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JP4166643B2 - プログラム及び列車ダイヤ評価支援装置 - Google Patents
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JP4166643B2 - プログラム及び列車ダイヤ評価支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、列車ダイヤを評価するためのプログラム及び列車ダイヤ評価支援装置に関する。
鉄道においては、列車の運行計画を定めた列車ダイヤに従って輸送サービスが提供されるが、事故や災害時の他、混雑時における乗客の乗降時間の増大により列車が遅延し、ダイヤに乱れが発生する場合がある。従来から、上記したような列車遅延の発生原因となる外乱の影響を受けにくい安定した輸送サービスを提供するための研究がなされている。
一方、特許文献1に開示されているように、外乱やダイヤの変更等に強い列車自動運転方法を実現するような、列車運転計画を作成する技術が知られている。具体的には、走行時間が場所ごとに変化するような区間を一定の走行条件を持ついくつかの小区間に分割する。各小区間に関しては、小区間に入るときの速度、時間の条件と、小区間を出る時の速度、時間の条件とを任意に与えたときに小区間の列車の運転方法と評価値を一意に決定する方法が予め設定されている。そして、各小区間の境界通過時の速度、時間などの条件の組み合わせのなかから、走行区間全体の評価値を最小にするような条件の組み合わせを選択し、選択した組み合わせと、各小区間の列車の運転方法とを用いて、走行区間全体の列車の運転計画を決定する。
特開平6−219282号公報
ところで、作成された列車ダイヤが、上記した外乱等の影響をうけにくいダイヤであるか否かや、その程度を評価することは、安定した輸送サービスを提供する上で重要であるにも関わらず、そのための研究はほとんどなされていないのが現状である。すなわち、特許文献1に開示されている技術のように、外乱等に「強い」と考えられる列車運転計画を作成する技術は研究されているが、その「強さ」の評価についての研究がなされていないのが現状である。
そこで本発明は、作成した列車ダイヤが、外乱等による影響をうけにくい列車ダイヤであるか否かの評価又は評価の支援を行うための、プログラム及び列車ダイヤ評価支援装置を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するための第1の発明は、
コンピュータを、
少なくとも各列車の各駅の着発時刻のデータを有する列車ダイヤを入力する列車ダイヤ入力手段(例えば、手入力であってもよいし、記憶媒体から読み込むこととしてもよい)、
前記入力された列車ダイヤを構成する各列車の各駅における着事象及び発事象それぞれを表すノードと、前記各列車の前記各駅における着事象及び発事象それぞれの相互の所定の時間的依存関係を表すアークとに基づいて、列車ダイヤネットワークを生成するネットワーク生成手段(例えば、図2に示す列車ダイヤネットワーク生成部120)、
前記生成された列車ダイヤネットワークを構成するアークが表す時間的依存関係を変更して新たな時間的依存関係を設定する際、所定の確率分布に従って時間的依存関係の可変量を決定することで、複数種の時間的依存関係を設定する設定手段(例えば、図2に示す予測ダイヤ作成部140)、
前記設定された時間的依存関係を満足する仮想的な列車ダイヤである予測ダイヤを、時間的依存関係が可変された列車ダイヤネットワークから作成する際、前記設定された複数種の時間的依存関係それぞれについての予測ダイヤを作成する予測ダイヤ作成手段(例えば、図2に示す予測ダイヤ作成部140)、
前記予測ダイヤ作成手段により作成された複数の予測ダイヤそれぞれと前記入力された列車ダイヤの着時刻のデータとを比較することにより到着遅延時分を算出し、算出した到着遅延時分に基づいて前記入力された列車ダイヤに対する所定の評価値を算出する評価値算出手段(例えば、図2に示す評価値算出部160)、
として機能させるためのプログラムである。
また、第の発明の列車ダイヤ評価支援装置は、
少なくとも各列車の各駅の着発時刻のデータを有する列車ダイヤを入力する列車ダイヤ入力手段と、
前記入力された列車ダイヤを構成する各列車の各駅における着事象及び発事象それぞれを表すノードと、前記各列車の前記各駅における着事象及び発事象それぞれの相互の所定の時間的依存関係を表すアークとに基づいて、列車ダイヤネットワークを生成するネットワーク生成手段と、
前記生成された列車ダイヤネットワークを構成するアークが表す時間的依存関係を変更して新たな時間的依存関係を設定する際、所定の確率分布に従って時間的依存関係の可変量を決定することで、複数種の時間的依存関係を設定する設定手段と、
前記設定された時間的依存関係を満足する仮想的な列車ダイヤである予測ダイヤを、時間的依存関係が可変された列車ダイヤネットワークから作成する際、前記設定された複数種の時間的依存関係それぞれについての予測ダイヤを作成する予測ダイヤ作成手段と、
前記予測ダイヤ作成手段により作成された複数の予測ダイヤそれぞれと前記入力された列車ダイヤの着時刻のデータとを比較することにより到着遅延時分を算出し、算出した到着遅延時分に基づいて前記入力された列車ダイヤに対する所定の評価値を算出する評価値算出手段と、
を備えることを特徴としている。
