本発明の実施の形態に係る感光材料の液中処理装置について、図1乃至図16を参照しながら説明する。
図1に示す処理槽本体10は、感光材料(例えばカラープリント等)を現像する感光材料処理装置(自動現像装置)に、図示しない現像槽及び定着漂白槽に続けて備えられる水洗及び安定化処理を行う処理槽として構成されている。この処理槽本体10内には、所定量の処理液としての水洗水が貯留されている。
この処理槽本体10には、箱状の処理槽内の液中に第1処理室12、第2処理室14、第3処理室16、第4処理室18及び第5処理室20の5個に区分された処理室(処理槽)が構成されている。
また、処理槽本体10の内部には、感光材料を、第1処理室12、第2処理室14、第3処理室16、第4処理室18及び第5処理室20の順に槽内で略U字状に搬送する複数の搬送ローラ36(搬送用駆動ローラ34A、34Bを含む)からなる搬送経路が設定されている。
第1処理室12と第2処理室14との間の隔壁22、第3処理室16と第4処理室18との間の隔壁26及び第4処理室18と第5処理室20との間の隔壁28には、それぞれ感光材料Aの通過を許容し、処理液の流通を防止するスクイズ機能付き液中搬送装置30を配置する。
これと共に、第2処理室14と第3処理室16との間の隔壁24には、感光材料Aの通過を許容し、処理液の流通を防止し、かつ感光材料を処理液で処理するスクイズ機能付き液中搬送処理装置32を配置する。
各スクイズ機能付き液中搬送装置30とスクイズ機能付き液中搬送処理装置32とには、それぞれ搬送方向上流側の入口近傍に感光材料を搬送する搬送手段としてのニップローラである搬送用駆動ローラ34Aと、搬送方向下流側の出口近傍に、感光材料を搬送する搬送手段としてのニップローラである搬送用駆動ローラ34Bを配置する。なお、この搬送用駆動ローラ34A、34Bは、搬送ローラ36と相俟って搬送経路を構成する。
図2に示すように、スクイズ機能付き液中搬送処理装置32では、第1本体部材38と、第2本体部材40とを一体に組み合わせて、ハウジング42が構成されている。また、図1に示すように、ハウジング42は、隔壁24の開口部に着脱可能に締結されて配置されている。
この第1本体部材38は、図2に示すように搬送方向上流側に配置されるもので、ガラス繊維入りの合成樹脂(例えば、PC、PPE、ABS、PPSなど)で形成されている。なお、第2本体部材40は、第1本体部材38と同じ材質であるガラス繊維入りの合成樹脂(例えば、PC、PPE、ABS、PPSなど)で形成する。
この第1本体部材38には、搬送用駆動ローラ34Aによる感光材料の搬送方向に沿うように、感光材料の通過を可能とする感光材料搬送路44が形成されている。
この感光材料搬送路44は、感光材料の幅方向(搬送方向と直交する方向)に沿って長く形成された一定幅のスリット穴部46と、このスリット穴部46の各長手方向側面から上流側に向かって相対向する側面の間隔が序々に大となる(末広がりとなる)ように続いて開放する、挿入開口ガイド面部48及びブレード取付面部50とを有する。
このブレード取付面部50は、感光材料の搬送面に対して角度θ1で傾斜しており、挿入開口ガイド面部48は、感光材料の搬送面に対して角度θ2で傾斜している。 これら角度θ1及び角度θ2は、10°〜80°の範囲内が好ましく、さらに10°〜30°の範囲内が特に好ましい。
図3に示すように、感光材料搬送路44の長手方向両端付近には、挿入開口ガイド面部48とブレード取付面部50との交点部分から搬送方向下流側へ向けて、スリット穴部46に沿った溝52が形成されている。
図3に示すように、この溝52の幅h2は、処理液通過防止手段としての長板状に形成されたブレード54Aの厚さtよりも若干大きく(例えばブレード厚みに対して0.01〜0.5mm程厚く)設定されている。ブレード54Aの厚さtはここでは0.5mmとしているが、0.3〜0.7mm程度が好ましい。
このように溝52の幅h2をブレード54Aの厚さtよりも若干大きくするのは、ブレード54Aの熱膨張寸法変化と第1本体部材38の熱膨張寸法変化とに差が生じたときに、ブレード54Aを溝52に対して相対移動させ、ブレード54Aに波打ち、皺等が生じないようにするためである。なお、溝52の幅h2とブレード54Aの厚さtとの差は、ブレード54Aの相対移動を許容する範囲内で出来る限り小さいことが好ましい。
図3に示すように、ブレード取付面部50には、長手方向に沿った所定複数位置にねじ孔56と、円柱状の突起58が複数配置されている。
ブレード取付面部50に取り付けられるブレード54Aは、一定厚さで長方形に形成された薄肉シート状の弾性部材で形成されている。この処理液通過防止手段としてのブレード54Aは、例えばウレタン樹脂で形成することができるが、ゴム等の弾性を有する材料で形成しても良い。なお、ブレード54Aの材質として好ましい材料は、以下の通りである。
この処理液通過防止手段としてのブレード54Aは、JIS A硬度で80〜99度のポリウレタン樹脂が適している。特に、熱硬化ポリウレタンでポリエーテル系プレポリマーを原料とする材料が、液中で長時間使用されるブレード54Aの材料に適している。
原料のポリイソシアネートとしては、TDI(トリレンジイソシアネート)及びTDI系プレポリマーが該当する。ポリエーテル系プレポリマーは特にPTMG系(ポリテトラメチレンエーテルグリコール系)が好ましい。硬化剤は芳香族アミン系化合物が用いられる。
具体例としては、日本ポリウレタン工業(株)の製品名コロネート4080、コロネート4090、コロネート4095、コロネート4099、コロネート6912などが当てはまる。これらはTDI系ポリウレタンで、PTMG系プレポリマーを用いることができる。
または、武田薬品工業(株)の製品名タケネートL−2000シリーズ、L−2690、L−2695、L−2705、L−2710、L−2760等を利用しても良い。これらはPTMG系の注型用ポリウレタン樹脂である。
