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JP4159766B2 - 画像処理方法 - Google Patents
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JP4159766B2 - 画像処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理方法に係り、特に、カメラの撮影情報や撮影位置情報等を利用することにより撮影シーンに最適な画像処理を行うようにする画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ネガフィルム、リバーサルフィルム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に撮影された画像の感光材料(印画紙)への焼き付けは、フィルムの画像を感光材料に投影して感光材料を面露光する、いわゆる直接露光(アナログ露光)が主流であった。
【0003】
これに対し、近年では、デジタル露光を利用する焼付装置、すなわち、フィルムに記録された画像を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号とした後、このデジタル画像データに対して種々の画像処理を施して記録用の画像データとし、この画像データに応じて変調した記録光によって感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、(仕上り)プリントとするデジタルフォトプリンタが実用化された。
【0004】
このデジタルフォトプリンタは、基本的に、フィルムに記録された画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読取装置)、および読み取った画像を画像処理して出力用の画像データ(露光条件)とする画像処理装置を有する画像入力装置と、画像入力装置から出力された画像データに応じて感光材料を走査露光して潜像を記録するプリンタ(画像記録装置)、および露光済の感光材料に現像処理を施してプリントとするプロセサ(現像装置)を有する画像出力装置とを有して構成される。
【0005】
デジタルフォトプリンタでは、画像をデジタルの画像データとして、画像データ処理によって焼付時の露光条件を決定することができるので、逆光やストロボ撮影等に起因する画像の飛びやツブレの補正、シャープネス(鮮鋭化)処理、カラーあるいは濃度フェリアの補正等を好適に行って、従来の直接露光では得られなかった高品位なプリントを得ることができる。
【0006】
ところで、近年、撮影の際に様々な撮影情報を写真フィルムに記録するようにしたカメラや、人工衛星からの信号に基づいて現在位置を判定するグローバルポジショニングシステム(GPS)機能を有し、写真を撮影する際に日時や撮影場所も一緒に記録できるGPS機能内蔵カメラが開発されている。
これらの撮影情報や位置情報を利用して上記デジタル画像処理を行うことにより、撮影画像に適した画像処理を行うことができ、より高品質の画像を得ることが可能となる。
【0007】
また近年、例えばAdobe社製画像処理ソフト「Photoshop」を始めとして、デジタル画像処理を行うための様々な画像処理ソフトが開発され市販されている。これらの画像処理ソフトを用いてデジタル画像処理を行うことにより、平滑化や鮮鋭化等の画像の修正、あるいは濃度の調整や色階調の補正その他様々な画像処理を施すことができ、多少撮影に失敗したような画像であっても、画像品質を改善し、好みの画像に仕上げることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した画像処理ソフトは、平滑化や鮮鋭化等の画像の修正、あるいは濃度の調整や色階調の補正その他様々な画像処理をマニュアルで実行するものであり、撮影シーン(コマ)毎に試行錯誤で画像処理の種類やその修正の程度等を決めていかねばならず、特に初心者には難しいという問題があった。
【0009】
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであり、撮影シーンや被写体に最適な画像処理を施し、高品質な画像を得ることができるように、各シーンや被写体毎に対応する最適な画像処理条件を蓄積し、誰でも利用することができるようにした画像処理方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、カメラにおいて撮影された被写体の撮影シーンのデジタル画像データを取得するとともに、前記被写体の撮影時に前記カメラにおいて取得または入力された前記撮影シーン毎に付属する撮影位置情報、または前記撮影シーン毎に付属する撮影位置情報及び撮影情報を取得し、前記撮影シーン毎に付属する撮影位置情報、または前記撮影シーン毎に付属する撮影位置情報及び撮影情報、に基づいて前記撮影シーン内の被写体の推定を行い、該推定された前記撮影シーン内の被写体に応じた画像処理内容を、各種被写体に対応する画像処理条件を含む画像処理内容が予め蓄積されているデータベースから、前記撮影シーン内の前記被写体に対し最適化された画像処理内容として選択し、選択された前記被写体に対し最適化された画像処理内容を、そのまま自動的に、または、修正を受けた後、最終的に前記被写体に対し最適化された画像処理内容として設定し、設定された前記被写体に対し最適化された画像処理内容を前記デジタル画像データに対して行うに際し、前記データベースにおいては、登録されている情報に加え、その利用頻度に応じてその出力順位が付けられ、その出力順位が更新されることを特徴とする画像処理方法を提供するものである。
