JP4153626B2 - フルカラー記録媒体およびそれを用いた記録方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー複写装置、カラープリンタなどに用いられるフルカラー記録媒体およびそれを用いた記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フルカラー画像を形成する方法として、銀塩写真、感熱記録(熱溶融型、昇華型)、電子写真、インクジェットなどの方式が知られている。銀塩写真、感熱記録方式は高画質ではあるものの、現像液やインクリボン等の廃棄物が出るという欠点がある。一方、電子写真方式にはトナーが、インクジェット方式にはインクが必要である。
【0003】
そこで、自己発色型の記録媒体が検討されている。1つは感光感圧方式といわれるもので、露光により、感光性マイクロカプセルを硬化した部分と硬化しない部分を生じさせ、その後、加圧により硬化しなかったマイクロカプセルを破壊し、着色した内包物を紙に転写するもの、あるいは染料前駆体である内包物とマイクロカプセルの外に準備された顕色剤(カプラー)とを反応させ発色させ、画像を得るものである。これについては、「電子写真学会1992年度第1回研究会予稿集」47頁(1992)に詳しく記載されている。
【0004】
ほかに、感熱感光方式のTA紙(富士写真フィルム)といわれるものが開発されている。これは染料前駆体であるジアゾニウム塩を内包させた熱応答性カプセルを熱で制御することで、内包物とカプセル外に準備された顕色剤、有機塩基化合物との接触を制御、すなわち、反応を制御し、染料の形成を制御するものである。つぎに紫外線を照射することで染料前駆体を分解し、カプラーとの反応によって発色しなくすることで定着するものである。フルカラーを得るために熱応答性カプセルとジアゾニウム塩に工夫がなされている。これについては「プリンタ材料とケミカルス」(高橋恭介、入江正浩監修、シーエムシー(1995))に詳しく記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の自己発色型記録媒体において、感光感圧方式は、加圧によりカプセルを破壊する必要があるため、カプセルを小粒径化することができず、破壊により解像度を劣化させ、画質が粗くなるといった欠点があった。
【0006】
また、感熱感光方式のTA紙は感光層として少なくともイエロー(以下[Y]ともいう)、マゼンダ(以下、「M」ともいう)、シアン(以下、「C」ともいう)の3層が必要であり、定着にも波長の異なる紫外線が必要であり、また、熱ヘッドによる書き込みのため、解像度に限界があり、書き込みのエネルギーが多くなるといった欠点があった。
【0007】
そこで、本発明は従来のこのような欠点を解決するために、感光感熱発色・光定着方式のフルカラー記録媒体を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1にかかわる発明は、マイクロカプセルを含む記録層を支持体上に塗布してなるフルカラー記録媒体であって、該マイクロカプセルが、
(a)少なくともジアゾニウム塩、カプラー、塩基性物質、及び重合性物質と光重合開始剤のうち、1つ以上を含む熱応答性カプセルと、
(b)前記(a)に記載された材料のうち、該熱応答性カプセルに含まれない材料と
を内包する
ことを特徴とするフルカラー記録媒体である。
【0009】
請求項2にかかわる発明は、熱応答性カプセルが少なくともジアゾニウム塩を内包することを特徴とする請求項1記載のフルカラー記録媒体である。
【0010】
請求項3にかかわる発明は、熱応答性カプセルが少なくともカプラーと塩基性物質を内包することを特徴とする請求項1記載のフルカラー記録媒体である。
【0011】
請求項4にかかわる発明は、光重合開始剤の感度波長を調整するために、波長増感剤を内包する請求項1、2または3記載のフルカラー記録媒体である。
【0012】
請求項5にかかわる発明は、マイクロカプセルが少なくとも3種類あり、イエロー、マゼンタ、シアンに発色するようジアゾニウム塩とカプラーが組み合わされていることを特徴とする請求項1、2または3記載のフルカラー記録媒体である。
【0013】
請求項6にかかわる発明は、マイクロカプセルが少なくとも3種類あり、イエロー、マゼンタ、シアンに発色するように、少なくとも1色はジアゾニウム塩とカプラーが組み合わされており、残りのマイクロカプセルの発色体として、電子供与性染料前駆体と顕色剤を含むことを特徴とする請求項1、2または3記載のフルカラー記録媒体である。
【0014】
請求項7にかかわる発明は、請求項1、2または3記載のフルカラー記録媒体に波長の異なる3種類の光を照射し、それぞれ異なるマイクロカプセルの内包物の一部を硬化させ、続く加熱によりカラー画像を記録することを特徴とする記録方法である。
【0015】
請求項8にかかわる発明は、請求項1、2または3記載のフルカラー記録媒体に波長の異なる3種類の光を照射し、それぞれ異なるマイクロカプセルの内包物の一部を硬化させ、続く加熱によりカラー画像を記録したのち、紫外線を照射して硬化したカプセルのジアゾニウム塩を分解し、定着することを特徴とする記録方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の記録媒体を用いた記録原理について説明する。
【0017】
