JP4158281B2 - フレキシブルプリント基板のコネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレキシブルプリント基板と回路基板との間のコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フレキシブルプリント基板(以下、FPCと略す)に形成された配線膜に対するターミナルとして、例えば特開平10−275642号公報記載のものが知られている。図5に、その構造を示す。
【0003】
図7に記載のターミナル9は、設置面90a上にFPC2を載置する長板状の基台90を有し、基台90のx方向(長手方向)の一端に雄型の端子99を、他端に複数個(各側に2個)のバレル91を有している。バレル91は基台90のx方向に略直交したy方向の両側より延出して内側に円筒状に形成され、その外周面91aにてFPC2を押圧するものである。端子99は、外部コネクタなどとの電気的接続に用いられる。基台90の設置面90a上の各バレル91に対応した位置において、y方向に沿ってセレーション92が形成され、FPC2に対して外部よりx方向に引張り負荷が作用したときにFPC2を押圧したバレル91がセレーション92に係止される。
【0004】
また、図7のターミナル9には、バレル91と端子99との間に、コンタクトスプリング93、ホルダ94、及びカバー98が設けられている。コンタクトスプリング93は板状を成し、基台90のy方向の一方の側より延出して折り曲げ形成され、一端に固定端95を、他端に自由端97を有している。このコンタクトスプリング93は基台90に対向して配置され、基台90側に「く」の字状に突出した凸部96を有して屈曲形成されている。この凸部96がFPC2を押圧することで、FPC2とターミナル9とが電気的に接続される。
【0005】
また、特開平11−31544号公報に記載のコネクタが知られている。図8にその構造を示す。FPC80を弾性体81に巻き付け、その弾性体81をハウジング82に形成された孔83に嵌合させる。ハウジング82にはピン84が形成されており、その一部の側壁が孔83に面している。そして、FPC80に形成された配線膜85がピン84と接触するように構成されている。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7に示す第1の構造では、基台90の両側に設けられたバレル91による圧着のため、ターミナル9との接続部を舌状に突出させた形状にFPC2を切り出す必要がある。このため、取扱中に局部的に曲げられ易く、クラックや欠けなどの損傷の可能性もある。また、バレル91をFPC2に圧着させる際、圧着器具を隣り合う2つの舌状の接続部間に挿入しなければならないことから、接続部間はある間隔以上にせざるを得ず、FPC2の回路導体の間隔に制限があった。更に、基台90のバレル91による圧着部分がターミナルの長手方向に形成されるため、圧着部分が側面方向に垂直方向に形成される、補助的な圧着部であるコンタクトスプリング93が必要であった。
【0006】
また、図8に示す第2の構造では、弾性体81の上下方向(Z方向)への撓みによりFPC80を弾性変形しないピン84に押圧して、電気的に接続するために、ピン84に対する電気接点86がピン84の一部に局在し、且つ、点接触となっていた。このため、必ずしも安定した電気接点とはならなかった。また、接触部が点となると、FPCのクリープ現象により、FPCの加圧部での組成変形が顕著となり、安定した接点が得られないという問題もある。
【0007】
従って、本発明の目的は、電気的接続を行うためのコネクタへのFPCの組み付けを容易とし、且つ、信頼性のある電気接触を実現することである。
又、他の発明の目的は、接触部の実装密度を向上させて、小型の多点コネクタを実現することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための発明の構成は、樹脂基板上に配線膜が形成されたフレキシブルプリント基板を回路基板に接続するためのコネクタにおいて、配線膜を外側にしてフレキシブルプリント基板を巻き付ける剛性を有するロッドと、ロッドを覆って支持するケースと、一端が前記ロッドに沿って屈曲しロッド方向に付勢されて配線膜と接触し、他端が回路基板に挿着され、ケースに支持された弾性体から成るターミナルとを設け、ケースのロッドを支持する部分は、ロッドの回転により固く係合するように構成されていることである。
【0009】