【0011】
また、前記データベースに、最終的に設定された前記被写体に対し最適化された画像処理内容を登録されて蓄積され、前記推定された前記撮影シーン内の被写体に応じた画像処理内容を選択するのに供されるようにしたことが好ましい。
また、選択された前記被写体に対し最適化された画像処理内容が行われた前記デジタル画像データに基づく画像をモニタに表示し、表示された前記画像に基づいて、選択された前記被写体に対し最適化された画像処理内容が修正された後、最終的に前記被写体に対し最適化された画像処理内容として設定されることが好ましい。
また、前記データベースには、前記撮影シーン内の前記被写体に関する被写体情報および前記被写体に対し最適化された画像処理内容の情報が登録され、蓄積され、前記データベースに登録される前記画像処理内容の情報は、前記デジタル画像データに施す画像処理の種類および画像処理条件および/または画像処理パラメータであることが好ましい。
また、前記データベースに登録されている情報は、さらに、前記被写体に対し最適化された画像処理内容が行われた前記デジタル画像データを表示するモニタの表示出力制御に利用されることが好ましい。
また、前記データベースには、前記画像処理内容の情報に加え、さらに、前記被写体を撮影するための撮影テクニックを含む撮影に関する情報も登録されて蓄積され、選択に供されることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る画像処理方法について、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
本発明は、被写体の撮影時に、カメラにおいて取得されるGPS情報を含むカメラの撮影情報等を用いて、撮影シーン内の被写体の推定を行い、該推定された被写体を含む撮影シーンに応じた最適な画像処理内容を、データベースを参照して決定し、撮影シーン毎に最適化された画像処理を行うとともに、撮影シーン毎に最適化された画像処理条件を前記データベースに登録して蓄積し、画像処理のノウハウを共有化するものである。
【0013】
まず、本発明の第1実施形態に係る画像処理方法について、好適な実施形態を挙げて説明する。本実施形態は、人工衛星を用いたGPSを利用し得るカメラを用いて取得されるGPS情報を含むカメラの撮影情報(カメラ情報)により、被写体シーンの推定(特定)を行い、被写体シーンに応じた色、階調制御を行うものである。しかし、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
【0014】
図1は、本発明の画像処理方法を実施する画像処理装置を適用するデジタルフォトプリンタの一実施例のブロック図である。
図1に示されるデジタルフォトプリンタ10は、基本的に、(写真)フィルムFに撮影された画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読取装置)12と、本発明の画像処理方法を実施するとともに、読み取られた画像データ(画像情報)の画像処理や種々のデータ処理やデジタルフォトプリンタ10全体の操作および制御等を行う画像処理装置14と、画像処理装置14から出力された画像データに応じて変調した光ビームで感光材料を画像露光し、現像処理して写真プリントとして出力するプリンタ16とを有する。
【0015】
なお、画像処理装置14から出力される本発明の画像処理方法によって画像処理された出力画像データは、写真プリントとして出力するためにプリンタ16に出力されるものに限定されず、各種の画像データ記録媒体(画像記録媒体)25に記録(および再生)するために出力されるものであっても良いし、スロット27を経由してインターネットなどの通信手段を介して配信されるもの、例えば、ネット転送サービス(および再生)であっても良い。
【0016】
また、画像処理装置14には、様々な条件の入力や設定、処理の選択や指示、色/濃度補正などの指示等を入力するためのキーボード18aおよびマウス18bを有する操作系18と、スキャナ12で読み取られた画像、各種の操作指示、様々な条件の設定/登録画面等を表示する画像表示装置(ディスプレイモニタ、以下、単にモニタという)20とが接続される。
