−、ジアクリレート、またはモノ−、ジメタアクリレート、あるいは前記モノアクリレートまたはメタクリレートのメチルエーテル;1−アザビシクロ[2,2,2]−3−オクテニルアクリレートまたはメタクリレート;ビシクロ[2,2,1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボキシルモノアリルエステル;ジシクロペンタジエニルアクリレートまたはメタクリレート;ジシクロペンタジエニルオキシエチルアクリレートまたはメタクリレート;ジヒドロジシクロペンタジエニルアクリレートまたはメタクリレート;エポキシ樹脂のアクリル酸エステル;グリシジルジアクリレートと無水フタル酸との開環共重合エステル;メタクリル酸二量体とポリオールとのエステル;アクリル酸と無水フタル酸とプロピレンオキシドから得られるポリエステル;ポリエチレングリコールと無水マレイン酸とグリシジルメタクリレートとの反応生成物からなる不飽和ポリエステル系プレポリマー;ポリビニルアルコールとN−メチロールアクリルアミドとの反応生成物;ポリビニルアルコールを無水コハク酸でエステル化した後、グリシジルメタクリレートを付加させたポリビニルアルコール系プレポリマー;ピロメリット酸二無水物のジアリルエステル化物に、p,p′−ジアミノジフェニルを反応させて得られるプレポリマーからなるポリアミド系プレポリマー;エチレン−無水マレイン酸共重合体とアリルアミンとの反応生成物;メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体と2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物またはこれにさらにグリシジルメタクリレートを反応させたポリアクリル酸またはマレイン酸共重合体系プレポリマー;ウレタン結合を介してポリオキシアルキレンセグメントまたは飽和ポリエステルセグメントあるいはその両方が連結し、両末端にアクリロイル基またはメタクロイル基を有するウレタン系プレポリマー;グリコール;グリコール誘導体の群から選択される1種または2種以上であることを特徴としている。
インクジェット受理層形成用インクで形成されるインクジェット受理層は、情報担持用シートの必要とされる部分にのみ選択して設けることができる。つまり、紙片等のシートの片面に設けてもよいし、両面に配置しても構わない。また、インクジェット受理層は紙片の一部にのみ配してもよいし、勿論全面に採用してもよい。よって、インクジェット受理層は必要に応じてその設置面積や設置箇所を紙片上に設定できるので、その用途やコスト等を考慮した情報担持用シートの提供が可能となる。
また、このようなインクジェット受理層形成用インクを使用して形成されたインクジェット受理層であれば、まずインクジェット印字が行われる際には印字用インクを安定して吸収する性能を備えることができる。そして、インクジェット印字を終えた後、マイクロカプセルに例えば外力を印加して破壊することにより、インクジェット印字されたインクジェット受理層はその性質を撥水性に変貌させることが可能となる。ゆえに、インクジェット印字された情報の耐水性を向上させることができる。
前記紙片等のシートは、ハガキ又は封書として好適に用いられる。
ハガキや封書は例えば郵送の途中において多湿環境に遭遇したり、あるいは誤って水滴に接触してしまう恐れのある書類である。本発明に係る撥水性に優れたインクジェット受理層が例えば宛名書きの部分に適用されていれば、まず確かなインク吸収性により印字された住所や宛名等の情報は高い耐水性も備えているので、郵送時の事故から前記情報を守ることができるので望ましい。
本発明に係るインクジェット印字形成方法は、撥水性物質を内包するマイクロカプセルと該マイクロカプセルを分散する親水性溶液とを少なくとも備えてなるインクジェット受理層形成用インクを用いて形成されたインクジェット受理層が折れ線で区分された3つの紙片からなるシートの一方の片面において、前記3つの紙片のうちの少なくとも一端側の紙片の一部若しくは全面に配され、前記シートの一方の片面において、前記3つの紙片のうちの少なくとも他端側の紙片または中央の紙片に接着層が設けられ、前記シートの他方の片面において、前記3つの紙片のうちの少なくとも一端側の紙片に接着層が設けられた再剥離性情報担持用シートであって、前記撥水性物質は、スチレン無水マレイン酸共重合体を水酸化ナトリウムに溶解してなる水溶液にシリコーンオイルまたは流動パラフィンを加えてなる乳化物、弗素系オイルまたはカルナバであり、前記親水性溶液は、不飽和カルボン酸またはそのエステル;アクリルアミド、メタクリルアミドまたはその誘導体;アリル化合物;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸またはそのエステル;スチレン;ビニルトルエン;ジビニルベンゼン;N−ビニルカルバゾール;N−ビニルピロリドン;イソボルニルアクリレートまたはメタクリレート;ノルボルニルアクリレートまたはメタクリレート;ジシクロペンテノキシエチルアクリレートまたはメタクリレート;ジシクロペンテノキシプロピルアクリレートまたはメタクリレート;ジエチレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル;ポリオキシエチレンもしくはポリプロピレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル;ジシクロペンテニルシンナメート;ジシクロペンテノキシエチルシンナメート;ジシクロペンテノキシエチルモノフマレートまたはジフマレート;3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンのモノ−、ジアクリレートまたはモノ−、ジメタアクリレート、あるいはこれらのスピログリコールのエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド付加重合体のモノ−、ジアクリレート、またはモノ−、ジメタアクリレート、あるいは前記モノアクリレートまたはメタクリレートのメチルエーテル;1−アザビシクロ[2,2,2]−3−オクテニルアクリレートまたはメタクリレート;ビシクロ[2,2,1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボキシルモノアリルエステル;ジシクロペンタジエニルアクリレートまたはメタクリレート;ジシクロペンタジエニルオキシエチルアクリレートまたはメタクリレート;ジヒドロジシクロペンタジエニルアクリレートまたはメタクリレート;エポキシ樹脂のアクリル酸エステル;グリシジルジアクリレートと無水フタル酸との開環共重合エステル;メタクリル酸二量体とポリオールとのエステル;アクリル酸と無水フタル酸とプロピレンオキシドから得られるポリエステル;ポリエチレングリコールと無水マレイン酸とグリシジルメタクリレートとの反応生成物からなる不飽和ポリエステル系プレポリマー;ポリビニルアルコールとN−メチロールアクリルアミドとの反応生成物;ポリビニルアルコールを無水コハク酸でエステル化した後、グリシジルメタクリレートを付加させたポリビニルアルコール系プレポリマー;ピロメリット酸二無水物のジアリルエステル化物に、p,p′−ジアミノジフェニルを反応させて得られるプレポリマーからなるポリアミド系プレポリマー;エチレン−無水マレイン酸共重合体とアリルアミンとの反応生成物;メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体と2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物またはこれにさらにグリシジルメタクリレートを反応させたポリアクリル酸またはマレイン酸共重合体系プレポリマー;ウレタン結合を介してポリオキシアルキレンセグメントまたは飽和ポリエステルセグメントあるいはその両方が連結し、両末端にアクリロイル基またはメタクロイル基を有するウレタン系プレポリマー;グリコール;グリコール誘導体の群から選択される1種または2種以上であ再剥離性情報担持用シートを使用し、該再剥離性情報担持用シート上にインクジェット印字を行う印字形成方法であって、前記インクジェット受理層上に印字用インクを吐出し、インクジェット印字を行う印字工程と、前記3つの紙片からなるシートを、前記接着層を介して三つ折りにして重ねる重ね工程と、前記印字を行ったインクジェット受理層に対して、該インクジェット受理層面を加圧するとともに、前記三つ折りにしたシートの重ねた紙面に対して略垂直方向に加圧する加圧工程と、を少なくとも具備している。
かかる構成のインクジェット印字形成方法は、印字工程と加圧工程とを少なくとも備えている。
まず、印字工程では、情報担持用シートの一部あるいは全面に配され、親水性を示すインクジェット受理層上に印字用インクを吐出させることにより、各種の情報をインクジェット印字する。その際、インクジェット受理層の中に二次元的に配置して含まれているマイクロカプセルは、その形状が維持されるように配慮する。すると、インクジェット受理層の全体は安定したインク吸収性をもつことから良好なインクジェット印字がなされる。
次いで、加圧工程では、上記情報がインクジェット印字されたインクジェット受理層に対して、該インクジェット受理層面を加圧する。この加圧工程を実施するための手段(以下、加圧手段と呼ぶ)としては例えばローラー状や平板状のもの、又はこれらを組み合わせたものが好適に用いられる。この加圧手段の圧力により、インクジェット受理層に含まれているマイクロカプセルは押し潰され、マイクロカプセル内の撥水性物質が親水性のインクジェット受理層中に拡散する。その結果、インクジェット受理層の全体は親水性から撥水性へとその性質が変化する。したがって、本発明に係る印刷装置は、良好なインクジェット印字と、インクジェット印字された情報の優れた耐水性とを両立した、情報担持用シートへのインクジェット印刷を実現する。
加圧手段がインクジェット受理層に対して加える圧力は、0.1MPa(およそ1kgf/cm)〜100MPa、好ましくは1MPa〜50MPa、より好ましくは2MPa〜20MPaである。圧力が0.1MPaより小さい場合、押し潰されずに残存するマイクロカプセルが生じるため、インクジェット受理層の全域が撥水性とはならず、局所的に親水性の部分が発生する恐れがあるので好ましくない。一方、100MPaを越えるような圧力では、紙片に損傷が生じ易くなるので芳しくない。
また、上記インクジェット受理層形成用インクから形成されるインクジェット受理層を備えてなる情報担持用シートは、インクジェットプリンタが使用する印字用インクを構成する色剤(染料)の違いに依存せず、安定したインク吸収性を有する。印字後に加圧処理を施すことにより、インクジェット印字された情報は優れた耐水性も備えることが可能となる。よって、本発明は、安定したインク吸収性と優れた耐水性を兼ね備えた情報担持用シートを提供する。
さらに、本発明に係るインクジェット印字形成方法は、インクジェット印字を行う印刷手段とインクジェット印字されたインクジェット受理層面を加圧する加圧工程を備えているので、インクジェット受理層内のマイクロカプセルを確実に破壊し、インクジェット受理層の性質を親水性から撥水性へ変化させることが可能である。したがって、本発明に係るインクジェット印字形成方法は、上述した情報担持用シートに対する安定したインクジェット印字と、情報担持用シートの優れた耐水性を実現する。
以下、実施の形態に基づいて本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明に係るインクジェット受理層形成用インクを示す模式的な断面図である。親水性溶液4の中に、個々に独立して分散した状態で含有されているマイクロカプセル1の拡大断面を示しており、マイクロカプセル1がその形状を維持している状態を表している。マイクロカプセル1は、撥水性物質2とこの撥水性物質2を内包するカプセル壁材3から構成される。マイクロカプセル1の生成法としては、従来から慣用されている方法、例えば、インサイチュ法、界面重合法、コアセルベーション法、あるいは、オリフィス法も用いることができる。添加量過多による塗液適性の低下等を考慮すると、マイクロカプセル1がビヒクル(親水性溶液)4に占める割合は、1〜30質量%が適当であり、好ましくは、3〜20質量%、さらに好ましくは、5〜15質量%が良い。
撥水性物質2としては、スチレン無水マレイン酸共重合体を水酸化ナトリウムに溶解してなる水溶液に、シリコーンオイル又は流動パラフィンを加えてなる乳化物が、カプセル壁材3としてはメラミン−ホルマリン初期重縮合物が、それぞれ好適に用いられるが、これらに限定されるものではない。上記乳化物以外の撥水性物質2としては、常温で液状の撥水性を有するものであればよく特に限定されない。しかし、例えば弗素系オイルやカルナバなどは入手も容易で安価であるので好ましく使用できる。また、カプセル壁材3としては、カプセル壁材については、ゼラチン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ尿素、ポリスルホンアミド、ポリスルホネート、ポリウレア等を用いても構わない。
図2は、本発明に係る情報担持用シートの一例を示す斜視図であり、シートが一枚からなる場合を示している。情報担持用シート10は紙片11の片面上に、本発明に係るインクジェット受理層形成用インクで作製したインクジェット受理層12が設けられ、このインクジェット受理層12上にインクジェット印字13が施された状態を示している。
インクジェット受理層形成用インクを構成する親水性溶液4が、紫外線硬化型あるいは浸透乾燥型により、インクジェット受理層12の形成法は異なる。
ビヒクル(親水性溶液)4が紫外線硬化型の場合は、得られたインクジェット受理層形成用インクを、樹脂凸版によるドライオフセット印刷で、情報担持用シート10の所定の領域に塗布した後、紫外線を照射して硬化乾燥させることにより、インクジェット受理層12は形成される。
これに対して、ビヒクル(親水性溶液)4が浸透乾燥型の場合は、得られたインクジェット受理層形成用インクを、樹脂凸版によるドライオフセット印刷で、情報担持用シート10の所定の領域に塗布した後、乾燥させることにより、インクジェット受理層12は形成される。
