JP4151211B2 - プロジェクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、投写照度を調整可能にするプロジェクタ(投写型表示装置)に関する。
【0002】
【従来の技術】
図14は、一般的なプロジェクタの外観を示す斜視図である。ここで、プロジェクタ501は、その上面を規定し操作ボタン502が配置されたアッパケース503、その下面を規定するロアーケース504、その前面を規定するフロントケース505を備えた直方体形状をなし、フロントケース505からは、投写レンズ506の先端部分が突出している。
【0003】
このようなプロジェクタにおける、公知の光学系は、例えば、図15のような構成となっている。
すなわち、光源510、光源510からの光の照度分布を均一化し、かつ、偏光方向が揃った状態で液晶パネル550R,550G,550Bに入射させるための照明光学系520と、この照明光学系520から出射される光束Wを、赤、緑、青の各色光束R、G、Bに分離する色光分離光学系530と、色光分離光学系530によって分離された各色光束のうち、青色光束Bを対応する液晶パネル550Bに導くリレー光学系540と、各色光束を与えられた画像情報に従って変調する光変調手段としての3枚の液晶パネル550R,550G,550Bと、変調された各色光束を合成する色光合成光学系としてのクロスダイクロイックプリズム560と、合成された光束を投写面上に拡大投写する投写レンズ506とを備える。
【0004】
照明光学系520は、光源510から発せられた光を第1レンズアレイ521によって複数の部分光束に分割し、その部分光束を第2レンズアレイ522を介して偏光変換素子アレイ523に入射させ、偏光変換素子アレイ523によって各部分光束の偏光方向を揃えた後、重畳レンズ524を利用して液晶パネル550R,550G,550Bの画像形成領域に重ね合せる。
照明光学系520はこのように作用して各液晶パネル550R,550G,550Bを一種類の偏光光によって均一に照明し、プロジェクタなどの画像表示時に、隅々まで明るくし、全域でハイコントラストの鮮明な画像を提供するのに寄与している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年の高輝度化された装置を利用して、予め設定していたより小さな投写画面であるいは小さな画像サイズで投写するような場合には、投写面に必要以上の光が投写されることになり、眩しすぎて画像が見ずらくなるといった現象が生じることになる。これに対処する手段として、投写レンズに可変絞りを設けることが考えられるが、これをすると投写レンズのサイズが大きくなりかつその種別が限定されるなど、投写レンズの設計の自由度が大きく制約される。本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、光学機器の高輝度化を維持するとともに、投写光学系など他の光学系の設計の自由度を損なうことなく、投写輝度(または照度)を調整可能にするするプロジェクタを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のプロジェクタは、光源と、該光源から発せられた光を複数の部分光束に分割するための複数のレンズからなる光束分割要素と、複数の偏光分離膜および反射膜を有し部分光束の偏光方向を調整する偏光変換素子アレイとを備え、
前記光束分割要素と前記偏光変換素子アレイとの間に前記偏光分離膜への入射光量を調節する遮光材を配置し、
前記遮光材は、光を遮る光反射部と光を通過させる開口部とが交互に複数形成されており、前記複数の光反射部にそれぞれ回転可能に取り付けられた可動光反射蓋が、対応する各開口部のそれぞれの開口量を調整するよう揺動するものであり、
前記入射光量を投写情報に応じて調節するように前記可動光反射蓋を動作させる遮光材動作手段を備えたことを特徴とする。
例えば、前記入射光量を投写画像のサイズに応じて調節するように前記遮光材を動作させる遮光材動作手段を備えたことを特徴とする。
これにより、画像を大きく高輝度で投写可能に設計されたプロジェクタにおいて、画像を小さく投写する場合でも、その照度を眩しすぎるような状態にすることなしに、適度な照度とすることが可能になる。
【0007】