なお、前述の材料に限定されることはなく、「最新ポリウレタン応用技術」(株)シーエムシー発行1983年2月26日の116ページ記載の熱硬化ウレタンエラストマであって、117ページのプレポリマ型注型ウレタンエラストマのなかで、アジプレン型プレポリマ(PTG(ポリエーテルポリオール類)/TDI型)と呼ばれる一連の材料を適用できる。
また、感光材料搬送路44の長手方向の寸法は、ブレード54Aの長手方向寸法よりも若干大きく(例えば0.1〜1.5mm)設定されている。
これは、ブレード54Aの熱膨張率が第1本体部材38の熱膨張率よりも大きいためであり、ブレード54Aが熱膨張して両端部が感光材料搬送路44の長手方向両側の側壁に強く接して歪む(波うち、皺等)ことを防止するためである。
ブレード54Aには、ブレード取付面部50に形成されたねじ孔56と突起58とに対応する各位置に、それぞれブレード54Aの長手方向に沿って長く形成された長孔60を穿設する。
このように構成されたブレード54Aは、ブレード押部材62によって、第1本体部材38のブレード取付面部50に装着される。
このブレード押部材62は、第1本体部材38と同じ材質で、断面略三角形で平面視長板状に形成されている。なお、ブレード押部材62の長手方向の寸法は、ブレード54Aの長手方向の寸法と同寸法、又はこれより若干小さい寸法に形成されている。
ブレード押部材62には、ブレード取付面部50における、ねじ孔56に対応する各位置にそれぞれ透孔64が形成され、さらに突起58に対応する各位置にそれぞれ嵌合穴66が形成されている。なお、ブレード押部材62には、図4に示すように、感光材料を通過させるスリットを構成するための切欠部70が穿設されている。
このように構成されたブレード54Aを第1本体部材38に装着する場合には、まず、図3に示すように、ブレード54Aを、第1本体部材38のブレード取付面部50上に、ブレード54Aの各長孔60がそれぞれ対応する突起58に挿通し、各長孔60がそれぞれ対応するねじ孔56に位置合わされた状態に置く。
次に、ブレード54Aの上から、ブレード押部材62を、その各嵌合穴66に対応する各突起58を挿通させて位置決めして置き、ブレード押部材62の各透孔64に、それぞれねじ68を挿通してねじ孔56に締結する。なお、ブレード54Aは、熱膨張時に第1本体部材38とブレード押部材62に対して相対移動可能なような挟持力で支持されるように締結する。
これにより、ブレード54Aは、その長手方向に沿って延びる上側の端縁及び長手方向両側の端縁付近がブレード取付面部50に密着した状態で、ブレード取付面部50とブレード押部材62との間に挟持されるように設置される。
このように設置されたブレード54Aは、長手方向全長に渡る下側の端縁付近がスリット穴部46の一方の壁面に密着するように弾性的に押し付けられると共に、その長手方向両端部が溝52に挿入された状態で保持される。
図2に示すように、第1本体部材38には、処理液交換手段(液流出構造)として、感光材料Aの搬送方向と逆方向へ処理液を流通させるための逆止弁72を設ける。この逆止弁72(液流出構造)は、第1本体部材38の第2処理室14内に向いた端面から第2本体部材40との間にできる処理空間74に向いた端面まで、直線的に貫通する円形透孔76内に弁部材78を遊挿して構成する。この弁部材78の第2処理室14内に向ける頭部には、略円錐形のシール構造部80を設ける。
このように構成された処理液交換手段としての逆止弁72(液流出構造)は、処理空間74から第2処理室14側へ処理液が流れようとする場合に、弁部材78が処理液に押されてシール構造部80が円形透孔76の開口から離れるので、処理液が円形透孔76内を処理空間74から第2処理室14側へ自由に流れる。
これに対し、処理液交換手段としての逆止弁72(液流出構造)は、第2処理室14から処理空間74側へ処理液が流れようとする場合に、処理液に押された弁部材78のシール構造部80が円形透孔76の開口に密着して円形透孔76を塞ぐから、処理液が第2処理室14から処理空間74側へ逆流するのを防止する。
次に、第1本体部材38と一体となってハウジング42を構成する第2本体部材40について説明する。
この第2本体部材40には、その挿入開口ガイド面部48の一部を切欠して形成した流通溝部82を設ける。そして、第2本体部材40には、流通溝部82と、第3処理室16内に向いた段状の端面との間に、処理液交換手段としての逆止弁72(液流入構造)を設置する。
また、この第2本体部材40における処理液交換手段としての逆止弁72(液流入構造)を設置するための流通溝部82以外の部分は、前述した第1本体部材38と同様に構成されている。また、第2本体部材40に設ける処理液通過防止手段であるブレード54Bは、前述したブレード54Aと同じ材料で同等に構成する。
また、ハウジング42の第1本体部材38に設ける逆止弁用の円形透孔76と、第2本体部材40に設ける逆止弁用の円形透孔76とは、図14及び図15に示すように、処理空間74の長手方向両端部(本明細書で、処理空間74の長手方向両端部というときは、処理空間74の一つの対角線の両端部を含めた意味を持つものと定義する。)近くに配置する。
このように第1本体部材38に設ける逆止弁用の円形透孔76と、第2本体部材40に設ける逆止弁用の円形透孔76とを配置した場合には、一方の逆止弁用の円形透孔76から処理空間74内に流入した処理液が、処理空間74の長手方向の一方の端部から他方の端部へ流れて他方の逆止弁用の円形透孔76から流出することになる。このため、処理空間74内の全ての処理液を余すところなく交換できる。
この第2本体部材40は、その挿入開口ガイド面部48及びブレード取付面部50が形成される側の端面40Aを、第1本体部材38におけるスリット穴部46が形成される側の端面38Aに密着させた状態で、第1本体部材38と一体化されるよう締結されて、ハウジング42を構成する。
このように構成されたハウジング42では、その内部に形成される処理空間74が、第1本体部材38のブレード54A、第1本体部材の端面38A、第2本体部材40の処理液通過防止手段であるブレード54B、第2本体部材の挿入開口ガイド面部48及び第2本体部材の流通溝部82で取り囲まれた空間として構成される。