この第1又は第の発明によれば、入力された列車ダイヤを表した列車ダイヤネットワークを生成し、当該列車ダイヤネットワークを構成するアークが表す時間的依存関係を変更して新たな時間的依存関係を設定することにより、当該新たに設定された時間的依存関係を満足する仮想的な予測ダイヤを作成することができる。これによれば、列車ダイヤネットワークを構成するアークが表す時間的依存関係が変化した場合の列車ダイヤの乱れを予測することができる。したがって、入力された列車ダイヤが、列車遅延の発生原因となる外乱の影響をうけにくい列車ダイヤであるか否かの評価を支援することができる。
また、列車ダイヤネットワークを構成するアークが表す時間的依存関係の可変量に応じた複数種の時間的依存関係それぞれについての予測ダイヤを作成することができる。すなわち、所定の確率分布に従って変更された時間的依存関係に応じた予測ダイヤをそれぞれ作成することができる。
さらに、列車ダイヤネットワークを構成するアークが表す時間的依存関係を変更することにより作成された複数の予測ダイヤそれぞれと、列車ダイヤの着時刻のデータとの差である到着遅延時分に基づいて、入力された列車ダイヤに対する所定の評価値を算出することができる。
の発明は、第の発明のプログラムであって、
前記予測ダイヤ作成手段により作成された複数の予測ダイヤに含まれる着時刻の分布を算出する分布算出手段(例えば、図2に示す予測ダイヤ作成部140)として前記コンピュータを機能させることを特徴としている。
この第の発明によれば、列車ダイヤネットワークを構成するアークが表す時間的依存関係を変更することにより作成された複数の予測ダイヤに含まれる着時刻の分布を算出することができる。したがって、所定の確率分布に従って変更された時間的依存関係に応じて変化する各列車の各駅における着時刻の分布を算出することができる。
また、第の発明は、第1又は第2の発明のプログラムであって、
前記評価値算出手段が、(1)各列車の各駅における遅延時分の総合平均、(2)各列車の各駅における遅延時分の総合分散、(3)所定列車の所定駅に関する遅延時分の最大値、(
4)各列車の各駅において遅延が生じた確率、(5)各列車の各駅における遅延時分が所定
時間以上となった確率のうち、少なくとも1つを評価値として算出するように前記コンピュータを機能させることを特徴としている。
この第の発明によれば、列車ダイヤネットワークを構成するアークが表す時間的依存関係を変更することにより作成された複数の予測ダイヤそれぞれと、列車ダイヤの着時刻のデータとの差である到着遅延時分に基づいて、入力された列車ダイヤに対する所定の評価値を算出することができる。
の発明は、第1〜3の発明の何れかの発明のプログラムであって、
前記設定手段が、
乗客の仮想的な発生分布を生成する発生分布生成手段(例えば、図2に示す予測ダイヤ作成部140)と、
前記生成された乗客の発生分布に基づいて各列車の各駅における乗客の乗降に係る乗降時分を算出する乗降時分算出手段(例えば、図2に示す乗降時分算出部142)と、
前記ネットワーク生成手段により生成された列車ダイヤネットワークを構成するアークのうち、同一列車による着事象から発事象までの時間的依存関係を表すアークが表す当該時間的依存関係を、前記算出された乗降時分に基づいて新たに設定する着発事象時間関係設定手段(例えば、図2に示す予測ダイヤ作成部140)と、
を有するように前記コンピュータを機能させることを特徴としている。
この第の発明によれば、乗客の仮想的な発生分布に基づいて、各列車の各駅における乗客の乗降に係る乗降時分を算出することができる。そして列車ダイヤネットワークを構成するアークのうち、同一列車による着事象から発事象までの時間的依存関係を、算出した乗降時分に基づいて新たに設定して、予測ダイヤを作成することができる。したがって、各列車の各駅における乗客の乗降時分に応じた予測ダイヤを作成することができる。
本発明によれば、列車ダイヤネットワークを構成するアークが表す時間的依存関係が変化した場合の列車ダイヤの乱れを予測することができる。従って、入力された列車ダイヤが、列車遅延の発生原因となる外乱等の影響をうけにくい列車ダイヤであるか否かの評価又は評価の支援を行うことができる。
以下、図を参照して、本発明を適用したプログラム及び列車ダイヤ評価支援装置について詳細に説明する。
列車ダイヤは、列車の運行計画を定めたものであり、駅間の基準運転時分、各駅における停車時分、予想される列車の混雑度、或いは他列車との接続等を考慮して作成される。図1(a)に、列車ダイヤの一例を示す。図1(a)では、横軸を時刻、縦軸を駅X,Y,Zとして、列車A及び列車Bの運行が“列車スジ”により表現されている。
図1(b)は、同図(a)に示す列車ダイヤをPERTネットワークで表現した列車ダイヤネットワークの一例を示す図である。図1(b)に示す列車ダイヤネットワークは、基準時刻ノードと、各列車の各駅への着事象を表す着事象ノード及び各列車の各駅からの発事象を表す発事象ノード(以下、着事象ノードと発事象ノードとを包括して適宜「事象ノード」という。)と、各ノードの時間的依存関係を表すアークとによって構成される。
基準時刻ノードから各事象ノードへのアーク(以下、「基準時刻アーク」という。)には、対応する事象が発生する時刻が重み付けされる。図1(b)では、基準時刻アークを点線矢印で示している。例えば、基準時刻ノードから、列車Aの駅Yからの出発を表す発事象ノードN10への基準時刻アークA10には、列車Aの駅Yからの発時刻が重み付けされる。また、基準時刻ノードから、列車Aの駅Zへの到着を表す着事象ノードN12への基準時刻アークA12には、列車Aの駅Zへの着時刻が重み付けされる。
また,事象ノード間を結ぶアークには、アークの始点側の事象ノードが表す事象が発生してから、アークの終点側の事象ノードが表す事象が発生するまでの時間が重み付けされる。