また、画像が投写される投写面までの投写距離を検出する投写距離検出器を備え、前記入射光量を前記投写距離検出器で検出された投写距離に応じて調節するように前記遮光材を動作させる遮光材動作手段を備えたことを特徴とする。
投写距離は投写画像のサイズと比例関係にあるので、投写距離の変化に応じて上記入射光量を調整することで、画像を大きく高輝度で投写可能に設計されたプロジェクタにおいて、画像を小さく投写する場合でも、その照度を眩しすぎるような状態にすることなしに、適度な照度とすることが可能になる。
【0008】
また、ズーム機能を有する投写レンズのズーム比を検出するズーム比検出器を備え、前記入射光量を前記ズーム比検出器で検出されたズーム比に応じて調節するように前記遮光材を動作させる遮光材動作手段を備えたことを特徴とする。
投写レンズのズーム比は投写画像のサイズと比例関係にあるので、投写レンズのズーム比に応じて上記入射光量を調整すれば、画像を大きく高輝度で投写可能に設計されたプロジェクタにおいて、画像を小さく投写する場合でも、その照度を眩しすぎるような状態にすることなしに、適度な照度とすることが可能になる。
この場合において、前記ズーム比検出器を、ズーム比調整用駆動軸の回転角を検出する回転角センサに、あるいはズーム比調整用駆動軸の直線移動量を検出する直線移動量センサにすることができる。
【0009】
また、画像が投写された投写画面上の照度を検出する照度検出器を備え、前記入射光量を前記照度検出器で検出された照度に応じて調節するように前記遮光材を動作させる遮光材動作手段を備えたことを特徴とする。
これによれば、投写画面上の照度そのものを把握できることになるので、その照度がより適切に調整可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施例である照明光学系を組み込んだプロジェクタ(投写型表示装置)の光学系構成を示す概略平面図である。この光学系は、光源ユニット20、光学ユニット30、投写レンズ40の3つの主要な部分を備えてなる。
【0013】
光学ユニット30は、後述するインテグレータ光学系300と、ダイクロイックミラー382,386、反射ミラー384を有する色光分離光学系380と、入射側レンズ392、リレーレンズ396、反射ミラー394,398を有するリレー光学系390とを備え、さらに、3枚のフィールドレンズ400,402,404と、3枚の液晶パネル410R,410G,410Bと、色光合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム420とを備えている。
光源ユニット20は、光学ユニット30の第1レンズアレイ320の入射面側に配置され、投写レンズ40は、光学ユニット30のクロスダイクロイックプリズム420の射出面側に配置される。
【0014】
図2は、図1に示すプロジェクタの照明領域である3枚の液晶パネルを照明する照明光学系を示す説明図である。この照明光学系は、光源ユニット20に備えられた光源200と、光学ユニット30に備えられたインテグレータ光学系300とを備える。インテグレータ光学系300は、第1レンズアレイ320と、第2レンズアレイ340、後述の遮光板350および偏光変換素子アレイ360と、重畳レンズ370とを有している。
【0015】
光源200は、光源ランプ210と凹面鏡212とを備える。光源ランプ210から射出された放射状の光線(放射光)は、凹面鏡212によって反射されて略平行な光線束として第1レンズアレイ320の方向に射出される。
ここで、光源ランプ210としては、ハロゲンランプやメタルハライドランプ、高圧水銀ランプが用いられることができ、凹面鏡212としては、放物面鏡を用いることが好ましい。
【0016】
図3は、第1レンズアレイ320の外観を示す正面図(A)および側面図(B)である。この第1レンズアレイ320は、矩形状の輪郭を有する小レンズ321が、x方向にN×2列(ここではN=4)、y方向にM行(ここではM=10)のマトリックス状に配列されたもので、各小レンズ321を図2のz方向から見た外形形状は、各液晶パネル410R,410G,410Bの形状とほぼ相似形をなすように設定されている。例えば、液晶パネルの画像形成領域のアスペクト比(横と縦の寸法の比率)が4:3であるならば、各小レンズ321のアスペクト比も4:3に設定される。
【0017】
第2レンズアレイ340は、概ね第1レンズアレイ320から射出された複数の部分光束が偏光変換素子アレイ360の偏光分離膜366上に集光されるように導く機能を有し、第1レンズアレイ320を構成するレンズ数と同数の小レンズ341から構成される。
【0018】
偏光変換素子アレイ360は、図2に示すように2つの偏光変換素子アレイ361,362が光軸を挟んで対称な向きに配置されている。図4は、一方の偏光変換素子アレイ361の外観を示す斜視図である。偏光変換素子アレイ361は、複数の偏光ビームスプリッタからなる偏光ビームスプリッタアレイ363と、偏光ビームスプリッタアレイ363の光射出面の一部に選択的に配置されたλ/2位相差板364(λは光の波長)とを備えている。偏光ビームスプリッタアレイ363は、それぞれ断面が平行四辺形の柱状の複数の透光性部材365が、順次貼り合わされた形状を有している。透光性部材365の界面には、偏光分離膜366と反射膜367とが交互に形成されている。λ/2位相差板364は、偏光分離膜366あるいは反射膜367の光の射出面のx方向の写像部分に、選択的に貼り付けられる。この例では、偏光分離膜366の光の射出面のx方向の写像部分にλ/2位相差板364を貼り付けている。
【0019】
偏光変換素子アレイ361は、入射された光束を1種類の直線偏光光(例えば、s偏光光やp偏光光)に変換して射出する機能を有する。図5は、偏光変換素子アレイ361の作用を示す模式図である。偏光変換素子アレイ361の入射面に、s偏光成分とp偏光成分とを含む非偏光光(ランダムな偏光方向を有する入射光)が入射すると、この入射光は、まず、偏光分離膜366によってs偏光光とp偏光光に分離される。s偏光光は、偏光分離膜366によってほほ垂直に反射され、反射膜367によってさらに反射されてから射出される。一方、p偏光光は、偏光分離膜366をそのまま透過する。偏光分離膜366を透過したp偏光光の射出面には、λ/2位相差板364が配置されており、このp偏光光がs偏光光に変換されて射出する。従って、偏光変換素子アレイ361を通過した光は、そのほとんどがs偏光光となって射出される。なお、偏光変換素子アレイ361から射出される光をp偏光光としたい場合には、λ/2位相差板364を、反射膜367によって反射されたs偏光光が射出する射出面に配置すればよい。また、偏光方向を揃えられる限り、λ/4位相差板を用いたり、所望の位相差板をp偏光光とs偏光光の射出面の双方に設けたりしても良い。
【0020】
上記偏光変換素子アレイ361のうち、隣り合う1つの偏光分離膜366および1つの反射膜367を含み、さらに1つのλ/2位相差板364で構成される1つのブロックを、1つの偏光変換素子368とみなすことができる。偏光変換素子アレイ361は、このような偏光変換素子368が、x方向に複数列配列されたものである。
なお、偏光変換素子アレイ362も偏光変換素子アレイ361と全く同様の構成であるので、その説明は省略する。
【0021】
次に、第2レンズアレイ340と偏光変換素子アレイ360との間に配置される遮光板350およびその動作機構について説明する。なお、偏光変換素子アレイ360付近は光源のアークの像の近傍となっているため、偏光変換素子アレイ360付近と投写レンズの入射瞳とはほぼ共役の関係となっている。従って、この位置で遮光板350などにより光線を切っても、投写レンズの絞りで絞るのと同様となり、照明ムラを起こすことなく明るさを調節することが可能となる。
【0022】
図6は、偏光分離膜366への入射光量を調節する遮光板の一例を示す正面図である。この遮光板350は、偏光変換素子アレイ360(361,362)を構成する各透光性部材365の光入射面に対応させて、その光入射面幅とほぼ同じ幅を有した光を遮る光反射部351と光を通過させる開口部352(または透明部)とを交互に形成してなる板状体であって、この遮光板350をガイド353に保持するとともに既知の駆動機構、例えば、図7に示す遮光板350の底面に形成したラック(図示されず)と平歯車430、およびモータなどからなる駆動機構を利用して、偏光分離膜366と反射膜367の配列方向に沿って移動可能に構成したものである。
【0023】
図8は、遮光板350の作用を示す模式図であり、偏光変換素子アレイ360の偏光分離膜366へ入射する光の一部が、この偏光変換素子アレイ360に対する遮光板350の位置に応じてその光反射部351で反射して遮られ、偏光分離膜366へ入射する光量が調整される状態を示したものである。
【0024】
この場合、遮光板350の移動は、以下のような遮光板動作装置によって行うことができる。
