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JP4152906B2 - 給油装置 - Google Patents
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本発明は、接地線の断線を検知するようにした給油装置に関するものである。
一般に、給油装置の給油ノズルは、静電気の放電による火災を防止するために接地されている。このための接地線は、通常、給油ホースに沿って配線されているが、該ホースの屈曲により断線したり、また、給油機本体や給油ノズルとの接続部で接触不良を生じるおそれがある。かかる接地線の断線ないし接触不良を検知するものとして下記の文献が存在する(特許文献1参照)。
特開昭58−203899号(図1、第2頁)
前記特許文献1では、ノズルブーツ内に接触電極を設け、該接触電極と給油ノズルのノズルパイプとを接触させて導通を確認することで接地線の断線を検知している。
しかし、接触電極とノズルパイプとの接触不良により接地線の断線を検知できない場合があり、信頼性に欠けるものであった。
したがって、本発明の目的は、接地線の断線を確実に検知し得る給油装置を提供することである
前記目的を達成するために、本発明は、燃料油を吐出する給油ノズルが給油ホースを介して燃料油の流路に接続され、前記給油ホースに沿って接地線が配線された給油装置において、前記給油ノズルと非接触の状態で設けられ、前記給油ノズルとの間で所定の静電容量Csを持つ検知用の電極を前記接地線と直列に設け、前記接地線が断線したときの静電容量Cgと前記静電容量Csとの合成容量の変化に応じて変化する物理量を検出する検出手段を設け、前記検出手段で検出された物理量に基づいて前記接地線が断線しているおそれがあるか否かを判別する判別手段を設けたことを特徴とする
本発明においては、検知用の電極を、給油ノズルと非接触の状態で、かつ、接地線と直列に設け、接地線が断線したときの静電容量(合成容量)の変化を、前記検出手段により所定の物理量の変化として検出するようにしたから、接触不良のおそれがなく確実に接地線の断線を検知することができる
本発明の判別手段は、前記給油ホースに沿って配線された前記接地線を介して、前記給油ノズルと電極とからなる静電容量Csの第1コンデンサに充電すると共に放電させる発振回路を形成し、前記発振回路の周波数を検出する周波数カウンタを設け、前記周波数カウンタで検出された周波数に基づいて前記接地線が断線しているおそれがあるか否かを判別する。
このようにすれば、静電容量の変化を検出するための構成が容易になる。
本発明では、前記周波数カウンタで検出された周波数が所定の閾値よりも小さいときに前記接地線が断線していないと判別し、一方、前記周波数が前記閾値よりも大きいときに前記接地線が断線しているおそれがあると判別する。
本発明においては、前記給油ノズルを掛け置くノズルブーツに前記検知用の電極を設ける。
このようにすれば、検知用の電極を設置する際、給油ホースに沿って新たに配線する必要がないから、既設の給油ノズルおよび給油ホースの構成を変更する必要がない。
本発明においては、前記給油ノズルと電極とで構成される静電容量Csの第1コンデンサに対し、別の静電容量C1 を持つ第2コンデンサを並列に挿入し、前記給油ノズルがノズルブーツに掛け置かれているか否かを判別できるようにした。
ズルブーツに従来設けられているノズルスイッチを不要とすることができるから、コストダウンを図ることができる。
本発明においては、前記判別手段により前記接地線が断線しているおそれがあると判別されたとき、前記給油ノズルがノズルブーツに掛け置かれているか否かにかかわらず給油ノズルへの燃料油の供給を禁止するようにしてもよい。
こうすれば、接地線が断線しているおそれがある場合は、給油できないようにすることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1は実施例1にかかる給油装置の一例を示す。本給油装置は、給油機本体1および給油ノズル2を備えている。前記給油ノズル2は燃料油を吐出するものであり、給油ホース20を介して前記本体1内の送油管5(燃料油の流路)に接続されている。
前記送油管5には、給油ポンプ12、電磁弁14および流量計F/Mが設けられている。前記給油ポンプ12は、図示しない地下タンクから汲み上げた燃料油を、前記送油管5および給油ホース20を介して前記給油ノズル2に供給する。該給油ノズル2から吐出される燃料油の給油量は、前記流量計F/Mにより計量され前記流量計F/Mに接続された流量発信器16により計量制御部3に送信される。計量制御部3は、前記流量発信器16からの信号に基づき給油量を表示器32に表示する。
