JP4152141B2 - ステッピングモータの駆動制御装置、回転駆動装置並びに画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステッピングモータの駆動制御装置、並びにその装置を備えた回転駆動装置及び複写機、プリンタ、FAXなどの画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ステッピングモータは、そのドライバーに駆動パルス信号を入力することにより、駆動パルス信号のパルス数に応じて決まった角度だけ回転させることができる。そのため、フィードバック信号を用いることなく、ステッピングモータによる回転体の回転制御を容易に行うことができるので、複写機やプリンタ等の画像形成装置についても広く使用されている。しかし、ステッピングモータは制御が容易な反面、自起動領域を超えた回転中(スルー領域での回転中)に1瞬でも脱調するような大きなトルクが外部から加わって脱調してしまうと、駆動パルス信号の周波数を自起動領域内に落とさない限り、正常な回転を続けることができなくなるという欠点を有している。
そこで、従来は、ステッピングモータの脱調の有無を監視し、その脱調が検知されたときにステッピングモータの駆動を停止する制御が行われていた(例えば、特開平3−293860号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の制御のようにステッピングモータの脱調が検知されたときにステッピングモータの駆動を停止したのでは、それまでの装置の動作が無駄になってしまうという問題点があった。例えば、ステッピングモータを備えたカラー画像形成装置において、カラー画像の作成中に現像ローラを駆動するステッピングモータが脱調すれば、それ以前に感光体上に作られた色の画像は無駄になってしまう。
なお、ステッピングモータを使用する装置の製造時には、外部から加わるトルクを想定して上記脱調に関して十分余裕の有るステッピングモータを選定しているが、一般に長期間使用することにより磨耗やグリスの消耗等で徐々に負荷が増加し、脱調に対する余裕が無くなってくる。
【0004】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものである。その目的は、ステッピングモータを使用する装置の通常動作がステッピングモータの脱調で中断され無駄になってしまうのを防止することができるステッピングモータの駆動制御装置を提供することである。更に他の目的は、かかるステッピングモータの駆動制御装置を備えた回転駆動装置及び画像形成装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、ステッピングモータの脱調の有無を検知する脱調検知手段と、該ステッピングモータを使用する装置の通常動作に先立つ電源投入直後に、該ステッピングモータの駆動条件を、該通常動作時における駆動条件よりも該ステッピングモータの脱調が発生しやすい過酷な駆動条件に切り換えて、該ステッピングモータの脱調の有無を検知し、そのステッピングモータの脱調の有無の検知が上記電源投入直後のウォーミングアップ動作中に完了しないときは、該ステッピングモータの脱調の有無の検知動作を途中で終了するように制御する制御手段と、検知済みのステッピングモータの情報を記憶する記憶手段とを備え、次回のウォーミングアップ動作時には、上記記憶手段に記憶されている情報に基づいて、未検査のステッピングモータについて脱調の有無の検知を継続することを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1のステッピングモータの駆動制御装置において、上記過酷な駆動条件が、上記通常動作時における上記ステッピングモータの起動パルス速度よりも高い起動パルス速度で駆動する駆動条件であることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1のステッピングモータの駆動制御装置において、上記過酷な駆動条件が、上記通常動作時における上記ステッピングモータのスローアップに要する時間よりも短い時間でスローアップが完了する駆動条件であることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1のステッピングモータの駆動制御装置において、上記過酷な駆動条件が、上記通常動作時における上記ステッピングモータの運転パルス速度よりも高い運転パルス速度で駆動する駆動条件であることