JP4158082B2 - 固液分離装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、固液分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、沈澱池内から導入されてくるスカム含水を受け入れて浮上するスカム類と水と沈澱する汚泥とに分離し個別排除する固液分離装置は周知のものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、こうした固液分離装置は、前記分離性能の向上を図ることがその目標としてある訳であるが、これまでの固液分離装置では今一つ分離性能を得られないこともあり、その対策が望まれていた。
【0004】
この発明は前記課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、分離性能のより高いレベルへの向上を達成することのできる固液分離装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は前記課題を解決するためになされたもので、請求項1記載の発明は、縦筒胴状の槽本体と、同槽本体の周胴部を通じて外部から内部へ向けて延びる第1パイプと同第1パイプに連通状とされ槽本体の略中央を上方へと向けて延びる第2パイプとを備えて同槽本体内にスカム含水のような処理対象水を導入して前記第2パイプ上端の導出端口を通じて前記処理対象水を導出する導入パイプと、下端が開口状をした筒胴状のもので前記導出端口の外周に離間して同心状に配置されて導出端口からの処理対象水を受け入れてその噴き上げエネルギーをその内部域にて減衰させるとともに前記下端の開口より導出を可能とする第1減衰制御筒と、上端全体が開口し下端が第2パイプを通した状態で閉塞する縦筒胴状のもので第1減衰制御筒よりも大径の筒体とされ下部が第2パイプの外周に対応し上部が第1減衰制御筒の下半部外周に対応して配置された第2減衰制御筒と、上下が全体的に開口されているとともに第2減衰制御筒よりも大径とされた縦筒胴状で第2減衰制御筒の外周にあって同第2減衰制御筒と同心状に配置されるとともに下端の開口が槽本体底面との間に流通間隔を置く状態で第2減衰制御筒下端よりも低く位置し上端の開口が第2減衰制御筒上端よりも高く位置する分離制御筒と、同分離制御筒の外周囲に配置されて分離制御筒の下端を越えて分離し上昇流となる水を受け入れて排除する分離水導出部とを備える一方、下方への沈澱物は排除可能とし、上方へ浮上した浮上分離物は別途排除可能に構成した固液分離装置であって、前記第1パイプは、槽本体の筒中心を通るべく同槽本体および分離制御筒の対応する周2個所を貫通して槽本体および分離制御筒を支持すべく配置されるとともに槽本体から突き出た一端が処理対象水の導入側とされ他端の突き出た部分が閉塞状とされ、かつ、同第1パイプは、架台に連結支持され、同第1パイプの中途個所を介して第2パイプが連通して立ち上がっていることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図示した実施形態を参照してこの発明を詳細に説明する。
図1ないし図3は、この発明の一実施形態を示すもので、1は槽本体で、同槽本体1は、縦丸胴状でその下部が下窄まり状の汚泥ガイド部2とされているとともに、同ガイド部2の下端には、エルボ状をなして汚泥排除パイプ3が連通状に接続されている。
【0007】
汚泥排除パイプ3には、下部モーター4が設けられていて下部駆動軸5を介して図2のように湾曲状の汚泥排除スクレーパ6を矢印方向に連続あるいは定期的に回転させ、これにより、汚泥ガイド部2上に沈澱する汚泥類を中心下部にかき集めて汚泥排除パイプ3内に誘導し排除するようになっている。吸出ポンプを設備してもよい。同ポンプはスクリュウ式でもよい。
【0008】
8は架台である。同架台8は、台座フレーム9と、同フレーム9から立ち上がる複数本(4本)ずつの内部支柱10…、外部支柱11…と、これら支柱10,11間を斜めにつなぎ前記汚泥ガイド部2の窄まり状外面が載り掛かるようになる受座フレーム12…とからなる一体型のフレームになっている。尚、図1に仮想線で示すように、汚泥ガイド部2の底面には、バイブレータ13を付設して汚泥の流れを円滑化するようにしてもよい。
【0009】