スキャナ12は、フィルムFに撮影されたカラー画像を光電的に読み取る装置で、光源22と、可変絞り24と、フィルムFに入射する読取光をフィルムFの面方向で均一にする拡散ボックス28と、結像レンズユニット32と、フィルムの撮影画像を読み取るフォトセンサであるCCDセンサ34と、アンプ(増幅器)36と、A/D(アナログ/デジタル)変換器37とを有し、さらに、スキャナ12の本体に装着自在な専用のキャリア30から構成される。
【0017】
キャリア30は、例えば24枚取りの135サイズのフィルムや新写真システムフィルム(APSのカートリッジ)等の、長尺なフィルムに対応する各種専用のキャリアが用意されており、所定の読み取り位置にフィルムFを保持しつつ、CCDセンサ34のラインCCDセンサの延在方向(主走査方向)と直行する副走査方向に、フィルムFの長手方向を一致して搬送する、読み取り位置を副走査方向に挟んで配置される搬送ローラ対と、フィルムFの投影光を所定のスリット状に規制する、読み取り位置に対応して位置する主走査方向に延在するスリットを有するマスク、更に磁気読取書込装置とを有する。
フィルムFはこのキャリア30によって保持されて、副走査方向に搬送されつつこのフィルムFに読み取り光が入射される。これにより、フィルムFが主走査方向に延在するスリットによって2次元的にスリット走査され、フィルムFに撮影された各コマの画像が読み取られる。
【0018】
CCDセンサ34は、それぞれR画像、G画像およびB画像の読み取りを行う3つのラインCCDセンサを有するラインセンサで、ラインセンサは主走査方向に延在している。フィルムFの投影光は、このCCDセンサによってR、GおよびBの3原色に分解されて光電的に読み取られる。
光源22から射出され、可変絞り24によって光量調整され拡散ボックス28を通して均一にされた読み取り光が、キャリア30によって所定の読み取り位置に保持されつつ搬送されるフィルムFに入射して、透過することにより、フィルムFに撮影された画像を担持する投影光を得る。
フィルムFの投影光は、結像レンズユニット32によってCCDセンサ34の受光面に結像され、CCDセンサ34によって光電的に読み取られ、その出力信号は、アンプ36で増幅されて、A/D変換器37でデジタル画像データに変換され、入力画像データとして画像処理装置14に送られる。
【0019】
例えば、新写真システム(APS)のフィルムFの場合においては、周知のように、フィルムFの裏面(非乳化剤面)側で撮影シーンの画像、すなわち撮影画像を記録した各コマの画像記録領域の上部および下部の領域に磁気記録層が形成され、カートリッジIDやフィルム種等や撮影情報、例えば撮影日付や撮影時刻等の撮影日時や、撮影位置(カメラ位置)や撮影方位や撮影倍率等のGPS情報やデータや、さらにはこれらの撮影情報に基づくその他の付加情報等が記録されている。
【0020】
これらの記録された情報は、スキャナ12でフィルムFの画像が読み取られる際に、同時にスキャナ12内の磁気読取書込装置にて読み取られる。すなわち、新写真システムAPSのフィルム(カートリッジ)がそれに対応するキャリア30にセットされ、フィルムFがキャリア30によって副走査方向に搬送されてCCDセンサ34で読み取られる間に、磁気読取書込装置にて磁気記録された情報が読み取られ、撮影情報を含む各種の情報が画像処理装置14に送られる。場合によっては、磁気読取書込装置によって磁気記録層に撮影情報に基づく付加情報などの必要な情報が記録される。
【0021】
また、フィルムカートリッジがICメモリを装着したものである時、装着されたICメモリにカートリッジIDやフィルム種、また撮影日時、撮影位置や撮影(カメラ)方位や撮影倍率等の撮影情報のデータが記録されている場合は、その情報を読み取ることができる。また、必要な情報が場合に応じてICメモリに記録される。
撮影情報やこれに基づく付加情報の取得方法および記録方法は、APSフィルムの磁気記録層やICメモリ付きフィルムカートリッジのICメモリからの読み出しや記録に限定されないのはもちろんである。
【0022】
なお、デジタルフォトプリンタ10を構成するスキャナ12は、上述のスリット走査によるものに限定されず、1コマの画像の全面を一度に読み取る面露光を利用したCCDエリアセンサであってもよい。その場合、図1に示す可変絞り24と拡散ボックス28との間にR,GおよびBの色フィルタを設け、そこを通過してR、GおよびBに色調整された光を、フィルムFの1コマに入射して、透過することにより、フィルムFに撮影されたこのコマの画像を担持する投影光を得てもよい。この場合、色フィルタを順次R、GおよびBについて3回行う必要がある。
【0023】
また、スキャナ12における画像のCCDセンサでの読み取りは、写真プリントを出力するために画像を読み取るファインスキャンに先立ち、画像処理条件等を決定するために、画像を低解像度で読み取るプレスキャンを行ない画像処理条件を決定し、オペレータ(またはユーザ)がモニタ20で確認し調整した後、高解像度で画像を読み取るファインスキャンを行うため、スキャンはプレスキャンとファインスキャンの2回行われる。そのため、R、GおよびBの色フィルタを設け、面露光を利用したCCDエリアセンサを用いた場合、R、GおよびBの色フィルタを用いて3回スキャンする必要があるため、計6回のスキャンを行うことになる。ラインCCDセンサを用いる場合は、2回で済むことになるので、迅速な処理にとっては有利である。
