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JP4152601B2 - 可逆性感熱記録媒体の画像形成方法 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、可視画像を繰り返し表示および消去できる可逆性感熱記録媒体に対する画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、荷物の運送や運搬などを行う物流業界では、荷物の行き先や内容物などの情報が表示されたラベル(荷札)を取り付けた汎用の搬送用容器を利用している。前記ラベルにバーコードを印刷すると、バーコードリーダーやスキャナーを利用することによって自動識別が可能となり、これにより効率的な物流ラインを形成することができる。
【0003】
また、これらの容器へのラベルの取り付けには、容器に取り付けホルダーをそなえた差し込みタイプのものと、ラベルに粘着材を用いたシールタイプのものがあるが、前者は輸送中に外れる恐れがあり、後者は使い終わったラベルを剥がす手間がかかる。
【0004】
表示ラベルを剥がす必要のない書き換え可能なラベルを取り付けた搬送用容器としては、特開平9−188332号公報に、搬送用容器への非接触印字を行なうためにレーザマーカによる印字を行なえることが開示されている。
【0005】
一方、レーザマーカによる印字を行なうことができる可逆性感熱記録媒体の一つとして、有機低分子化合物と高分子母材から成り透明区域と白濁区域のコントラストで画像を形成する記録材料を用いたものがあり、またロイコ染料を用いて発色または消色した区域を設けて画像の形成を行なう記録媒体も知られている。
【0006】
後者は、電子を放出して色素となる色素前駆体と電子受容性化合物の組み合わせた可逆性感熱記録材料であり、特開平5−124360号公報や特開平6−210954号公報には、電子受容性化合物として長鎖アルキル基を分子構造内に備える化合物の視認性の良いことが記載されている。
【0007】
長鎖アルキル基を有する可逆性感熱記録材料は、加熱後に急冷すると発色状態となり、加熱後に徐冷すると消色状態になって、冷却速度の差で画像を形成することができる。因みに、冷却速度が大きいと発色度が高くなって画像のコントラストも高くなり、冷却速度が小さいと発色度は薄くなってコントラストも低くなる。
【0008】
このような可逆性感熱記録材料に対し、各種のレーザを用いて電子線を照射することにより非接触印字を行なうと、照射時にはレーザー光線の中心に近い部分が高温となり、それよりも周辺部へ行くに従って低温になる。
【0009】
すなわち、図3に示すように、レーザマーカを用いて例えば「数字の3」を可逆性感熱記録媒体に印字すると、レーザ光線を当てた部分10の中心部分が高温で加熱される一方、周辺部11はそれより低温になり、このような温度分布によりレーザ光線を当てた部分10から周辺部11へ熱伝導が起こって急速に冷却され、発色して画像が形成される。
【0010】
すなわち、サーマルヘッドやレーザー光等を用いて極めて短い時間だけ加熱すると、加熱終了後に直ちに冷却が始まる為、発色状態を発現させることができるのである。
【0011】
一方、可逆性感熱記録媒体を比較的長い時間加熱すると、記録層だけでなく支持体等も加熱される為に冷却速度が遅くなり、消色状態になる。
【0012】
このように、同じ熱源を用いても、加熱時間や加熱温度によって冷却速度を制御すれば、発色状態または消色状態を任意に発現させることができる。
【0013】
なお、レーザ光以外の手段で加熱現像する場合としては、サーマルヘッド、熱ロール、熱スタンプ、高周波加熱、電熱ヒーターからの輻射熱、熱風等が採用できる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、電子受容性化合物として長鎖アルキル基を分子構造内に備える化合物を記録材料として用い、レーザマーカーなどを用いて、バーコードのような太線と細線を有する画像を形成する場合には、一度のレーザ照射幅で形成できる線の太さが限られているために、限度以上の太線を形成するには2本の線を隣り合わせて印字する手法を採る必要がある。
【0015】
しかし、図4にてバーコードの拡大図で示すように、先に加熱された線状区域12を印字した直後は、この線の周辺部13も温まっているので、すぐ横に隣接する線状区域14を印字するためにその部分にレーザ光を照射すると、先に加熱された周辺部13には、印字に必要な冷却速度が得られず、周辺部13が消色してしまうという問題点がある。
【0016】