前記槽本体1は、その下部に導入パイプ15を備える。このパイプ15は、第1パイプ16と第2パイプ17とを備える逆T字形をなすものであり、第1パイプ16は、槽本体1を貫通して外部に一部突出するようにして固定されており、図1のように、同第1パイプ16の右端には、誘導パイプ18が接続されてスカム含水を誘導してくるようにされる一方、第1パイプ16の左端部は着脱自在な閉止板19により閉止されている。
【0010】
第2パイプ17は、第1パイプ16の長手方向中間から連通状に立ち上がって槽本体1の略中央を上方へと向けて延びるものとされるとともに、その上端の導出端口20を通じて前記処理対象水を導出するようにされている。この導出端口20は、上向き拡大状をなしているがストレートにしてもよい。
【0011】
第2パイプ17の下寄りの外周には、座板21が溶接固着され、同座板21上にパッキン22を介して第2減衰制御筒23が同心状に固定されている。この第2減衰制御筒23は、円筒状の有底型のものとされ、止着具24により座板21上に脱着自在に固定されている。同第2減衰制御筒23内の底部には、スポンジやゴムのような弾性緩衝材25が装備されて別の止着具26により脱着自在に固定されている一方、同制御筒23の上端は開口27として形成されて水面28より少し下がったレベルに位置するようにしている。尚、外部支柱11上に第1パイプ16を載せつけるようにしてもよい。
【0012】
30は第1減衰制御筒で、同筒30は、有蓋状で下端が開口31とされて第2減衰制御筒23よりも少し小さい径をした丸筒胴状のもので、その縦方向中程が前記導出端口20の内周に位置するようにして同心状に配置されて、導出端口20からの処理対象水を受け入れてその噴き上げエネルギーをその内部域にて減衰させるとともに前記下端の開口31より下向きに導出可能に構成されている。開口31からの処理対象水は、第2減衰制御筒23内へと導かれることで、ここで、さらなる減衰効果を得る。第1減衰制御筒30と第2減衰制御筒23とは、四方あるいは三方の連結材32により連結されている。
【0013】
第1減衰制御筒30の上蓋33には抜き孔34が複数開けられ、その上蓋33の中央には下部軸受35が固定されている。
【0014】
37はバッフルで、第2減衰制御筒23の上部外周に対応して設けられ、水面28を境に上下にわたるようにして配置されている。同バッフル37の外周で槽本体1の内周に対応する個所には、分離制御筒39が設けられている。この分離制御筒39は、上端が水面28より突き出し下端は導入パイプ15の第1パイプ16より下方にくるように高い幅をもって配置されている。同分離制御筒39は、第2減衰制御筒23と槽本体1との間に位置する。
【0015】
この分離制御筒39の上部外周には、角樋型をして上方にも延びる分離水導出部41がぐるりに一体溶接されている。この分離水導出部41は、分離制御筒39と槽本体1との間に形成された分離水導出路42を経由して越流する分離水を受け入れて排水パイプ43から排出するようになっている。分離水導出部41は、その基部41aが槽本体1の外周に対して外部から簡易に溶接固着されたものになっている。尚、槽本体1の上端は、水面28よりも低く設定される。また、第2減衰制御筒23とバッフル37と分離制御筒39、それに槽本体1との間は連結材32により互いに連結固定されている。
【0016】
前記バッフル37の特定個所には、水面28よりも低く切り欠かれた第1スカム流出口37aが形成されるとともに、前記分離制御筒39の対応する個所にも同じく切り欠き状の第2スカム流出口39aが水面28よりも低くなるようにして形成されている。そして、第2スカム流出口39aから外径方向にスカムを導くようにスカム流下路44が形成され、そこには分離水が入らないように樋状にしてある。そのスカム流下路44の末端には、コンベア式のスカム掻出装置45が連結装備されている。
【0017】
前記分離水導出部41は丸胴状でその上端は上カバー46が脱着自在に装備され、適宜に補強部材47…を配してある。そして、この上カバー46上には、減速機付きのモーター48が設置され、その駆動軸49の下端が前記下部軸受35に支持されるとともに、同駆動軸49回りには、スカムスクレーパ50が回転自在に設けられている。
【0018】
スカムスクレーパ50は、アーム51とゴム質のスクレーパ本体52からなり、内方からのスカムを順次外方へと導くように湾曲したものになっている。スクレーパ本体52は、図1のように、第2減衰制御筒23とバッフル37間、及びバッフル37と分離制御筒39間のそれぞれ水面上に浮上したスカムを周方向に掻き寄せて第1、第2スカム流出口37a、39aへと導くようになっている。