紫外線硬化型の光硬化成分としては、公知の光重合性モノマおよび/または光重合性オリゴマから任意に選んで用いることができる。このような光重合性モノマとしては、例えばアクリル酸やメタクリル酸などの不飽和カルボン酸又はそのエステル、例えばアルキル−、シクロアルキル−、ハロゲン化アルキル−、アルコキシアルキル−、ヒドロキシアルキル−、アミノアルキル−、テトラヒドロフルフリル−、アリル−、グリシジル−、ベンジル−、フェノキシ−アクリレート及びメタクリレート、アルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコールのモノ又はジアクリレート及びメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート及びメタクリレート、ペンタエリトリットテトラアクリレート及びメタクリレートなど、アクリルアミド、メタクリルアミド又はその誘導体、例えばアルキル基やヒドロキシアルキル基でモノ置換又はジ置換されたアクリルアミド及びメタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド及びメタクリルアミド、N,N′−アルキレンビスアクリルアミド及びメタクリルアミドなど、アリル化合物、例えばアリルアルコール、アリルイソシアネート、ジアリルフタレート、トリアリルイソシアヌレートなど、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸又はそのエステル、例えばアルキル、ハロゲン化アルキル、アルコキシアルキルのモノ又はジマレエート及びフマレートなど、その他の不飽和化合物、例えばスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリドンなどが用いられる。
また、硬化収縮が支障となる用途の場合には、例えばイソボルニルアクリレート又はメタクリレート、ノルボルニルアクリレート又はメタクリレート、ジシクロペンテノキシエチルアクリレート又はメタクリレート、ジシクロペンテノキシプロピルアクリレート又はメタクリレートなど、ジエチレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、ポリオキシエチレン若しくはポリプロピレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルなど、ジシクロペンテニルシンナメート、ジシクロペンテノキシエチルシンナメート、ジシクロペンテノキシエチルモノフマレート又はジフマレートなど、3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどのモノ−、ジアクリレート又はモノ−、ジメタアクリレート、あるいはこれらのスピログリコールのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加重合体のモノ−、ジアクリレート、又はモノ−、ジメタアクリレート、あるいは前記モノアクリレート又はメタクリレートのメチルエーテル、1−アザビシクロ[2,2,2]−3−オクテニルアクリレート又はメタクリレート、ビシクロ[2,2,1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボキシルモノアリルエステルなど、ジシクロペンタジエニルアクリレート又はメタクリレート、ジシクロペンタジエニルオキシエチルアクリレート又はメタクリレート、ジヒドロジシクロペンタジエニルアクリレート又はメタクリレートなどの光重合性モノマを用いることができる。
これらの光重合性モノマは単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いてもよい。
光重合性オリゴマとしては、エポキシ樹脂のアクリル酸エステル例えばビスフェノールAのジグリシジルエーテルジアクリレート、エポキシ樹脂とアクリル酸とメチルテトラヒドロフタル酸無水物との反応生成物、エポキシ樹脂と2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物、エポキシ樹脂のジグリシジルエーテルとジアリルアミンとの反応生成物などのエポキシ樹脂系プレポリマーや、グリシジルジアクリレートと無水フタル酸との開環共重合エステル、メタクリル酸二量体とポリオールとのエステル、アクリル酸と無水フタル酸とプロピレンオキシドから得られるポリエステル、ポリエチレングリコールと無水マレイン酸とグリシジルメタクリレートとの反応生成物などのような不飽和ポリエステル系プレポリマーや、ポリビニルアルコールとN−メチロールアクリルアミドとの反応生成物、ポリビニルアルコールを無水コハク酸でエステル化した後、グリシジルメタクリレートを付加させたものなどのようなポリビニルアルコール系プレポリマー、ピロメリット酸二無水物のジアリルエステル化物に、p,p′−ジアミノジフェニルを反応させて得られるプレポリマーのようなポリアミド系プレポリマーや、エチレン−無水マレイン酸共重合体とアリルアミンとの反応生成物、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体と2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物又はこれにさらにグリシジルメタクリレートを反応させたものなどのポリアクリル酸又はマレイン酸共重合体系プレポリマーなど、そのほか、ウレタン結合を介してポリオキシアルキレンセグメント又は飽和ポリエステルセグメントあるいはその両方が連結し、両末端にアクリロイル基又はメタクロイル基を有するウレタン系プレポリマーなどを挙げることができる。
これらの光重合性オリゴマは、重量平均分子量凡そ2000〜30000の範囲のものが適当である。
本発明で用いる光重合開始剤は、従来公知のもので良く、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1−ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド−ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。
これらの光重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。その含有量は、通常アクリル系光硬化性成分100質量部当り、5〜15質量部の範囲で選ばれるのが好ましい。
浸透乾燥型の親水性溶剤4としては、例えばグリコール(グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール)やグリコール誘導体(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート)など、およびこれらの2つ以上の混合物などが挙げられる。