具体的には、(1)同一列車の同一駅における着事象及び発事象を表す各事象ノードを結ぶアーク(以下、「停車時分アーク」という。)には、当該列車が当該駅に停車する停車時分が重み付けされる。この停車時分は、乗客や乗務員の乗り降りに係る時間等を考慮して決定される。図1(b)では、停車時分アークを太線矢印により示している。例えば、図1(b)において、着事象ノードN14から発事象ノードN16への停車時分アークA30には、列車Bが駅Yに停車する停車時分が重み付けされる。
そして、(2)同一列車の異なる駅における着事象及び発事象を表す各事象ノードを結ぶアーク(以下、「運転時分アーク」という。)には、該当する駅間の運転時分として予め定義された基準運転時分が重み付けされる。図1(b)では、運転時分アークを実線矢印により示している。例えば、図1(b)において、発事象ノードN16から着事象ノードN18への運転時分アークA50には、列車Bの駅Y・Z間における基準運転時分が重み付けされる。
さらに、(3)異なる列車の同一駅における着事象及び発事象を表す各事象ノードを結ぶアーク(以下、「時隔アーク」という。)には、例えば、該当する事象の発生時刻間の時間間隔(時隔)が重み付けされる。この時隔は、同一駅から着発する列車が安全に走行するために必要な時間を考慮して決定される。図1(b)では、時隔アークを一点鎖線矢印により示している。例えば、図1(b)において、発事象ノードN10から着事象ノードN14への時隔アークA70には、列車Aの駅Yからの発時刻から、列車Bの駅Yへの着時刻までの間の時間間隔が重み付けされる。
本実施形態は、作成した列車ダイヤが、列車遅延の発生原因となる外乱等の影響をうけにくい列車ダイヤであるか否かの評価を支援するため、上記したように列車ダイヤをPERTネットワークで表現した列車ダイヤネットワークを利用する。具体的には、列車ダイヤネットワークのクリティカルパスを計算し、各着事象ノードが表す各列車の各駅への着事象の発生時刻(すなわち、各列車の各駅への着時刻)、及び各発事象ノードが表す各列車の各駅への発事象の発生時刻(すなわち、各列車の各駅への発時刻)を決定することにより、予測ダイヤを作成する。そして、各アークに設定される重みを変更して再度クリティカルパスを計算し、予測ダイヤを作成する処理を指定回数(本実施形態では、1000回とする)繰り返すことにより、指定回数の種類(以下、「指定数種類」という。)の予測ダイヤを作成する。さらに、得られた指定数種類の予測ダイヤに基づいて、各列車の各駅における着発時刻分布や、各列車の各駅への到着遅延時分に基づく評価値を出力する。
以下では、簡明な説明とするため、列車ダイヤネットワークを構成するアークのうち、基準時刻アーク、運転時分アーク、時隔アークの各アークに設定する重みを固定とし、停車時分アークに重みとして設定する停車時分を可変とした場合について説明する。具体的には、乱数を用いて、出発駅と目的駅とを定義した乗客の仮想的な発生分布を生成する。そして、生成した乗客の発生分布に基づいて各列車の各駅における必要乗降時分を算出し、算出した必要乗降時分を停車時分として停車時分アークに重みを設定する。これによれば、各駅における乗客の乗降時分の変動に応じた列車運行を予測した予測ダイヤを作成することができる。
次に、列車ダイヤ評価支援装置10の機能構成について説明する。図2は、列車ダイヤ評価支援装置10の内部構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、列車ダイヤ評価支援装置10は、CPU100と、ROM200と、入力装置300と、表示装置400と、RAM500と、記憶装置600と、記憶装置600が備える記憶媒体700とを備えて構成され、汎用のコンピュータ等で実現可能な装置である。
CPU100は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、列車ダイヤ評価支援装置10を統括的に制御する。具体的には、CPU100は、入力装置300から入力される操作信号等に応じて、ROM200や記憶装置600が備える記憶媒体700に格納された各種プログラムを読み出してRAM500に展開し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、処理結果をRAM500に保持するとともに、当該処理結果を表示するための表示信号を適宜表示装置400に出力する。さらに、RAM500内に格納した処理結果の一部或いは全てを記憶媒体700に格納する。
また、CPU100は、列車ダイヤ評価支援プログラム720に従って列車ダイヤ評価支援処理を実行する。このCPU100において、列車ダイヤネットワーク生成プログラム722に従って列車ダイヤネットワーク生成処理を実行し、列車ダイヤネットワークを生成する機能部を列車ダイヤネットワーク生成部120、予測ダイヤ作成プログラム724に従って予測ダイヤ作成処理を実行し、予測ダイヤを作成する機能部を予測ダイヤ作成部140、評価値算出プログラム726に従って評価値算出処理を実行し、予測ダイヤの評価値を算出する機能部を評価値算出部160と呼ぶ。また、予測ダイヤ作成部140において、乗降時分算出プログラム724aに従って乗降時分算出処理を実行し、各列車の各駅における必要乗降時分を算出する機能部を乗降時分算出部142と呼ぶ。
列車ダイヤネットワーク生成部120は、列車ダイヤデータ740を参照して列車ダイヤネットワークを生成する。図3(a)に、列車ダイヤデータ740に格納される列車データのデータ構造の一例を示す。図3(a)に示すように、列車データには、列車番号に対応付けて、当該列車番号の列車が着発する着発駅毎のダイヤデータが格納される。各ダイヤデータには、当該列車の着発時刻が定義される。図3(b)は、列車ダイヤデータ740の一例を示す図であり、当該列車ダイヤを構成する全ての列車データが蓄積される。
