JP4166366B2 - ゴルフクラブ用エンドチップ、ゴルフクラブ及びゴルフクラブのバランス調整方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ゴルフクラブ用エンドチップ、ゴルフクラブ及びゴルフクラブのバランス調整方法に係わり、更に詳しくはグリップエンドに設けた孔に対して脱着作業(取付けおよび取り外し作業)が容易であり、かつ装着時(取付け時)にその孔の周辺を傷つけることがなく、更に、その孔に隙間のない状態で装着できるゴルフクラブ用エンドチップ、ゴルフクラブ及びゴルフクラブのバランス調整方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ゴルフクラブは、中空パイプ状のシャフトと、そのシャフトの一端に取り付けられたヘッドと、そのシャフトの他端に取り付けられたゴム製のグリップから構成される。
【0003】
シャフトにグリップを取り付けるには、例えば、シャフトのグリップ取り付け箇所に粘着テープを巻き付け、揮発性の溶剤をその巻き付けられた粘着テープとグリップ内部とにかけ、ついでシャフトの粘着テープ箇所をグリップ内に滑らせるように挿入することによる。グリップの内径はシャフトの外径よりも小さく、ゴムの弾性を利用した締めしろがグリップには設けられている。グリップは一般に消耗品であるため、シャフト先端にヘッドが付いた状態すなわちシャフト一端が閉じた状態で、グリップはシャフトに取付けられる。
【0004】
従って、シャフト一端が閉じた状態で取付けられるため、グリップのエンド部すなわちグリップエンドには空気が抜ける孔が設けられている。しかし、グリップエンドに穴が開いた状態では、小石や砂等の異物或いは水がそこからシャフト内に入り込む可能性があり、また、ゴルフクラブの使用中に音なり等の不具合が生じるおそれがある。
【0005】
そこで、従来、グリップエンドの孔を塞ぐためと、ゴルフ練習場などでヘッドを下にしてゴルフクラブを置いた状態でもクラブ番手やロフト角がわかるようにするために、図4に示すように、頂部にクラブ番手やロフト角を記したエンドチップをグリップエンドの孔に装着することが行われている。図4では、シャフト1の一端にグリップ2が取付けられており、グリップ2のグリップエンド3には孔4が設けられている。孔4には、図3に示すような形状のエンドチップ5が装着されている。
【0006】
図3において、エンドチップ5は、プラスチック製のもので、頂部10と側部11と底部12からなる盤状又は棒状のものである。頂部10は、平面視円形状をしている。底部12には、孔4に連通する穴6に挿通するための脚部13が設けられている。穴6は、径が孔4よりも小さい。
【0007】
しかしながら、孔4は真っ直ぐな孔であり、エンドチップ5はその孔4の内壁面に対応する盤状又は棒状の外形状をしていて、孔4とエンドチップ5との間に隙間が生じないようにするためにエンドチップ5の外径を孔4の内径よりも僅かに大きくしているので、孔4へのエンドチップ5の装着時の作業性がわるく、また、装着時にグリップエンド3を傷つけたり、エンドチップ5の周辺部が陥没する等の不具合が生じることがあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明はかかる従来の課題に着目し、グリップエンドに設けた孔に対して脱着作業が容易であり、かつ装着時にその孔の周辺を傷つけることがなく、さらに、その孔に隙間のない状態で装着できるゴルフクラブ用エンドチップ、ゴルフクラブ及びゴルフクラブのバランス調整方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記目的を達成するため、この発明のゴルフクラブ用エンドチップは、グリップエンドの中央に設けた断面凹状の孔に装着させるゴルフクラブ用エンドチップであって、前記エンドチップは、頂部と側部と底部からなる盤状又は棒状に形成し、前記エンドチップ頂部から底部に向って長さ(A)が1.0mm以下の端部箇所を形成すると共に、この端部箇所の外径を前記孔の内径と同径もしくは僅かに大きく形成し、前記エンドチップの側部を、前記端部箇所の下端から底部に向かって外径が徐々に縮径するように形成したことを要旨とするものである。
【0010】
ここで、前記エンドチップを、比重5以上の高比重の材料で構成したり、または比重5以上の高比重の金属粉末を樹脂で固め、その配合比により比重をコントロールしたものである。また、前記高比重の材料が、鉄、鉛、真ちゅう、タングステン合金、金、白金、銀、銅からなる群から選ばれた1種であるり、前記エンドチップ単体の質量が、2.0g以上である。
また、この発明のゴルフクラブは、上記のエンドチップをグリップエンドに設けた孔に装着するものである。