図1に示すように、給油ノズル2には接地線L1 が接続されている。該接地線L1 は、前記給油ホース20に沿って埋め込まれて配線されており、給油機本体1まで導かれた後、給油機本体1内の電線L2 に接続されている。前記電線L2 は、給油機本体1に設けられたIC46に接続されていると共に、大地Gに接続された電線L3 に接続されている。したがって、給油ノズル2は、接地線L1 および電線L2 ,L3 を介して接地されている。
前記給油機本体1には、前記給油ノズル2を掛け置くためのノズルブーツ10が設けられている。該ノズルブーツ10には、検知用の電極40が前記給油ノズル2と非接触の状態で設けられている。前記電極40は、給油ノズル2が収容されるノズルブーツ10内の空間を隔てて略対向するように設置され、かつ、前記IC46に接続された2枚の導体板からなる。したがって、図2(a)の模式図に示すように、前記一対の電極40は、前記接地線L1 と直列に設けられ、給油ノズル2がノズルブーツ10に掛け置かれた非給油状態において、給油ノズル2との間で所定の静電容量Cs を持つ第1のコンデンサ41を形成する。
前記給油ノズル2と電極40とで形成される静電容量Csの第1コンデンサ41に対し、別の静電容量C1 を持つ第2コンデンサ42が並列に挿入されて前記IC46に接続されている。該第2コンデンサ42は、後述のように、発振回路30の発振を安定化すると共に、ノズルブーツ10に対して給油ノズル2が掛け置かれているか否かを判別できるようにするために設けられている。
前記IC46は、当該IC46に外部抵抗および外部コンデンサを接続することで発振を行う一般的なCR発振用の集積回路(コントローラ)である。本実施例においては、前記IC46に対して前記第1および第2コンデンサ41,42が外部コンデンサとして接続され、かつ、図1の抵抗44が外部抵抗として接続されている。すなわち、前記IC46、第1および第2コンデンサ41,42、抵抗44により1つの発振回路30が形成されている。
前記発振回路30の周波数fは、次の(1)式により求められる。
f=K/(C×R) …(1)
K:回路構成により決まる定数
C:外部コンデンサの静電容量(合成容量)
R:外部抵抗の抵抗値
前記(1)式から分かるように、前記発振回路30の周波数fは、前記抵抗44の抵抗値を一定とすると、外部コンデンサの静電容量C、すなわち、前記第1コンデンサ41の静電容量Csと前記第2コンデンサ42の静電容量C1 との合成容量によって決まる。後に詳述するように、前記給油ホース20に沿って配線された前記接地線L1 が断線すると、当該断線部分43に生じる静電容量Cg が、前記第1コンデンサ41の静電容量Cs に対して直列に合成されて、外部コンデンサの静電容量Cが小さくなるので、前記発振回路30の周波数fが大きくなる。したがって、この発振回路30の周波数fの変化を検出することで、接地線L1 の断線の有無を検知することができる。
前記発振回路30の周波数fは、図1の周波数カウンタ31(検出手段の一例)により検出される。前記周波数カウンタ31は、前記計量制御部3(判別手段の一例)に接続されており、検出した前記発振回路30の周波数fを前記計量制御部3に出力する。前記計量制御部3は、当該周波数fに基づいて前記接地L1 が断線しているおそれがあるか否かを判別する。すなわち、計量制御部3は、前記周波数カウンタ31で検出された発振回路30の周波数fが所定の閾値よりも小さいときに接地線L1 が断線していないと判別し、一方、前記周波数fが前記閾値よりも大きいときに接地線L1 が断線しているおそれがあると判別する。
つぎに、接地線L1 の断線検知について詳しく説明する。
図2は、前記発振回路30の構成を、給油ノズル2および接地線L1 の状態に応じて場合分けして示す模式図である。
図2(a)は、接地線L1 が正常な状態(断線ないし接触不良のない状態)で、かつ、給油ノズル2がノズルブーツ10に掛け置かれている状態における発振回路30の構成を示す。この場合、IC46に対する外部コンデンサの合成容量Cは、第1および第2コンデンサ41,42のそれぞれの静電容量Cs ,C1 の和、すなわち、下記の(2)式で表される。
C=C1 +Cs …(2)
したがって、発振回路30は、前記給油ホース20に沿って配線された前記接地線L1 を介して、第1および第2コンデンサ41,42を充電すると共に放電させることによって、所定の閾値よりも小さい周波数fで発振するから、前記計量制御部3は、前記接地線L1 が断線していないと判別する。
一方、図2(b)のように、接地線L1 が断線している状態で、かつ、給油ノズル2がノズルブーツ10に掛け置かれている状態においては、接地線L1 の断線部分43に小さな静電容量Cgが発生する。この断線部分43の静電容量Cgは前記静電容量Csに対して直列に合成されるので、前記外部コンデンサの合成容量Cは、下記の(3)式で表される。
C=C1 +((Cs×Cg)/(Cs+Cg)) …(3)