ターミナルは、ロッドに沿って屈曲しており、ロッドにより変形されるターミナル自身の弾性力により配線膜と接触するため、広い範囲で安定した接点が形成される。また、ターミルの幅と、隣接するターミナルとの絶縁スペースだけで、1つの接点部が形成できることから、接点部の実装密度の高いコネクタとなる。
更には、ロッドを回転させることで、フレキシブルプリント基板をターミナルに沿ってロッドの回りに巻き付ける力が作用することから、ターミナルと配線膜との接触が確実となる。
【0010】
他の発明の構成は、ロッドは、断面が円形、楕円、又は偏平形状としたことである。この構成により、フレキシブルプリント基板をロッドの外周に沿って容易に巻いて形成することができ、配線膜とターミナルとの接触が確実となる。特に、楕円、又は、偏平形状とした場合には、ロッドの回転によりフレキシブルプリント基板をロッドを覆っているケースとの隙間に挟み込むことができ、配線膜のターミナル対する接触力を向上させることができる。
【0011】
他の発明の構成は、ターミナルは配線膜との接触部が幅方向に沿って配線膜の方向に凸に屈曲していることを特徴とする。この構成により、配線膜とターミナルとの接触をより確実に、且つ、強固にすることができる。
【0012】
他の発明の構成は、ターミナルのロッドに沿って屈曲している部分は、ロッドの軸方向に沿った断面がL字状に屈曲していることを特徴とする。このロッドの回りに沿って屈曲している他に、幅方向にもL字に屈曲していることから、幅方向の曲げ弾性により、配線膜との接点をより確実に且つ強固にすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。尚、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(第1実施例)
図1、図2は、本発明の具体的な第1実施例に係るコネクタ10とFPC2との接続状態を示した模式図である。また、図2は全体の構造を示し、図1は接点部を示している。FPC2は、PET(ポリエチレンテレフタレート) やPI( ポリイミド) 等から成る樹脂フィルム22と、その上に形成された配線膜21とで構成されている。FPC2の形成方法としては、樹脂フィルム22上に銅などの金属箔を形成し、その金属箔を所定形状にエッチングすることにより配線膜21を形成する、或いは樹脂フィルム22上に導体インクを印刷することにより配線膜21を形成する、などの方法がある。このFPC2は、例えばエアバッグ装置を起動させる際に、座席上に乗員がいるか否か、または、座席上の体重分布や総重力等に基づく圧力を検出するためのメンブレンスイッチの検出信号を外部に導出するために用いられる。
【0015】
コネクタ10は、FPC2を巻き付けるための断面が円形のロッド3と、このロッド3に対して一定の間隙を隔てて覆い、それを支持するケース4と、このケース4に固定され、外部に突出したターミナル5とを有している。ターミナル5は一端がロッド3に沿って屈曲しており、他端がケース4から突出している。その突出した部分5aが回路基板6の孔に挿入されることで、回路基板6上の配線と電気的に接続されるように形成されている。
【0016】
ケース4は、ロッド3を挿入する側が開口しており、ロッド3とターミナル5が収納される内室42を有している。この内室42には各ターミナル5間を絶縁分離するための分離壁43が突出している。ケース4の両端には、ガイド44、45が設けられており、このガイド44、45にロッド3の端部31、32が変位の自由度を持って位置されている。端部31には溝33が形成されており、この溝33にドライバの先を係合させて、ロッド3を回転させることができる。
【0017】
ターミナル5は、弾性金属で、図1、図4に示すように、短冊形状に形成されており、その一端5aがケース4の底から外部に突出し、他端5b側は、ロッド3に沿って円弧状に屈曲している。さらに、先端部には、その幅方向に沿って一様に、ロッド3側に凸状に突出した凸部5cが形成されている。これらのターミナル5が内室42に分離壁43で絶縁分離されて多数配置されている。
【0018】
次に、FPC2のコネクタ10への接続方法について説明する。ロッド3の回りに配線膜21を外側にして、FPC2をほぼ1周程巻き付ける。この状態で、ロッド3をケース4の内室42に挿入する。挿入した状態で、ターミナル5の弾性力によりターミナル5の付勢力がロッド3の方向に作用し、ロッド3は自由な状態でターミナル5により保持されることになる。これにより、ターミナル5とFPC2の配線膜21とが強く接触することになる。また、FPC2とターミナル5の屈曲部も強く接触することになる。この結果、配線膜21とターミナル5との接触が、ターミナル5の有する弾性力により確実で強固なものとなる。このとき、ターミナル5はロッド3の回りに屈曲しているため、曲率半径が大きく、従って、比較的小さなバネ定数となり、ターミナル5は大きな変位が可能となるために、FPC2に塑性変形が生じたとしても、安定した接触とすることができる。さらに、本実施例では、凸部5cがターミナル5に形成されていることから、さらに、配線膜41とターミナル5との接触力が増加する。