情報担持用シート10に設けられたインクジェット受理層12上へのインクジェット印字を行う場合は、例えば市販されている各社のインクジェットプリンタを用いればよい。個々のインクジェットプリンタで使用される印字インクはその特性がかなり異なっている。しかし、本発明によれば、インクジェット印字13をした後のインクジェット受理層12に対して略垂直方向に圧力を加えることにより、インクジェット受理層12が含有していたマイクロカプセルは破壊され、マイクロカプセルの内包物である撥水性物質2はインクジェット受理層12中に拡散する。その結果、マイクロカプセルが破壊される前に親水性を示していたインクジェット受理層12は、その性質が親水性から撥水性を示すようになる。よって、情報担持用シート10のインクジェット受理層12は、インクジェット印字された情報を保ちつつ、優れた耐水性も併せ持つことが可能となる。
図3〜図6は、本発明に係る情報担持用シートの他の一例を示す図である。図3はインクジェット受理層とその上にインクジェット印字を設けた後の断面図であり、図4は図3の斜視図を表す。図5は三つ折りにした状態を示す断面図であり、図6は図5の斜視図を表す。
図3及び図4の情報担持用シート20は、折れ線24、25で3つに区分される紙片21A、21B、21Cからなり、紙片21Aの片面上に、本発明に係るインクジェット受理層形成用インクで作製したインクジェット受理層22が設けられ、このインクジェット受理層22上にインクジェット印字23が施された状態を示している。なお、22は加圧される前のインクジェット受理層を示す。折れ線24を山折りに、折れ線25を谷折りにすることにより、図5に示すような三つ折りにした状態が得られる。
図5及び図6の情報担持用シート20は、剥離可能な接着層26、27を介して、紙片21A、21B、21Cを三つ折りにした状態を示す。この接着層26、27により紙片21A、21B、21Cを相互に接着させる場合、重ねた紙面に対して略垂直方向に加圧する必要がある。この加圧を利用して、インクジェット受理層22に含まれているマイクロカプセル(不図示)を同時に押し潰し、マイクロカプセル内の撥水性物質を親水性のインクジェット受理層中に拡散させ、インクジェット受理層22’の全体を親水性から撥水性へ変化させてもよい。なお、22’は加圧された後のインクジェット受理層を示す。
図7は、本発明に係るインクジェット印字形成方法を示すフローチャートである。
図7において、第一工程である印刷工程とは、予め情報担持用シート上に、罫線や記入欄等の固定情報を印刷する工程である。第二工程であるインクジェット受理層形成工程とは、情報担持用シートの一部あるいは全面に配され、親水性を示すインクジェット受理層を、本発明に係るインクジェット受理層形成用インクを用いて形成する工程である。第三工程である印字工程は、上述したように、情報担持用シートの一部あるいは全面に配され、親水性を示すインクジェット受理層上に印字用インクを吐出させることにより、各種の情報をインクジェット印字する工程である。第四工程である加圧工程とは、印字工程におけるインクジェット印字された情報が載置されたインクジェット受理層面を加圧する工程である。
特に、本発明に係るインクジェット印字形成方法は、印字工程により良好なインクジェット印字を行い、次いでこのインクジェット印字されたインクジェット受理層面を加圧する加圧工程を備えているので、インクジェット受理層内のマイクロカプセルを確実に破壊し、インクジェット受理層の性質を親水性から撥水性へ変化させることができるので、良好なインクジェット印字と、インクジェット印字された情報の優れた耐水性とを併せ持つ情報担持用シートの提供に寄与する。
以下、本発明を、さらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
<撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Aの調製>
撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Aは、マイクロカプセルの内包物である撥水性物質2としてシリコーンオイルを用いた。
スチレン無水マイレン酸共重合体[商品名:Scripset−520(モンサント社製)]を少量の水酸化ナトリウムと共に溶解し、これを5質量%、pH4.5に調製した水溶液200質量部中に、シリコーンオイル[商品名:SH200(東レダウコーニングシリコーン社製)]200質量部を乳化・分散させて平均粒径2〜4μmの乳化物を得た。次に、この乳化物にメラミン−ホルマリン初期重縮合物<商品名:Sumirez Resin513(住友化学社製)>60質量部を加え、系の温度を75℃にて2時間攪拌し、撥水物質内包マイクロカプセル分散液Aを得た。
<撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Bの調製>
撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Bは、マイクロカプセルの内包物である撥水性物質2として流動パラフィンを用いた。
スチレン無水マイレン酸共重合体[商品名:Scripset−520(モンサント社製)]を少量の水酸化ナトリウムと共に溶解し、これを5質量%、pH4.5に調製した水溶液200質量部中に、流動パラフィン[商品名:ダフニーオイルCP(出光興産社製)]200質量部を乳化・分散させて平均粒径2〜4μmの乳化物を得た。次に、この乳化物にメラミン−ホルマリン初期重縮合物<商品名:Sumirez Resin513(住友化学社製)>60質量部を加え、系の温度を75℃にて2時間攪拌し、撥水物質内包マイクロカプセル分散液Bを得た。
(実施例1)
本例では、撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Aを用い、紫外線を照射して硬化乾燥させてインクジェット印字受理層を形成した。
(a1)温風送風機を付けたタンク容量2リットルのプラネタリーミキサー(型式:PLM−2/井上製作所)に、50重量%マイクロカプセル分散液Aを200質量部(固形分換算)と、UV硬化型ワニス(商品名:シルバーワニス/T&K TOKA)200質量部を加えて混合する。
(a2)十分に混合した液を45℃に加温し、攪拌しながら温風(出口温度50℃)を送り、蒸発した水蒸気を外部へ拡散させた。
(a3)この状態を4時間保ちながら水分を除去し、水分量を1質量%以下に下げた。
(a4)得られた混合物15質量部に、トリメチロールプロパントリアクリレート<商品名:V#295(大阪有機化学社製)>40質量部とプロポキシ化グレセリルトリアクリレート<商品名:SR−9020(日本化薬社製)>27質量部、それに光重合開始剤<商品名:VICURE55(アクゾノーベル社製)>を7質量部混合する。
(a5)この混合液に、酸化アルミニウム微粒子<商品名:酸化アルミニウムC(日本アエロジル社製)>4質量部と微粒末酸化チタン<商品名:R−780(石原産業社製)>7質量部を混練する。
(a6)この混合物に、添加剤としてメチルハイドロキノン(安定剤)を0.1質量部加えて、三本ロールミルを使用して混練して、撥水性マイクロカプセル含有インクジェット受理層形成インクを得た。