前記静電容量Cgの値は小さいことから、前記(2)式に比べ、前記(3)式で表される合成容量Cの値は非常に小さくなる。したがって、発振回路30は、前記閾値よりも大きな周波数fで発振するようになるから、前記計量制御部3は、前記接地線L1 が断線しているおそれがあると判別する。
図2(c),(d)に示すように、給油ノズル2がノズルブーツ10から取り外されている場合は、接地線L1 が断線しているか否かに拘わらず、前記一対の電極40,40間が開成された状態となる。かかる電極40間の静電容量は無視できる程小さいので、外部コンデンサの合成容量Cは、第2コンデンサ42の静電容量C1 とほぼ等しくなる。すなわち、図2(a),(b)のように、給油ノズル2がノズルブーツ10に掛け置かれている場合に比べ、合成容量Cが極めて小さくなるから発振回路30の周波数fが極めて大きくなる。したがって、前記接地線L1 の断線判別のための閾値とは別の第2の閾値を設けて、該第2の閾値よりも周波数fが大きくなった場合に、給油ノズル2がノズルブーツ10から取り上げられたと判別するようにすれば、ノズルブーツ10に従来設けられていたノズルスイッチを不要とすることができる。
このように、第2コンデンサ42を第1コンデンサ41に対して並列に挿入することで、給油ノズル2がノズルブーツ10に掛け置かれているか否かを判別することができる。なお、第2コンデンサ42を設けない場合、給油ノズル2がノズルブーツ10から取り外されているときに、前記電極40間に発生する極めて微小な静電容量でも発振回路30が発振してしまい不安定になるおそれがある。したがって、ノズルスイッチの有無に拘わらず、第2コンデンサ42を設けるようにするのが好ましい。
つぎに、前述の断線検知を踏まえた給油動作について説明する。
図1の計量制御部3は、給油ノズル2がノズルブーツ10に掛け置かれている状態において、前述のように、前記接地線L1 の断線検知を行う。この断線検知において、前記接地線L1 が断線しているおそれがあると判別された場合、前記計量制御部3は、前記表示器32にその旨を警告表示すると共に、給油ポンプ12を停止したままの状態とするか、あるいは、電磁弁14を閉止したままの状態に保持して、給油ノズル2への燃料油の供給を禁止する。その後、前記計量制御部3は、前記給油ノズル2がノズルブーツ10に掛け置かれているか否かに拘わらず、給油ノズル2への燃料油の供給を禁止した状態を保持する。これにより、接地線L1 が断線した状態での給油を禁止することができる。
一方、前記断線検知において、前記接地線L1 が断線していないと判別された場合、前記計量制御部3は、前述のように、発振回路30の周波数fの変化に基づいて給油ノズル2がノズルブーツ10から取り上げられたか否かを判別する。前記計量制御部3は、給油ノズル2がノズルブーツ10から取り上げられたと判別すると、表示器32の表示をゼロリセットすると共に、給油ポンプ12を駆動させて、あるいは、電磁弁14を開いて、給油ノズル2への燃料油の供給を許容する。これにより、給油ノズル2は、給油レバー(図示せず)を操作することで給油可能な状態となる
図3は本発明の理解に役立つ参考例を示す。
図3における検知用の電極40は、給油ノズル2に対して非接触の状態で給油ノズル2自体に設けられている。前記電極40は、接地線L1 と同様に給油ホース20に沿って配線された接地線L1 とは別の電線L4 によってIC46に電気的に接続されている。
かかる構成において、前記給油ホース20に沿って配線された前記接地線L1 が断線していない場合は、給油ノズル2がノズルブーツ10に掛け置かれているか否かに拘わらず、発振回路30は、前述の実施例1における図2(a)と同様の構成となる。一方、前記接地線L1 が断線している場合は、給油ノズル2がノズルブーツ10に掛け置かれているか否かに拘わらず、発振回路30は、前述の実施例1における図2(b)と同様の構成となる。
このように、本参考例では、検知用の電極40を給油ノズル2自体に設けたので、給油ノズル2がノズルブーツ10に掛け置かれているか否かを判別することはできないが、給油ノズル2がノズルブーツ10に掛け置かれている状態においてだけでなく、給油ノズル2がノズルブーツ10から取り上げられている状態においても、接地線L1 の断線の有無を検知することができる。
その他の構成は、実施例1と同様であり、同一部分または相当部分に同一符号を付して、その詳しい説明および図示を省略する。
ところで、前記実施例1において、接地線L1 が断線しているか否かを判別するための基準となる閾値を一定の値とせずに、接地線L1 が正常な状態のときの周波数fを正常値として記憶しておき、当該正常値に対する周波数の変移が所定の基準値を超えると、接地線L1 が断線しているおそれがあると判別するようにしてもよい。