(遮光板動作装置の例1)
図9は、遮光板動作装置の構成図である。この装置は、本プロジェクタで画像を投写させる投写画面のサイズを使用するスクリーン600のサイズに合わせて決定し、それをプロジェクタに入力するキーボードなどの投写画面サイズ入力手段611と、設定可能な投写画面サイズとその投写画面サイズに対して適切な照度となる上記入射光量が得られる遮光板350の位置との相関関係を予め記憶しているメモリ612と、投写画面サイズ入力手段611から入力された値とメモリ612に記憶された関係とからその投写画面サイズにおける最も適切な遮光板350の位置を決定し現在位置からその位置までの移動量を算出するCPUなどからなる演算部613と、演算部613で決定された位置および移動量に基づいて、遮光板350を実際に動作させるモータ、歯車などからなる遮光板駆動制御部650を備えてなる。
ここで、メモリ612には、設定可能な投写画面サイズとそのサイズにおける投写画面の照度を最適にする偏光分離膜366近傍への入射光量を定める遮光板350の位置とが相関関係で記憶されており、演算部613は、投写画面サイズ入力手段611から入力されたサイズに最も近い投写画面サイズに対応する遮光板350の位置を最適位置として決定する。
なお、投写画面サイズを入力する代わりに、実際に表示されている投写画面サイズを検出してその検出値を利用してもよい。例えば、後述する投写距離とズーム比の関係から投写画面サイズを算出して、遮光板350の最適位置を決定することもできる。これによれば、投写画面サイズの入力操作が省かれるので、操作性が向上する。
【0025】
(遮光板動作装置の例2)
図10は、遮光板動作装置の別の構成図である。この装置は、本プロジェクタで画像を投写させるスクリーン600までの投写距離を検出する投写距離検出器621と、設定可能な投写距離とその投写距離に対して適切な照度となる遮光板350の位置との相関関係を予め記憶しているメモリ622と、投写距離検出器621で得られた値とメモリ622に記憶された関係とからその投写距離における最も適切な遮光板350の位置を決定し現在位置からその位置までの移動量を算出するCPUなどからなる演算部623と、演算部623で決定された位置および移動量に基づいて、遮光板350を実際に動作させるモータ、歯車などからなる遮光板駆動制御部650を備えてなる。
ここで、メモリ622には、設定可能な投写距離とその距離における投写画面の照度を最適にする偏光分離膜366への入射光量を定める遮光板350の位置とが相関関係で記憶されており、演算部623は、投写距離検出器621で得られた投写距離に対応する遮光板350の位置を最適位置として決定する。
また、前述したように、この投写距離検出器621を利用し、その検出値を後述するズーム比と組み合わせて投写画面サイズを算出して、遮光板350の最適位置を決定することもできる。
なお、投写距離検出器621は、例えば、特開平11−95324号に記載されたように超音波などを利用して構成することができる。
【0026】
(遮光板動作装置の例3)
図11は、遮光板動作装置の別の構成図である。この装置は、本プロジェクタを構成する投写レンズ40のズーム比を検出するズーム比検出器631と、設定可能なズーム比とそのズーム比に対して適切な照度となる遮光板350の位置との相関関係を予め記憶しているメモリ632と、ズーム比検出器631で得られた値とメモリ632に記憶された関係とからそのズーム比における最も適切な遮光板350の位置を決定し現在位置からその位置までの移動量を算出するCPUなどからなる演算部633と、演算部633で決定された位置および移動量に基づいて、遮光板350を実際に動作させるモータ、歯車などからなる遮光板駆動制御部650を備えてなる。
ここで、メモリ632には、設定可能なズーム比とそのズーム比における投写画面の照度を最適にする偏光分離膜366への入射光量を定める遮光板350の位置とが相関関係で記憶されており、演算部633は、ズーム比検出器631で得られたズーム比に対応する遮光板350の位置を最適位置として決定する。
なお、ズーム比検出器631も、特開平11−95324号に記載されているような、ズーム比調整用駆動軸の回転角を検出する回転角センサ(例えば、光学式エンコーダ、ポテンショメータなど)や、ズーム比調整用駆動軸の直線移動量を検出する直線移動量センサ(抵抗値や容量の変化を基に直線移動量を検知するものなど)を利用して、投写レンズ40の回転(または直線)移動量を検知し、そのズーム比を決定することができる。