また、プレスキャンは、フィルムFのすべての画像を一気にプレスキャンで取り込んで、画像処理条件を設定した後、ファインスキャンを行っているが、フィルムFを一コマごとにプレスキャンとファインスキャンを逐次行ってもよい。
【0024】
また、本発明では、ネガやリバーサル等のフィルムに撮影された画像を光電的に読み取るスキャナ12以外にも、反射原稿の画像を読み取る画像読取装置、コンピュータ通信等の通信手段(モデムを介するものも含む)、デジタルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像デバイスや内蔵メモリ、PCカードやスマートメディア等のデジタルカメラ用の画像記録媒体、FD(フレキシブルディスク)やMO(光磁気記録媒体)等の汎用の画像記録媒体などの各種の画像データ供給源を利用することができ、これらを直接またはその駆動装置を介して画像処理装置14に接続することができ、画像処理装置14は、これらの画像データ供給源からデジタル画像データやその撮影情報や付加情報を受け取ることができる。なお、これらの画像データ供給源は、本発明の画像処理方法による処理済画像データの出力先としても機能する。
【0025】
特に、図1に示されるフォトプリンタ10では、デジタルカメラ等で撮影して得られたデジタル画像データを記録したPCMCIA(PCカード)、ATAカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)カード等のカードメモリやスマートメディア等のデジタルカメラ用画像記録媒体25や、FD(フレキシブルディスク)、CD−R(レコーダブルコンパクトディスク)、MO(マグネトオプティカルディスク)、DVD(ディジタルバーサタイルディスク)やZip等の汎用の画像記録媒体25から画像データやを読み出し取得するとともに画像記録媒体25に処理済画像データを記録して出力するためのドライブ装置26が画像処理装置14に接続されている。また、(パーソナル)コンピュータやデジタルカメラや他のデジタルフォトプリンタのスキャナや画像処理装置等の種々の画像データ供給源に直接ケーブル(例えば、RS232C)を介して接続して、あるいはインターネットなどの通信ネットワークを介して接続して、デジタル画像データやその付属情報である撮影情報や付加情報を取得するとともに処理済画像データを配信するためのスロット27等が画像処理装置14に配置される。
【0026】
なお、図示例では、入力信号(デジタル画像データおよび付属情報(撮影情報や付加情報))は、スキャナ12やドライブ装置26等の種々の画像データ供給源から画像処理装置14に入力されるが、以下の説明では、主としてスキャナ12から画像処理装置14にデジタル画像データが供給される場合を代表例として説明する。
【0027】
画像処理装置14は、スキャナ12で読み取られ、デジタルデータとして、画像処理装置14に送られてきた画像データに所定の画像処理を施し、プリンタ16またはモニタ20に出力するもので、そのブロック図が図2に示される。
同図に示すように、画像処理装置14は、データ処理部38、プレスキャンメモリ40、ファインスキャンメモリ42、プレスキャン画像処理部44、ファインスキャン画像処理部46、条件設定部48および撮影画像判定部62から構成される。
【0028】
データ処理部38では、スキャナ12から出力されたR、GおよびBのデジタル画像データ(入力画像データ信号)に、Log変換、DCオフセット補正、暗時補正、シェーディング補正等を行い、処理済プレスキャン(画像)データはプレスキャンメモリ40に、処理済ファインスキャン(画像)データはファインスキャンメモリ42に、それぞれ記憶(格納)される。なお、A/D変換は、スキャナ12で行わず、このデータ処理部38で行うようにしてもよい。
プレスキャンメモリ40およびファインスキャンメモリ42には、データ処理部38で処理されたデジタル画像データが記憶され、必要に応じて、画像処理を施し出力するために、プレスキャン画像処理部44、または、ファインスキャン画像処理部46に呼び出される。
【0029】
プレスキャン画像処理部44は、画像処理部50と画像データ変換部52とからなり、画像処理部50は、色バランス調整、コントラスト補正、明るさ補正、さらにシャープネス処理や覆い焼処理等の従来技術としての画像処理のほか、撮影レンズの収差特性に基づく歪曲収差や倍率色収差や周辺光量低下や画像ボケなどの収差の補正処理を実施する部分である。
画像データ変換部52では、画像処理部50で画像処理の施された画像データを、モニタ20による表示に対応する画像データに加工するため、3D(三次元)LUT等を用いて変換する。
【0030】
ファインスキャン画像処理部46は、画像処理部54および画像データ変換部58から構成される。