このため、アルキル基をもつ電子受容性化合物を用いた可逆性感熱記録材料に対してバーコードを確実に印字できないという問題点があった。
【0017】
また、バーコード以外の画像を形成する場合であっても、たとえばレーザの照射線の太さ以上の直線または曲線からなる文字その他の画像を現像する場合にも上記した問題と同様の問題が起こる。
【0018】
そこで、この発明の課題は、上記した問題点を解決して、バーコードの太線を形成するときなどにレーザ光を複数回重ねて照射する場合、すなわち、加熱された区域に隣接する区域を前記加熱直後に加熱して画像を形成する場合に、先に加熱された部分の画像が消えずに複数の区域にほぼ連続した画像を形成できる方法とすることである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明においては、電子を放出して色素となる色素前駆体と長鎖アルキル基を有する電子受容性化合物を含有する記録材料で可逆性感熱記録層を形成し、この可逆性感熱記録層の所定区域を加熱後に所定速度で冷却することにより当該区域を発色または消色させて画像を形成する可逆性感熱記録媒体の画像形成方法において、加熱された区域に隣接する区域を前記加熱直後に加熱し、先に加熱された区域を強制冷却しながらこれに隣接する区域を加熱して画像を形成することを特徴とする可逆性感熱記録媒体の画像形成方法としたのである。
【0020】
上記したように構成されるこの発明の画像形成方法では、加熱された区域に隣接する区域を前記加熱直後に加熱するときに、先に加熱された区域を強制冷却することにより当該区域から熱量を強制的に奪い、これにより隣接区域に対して後から加えられる熱量によって先に加熱された区域が昇温することなく、すなわち当該区域の冷却速度が遅くならずに発色する。
【0021】
このようにして、この発明の画像形成方法では、先に加熱された区域にも発色のために所要の冷却速度が得られ、隣接する(一部重なる場合も含む。)加熱部分も発色して、複数の被加熱区域に連続する画像を形成できる。
【0022】
また、上記の作用をより確実にするために、前記先に加熱された区域の強制冷却の手段が、前記区域に室温以下の空気流を接触させることである可逆性感熱記録媒体の画像形成方法とする。さらに好ましくは、前記加熱の手段が、レーザ光線の照射による加熱であることである。
【0023】
このようにすると、可逆性感熱記録媒体に非接触状態でレーザ光を複数回重ねて照射する場合に、先に加熱された部分の画像が消えず、複数の区域に跨って連続した画像を形成できる。
【0024】
画像がバーコード画像である可逆性感熱記録媒体の画像形成方法の場合には、レーザの一度の移動で形成できる線の太さ以上の太線を形成する場合に、1本目の線を印字した直後にこの線は室温以下の空気流で強制的に冷却される。そのため、その線に隣接させて2本目以降の線を印字するためにレーザ光をその部分に照射すると、先に加熱された線の周辺部から熱量が奪われているので、印字に必要な冷却速度が確実に得られ、隣接する線と線の境界や線同士が重なる部分にも発色させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
この発明の可逆性感熱記録媒体の基本的な構造は、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂基材シート上に、各種化合物を高分子バインダー中に分散させた記録層を重ね、さらに保護層を重ねて一体化した積層構造のものである。
【0026】
この発明に用いる可逆性感熱記録媒体は、所定の感熱記録層を有する記録媒体であればよく、通常、所要の支持体とそれに重ねて設けたバインダおよび記録材料の組成物からなる可逆性感熱記録層が採用される。
【0027】
可逆性感熱記録層は、電子を放出して色素となる色素前駆体と長鎖アルキル基を有する電子受容性化合物を含有する記録材料で形成されている。
【0028】
電子供与性化合物(色素前駆体)は、分子構造中にラクトン環部分を有するロイコ染料が用いられる。電子供与性化合物(色素前駆体)の具体例としては、クリスタルバイオレットラクトン、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3、3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド等のフタリド化合物、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−(2−クロロアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(2−クロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチルイソペンチルアミノ)フルオラン、3−シクロヘキシルメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ベンジルエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルラン、3−メチルプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−キシリジノフルオランなどのフルオラン化合物が挙げられる。