【0027】
(遮光板動作装置の例4)
図12は、遮光板動作装置の別の構成図である。この装置は、本プロジェクタによるスクリーン600での表示画像の照度を検出する照度検出器641と、適切な画像表示照度を予め記憶しているメモリ642と、照度検出器641で得られた値とメモリ622に記憶された適正値との差をとり、その差を小さくする方向に、すなわち、検出した照度が適正値より大きい場合には、偏光変換素子アレイ360の偏光分離膜366への入射光量を減らすように、一方検出した照度が適正値より小さい場合には、偏光分離膜366への入射光量を増やすように、遮光板350を移動させながら、照度検出器641で得られた値とメモリ642に記憶された適正値との差が所定の範囲内に入った時点で遮光板350を停止させる信号を出力するCPUなどからなる演算部643と、演算部643からの出力信号に応じて遮光板350を実際に動作させるモータ、歯車などからなる遮光板駆動制御部650を備えてなる。
なお、照度検出器641は、例えば、特開平8−23501号に記載されたように光センサなどを利用して構成することができる。
【0028】
以上の遮光板動作装置の例1〜4においては、上記遮光板350に代えて、図13に示す可変絞り型の遮光板450を使用しても良い。この遮光板450は、遮光板350と同様、光を遮る光反射部451と光を通過させる開口部452(または透明部)とを交互に形成してなる。更に、開口部452の開口量を調整するための可動光反射蓋453が光反射部451に揺動可能(または回転可能)に取付けられたものである。可動光反射蓋453はばねなどの弾性支持部材454に支持されて、通常は開口部452を全開状態にする位置にあるが、可動光反射蓋453と一体の回転軸455に回転力Aが作用すると、その回転力に応じて可動光反射蓋453が矢印Bに沿って揺動して開口部452の開口量を変化させ、偏光分離膜366への入射光量を調節するものである。したがって、この遮光板450における可動光反射蓋453の揺動(または回転)は、遮光板350の移動に対応するものである。
さらに、遮光板450において、可動光反射蓋453を揺動(または回転)させる代わりに、左右にスライドさせて開口部452の開口量を調整するようにすることも容易に可能である。
【0029】
このような遮光板350,450は、光通過部に開口を設けた板金や、遮光部に反射膜を蒸着した光透過性の板材を用いて作ることができる。特に、光反射率が高い(反射率80%以上が好ましい)、アルミニウムなどの金属材料で作ると、耐熱性にも優れ、高輝度下での長期使用が可能となる。
【0030】
次に、上記のように構成されたプロジェクタの動作を説明する。
図2に示すように、光源200から射出された非偏光光は、インテグレータ光学系300を構成する第1レンズアレイ320の複数の小レンズ321によって複数の部分光束202に分割され、第2レンズアレイ340の複数の小レンズ341によって2つの偏光変換素子アレイ361,362の偏光分離膜366の近傍に集光されるとともに、遮光板350の位置に従って偏光分離膜366の近傍に向かう光量が調節される。こうして2つの偏光変換素子アレイ361,362に入射した複数の部分光束は、上述したように、1種類の直線偏光光に変換され射出される。そして、2つの偏光変換素子アレイ361,362から射出された複数の部分光束は、重畳レンズ370によって後述する液晶パネル410R,410G,410B上で重畳される。
【0031】
図1において、色光分離光学系380は、第1および第2ダイクロイックミラー382,386を備え、照明光学系から射出される光を、赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有している。第1ダイクロイックミラー382は、重畳レンズ370から射出される光のうち赤色光成分を透過させるとともに、青色光成分と緑色光成分とを反射する。第1ダイクロイックミラー382を透過した赤色光は、反射ミラー384で反射され、フィールドレンズ400を通って赤色光用の液晶パネル410Rに達する。このフィールドレンズ400は、重畳レンズ370から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の液晶パネル410G,410Bの前に設けられたフィールドレンズ402,404も同様に作用する。