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4のステッピングモータの駆動制御装置において、上記ステッピングモータの脱調の有無の検知動作を指示するための脱調検知動作指示手段と、該脱調検知指示手段で指示されたときに、上記ステッピングモータの脱調の有無の検知を実行するように制御することを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5のステッピングモータの駆動制御装置において、上記過酷な駆動条件の下で上記ステッピングモータの脱調を検知したときに、その脱調を検知した旨を報知する報知手段を備えたことを特徴とするものである。
請求項7の発明は、回転体を回転駆動するためのステッピングモータと、該ステッピングモータの駆動を制御する駆動制御装置とを備えた回転駆動装置であって、該駆動制御装置として、請求項1、2、3、4、5又は6の駆動制御装置を用いたことを特徴とするものである。
請求項8の発明は、回転体と、該回転体を回転駆動するためのステッピングモータと、該ステッピングモータの駆動を制御する駆動制御装置とを備えた画像形成装置であって、該駆動制御装置として、請求項1、2、3、4、5又は6の駆動制御装置を用いたことを特徴とするものである。
【0006】
ステッピングモータの脱調の発生しやすさは、ステッピングモータの駆動条件によって変わり、過酷な駆動条件になるほどステッピングモータの脱調が発生しやすくなる。例えば、駆動条件としての起動パルス速度や運転パルス速度を高くするほど、ステッピングモータの脱調の発生しやすくなる。また、ステッピングモータのスローアップに要する時間が短くなるほど、ステッピングモータの脱調の発生しやすくなる。
そこで、請求項1乃至8の発明においては、ステッピングモータを使用する装置の通常動作に先立つ電源投入直後に、その通常動作時における駆動条件よりもステッピングモータの脱調が発生しやすい過酷な駆動条件で、ステッピングモータの脱調の有無を検知する。このステッピングモータの脱調の有無の検知により、その後の通常動作時にステッピングモータの脱調が発生するか否かを予測することができる。従って、かかる予測に基づいて、ステッピングモータの修理や調整等を事前に行い、ステッピングモータを使用する装置の通常動作がステッピングモータの脱調で中断され無駄になってしまうのを防止することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を画像形成装置としての電子写真方式のカラープリンタ(以下「プリンタ」という)に適用した一実施形態について説明する。
まず、図2に基づいて本実施形態に係るプリンタの全体構成について説明する。転写材としての転写紙201、202はそれぞれ、転写材収容手段としての第1給紙カセット203及び第2給紙カセット204に収納されている。この第1給紙カセット203及び第2給紙カセット204はプリンタ本体に対して着脱自在に設けられている。カセット203、204の一端部には給紙手段としての給紙ローラ205、206がそれぞれ対応して設けられており、この給紙ローラ205、206はカセット203、204内の転写紙201、202を給紙するようになっている。給紙ローラ205、206は転写紙をそれぞれの転写紙搬送路207、208に供給する。この転写紙搬送路207、208の転写紙搬送方向上流には回転体であるレジストローラ対209が設けられている。また、レジストローラ対209の下流にはレジストセンサー211が設けられている。このセンサー211は転写紙搬送路207、208に供給された転写紙201、202がそれぞれレジストローラ対209の直前まで搬送されたことを検出し、制御手段としての後述の主制御基板500(図2参照)に検知信号を出力する。
【0008】
上記主制御基板500にはレジストセンサー211及び操作パネル上のコピースタートスイッチからの出力信号がそれぞれ入力される。これらの入力信号に基づいて給紙ローラ205、206、レジストローラ対209および画像形成に必要な作動を制御する。具体的には、上記制御基板500等で構成される制御手段は、第1、2カセット203、204がセットされており、上記コピースタートスイッチからの信号が入力されると、給紙ローラ205、206の一方を作動させる。そして、給紙カセット203、204に収納された転写紙201、202の一方を対応する転写紙搬送路207、208を通してレジストローラ対209に搬送する。搬送された転写紙がレジストセンサー211に達すると減速を開始し、予め決められた時間後に転写紙を停止させ、レジストローラ対209に転写紙先端が突き当たった状態で待機させる。