画像処理部54では、ファインスキャン画像データについて、プレスキャン画像データにおいて決定された画像処理条件下、色バランス調整、コントラスト補正(階調処理)、明るさ補正等が図示しないLUT(ルックアップテーブル)による処理によって、また、彩度補正が図示しないMTX演算によって公知の方法で行われ、さらに、オペレータの指示や画像データ等に応じて、シャープネス処理や覆い焼き処理等が行われる他、撮影レンズの特性による歪曲収差や倍率色収差などの補正および写真プリントの出力サイズに応じて画像を拡大縮小する電子変倍処理を行う。
【0031】
また、画像処理部54は、撮影シーン中において推定された被写体および推定された撮影状況に応じた画像処理を行う。このような画像処理としては、1コマ撮影シーンの画像の画面全体または特定された被写体領域に限定した、濃度または色の階調制御、幾何歪み補正、シャープネス強調または平滑化処理等がある。なお、これらの画像処理は、画像処理部54だけでなく、プレスキャン画像処理部44の画像処理部50でも行ってもよい。
画像データ変換部58では、画像処理部54で画像処理の施された処理済画像データを、プリンタ16からプリント出力する画像データに加工するため、3DLUT等を用いて変換する。
【0032】
なお、ここでは、画像処理の施された処理済画像データをプリンタ16からプリント出力しているが、本発明はこれに限定されず、画像データ変換部58で、画像記録媒体25に記録するための画像データに変換(例えば、媒体出力に応じたフォーマット変換など)を行って、ドライブ装置26に出力しても良いし、インターネットなどの通信網や通信手段等を介して配信するための画像データに変換(例えば、ネット出力に応じたフォーマット変換など)を行って、スロット27に出力しても良い。こうして、本発明においても、プリント出力のみならず、各種の画像記録媒体への記録や再生、各種のネット配信(転送)サービスや再生に処理画像データを利用することができる。
【0033】
条件設定部48においては、プレスキャン画像データがプレスキャンメモリ40から読み出され、画像処理条件を決定するのに用いられる。
具体的には、プレスキャン画像データから、濃度ヒストグラムの作成や、平均濃度、LATD(大面積透過濃度)、ハイライト(最低濃度)、シャドー(最高濃度)等の画像特徴量の算出等を行い、加えて、必要に応じて行われるオペレータによる指示に応じて、前述のグレイバランス調整等のテーブル(LUT)や彩度補正を行うマトリクス演算の作成等を行い、画像処理条件を決定する。決定された画像処理条件は、さらに、キーボード18aおよびマウス18bを有する操作系18で調整され、画像処理条件が再設定される。
なお、本実施形態においては、条件設定部48は、推定された被写体や推定された撮影状況等の情報に応じて画像処理条件の再設定や補正条件の設定を行うことができる。
【0034】
また、オペレータが撮影日時データや撮影位置などの撮影情報に関連する付加情報を選択する際に、ユーザの希望に応じて項目を指定するために、キーボード18aやマウス18bが用いられる。モニタ20は、プレスキャン画像データの画像処理が適切かどうか、オペレータが確認、検定するものであり、画像データ変換部52を介して画像処理装置14と接続される。
なお、図2は主に画像処理関連の部位を示すものであり、画像処理装置14には、これ以外にも、画像処理装置14を含むデジタルフォトプリンタ10全体の制御や管理を行うCPU、デジタルフォトプリンタ10の作動等に必要な情報を記憶するメモリ、ファインスキャンの際の可変絞り24の絞り値やCCDセンサ34の蓄積時間を決定する手段等が配置される。
【0035】
撮影画像判定部62は、被写体推定部62aとデータベース部62bとから構成される。被写体推定部62aは、撮影シーン毎に付属する撮影位置情報や撮影情報に基づいて、撮影シーン内の被写体を推定し、また撮影状況を推定するものである。また、データベース部62bは、推定された被写体あるいは撮影シーンの撮影状況に最適な画像処理内容を設定するために参照すべき画像処理条件が蓄積されている画像処理データベースや、撮影シーン内の被写体の推定に用いられる地図データベース、あるいは主要被写体となる著名な山や観光名所や有名な撮影スポットなどの撮影画像を蓄えた撮影画像(蓄積画像)データベース、あるいは各地の天候を記録した天候データベースや各地のイベント情報を記録したイベントデータベース等々の情報を含んでいる。
特に、本実施形態では、画像処理データベースには、ラボにおける特定の被写体または撮影シーン毎にベテランオペレータによる画像処理内容が蓄積され保管されているものとする。
【0036】
なお、データベース部62bは、このように、画像処理装置14の撮影画像判定部62に内蔵されているものに限定されず、外部記憶装置として画像処理装置14に接続されるものであってもよいし、また、その数も1つには限定されず、複数の記憶装置で構成されていてもよいし、さらには、フォトプリンタ10に備えられているものにも限定されず、インターネット等の通信手段を介して接続可能、あるいは検索可能なデータベースであってもよい。