【0029】
この発明で用いられる長鎖アルキル基を有する電子受容性化合物は、炭素数6以上の脂肪族基を持つ有機リン酸化合物、脂肪族カルボン酸化合物またはフェノール化合物などであり、好ましくは炭素数12以上の脂肪族基を一つ有するフェノール性化合物である。
【0030】
電子受容性化合物の具体例としては、ドデシルホスホン酸、テトラデシルホスホン酸、ヘキサデシルホスホン酸、オクタデシルホスホン酸、エイコシルホスホン酸、α−ヒドロキシデカン酸、α−ヒドロキシテトラデカン酸、α−ヒドロキシヘキサデカン酸、α−ヒドロキシオクタデカン酸、α−ヒドロキシペンタデカン酸、α−ヒドロキシエイコサン酸、α−ヒドロキシドコサン酸、α−ヒドロキシテトラコサン酸、α−ヒドロキシヘキサコサン酸、α−ヒドロキシオクタコサン酸などが挙げられる。フェノール性化合物としては4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルベンズアニリド、N−オクタデシル−4−ヒドロキシベンズアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素、4−ヒドロキシフェニルプロピオノ−ベヘニルヒドラジドなどが挙げられる。
【0031】
上述のような記録材料からなる記録層は、色素前駆体と電子受容性化合物とを高分子バインダーに分散し、紙、合成紙、プラスチックフィルム等の支持体に塗布して設けることができる。
【0032】
高分子バインダーとしては、透明性や製膜性が良く耐熱性の高い樹脂が用いられる。例えば、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステルまたはその共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−アルコール共重合体、他の酢酸ビニル化合物、塩化ビニル系共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン系共重合体、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などが好ましい。
【0033】
また、バインダーとして熱架橋性樹脂を用いることもできる。熱架橋性樹脂として、イソシアネート架橋剤と熱架橋する水酸基、アミノ基、カルボキシル基などもつ樹脂なら何でも良いが、特にアクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリウレタンポリオール樹脂が好ましい。
【0034】
またイソシアネート架橋剤としては、特に、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネートが好ましい。
【0035】
記録材料の配合比は、ロイコ染料10重量部に対して、電子受容性化合物が10〜100重量部、好ましくは20〜50重量部、バインダーは10〜200重量部、好ましくは20〜100重量部である。
【0036】
また、可逆性感熱記録媒体の記録層上には、繰り返し耐久性やサーマルヘッドとのマッチング性の向上のために、保護層を設けることが好ましく、そのような保護被膜としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアクリレート、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂などの耐熱性の高い樹脂が好ましい。
【0037】
また、発色状態の耐熱保存性・熱安定性の向上、光による変色・退色防止、感度向上のため、記録層中に安定剤、増感剤、紫外線吸収剤、分散剤などを含有させることができる。
【0038】
また、この発明における可逆性感熱記録媒体は、通常、カードやラベルなどのようにフィルムまたはシート状の支持体に可逆性感熱記録層を設けた積層体であり、裏面には粘着層を設けて簡便に貼着できるものにしてもよく、またホルダーなどの手段で取り付け可能なカードやラベル状のものでもよい。