【0009】
一方、上記4組の画像形成部1は、感光体ドラム10、液体現像剤を用いた液体現像装置(以下「現像装置」という)40等から構成されている。そして、各画像形成部1Y、1M、1C、1Kの現像装置40Y、40M、40C、40Kで用いるイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーにより、フルカラー画像を形成することができる。これらのトナーは、ボールミルや3本ロールなどで混合分散し、さらに溶媒に分散して製造される。特に、本実施形態では、固形分20%程度で100〜10000mPa・sの高粘度の液体現像剤に調整されたトナーを使用した。
【0010】
なお、4組の画像形成部1はそれぞれ同じ構成となっているので、以下、ブラックトナーを使用する画像形成部1Kについて説明する。
画像形成部1Kは、像担持体としての感光体ドラム10K、帯電手段としての一様帯電器20K、レザー光LBを照射するレーザ書込装置30、現像手段としての湿式現像ユニット40Kを備えている。更に、画像形成部1Kは、除電手段としての除電装置(LED)50K、クリーニングブレードを有する感光体クリーニング装置60K等を備えている。
上記湿式現像ユニット40Kは、現像剤担持体としての現像ローラ41Kと、液体現像剤を溜める現像タンク42Kと、汲み上げローラ43Kと、計量ローラ44K等から構成されている。上記汲み上げローラ43Kは、現像タンク42K内の液体現像剤に浸漬するように配置されている。上記計量ローラ44Kは、汲み上げローラ43Kから汲み上げられた液体現像剤を薄層化して現像ローラ41Kに塗布するものである。上記液体現像剤は絶縁体溶媒であるキャリアー液体中に顕像化粒子であるトナー粒子が高濃度に分散された高粘度の液体現像剤である。
上記中間転写ユニット70は、懸架ローラ71〜76、これらの懸架ローラ71〜76に張架された中間転写体としての中間転写ベルト100、1次転写電荷付与手段、及びクリーニングブレードを有するクリーニング装置79等から構成されている。本実施形態では、上記1次転写電荷付与手段として1次転写バイアスローラ77K、77Y、77M、77Cを備えている。
上記紙転写ユニット80は、2次転写電荷付与手段としての2次転写バイアスローラ81及び2次転写バイアスローラ81に接続された図示しない2次転写電源から構成されている。
上記中間転写ベルト100は、懸架部材としての懸架ローラ71〜76及び感光体ドラム10K、10Y、10M、10Cに所定の張力で張架され、矢印の様に反時計方向に回転可能となっている。また、1次転写バイアスローラ77Kが感光体ドラム10Kに対向し、この1次転写バイアスローラ77Kと感光体ドラム10Kとの間に、中間転写ベルトを挟み込むような配置となっている。1次転写バイアスローラ77Kは1次転写バイアスを与える電極ともなっており、1次転写バイアスローラ77Kには図示しない1次転写電源から所定の転写バイアスが印加される。2次転写電荷付与手段としての2次転写バイアスローラ81は、上記懸架ローラ73に対向するように配置され、2次転写バイアスを与える電極ともなっている。2次転写バイアスローラ81には図示しない2次転写電源から所定の転写バイアスが印加される。
【0011】
次に、本実施形態のカラープリンタの作像動作について説明する。
図2に示すように、感光体ドラム10Kを矢印方向に回転駆動しながら帯電器20Kで一様に帯電した後、レーザー書き込み装置30からレーザ光LBを照射して感光体ドラム10K上に静電潜像を形成する。一方、現像タンク42Kの高粘性液体現像剤に浸漬されている汲み上げローラ43Kに付着した液体現像剤は、計量ローラ44Kを介して現像ローラ41K上に均一に、たとえば0.5〜20μm程度の厚さに塗布される。そして、上記感光体ドラム10Kに現像ローラ41Kを接触させ、感光体ドラム10Kの表面に形成された静電潜像に液体現像剤中のトナーを電界の力で移行させて現像し、トナー像を形成する。
次いで、上記トナー像が形成された感光体ドラム10Kを回転させることにより、感光体ドラム10K上のトナー像が、感光体ドラム10Kと中間転写ベルト100とが当接する1次転写位置に移動する。そして、この1次転写位置で、中間転写ベルト100裏面に1次転写バイアスローラ77Kを介し、正極性トナーの逆極性である負極性バイアス電圧(例えば、−300〜−500V)を印加する。この印加電圧によって発生した電界で、感光体ドラム10K上のトナー像のトナーを、中間転写ベルト100に引き寄せ、中間転写ベルト100上に転写する(1次転写)。以下同様に、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナーを中間転写ベルト100に転写してフルカラーの画像を形成する。