まず、画像信号を持った波長の異なる3波長の可視光、たとえばR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)を本発明の記録媒体に照射すると、それぞれの光に感受性を持つマイクロカプセル内で重合反応が開始し、その内包物が硬化する。このとき、未露光部は流動性がある。つぎに、熱応答性カプセル外壁のガラス転移点以上まで記録媒体を加熱することにより、熱応答性カプセル壁の物質隔離能力が低下し、ジアゾニウム塩と未露光部のカプラーが接触、反応し、発色する。このとき露光により硬化したカプラー部はジアゾニウム塩と、あるいは硬化したジアゾニウム塩部とカプラーは接触できないため発色しない。必要に応じて、全面に紫外線を照射し、未発色ジアゾニウム塩を分解し定着することで、画質の保存安定性が増す。
【0018】
ここで記録媒体の加熱温度は、50〜200℃であることが好ましい。50℃未満であると保存安定性が悪くなり、200℃をこえると色相が悪くなる傾向にある。
【0019】
以上のように、加圧工程を必要としないためマイクロカプセルの粒径に制限がなくなり、小粒径マイクロカプセルを用いることで高画質化が可能となる。また、光により発色させたくない部分を形成するため、熱発色ではあるが、高精細、高解像度の画像を得ることが可能となった。また、熱応答性カプセルの応答性を実用にあわせた最も低い温度に設定できることから、省エネが可能となっている。
【0020】
本発明のフルカラー記録媒体において使用するマイクロカプセルを図1〜4に示す。図1は、熱応答性カプセル2がジアゾニウム塩1を包含するマイクロカプセルを、図2はカプラー3および塩基性物質7を含有するマイクロカプセルを、図3は波長増感剤4、光重合開始剤5、重合性物質6、および塩基性物質7を含有するマイクロカプセルを、図4はジアゾニウム塩1、波長増感剤4、光重合開始剤5、および重合性物質6を含有するマイクロカプセルを表す。
【0021】
図5は、本発明のカラー記録媒体において、本発明のマイクロカプセルと組み合わせて用いることができる発色剤として電子供与性染料前駆体19と顕色剤20からなるマイクロカプセルである。
【0022】
図6は、前記マイクロカプセルを使用して、作製したフルカラー記録媒体を表す。
【0023】
本発明のマイクロカプセルの製法としては、公知のマイクロカプセル化法、たとえば近藤朝士著、「マイクロカプセル」日刊工業新聞社(1970年発行)に記載のin situ重合法、界面重合法、コアセルベーション法、スプレードライング法などを用いることができる。とくに熱応答性カプセルを形成する方法としては界面重合法や、in situ重合法が好ましい。2重または多核マイクロカプセルを製造する方法としては、たとえば内カプセルと外カプセル内包物を混合し、in situ重合法を用いてカプセル化することができる。
【0024】
本発明のマイクロカプセル皮膜としては、ポリウレタン、ポリウレア、架橋ゼラチン、アルギン酸塩、セルロース、メラミン樹脂、ナイロン樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂など種々のものが使用できる。熱応答性マイクロカプセル膜としてはとくにポリウレア、ポリウレタンが有用である。
【0025】
本発明に用いられるジアゾニウム塩としては、特開昭60−184880号公報、特開昭61−172789号公報、特開平2−147285号公報、特開平6−328853号公報、特願平5−297024号公報、特願平5−278608号公報に記載された化合物が使用できる。たとえば4−(4′−メチルフェニルチオ)−2,5−ジエトキシベンゼンジアゾニウム、4−ピロリヂノ−3−メチルベンゼンジアゾニウム、4−モルフォリノ−2,5−ジブトキシベンゼンジアゾニウム、4−モルフォリノベンゼンジアゾニウム、4−モルフォリノ−2,5−オクトキシベンゼンジアゾニウム、4−(N−(2−エチルヘキサノイル)ピペラジノ)−2,5−ジエトキシベンゼンジアゾニウム、4−N,N−ジエチルアミノベンゼンジアゾニウム、3−(2−オクチルオキシエトキシ)−モルフォリノベンゼンジアゾニウム、4−N−ヘキシル−N−トリルアミノ−2−ヘキシルオキシベンゼンジアゾニウムなどの塩があげられる。ジアゾニウム塩の酸アニオンにはヘキサフルオロフォスフェート、テトラフルオロボレート、1,5−ナフタレンスルホネート、パーフルオロアルキルカーボネート、パーフルオロアルキルスルフォネート、塩化亜鉛、塩化錫などを用いることができる。これらの中では、有機溶剤の溶解性の点でヘキサフルオロフォスフェート、テトラフルオロボレート、1,5−ナフタレンスルホネートが酸アニオンとして好ましい。本発明においては異なる2種類以上のジアゾニウム塩を任意の比率で混合して用いてもよい。
【0026】
ジアゾニウム塩を内包するカプセルにおいては、トルエンスルホンアミド等の公知のアリールスルホンアミドを熱増感剤として添加してもよい。また、ジアゾニウム塩の自然分解を防止するために、クエン酸や酒石酸を添加してもよい。
【0027】
本発明に用いるジアゾニウム塩を溶解する疎水性溶媒としては、たとえばアルキルナフタレン、アルキルジフェニルエタン、アルキルジフェニルメタン、アルキルビフェニル、塩素化パラフィンなどがあげられる。
【0028】
本発明に用いるカプラーとしては、特開平1−67379号公報、特開平2−54250号公報、特開平4−53794号公報、特願平6−18669号公報、特願平6−18670号公報などに記載されたものが使用できる。たとえばレゾルシン、フロログルシン、ピラゾロン誘導体、β−ジケトン誘導体、オキシジフェニル誘導体、α−ナフトール、フェノールなどがあげられる。これらを混合して目的の発色色相を得ることもできる。
【0029】
本発明に用いる塩基性物質としては、特開平2−1371号公報、特開平1−63187号公報などに記載されているものが使用できる。たとえばグアニジン誘導体、有機アンモニウム塩、有機アミン類、アミド類、尿素誘導体、チオ尿素誘導体、ピロール類、ピリミジン類、インドール類、イミダゾール類、ピリジン類などがあげられる。