(a7)得られたインクを樹脂凸版によるオフセット印刷で、POSTEX−III(商品名:トッパン・フォームズ社製の再剥離性情報担持用シート、POSTEXは登録商標)の基体紙シート表出面の所定部(アドレス印字部)に塗工量2g/mになるようにドライオフセット印刷を行い、350mJ/cmの紫外線を照射して硬化乾燥させてインクジェット印字受理層を形成した。
(a9)得られたインクジェット印字受理層に対して、インクジェットプリンタ(商品名:Scitex 6240型)で、黒色インク(型番:#1040)を使用してアドレス印字を行った。
(a10)乾燥後、重ね合わせ面同士を剥離接着力が8N/mになるように圧力を付与(加圧接着)することにより、本例に係る情報担持用シートを得た。
(a11)この加圧接着工程において、インクジェット印字受理層中の撥水性物質を内包したマイクロカプセルは破壊され、内包物がインクジェット印字受理層中に拡散することにより、インクジェット印字受理層全体が撥水化されることにより、印字文字・画線部は耐水化される。得られたインクジェット印字・画線部に対して、次に示す耐水性の評価を下記の方法で行った。評価結果を表1に示す。
本例における耐水性評価とは、印字箇所を30秒間水中(静水)に浸漬した後、印字箇所のインク状態を目視により、次の基準で判定するものである。
◎印:全く印字の流れや滲みが発生していない。
○印:殆ど印字の流れや滲みが発生していない。
△印:よく見ると滲みが視認できるが、実用上問題のない範囲にある。
×印:印字が流れてしまい、実用上使用に耐えうるものではない。
(実施例2)
実施例1で使用した撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Aを25質量部とし、プロポキシ化グレセリルトリアクリレートを17質量部とした以外は実施例1と同様の操作を行い、本例に係る情報担持用シートを得た。得られたインクジェット印字・線画部に対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1で使用した撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Aを10質量部とし、プロポキシ化グレセリルトリアクリレートを32質量部とした以外は実施例1と同様の操作を行い、本例に係る情報担持用シートを得た。得られたインクジェット印字・線画部に対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1で使用した撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Aを撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Bとした以外は実施例1と同様の操作を行い、本例に係る情報担持用シートを得た。得られたインクジェット印字・線画部に対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(実施例5)
本例では、撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Bを用い、紫外線を照射して硬化乾燥させてインクジェット印字受理層を形成した。
(b1)温風送風機を付けたタンク容量2リットルのプラネタリーミキサー(型式:PLM−2/井上製作所)に、50重量%マイクロカプセル分散液Bを200質量部(固形分換算)と、UV硬化型ワニス(商品名:シルバーワニス/T&K TOKA)200質量部を加えて混合する。
(b2)十分に混合した液を45℃に加温し、攪拌しながら温風(出口温度50℃)を送り、蒸発した水蒸気を外部へ拡散させた。
(b3)この状態を4時間保ちながら水分を除去し、水分量を1質量%以下に下げた。
(b4)得られた混合物15質量部に、トリメチロールプロパントリアクリレート<商品名:V#295(大阪有機化学社製)>43質量部とエトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート<商品名:SR−9035(日本化薬社製)>22質量部、それに光重合開始剤<商品名:VICURE55(アクゾノーベル社製)>を8質量部混合する。
(b5)この混合液に、合成親水シリカ微粒子<商品名:NIPSIL E220(日本シリカ工業社製)6質量部と微粒状シリカ<商品名:SYLOSPHERE C−1504(富士シリシア化学社製)>6質量部とを混練する。
(b6)さらに添加剤としてメチルハイドロキノン(安定剤)を0.1質量部加える。
(b7)これを三本ロールミルを使用して混練して、撥水性マイクロカプセル含有インクジェット受理層形成インクを得た。
(b8)得られたインクを樹脂凸版によるオフセット印刷で、POSTEX−III(商品名:トッパン・フォームズ社製の再剥離性情報担持用シート、POSTEXは登録商標)の基体紙シート表出面の所定部(アドレス印字部)に塗工量2g/mになるようにドライオフセット印刷を行い、350mJ/cmの紫外線を照射して硬化乾燥させてインクジェット印字受理層を形成した。
(b9)得られたインクジェット印字受理層に対して、インクジェットプリンタ(商品名:Scitex 6240型)で、黒色インク(型番:#1040)を使用してアドレス印字を行った。
(b10)乾燥後、重ね合わせ面同士を剥離接着力が8N/mになるように圧力を付与(加圧接着)することにより、本発明に係る情報担持用シートを得た。
(b11)この加圧接着工程において、インクジェット印字受理層中の撥水性物質を内包したマイクロカプセルは破壊され、内包物がインクジェット印字受理層中に拡散することにより、インクジェット印字受理層全体が撥水化されることにより、印字文字・画線部は耐水化される。得られたインクジェット印字・画線部に対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例5で使用した撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Bを20質量部とし、トリメチロールプロパントリアクリレートを38質量部とした以外は実施例5と同様の操作を行い、本例に係る情報担持用シートを得た。得られたインクジェット印字・線画部に対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例5で使用した撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Bを10質量部とし、トリメチロールプロパントリアクリレートを48質量部とした以外は実施例5と同様の操作を行い、本例に係る情報担持用シートを得た。得られたインクジェット印字・線画部に対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(実施例8)
実施例5で使用した撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Bを撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Aとした以外は実施例5と同様の操作を行い、本例に係る情報担持用シートを得た。得られたインクジェット印字・線画部に対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