図4は、図3(b)に示す列車ダイヤデータ740のデータ内容(列車ダイヤ)を図式化した一例である。図4において、横軸を時刻、縦軸を駅S1〜S6として、列車ダイヤデータ740を構成する列車データを列車スジで表している。図4に示すように、列車ダイヤは、始発駅S1から終着駅S6まで運行する列車番号T10〜T15が割り当てられた各列車と、始発駅S3から終着駅S6まで運行する列車番号T20〜T25が割り当てられた各列車で構成される。
列車ダイヤネットワーク生成部120は、基準時刻ノードと、上記した列車ダイヤを構成する各列車の各駅における着事象及び発事象をそれぞれ表す事象ノードと、各ノードを結ぶアークによって構成される列車ダイヤネットワークを生成する。
そして、列車ダイヤネットワーク生成部120は、固定値の重みが設定される基準時刻アーク、時隔アーク、運転時分アークの各アークに対してそれぞれ重みを設定する。具体的には、列車ダイヤネットワーク生成部120は、列車ダイヤデータ740を参照し、基準時刻アークに対して該当する事象の発生時刻を重みとして設定するとともに、時隔アークに対して該当する事象の発生時刻の時間間隔を重みとして設定する。さらに、列車ダイヤネットワーク生成部120は、各列車による駅間の基準運転時分が定義された基準運転時分データ760を参照し、運転時分アークに対して該当する基準運転時分を重みとして設定する。
予測ダイヤ作成部140は、乗客発生率テーブル780を参照して乗客発生分布パターンを作成する。図5に、乗客発生率テーブル780の一例を示す。図5に示す乗客発生率テーブル780には、扉当たりのOD(出発駅と目的駅の組み合わせ;以下、「OD」という。)毎の乗客の発生率が定義される。すなわち、出発駅毎に、各停車駅を目的駅とする乗客の発生率(1分間に発生する乗客の人数)が定義される。例えば、駅S3で列車に乗車して駅S4で降車する乗客の発生率は“5.0(人/分)”である。
尚、OD毎の乗客の発生率は、例えば、各駅における乗客の乗降状況を予測して決定される。例えば、駅S1,S2,S3は住宅街の最寄駅、駅S4は他線への乗換駅、駅S5,S6はオフィス街の最寄駅と仮定した場合であって、朝の通勤時間帯を想定した場合には、駅S1,S2,S3では乗車客が多く降車客は少ない、駅S4では乗車客及び降車客が共に多い、駅S5,S6では乗車客が少なく降車客は多い、と予測することができ、これに基づいてOD毎の乗客の発生率が決定される。
具体的には、予測ダイヤ作成部140は、上記した乗客発生率テーブル780に定義されたOD毎の乗客の発生率に基づいてポアソン分布に従った乱数を発生させ、発生させた乱数に従って、乗客の仮想的な発生時刻の分布を作成する。図6は、駅S1から列車に乗車して駅S2で降車する乗客の発生時刻の分布例を示す図である。図6において、横軸を乗客の発生時刻(t)として、乱数により決定した各乗客の出発駅(駅S1)における発生時刻を示している。予測ダイヤ作成部140は、乗客の発生時刻の分布をOD毎にそれぞれ作成して乗客発生分布パターンとする。
予測ダイヤ作成部140は、前述の乗客発生分布パターンを1000個作成し、乗客発生分布データ520としてRAM500内に格納する。図7に、乗客発生分布データ520の一例を示す。図7に示すように、乗客発生分布データ520には、OD毎に乗客の発生時刻の分布がそれぞれ定義された1000個の乗客発生分布パターン522(522−1〜522−n(n=1000))が蓄積される。各乗客発生分布パターン522には、OD毎に、出発駅における乗客の発生時刻が時系列順にCSV(Comma Separated Value)形式で保持される。
そして、予測ダイヤ作成部140は、作成した乗客発生分布パターンを順次選択し(以下、選択した乗客発生分布パターンを、適宜「対象乗客発生分布パターン」という。)、列車ダイヤネットワークを構成する停車時分アークに対して、乗降時分算出部142により算出された必要乗降時分を停車時分として重みを設定する。
ここで、乗降時分算出部142の処理について説明する。乗降時分算出部142は、対象乗客発生分布パターンに従って、以下に示す式(1)に基づいて必要乗降時分dを算出する。
d=f(roff)coffoff+f(ron)conon ・・・(1)
数式(1)において、dを扉当たりの必要乗降時分、noffを降車人数、nonを乗車人数、f(roff)を列車が到着する直前の乗車率、f(ron)を降車が終了して乗車が開始される直前の乗車率、coffを乗車率0%の場合に1人当たりに必要な降車時間、conを乗車率0%の場合に1人当たりに必要な乗車時間とする。また、列車が到着する直前の乗車率f(roff)及び降車が終了して乗車が開始される直前の乗車率f(ron)は、以下に示す関数式(2)で表される。尚、この乗車率は、乗客が、駅に発生した後最も早く到着する列車に乗車するものとして決定する。
f(r)=ar+1,a>0 ・・・(2)
予測ダイヤ作成部140は、前述のように乗降時分算出部142が算出した必要乗降時分を停車時分アークに対して重み付けした後、列車ダイヤネットワークのクリティカルパスを計算し、各着事象ノードが表す着事象の発生時刻、及び各発事象ノードが表す発事象の発生時刻を決定して予測ダイヤ情報540を更新する。