【0030】
一般には、ジアゾニウム塩1モルに対して、カプラー1〜10モル、好ましくは1.5〜5モルである。また、塩基性化合物はその塩基性強度によって異なるが、ジアゾニウム塩の0.3〜3モル程度がよい。
【0031】
熱応答性カプセルの粒径は、0.3〜3μmであることが好ましい。0.3μm未満であると、製造コストが高くなり、3μmをこえると、解像度が劣化する傾向にある。
【0032】
一方、マイクロカプセルの粒径は、0.5〜10μmであることが好ましい。0.5μm未満であると、製造コストが悪くなり、10μmをこえると、解像度が劣化する傾向にある。
【0033】
熱応答性カプセルの添加量は、マイクロカプセル中5〜80重量%、より好ましくは30〜60重量%である。5重量%より少なかったり80重量%より多いとマイクロカプセル化が困難となる傾向がある。
【0034】
本発明に用いる支持体としては、たとえば紙、上質紙、コート紙等の紙類、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アセチルセルロース、ポリビニルアセタール、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミドなどのフィルムおよび樹脂類、紙類と樹脂類からなる合成紙があげられる。これらの中で、ポリエチレンテレフタレートのフィルムが平面平滑性、強度面から好ましく、さらに、フィルムの片面にアルミ蒸着などにより反射層を形成したものは感光感度を向上させる効果があり、とくに好ましい。
【0035】
本発明に用いる重合性物質としては、たとえばアクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリル酸類、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミド類、無水マレイン酸類、マレイン酸エステル類、スチレン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、アリルエーテル類などがあげられるが、重合速度が速い点でアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類が好ましい。
【0036】
本発明に用いる光重合開始剤としては、たとえば、芳香族カルボニル化合物、アセトフェノン類、有機過酸化物、有機ハロゲン化物、アゾ化合物、染料−ボレート錯体、金属アレーン錯体、色素誘導体ヨードニウム塩、色素誘導体アルキルホウ酸塩などが用いられる。たとえば、(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチル)ベンゼン]鉄(1+)ヘキサフルオロホスフェート(1−)、4,4′−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2−[7−(1,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチル−2H−インドール−2−イリデン)−1,3,5−ヘプタデントリエニル]−3H−インドリウム ブチルトリフェニルボレートがあげられる。
【0037】
とくに、可視光領域に感度を持つ重合開始剤としては、金属アレーン錯体と色素の混合物や分子内電子移動反応により可視光領域の光励起によって、ラジカルを発生する化合物、たとえば、色素誘導体のアルキルホウ酸塩などがあげられる。中でも、シアニン色素誘導体のブチルトリフェニルボレートが感度の点で好ましい。
【0038】
また、光重合開始剤は、重合性物質に対して0.1〜15重量%、より好ましくは1〜10重量%の比率で用いられる。1重量%未満では重合反応が進行しにくく、10重量%をこえると感度の向上がほとんど見られない。
【0039】
本発明に用いられる電子供与性染料前駆体としては、トリアリールメタン系化合物、ジフェニルメタン系化合物、チアジン系化合物、キサンテン系化合物、スピロピラン系化合物があげられる。とくに、トリアリールメタン系化合物およびキサンテン系化合物が、発色濃度が高く有用である。
【0040】
これらの具体例として、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノ)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,3−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(o−メチル−p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンズヒドリンベンジルエーテル、N−ハロフェニルロイコオーラミン、ローダミン−B−アニリノラクタム、ローダミン−B−(p−クロロアニリノ)ラクタム、2−ベンジルアミノ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−シクロヘキシルメチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−イソアミルエチルアミノフルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−オクチルアミノ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−エトキシエチルアミノ−3−クロロ−2−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンジルロイコメチレンブルー、3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン、3,3′−ジクロロースピロージナフトピラン、3−ベンジルピロジナフトピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピランらがあげられる。