更に、この発明のゴルフクラブのバランス調整方法は、エンドチップを比重の異なる材料によって複数個作製し、グリップエンドに取り付けるエンドチップを比重の異なる材料のなかで取り替えることによりゴルフクラブの特性を調整することを要旨とするものである。
このようにエンドチップを、グリップエンドの中央に設けた断面凹状の孔に装着させるゴルフクラブ用エンドチップであって、前記エンドチップは、頂部と側部と底部からなる盤状又は棒状に形成し、前記エンドチップ頂部から底部に向って長さ(A)が1.0mm 以下の端部箇所を形成すると共に、この端部箇所の外径を前記孔の内径と同径もしくは僅かに大きく形成し、前記エンドチップの側部を、前記端部箇所の下端から底部に向かって外径が徐々に縮径するように形成したため、エンドチップの孔への装着に際してその縮径部を孔に入れ、エンドチップの頂部を押圧することにより直ちに嵌着可能であるから、装着作業が容易であり、かつ装着時にその孔の周辺を傷つけることがない。
また、エンドチップの孔への装着に際してその端部箇所が孔の内壁に密着できるので、その孔に隙間のない状態で装着することが可能となる。さらに、孔からエンドチップを取り外す際にも、エンドチップ周辺を細い棒、例えばゴルフティの先端で押し、エンドチップをこじ取ることが容易になり、したがって、ゴム製であるグリップエンドに傷を付けることなく取り外しを行うことが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照してこの発明の構成につき詳しく説明する。なお、図3および図4におけると同様な箇所は同じ番号で示す。
【0012】
この発明のエンドチップの一例を図1に示す。図1において、エンドチップ5は、頂部10と側部11と底部12からなり、盤状又は棒状のものである。このエンドチップ5では、厚さ方向又は長手方向の一端から他端に向って、すなわち側部11において頂部10から底部12に向って、一定の長さAまでの端部箇所14の外径を孔4の内径に同じかもしくは僅かに大きくしている。
【0013】
また、端部箇所14の他端側の端から他端までの箇所、すなわち端部箇所14の底部12側の端から底部12までの箇所を他端方向(底部12方向)に徐々に縮径している。
【0014】
長さAは、1.0mm以下、好ましくは0.5mm〜1.0mmであるのがよい。1.0mmを超えると端部箇所14と孔4の内壁との接触面積が大きくなり過ぎて装着作業が容易でなくなるからである。
【0015】
脚部13はあってもなくてもよいが、より確実に脱落防止を行うためには、あった方が好ましい。また、頂部10は、図2に示されるように平面視で円形状をしていてもよいが、孔4の平面視形状に合う形状であればよく、例えば、平面視で円形状ばかりでなく、平面視で三角形、四角形等いずれでもよい。孔4は、例えば、深さ方向に徐々に拡径した孔でも、また、逆に深さ方向に徐々に縮径したすり鉢状の孔でも、いずれでもよいが、図4に示すように真っ直ぐな孔であるのが好ましい。頂部10には、例えば、クラブ番手、ロフト角、エンドチップの重量等の情報を記載することができる。
【0016】
エンドチップ5は、プラスチック製であってもよいが、鉄、鉛、真ちゅう、タングステン合金、金、白金、銀、銅などの比重5以上の高比重の材料で構成すののがよい。また、比重5以上の高比重の金属粉末を樹脂で固め、その配合比により比重をコントロールしたものでもよい。高比重の材料でエンドチップ5を構成するとスウィングし易いゴルフクラブとなるからである。
【0017】
すなわち、スウィングした際のゴルフクラブの動きは、モデル化してみると、ゴルファーの体の回転軸の一点(通常、首の付け根付近)を中心とした人間の腕とクラブ長さを半径とした大きな回転運動と、握り部(通常、グリップエンドからヘッド方向に100mm付近)を中心としたクラブ長さを半径とした小さな回転運動との複合と考えられる。小さな回転運動の支点よりグリップエンド側に質量を付加した場合には、大きな回転運動に要する力が増加することへの影響が小さく、かつ、小さな回転運動に要する力を小さくできるので、このように質量を調整することをカウンターバランスという。従来のカウンターバランスの方法としては、例えば、(a).グリップエンド付近のシャフト中空部にパイプ状の錘りを挿入する、(b).グリップエンド付近のシャフト中空部に両面テープ等で錘りを貼り付ける、(c).シャフト自体の形状を工夫したり、構造的に重心位置をグリップ側に移動させるなどがある。しかし、これらの方法では、質量の調整が煩雑であり、カウンターバランスを容易に行うことができないという問題があった。
【0018】
そこでこの発明では、エンドチップ5を高比重の材料で構成するようにしたのである。すなわち、この発明では、エンドチップ5をカウンターバランスを行うに際しての重量体として用いようとしたのである。エンドチップ単体の質量は、2.0g以上でよく、3.5g〜10.5gであるのが好ましい。
【0019】