【0037】
本発明の画像処理方法を実施する画像処理装置を適用するデジタルフォトプリンタは、基本的に以上のように構成されるが、以下、その作用及び本発明の第1実施形態に係る画像処理方法について、図3のフローチャートを参照して説明する。
【0038】
まず、GPS情報を利用することのできるカメラ66により、被写体を撮影するとともに、GPS情報及び各種撮影情報が記録される(S100)。例えばAPS(新写真システム)カメラの場合、APS対応フィルムFの各コマの画像記録領域の上部および下部の領域に磁気記録層が形成されており、ここにGPS情報及び撮影情報等のカメラ情報が記録される。さらに、方向探知機用方位指示器を付加すると、撮影した緯度、経度および高度さらには、水平面および垂直面に関する撮影方位角が記録される他、撮影時の撮影倍率などのカメラ情報も記録することができる。
この記録されたカメラ情報は、スキャナ12のキャリア30に設けられている磁気読取書込装置で読み込まれ、スキャナ12から画像データと別の経路で撮影画像判定部62へ送られる(S102)。
【0039】
撮影画像判定部62の被写体推定部62aは、送られてきたカメラ情報のGPS情報(撮影位置情報)や撮影情報からデータベース部62b内の地図データベースを検索して、撮影された画像の撮影地点や撮影シーン内の被写体を推定する(S104)。この被写体推定部62aにおける、被写体や撮影地点の推定は、以下のようにして行われる。
【0040】
例えば、撮影された被写体が山である場合、その山が何という山であるかとか、どの地点にあるかを特定するには、得られた撮影位置と方位から地図データベースを参照して特定する。複数の人工衛星からの信号をもとに位置を正確に知ることのできるGPSを利用することで、撮影した位置、すなわち経度、緯度および高度を得ることができる。これらの経度、緯度および高度の位置に関する測位精度は100m以内であり実用上問題はなく、方位角についても方向探知機用方位指示器を用いることで方位を精度よく測定できるので、撮影倍率データに依存して定まる地図上の所定の画角内に収まる対象物と撮影された被写体を照合することで、撮影被写体や撮影地点を地図データベース上の対象物として特定することができる。なお、撮影地点には、画面内に写っている、撮影画像内の被写体の位置、すなわち撮影された地点(位置)のみならず、撮影者またはカメラの位置などの撮影する位置、すなわち撮影位置を含めてもよい。こうすることにより、撮影画像の内の被写体だけでなく、撮影位置そのものに関する情報も付加情報として撮影画像に付加することができるからである。
【0041】
このようにして、撮影位置が推定され、例えば被写体が富士山であると推定された場合、また撮影情報により撮影時期が夏であるとわかった場合には、それにふさわしい画像処理条件が画像処理データベースから選択される。例えば、濃度/色味はd1〜d2、コントラストはc1、シャープネスはこの程度のパラメータ等々とされる。また、オペレータがモニタ20を見て検定を行い、これにさらに修正処理を加えるようにしてもよい。
最終的な画像処理条件は条件設定部48で設定され、この画像処理条件が画像処理部50及び54に送られて、推定された被写体に応じた画像処理が行われる(S106)。オペレータによって修正が加えられて最終的に設定された画像処理条件はデータベース部62bの画像処理データベースに登録され、蓄積される(S108)。このように、画像処理内容については、撮影シーンの状況や撮影媒体に応じて様々なノウハウがあることが望ましい。このように、ベテランオペレータによる画像処理内容が画像データベースに登録され、共用化されることが望ましい。
【0042】
また、画像処理内容の選定においては、このように被写体や撮影状況(撮影時期)を考慮するのみではなく、例えば、被写体サイズが大の場合には、シャープネス強調の係数はk1、被写体サイズが小の場合には、シャープネス強調の係数はk3等、被写体のサイズに応じてシャープネス強調の係数を変えるようにしてもよい。あるいは、デジタルカメラの画素数に応じて、平滑化処理の係数を変える等、画像処理に関する様々な細かいノウハウを画像処理データベースに保管しておくようにすることが好ましい。このように、画像処理のノウハウがデータベース化されていると、経験のないオペレータでも、これらのノウハウを利用することによりベテランオペレータと同様の画像を得ることができる。
【0043】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
上述した第1実施形態が特にベテランオペレータによる画像処理のノウハウをデータベース化して、このノウハウを共用化しようとするものであったが、本実施形態は、必ずしもオペレータによる操作を必要とせず、被写体の推定から画像処理内容の選定まですべて全自動で行うことを可能とするものである。
【0044】