【0041】
また、前記電子供与性染料前駆体と組み合わせて用いられる顕色剤(電子受容性化合物)としては、ビスフェノール類らのフェノール誘導体、サリチル酸誘導体、ヒドロキシ安息香酸エステル誘導体があげられる。中でも、ビスフェノール類、ヒドロキシ安息香酸エステル類が好ましい。たとえば、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジクロロフェニル)プロパン、1,1−(p−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−(p−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−(p−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸およびその多価金属塩、3,5−ジ(tert−ブチル)サリチル酸およびその多価金属塩、3−α,α−ジメチルベンジルサリチル酸およびその多価金属塩、p−ヒドロキシ安息香酸プチル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−2−エチルヘキシル、p−フェニルフェノ−ルおよび p−クミルフェノールがあげられる。本発明においては、これらの電子受容性化合物を2種以上任意の比率で併用することもできる。
【0042】
電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物を含む場合には、その反応を促進するための増感剤を添加することもできる。増感剤としては、分子内に芳香族性の基と極性基を適度に有す低融点有機化合物が好ましい。たとえば、p−べンジルオキシ安息香酸べンジル、α−ナフチルベンジルエーテル、β−ナフチルべンジルエーテル、β−ナフトエ酸フェニルエステル、α−ヒドロキシ−β−ナフトエ酸フェニルエステル、β−ナフトール−(p−クロロベンジル)エーテル、1,4−ブタンジオールフェニルエーテル、1,4−ブタンジオール−p−メチルフェニルエ−テル、1,4−ブタンジオール−p−エチルフェニルエーテル、1,4−ブタンジオール−m−メチルフェニルエーテル、1−フェノキシ−2−(p−トリルオキシ)エタン、1−フェノキシ−2−(p−エチルフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2−(p−クロロフェノキシ)エタン、p−ベンジルビフェニルなどがあげられる。本発明においては、これらの増感剤を2種以上任意の比率で併用することもできる。
【0043】
本発明に用いる波長増感剤は、光重合開始剤が可視光に感受性を持つためのものであり、使用する露光源の波長を吸収するものを選択すればよい。たとえばアクリルオレンジ系染料、ベンゾフラン系染料、メロシアニン系染料、キサンテン系染料、シアニン系染料、ローダミン系染料、サフラニン系染料、マラカイトグリーン系染料、メチレンブルー系染料、クマリン系染料、スクワリリウム系染料があげられる。
【0044】
R光用としてはスクワリリウム色素、G光用としてはシアニン染料、B光用としてはクマリン染料が好ましく用いられる。
【0045】
波長増感剤は重合性物質に対して1〜100重量%、より好ましくは5〜20重量%の比率で用いられる。1重量%より少ないと増感剤としての効力が不充分であり、100重量%より多いと重合度が低下する傾向がある。
【0046】
このようにして得られたマイクロカプセルは、ポリビニルアルコールなどのバインダー樹脂を含む溶液と混合して塗工液とし、記録媒体に塗工することができる。
【0047】
本発明の記録媒体の塗工にはバーコーター、ロールコーター、ブレードコーター、エアナイフコーター等を用いることができる。
【0048】
本発明には光堅牢性を向上させるために、感光層の上に保護層を設けてもよい。保護層としては水溶性高分子、あるいは疎水性高分子のエマルジョンが好ましい。
【0049】
【実施例】
以下、本発明を実施例によってさらに詳述するが、これらによって制限されるものではない。
【0050】
実施例1
1)ジアゾニウム塩を内包する熱応答性カプセルの製造
4−(4′−メチルフェニルチオ)−2,5−ジエトキシベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート(ダイトーケミックス製 DH−575 PF6)3重量部、硫酸ジブチル3重量部を酢酸エチル10重量部に少し加熱して溶解し、さらにイソプロピルビフェニル6重量部を加え、均一に混合した。
【0051】
ついでこの混合液に壁剤としてタケネートD−110N(武田薬品工業(株)製)8部を加えて均一に混合し、A液を得た。
【0052】
別途、n−オクチルグルコシド(日本精化(株)製 Scuraph AG−8)0.2重量部を加えた6重量%ゼラチン水溶液64重量部を用意し、上記A液を添加し、ホモジナイザーを用いて10,000rpm、10分間乳化分散した。得られた乳化物に水20重量部を加えて均一化した後、撹拌しながら40℃で3時間カプセル化反応を行った。その後、30℃でイオン交換樹脂アンバーライトIRA67(オルガノ(株)製)6.5重量部、イオン交換樹脂アンバーライトIRC50(オルガノ(株)製)13重量部を加え、さらに1時間撹拌した。ついで、イオン交感樹脂を濾過し、カプセル液を得た。この液から遠心分離によりカプセルを取り出し、乾燥させカプセルCを得た。カプセルの平均粒径は0.5μmであった。