【0032】
さらに、第1ダイクロイックミラー382で反射された青色光と緑色光のうち、緑色光は第2ダイクロイックミラー386によって反射され、フィールドレンズ402を通って緑色光用の液晶パネル410Gに達する。一方、青色光は、第2ダイクロイックミラー386を透過し、リレー光学系390、すなわち、入射側レンズ392、反射ミラー394、リレーレンズ396、および反射ミラー398を通り、さらにフィールドレンズ404を通って青色光用の液晶パネル410Bに達する。なお、青色光にリレー光学系390が用いられているのは、青色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の拡散などによる光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ392に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ404に伝えるためである。
【0033】
3つの液晶パネル410R,410G,410Bは、入射した光を、与えられた画像情報(画像信号)に従って変調する電気光学装置としての機能を有している。これにより、3つの液晶パネル410R,410G,410Bに入射した各色光は、与えられた画像情報に従って変調されて各色光の画像を形成する。なお、3つの液晶パネル410R,410G,410Bの光入射面側および光出射面側には、図示しない偏光板が設けられており、この液晶パネルと偏光板を含めて液晶ライトバルブと称している。
【0034】
3つの液晶パネル410R,410G,410Bから射出された3色の変調光は、クロスダイクロイックプリズム420に入射する。クロスダイクロイックプリズム420は、3色の変調光を合成してカラー画像を形成する色光合成光学系としての機能を有している。クロスダイクロイックプリズム420には、赤色光を反射する誘電体多層膜と、青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に略X字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3色の変調光が合成されて、カラー画像を投写するための合成光が形成される。このクロスダイクロイックプリズム420で生成された合成光は、投写レンズ40の方向に射出される。投写レンズ40は、この合成光を投写スクリーン上に投写する機能を有し、投写スクリーン上にカラー画像を表示する。
【0035】
以上のような本実施例のプロジェクタでは、投写画像サイズ、投写距離、投写レンズのズーム比、あるいは投写照度に応じて、視聴者が見やすい適切な照度で、投写スクリーン上へ画像を表示させることが可能となる。
【0036】
なお、上記実施形態では、透過型の液晶パネルを用いた投写型表示装置に本発明を適用した場合の例について説明したが、本発明は、反射型の液晶パネルを用いた投写型表示装置にも適用することが可能である。また、後述のように、電気光学装置は液晶パネルに限定されない。ここで、「透過型」とは、液晶パネルなどの電気光学装置が光を透過するタイプであることを意味しており、「反射型」とは液晶パネルなどの電気光学装置が光を反射するタイプであることを意味している。反射型の電気光学装置を採用した投写型表示装置では、ダイクロイックプリズムが、光を赤、緑、青の3色の光に分離する色光分離手段として利用されるとともに、変調された3色の光を合成して同一の方向に出射する色光合成手段としても利用されることがある。
【0037】
また、光変調用電気光学装置は液晶パネルを用いた液晶ライトバルブに限られるものではなく、例えば、マイクロミラーを用いた装置であっても良い。
また、色光合成光学系であるプリズムも、4つの三角柱状プリズムの接着面に沿って二種類の色選択面が形成されたダイクロイックプリズムに限られず、色選択面が一種類のダイクロイックプリズムや、偏光ビームスプリッタであっても良い。その他、プリズムは、略六面体状の光透過性の箱の中に光選択面を配置し、そこに液体を充填したようなものであっても良い。
【0038】