また、静電容量の変化を検出するための検出方法として、前述の周波数fを計測する方法の他に、その他の物理量を検出する方法を採用してもよい。その他の検出方法としては、たとえば、前記発振回路30が発振する発振パルスの1周期の間、別の基準パルスをカウントして前記発振パルスの周期(時間)を計測する方法や、コンデンサに一定の電圧を印加すると同時に基準クロックのカウントを開始して、所定の電圧に達した時点でカウントを停止することで、コンデンサの充電時間を計測する方法、コンデンサを一定時間充電した後にコンデンサの充電電圧をA/Dコンバータで計測する方法、コンデンサに高周波電流を印加して、流れた電流値からコンデンサのインピーダンスを計測する方法など種々の検出方法を採用することができる。
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施例を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。
たとえば、発振回路はRC発振回路に限らず、コイルとコンデンサの共振を利用したLC発振回路を採用してもよい。
また、燃料油の着火エネルギー以上の電力が発振回路に供給されないように制御する本質安全バリヤーを設けてもよい。
また、給油ノズルを複数台備えたタイプの給油装置や給油ノズルおよび給油ホースが天井から吊り下げられた状態で保持される吊り下げ式の給油装置に対しても本発明を適用することができる。
したがって、そのような変更および修正は、請求の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。
本発明は、給油ノズルを接地する接地線を備えた給油装置に用いることができる。
本発明の実施例1にかかる給油装置を示す概略構成図である。 発振回路の構成を場合分けして示す模式図である。 本発明の理解に役立つ参考例にかかる給油装置を示す概略構成図である。
符号の説明
1:給油機本体
10:ノズルブーツ
2:給油ノズル
20:給油ホース
3:判別手段(計量制御部)
30:発振回路
31:検出手段(周波数カウンタ)
40:電極
41,42:コンデンサ
43:断線部分
5:燃料油の流路(送油管)
Cs,Cg,C1 :静電容量
L1 :接地線

Claims (3)

  1. 燃料油を吐出する給油ノズルが給油ホースを介して燃料油の流路に接続され、前記給油ホースに沿って接地線が配線された給油装置において、
    前記給油ノズルと非接触の状態で設けられ、前記給油ノズルとの間で所定の静電容量Csを持つ検知用の電極を前記接地線と直列に設け、
    前記接地線が断線したときに断線部分に生じる静電容量Cgと前記静電容量Csとの合成容量の変化に応じて変化する物理量を検出する検出手段を設け、
    前記検出手段で検出された物理量に基づいて前記接地線が断線しているおそれがあるか否かを判別する判別手段を設け
    前記給油ノズルを掛け置くノズルブーツに前記検知用の電極が設けられ、
    前記給油ノズルと電極とで構成される静電容量Csの第1コンデンサに対し、別の静電容量C1 を持つ第2コンデンサが並列に挿入され、
    前記給油ノズルがノズルブーツに掛け置かれているか否かを判別できるようにした給油装置。
  2. 燃料油を吐出する給油ノズルが給油ホースを介して燃料油の流路に接続され、前記給油ホースに沿って接地線が配線された給油装置において、
    前記給油ノズルと非接触の状態で設けられ、前記給油ノズルとの間で所定の静電容量Csを持つ検知用の電極を前記接地線と直列に設け、
    前記給油ホースに沿って配線された前記接地線を介して、前記給油ノズルと電極とからなる静電容量Csの第1コンデンサに充電すると共に放電させる発振回路を形成し、
    前記発振回路の周波数を検出する周波数カウンタを設け、
    前記周波数カウンタで検出された周波数に基づいて前記接地線が断線しているおそれがあるか否かを判別する判別手段を設け
    前記周波数カウンタで検出された周波数が所定の閾値よりも小さいときに前記接地線が断線していないと判別し、
    一方、前記周波数が前記閾値よりも大きいときに前記接地線が断線しているおそれがあると判別し、
    前記給油ノズルを掛け置くノズルブーツに前記検知用の電極が設けられ、
    前記給油ノズルと電極とで構成される静電容量Csの第1コンデンサに対し、別の静電容量C1 を持つ第2コンデンサが並列に挿入され、
    前記給油ノズルがノズルブーツに掛け置かれているか否かを判別できるようにした給油装置。
  3. 請求項1もしくは2において、前記判別手段により前記接地線が断線しているおそれがあると判別されたとき、前記給油ノズルがノズルブーツに掛け置かれているか否かにかかわらず給油ノズルへの燃料油の供給を禁止するようにした給油装置。
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