本発明に係るインクジェット印字受理層を設けず、POSTEX−III(商品名:トッパン・フォームズ社製の再剥離性情報担持用シート、POSTEXは登録商標)基体用紙上にそのままインクジェットプリントを行い、本例に係る情報担持用シートを得た。得られた情報担持用シートに対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1で使用した撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Aを使用しなかった以外は、実施例1と同様の操作を行い、本例に係る情報担持用シートを得た。得られた情報担持用シートに対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
Figure 0004149331
表1から、本発明に係る撥水性物質内包マイクロカプセル分散液A又はBを用い、紫外線を照射して硬化乾燥させてなるインクジェット印字受理層を有する情報担持用シートは、印字の流れや滲みが殆ど発生しないことから、実使用時における十分な耐水性を有することが確認された。
(実施例9)
本例では、撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Aを用い、浸透乾燥させてインクジェット印字受理層を形成した。
(c1)温風送風機を付けたタンク容量2リットルのプラネタリーミキサー(型式:PLM−2/井上製作所)に、50重量%マイクロカプセル分散液Aを200質量部(固形分換算)と、ジエチレングリコール200質量部を加えて混合した。
(c2)十分に混合した液を45℃に加温し、攪拌しながら温風(出口温度50℃)を送り、蒸発した水蒸気を外部へ拡散させた。
(c3)この状態を4時間保ちながら水分を除去し、水分量を1質量%以下に下げた。
(c4)得られた混合物15質量部に、予めロジン変性マイレン酸<商品名:テスポール(日立化成ポリマー社製)>を10質量%を溶解させプロピレングリコール液75質量部に、微粉末シリカ<商品名:SYLOSPHERE C−1504(富士シリシア化学社製)>7質量部と疎水性微粉末シリカ<商品名:Nipsil SS−15(日本シリカ工業社製)>3質量部を混練した。
(c5)この混合物を三本ロールミルを使用して混練して、インクジェット受理層形成インクを得た。
(c6)得られたインクを樹脂凸版によるオフセット印刷で、POSTEX−III(商品名:トッパン・フォームズ社製の再剥離性情報担持用シート、POSTEXは登録商標)の基体紙シート表出面の所定部(アドレス印字部)に塗工量2g/mになるようにドライオフセット印刷を行い浸透乾燥させ、インクジェット印字受理層を形成した。
(c7)得られたインクジェット印字受理層に対して、インクジェットプリンタ(商品名:Scitex 6240型)で、黒色インク(型番:#1040)を使用してアドレス印字を行った。
(c8)乾燥後、重ね合わせ面同士を25mm幅で20gfの剥離力になるように圧力を付与(加圧接着)することにより、本例に係る情報担持用シートを得た。
(c9)この加圧接着工程において、インクジェット印字受理層中の撥水性物質を内包したマイクロカプセルは破壊され、内包物がインクジェット印字受理層中に拡散することにより、インクジェット印字受理層全体が撥水化されることにより、印字文字・画線部は耐水化される。得られたインクジェット印字・画線部に対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
(実施例10)
実施例9で使用した撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Aを25質量部とし、予めロジン変性マレイン酸を10質量%を溶解させプロピレングリコール液を65質量部とした以外は実施例9と同様の操作を行い、本例に係る情報担持用シートを得た。得られたインクジェット印字・線画部に対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
(実施例11)
実施例9で使用した撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Aを10質量部とし、予めロジン変性マレイン酸を10質量%を溶解させプロピレングリコール液を80質量部とした以外は実施例9と同様の操作を行い、本例に係る情報担持用シートを得た。得られたインクジェット印字・線画部に対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
(実施例12)
実施例9で使用した撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Aを撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Bとした以外は実施例1と同様の操作を行い、本例に係る情報担持用シートを得た。得られたインクジェット印字・線画部に対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
(実施例13)
本例では、撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Bを用い、浸透乾燥させてインクジェット印字受理層を形成した。
(d1)温風送風機を付けたタンク容量2リットルのプラネタリーミキサー(型式:PLM−2/井上製作所)に、50重量%マイクロカプセル分散液Bを200質量部(固形分換算)と、ジエチレングリコール200質量部を加えて混合した。
(d2)十分に混合した液を45℃に加温し、攪拌しながら温風(出口温度50℃)を送り、蒸発した水蒸気を外部へ拡散させた。
(d3)この状態を4時間保ちながら水分を除去し、水分量を1質量%以下に下げた。
(d4)得られた混合物15質量部に、予めロジン変性マイレン酸<商品名:テスポール(日立化成ポリマー社製)>を10質量%を溶解させプロピレングリコール液75質量部に、微粉末シリカ<商品名:SYLOSPHERE C−1504(富士シリシア社製)>7質量部と疎水性微粉末シリカ<商品名:Nipsil SS−15(日本シリカ工業社製)>3質量部を混練した。
(d5)この混合物を三本ロールミルを使用して混練して、インクジェット受理層形成インクを得た。
(d6)得られたインクを樹脂凸版によるオフセット印刷で、POSTEX−III(商品名:トッパン・フォームズ社製の再剥離性情報担持用シート、POSTEXは登録商標)の基体紙シート表出面の所定部(アドレス印字部)に塗工量2g/mになるようにドライオフセット印刷を行い、インクジェット印字受理層を形成した。
(d7)得られたインクジェット印字受理層に対して、インクジェットプリンタ(商品名:Scitex 6240型)で、黒色インク(型番:#1040)を使用してアドレス印字を行った。
(d8)乾燥後、重ね合わせ面同士を25mm幅で20gfの剥離力になるように圧力を付与(加圧接着)することにより、本例に係る情報担持用シートを得た。