このように構成されるハウジング42は、その搬送方向の大きさを、搬送経路の一部となる搬送用駆動ローラ34Aと搬送用駆動ローラ34Bとの間の空間に収まるような大きさに構成する。
ここで、搬送用駆動ローラ34Aと搬送用駆動ローラ34Bとは、この搬送経路を搬送される搬送方向長さが最小の感光材料Aを同時にニップして搬送可能な範囲内(通常、この範囲内における最大距離の位置)に配置されている。
なお、図示しないが、搬送用駆動ローラ34Aと搬送用駆動ローラ34Bとの間には、例えばハウジング42の処理空間74内等の位置に、搬送する際のガイド用遊びローラを配置しても良い。
図1に示すように、処理槽本体10における隔壁22、隔壁26及び隔壁28にそれぞれ設置するスクイズ機能付き液中搬送装置30は、前述したスクイズ機能付き液中搬送処理装置32における第1本体部材38と同様に構成する。
なお、これらスクイズ機能付き液中搬送装置30では、第1本体部材38に設ける逆止弁72の構成を省略し、各隔壁22、隔壁26及び隔壁28のそれぞれの所定箇所に逆止弁72と同様な構成の逆止弁72Aを設置する。
図1に示すように、この処理槽本体10では、第5処理室20の上方に、水洗された感光材料Aを図示しない乾燥処理部へ搬送する挟持ローラが設けられている。
また、図示しないが、第5処理室20の上方には、新鮮な水洗処理液を適宜第5処理室20に供給する給水口が配設されている。
さらに、第1処理室12には、図示しないが、所定以上の使用済み水洗処理液を排出するためのオーバーフロー管が設けられており、オーバーフローした使用済み水洗処理液を貯留槽等に排水するよう構成されている。
次に、上述のように構成された本実施の形態に係る感光材料の液中処理装置の作用及び動作について説明する。
図1に示す処理槽本体10は、感光材料Aを現像する自動現像装置に付随するもので、露光された感光材料Aが、自動現像装置の図示しない現像槽の現像液に浸漬された後定着漂白槽の定着液に浸漬されて処理されてから、処理槽本体10の第1処理室12内に搬入される。第1処理室12に送り込まれた感光材料Aは、第1処理室12に貯留されている水洗水によって水洗される。
第1処理室12で水洗された感光材料Aは、搬送用駆動ローラ34Aによってスクイズ機能付き液中搬送装置30へ送られ、そのブレード54Aを弾性変形させながらスリット穴部46とブレード54Aとの間を摺動し、処理液が第2処理室14側へ流入しないようにスクイズされて通過し、搬送用駆動ローラ34Bにより第2処理室14内へ搬入される。
なお、感光材料Aの通過後、ブレード54Aの先端部は、弾性復帰してスリット穴部46の壁面に密着し、処理液の流通を阻止するシール状態となる。
次に、処理槽本体10の第2処理室14内に搬入された感光材料Aは、第2処理室14に貯留されている水洗水によって水洗される。
この第2処理室14で水洗された感光材料Aは、搬送用駆動ローラ34Aによってスクイズ機能付き液中搬送処理装置32へ送られる。
このスクイズ機能付き液中搬送処理装置32では、図2に示すように、搬送された感光材料Aが第1本体部材38に配置されたブレード54Aを弾性変形させながらスリット穴部46とブレード54Aとの間を摺動し、第2処理室14内の処理液が処理空間74側へ流入しないようにスクイズされて通過し、処理空間74内に侵入する。
感光材料Aは、処理空間74内に侵入している部分が、処理空間74内に貯留されている水洗水によって水洗される。
さらに感光材料Aは、処理空間74内を前進して第2本体部材40のブレード54Bを弾性変形させながらスリット穴部46とブレード54Bとの間を摺動し、処理空間74内の処理液が第3処理室16側へ流入しないようにスクイズされて通過し、搬送用駆動ローラ34Bにより第3処理室16内へ搬入される。
上述のようにして感光材料Aがスクイズ機能付き液中搬送処理装置32を通過する際に、処理空間74内の水洗水(処理液)で水洗(処理)されるので、感光材料Aに対する水洗の効率(処理液による処理効率)を向上できる。なお、一般の現像装置における向流カスケード方式の水洗装置において感光材料Aに対する水洗の効率(処理液による処理効率)を向上するためには、水洗処理室の数を増加すれば良い。しかし、水洗処理室の数を増やした場合には、それだけ向流カスケード方式の水洗装置全体が大型化する。よって、向流カスケード方式の水洗装置では、スクイズ機能付き液中搬送処理装置32を設置して利用することにより、向流カスケード方式の水洗装置全体の小型化を図ると同時に、水洗処理の性能向上を図ることができる。例えば、液中搬送処理装置32を利用した場合には、感光材料Aを水洗水に浸漬する時間を短縮できる。さらに液中搬送処理装置32を利用した場合には、最上流側の水洗処理室内にある水洗水の汚れを少なくできる。すなわち、液中搬送処理装置32を利用した場合には、最上流側の水洗処理室内水洗水の液濃度を低くさせて、感光材料Aに薬剤が残留する量を低減できる。
これと共に、スクイズ機能付き液中搬送処理装置32では、処理空間74内に貯留される水洗水(処理液)の量が少ないので、感光材料Aが処理空間74内を通過する動作によって、処理空間74内の水洗水(処理液)に濃度差が生じないよう十分に攪拌されるから、攪拌ポンプ等の攪拌手段を省略して構成を簡素化できる。
また、スクイズ機能付き液中搬送処理装置32は、その全体が処理槽本体10内の水洗水(処理液)に浸漬されており、処理空間74内の水洗水(処理液)の量も少ないので、処理空間74内に水洗水(処理液)の温度調整手段を設けなくても処理空間74内の水洗水(処理液)の温度を、第1処理室12及び第2処理室14内に貯留されている水洗水(処理液)の温度と同等にできるから、温度調整手段を省略して構成を簡素化できる。
さらに、スクイズ機能付き液中搬送処理装置32では、感光材料Aが2個のブレード54A及びブレード54Bとを同時に弾性変形させて通過することになる。