【0053】
2)C発色カプセル1の製造
ポリエチレングリコールジアクリレートとジペンタエリストールヘキサアクリレートを3:4に配合したもの 100重量部に、上記のカプセルC 8重量部、カプラーとして2−ヒドロキシナフタレン−3−カルボキシ−2′−メチルアニリン(ダイトーケミックス(株)製 Daito Grounder OL)10重量部、塩基性物質としてトリフェニルグアニジン3重量部、波長増感色素としてスクワリリウム0.5重量部、光重合開始剤である(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチル)ベンゼン]鉄(1+)ヘキサフルオロホスフェート(1−) 3重量部を加え、50℃で10分加熱することで疎水性の液状成分Dを得た。
【0054】
つぎに、乳化剤の5重量%ポリスチレンスルホン酸の1部ナトリウム塩水溶液と5重量%スチレン−無水マレイン酸共重合体水溶液の1:1水溶液中に前記液状成分Dを加え、ホモジナイザーで8,000rpm、10分間分散させ、いわゆるO/Wエマルジョンを得た。
【0055】
別途、ホルムアルデヒド37%水溶液にメラミン粉末を加え、水酸化ナトリウム水溶液でpH9に調整し、60℃で30分加熱してメラミン・ホルムアルデヒドプレポリマーを得た。
【0056】
先に作製したO/Wエマルジョンにメラミン・ホルムアルデヒドプレポリマーを加え、撹拌下、60℃で10時間保持し、その後、pH7に調整し、650nm付近に感光感度を持つシアン発色カプセルを得た。カプセルの粒径は1〜3μmであった。
【0057】
3)M発色カプセルの製造
ジアゾニウム塩としてC発色で用いた4−(4′−メチルフェニルチオ)−2,5−ジエトキシベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェートの代わりにp−N,N−ジノルマルペンチルアミノ−3−ブトキシベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェートを、カプラーとして2−ヒドロキシナフタレン−3−カルボキシ−2′−メチルアニリンの代わりに化合物1を、波長増感色素としてスクワリリウムの代わりにシアニン染料を用いた以外、C発色カプセルと同様の方法で550nm付近に感光感度を持つM(マゼンタ)発色カプセルを得た。カプセルの粒径は1〜3μmであった。
【0058】
【化1】
【0059】
4)Y発色カプセル1の製造
カプラーとして2−ヒドロキシナフタレン−3−カルボキシ−2′−メチルアニリンの代わりに化合物2を、波長増感色素としてスクワリリウムの代わりにクマリン染料を用いた以外、C発色カプセルと同様の方法で450nm付近に感光感度を持つY(イエロー)発色カプセル1を得た。カプセルの粒径は1〜3μmであった。
【0060】
【化2】
【0061】
5)記録媒体の製造
上記C発色カプセル1、Y発色カプセル1、M発色カプセル1の3種類のカプセルそれぞれ20重量部とバインダー樹脂としてポリビニルアルコールの20%水溶液30重量部を混合し、塗工液としてバーコート法で188μm厚のPETフィルム上に塗布し、乾燥膜厚12μmの感光層を持つフルカラー記録媒体を得た。
【0062】
続いて、得られたフルカラー記録媒体を使用した画像形成実験の結果について説明する。まず、画像信号を持ったR、G、B光のLEDを用いてそれぞれ0.2mJ/mm2で露光し、その後、120℃に加熱したローラーで2秒加熱し画像を得た(図7)。このとき、フルカラー記録媒体上に形成された画像は、鮮明なフルカラー画像が得られた。
【0063】
実施例2
1)カプラーと塩基性物質を内包する熱応答性カプセルの製造
カプラーとして2−ヒドロキシナフタレン−3−カルボキシ−2′−メチルアニリン(ダイトーケミックス(株)製 Daito Grounder OL)10重量部、塩基性物質としてトリフェニルグアニジン2重量部を酢酸エチル10重量部に少し加熱して溶解し、さらにイソプロピルビフェニル6重量部を加え、均一に混合した。
【0064】
ついでこの混合液に壁剤としてタケネートD−110N(武田薬品製)8部を加えて均一に混合し、A液を得た。
【0065】
別途、n−オクチルグルコシド(日本精化(株)製 Scuraph AG−8)0.2重量部を加えた6重量%ゼラチン水溶液64重量部を用意し、上記A液を添加し、ホモジナイザーを用いて10,000r.p.m、10分間乳化分散した。得られた乳化物に水20重量部を加えて均一化した後、撹拌しながら40℃で3時間カプセル化反応を行った。その後、30℃でイオン交換樹脂アンバーライトIRA67(オルガノ(株)製)6.5重量部、イオン交換樹脂アンバーライトIRC50(オルガノ(株)製)13重量部を加え、さらに1時間撹拌した。ついで、イオン交感樹脂を濾過し、カプセル液を得た。この液から遠心分離によりカプセルを取り出し、乾燥させカプセルCを得た。カプセルの平均粒径は0.5μmであった。
【0066】
2)C発色カプセル2の製造
ポリエチレングリコールジアクリレートとジペンタエリストールヘキサアクリレートを3:4に配合したもの100重量部に、上記のカプラーと塩基性物質を内包するカプセル8重量部、ジアゾニウム塩として4−(4′−メチルフェニルチオ)−2,5−ジエトキシベンゼンヂアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート(ダイトーケミックス(株)製 DH−575 PF6)3重量部、硫酸ジブチル3重量部、波長増感色素としてスクワリリウム0.5重量部、光重合開始剤である(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチル)ベンゼン]鉄(1+)ヘキサフルオロホスフェート(1−)3重量部を加え、50℃で10分加熱することで疎水性の液状成分を得た。