(d9)この加圧接着工程において、インクジェット印字受理層中の撥水性物質を内包したマイクロカプセルは破壊され、内包物がインクジェット印字受理層中に拡散することにより、インクジェット印字受理層全体が撥水化されることにより、印字文字・画線部は耐水化される。得られたインクジェット印字・画線部に対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
(実施例14)
実施例13で使用した撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Bを20質量部とし、予めロジン変性マイレン酸を7.5質量%を溶解させジエチレングリコール液を67質量部とした以外は実施例13と同様の操作を行い、本例に係る情報担持用シートを得た。得られたインクジェット印字・線画部に対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
(実施例15)
実施例13で使用した撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Bを10質量部とし、予めロジン変性マイレン酸を7.5質量%を溶解させジエチレングリコール液を77質量部とした以外は実施例13と同様の操作を行い、本例に係る情報担持用シートを得た。得られたインクジェット印字・線画部に対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
(実施例16)
実施例13で使用した撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Bを撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Aとした以外は実施例13と同様の操作を行い、本例に係る情報担持用シートを得た。得られたインクジェット印字・線画部に対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
(比較例3)
本発明に係るインクジェット印字受理層を設けず、POSTEX−III(商品名:トッパン・フォームズ社製の再剥離性情報担持用シート、POSTEXは登録商標)基体用紙上にそのままインクジェットプリントを行い、本例に係る情報担持用シートを得た。得られた情報担持用シートに対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
(比較例4)
実施例9で使用した撥水性物質内包マイクロカプセル分散液Aを使用しなかった以外は、実施例9と同様の操作を行い、本例に係る情報担持用シートを得た。得られた情報担持用シートに対して、実施例1と同様の耐水性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
Figure 0004149331
表2から、本発明に係る撥水性物質内包マイクロカプセル分散液A又はBを用い、浸透乾燥させてなるインクジェット印字受理層を有する情報担持用シートは、印字の流れや滲みが殆ど発生しないことから、実使用時における十分な耐水性を有することが確認された。
本発明によれば、安定したインク吸収性を有するとともに、インクジェット印字された情報が優れた耐水性も備えることが可能な、インクジェット受理層形成用インク、情報担持用シート並びにインクジェット印字形成方法を提供することができる。本発明の情報担持用シートは、例えば運送の途中において多湿環境に遭遇したり、あるいは誤って水滴に接触してしまう恐れのある書類であるハガキや封書、あるいは室外に掲示されるポスター等において好適に用いられる。
本発明に係るインクジェット受理層形成用インクを示す模式的な断面図である。 本発明に係る情報担持用シートの一例を示す斜視図である。 本発明に係る情報担持用シートの他の一例を示す図であり、インクジェット受理層とその上にインクジェット印字を設けた後の断面図である。 図3に示す情報担持用シートの斜視図である。 図3に示す情報担持用シートを三つ折りにした状態を示す断面図である。 図5に示す情報担持用シートの斜視図である。 本発明に係るインクジェット印字形成方法を示すフローチャートである。
符号の説明
1 マイクロカプセル、2 撥水性物質、3 カプセル壁材、4 親水性溶液(ビヒクル)、10 情報担持用シート、11 紙片、12 インクジェット受理層、13 インクジェット印字、20 情報担持用シート、21A、21B、21C 紙片、22 インクジェット受理層、23 インクジェット印字、24、25 折れ線、26、27 接着層。

Claims (2)

  1. 撥水性物質を内包するマイクロカプセルと該マイクロカプセルを分散する親水性溶液とを少なくとも備えてなるインクジェット受理層形成用インクを用いて形成されたインクジェット受理層が、折れ線で区分された3つの紙片からなるシートの一方の片面において、前記3つの紙片のうちの少なくとも一端側の紙片の一部若しくは全面に配され
    前記シートの一方の片面において、前記3つの紙片のうちの少なくとも他端側の紙片または中央の紙片に接着層が設けられ、
    前記シートの他方の片面において、前記3つの紙片のうちの少なくとも一端側の紙片に接着層が設けられた再剥離性情報担持用シートであって、
    前記撥水性物質は、スチレン無水マレイン酸共重合体を水酸化ナトリウムに溶解してなる水溶液にシリコーンオイルまたは流動パラフィンを加えてなる乳化物、弗素系オイルまたはカルナバであり、
    前記親水性溶液は、不飽和カルボン酸またはそのエステル;アクリルアミド、メタクリルアミドまたはその誘導体;アリル化合物;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸またはそのエステル;スチレン;ビニルトルエン;ジビニルベンゼン;N−ビニルカルバゾール;N−ビニルピロリドン;イソボルニルアクリレートまたはメタクリレート;ノルボルニルアクリレートまたはメタクリレート;ジシクロペンテノキシエチルアクリレートまたはメタクリレート;ジシクロペンテノキシプロピルアクリレートまたはメタクリレート;ジエチレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル;ポリオキシエチレンもしくはポリプロピレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル;ジシクロペンテニルシンナメート;ジシクロペンテノキシエチルシンナメート;ジシクロペンテノキシエチルモノフマレートまたはジフマレート;3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンのモノ−、ジアクリレートまたはモノ−、ジメタアクリレート、あるいはこれらのスピログリコールのエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド付加重合体のモノ−、ジアクリレート、またはモノ−、ジメタアクリレート、あるいは前記モノアクリレートまたはメタクリレートのメチルエーテル;1−アザビシクロ[2,2,2]−3−オクテニルアクリレートまたはメタクリレート;ビシクロ[2,2,1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボキシルモノアリルエステル;ジシクロペンタジエニルアクリレートまたはメタクリレート;ジシクロペンタジエニルオキシエチルアクリレートまたはメタクリレート;ジヒドロジシクロペンタジエニルアクリレートまたはメタクリレート;エポキシ樹脂のアクリル酸エステル;グリシジルジアクリレートと無水フタル酸との開環共重合エステル;メタクリル酸二量体とポリオールとのエステル;アクリル酸と無水フタル酸とプロピレンオキシドから得られるポリエステル;ポリエチレングリコールと無水マレイン酸とグリシジルメタクリレートとの反応生成物からなる不飽和ポリエステル系プレポリマー;ポリビニルアルコールとN−メチロールアクリルアミドとの反応生成物;ポリビニルアルコールを無水コハク酸でエステル化した後、グリシジルメタクリレートを付加させたポリビニルアルコール系プレポリマー;ピロメリット酸二無水物のジアリルエステル化物に、p,p′−ジアミノジフェニルを反応させて得られるプレポリマーからなるポリアミド系プレポリマー;エチレン−無水マレイン酸共重合体とアリルアミンとの反応生成物;メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体と2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物またはこれにさらにグリシジルメタクリレートを反応させたポリアクリル酸またはマレイン酸共重合体系プレポリマー;ウレタン結合を介してポリオキシアルキレンセグメントまたは飽和ポリエステルセグメントあるいはその両方が連結し、両末端にアクリロイル基またはメタクロイル基を有するウレタン系プレポリマー;グリコール;グリコール誘導体の群から選択される1種または2種以上であることを特徴とする再剥離性情報担持用シート。
  2. 撥水性物質を内包するマイクロカプセルと該マイクロカプセルを分散する親水性溶液とを少なくとも備えてなるインクジェット受理層形成用インクを用いて形成されたインクジェット受理層が折れ線で区分された3つの紙片からなるシートの一方の片面において、前記3つの紙片のうちの少なくとも一端側の紙片の一部若しくは全面に配され、前記シートの一方の片面において、前記3つの紙片のうちの少なくとも他端側の紙片または中央の紙片に接着層が設けられ、前記シートの他方の片面において、前記3つの紙片のうちの少なくとも一端側の紙片に接着層が設けられた再剥離性情報担持用シートであって、前記撥水性物質は、スチレン無水マレイン酸共重合体を水酸化ナトリウムに溶解してなる水溶液にシリコーンオイルまたは流動パラフィンを加えてなる乳化物、弗素系オイルまたはカルナバであり、前記親水性溶液は、不飽和カルボン酸またはそのエステル;アクリルアミド、メタクリルアミドまたはその誘導体;アリル化合物;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸またはそのエステル;スチレン;ビニルトルエン;ジビニルベンゼン;N−ビニルカルバゾール;N−ビニルピロリドン;イソボルニルアクリレートまたはメタクリレート;ノルボルニルアクリレートまたはメタクリレート;ジシクロペンテノキシエチルアクリレートまたはメタクリレート;ジシクロペンテノキシプロピルアクリレートまたはメタクリレート;ジエチレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル;ポリオキシエチレンもしくはポリプロピレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル;ジシクロペンテニルシンナメート;ジシクロペンテノキシエチルシンナメート;ジシクロペンテノキシエチルモノフマレートまたはジフマレート;3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンのモノ−、ジアクリレートまたはモノ−、ジメタアクリレート、あるいはこれらのスピログリコールのエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド付加重合体のモノ−、ジアクリレート、またはモノ−、ジメタアクリレート、あるいは前記モノアクリレートまたはメタクリレートのメチルエーテル;1−アザビシクロ[2,2,2]−3−オクテニルアクリレートまたはメタクリレート;ビシクロ[2,2,1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボキシルモノアリルエステル;ジシクロペンタジエニルアクリレートまたはメタクリレート;ジシクロペンタジエニルオキシエチルアクリレートまたはメタクリレート;ジヒドロジシクロペンタジエニルアクリレートまたはメタクリレート;エポキシ樹脂のアクリル酸エステル;グリシジルジアクリレートと無水フタル酸との開環共重合エステル;メタクリル酸二量体とポリオールとのエステル;アクリル酸と無水フタル酸とプロピレンオキシドから得られるポリエステル;ポリエチレングリコールと無水マレイン酸とグリシジルメタクリレートとの反応生成物からなる不飽和ポリエステル系プレポリマー;ポリビニルアルコールとN−メチロールアクリルアミドとの反応生成物;ポリビニルアルコールを無水コハク酸でエステル化した後、グリシジルメタクリレートを付加させたポリビニルアルコール系プレポリマー;ピロメリット酸二無水物のジアリルエステル化物に、p,p′−ジアミノジフェニルを反応させて得られるプレポリマーからなるポリアミド系プレポリマー;エチレン−無水マレイン酸共重合体とアリルアミンとの反応生成物;メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体と2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物またはこれにさらにグリシジルメタクリレートを反応させたポリアクリル酸またはマレイン酸共重合体系プレポリマー;ウレタン結合を介してポリオキシアルキレンセグメントまたは飽和ポリエステルセグメントあるいはその両方が連結し、両末端にアクリロイル基またはメタクロイル基を有するウレタン系プレポリマー;グリコール;グリコール誘導体の群から選択される1種または2種以上であ再剥離性情報担持用シートを使用し、該再剥離性情報担持用シート上にインクジェット印字を行う印字形成方法であって、
    前記インクジェット受理層上に印字用インクを吐出し、インクジェット印字を行う印字工程と、
    前記3つの紙片からなるシートを、前記接着層を介して三つ折りにして重ねる重ね工程と、
    前記印字を行ったインクジェット受理層に対して、該インクジェット受理層面を加圧するとともに、前記三つ折りにしたシートの重ねた紙面に対して略垂直方向に加圧する加圧工程と、を少なくとも具備したことを特徴とするインクジェット印字形成方法。
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