次いで、上記フルカラーのトナー像が転写された中間転写ベルト100を回転させることにより、中間転写ベルト100上のフルカラーのトナー像の転写された部分が2次転写位置に移動する。この中間転写ベルト100の上のフルカラー画像の移動にタイミングを合わせてレジストローラ対209から転写紙201又は転写紙202が再給紙される。そして、2次転写位置において、上記転写紙201又は転写紙202裏面に2次転写バイアスローラ81を介して、負極性のバイアス電圧(例えば−800〜−2000V)を印加し、さらに所定の圧力(例えば50N/cm2程度)をかける。この印加電圧によって発生した電界と圧力とによって、中間転写ベルト100のトナーを転写紙201又は転写紙202に引き寄せ、転写紙201又は転写紙202にY、M、C、K4色のトナー像を一括転写する(2次転写)。
この後、トナー像が転写された転写紙201又は転写紙202は、分離装置85により、吸着している中間転写ベルト100から分離され、定着装置90で定着処理がなされた後に装置本体から排出される。
一方、1次転写後の感光体ドラム10Kの表面は、除電装置(LED)50Kで残留電荷が除電され、その表面がクリーニング装置60Kによってクリーニングされ、未転写トナーが回収除去され、次の作像に備える、これを繰り返すことで多数枚の複写を行う。
【0012】
次に、本発明の特徴部に係る構成及び制御について説明する。
本実施形態のプリンタにおいて、給紙ローラ205、206、レジストローラ対209、感光体ドラム10Y、10M、10C、10K、その他の回転駆動に、ステッピングモータが多数使用されている。これらのステッピングモータは制御が容易な反面、自起動周波数を超えて回転中に1瞬でも大きなトルクが外部から加わると脱調してしまい、自起動周波数以下に落とさない限り正常な回転を続けることができなくなるという欠点が有る。このため、脱調が発生してから検知するのでは既に手遅れの場合がある。例えばカラー画像を作成中に現像ローラが脱調すれば、それ以前に感光体ドラム上に作成された色のトナー像は無駄になってしまう。従って、実際に画像を作成する以前に、脱調を予測する必要がある。一方、プリンタは作成時は十分余裕の有るステッピングモータを選定しているが、一般に長期間使用することにより磨耗やグリスの消耗等で徐々に負荷が増加し、余裕が無くなってくる。
【0013】
そこで、本実施形態では、ステッピングモータを使用する装置の通常の画像形成動作に先立って、その通常動作時における駆動条件よりもステッピングモータの脱調が発生しやすい過酷な駆動条件で、ステッピングモータの脱調の有無を検知している。
図1は、本実施形態のプリンタにおける通常の画像形成動作時の駆動パターン(P1)及び脱調検知用のテスト駆動パターン(P2)の一例を示すグラフである。図1における通常の画像形成動作時(P1)には、起動パルス速度を1000PPS、スローアップに要する時間を80msec、運転パルス速度を8000PPSに設定して駆動する。
一方、上記通常の画像形成動作に先立って実行する脱調検知用のテスト駆動時(P2)には、通常の画像形成動作時それよりも過酷な駆動条件でステッピングモータを駆動している。図1の例では、起動パルス速度を1500PPSに高め、スローアップに要する時間を70msecに短くし、運転パルス速度を10500PPSに高めて駆動している。このような上記通常の画像形成時よりも脱調が発生しやすい過酷な駆動条件でステッピングモータを事前にテスト駆動し、ステッピングモータの脱調の有無を検知している。そして、かかる過酷な駆動条件の下でステッピングモータの脱調を検知した場合は、通常の画像形成動作時にも脱調が発生すると予測されるため、サービスマンコールの対象とし、ステッピングモータの修理、交換、調整等を行う。これにより、通常の画像作成時におけるステッピングモータの脱調を防止することができる。
【0014】
図3は、上記ステッピングモータの駆動制御を行う制御系の一例を示す説明図である。この制御系は、レジストローラ209a、209bを回転駆動するステッピングモータ110を駆動制御するものである。ステッピングモータ110の回転は、モータ軸110aに取り付けられた駆動ギヤ111を介してレジストローラ209a、209bの回転軸に取り付けられた駆動受けギヤ210a、210bに伝えられる。この駆動受けギヤ210a、210bを介して、レジストローラ209a、209bが回転駆動される。
【0015】
上記ステッピングモータ110は、制御手段としての主制御基板500により駆動電源としてのドライバー501を介して駆動制御される。ステッピングモータ110の駆動制御装置は、これらの主制御基板500及びドライバー501を用いて構成されている。また、この駆動制御装置とステッピングモータ110とにより、上記レジストローラ等の回転体を駆動する回転駆動装置が構成されている。
上記主制御基板500は、CPU500a、RAM及びROM等からなる記憶手段としてのメモリ500b、図示しないインターフェース部などにより構成されている。そして、主制御基板500からドライバー501に駆動制御信号(パルス信号)が入力され、この駆動制御信号に基づいてドライバー501からステッピングモータ110に駆動電流が供給されることにより、ステッピングモータ110が回転駆動される。ステッピングモータ110の駆動条件は、ドライバー501に入力される駆動制御信号(パルス信号)を変化させることによって切り換えることができる。
また、上記主制御基板500は、操作手段としての操作パネル503との間でデータの送受信ができるように構成されている。この操作パネル503には、ステッピングモータ110の脱調を検知した旨を報知する報知手段としてのディスプレイ503aを備えている。さらに、ステッピングモータ110の脱調の有無の検知動作を指示するための脱調検知動作指示手段としての入力操作部503bを備えている。
【0016】
上記ステッピングモータ110のモータ軸110aには公知の脱調の有無を検知する脱調検知手段としての脱調センサ502が取り付けられている。この脱調センサ502は、モータ軸110aに取り付けられたフィラー502aと、このフィラー502aが通過して遮光可能な位置に設けられたフォトインターラプタ502bとを用いて構成されている。上記フィラー502aは、ステッピングモータ110のモータ軸110aが1回転するたびにフォトインターラプタの光軸を遮光する。なお、上記脱調センサ502はステッピングモータ110に設けずに、ステッピングモータ110で回転駆動される部材にフィラーを取り付け、このフィラーが動くことでフォトインターラプタ502bの光軸を遮光するように構成してもよい。
上記脱調センサ502のフォトインターラプタ502bからの検知信号(出力信号)は、主制御基板500に入力される。そして、ステッピングモータ110の駆動を開始した後一定時間経過しても上記脱調センサ502からの出力信号に変化が無いときは、主制御基板500においてステッピングモータ110が脱調したと判断される。
【0017】
図4は、電源投入直後に実行する脱調検知用テスト駆動モードにおける一制御例を示すフローチャートである。プリンタの電源をオンにすると、定着器90等のウォーミングアップ動作が開始される(ステップ1、2)。このウォーミングアップ動作開始とともに、通常の画像形成動作時よりも脱調が発生しやすい駆動条件でステッピングモータ110のテスト駆動が開始される(ステップ3)。このテスト駆動中に、ステッピングモータ110の脱調の有無が検知される。そして、テスト駆動中にステッピングモータ110の脱調が検知されると、操作パネル503のディスプレイ503a上に「サービスマンコール」の警告、すなわちサービスマンを呼んで修理するよう警告が表示される(ステップ4、5)。これにより、脱調が発生した旨をオペレータに報知することができる。「サービスマンコール」を確認したオペレータは、サービスマンに連絡し、ステッピングモータの修理、交換、調整等を依頼することができる。
一方、上記テスト駆動モード実行中にステッピングモータ110の脱調が検知されず、その後にウォーミングアップ動作が完了した場合は、画像形成動作のための待機状態に移行する(ステップ6、7、8)。
【0018】
図5は、電源投入直後に実行する脱調検知用テスト駆動モードにおける他の制御例を示すフローチャートである。
上記脱調検知用テスト駆動モードを1日に何度も行うと時間の浪費になるので、電源投入直後の定着器等のウォーミングアップ中に行うことが望ましい。しかし、ステッピングモータの使用個数が多い場合は、ウォーミングアップ中に脱調検知用テスト駆動モードを完了できない場合がある。
そこで、本制御例では、ウォーミングアップが完了したときに脱調検知用テスト駆動モードを中断し、検知済のステッピングモータの情報を主制御基板500内のメモリ500bに保存する(ステップ6、7)。そして、次回のウォーミングアップ時には、メモリ500bに記憶されている情報に基づいて、未検査だったステッピングモータについてテスト駆動を行い、脱調検知の検査を継続する。