【0067】
つぎに、乳化剤の5重量%ポリスチレンスルホン酸の1部ナトリウム塩水溶液と5重量%スチレン−無水マレイン酸共重合体水溶液の1:1水溶液中に前記液状成分を加え、ホモジナイザーで8,000rpm、10分間分散させ、いわゆるO/Wエマルジョンを得た。
【0068】
別途、ホルムアルデヒド37%水溶液にメラミン粉末を加え、水酸化ナトリウム水溶液でpH9に調整し、60℃で30分加熱してメラミン・ホルムアルデヒドプレポリマーを得た。
【0069】
先に作製したO/Wエマルジョンにメラミン・ホルムアルデヒドプレポリマーを加え、撹拌下、60℃で10時間保持し、その後、pH7に調整し、650nm付近に感光感度を持つシアン発色カプセルを得た。カプセルの粒径は1〜3μmであった。
【0070】
3)記録媒体の製造
上記C発色カプセル2と、Y発色カプセル1、M発色カプセル1の3種類のカプセルそれぞれ20重量部とバインダー樹脂としてポリビニルアルコールの20%水溶液30重量部を混合し、塗工液とし、バーコート法で188μm厚のPETフィルム上に塗布し、乾燥膜厚12μmの感光層を持つフルカラー記録媒体を得た。
【0071】
続いて、得られたフルカラー記録媒体を使用した画像形成実験の結果について説明する。まず、画像信号を持ったR、G、B光のLEDを用いてそれぞれ0.2mJ/mm2で露光し、その後、120℃に加熱したローラーで2秒加熱し画像を得た(図7)。そのとき、フルカラー記録媒体上に形成された画像は、鮮明なフルカラー画像が得られた。
【0072】
実施例3〜4
実施例1および2で用いたフルカラー記録媒体を用いて、画像形成実験の結果について説明する。まず、画像信号を持ったR、G、B光のLEDを用いてそれぞれ0.2mJ/mm2で露光し、その後、120℃に加熱したローラーで2秒加熱し画像を得、つぎに発光中心365nm、出力40Wの紫外線ランプで10秒照射し、定着した(図8)。このとき、フルカラー記録媒体上に形成された画像は、鮮明なフルカラー画像が得られた。1ヶ月後も画像に変化は見られず、良好であった。
【0073】
実施例5
1)ジアゾニウム塩、塩基性物質を内包する熱応答性カプセルの製造
4−(4′−メチルフェニルチオ)−2,5−ジエトキシベンゼンヂアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート(ダイトーケミックス製、DH−575 PF6)3重量部、塩基性物質としてトリフェニルグアニジン 1重量部、硫酸ジブチル 3重量部を酢酸エチル10重量部に少し加熱して溶解し、さらにイソプロピルビフェニル6重量部を加え、均一に混合した。ついで、この混合液に壁材としてタケネートD−110N(武田薬品(株)製)8部を加えて均一に混合し、A液を得た。
【0074】
別途、n−オクチルグルコシド(日本精化製、Scuraph AG−8)0.2重量部を加えた6重量%ゼラチン水溶液 64重量部を用意し、上記A液を添加し、ホモジナイザーを用いて10,000rpm、10分間乳化分散した。得られた乳化物に水20重量部を加えて均一化した後、撹拌しながら40℃で3時間カプセル化反応を行った。その後、30℃でイオン交換樹脂アンバーライトIRA67(オルガノ製)6.5重量部、イオン交換樹脂アンバーライトIRC50(オルガノ製)13重量部を加え、さらに1時間撹拌した。次いで、イオン交換樹脂を濾過し、カプセル液を得た。この液から遠心分離によりカプセルを取り出し、乾燥させカプセルCを得た。カプセルの平均粒径は0.5μmであった。
【0075】
2)C発色カプセル1の製造
ポリエチレングリコールジアクリレートとジペンタエリストールヘキサアクリレートを3:4に配合したものを100重量部に、前記カプセルC30重量部、カプラーとして2−ヒドロキシナフタレン−3−カルボキシ−2′−メチルアニリン(ダイトーケミックス製、Daito Grounder OL)10重量部、波長増感色素としてスクワリリウム 0.5重量部、光重合開始剤である(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチル)ベンゼン]鉄(1+)ヘキサフルオロホスフェート(1−)3重量部を加え、50℃で10分加熱することで疎水性の液状成分Dを得た。
【0076】
つぎに、乳化剤の5重量%ポリスチレンスルホン酸の1部ナトリウム塩水溶液と5重量%スチレン−無水マレイン酸共重合体水溶液の1:1水溶液中に前記液状成分Dを加え、ホモジナイザーで8,000rpm、10分間分散させ、いわゆるO/Wエマルジョンを得た。
【0077】
別途、ホルムアルデヒド37%水溶液にメラミン粉末を加え、水酸化ナトリウム水溶液でpH9に調整し、60℃で30分加熱してメラミン・ホルムアルデヒドプレポリマーを得た。
【0078】
先に作製したO/Wエマルジョンにメラミン・ホルムアルデヒドプレポリマーを加え、撹拌下、60℃で10時間保持し、その後、pH7に調整し、650nm付近に感光感度を持つシアン発色カプセルを得た。カプセルの粒径は1〜3μmであった。
【0079】
3)M発色カプセルの製造