さらに、投写型表示装置としては、投写像を観察する方向から投写を行う前面投写型表示装置と、投写像を観察する方向とは反対側から投写を行う背面投写型表示装置とがあるが、上記実施の形態で示した構成は、そのいずれにも適用可能である。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、画像を大きく高輝度で投写可能に設計されたプロジェクタを使って画像を小さく投写する場合でも、その照度を眩しすぎるような状態にすることなしに、適度な照度とすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るプロジェクタの光学系を示す平面図。
【図2】図1の光学系を構成する照明光学系の説明図。
【図3】照明光学系を構成する第1レンズアレイの正面図(A)および側面図(B)。
【図4】偏光変換素子アレイの外観を示す斜視図。
【図5】偏光変換素子アレイの作用を示す模式図。
【図6】偏光分離膜への入射光量を調節する遮光板の一例を示す正面図。
【図7】図6の遮光板の駆動機構を示す説明図。
【図8】図6の遮光板の作用を示す模式図。
【図9】遮光板動作装置の構成を示すブロック図。
【図10】遮光板動作装置の構成を示すブロック図。
【図11】遮光板動作装置の構成を示すブロック図。
【図12】遮光板動作装置の構成を示すブロック図。
【図13】遮光板の駆動機構の他の例を示す構成図。
【図14】一般的なプロジェクタの外観を示す斜視図。
【図15】公知のプロジェクタの光学系を示す構成図。
【符号の説明】
320 第1レンズアレイ
340 第2レンズアレイ
350 遮光板
351 遮光板の光反射部
352 遮光板の開口部
353 ガイド
360,361,362 偏光変換素子アレイ
366 偏光分離膜
367 反射膜
370 重畳レンズ
410R,410G,410B 液晶パネル
430 平歯車
450 遮光板
451 遮光板の光反射部
452 遮光板の開口部
453 可動光反射蓋
600 スクリーン
611 投写画面サイズ入力手段
621 投写距離検出器
631 ズーム比検出器
641 照度検出器
650 遮光板駆動制御部
Claims (7)
- 光源と、該光源から発せられた光を複数の部分光束に分割するための複数のレンズからなる光束分割要素と、複数の偏光分離膜および反射膜を有し部分光束の偏光方向を調整する偏光変換素子アレイとを備え、
前記光束分割要素と前記偏光変換素子アレイとの間に前記偏光分離膜への入射光量を調節する遮光材を配置し、
前記遮光材は、光を遮る光反射部と光を通過させる開口部とが交互に複数形成されており、前記複数の光反射部にそれぞれ回転可能に取り付けられた可動光反射蓋が、対応する各開口部のそれぞれの開口量を調整するよう揺動するものであり、
前記入射光量を投写情報に応じて調節するように前記可動光反射蓋を動作させる遮光材動作手段を備えたことを特徴とするプロジェクタ。 - 前記入射光量を投写画像のサイズに応じて調節するように前記可動光反射蓋を動作させる遮光材動作手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のプロジェクタ。
- 画像が投写される投写面までの投写距離を検出する投写距離検出器を備え、
前記入射光量を前記投写距離検出器で検出された投写距離に応じて調節するように前記可動光反射蓋を動作させる遮光材動作手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のプロジェクタ。 - ズーム機能を有する投写レンズのズーム比を検出するズーム比検出器を備え、
前記入射光量を前記ズーム比検出器で検出されたズーム比に応じて調節するように前記可動光反射蓋を動作させる遮光材動作手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のプロジェクタ。 - 前記ズーム比検出器を、ズーム比調整用駆動軸の回転角を検出する回転角センサとすることを特徴とする請求項4記載のプロジェクタ。
- 前記ズーム比検出器を、ズーム比調整用駆動軸の直線移動量を検出する直線移動量センサとすることを特徴とする請求項4記載のプロジェクタ。
- 画像が投写された投写画面上の照度を検出する照度検出器を備え、
前記入射光量を前記照度検出器で検出された照度に応じて調節するように前記可動光反射蓋を動作させる遮光材動作手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のプロジェクタ。
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