【0019】
図6は、オペレータの指示に基づいて実行する脱調検知用テスト駆動モードにおける制御例を示すフローチャートである。
この制御例では、プリンタのトラブルの原因追求等のために、サービスマン等のオペレータが操作パネル503の入力操作部503bを操作することにより、脱調検知用テスト駆動モードの実行開始を指示する(ステップ1)。この指示に基づいて、脱調検知用テスト駆動モードの実行が開始される(ステップ2)。ステッピングモータの脱調を検知した場合は、サービスマンコール又は脱調を検知した旨が表示される(ステップ3、4)。
【0020】
以上、本実施形態によれば、通常の画像形成動作に先立って、その通常画像形成動作時における駆動条件よりもステッピングモータの脱調が発生しやすい過酷な駆動条件で、ステッピングモータ110の脱調の有無を検知する。このステッピングモータ110の脱調の有無の検知により、その後の通常の画像形成動作時にステッピングモータの脱調が発生するか否かを予測することができる。従って、かかる予測に基づいて、サービスマンへの連絡等によってステッピングモータ110の修理や調整等を事前に行い、通常の画像形成動作がステッピングモータ110の脱調で中断され無駄になってしまうのを防止することができる。
また、本実施形態によれば、上記脱調検知時に、ステッピングモータの脱調発生に影響を及ぼしやすい起動パルス速度、運転パルス速度及びスローアップに要する時間の少なくとも一つを、過酷な駆動条件に切り換えている。そのため、ステッピングモータの脱調が発生するか否かをより確実に予測することができる。
また、本実施形態によれば、ステッピングモータの脱調の有無の検知を、電源投入直後に行っているので、上記脱調の有無の検知のための制御を電源投入直後のウォーミングアップ中に完了することができる。従って、上記脱調の有無を検知する制御を実行するためだけの時間を個別に設定する必要がない。また、上記脱調の有無の検知のための制御を実行する時間が電源投入直後のウォーミングアップ時間よりも長くかかってしまう場合でも、そのウォーミングアップ時間の一部を利用することができる。
また、本実施形態によれば、上記ステッピングモータの脱調の有無の検知が電源投入直後のウォーミングアップ動作中に完了しないときは、ステッピングモータの脱調の有無の検知動作を途中で終了するようにしてもよい。この場合は、上記脱調の有無の検知のための制御を実行する時間が電源投入直後のウォーミングアップ時間よりも長くかかってしまうときでも、上記脱調の有無を検知する制御を実行するためだけの時間を個別に設定する必要がない。
そして、この場合は、ステッピングモータの脱調の有無の検知を途中で終了した状態の情報を、主制御基板500のメモリ500bに記憶するようにしてもよい。この場合は、次回のウォーミングアップ時に、メモリ500bに記憶されている情報に基づいて、未検査だったステッピングモータについてテスト駆動を行い、脱調検知の検査を継続することができる。従って、直前のウォーミングアップ時に検査した検査済みのステッピングモータについて重複した検査を回避することができ、上記ステッピングモータの脱調検知の検査を効率的に行うことができる。
また、本実施形態によれば、サービスマン等のオペレータの指示に基づいて上記ステッピングモータの脱調の有無の検知動作を実行することができる。従って、プリンタに発生した駆動系のトラブルについてサービスマン等のオペレータによる原因追求を支援することができる。
また、本実施形態によれば、上記過酷な駆動条件の下で上記ステッピングモータの脱調を検知したときに、その脱調を検知した旨を報知しているので、サービスマンへの連絡や、ステッピングモータの修理、交換、調整等をオペレータに促すことができる。
【0021】
なお、上記実施形態では、ステッピングモータでレジストローラを回転駆動する場合について説明したが、本発明は、ステッピングモータで感光体ドラム、現像ローラ等の他の回転体を回転駆動する場合にも適用できるものである。
また、本発明は、液体現像剤を用いた湿式の電子写真プリンタに限定されることなく、ステッピングモータを使用していれば乾式の電子写真プリンタや、複写機、FAXなどの他の画像形成装置にも適用できるものである。
また、本発明は、画像形成装置に限定されることなく、ステッピングモータを使用していれば画像形成装置以外の各種装置にも適用できるものである。
【0022】
【発明の効果】