よって、このスクイズ機能付き液中搬送処理装置32では、たとえ感光材料Aが強くカールしている場合でも、2個のブレード54A及びブレード54Bによる総和の強い付勢力(スクイズ機能付き液中搬送装置30における1個のブレードの付勢力に対して、2倍の付勢力)で各スリット穴部46の平面に感光材料Aを押し付けてカールを抑制するから、カールした感光材料Aによってブレード54Aとブレード54Bとがすきまを作るように持ち上げられて処理空間74の内外に向けて水洗水(処理液)が流通することを防止し、スクイズ性能を向上できる。
このいわゆるダブルブレードのスクイズ機能付き液中搬送処理装置32では、その入口側に搬送用駆動ローラ34Aを配置し、その出口側に搬送用駆動ローラ34Bを配置すれば、感光材料Aが2枚のブレード54A及びブレード54Bを通過させるように構成できる。すなわち、スクイズ機能付き液中搬送処理装置32では、1つの処理空間74を仕切る2枚のブレード54A及びブレード54Bに対して2個の搬送用駆動ローラ34A、34Bを配置する簡素な構成とできる。
これに対して、いわゆるシングルブレードのスクイズ機能付き液中搬送装置30では、1個のブレードに対して、2個の搬送用駆動ローラ34A、34Bが必要となるから、2個のスクイズ機能付き液中搬送装置30を利用して1つの処理室を仕切るように構成すると、4個の搬送用駆動ローラ34A、34Bを配置する必要がある。
このため、いわゆるダブルブレードのスクイズ機能付き液中搬送処理装置32は、独立した処理室を増加させて処理能力を向上する効果を有すると共に、搬送用駆動ローラの総数を減少させて部品点数を削減し、搬送経路を短くして処理時間を短縮し処理効率を向上し、構成を簡素化し、小型化することができ、また処理槽本体10全体の小型化を図り、廉価な製品を提供することができる。
次に、いわゆるダブルブレードのスクイズ機能付き液中搬送処理装置32から処理槽本体10の第3処理室16内に搬入された感光材料Aは、搬送用駆動ローラ34B及び搬送ローラ36によって搬送される間に第3処理室16に貯留されている水洗水によって水洗される。
さらに、感光材料Aは、搬送経路上を搬送され、前述した第1処理室12と第2処理室14との間に配置されたいわゆるシングルブレードのスクイズ機能付き液中搬送装置30と同様な作用及び動作により、いわゆるシングルブレードの各スクイズ機能付き液中搬送装置30を通過し、第4処理室18と第5処理室20とに搬送され、それぞれの各水洗水による水洗処理を終えてから、図示しない乾燥処理部へと搬送される。
なお、上述した処理槽本体10では、いわゆるカスケード方式によって水洗水(処理液)の補充が行われるようになっており、例えば、感光材料Aの処理量に応じて感光材料Aの搬送方向の最も下流側の第5処理室20に新鮮な水洗水(処理液)が補充されると、この水洗水(処理液)が順次各逆止弁72Aと処理液交換手段である逆止弁72とを通過して第1処理室12へ流入し、そこから排出されることになる。
また、本実施の形態に係わるいわゆるダブルブレードのスクイズ機能付き液中搬送処理装置32は、以下のような優れた効果を有する。
第1に、スクイズ機能付き液中搬送処理装置32は、主に、第1本体部材38、第2本体部材40、ブレード54A、ブレード54B及び2個のブレード押部材62から構成されており、部品点数が少なく、組立ても容易である。
第2に、ブレード54A及びブレード54Bを交換する場合には、スクイズ機能付き液中搬送処理装置32を処理槽本体10の外へ取り出して行うことができるので、交換作業が容易である。
第3に、ブレード54A及びブレード54Bは、それぞれ対応する第1本体部材38及びブレード押部材62と、第2本体部材40及びブレード押部材62とに対して相対移動可能に固定されているので、ブレード54A及びブレード54Bと、第1本体部材38及び第2本体部材40等との線膨張係数が異なっていても、温度変化で生じる寸法誤差が吸収されるので、ブレード54A及びブレード54Bに歪み(波打ち、皺等)が生じず、ブレード54A及びブレード54Bのそれぞれの先端下側の端縁が常時確実にスリット穴部46の挿入開口ガイド面部48に続く縦壁面46Aに押し付けられて密着するので、シール性が低下しない。
第4に、第1本体部材38、第2本体部材40及び2個のブレード押部材62をガラス繊維入りの合成樹脂としたので、熱変形量を小さくでき、歪みの発生原因を小さくできる。
次に、図1のように構成した処理槽本体10における、いわゆるダブルブレードのスクイズ機能付き液中搬送処理装置32の効果を確認するため行ったランニングテストの結果について説明する。
このランニングテストは、図1に示す構成の処理槽本体10(ここではダブルブレード利用の垂直バラック機という)で行った。このランニングテストでは、6つ切のペーパサイズの感光材料Aを用い、感光材料Aの処理面積に対する水洗水の補給率が175ml/m2の割合となるように、第5処理室20へ水洗水を補給し、感光材料Aの処理量と、第3処理室16内の水洗水の導電率(濃度)との関係を計測した。
また比較のため、図1に示す構成の処理槽本体10におけるいわゆるダブルブレードのスクイズ機能付き液中搬送処理装置32をスクイズ機能付き液中搬送装置30に交換したもの(ここではシングルブレード利用の垂直バラック機という)を用意し、いわゆるシングルブレードのスクイズ機能付き液中搬送装置30のみを利用した処理槽本体でも同等の条件でランニングテストを行って計測した。
このランニングテストでは、下記表1、及び図5に示すような結果が得られた。
この結果から分かることは、ランニングテストで水洗水の導電率(濃度)が平衡状態となったところで、第1処理室12(ここではPS1という)内の水洗水の導電率(濃度)と、第2処理室14(ここではPS2という)内の水洗水の導電率(濃度)とは、シングルブレード利用の垂直バラック機と、ダブルブレード利用の垂直バラック機とで、同一の導電率(濃度)の値であった。
また、第3処理室16(ここではPS3という)内の水洗水の導電率(濃度)は、ダブルブレード利用のものが0.8mS/cmと大幅に低下したのに対して、シングルブレード利用のものは2.3mS/cmに低下しただけであった。
さらに、第4処理室18(ここではPS4という)内の水洗水の導電率(濃度)は、ダブルブレード利用のものが0.4mS/cmに低下したのに対して、シングルブレード利用のものは0.6mS/cmに低下しただけであった。