ジアゾニウム塩としてC発色で用いた4−(4′−メチルフェニルチオ)−2,5−ジエトキシベンゼンヂアゾニウムヘキサフルオロフォスフェートの代わりにp−N,N−ジノルマルペンチルアミノ−3−ブトキシベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェートを、カプラーとして2−ヒドロキシナフタレン−3−カルボキシ−2′−メチルアニリンの代わりに化合物1を、波長増感色素としてスクワリリウムの代わりにシアニン染料を用いた以外、C発色カプセルと同様の方法で550nm付近に感光感度を持つM(マゼンタ)発色カプセルを得た。カプセルの粒径は1〜3μmであった。
【0080】
4)Y発色カプセル1の製造
カプラーとして2−ヒドロキシナフタレン−3−カルボキシ−2′−メチルアニリンの代わりに化合物2を、波長増感色素としてスクワリリウムの代わりにクマリン染料を用いた以外、C発色カプセルと同様の方法で450nm付近に感光感度を持つY(イエロー)発色カプセル1を得た。カプセルの粒径は1〜3μmであった。
【0081】
5)記録媒体の製造
前記C発色カプセル1、Y発色カプセル1、M発色カプセル1の3種類のカプセルそれぞれ20重量部とバインダー樹脂としてポリビニルアルコールの20%水溶液30重量部を混合し、塗工液とし、バーコート法で188μm厚のPETフィルム上に塗布し、乾燥膜厚12μmの感光層を持つフルカラー記録媒体を得た。
【0082】
続いて、得られたフルカラー記録媒体を使用した画像形成実験の結果について説明する。
【0083】
まず、画像信号を持ったR、G、B光のLEDを用いてそれぞれ0.2mJ/mm2で露光し、その後、120℃に加熱したローラーで2秒加熱し画像を得た(図7)。このとき、フルカラー記録媒体上に形成された画像は、鮮明なフルカラー画像が得られた。
【0084】
実施例6
1)カプラーと塩基性物質を内包する熱応答性カプセルの製造
カプラーとして2−ヒドロキシナフタレン−3−カルボキシ−2′−メチルアニリン(ダイトーケミックス製、Daito Grounder OL)10重量部、塩基性物質としてトリフェニルグアニジン2重量部を、ポリエチレングリコールジアクリレートとジペンタエリストールヘキサアクリレートを3:4に配合したものを38重量部、波長増感色素としてスクワリリウム0.5重量部、光重合開始剤である(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチル)ベンゼン]鉄(1+)ヘキサフルオロホスフェート(1−)3重量部を加え、均一に混合した。
【0085】
ついでこの混合液に壁材としてタケネートD−110N(武田薬品(株)製)8部を加えて均一に混合し、A液を得た。
【0086】
別途、n−オクチルグルコシド(日本精化製、Scuraph AG−8)0.2重量部を加えた6重量%ゼラチン水溶液 64重量部を用意し、上記A液を添加し、ホモジナイザーを用いて10,000rpm、10分間乳化分散した。得られた乳化物に水20重量部を加えて均一化した後、撹拌しながら40℃で3時間カプセル化反応を行った。その後、30℃でイオン交換樹脂アンバーライトIRA67(オルガノ製)6.5重量部、イオン交換樹脂アンバーライトIRC50(オルガノ製)13重量部を加え、さらに1時間撹拌した。次いで、イオン交換樹脂を濾過し、カプセル液を得た。この液から遠心分離によりカプセルを取り出し、乾燥させカプセルCを得た。カプセルの平均粒径は0.5μmであった。
【0087】
2)C発色カプセル2の製造
前記カプラーと塩基性物質を内包するカプセル10重量部、ジアゾニウム塩として4−(4′−メチルフェニルチオ)−2,5−ジエトキシベンゼンヂアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート(ダイトーケミックス製 、DH−575 PF6)3重量部、酢酸エチル50重量部に少し加熱して溶解し、さらにイソプロピルビフェニル6重量部を加え、50℃で10分加熱することで疎水性の液状成分を得た。
【0088】
つぎに、乳化剤の5重量%ポリスチレンスルホン酸の1部ナトリウム塩水溶液と5重量%スチレン−無水マレイン酸共重合体水溶液の1:1水溶液中に前記液状成分を加え、ホモジナイザーで8,000rpm、10分間分散させ、いわゆるO/Wエマルジョンを得た。
【0089】
別途、ホルムアルデヒド37%水溶液にメラミン粉末を加え、水酸化ナトリウム水溶液でpH9に調整し、60℃で30分加熱してメラミン・ホルムアルデヒドプレポリマーを得た。
【0090】
先に作製したO/Wエマルジョンにメラミン・ホルムアルデヒドプレポリマーを加え、撹拌下、60℃で10時間保持し、その後、pH7に調整し、650nm付近に感光感度を持つシアン発色カプセルを得た。カプセルの粒径は1〜3μmであった。
【0091】
3)記録媒体の製造
前記C発色カプセル2と、Y発色カプセル1、M発色カプセル1の3種類のカプセルそれぞれ20重量部とバインダー樹脂としてポリビニルアルコールの20%水溶液30重量部を混合し、塗工液とし、バーコート法で188μm厚のPETフィルム上に塗布し、乾燥膜厚12μmの感光層を持つフルカラー記録媒体を得た。
【0092】
続いて、得られたフルカラー記録媒体を使用した画像形成実験の結果について説明する。
【0093】
まず、画像信号を持ったR、G、B光のLEDを用いてそれぞれ0.2mJ/mm2で露光し、その後、120℃に加熱したローラーで2秒加熱し画像を得た(図7)。このとき、フルカラー記録媒体上に形成された画像は、鮮明なフルカラー画像が得られた。
【0094】
実施例7
実施例1において、シアン発色カプセルにおける発色体として、ジアゾニウム塩に変えて、電子供与性染料前駆体、3−(o−メチル−p−ジエチルアミノフェニル)−3−(1′−エチル−2メチルインドール−3−イル)フタリド、塩基およびカプラーに変えて、電子受容性化合物ビスフェノールP30を用いた。その他は、実施例1と同様にして、カラー記録媒体を得た。