請求項1乃至8の発明によれば、電源投入直後に過酷な駆動条件でステッピングモータの脱調の有無を検知することにより、その後の通常動作時にステッピングモータの脱調が発生するか否かを予測することができる。従って、かかる予測に基づいて、ステッピングモータの修理、交換、調整等を事前に行い、ステッピングモータを使用する装置の通常動作がステッピングモータの脱調で中断され無駄になってしまうのを防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るプリンタにおける通常の画像形成動作時の駆動パターン(P1)及び脱調検知用のテスト駆動パターン(P2)の一例を示すグラフ。
【図2】同プリンタの概略構成図。
【図3】同プリンタのステッピングモータの駆動制御を行う制御系の一例を示す説明図。
【図4】電源投入直後に実行する脱調検知用テスト駆動モードにおける一制御例を示すフローチャート。
【図5】電源投入直後に実行する脱調検知用テスト駆動モードにおける他の制御例を示すフローチャート。
【図6】脱調検知用テスト駆動モードにおける他の制御例を示すフローチャート。
【符号の説明】
110 ステッピングモータ
209(a、b) レジストローラ(回転体)
500 主制御基板
500a CPU
500b メモリ
501 ドライバー
502 脱調センサ
502a フィラー
502b フォトインターラプタ
503 操作パネル
503a ディスプレイ
503b 入力操作部
Claims (8)
- ステッピングモータの脱調の有無を検知する脱調検知手段と、
該ステッピングモータを使用する装置の通常動作に先立つ電源投入直後に、該ステッピングモータの駆動条件を、該通常動作時における駆動条件よりも該ステッピングモータの脱調が発生しやすい過酷な駆動条件に切り換えて、該ステッピングモータの脱調の有無を検知し、そのステッピングモータの脱調の有無の検知が上記電源投入直後のウォーミングアップ動作中に完了しないときは、該ステッピングモータの脱調の有無の検知動作を途中で終了するように制御する制御手段と、
検知済みのステッピングモータの情報を記憶する記憶手段とを備え、
次回のウォーミングアップ動作時には、上記記憶手段に記憶されている情報に基づいて、未検査のステッピングモータについて脱調の有無の検知を継続することを特徴とするステッピングモータの駆動制御装置。 - 請求項1のステッピングモータの駆動制御装置において、
上記過酷な駆動条件が、上記通常動作時における上記ステッピングモータの起動パルス速度よりも高い起動パルス速度で駆動する駆動条件であることを特徴とするステッピングモータの駆動制御装置。 - 請求項1のステッピングモータの駆動制御装置において、
上記過酷な駆動条件が、上記通常動作時における上記ステッピングモータのスローアップに要する時間よりも短い時間でスローアップが完了する駆動条件であることを特徴とするステッピングモータの駆動制御装置。 - 請求項1のステッピングモータの駆動制御装置において、
上記過酷な駆動条件が、上記通常動作時における上記ステッピングモータの運転パルス速度よりも高い運転パルス速度で駆動する駆動条件であることを特徴とするステッピングモータの駆動制御装置。 - 請求項1、2、3又は4のステッピングモータの駆動制御装置において、
上記ステッピングモータの脱調の有無の検知動作を指示するための脱調検知動作指示手段と、
該脱調検知指示手段で指示されたときに、上記ステッピングモータの脱調の有無の検知を実行するように制御することを特徴とするステッピングモータの駆動制御装置。 - 請求項1、2、3、4又は5のステッピングモータの駆動制御装置において、
上記過酷な駆動条件の下で上記ステッピングモータの脱調を検知したときに、その脱調を検知した旨を報知する報知手段を備えたことを特徴とするステッピングモータの駆動制御装置。 - 回転体を回転駆動するためのステッピングモータと、該ステッピングモータの駆動を制御する駆動制御装置とを備えた回転駆動装置であって、
該駆動制御装置として、請求項1、2、3、4、5又は6の駆動制御装置を用いたことを特徴とする回転駆動装置。 - 回転体と、該回転体を回転駆動するためのステッピングモータと、該ステッピングモータの駆動を制御する駆動制御装置とを備えた画像形成装置であって、
該駆動制御装置として、請求項1、2、3、4、5又は6の駆動制御装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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