図8は、予測ダイヤ情報540の一例を示す図である。図8に示すように、予測ダイヤ情報540には、1000個の予測ダイヤデータ542(542−1〜542−n(n=1000))が、図3に示して説明した列車ダイヤデータ740と同様のデータ形式で格納される。すなわち、予測ダイヤ作成部140は、乗客発生分布データ520に格納される乗客発生分布パターンから対象乗客発生分布パターンを選択し、選択した対象乗客発生分布パターンに基づいて乗降時分算出部142が算出した必要乗降時分を停車時分アークに重み付けした後、クリティカルパスを計算することにより予測ダイヤデータ542を作成する。そして、予測ダイヤ作成部140は、前述の処理を繰り返して1000個の予測ダイヤデータ542−1〜542−nを作成する。
そして、予測ダイヤ作成部140は、予測ダイヤ情報540を参照して、例えば、駅毎に、各列車の着時刻をプロットした着時刻分布を作成し、表示装置400に表示させる。
評価値算出部160は、各列車の各駅における到着遅延時分を算出し、到着遅延時分情報580としてRAM500内に格納する。ここで、到着遅延時分とは、前述の予測ダイヤデータ542に設定される各列車の各駅への着時刻と、列車ダイヤデータ740に定義される各列車の各駅への着時刻との差であり、予測ダイヤ情報540を構成する各予測ダイヤデータ542−1〜542−nについてそれぞれ算出される。
図9に、到着遅延時分情報580の一例を示す。図9に示すように、到着遅延時分情報580には、各予測ダイヤデータ542−1〜542−nにそれぞれ対応する到着遅延時分データ582−1〜582―nが格納される。すなわち、各到着遅延時分データ582には、各予測ダイヤデータ542を構成する各列車の各駅への到着遅延時分が格納される。
評価値算出部160は、列車ダイヤの評価尺度として、算出した各列車の各駅における到着遅延時分に基づいて下記の評価項目(1)〜(5)に対応する評価値をそれぞれ算出し、算出した各評価値を評価値データ560としてRAM500内に格納するとともに、表示装置400に表示させる。
(1)到着遅延時分の総合平均
評価値算出部160は、各列車の各駅における到着遅延時分の総合平均を算出する。すなわち、評価値算出部160は、前述の到着遅延時分データ582−1〜582−nに設定される各列車の各駅における到着遅延時分の総合の平均を算出する。
(2)到着遅延時分の総合分散
評価値算出部160は、各列車の各駅における到着遅延時分の総合分散を算出する。すなわち、評価値算出部160は、列車ダイヤデータ740をもとに、到着遅延時分データ582−1〜582−nに設定される各列車の各駅における到着遅延時分の偏差を求め、求めた偏差の自乗の算術平均を算出することで総合の分散を算出する。
(3)到着遅延時分の最大値
評価値算出部160は、所定列車の所定駅に関する到着遅延時分の最大値を算出する。すなわち、評価値算出部160は、到着遅延時分データ582−1〜582−nに設定される同一列車(例えば、列車番号T10)の同一駅(例えば、駅S4)における到着遅延時分の平均値をそれぞれ算出し、その最大値を決定する。
(4)遅延が発生した確率
評価値算出部160は、各列車が各駅において遅延した確率を算出する。すなわち、評価値算出部160は、到着遅延時分データ582−1〜582−nに設定される各列車が各駅において遅延したか否かを判定し、遅延した割合を求めることによって遅延が発生した確率を算出する。
(5)遅延時分が所定時間以上の確率
評価値算出部160は、各列車の各駅における到着遅延時分が所定時間(例えば、20秒)となった確率を算出する。すなわち、評価値算出部160は、到着遅延時分データ582−1〜582−nに設定される各列車の各駅における到着遅延時分が20秒以上となる確率を算出する。確率の算出方法は、(4)の遅延が発生した確率と同様である。
図10に、評価値データ560の一例を示す。図10に示すように、評価値データ560には、上記した(1)〜(5)の各評価項目に対応付けて、それぞれ算出された評価値が格納される。
ROM200には、CPU100により実行されるIPL(Initial Program Loader)プログラムや、当該IPLプログラムに係る各種初期設定値等が格納される。
入力装置300は、カーソルキー、テンキー、各種ファンクションキー等を備えたキーボード、及びマウス等のポインティングデバイスを含み、キーボードにおいて押下されたキーの押下信号やマウスの位置信号等の操作信号をCPU100に出力する。
表示装置400は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、CPU100から入力される表示信号に基づいて、当該表示信号に対応する表示情報を表示する。
RAM500は、CPU100が実行する各種プログラムや、これらプログラムの実行に係るデータ等を一時的に保持するメモリ領域を備える。特に、RAM500には、本実施形態を実現するため、乗客発生分布データ520と、予測ダイヤ情報540と、評価値データ560とが格納・保持される。
記憶装置600は、プログラムやデータ等が予め記憶された記憶媒体700を備え、この記憶媒体700は磁気的、光学的記憶媒体、若しくは半導体メモリ等で構成されている。この記憶媒体700は記憶装置600に固定的に設けたもの、若しくは着脱自在に装着するものであり、上記した各種プログラムや、これらプログラムに従って処理されたデータ等が記憶される。特に、記憶媒体700には、列車ダイヤ評価支援プログラム720と、列車ダイヤデータ740と、基準運転時分データ760と、乗客発生率テーブル780とが格納される。また、列車ダイヤ評価支援プログラム720は、列車ダイヤネットワーク生成プログラム722と、予測ダイヤ作成プログラム724と、評価値算出プログラム726とを含み、予測ダイヤ作成プログラム724は、乗降時分算出プログラム724aを含む。