本実施形態の画像処理方法も第1実施形態同様に、図1及び図2に示された画像処理装置14によって実施される。
ただ、本実施形態においては、データベース部62bの地図データベースは3D地図情報を含むものとし、さらに、各構成物別に、その材質や色味等のデータについてもデータベース化しておくものとする。これにより、被写体が特定されると、その材質や色味がわかるので、それに相応しい最適な画像処理を自動的に施すことが可能となる。
【0045】
本実施形態においても前記第1実施形態と同様に、まず、GPS情報を利用することのできるカメラにより、被写体を撮影するとともに、GPS情報及び各種撮影情報を記録する。撮影画像データ及びGPS情報等のカメラ情報は画像処理装置14内の撮影画像判定部62に送られる。被写体推定部62aでは、GPS情報及び3D地図情報あるいはさらに補助的に画像特徴量等を用いて、撮影シーン中の構成物(被写体)を推定する。
【0046】
このとき各構成物毎にその材質や色等がデータベース化されているので、画像特徴量を補助的に用いることにより構成物を推定する際の精度を向上させることができる。例えば、カメラの方位指示器(コンパス)の精度が悪く位置ずれを起こしていても、撮影コマに写っている建物の実際の色と、画像特徴量から抽出された色情報とを比較することにより、確かにその建物であると推定することができ、精度よく撮影エリアの補正(微調整)を行うことができる。
【0047】
撮影シーン中の構成物が推定されると、各構成物毎にデータベースから色や材質情報を参照して、最適化された画像処理パラメータを適用して、画像処理を行う。例えば、地面は土か、砂地か、アスファルトか、あるいは草地か等々、また建築物の壁面の素材は何か、森林であればその植物の種類は何か、等がデータベースを参照してわかるので、これらを再現するのに最も相応しい色を設定したり、シャープネスの設定を切り換えたり、これに最適な処理パラメータを適用するようにする。また、撮影倍率等他の撮影情報等を用いて、各処理パラメータを切り換えるようにしてもよい。
【0048】
本実施形態の場合、このように、被写体(シーン中の構成物)に対する色や材質等の情報がデータベース化されているため、この情報を用いることにより、自動的に処理パラメータを設定して、処理することが可能である。
もちろん、この場合でも、オペレータが見て修正するようにしてもよいのはもちろんである。修正した処理パラメータはデータベースに登録してデータを共用化することが好ましい。
【0049】
以上説明した各実施形態のように画像処理条件をデータベース化しておき、これを用いることにより、例えばベテランオペレータによってなされるような質のよい画像処理を施すことができ、高品質な画像を得ることが可能となる。
このとき、一般ユーザーが自宅の家庭用プリンタを用いてプリント出力する場合に、ラボ店(写真店)のデータベースにアクセスして、そのデータベースに蓄積されている各種のノウハウを利用することができるようにしてもよい。このとき、被写体エリア別に最適化パラメータを適用するので、素人でも手軽に画像加工を行うことができ、画質を向上させることができる。
また、データベースに登録しておくデータは最適なもの一種類のみでなく、お勧めのパラメータを複数パターン用意しておき、その中から選択できるようにしてもよい。また、登録されている情報を画像処理のみだけでなく、スキャナ入力やモニタ表示出力(CRTや液晶等の種類別)の制御に利用するようにしてもよい。
【0050】
また、画像処理条件をデータベース化しておき、これを利用して画像処理を行う他の例として、例えば、写真の同好会等で、各自の画像処理内容(こういう被写体の場合にこのような画像処理を施したら、このように良い結果が得られたというような、各自の経験による最適な被写体情報及び処理パラメータ情報のセット等)を登録して、自分たち独自のデータベースを作成して、同好会仲間でこれを利用するようにしてもよい。このとき、画像処理のみだけでなく被写体に応じた撮影テクニック等に関する情報も登録しておき、カメラがGPS機能や通信機能を有している場合には、撮影時にデータベースと交信してプロカメラマンや同好会メンバ等のお勧めポイントや撮影テクニックを被写体に応じて参照するようにすることもできる。
【0051】
また、データベース側では、登録されている情報の利用頻度(参照または採用率)に応じて、各登録データに、参照データとしての出力順位を付けて、これを常に更新するようにしてもよい。さらに、各データの利用頻度状況を各登録者に定期的に連絡するようにしてもよい。このようにすると、特にマニアにとっては、自身の登録した経験情報がどの程度役に立っているかがわかり、写真撮影の楽しみが増す。
【0052】
以上説明したように、各実施形態によれば、被写体エリア別にその被写体に最適な画像処理パラメータを適用することができ、画質を向上させることができる。また、このような各被写体毎の最適な画像処理内容を蓄積し、データベース化し、共用化することにより、誰でも質の高い画像処理テクニックを利用することができ、高画質の画像を得ることができる。