【0019】
(第2実施例)
図3は、第2実施例に係るコネクタ10の構造を示している。第1実施例と同一の機能を有する部分には同一の符合が付されている。本実施例は、第1実施例と異なり、ロッド3の中心軸に垂直な断面の形状を楕円としたことである。この楕円形状にすることで、ロッド3をケース4の内室42への挿着が容易となる。即ち、FPC2を巻き付けたロッド3を、その短径方向をW軸方向に向けて、内室42へ挿入することとで、内室42とFPC2との間に間隙ができるため、挿入が容易となる。また、挿入した後、ロッド3の端部31の溝33を利用してドライバでロッド3を回転させる。ロッド3を回転させてロッド3の長径方向をW方向とすることで、内室42とFPC2との間の間隙を小さくでき、この結果、その間隙に存在するターミナル5とFPC2の裏面の配線膜21との接触が、確実、且つ、強固なものとなる。
【0020】
(第3実施例)
第3実施例は、上記の実施例において、ターミナル5を図5に示すように構成したことを特徴とする。ターミナル5は、ロッド3の軸方向Uに平行な底面50と軸方向Uに垂直な立面51とで構成されている。ターミナル5はU方向に平行な断面は、「L」字形状であり、底面50と立面51とが直交している。この構成とすることで、底面50の立面51との交線を支点とするバネ弾性により、図5(b)に示すように、FPC2に形成された配線膜22とターミナル5の底面50との接触が確実、且つ、強固なもとなる。
【0021】
上記実施例のコネクタ10は、図6に示すように用いることができる。コネクタ10が回路基板6に取り付けられ、その回路基板6がハウジング60に配設されている。そして、ハウジング60において、他のコネクタ61を介して、外部の他の装置に接続される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的な第1実施例に係るコネクタの要部を示した構成図。
【図2】第1実施例のコネクタの全体の構成を示した構成図。
【図3】本発明の具体的な第2実施例に係るコネクタの要部を示した構成図。
【図4】第1実施例、及び第2実施例のコネクタのターミナルの構造を示した構成図。
【図5】本発明の具体的な第3実施例に係るコネクタのターミナルの構造を示した構成図。
【図6】本発明のコネクタの応用例を示した斜視図。
【図7】従来例におけるターナミルとFPCとの接続状態を示した構成図。
【図8】他の従来例におけるコネクタの構造を示した構成図。
【符号の説明】
2…フレキシブルプリント基板(FPC)
4…ケース
5…ターミナル
5c…凸部
6…回路基板
21…配線膜
22…樹脂フィルム
42…内室
43…絶縁壁
44,45…ガイド
50…底面
51…立面
Claims (4)
- 樹脂基板上に配線膜が形成されたフレキシブルプリント基板を回路基板に接続するためのコネクタにおいて、
前記配線膜を外側にして前記フレキシブルプリント基板を巻き付ける剛性を有するロッドと、
前記ロッドを覆って支持するケースと、
一端が前記ロッドに沿って屈曲し前記ロッド方向に付勢されて前記配線膜と接触し、他端が前記回路基板に挿着され、前記ケースに支持された弾性体から成るターミナルとから成り、
前記ケースの前記ロッドを支持する部分は、前記ロッドの回転により固く係合するように構成されていることを特徴とするフレキシブルプリント基板のコネクタ。 - 前記ロッドは、断面が円形、楕円、又は偏平形状であることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント基板のコネクタ。
- 前記ターミナルは前記配線膜との接触部が幅方向に沿って前記配線膜の方向に凸に屈曲していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフレキシブルプリント基板のコネクタ。
- 前記ターミナルの前記ロッドに沿って屈曲している部分は、前記ロッドの軸方向に沿った断面がL字状に屈曲していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント基板のコネクタ。
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