【0019】
尚、図1に仮想線で示す53はバルブで、汚泥排除パイプ3からの分岐配管54に設けられ、同バルブ53を開くことで、配管54から汚泥処理部55に導かれてそこで腐植土などの処理手段で処理されたものが矢印のように再び汚泥の沈澱してくる域とか、他の仮想線で示すように導入パイプ15内などに再導入されるようになっている。
【0020】
また、図1に示すように、導入パイプ15の下方や上方には、エアーレーションパイプ57が設けられ、浮上に伴う分離作用を促進するようになっている。
【0021】
尚、第1パイプ16内には、図1の仮想線のように案内板58を備えて第2パイプ17へスカム含水の全てが流れ込むようにしてもよい。
【0022】
図1に示すように、誘導パイプ18から矢印Aのように導かれてきたスカム含水は、第1パイプ16から矢印Bの経路で第2パイプ17内に流れ込み上昇流となって導出端口20から流出してゆく。同口20からのスカム含水は、第1減衰制御筒30内へと矢印Cのように流出するが、前の段階で既にスカム含水があるので、ここで、そのもつエネルギーを減衰される。そして、第1減衰制御筒30内で減衰されたスカム含水は、まだ混流化した状態にあり、矢印Dのように開口31を通じて下降流となるが、直ぐに直径の大きい第2減衰制御筒23内に入ることになるので、減速して静流化してゆくことになる。
【0023】
こうした背景から、矢印Dの流れは次第に緩やかな流れになってここで第1段階の分離作用がなされ、ここでスカムが分離しながら矢印Eのように水や汚泥とともに浮上してゆくことになる。この状態では完全に静流化していないが、第2減衰制御筒23の上端を越えたあとは、本格的に静流化と分離作用をすることになり、その結果、浮上したスカムは水面28上に残り、汚泥は分離水とともに矢印Fのように自然下降してゆく。
【0024】
そして、F流は、汚泥のG流と分離水のI流とに分かれ、G流の方は汚泥排除スクレーパ6により排除され、I流の方は、分離制御筒39の下端を越えて分離水導出路42内に入り上昇流となって矢印Jのように分離導出部41内から排水パイプ43を通じて排出されてゆく。
【0025】
一方、矢印Hのように水面上に浮上したスカムやバッフル37の上を越えたスカムの方は、分離制御筒39の内周帯域に集まり、回転するスカムクレーパ50により外径方向に押しやられながら図2の矢印方向に掻き寄せられ、その軌道上に開口する第1スカム流出口37aや第2スカム流出口39a、さらに流下路44を通じてスカム掻出装置45により濃縮分として排出されることになる。
【0026】
尚、図4に示す他の実施形態にように、中間のバッフル37を省略し、その個所にV字形(Uや凵形でも可)断面を有するスカム受樋60を設置してもよい。この受樋60は、水面を境に上下にあるように配置するとともにその全体は円周状にわたるものになっている。そして第2減衰制御筒23上を越えてくるスカムはこの受樋60内にせり上がりにより導入されるとともに、分離制御筒39の内周手前一帯にくるスカムも導入されるようになる。それらの強制的な導入はスカムスクレーパ50から二股状に垂設されたスクレーパ本体52によりなされる。同本体52は、図4において紙面より向こう側に回転してゆく訳であるが、その下部を同向こう側に曲げた形としておくことでその掬い部52a、52aが滞溜スカムを掬い上げながら受樋60内にもち込むように作用する。勿論同掬い部を52bのように受樋60の側底域に及ぶような形状にすることも自由である。スカムは出口パイプ60aから排出される。
尚、付加的な提案例であるが、図4のように上カバー46に開閉点検蓋61を備えて点検口62を蓋設するものとし、一方、下方の第1減衰制御筒30内の上部にカゴ体63を装備して、ストッパ64上で上下動可能な姿勢とすることもできる。カゴ体63内には腐喰土等を入れておくが、これらの状況をみるため上記点検口62を使うものである。尚、点検口62を大きくして係員が出入り自在にすることもできる。
【0027】
図5は付加的な提案例を示すもので、スクレーパ本体52の後行側の面を利用してカゴ体65を装備し、その中に臭い消しのための腐喰土などを入れておくこともできる。
【0028】