【0053】
以上、本発明の画像処理方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0054】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明によれば、被写体エリア別にその被写体に最適な画像処理パラメータを適用することができ、撮影シーンや被写体に最適な画像処理を施し高品質な画像を得ることが可能となるとともに、被写体毎に最適な画像処理内容をデータベースに登録することで画像処理ノウハウを共用化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像処理方法を実施する画像処理装置を適用するデジタルフォトプリンタの一実施例のブロック図である。
【図2】 図1のデジタルフォトプリンタに用いられる本発明の画像処理方法を実施する画像処理装置の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明の第1実施形態の作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 (デジタル)フォトプリンタ
12 スキャナ
14 画像処理装置
16 プリンタ
18 操作系
18a キーボード
18b マウス
20 モニタ
22 光源
24 可変絞り
25 画像記録媒体
26 ドライブ装置
27 スロット
28 拡散ボックス
30 キャリア
32 結像レンズユニット
34 CCDセンサ
36 アンプ
37 A/D(アナログ/デジタル)変換器
40 プレスキャン(フレーム)メモリ
42 本スキャン(フレーム)メモリ
44 プレスキャン画像処理部
46 本スキャン画像処理部
48 条件設定部
50,54 (画像)処理部
52,58 画像データ変換部
62 撮影画像判定部
62a 被写体推定部
62b データベース部
66 カメラ

Claims (6)

  1. カメラにおいて撮影された被写体の撮影シーンのデジタル画像データを取得するとともに、前記被写体の撮影時に前記カメラにおいて取得または入力された前記撮影シーン毎に付属する撮影位置情報、または前記撮影シーン毎に付属する撮影位置情報及び撮影情報を取得し、
    前記撮影シーン毎に付属する撮影位置情報、または前記撮影シーン毎に付属する撮影位置情報及び撮影情報、に基づいて前記撮影シーン内の被写体の推定を行い、
    該推定された前記撮影シーン内の被写体に応じた画像処理内容を、各種被写体に対応する画像処理条件を含む画像処理内容が予め蓄積されているデータベースから、前記撮影シーン内の前記被写体に対し最適化された画像処理内容として選択し、
    選択された前記被写体に対し最適化された画像処理内容を、そのまま自動的に、または、修正を受けた後、最終的に前記被写体に対し最適化された画像処理内容として設定し、
    設定された前記被写体に対し最適化された画像処理内容を前記デジタル画像データに対して行うに際し、
    前記データベースにおいては、登録されている情報に加え、その利用頻度に応じてその出力順位が付けられ、その出力順位が更新されることを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記データベースに、最終的に設定された前記被写体に対し最適化された画像処理内容を登録されて蓄積され、前記推定された前記撮影シーン内の被写体に応じた画像処理内容を選択するのに供されるようにした請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 選択された前記被写体に対し最適化された画像処理内容が行われた前記デジタル画像データに基づく画像をモニタに表示し、表示された前記画像に基づいて、選択された前記被写体に対し最適化された画像処理内容が修正された後、最終的に前記被写体に対し最適化された画像処理内容として設定される請求項1または2に記載の画像処理方法。
  4. 前記データベースには、前記撮影シーン内の前記被写体に関する被写体情報および前記被写体に対し最適化された画像処理内容の情報が登録され、蓄積され、
    前記データベースに登録される前記画像処理内容の情報は、前記デジタル画像データに施す画像処理の種類および画像処理条件および/または画像処理パラメータである請求項1〜3のいずれかに記載の画像処理方法。
  5. 前記データベースに登録されている情報は、さらに、前記被写体に対し最適化された画像処理内容が行われた前記デジタル画像データを表示するモニタの表示出力制御に利用される請求項1〜4のいずれかに記載記載の画像処理方法。
  6. 前記データベースには、前記画像処理内容の情報に加え、さらに、前記被写体を撮影するための撮影テクニックを含む撮影に関する情報も登録されて蓄積され、選択に供される請求項1〜5のいずれかに記載の画像処理方法。
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