次に、列車ダイヤ評価支援装置10の動作について説明する。図11は、列車ダイヤ評価支援プログラム720を実行することにより実現される列車ダイヤ評価支援処理に係るCPU100の処理フローである。
図11に示すように、先ず、列車ダイヤネットワーク生成部120が、列車ダイヤネットワーク生成プログラム722に従って列車ダイヤネットワーク生成処理を実行する(ステップs10)。具体的には、列車ダイヤネットワーク生成部120は、列車ダイヤデータ740を参照して、列車ダイヤネットワークを生成し、固定値の重みが設定される基準時刻アーク、時隔アーク、運転時分アークの各アークに対してそれぞれ重みを設定する。
続いて、予測ダイヤ作成部140が、予測ダイヤ作成プログラム724に従って予測ダイヤ作成処理を実行する。すなわち、先ず、予測ダイヤ作成部140は、乗客発生率テーブル780を参照し、乱数を用いて乗客発生分布パターンを指定数種類作成する(ステップs20)。この際、作成された指定数種類の乗客発生分布パターンが、乗客発生分布データ520に保持される。
次いで、予測ダイヤ作成部140は、対象乗客発生分布パターンに応じた各列車の各駅における必要乗降時分を停車時分として、停車時分アークに重みとして設定する(ステップs30)。より具体的には、この際、乗降時分算出部142が、乗降時分算出プログラム724aに従って乗降時分算出処理を実行し、対象乗客発生分布パターンに基づいて各列車の各駅における必要乗降時分を算出する。
次いで、予測ダイヤ作成部140は、クリティカルパスを計算して、各着事象ノードが表す着事象の発生時刻、及び各発事象ノードが表す発事象の発生時刻を決定し、予測ダイヤデータを作成する(ステップs40)。この際、作成された予測ダイヤデータが、予測ダイヤ情報540に保持される。
そして、予測ダイヤ作成部140は、上記したステップs30,s40の処理を指定数回(1000回)繰り返し、指定数種類の予測ダイヤデータを作成する。そして、予測ダイヤ作成部140は、指定数種類の予測ダイヤデータを作成した後(ステップs50:YES)、予測ダイヤ情報540を参照して、各列車の駅毎の着時刻分布を作成し、表示装置400に表示させる(ステップs60)。
図12に、駅S6への列車の着時刻分布の一例を示す。図12において、横軸を時刻(分)、縦軸を確率(%)として、列車番号T13,T14,T15,T23,T24,T25の各列車の、駅S6における着時刻分布を示している。図12によれば、乱数を用いて決定した乗客の発生時刻の分布に基づいて必要乗降時分を算出し、停車時分アークに重みとして設定して作成した予測ダイヤにおいて、列車T12,T13,T14の駅6における着時刻に遅延が生じていることがわかる。尚、この際、予測ダイヤ作成部140は、各列車の駅毎の発時刻分布を作成し、表示装置400に表示させることとしてもよい。また、予測ダイヤ作成部140は、乗降時分算出部142により算出された列車の乗車率の駅毎の変化をグラフ化して表示装置400に表示させることとしてもよい。
続いて、評価値算出部160が、評価値算出プログラム726に従って評価値算出処理を実行する。すなわち、先ず、評価値算出部160は、予測ダイヤ情報540に格納される指定数種類の予測ダイヤデータについて、各列車の各駅における到着遅延時分をそれぞれ算出する(ステップs70)。この際、指定数種類の予測ダイヤデータについてそれぞれ算出された到着遅延時分が、到着遅延時分情報580に保持される。
次いで、評価値算出部160は、算出した各列車の各駅における到着遅延時分に基づいて、(1)到着遅延時分の総合平均、(2)到着遅延時分の総合分散、(3)到着遅延時分の最大値、(4)遅延が発生した確率、(5)遅延時分が所定時間以上の確率、の各評価値を算出して表示装置400に表示させ(ステップs80)、本処理を終了する。また、この際、算出された各評価値が、評価値データ560に保持される。
以上説明した通り、本発明を適用した列車ダイヤネットワーク評価支援装置10によれば、入力された列車ダイヤを表した列車ダイヤネットワークを生成することができる。そして、列車ダイヤネットワークを構成する停車時分アークに対して、乱数を用いて決定した乗客の発生時刻の分布に基づいて算出した必要乗降時分を重みとして設定し、当該列車ダイヤネットワークのクリティカルパスを算出して予測ダイヤを作成し、前述の処理を繰り返して複数種類の予測ダイヤを作成することができる。また、作成した指定数種類の予測ダイヤを構成する各列車の各駅における着時刻をプロットした着時刻分布を作成することができる。さらに、作成した指定数種類の予測ダイヤに基づいて、各列車の各駅における到着遅延時分をそれぞれ算出し、算出した各列車の各駅における到着遅延時分に基づいて、所定の評価値をそれぞれ算出することができる。作成された列車ダイヤが、列車遅延の発生原因となる乗降時分の変動の影響をうけにくい列車ダイヤであるか否かの評価を支援することができる
従って、各駅における乗客の乗降時分の変動に応じた予測ダイヤを作成することができるので、作成された列車ダイヤが、列車遅延の発生原因となる外乱等の影響をうけにくい列車ダイヤであるか否かの評価を支援することができる。
ここで、複数の列車ダイヤに対して本実施形態の処理を実行し、得られた着時刻分布及び各評価値を比較・考察した結果について述べる。具体的には、図4に示した列車ダイヤを列車ダイヤ案1、列車ダイヤ案1において、列車番号T20〜T25の列車の各駅における発時刻を全て1分前にずらした列車ダイヤを列車ダイヤ案2、列車ダイヤ案1において、列車番号T20〜T25の列車の各駅における発時刻を全て1分後にずらした列車ダイヤを列車ダイヤ案3として、各列車ダイヤ案1〜3について、それぞれ予測ダイヤを作成した。この際、停車時分アークに重みとして設定する必要乗降時分(停車時分)は、同一の乗客発生分布データを用いて算出した。