通常、スウィング中のゴルフクラブの重さ(握り安さ)を示す指標としてスウィングバランス(以下、SBという)と呼ばれる値を用いる。この値は、クラブのグリップエンドから14in(インチ)の位置を支点とした時の回転モーメントを表わすもので、上記支点位置としたときグリップエンド部に、すなわち支点から14inの距離にどのくらいの質量を付加することでつり合い(平衡)となるかという考え方である。
【0020】
経験的に付加する質量が1/8オンス(3.54g)で1ポイント増減、すなわち14in×1/8ounce ≒1260 g・mmのモーメントの増減が最小単位となっており、人間がスウィング中に感じる重さの目安と考えられている。
【0021】
グリップエンド部に質量を付加することはカウンターバランスでのモーメント変化させるのに最も効率がよく、少ない総質量の変化でSBを変化させられる。オリジナルのSB(エンドチップがプラスチック製の場合)に対し、1ポイント以上のSB変化(増加)を行うためには3.54g以上の質量が必要であるが、人間の心理や製品としての規格を考慮して約0.6ポイント以上の調整が可能であればSBの値を整数値とできるため、エンドチップを重量体として使用する場合には、2g以上が求められる。
【0022】
したがって、上記の従来のカウンターバランス方法では、質量の調整効率が悪いのに加えて、ゴルフクラブの使用時に体調やスウィングの調子によってその場で質量調整することが困難であるのに対し、本発明では、エンドチップを比重の異なる材料によって複数個作製して質量別に数種類用意しておき、グリップエンドに取り付けるエンドチップをこれらのうちで適宜取り替えることによりゴルフクラブの特性を調整することができる。しかも、従来方式との併用も簡単にでき、外観デザイン的にも優れている。
【0023】
【発明の効果】
この発明は上記のようにグリップエンドの中央に設けた断面凹状の孔に装着させるゴルフクラブ用エンドチップであって、前記エンドチップは、頂部と側部と底部からなる盤状又は棒状に形成し、前記エンドチップ頂部から底部に向って長さ(A)が1.0mm以下の端部箇所を形成すると共に、この端部箇所の外径を前記孔の内径と同径もしくは僅かに大きく形成し、前記エンドチップの側部を、前記端部箇所の下端から底部に向かって外径が徐々に縮径するように形成したので、グリップエンドに設けた孔に対して脱着作業が容易であり、かつ装着時にその孔の周辺を傷つけることがなく、さらに、その孔に隙間のない状態で装着できる。
また、この発明によれば、エンドチップを高比重の材料で構成したために、カウンターバランスを容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のエンドチップの一例の側面図である。
【図2】図1に示すエンドチップの一例の斜視図である。
【図3】従来のエンドチップの一例の側面図である。
【図4】従来のエンドチップをグリップエンドに設けた孔に装着させた様子を示す要部縦断面図である。
【符号の説明】
1 シャフト
2 グリップ
3 グリップエンド
4 孔
5 エンドチップ
6 穴
10 頂部
11 側部
12 底部
13 脚部
14 端部個所
Claims (7)
- グリップエンドの中央に設けた断面凹状の孔に装着させるゴルフクラブ用エンドチップであって、
前記エンドチップは、頂部と側部と底部からなる盤状又は棒状に形成し、前記エンドチップ頂部から底部に向って長さ(A)が1.0mm以下の端部箇所を形成すると共に、この端部箇所の外径を前記孔の内径と同径もしくは僅かに大きく形成し、前記エンドチップの側部を、前記端部箇所の下端から底部に向かって外径が徐々に縮径するように形成したことを特徴とするゴルフクラブ用エンドチップ。 - 前記エンドチップを、比重5以上の高比重の材料で構成した請求項1に記載のゴルフクラブ用エンドチップ。
- 前記エンドチップを、比重5以上の高比重の金属粉末を樹脂で固め、その配合比により比重をコントロールしたものである請求項1記載のゴルフクラブ用エンドチップ。
- 前記高比重の材料が、鉄、鉛、真ちゅう、タングステン合金、金、白金、銀、銅からなる群から選ばれた1種である請求項2または3に記載のゴルフクラブ用エンドチップ。
- 前記エンドチップ単体の質量が、2.0g以上である請求項1,2,3または4に記載のゴルフクラブ用エンドチップ。
- 請求項1,2,3,4または5のいずれか1項記載のエンドチップをグリップエンドに設けた孔に装着してなるゴルフクラブ。
- 請求項1,2,3,4,5または6に記載のエンドチップを比重の異なる材料によって複数個作製し、グリップエンドに取り付けるエンドチップを比重の異なる材料のなかで取り替えることによりゴルフクラブの特性を調整するゴルフクラブのバランス調整方法。
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