このランニングテストの結果より、1個のスクイズ機能付き液中搬送処理装置32を設けることは、1個の処理室を追加することに略匹敵する効果が得られることが判明した。また、一般の現像装置における向流カスケード方式の水洗装置と比較してみると、一般の水洗装置では、キャリオーバ(スクイズ性能)が30ml/m2〜25ml/m2であるのに
対して、この液中搬送処理装置32を設けた場合には、キャリオーバ(スクイズ性能)を10ml/m2〜5ml/m2に向上できるため、向流カスケード方式の水洗装置に対する補
充水の水量を半減できることがランニングテストにより確かめられた。
次に、図1に示す構成の処理槽本体10におけるいわゆるダブルブレードのスクイズ機能付き液中搬送処理装置32が、逆止弁72(液流入構造)と逆止弁72(液流出構造)とによって、処理空間74内の処理液を交換して処理液の濃度を調整することの有用性について、図17に例示する構成と比較して説明する。
図17に示す構成の処理槽本体10では、第2処理室14と第3処理室16との間の隔壁24に配置する液中搬送処理装置32Aを、逆止弁72(液流入構造)と逆止弁72(液流出構造)とを取り除いた構造に構成する。すなわち、この液中搬送処理装置32Aは、処理空間74に連通する処理液交換手段を持たない構造とする。
さらに、図17に示す構成の処理槽本体10では、第2処理室14と第3処理室16との間の隔壁24に、逆止弁72Aを設ける。なお、図17に示す処理槽本体10では、以上説明した以外の構成を、前述した図1に示す処理槽本体10と同等に構成する。
この図17に示す処理槽本体10では、第3処理室16内の処理液が、隔壁24に配置した逆止弁72Aを通過して第3処理室16から第2処理室14へ向けて流通する。また、液中搬送処理装置32Aの処理空間74内に貯留されている処理液は、略据え置かれる状態となる。
このため図17に示す構成の処理槽本体10によって、ある程度の量の感光材料Aを処理して液中搬送処理装置32Aの処理空間74内にある処理液濃度が平衡状態となると、この平衡状態となった処理空間74内の処理液濃度が第2処理室14内に貯留されている処理液の濃度と、略同濃度になってしまう。
このように第2処理室14内に貯留されている処理液の濃度と、液中搬送処理装置32Aの処理空間74内にある処理液濃度とが略同濃度となる状態で、前述したと同様のランニングテストを行うと、第2処理室14内の水洗水の導電率(濃度)が8mS/cmで、第3処理室16内の水洗水の導電率(濃度)が2.3mS/cmに低下しただけであり、前述したシングルブレード利用の垂直バラック機と同一の導電率(濃度)の値であった。
すなわち、第2処理室14内の水洗水の導電率(濃度)とは、図1の処理槽本体10と図17の処理槽本体10とで、同一の導電率(濃度)の値であった。また、第3処理室16内の水洗水の導電率(濃度)は、図1の処理槽本体10のものが0.8mS/cmと大幅に低下したのに対して、図17の処理槽本体10のものは2.3mS/cmに低下しただけであった。
以上より、図1に示す構成の処理槽本体10では、第2処理室14内の処理液が比較的に高濃度となり、液中搬送処理装置32の処理空間74内の処理液が比較的に中濃度となり、第3処理室16内の処理液が比較的に低濃度となることによって、向流カスケード方式の水洗装置に対する補充水の水量を半減する性能を発揮できることが確認された。すなわち、このダブルブレードのスクイズ機能付き液中搬送処理装置32では、いわゆるダブルブレードを構成するブレード54Aとブレード54Bとによるスクイズ機能と、逆止弁72(液流入構造)と逆止弁72(液流出構造)とによる処理空間74に貯留された処理液の処理液交換作用とが相俟って、向流カスケード方式の水洗装置に対する補充水の水量を半減する性能を発揮できることが確認された。
なお、上述した本実施の形態では、処理槽本体10内の搬送経路における一箇所にいわゆるダブルブレードのスクイズ機能付き液中搬送処理装置32を設置した構成について説明したが、処理槽本体10内における隔壁22、隔壁24、隔壁26若しくは隔壁28、又はこれらの全ての隔壁22、24、26、28に、いわゆるシングルブレードのスクイズ機能付き液中搬送装置30の替わりにいわゆるダブルブレードのスクイズ機能付き液中搬送処理装置32を設置しても良い。さらに、いわゆるダブルブレードのスクイズ機能付き液中搬送処理装置32は、第1本体部材38又は第2本体部材40を複数重ねる構成として、3個以上のブレードを利用するものとして構成しても良い。前述のように構成した場合には、より一層水洗処理の性能及び効率を向上できる。
次に、いわゆるダブルブレードのスクイズ機能付き液中搬送処理装置32における、処理液通過防止手段としてのブレード54Aとブレード54Bとに係わる他の構成例について、図6乃至図12を参照して説明する。
図6に例示する、スクイズ機能付き液中搬送処理装置32における、処理液通過防止手段としての他の構成例では、一対の搬送ローラ33と2個のシールブレード部材35とを、2組利用して、処理空間74に連通する入口側と出口側の各感光材料搬送路44をそれぞれ仕切るように構成する。
このため、ハウジング42における第1本体部材38と第2本体部材40との各感光材料搬送路44内には、それぞれ感光材料の搬送路中央部に一対の搬送ローラ33を相互に回転軸を平行にして転接するよう回動自由に装着する。
また、各搬送ローラ33と感光材料搬送路44の各側面との間は、それぞれシールブレード部材35を用いたシール構造(液密構造)でシールする。この感光材料搬送路44は、感光材料の幅方向に沿って長く形成された一定幅のスリット穴部46と、ブレード取付面部50とを有する。
シールブレード部材35は、その基端部を、感光材料搬送路44の各々の側面に形成したブレード取付面部50上に載せ、その上にブレード押部材62を載せた状態で、ねじ68を用いて締結する。このように感光材料搬送路44の各々の側面にそれぞれ配置されたシールブレード部材35は、その自由端部を各対応する搬送ローラ33の外周面上に摺接させてシール(液密)するよう構成する。