【0095】
得られたフルカラー記録媒体に、画像信号を持ったR、G、B光のLEDを用いてそれぞれ0.2mJ/mm2で露光し、その後、120℃に加熱したローラーで2秒加熱し画像を得た。このとき、フルカラー記録媒体上に形成された画像は、鮮明なフルカラー画像が得られた(図7)。
【0096】
実施例8および9
実施例5,6で用いたフルカラー記録媒体を用いて、画像形成実験の結果について説明する。まず、画像信号を持ったR、G、B光のLEDを用いてそれぞれ0.2mJ/mm2で露光し、その後、120℃に加熱したローラーで2秒加熱し画像を得、次に発光中心365nm、出力40Wの紫外線ランプで10秒照射し、定着した(図8)。このとき、フルカラー記録媒体上に形成された画像は、鮮明なフルカラー画像が得られた。1ヶ月後も画像に変化は見られず、良好であった。
【0097】
【発明の効果】
本発明の請求項1、2および3にかかわる発明は、少なくともジアゾニウム塩、カプラー、塩基性物質、および重合性物質と光重合開始剤のうち、1つ以上を含む熱応答性カプセルとその他の材料を内包するマイクロカプセルを含む記録層を支持体上に塗布した記録媒体を用いることで、たとえばR、G、B光など、波長の異なる光と、熱を利用して高速で定着可能なフルカラー画像を得るようにしたものである。
【0098】
本発明の請求項4にかかわる発明によれば、波長増感剤を内包するために、光重合開始剤の感度波長を調整することができる。
【0099】
本発明の請求項5および6にかかわる発明によれば、上述したマイクロカプセルを支持体上に塗布した記録媒体を用いることで、たとえばR、G、B光など、波長の異なる光と、熱を利用して高速で定着可能なフルカラー画像を得ることができる。本方法では加圧工程が存在しないため、小粒径のマイクロカプセルが利用でき高画質化が可能である。
【0100】
本発明の請求項7にかかわる発明によれば、前述したマイクロカプセルを支持体上に塗布した記録媒体を用いることで、たとえばR、G、B光など、波長の異なる光と、熱を利用して高速で定着可能なフルカラー画像を得ることができる。
【0101】
本発明の請求項8にかかわる発明によれば、未発色のジアゾニウム塩を紫外線で分解、定着することによって、画質の保存安定性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のマイクロカプセルの一模式図である。
【図2】 本発明のマイクロカプセルの一模式図である。
【図3】 本発明のマイクロカプセルの一模式図である。
【図4】 本発明のマイクロカプセルの一模式図である。
【図5】 本発明のマイクロカプセルの一模式図である。
【図6】 図1〜5記載のマイクロカプセルを用いた本発明のフルカラー記録媒体の一構成説明図である。
【図7】 図6記載のフルカラー記録媒体を用いたフルカラー画像記録を示す概略説明図である。
【図8】 図6記載のフルカラー記録媒体を用いたフルカラー画像記録を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 ジアゾニウム塩、2 熱応答性カプセル、3 カプラー、4 波長増感剤、5 光重合開始剤、6 重合性物質、7 塩基性物質、8 支持体、9 イエロー発色マイクロカプセル、10 マゼンタ発色マイクロカプセル、11 シアン発色マイクロカプセル、12 Y発色カプセルの硬化、13 M発色カプセルの硬化、14 C発色カプセルの硬化、15 B発色部、16 G発色部、17R発色部、18 加熱、19 電子供与性染料前駆体、20 顕色剤、21 増感剤。
Claims (8)
- マイクロカプセルを含む記録層を支持体上に塗布してなるフルカラー記録媒体であって、該マイクロカプセルが、
(a)少なくともジアゾニウム塩、カプラー、塩基性物質、及び重合性物質と光重合開始剤のうち、1つ以上を含む熱応答性カプセルと、
(b)前記(a)に記載された材料のうち、該熱応答性カプセルに含まれない材料と
を内包する
ことを特徴とするフルカラー記録媒体。 - 熱応答性カプセルが少なくともジアゾニウム塩を内包することを特徴とする請求項1記載のフルカラー記録媒体。
- 熱応答性カプセルが少なくともカプラーと塩基性物質を内包することを特徴とする請求項1記載のフルカラー記録媒体。
- 光重合開始剤の感度波長を調整するために、波長増感剤を内包する請求項1、2または3記載のフルカラー記録媒体。
- マイクロカプセルが少なくとも3種類あり、イエロー、マゼンタ、シアンに発色するようジアゾニウム塩とカプラーが組み合わされていることを特徴とする請求項1、2または3記載のフルカラー記録媒体。
- マイクロカプセルが少なくとも3種類あり、イエロー、マゼンタ、シアンに発色するように、少なくとも1色はジアゾニウム塩とカプラーが組み合わされており、残りのマイクロカプセルの発色体として、電子供与性染料前駆体と顕色剤を含むことを特徴とする請求項1、2または3記載のフルカラー記録媒体。
- 請求項1、2または3記載のフルカラー記録媒体に波長の異なる3種類の光を照射し、それぞれ異なるマイクロカプセルの内包物の一部を硬化させ、続く加熱によりカラー画像を記録することを特徴とする記録方法。
- 請求項1、2または3記載のフルカラー記録媒体に波長の異なる3種類の光を照射し、それぞれ異なるマイクロカプセルの内包物の一部を硬化させ、続く加熱によりカラー画像を記録したのち、紫外線を照射して硬化したカプセルのジアゾニウム塩を分解し、定着することを特徴とする記録方法。
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