始めに、各列車ダイヤ案1〜3の傾向について述べる。各駅に発生する乗客は、発生後最も早く到着した列車に乗車するため、列車の乗車率(混雑度)は、各駅に到着する列車の間隔に依存することとなる。すなわち、列車の到着間隔が広ければ駅で列車を待機する乗客が増加するので到着した列車に乗車する乗客は増加し、列車の到着間隔が狭ければ、列車に乗車する乗客は減少する。
上記したように、駅S4は他線への乗換駅であるため、乗客発生率が高く設定される。従って、列車ダイヤ案3の場合は、列車ダイヤ案1や列車ダイヤ案2と比較して、駅S4で駅S3始発の列車番号T20〜T25の列車に乗車する乗客の人数が増加する可能性が高い。言い換えれば、列車番号T10〜T15の列車には、駅S1,S2,S3の各駅からの乗客が既に乗車しているため、列車ダイヤ案1や列車ダイヤ案2は、列車ダイヤ案3と比較して列車番号T10〜T15の列車の乗車率が高くなる。その結果、駅S3以降の各駅における必要乗降時分が増大して列車遅延が生じる可能性が高い。このことから、遅延を発生させないためには、列車の混雑度を緩和して各列車の各駅における必要乗降時分を増大させないことが重要であり、列車ダイヤ案3は、列車ダイヤ案1及び列車ダイヤ案2と比較して遅延が発生しにくい(外乱等による影響をうけにくい)列車ダイヤであると予想される。
図13(a)は、列車ダイヤ案1における駅S6への列車の着時刻分布の一例を、(b)は、列車ダイヤ案2における駅S6への列車の着時刻分布の一例を、(c)は、列車ダイヤ案3における駅S6への列車の着時刻分布の一例を、それぞれ示す図である。図13(a)〜(c)では、横軸を時刻(分)、縦軸を確率(%)として、各列車ダイヤ案の、列車番号T13,T14,T15,T23,T24,T25の各列車の駅S6における着時刻分布をそれぞれ示している。図13によれば、上記した予想に則して、(a)に示す列車ダイヤ案1や(b)に示す列車ダイヤ案2と比較して、(c)に示す列車ダイヤ案3の着時刻分布の分布幅が狭く、遅延が発生しにくい列車ダイヤであることがわかる。
図14(a)は、列車ダイヤ案1における各駅の列車の乗車率の変化を、(b)は、列車ダイヤ案2における各駅の列車の乗車率の変化を、(c)は、列車ダイヤ案3における各駅の列車の乗車率の変化を、それぞれ示す図である。図14(a)〜(c)では、横軸を駅、縦軸を乗車率(%)として、各列車ダイヤ案の、列車番号T10,T15,T25の各列車の各駅における乗車率の変化をそれぞれ示している。図14によれば、(c)に示す列車ダイヤ案3では、(a)に示す列車ダイヤ案1や(b)に示す列車ダイヤ案2と比較して、各列車における乗車率が緩和されていることがわかる。
図15は、列車ダイヤ案1〜3に本実施形態の処理を実行して得られた評価値の一例を示す図である。図15において、(1)到着遅延時分の総合平均(2)到着遅延時分の総合分散(3)到着遅延時分の最大値(4)遅延が発生した確率(5)遅延時分が所定時間以上の確率、の各評価項目の評価値を各列車ダイヤ案1〜3毎に示している。図15に示すように、列車ダイヤ案3の評価値が、列車ダイヤ案1や列車ダイヤ案2の評価値と比較して小さい値が得られた。以上の実験結果から、列車ダイヤ案3の列車ダイヤによれば、必要乗降時分の増大による列車遅延の少ないより安定した列車運行が可能であると考えられる。
以上、本発明についての好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記したものに限らず、発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜変更可能である。
例えば、上記した実施形態では、必要乗降時分を算出する際、列車の乗車率を、乗客が駅に到着した後最も早く到着する列車に乗車するものとして決定したが、以下のようにしてもよい。すなわち、例えば、普通,快速,急行,特急等の列車種別の異なる列車への乗り換えといった、目的駅へ向けての乗客の乗車行動及び降車行動を加味して列車の乗車率を決定することとしてもよい。具体的には、予測ダイヤ作成部140は、列車の乗継経路毎に、出発駅(駅S1)における乗客の発生時刻の分布を作成して、乗客発生分布データとしてRAM500内に格納する。乗降時分算出部142は、この乗客発生分布データを参照して、必要乗降時分を算出して停車時分アークに対して重みとして設定する。
また、上記した実施形態では、列車ダイヤネットワークを構成するアークのうち、停車時分アークに設定する停車時分(必要乗降時分)を可変する場合について説明したが、他のアークに設定する重みを可変することとしてもよい。例えば、駅間の走行時分の変動を想定し、運転時分アークに設定する重みを可変してもよい。具体的には、予測ダイヤデータ作成部140は、例えば、乱数を用いて各列車による駅間の運転時分を決定し、運転時分アークに設定する重みとして設定する。
また、所定の時間帯毎に乗客発生率テーブルを用意し、時間帯に応じた乗客発生テーブルを参照することにより、OD毎の乗客の発生時刻の分布を作成することとしてもよい。これによれば、朝夕の通勤時間帯の混雑度等を考慮して乗客の発生時刻の分布を作成し、各列車の各駅における必要乗降時分を算出することができる。