【0039】
この発明における加熱手段として、電子線などを照射して媒体を加熱することができる非接触加熱(印字)手段であれば周知の方法を採用できるが、レーザによる加熱手段の具体例としては、炭酸ガスレーザ、YAGレーザ、半導体レーザ、赤外線レーザなどが挙げられる。
【0040】
この発明で採用される先に加熱された区域の強制冷却の手段としては、可逆性感熱ラベルなどの可逆性感熱記録媒体を印字等の発色に必要な温度まで冷却できる手段であり、例えば、前記区域に室温以下の空気流を接触させることである。
【0041】
図1に示すように、コンベアライン1で移送される通い箱2の側面に貼り付けたラベル状の可逆性感熱記録媒体3に対して強制冷却を行なうには、レーザマーカ4で可逆性感熱記録媒体3にバーコード5を加熱印字すると同時に、冷風発生器(スポットクーラーと呼ばれるものを使用できる。)6から室温(1〜35℃)以下の空気流をラベル状の可逆性感熱記録媒体3の全体またはレーザ光で加熱された部分に対して吹き付ける。
【0042】
また、空気流は、ファン(扇風機)による室内温度の空気流、それ以下に温度を調整した冷風、または圧縮空気などを入れたガスボンベから噴出させる気流などのように、空気や窒素ガスなど各種気体の気流を吹き付けたり、可逆性感熱記録媒体3の裏面や周囲を冷却水その他の冷媒で直接または間接的に強制冷却することや、ペルチェ素子による媒介冷却などの冷却手段などを採用することもできる。
【0043】
可逆性感熱記録媒体3の所定区域に室温以下の気流を接触させて冷却するには、気流は常時吹き付けて接触させていてもよく、また印字時のみに気流を接触させても良い。この発明でいう気流の接触とは、冷却用の気流を可逆性感熱記録媒体3に対して所定区域の正面から吹き付ける状態ばかりでなく、斜めから吹き付けたり、または所定区域の面とほぼ並行に気流を形成して冷却する場合も含めていう。
【0044】
また、気流の出口を細くしたノズルを設け、レーザー光の動きに合わせて所定部分のみを冷却することもできる。その場合は、図1に示すように通い箱2のコンベアライン1上での位置決めを正確に行ない、かつレーザマーカ4によるレーザ光と冷風発生器6による冷却のタイミングを調整するために、ライン制御用のコンピュータ7を設ける。
【0045】
図2(a)、(b)に示すように、可逆性感熱記録層にバーコードを形成する際、印字の順番に対応して先に加熱された線状区域8を室温以下の空気流で強制冷却しながらこれに隣接する線状区域9をレーザ光の照射により加熱して太線(図2bの拡大図では、並列した線状区域が僅かに離れた状態に見えるが、肉眼では略隣接した状態である。)を形成したバーコード画像とする。このようにすると、先に加熱された線状区域8およびその周辺部から熱量が速やかに伝導して拡散するので、印字に必要な冷却速度が確実に得られ、隣接する線状区域8と線状区域9との境界やこれら線状区分同士が重なる部分にも発色させることが可能になり、バーコードに必要な太線を印字できる。
【0046】
【実施例および比較例】
<可逆性感熱ラベルの作成>
(a)色素前駆体:クリスタルバイオレットラクトン 10重量部
(b)電子受容性化合物:
ヒドロキシフェニルプロピオノ−ベヘニルヒドラジド 20重量部
(c)バインダー:
アクリルポリオール(LR−1503:三菱レイヨン製) 50重量部
(d)溶剤:トルエン 150重量部
各材料を溶剤中でペイントシェーカーを用いて2時間程度分散した後、以下のイソシアネート化合物を加えて、よく攪拌し塗工液を調整した。
(e)コロネートL(日本ポリウレタン工業社製) 5重量部
【0047】
塗工液を188μmの白色ポリエステルフィルム(W400:三菱化学ポリエステルフィルム製)にバーコーターを用いてコーティングし、130℃で乾燥した後、60℃で48時間エージングして厚さ10μmの記録層を設けた。この上に紫外線硬化樹脂を厚さ2μmになるように塗布し、紫外線で硬化させて保護層とし、可逆性感熱記録媒体を作製した。
【0048】
得られた可逆性感熱記録媒体の裏面に耐熱性粘着材(両面テープ5000N:日東電工製)を貼り付け、可逆性感熱ラベルを作製した。得られた可逆性感熱ラベルをポリプロピレン製のコンテナに貼り付けたものを以下に示す実施例および比較例の画像形成方法で用いた。
【0049】
〔実施例1〕
可逆性感熱ラベルを貼り付けたコンテナに、エアーコンプレッサーから雰囲気温度30℃で吸気したエアーを同温度で吹き付けながら、レーザマーカ(キーエンス社製の炭酸ガスレーザー:12W)を用いて、英数字とバーコードを印字した。
【0050】
形成された印字について目視による印字の品位および簡易バーコードリーダーによる読みとりを行い、その結果を評価した。