このように構成した図6に示す処理液通過防止手段では、一対の搬送ローラ33の間を感光材料Aが処理液をスクイズされて通過すると共に、処理液の通過が防止される。
なお、図6に例示する処理液通過防止手段の構成例における以上説明した以外の構成、作用及び効果は前述した図1乃至図4に示す実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、図7に例示する、液中搬送処理装置32における処理液通過防止手段の他の構成例について説明する。
この図7に例示する処理液通過防止手段の他の構成例では、搬送ローラ33とシールブレード部材35とを、2組利用して、処理空間74に連通する入口側と出口側の各感光材料搬送路44をそれぞれ仕切るように構成する。
このため、ハウジング42における第1本体部材38と第2本体部材40との各感光材料搬送路44内には、それぞれ感光材料の搬送路中央部に搬送ローラ33を回動自由に装着して配置する。
また、搬送ローラ33と感光材料搬送路44の一方の側面との間は、それぞれシールブレード部材35を用いたシール構造(液密構造)でシールする。また、搬送ローラ33と感光材料搬送路44の他方の側面(スリット穴部46)との間は、シール摺接部材37を用いたシール構造(液密構造)でシールする。
この感光材料搬送路44は、感光材料の幅方向に沿って長く形成された一定幅のスリット穴部46と、ブレード取付面部50とを有する。
シールブレード部材35は、その基端部を、感光材料搬送路44の一方の側面に形成したブレード取付面部50上に載せ、その上にブレード押部材62を載せた状態で、ねじ68を用いて締結する。このように感光材料搬送路44の一方の側面に配置されたシールブレード部材35は、その自由端部を各対応する搬送ローラ33の外周面上に摺接させてシール(液密)するよう構成する。
また、感光材料搬送路44における搬送ローラ33の外周面又は感光材料Aの表面が摺接する他方の側面(スリット穴部46)の所定位置には、弾性変形可能で耐摺接磨耗性に優れた材料で形成されたシール摺接部材37を壁に埋め込んで配置する。なお、搬送ローラ33の外周面を弾性変形可能で耐摺接磨耗性に優れた材料で形成して、この搬送ローラ33が直接感光材料搬送路44(スリット穴部46)に摺接してシール(液密)するようように構成しても良い。
このように構成した図7に示す処理液通過防止手段では、搬送ローラ33とシール摺接部材37との間を感光材料Aが処理液をスクイズされて通過すると共に、処理液の通過が防止される。
なお、図7に例示する処理液通過防止手段の構成例における以上説明した以外の構成、作用及び効果は前述した図1乃至図4、及び図6に示す実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、図8に例示する、液中搬送処理装置32における処理液通過防止手段の他の構成例について説明する。
図8に例示する処理液通過防止手段の他の構成例では、相対向して配置されたブレード54Cを、2組利用して、処理空間74に連通する入口側と出口側の各感光材料搬送路44をそれぞれ仕切るように構成する。この感光材料搬送路44は、その感光材料Aの表裏に対向する各側面部に、それぞれ感光材料の幅方向に沿って長く形成された一定幅のスリット穴部46と、ブレード取付面部50とを有する。
各ブレード54Cは、その基端部を、感光材料搬送路44の各々の側面に形成したブレード取付面部50上に載せ、その上にブレード押部材62を載せた状態で、ねじ68を用いて締結する。このように感光材料搬送路44の各々の側面にそれぞれ配置されたブレード54Cは、その自由端部を相互に隙間なく圧接させるよう構成する。
このように構成した図8に示す処理液通過防止手段では、相互に圧接された2個のブレード54Cの間を感光材料Aが処理液をスクイズされて通過すると共に、感光材料Aがないときは相対向する2個のブレード54Cの自由端部が圧接することによって処理液の通過が防止される。
なお、図8に例示する処理液通過防止手段の構成例における以上説明した以外の構成、作用及び効果は前述した図1乃至図4及び図6に示す実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、図9に例示する、液中搬送処理装置32における処理液通過防止手段の他の構成例について説明する。
図9に例示する、スクイズ機能付き液中搬送処理装置32における、処理液通過防止手段としての他の構成例では、1個の搬送ローラ33と1個のブレード54C及び1個のシールブレード部材35とを、2組利用して、処理空間74に連通する入口側と出口側の各感光材料搬送路44をそれぞれ仕切るように構成する。
このため、ハウジング42における第1本体部材38と第2本体部材40との各感光材料搬送路44内には、それぞれ感光材料の搬送路中央部に1個の搬送ローラ33を回動自由に装着して配置する。
また、搬送ローラ33と感光材料搬送路44の一方の側面との間は、それぞれブレード54Cを用いたシール構造(液密構造)でシールする。さらに、搬送ローラ33と感光材料搬送路44の各側面との間は、それぞれシールブレード部材35を用いたシール構造(液密構造)でシールする。この感光材料搬送路44は、感光材料の幅方向に沿って長く形成された一定幅のスリット穴部46と、ブレード取付面部50とを有する。
ブレード54Cとシールブレード部材35は、それぞれ基端部を、感光材料搬送路44の各々の側面に形成したブレード取付面部50上に載せ、その上にブレード押部材62を載せた状態で、ねじ68を用いて締結する。このように感光材料搬送路44の各々の側面にそれぞれ配置されたブレード54Cとシールブレード部材35とは、それぞれの自由端部を各対応する搬送ローラ33の外周面上に摺接させてシール(液密)するよう構成する。
このように構成した図9に示す処理液通過防止手段では、搬送ローラ33とブレード54Cとの間を感光材料Aが処理液をスクイズされて通過すると共に、処理液の通過が防止される。