(a)は列車ダイヤの一例、(b)は(a)に示す列車ダイヤに基づく列車ダイヤネットワークの一例を示す図である。 列車ダイヤ評価支援装置の内部構成の一例を示すブロック図。 列車ダイヤデータの一例を示す図。 図3に示す列車ダイヤデータを図式化した一例を示す図。 乗客発生率テーブルの一例を示す図。 乗客の発生時刻の分布例を示す図。 乗客発生分布データの一例を示す図。 予測ダイヤ情報の一例を示す図。 到着遅延時分情報の一例を示す図。 評価値データの一例を示す図。 列車ダイヤ評価支援処理の一例を示すフローチャート。 駅S6への列車の着時刻分布の一例を示す図。 列車ダイヤ案1〜3における駅S6への列車の着時刻分布の一例を示す図。 列車ダイヤ案1〜3における各列車の混雑度の一例を示す図。 列車ダイヤ案1〜3の評価値の一例を示す図。
符号の説明
10 列車ダイヤ評価支援装置
100 CPU
120 列車ダイヤネットワーク生成部
140 予測ダイヤ作成部
142 乗降時分算出部
160 評価値算出部
200 ROM
300 入力装置
400 表示装置
500 RAM
520 乗客発生分布データ
540 予測ダイヤ情報
560 評価値データ
580 到着遅延時分情報
600 記憶装置
700 記憶媒体
720 列車ダイヤ評価支援プログラム
722 列車ダイヤネットワーク生成プログラム
724 予測ダイヤ作成プログラム
724a 乗降時分算出プログラム
726 評価値算出プログラム
740 列車ダイヤデータ
760 基準運転時分データ
780 乗客発生率テーブル

Claims (5)

  1. コンピュータを、
    少なくとも各列車の各駅の着発時刻のデータを有する列車ダイヤを入力する列車ダイヤ入力手段、
    前記入力された列車ダイヤを構成する各列車の各駅における着事象及び発事象それぞれを表すノードと、前記各列車の前記各駅における着事象及び発事象それぞれの相互の所定の時間的依存関係を表すアークとに基づいて、列車ダイヤネットワークを生成するネットワーク生成手段、
    前記生成された列車ダイヤネットワークを構成するアークが表す時間的依存関係を変更して新たな時間的依存関係を設定する際、所定の確率分布に従って時間的依存関係の可変量を決定することで、複数種の時間的依存関係を設定する設定手段、
    前記設定された時間的依存関係を満足する仮想的な列車ダイヤである予測ダイヤを、時間的依存関係が可変された列車ダイヤネットワークから作成する際、前記設定された複数種の時間的依存関係それぞれについての予測ダイヤを作成する予測ダイヤ作成手段、
    前記予測ダイヤ作成手段により作成された複数の予測ダイヤそれぞれと前記入力された列車ダイヤの着時刻のデータとを比較することにより到着遅延時分を算出し、算出した到着遅延時分に基づいて前記入力された列車ダイヤに対する所定の評価値を算出する評価値算出手段、
    として機能させるためのプログラム。
  2. 請求項に記載のプログラムであって、
    前記予測ダイヤ作成手段により作成された複数の予測ダイヤに含まれる着時刻の分布を算出する分布算出手段として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
  3. 請求項1又は2に記載のプログラムであって、
    前記評価値算出手段が、(1)各列車の各駅における遅延時分の総合平均、(2)各列車の各駅における遅延時分の総合分散、(3)所定列車の所定駅に関する遅延時分の最大値、(
    4)各列車の各駅において遅延が生じた確率、(5)各列車の各駅における遅延時分が所定
    時間以上となった確率のうち、少なくとも1つを評価値として算出するように前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載のプログラムであって、
    前記設定手段が、
    乗客の仮想的な発生分布を生成する発生分布生成手段と、
    前記生成された乗客の発生分布に基づいて各列車の各駅における乗客の乗降に係る乗降時分を算出する乗降時分算出手段と、
    前記ネットワーク生成手段により生成された列車ダイヤネットワークを構成するアークのうち、同一列車による着事象から発事象までの時間的依存関係を表すアークが表す当該時間的依存関係を、前記算出された乗降時分に基づいて新たに設定する着発事象時間関係設定手段と、
    を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
  5. 少なくとも各列車の各駅の着発時刻のデータを有する列車ダイヤを入力する列車ダイヤ
    入力手段と、
    前記入力された列車ダイヤを構成する各列車の各駅における着事象及び発事象それぞれを表すノードと、前記各列車の前記各駅における着事象及び発事象それぞれの相互の所定の時間的依存関係を表すアークとに基づいて、列車ダイヤネットワークを生成するネットワーク生成手段と、
    前記生成された列車ダイヤネットワークを構成するアークが表す時間的依存関係を変更して新たな時間的依存関係を設定する際、所定の確率分布に従って時間的依存関係の可変量を決定することで、複数種の時間的依存関係を設定する設定手段と、
    前記設定された時間的依存関係を満足する仮想的な列車ダイヤである予測ダイヤを、時間的依存関係が可変された列車ダイヤネットワークから作成する際、前記設定された複数種の時間的依存関係それぞれについての予測ダイヤを作成する予測ダイヤ作成手段と、
    前記予測ダイヤ作成手段により作成された複数の予測ダイヤそれぞれと前記入力された列車ダイヤの着時刻のデータとを比較することにより到着遅延時分を算出し、算出した到着遅延時分に基づいて前記入力された列車ダイヤに対する所定の評価値を算出する評価値算出手段と、
    を備えることを特徴とする列車ダイヤ評価支援装置。
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