【0051】
評価は、印字品位を良(○印)、不良(×印)の2段階評価にすると共に、リーダーでの読み取り評価を良(○印)、不良(×印)の2段階評価とし、これらの結果を表1中に記号で示した。
【0052】
【表1】
Figure 0004152601
【0053】
〔実施例2〕
エアーの代わりに冷風機による冷風(23℃)を吹き付けながら印字を行なったこと以外は、実施例1と全く同様に画像形成を行ない、形成された印字について目視による印字の品位および簡易バーコードリーダーによる読みとりを行い、その結果を表1中に示した。
【0054】
〔比較例1〕
冷却を行わずに、雰囲気温度 30℃で印字を行なったこと以外は、実施例1と全く同様に画像形成を行ない、形成された印字について目視による印字の品位および簡易バーコードリーダーによる読みとりを行い、その結果を表1中に示した。
【0055】
表1の結果からも明らかなように、実施例および比較例共に英数字の印字を行うことができたしかし、バーコードは、冷却しながら印字した実施例は問題ないが、冷却しなかった比較例1は太いバーが太線で印字できず、バーコードとして使用に耐えないものであった。
【0056】
因みに、冷却速度を色々と変えて発色濃度を調べた結果、実施例1に用いた可逆性感熱記録媒体の印字に必要な冷却速度は、300℃/sec以上であり、また消去に必要な冷却速度は、50〜100℃/sec以下であることが判明している。また、レーザによる印字は瞬間的に中心部が数百度まで上がるが、周辺部も数10〜100℃程度まで加熱されることを確認した。そして、明瞭にバーコードまたは太線の印字を確実に行なうために、記録媒体の冷却温度は、概ね0〜30℃程度まで行ない、好ましくは、室温以下まで冷却した。
【0057】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように、可逆性感熱記録媒体の画像形成方法において、加熱された区域に隣接する区域を前記加熱直後に加熱する際、先に加熱された区域を強制冷却しながらこれに隣接する区域を加熱して画像を形成するので、先に加熱された区域を強制冷却することによりこの区域にも発色のために所要の冷却速度が得られて、複数の区域に跨って連続した画像を形成できるという利点がある。
【0058】
加熱の手段が、レーザ光線の照射による加熱であり、かつ前記先に形成された画像の強制冷却手段が、画像への冷風の吹きつけである可逆性感熱記録媒体の画像形成方法では、レーザ光を複数回重ねて照射する場合に、先に加熱された部分の画像が消えず、複数の区域に跨って連続した画像を形成できる。
【0059】
また、画像がバーコード画像である可逆性感熱記録媒体の画像形成方法の場合には、1本目の線を印字した直後にその線に隣接させて二本目の線を印字できるため、任意の太さの線を備えたバーコードを印字できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の可画像形成方法を模式的に示す説明図
【図2】(a)実施形態の可画像形成方法で印字したバーコードを示す平面図
(b)図2(a)のバーコードの要部を拡大して示す平面図
【図3】(a)レーザマーカを用いて印字された文字の平面図
(b)図2(a)の要部を拡大して示す平面図
【図4】従来のバーコードの印字状態を説明する要部拡大平面図
【符号の説明】
1 コンベアライン
2 通い箱
3 可逆性感熱記録媒体
4 レーザマーカ
5 バーコード
6 冷風発生機
7 コンピュータ
8、12 先に加熱された線状区域
9、14 隣接する線状区域
10 レーザ光線を当てた部分
11、13 周辺部

Claims (2)

  1. 電子を放出して色素となる色素前駆体と長鎖アルキル基を有する電子受容性化合物を含有する記録材料で可逆性感熱記録層を形成し、この可逆性感熱記録層の所定区域を加熱後に所定速度で冷却することにより当該区域を発色または消色させて画像を形成する可逆性感熱記録媒体の画像形成方法において、
    レーザ光で加熱して画像を形成すると同時に、可逆性感熱記録媒体の全体またはレーザ光で加熱された部分の加熱印字面に室温以下の空気流を接触させて強制冷却しながら、先に加熱された被加熱区域に隣接した区域をレーザ光で加熱してこれらの区域に連続した画像を形成することを特徴とする可逆性感熱記録媒体の画像形成方法。
  2. 画像が、太線と細線を有し、太線は2本の線を隣り合わせて印字されたバーコードである請求項1に記載の可逆性感熱記録媒体の画像形成方法。
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