なお、図9に例示する処理液通過防止手段の構成例における以上説明した以外の構成、作用及び効果は前述した図1乃至図4及び図6に示す実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、図10に例示する、液中搬送処理装置32における処理液通過防止手段の他の構成例について説明する。
図10に例示する、スクイズ機能付き液中搬送処理装置32における、処理液通過防止手段としての他の構成例では、一対の搬送ローラ33と2個のシール用ローラ41とを2組利用して、処理空間74に連通する入口側と出口側の各感光材料搬送路44をそれぞれ仕切るように構成する。
このため、ハウジング42における第1本体部材38と第2本体部材40との各感光材料搬送路44内には、それぞれ感光材料の搬送路中央部に一対の搬送ローラ33を相互に回転軸を平行にして転接するよう回動自由に装着する。
また、各搬送ローラ33と感光材料搬送路44の各側面(スリット穴部46)との間は、それぞれシール用ローラ41を用いたシール構造(液密構造)でシールする。このシール用ローラ41は、それぞれ感光材料の搬送路内の所定位置に、各対応する搬送ローラ33と相互に回転軸を平行にして転接するよう回動自由に装着する。
この感光材料搬送路44におけるシール用ローラ41が摺接する各側面(スリット穴部46)の所定位置には、弾性変形可能で耐摺接磨耗性に優れた材料で形成されたシール摺接部材37を壁に埋め込んで配置する。なお、シール用ローラ41の外周面を弾性変形可能で耐摺接磨耗性に優れた材料で形成して、このシール用ローラ41が直接感光材料搬送路44の壁面(スリット穴部46)に摺接してシール(液密)するようように構成しても良い。
このように構成した図10に示す処理液通過防止手段では、一対の搬送ローラ33の間を感光材料Aが処理液をスクイズされて通過すると共に、処理液の通過が防止される。
なお、図10に例示する処理液通過防止手段の構成例における以上説明した以外の構成、作用及び効果は前述した図1乃至図4及び図6に示す実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、図11に例示する、液中搬送処理装置32における処理液通過防止手段の他の構成例について説明する。
図11に例示する、液中搬送処理装置32における、処理液通過防止手段としての他の構成例では、1個の搬送ローラ33と1個のシール用ローラ41とを2組利用して、処理空間74に連通する入口側と出口側の各感光材料搬送路44をそれぞれ仕切るように構成する。
このため、ハウジング42における第1本体部材38と第2本体部材40との各感光材料搬送路44内には、それぞれ搬送ローラ33を回動自由に装着する。
また、各搬送ローラ33と感光材料搬送路44の一方の側面(スリット穴部46)との間は、それぞれシール用ローラ41を用いたシール構造(液密構造)でシールする。このシール用ローラ41は、それぞれ感光材料の搬送路内の所定位置に、各対応する搬送ローラ33と相互に回転軸を平行にして転接するよう回動自由に装着する。
この感光材料搬送路44におけるシール用ローラ41が摺接する側面(スリット穴部46)の所定位置には、弾性変形可能で耐摺接磨耗性に優れた材料で形成されたシール摺接部材37を壁に埋め込んで配置する。なお、シール用ローラ41の外周面を弾性変形可能で耐摺接磨耗性に優れた材料で形成して、このシール用ローラ41が直接感光材料搬送路44(スリット穴部46)の壁面に摺接してシール(液密)するようように構成しても良い。
また、搬送ローラ33と感光材料搬送路44の他方の側面(スリット穴部46)との間は、シール摺接部材37を用いたシール構造(液密構造)でシールする。
この感光材料搬送路44における搬送ローラ33の外周面又は感光材料Aの表面が摺接する他方の側面(スリット穴部46)の所定位置には、弾性変形可能で耐摺接磨耗性に優れた材料で形成されたシール摺接部材37を壁に埋め込んで配置する。なお、搬送ローラ33の外周面を弾性変形可能で耐摺接磨耗性に優れた材料で形成して、この搬送ローラ33が直接感光材料搬送路44(スリット穴部46)に摺接してシール(液密)するようように構成しても良い。
このように構成した図11に示す処理液通過防止手段では、搬送ローラ33とシール摺接部材37との間を感光材料Aが処理液をスクイズされて通過すると共に、処理液の通過が防止される。
なお、図11に例示する処理液通過防止手段の構成例における以上説明した以外の構成、作用及び効果は前述した図1乃至図4及び図6に示す実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、図12に例示する、液中搬送処理装置32における処理液通過防止手段の他の構成例について説明する。
図12に例示する、液中搬送処理装置32における、処理液通過防止手段としての他の構成例では、1個の搬送ローラ33及び1個のシール用ローラ41と1個のブレード54Cとを、2組利用して、処理空間74に連通する入口側と出口側の各感光材料搬送路44をそれぞれ仕切るように構成する。
このため、ハウジング42における第1本体部材38と第2本体部材40との各感光材料搬送路44内には、それぞれ搬送ローラ33を回動自由に装着する。
また、各搬送ローラ33と感光材料搬送路44の一方の側面(スリット穴部46)との間は、それぞれシール用ローラ41を用いたシール構造(液密構造)でシールする。このシール用ローラ41は、それぞれ感光材料の搬送路内の所定位置に、各対応する搬送ローラ33と相互に回転軸を平行にして転接するよう回動自由に装着する。
この感光材料搬送路44におけるシール用ローラ41が摺接する側面(スリット穴部46)の所定位置には、弾性変形可能で耐摺接磨耗性に優れた材料で形成されたシール摺接部材37を壁に埋め込んで配置する。なお、シール用ローラ41の外周面を弾性変形可能で耐摺接磨耗性に優れた材料で形成して、このシール用ローラ41が直接感光材料搬送路44(スリット穴部46)の壁面に摺接してシール(液密)するようように構成しても良い。
また、搬送ローラ33と感光材料搬送路44の他方の側面(スリット穴部46)との間は、それぞれブレード54Cを用いたシール構造(液密構造)でシールする。この感光材料搬送路44は、感光材料の幅方向に沿って長く形成された一定幅のスリット穴部46と、ブレード取付面部50とを有する。