図6は前記に対する変形実施案で、スカム受樋60の外周側にくる分離制御筒39の上編部分を受樋60向きに傾く導入ガイド面、すなわち全体として円錐状面67として形成し、それに応じてスクレーパ本体66の形も屈曲状に構成したものである。これにより、スクレーパ本体66により掬い上げられながら周方向にもち回されるスカム(クロスということもある)が矢印のように自動的に内向きに転回して受樋60内にもち込まれるようになる。尚、前記円錐面は図示よりさらに上方に同様にして及ぶような形状にしてもよい。
【0029】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、縦筒胴状の槽本体と、同槽本体の周胴部を通じて外部から内部に向けて延びる第1パイプと同第1パイプに連通状とされ槽本体の略中央を上方へと向けて延びる第2パイプとを備えて同槽本体内にスカム含水のような処理対象水を導入して前記第2パイプ上端の導出端口を通じて前記処理対象水を導出する導入パイプと、下端が開口状をした筒胴状のもので前記導出端口の外周に離間して同心状に配置されて導出端口からの処理対象水を受け入れてその噴き上げエネルギーをその内部域にて減衰させるとともに前記下端の開口より導出を可能とする第1減衰制御筒と、縦筒胴状をしていて前記第2パイプの外周に同心状をなしてその上部が前記減衰制御筒よりも外周側にあるように配置されるとともに上端に開口を形成してある第2減衰制御筒と、少なくとも下端が低いレベルで開口した筒胴状をしたもので前記第2減衰制御筒と前記槽本体との両者間にあるように位置する分離制御筒と、同分離制御筒の外周囲に配置されて分離制御筒の上端からの分離した水を受け入れて排除する分離水導出部とを備える一方、下方への沈澱物は排除可能とし、上方へ浮上した浮上分離物は別途排除可能に構成したことを特徴とするので、分離性能のより高いレベルへの向上を達成することのできる固液分離装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を示す固液分離装置の中央縦断面図。
【図2】図1のII−II線断面図。
【図3】図2のIII−III線断面図。
【図4】他の実施形態を示す一部断面図。
【図5】他の提案例を示す斜視図。
【図6】他の実施形態を示す一部断面図。
【符号の説明】
1…槽本体 6…汚泥排除スクレーパ 15…導入パイプ 16…第1パイプ17…第2パイプ 23…第2減衰制御筒 28…水面 30…第1減衰制御筒 39…分離制御筒 41…分離導出部 45…スカム掻出装置 50…スカムスクレーパ。
Claims (1)
- 縦筒胴状の槽本体と、同槽本体の周胴部を通じて外部から内部へ向けて延びる第1パイプと同第1パイプに連通状とされ槽本体の略中央を上方へと向けて延びる第2パイプとを備えて同槽本体内にスカム含水のような処理対象水を導入して前記第2パイプ上端の導出端口を通じて前記処理対象水を導出する導入パイプと、下端が開口状をした筒胴状のもので前記導出端口の外周に離間して同心状に配置されて導出端口からの処理対象水を受け入れてその噴き上げエネルギーをその内部域にて減衰させるとともに前記下端の開口より導出を可能とする第1減衰制御筒と、上端全体が開口し下端が第2パイプを通した状態で閉塞する縦筒胴状のもので第1減衰制御筒よりも大径の筒体とされ下部が第2パイプの外周に対応し上部が第1減衰制御筒の下半部外周に対応して配置された第2減衰制御筒と、上下が全体的に開口されているとともに第2減衰制御筒よりも大径とされた縦筒胴状で第2減衰制御筒の外周にあって同第2減衰制御筒と同心状に配置されるとともに下端の開口が槽本体底面との間に流通間隔を置く状態で第2減衰制御筒下端よりも低く位置し上端の開口が第2減衰制御筒上端よりも高く位置する分離制御筒と、同分離制御筒の外周囲に配置されて分離制御筒の下端を越えて分離し上昇流となる水を受け入れて排除する分離水導出部とを備える一方、下方への沈澱物は排除可能とし、上方へ浮上した浮上分離物は別途排除可能に構成した固液分離装置であって、前記第1パイプは、槽本体の筒中心を通るべく同槽本体および分離制御筒の対応する周2個所を貫通して槽本体および分離制御筒を支持すべく配置されるとともに槽本体から突き出た一端が処理対象水の導入側とされ他端の突き出た部分が閉塞状とされ、かつ、同第1パイプは、架台に連結支持され、同第1パイプの中途個所を介して第2パイプが連通して立ち上がっていることを特徴とする固液分離装置。
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