ブレード54Cは、その基端部を、感光材料搬送路44の各々の側面に形成したブレード取付面部50上に載せ、その上にブレード押部材62を載せた状態で、ねじ68を用いて締結する。このように感光材料搬送路44の各々の側面にそれぞれ配置されたブレード54Cは、それぞれの自由端部を各対応する搬送ローラ33の外周面上に摺接させてシール(液密)するよう構成する。
このように構成した図12に示す処理液通過防止手段では、搬送ローラ33とブレード54Cとの間を感光材料Aが処理液をスクイズされて通過すると共に、処理液の通過が防止される。
なお、図12に例示する処理液通過防止手段の構成例における以上説明した以外の構成、作用及び効果は前述した図1乃至図4及び図6に示す実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、スクイズ機能付き液中搬送処理装置32における、処理液交換手段として設置した逆止弁72(液流入構造又は液流出構造)に変わる他の構成例について、図13を参照して説明する。
この図13に示すスクイズ機能付き液中搬送処理装置32では、処理液交換手段を、所要の処理液を通す膜部材81(液流入構造又は液流出構造)を利用して構成する。このため、ハウジング42の第1本体部材38の第2処理室14内に向いた端面から第2本体部材40との間にできる処理空間74に向いた端面まで貫通する所定の大口径の透孔77を穿設する。この透孔77内の所定位置には、その内周面から内側に向けてリング状に突出する支持台部材79を突設する。
この支持台部材79の上には、膜部材81(液流出構造)の周囲を載置し、さらにその上にリング状の押さえ部材83を載置してから図示しない係着手段により係着する。これにより、膜部材81(液流出構造)は、その周囲を支持台部材79と押さえ部材83とで挟持された状態で、透孔77内に配置される。
また、ハウジング42の第2本体部材40には、その流通溝部82と、第3処理室16内に向いた段状の端面との間に、膜部材81(液流入構造)を利用した処理液交換手段を構成する。この第2本体部材40に設ける膜部材81(液流出構造)を利用した処理液交換手段は、前述した第1本体部材38に設置したものと同様に、膜部材81の周囲を支持台部材79と押さえ部材83とで挟持し、図示しない係着手段により係着するよう構成する。
これら処理液交換手段としての膜部材81(液流入構造又は液流出構造)は、浸透膜、限外ろ過膜、イオン交換膜、メンブレンフィルタ又はマイクロフィルタ等を利用できる。この膜部材81(液流入構造又は液流出構造)を利用した処理液交換手段は、設置した各膜部材81の機能を利用して、処理空間74内に貯留される処理液の濃度を、前述した向流カスケード方式の処理槽本体10における第2処理室14内の処理液の濃度よりも薄くするとと共に、第3処理室16内の処理液の濃度よりも濃くする(なお、同等又は薄くしても良い)ように構成する。
また、ハウジング42に装着する処理液交換手段(液流入構造又は液流出構造)は、処理空間74内に貯留される処理液を交換できる構成であれば、どのように構成しても良い。例えば、処理液交換手段は、処理空間74内に連通する入液管(液流入構造)と、出液管(液流出構造)とを設け、この入液管から新たな処理液を導入し、出液管から排出するように構成しても良い。
また、処理液交換手段には、送液ポンプを設けて、例えば、第3処理室16から強制的に処理空間74内に送液し、又は処理空間74内から例えば、第2処理室14へ強制的に排出するように構成しても良い。
さらに、処理液交換手段は、処理空間74内に、処理槽本体10内に在る処理液を流入又は流出させるばかりで無く、全く別種類の処理液(例えば真水)を処理空間74だけに循環させたり、流入させたものを廃液として排出させたりするように構成しても良い。
次に、本実施の形態に係る感光材料の液中処理装置に係わる他の構成例について、図16により説明する。
この図16に示す処理槽本体100では、スクイズ機能付き液中搬送装置30又はスクイズ機能付き液中搬送処理装置32の代わりに一対の駆動搬送ローラとシール用ローラとを利用して、各処理室を仕切るように構成する。すなわち、処理槽本体100の内部に一対の駆動搬送ローラ84を配置し、各搬送ローラ84と処理槽本体100の内壁との各間をシール用ローラ90で水洗水(処理液)が流通しないように仕切る。
また、さらに、駆動搬送ローラ84から搬送方向の長さが最短の感光材料Aの長さより短い距離を置いた位置に駆動搬送ローラ86を配置し、この各搬送ローラ86と処理槽本体100の内壁との各間をシール用ローラ92で水洗水(処理液)が流通しないように仕切ることにより、駆動搬送ローラ84と駆動搬送ローラ86との間に、処理室を作る。
さらに、駆動搬送ローラ86から搬送方向の長さが最短の感光材料Aの長さより短い距離を置いた位置に駆動搬送ローラ88を配置し、この各搬送ローラ88と処理槽本体100の内壁との各間をシール用ローラ94で水洗水(処理液)が流通しないように仕切ることにより、駆動搬送ローラ86と駆動搬送ローラ88との間に、他の処理室を作る。このようにして、処理槽本体100内に所要の数だけ処理室を作ることがてきる。なお図示しないが、処理槽本体100には各処理室の間で、カスケード方式で処理液を流通させるための逆止弁等の手段を設ける。
このように構成することによって、処理槽本体100の内部に複数の処理室を連続して多段に並べて構成することができる。この図16に示すような処理槽本体100の構成によれば、スクイズ機能付き液中搬送装置30を通過させるためだけに用いる搬送ローラを削減して、搬送ローラの総数を減少させることにより搬送経路を短縮して迅速処理を可能とできる。また、各処理室内の容積を小さくして、感光材料Aが搬送される動作で処理液が自動的に攪拌されるようにして攪拌効率を向上できる。さらに、感光材料がカールしていても、搬送ローラで感光材料Aを挟持する力を強くできるから、スクイズ性能を良好に保つことができる。